フィリピン料理の特徴と主な料理4 -バロット-
この料理は,隣の席で食事をされていたフィリピン出身の方々に出されている様子を見て,「なぜ単なるゆで卵であんなに盛り上がっているのだろう」と不思議に思い,好奇心から,お店の方に「あの卵料理を私にもください」とお願いしていただきました。
一見,ただのゆで卵なのですが,中身は茹でられた孵化直前のアヒルなので,見た目やにおいから,日本人にはほぼ無理だという話でした。
私の食べたいという好奇心と情熱を理解していただけたのか,すんなりと出してもらえました。
「バロット」
初めて食べるので,当然食べ方も知らず,普通にゆで卵を食べる感覚で,卵の真ん中あたりをコンコンと割って食べようとしたら,中の汁があふれ出てきました。
周りのお客さんから,バロットの食べ方について,次のとおりアドバイスいただきました。
(1)卵の上部の殻だけを割って穴を開ける。
(2)スプーンでその穴から塩や酢を入れて調味する。
(3)卵の中の汁をまず飲む。
(4)卵を割って,中の茹であがった雛を塩や酢で調味しながら食べる。
私は最初に全部割って,汁を皿に出してしまいましたが,その皿の上の汁に塩や酢をかけて味わい,中の雛も同様に味付けして全ていただきました。
肉(と多少の毛とやわらかい骨)の混ざった白身のゆで卵を食べるような感じで,においの方は,レバーのような,卵から動物に近くなった若干血なまぐさい感じがしました。
(バロットの中身)
※クリックすると拡大します。
バロットの中身です。雛だと明確にわかるまでは成長はしていませんが,体型ができあがり,血管がめぐり,毛が生えている様子が確認できます。
もっとも,まじまじと見ながら食べるのでなければ,そんなに気にはならないと思います。気にせず,美味しくいただくのが一番です。
周囲の目は私の動向に注がれ,「どうせ食べれらないだろう」と思われた様子ですが,私は逆に,珍しい料理が食べられることへの感激と興奮から,手や口をベタベタにしながらも,きれいに食べつくしました。
確かに,見た目がグロテスクですし,独特のにおいがするので,食べ慣れた人でないと,抵抗がある食べ物だと思います。
実際,私が満足して食べ終えると,周りの方が「あなた本当に日本人?」と聞かれました。
さすがにその後しばらくは,ゆで卵を食べることに消極的になりましたが,とても貴重な食文化の体験となり,良かったです。
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