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2016年1月

2016年1月27日 (水)

ブラジル料理の特徴と主な料理2 -シュラスコ,リングイッサ,コシーニャ-

 「国際交流・協力の日」の屋台(「ひろしま国際村」)で売られていたブラジル料理を御紹介します。


シュラスコ

 ブラジル料理の屋台の一角で,お店の方がバーベキューコンロを使って様々な肉やソーセージを焼いておられました。
 ブラジルで人気の串焼き「シュラスコ」です。

(シュラスコ)
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 牛肉の串焼きやペルーで有名な牛の心臓(ハツ)の串焼き「アンティクーチョ」,グリルチキン,そして今回御紹介する生ソーセージ「リングイッサ」などが焼かれています。

リングイッサ

 リングイッサは,豚肉に塩やハーブを混ぜて作られる,太く長い生ソーセージです。

 焼いて食べるので,シュラスコの定番メニューともなっています。

(リングイッサ)
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 写真のリングイッサは,かけるとおいしいと,マヨネーズをかけてもらったものです。

 焼くことにより,ジューシーな肉汁や脂が口の中いっぱいに広がり,焼きソーセージのおいしさをストレートに味わえる一品です。


コシーニャ

 コシーニャは,ブラジルのコロッケです。
 先が尖った独特な形をしていますが,これは鶏のももを表しており,それが名前の由来となっています。

(コシーニャ)
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 まわりの生地や衣は小麦粉のほか,じゃがいもやキャッサバも使われます。

 中の具は,ほぐした鶏むね肉,玉ねぎ,パセリ(ねぎ),チーズなどで,トマトやサフランは赤い色付けの意味もあります。

(コシーニャの中身)
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 鶏むね肉と周りのねっとりとした生地がうまく調和し,食べ応えがあります。

 日本のコロッケは,じゃがいもに挽き肉などの具も混ぜ合わせることが多いですが,ブラジルでは,生地の中に具のかたまりを入れ,肉の旨みを味わうことに重点が置かれているようです。

(メモ)
国際交流・協力の日
 主に広島市内で国際交流・協力活動を続けている市民団体・企業が,日ごろの活動や事業を紹介・報告するイベント。
 毎年,広島国際会議場などで行われている。

2016年1月23日 (土)

オリーブちゃん(緑)の耳かき -香川県小豆島町-

小豆島の「二十四の瞳映画村」で購入しました。
オリーブの実は,若い未熟な状態では緑色ですが,完熟すると赤紫(黒)色に変化します。
そして,緑色のオリーブは主に果実加工用として,赤紫(黒)色のオリーブは主にオリーブ油用として利用されています。
ということは,このオリーブちゃんはまだ若くて未熟ですが,いずれ丸ごと食べられる運命にあるのかもしれません(笑)。
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裏には,「小豆島」と書かれていますが,オリーブは香川県の県花・県木となっており,香川県を象徴する耳かきとも言えるでしょう。
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2016年1月20日 (水)

倉敷市玉島の郷土料理 -しのうどん・玉島おでん「カステラ」・とりめし-

 岡山県倉敷市玉島に,群馬県桐生市の郷土料理「ひもかわ」(「群馬の食文化の特徴を探る(前編) -群馬県桐生市のソースかつ丼・ひもかわ-」参照)に似た,幅が広くて長いうどんがあることをウェブページで知りました。

 そのお店では,「カステラ」という名のおでんもあるとのこと。想像を膨らませながら,お店を訪問しました。


しのうどん

 玉島には良寛ゆかりの「円通寺」というお寺がありますが,かつて良寛も含むそのお寺の修行僧が食べていたとされるうどんがこの「しのうどん」です。

 地元の「玉島おかみさん会」が「産業を起こす事」を目的に,復活させた料理です。

(しのうどん)
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 今回は,しのうどんを「かけ」で注文しました。

 桐生のひもかわ同様,幅広で長いうどんですが,しのうどんの方が,ひもかわに比べて厚みが薄いように思いました。

 他店との若干の違いはあろうかと思いますが,この厚みの違いは,だしの違いにもよるものではないかと思います。

 関東の鰹が基本となるだしには厚みのある麺でどっしりと受け止め,関西の昆布が基本となるだしには厚みが薄い麺で,だしのうま味をよく絡めて食べる方が味のバランスがとれるからです。

 しのうどんは,やわらかくて幅広なので,うどんつゆともよく絡み,だしのうま味と一緒に美味しくいただきました。

 冬の寒い時期には,あつあつの鍋焼きうどんでいただくのもよいかと思います。


カステラ

 玉島は,昔から水産や養鶏業,大根などの農業が盛んなため,蒲鉾の練り物,鶏肉,玉子,大根などを使った「おでん」がよく作られてきた地域でもあります。

 中でも「カステラ」(正確には「鮮魚カステラ」)と呼ばれる,見た目がお菓子のカステラに似た水産練り物に特徴があり,地元では,このカステラが入ったおでんを「玉島おでん」というブランド名で売り出し,地域の活性化を図っておられます。

(カステラ)
Photo

 見た目がカステラそっくりです。

 カステラという名前からは,やわらかい,はんぺんのような食感のものを想像してしまいますが,実際に箸を入れてみると,蒲鉾だけにかなり弾力があることがわかります。

 しっかりとした歯応えとほのかな甘みが特徴の蒲鉾です。


とりめし

 玉島を含む岡山県南西部では,養鶏業が盛んなこともあり,上質な鶏肉が安く手に入るため,多く流通することで生まれた郷土料理だそうです。

(とりめし)
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 ご飯に刻み海苔と一口大の鶏の唐揚げをのせ,醤油だれをかけていただく丼です。
 これだけでも,立派な食事になりそうです。

 広島から近いこともあり,岡山へは何度も訪れていますが,まだまだ興味深い食文化があるようです。

2016年1月14日 (木)

群馬の食文化の特徴を探る(2) -桐生市「子供洋食」からわかる群馬の食文化-

 今回の群馬旅行で,一番気になっていたのが「子供洋食」という郷土料理です。

 桐生の観光向け広告(「群馬の食文化の特徴を探る(1) -群馬県桐生市のソースかつ丼・ひもかわ-」参照)にも,「(「子供洋食」は)実際に見たら予想を裏切られます。」と紹介されています。

 ネーミングからすると,チキンライスやハンバーグなど「お子様ランチ」のような食べ物を想像しますが,予想を裏切るからには,こうした食べ物ではないことは確かでしょう。

 その真相を探るべく,大の大人がわくわくしながら,「子供洋食」をいただくため,群馬県桐生市にある「武正米店」を訪問しました。


武正米店の「子供洋食」


(武正米店)
Photo

 年末で閉店時刻が近かったこともあり,営業されているか少し不安もありましたが,入口に明かりが点いていたので,心底良かったと思いました。

 お米の販売とクリーニング,そして飲食店を兼業されている珍しいお店です。

 お店の方は既に奥の部屋でくつろいでおられたので,少し申し訳ない気持ちで「子供洋食」(300円)を1人前注文しました。

 私が広島から来たことを告げると,御家族の皆さんで温かく歓迎していただきました。
 初めて訪問したにもかかわらず,実家に帰ったような気持ちになりました。

 店内に「KIRYU」と書かれた篠原涼子さんのポスター(写真中央上部)が貼ってあり,「篠原涼子さんはここ桐生の出身なんですよ」と教えていただきました。
 私が「桐生だけにきりゅう(きれい)な人が多いですねー」などと言って盛り上がっていると,お待ちかねの「子供洋食」が運ばれてきました。

(子供洋食)
Photo_2

 茹でたじゃがいもと刻んだねぎ,干し海老をソースで炒め,仕上げに青のりをかけて,紅生姜を添えた料理です。

 深い丸皿いっぱいに盛られており,ボリューム感満点です。

 ほくほくのじゃがいもやねぎにソースがうまく絡み,干し海老のうま味も合わさって,焼きそば風味のじゃがいも料理に仕上がっています。

 子供はもちろん,大人も喜ぶおいしさです。

 出来立て,あつあつの「子供洋食」をいただきながら,お店の方に子供洋食にまつわる様々なお話を伺いました。


「子供洋食」のレシピ

 作り方を教わりましたので,御紹介します。

 まず鉄板でねぎを炒め,ねぎの水分が出たところで干し海老を加えてうま味を出します。そこにあらかじめ茹でておいたじゃがいもとソースを加え,ある程度水分が飛んだら,皿に盛り,青のりをふって,紅生姜を添えて完成です。


「子供洋食」の歴史と名前の由来

 元々は長時間働く機織女工さんのお腹を満たすためのおやつだったようです。

 醤油で味付けをしていましたが,子供にも受けるよう,ソースを使うようになり,これが人気を得たため,子供にも受けるソース(洋食)入りおやつとして「子供洋食」となったようです。

 昭和初期からの食べ物で,昔は台車で売り歩き,注文があると,保温のため木の皮に包んで渡されていたとのことです。

 「武正米店」をはじめ,桐生市周辺では「ポテト入り焼きそば」という焼きそばが有名なのですが,そのルーツは「子供洋食」にあるというお話も,言われてみればもっともなお話だと思いました。


「子供洋食」からわかる群馬の食文化

 今回,お店の方から伺った貴重なお話をもとに,「子供洋食」から群馬の食文化を分析してみたいと思います。

 「子供洋食」に用いる食材を1つずつ検証してみましょう。

(じゃがいも・ねぎ・生姜)
 群馬県の土壌は,浅間山や赤城山など火山の影響を受けた「関東ローム層」により,水はけがよく,二毛作(秋蒔き冬小麦の栽培)・畑作が農業の中心となっています。
 そのため,小麦,芋類(じゃがいも,こんにゃく芋など),ねぎ,きゃべつなど畑で採れる作物で作られる料理が多く存在することとなっています。

 また,桐生市周辺地域で言えば,桐生市に流れる渡良瀬川の上流にあった足尾銅山の影響で,水質汚濁が発生し,水田での稲作ができず,畑作中心とならざるを得なかった状況もあるようです。

(ソース)
 群馬県は,古くから「養蚕・製糸・織物」業が盛んな地域で,明治以降は「富岡製糸場」も創設され,日本の近代化を先導してきた地域とも言えます。
 食での近代化としての洋食も取り入れ,そのシンボルがソースだったのではないでしょうか。

(干し海老・青のり)
 群馬県は内陸にあり,海から離れているため,海産物の中でも,保存性の高い干物・乾物を料理に利用することに長けているのではないかと思います。


群馬の食文化の特徴と食品産業

 このように概観すると,群馬の食文化を理解する上で鍵となるのは,「関東ローム層と畑作」,「内陸型産業と明治の近代化」にあると言えそうです。

 例えば,「うどん」,「ひもかわ」,「焼きそば」が有名なのは,畑作で小麦の生産量が多いからであり,企業では,「日清製粉」(館林市にあった「館林製粉」が前身),「サッポロ一番」で有名な「サンヨー食品」(前橋市が発祥),「ペヤングソースやきそば」で有名な「まるか食品」(伊勢崎市)などが挙げられます。

 畑作で言えば,芋類も多いことを御紹介しましたが,こんにゃく芋生産高日本一の群馬には,「こんにゃくパーク」をオープンした「ヨコオデイリーフーズ」(甘楽町),「蒟蒻畑」で有名な「マンナンライフ」(富岡市),蒟蒻ゼリーをはじめとした健康食品メーカー「オリヒロ」(高崎市)などが挙げられます。

 群馬県の豚肉生産量が全国トップクラスなのも,赤城山などの地形や水系,土壌(関東ローム層),明治の近代化とそれに伴う豚肉の需要増加がもたらした結果と説明することができるでしょう。

 豚肉を多く生産し,一方では小麦がたくさんあって,それらを使った明治の近代化に伴う洋食の代表と言えば「とんかつ」であり,忙しい職人さん達が手軽に食べられるよう,そのとんかつをご飯にのせ,洋風のソースをかけると群馬名物「ソースカツ丼」の出来上がりです。


食が文化である理由


 こうして分析してみると,「住んでいる土地の気候風土により,栽培可能な作物,飼育可能な家畜,採取可能な食材が決まり,更にはその土地の産業とも結びついて,その土地の食や嗜好に深い影響を与える」ことがよく理解できると思います。

 そう考えれば,食が地域によって異なるのは当たり前のことで,各地域で特色・嗜好があるからこそ「食は文化である」と定義することができるのです。


 「子供洋食」とそれにまつわる様々なお話をしていただき,群馬の食文化を理解するためのたくさんのヒントをいただいた武正米店の皆様に,この場をお借りして深くお礼申し上げます。

2016年1月 9日 (土)

卯三郎こけしの耳かき -群馬県渋川市-

伊香保温泉街と渋川駅の間にある観光施設,「上州物産館」で購入しました。
車や観光バスではなく,路線バスで訪問したのですが,こういう観光客は珍しいと思います。
群馬は「創作こけし(自由な発想で作られるこけし)」の一大産地で,店にもたくさんの種類のこけしが売られていました。
耳かきに付けられた小さなこけしは,手作りのため,よく見ると1つ1つ表情が違うのですが,どれもとてもかわいらしい表情をしており,お土産にぴったりです。
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2016年1月 2日 (土)

群馬の食文化の特徴を探る(1) -群馬県桐生市のソースカツ丼・ひもかわ-

 群馬に旅行してきました。

 その地域の郷土料理をいただき,食文化を理解することを旅行の目的の1つにしていたので,計画段階で,群馬での食事はどこにしようかと悩みました。
 そんな中,群馬のガイドブックを読んでいると,ふと目に留まる広告を発見しました。

(桐生観光広告)
Photo
(昭文社『まっぷる 群馬・草津・伊香保・みなかみ '16』から引用)

 桐生の観光向け広告ですが,その広告に「せっかくだから,桐生に寄っていけばいいのに。」という控え目な,でも寄らないともったいないような気にさせられるコピーがあったのです。

 さらに,「ひもかわ(※1)とかソースカツ丼(※2)とか ご当地グルメ(※3)がいっぱいあるし,見どころ(※4)もたくさんあるのに」と続きます。

※1 極端に幅の広いうどん。店によっては幅10cmを超えるものも。
※2 誰が何と言おうと,ソースカツ丼と言えば桐生です。
※3 子供洋食,ぎゅうてん,栗まんじゅうなどなど。どれも実際に見たら予想を裏切られます。
※4 関東で5番目に指定された重要伝統的建造物群保存地区など。産業観光でも国内トップクラスの評価を受けています。
(注釈については,広告の文字が小さいため,文章で記載しました。)


 「いいのに…」とか「あるのに…」と桐生市のマスコットキャラクター「キノピー」に言われ,それでも桐生に寄らなかったら,後で「広島からはるばる群馬まで行って,ご当地グルメの豊富な桐生に寄って帰ったらよかったのに…」と後悔しそうです。

 これはもう行くしかないと決め,桐生市を訪問しました。


ソースカツ丼

 カツ丼と言えば,全国的に玉子とじカツ丼が主流ですが,福井などソースをかけたソースカツ丼を指す地域も全国に点在しています。

 その1つが桐生のソースカツ丼です。

 「ソースカツ丼を最初に出した元祖の店」と紹介されている店でいただいてみることとしました。

(ソースカツ丼)
Photo_2

 メニューには,ご飯の上に載せるトンカツの個数が4個か6個か選べるようになっています。
 ちなみに,玉子とじのカツ丼も「玉子カツ丼」として用意されていました。

 私は4個入りのスタンダードなソースカツ丼を注文しました。

 ご飯の上に,ヒレカツが4個載せられ,ソースがかけられたカツ丼です。
 千切キャベツはカツ丼とは別の皿に盛られています。

 ヒレカツなので脂がしつこくなく,サクサクとした食感なので,食が進みます。
 ソースはさらりとしたウスターソースの味を想像していただければよいと思います。

 トンカツ,ソース,白いご飯がうまく調和し,どこか懐かしさも感じる味でした。


ひもかわ

 ひもかわは,幅広,長めのうどんのことです。

 帰路,桐生駅構内にある駅そば屋さんでいただきました。

(ひもかわ(かけ))
Photo_3

 幅3~4cmはあろうかという幅広麺ですが,厚さが薄いので,普通のうどんに比べて早く茹で上がるそうです。

 店によっては,幅約10cmもあるものもあるようですが,ここまでくると,麺と言うより,もはや生地そのものです。

 幅が広いので,1本1本(1枚1枚)適当な長さで噛み切りながら食べることとなります。
 
 表面がつるんと絹のように滑らかで,噛みしめるともちもち感があります。

 幅広の麺なので,色の濃い関東のつゆでいただく方が向いていると思いました。

 桐生は古くから織物業が盛んで,「日本の機どころ」とか「西の西陣,東の桐生」と呼ばれていることや,ひもかわに「芋川」や「紐革」という漢字があてられることから,その帯や紐にヒントを得たのではないかと思いますが,真相はよくわからないようです。

 今回は時間の制約もあり,駅そば屋さんでいただくのみでしたが,桐生市内にはたくさんのひもかわのお店があるので,香川の讃岐うどんめぐりのように,ひもかわめぐりをするのも楽しいと思います。

 「もう少し滞在時間があればよかったのに…」と名残惜しみつつ,桐生を後にしました。

2016年1月 1日 (金)

新年明けましておめでとうございます -開設2周年を迎えて-

 新年明けましておめでとうございます。

 おかげさまで,本日,ブログ開設2周年を迎えることが出来ました。

 食文化各論とご当地耳かきの紹介の2本立てで記事を掲載し,時間的制約等で更新の頻度もままならない状況にある中でも,こうしてお付き合いいただいている皆様に,心から感謝申し上げます。

 当ブログにお越しいただいた皆様に,記事をお読みいただくことで何か1つでも御参考になることがあればという思いで,ブログの作成に取り組みたいと思いますので,引き続き御愛顧の程,よろしくお願い申し上げます。

 2016年 元旦

 コウジ菌

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