ネパール料理の特徴と主な料理2 -ダルバートとジャナイプルニマのクワティー-
ネパール現地報告会
楠那ネパール友好協会主催の「ネパール現地報告会」に参加しました。
2015年4月25日に発生したネパール地震の報告を中心としたイベントです。
ネパール料理も味わえる内容だったので,とても興味深く参加させていただきました。
午前中はネパールの自然や文化について,午後は今回のネパール地震の現状について,ネパール出身の留学生の方からの説明で学びました。
ネパール地震については,避難住民の生活,各国の救援活動,建物や世界遺産の被災状況などを,スクリーンの画像を交えて報告されたのですが,その中で印象に残ったのは,「ネパールに観光に来てもらうのが,一番の支援となります。」というお話でした。
食事の基本「ダルバート」
ネパールの食文化についても説明がありました。
食事の基本は,「ダル」(豆のスープ),「バート」(ご飯),「タルカリ」(野菜やカレーなどのおかず),「アチャール」(漬物)で構成されており,総じて「ダルバート」と呼ばれているとのことです。
強く印象に残ったのは,「日本に来て初めて魚を食べた」というお話で,ネパールという国が改めて内陸の国だということを思い知らされました。
ネパール現地報告会の昼食
昼食は,弁当箱に入れて提供されました。大勢が集まった中で,1人1人が決まった量を公平に配分できる良い方法だと思いました。(参加人数が予想より多くなったと聞いていたので,少し不安に思っていました(笑)。)
(ネパール現地報告会の昼食)
カトマンズに居住するネワール族の料理で構成されています。
今回提供された料理を個別に御紹介します。
クワティー
クワティーは9種類の豆のスープのことです。
豆はひよこ豆,黒目豆,金時豆,レンズ豆,ムング豆などが用いられます。
8月から9月にかけての満月の日に行われるヒンドゥー教の祭り「ジャナイプルニマ」の際に作られるスープです。
(ジャナイプリニマ・クワティプリニマとクワティー)
「ネパール現地報告会」プレゼンテーション資料
たくさんの豆が入ったカレー味のスープで,そのまま食べても豆の美味しさを味わえ,食べ応えがありますし,ご飯との相性も抜群でした。
(クワティー)
スープの中にはモモ(又はモモチャ)と呼ばれる鶏の挽き肉が入った一口水餃子も入っていました。
(クワティーとモモ)
ちなみにネパールでは,モモの具として水牛がよく使われるようです。
牛は「神様」で,水牛は「悪魔」として扱われているという話も聞き,そのギャップが興味深かったです。
※「ネパール現地報告会」の様子は,「ネパール料理の特徴と主な料理3 -アルアチャール・マルプア・チャイ-」にも掲載しています。
(メモ)
ジャナイプルニマ
8月から9月にかけての満月(プルニマ)の日に,僧侶から手首に聖紐(ジャナイ)を巻いてもらい,亡くなってからも,楽に三途の川を渡れるようにと祈る。
もう一方の聖紐は牛の尻尾に巻きつけられるが,これは三途の川を牛に誘導してもらうという意味が込められている。
(ジャナイプルニマを祝う絵)
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