ペルー料理の特徴と主な料理
ペルー料理を看板料理とする店を訪問しました。
アラカルトで次のとおり注文しました。
「セビッチェ」(魚介のマリネ)
世界で生で魚を食べる国は珍しく,日本の刺身など,世界的に寿司が流行する前までは,「日本人は生の魚を食べる野蛮人」ぐらいに思われていました。日本以外で生で料理として代表的なのは,このペルーやチリの「セビッチェ」とタヒチの「ポワッソン・クリュ(フランス語で生魚という意味)」ぐらいで,いずれも生の魚介を適当な大きさに切り,塩とライムなど柑橘類で締めた酢の物のような料理です。こうした話を本で読んだことがあったので,とても興味深くいただきました。想像どおりの味で,美味しかったです。炒ったトウモロコシとチリソースが添えられており,味に変化が添えられてよかったです。
「フレホール・コン・ビステク」(豆の煮込みとビーフステーキ)
ブラジル料理のフェジョアーダを食べたことがありますが,牛肉と豆それにライスという構成は南米料理で共通しているような気がします。中南米やインドなどは豆の良さをよく理解し,食文化に取り入れているようです。とても食べやすく,日本人の口に合う料理でした。
「アンティクーチョ」(牛のハツの串焼き)
これは店に行って初めて知りましたが,ペルー料理では,セビッチェと並んで有名な料理とのことでした。ハツ(心臓)です。香草やクミンが効いて美味しかったです。ポテトが添えられていましたが,これもアンデスが原産で,ペルー料理には欠かせません。また,同じく添えられているマヨネーズは,スペインのメノルカ島の港町マオンで作られていた肉料理に添えるソースだとする説が有力であることを踏まえると,これもスペインの文化を受け入れたペルーの料理に欠かせないソースなのかなと思いながら,食べました。
「チチャモラーダ」(トウモロコシのジュース)
これは画像はありませんが,トウモロコシから作られた紫色の甘いジュースです。あちらのトウモロコシは黄色ではなく,黒に近い紫色の粒なのです。実際に店の方にトウモロコシを見せてもらいましたが,「これは黒く炭化した焼きトウモロコシじゃないのか」と思うぐらいの色をしていました。ジュースの味は,ぶどうジュースに蜂蜜を入れたような風味で,飲みやすかったです。
店のメニューの冊子に英語で,「ペルー料理はインカの食材にスペイン,アフリカ,日本,アラブ,中国,インド各国の料理を取り入れている。」と説明がありましたが,確かに多国籍な分,味も洗練されている気がしました。グラシアス!
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