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2016年2月21日 (日)

ブラジル料理の特徴と主な料理3 -群馬県大泉町 キッビ,エスぺト・ミスト,フェイジョン-

 「日本のブラジル」群馬県大泉町にある「レストランブラジル」を訪問しました。

 群馬県大泉町については,ドラマ『孤独のグルメ Season2』の『群馬県邑楽郡大泉町のブラジル料理』を観て知り,いつか行ってみたい町でした。


キッビ

 東武鉄道 西小泉駅の駅前に『CANTA GALO(カンタ ガーロ)宮城商店』というブラジル・ペルー・ボリビア食品店があります。

 『孤独のグルメ』でも,主人公の井之頭五郎が大泉町を訪れた際,気になって真っ先に立ち止まったお店です。

 その店の店頭に「キッビ」という,独特の形をした食べ物の広告があったので,店に入り,購入しました。

(キッビ)
Photo

 「ブルグル」と呼ばれる挽き割り小麦とじゃがいもを混ぜて揚げたコロッケのような食べ物です。
 中心部に玉ねぎやスパイスと一緒に炒めた挽き肉が入っています。

 元々はレバノンの料理ですが,レバノン移民を受け入れたブラジルにも広まり,現在ではブラジルのポピュラーな軽食となっているようです。

 同じくブラジルのポピュラーな軽食である「コシーニャ」(「ブラジル料理の特徴と主な料理2 -シュラスコ,リングイッサ,コシーニャ-」参照)は,鶏肉入りのブラジル版コロッケですが,形,中の具の入れ方,料理法などが「キッビ」とよく似ており,お互い何らかの影響を受けた料理であることは間違いないでしょう。


エスぺト・ミスト


 西小泉駅からしばらく北に向かって歩いたところに,『レストラン・ブラジル』があります。

(「レストラン・ブラジル」)
Photo_2

 ビビッドな黄色が遠くからでもよく目立つ,いかにも「ブラジル」的なお店です。

 メニューを拝見すると,定番のブラジル料理のほかにも,ブラジルに渡ったイタリア移民によってもたらされたイタリア系ブラジル料理(ラザニアやミラノ風ロースカツなど)も豊富に用意されています。

 更に,「キャッサバフライ」,「リングイッサ」,「ケール炒め」,「コシーニャ」などのサイドメニューや,「カラフルゼリー」,「プリン」などのデザートも充実しており,ここで食事すれば,様々なブラジル料理を楽しめ,心躍るカーニバルのような気分を味わうことができると思います。

 私は昼前に訪問したので,ランチメニューの中から「エスペト・ミスト(ESPETO MISTO)」のライスセット(ライス,フェイジョン,サラダバーのセット)を注文しました。

 料理が運ばれてきて,いよいよ「1人ブラジルフェスタ」の始まりです。

(エスペト・ミスト)
Photo_3

 espeto(串),misto(ミックス)なので,日本語訳は「ミックス串焼き」となります。

 メニューには,「牛肉・鶏肉・ソーセージの豪華串刺し(Carne bovina,frango e linguiça)」と説明書きがありますが,この「linguiça」という表記から,ソーセージは,ブラジルで有名な生ソーセージ「リングイッサ」のことだとわかります。
 ただ,この文章には,豪華を意味するポルトガル語は見当たりませんが…(笑)。

 牛・鶏肉本来の味,リングイッサの味が一度に楽しめる串焼きとなっています。

(エスペト・ミストのライスセット)
Photo_4

 この串焼きだけでも,十分なボリュームがあるのですが,セットにしたライスもボリュームがあります。

 ライスは,私の地元のブラジル料理店で食べた際に,食べ続けると多少塩辛く感じた経験があったため,今回はどうだろうかといただいてみましたが,やはり少し塩味が効いたライスでした。

 ただ,この塩味の効いたライスが串焼きやフェイジョン(写真左上)ととてもよく合うのです。


フェイジョン

 フェイジョンは,豆を意味する煮込み料理のことで,日本でいう味噌汁のような存在です。

 豆はレッドキドニーなど,主にインゲン豆が使われます。

 塩味が効いた,シンプルな豆の煮込みなのですが,これを同じく塩味が効いたライスにかけて食べると,とてもよく合います。

 ちなみに,このフェイジョンに肉やベーコンを加えた料理が,有名な「フェイジョアーダ」です。


 今回いただいたランチは,いずれもボリュームたっぷりの美味しい料理でした。


井之頭五郎と行動パターンが同じ

 後日,改めてレンタル店で『孤独のグルメ』のDVDを借りて観てみました。

 井之頭五郎が西小泉駅に着いて真っ先に,『CANTA GALO 宮城商店』の前に立ち,「気になる店だなぁー」とつぶやく姿や,大泉町内のスーパーで買った珍しいブラジル食品を両手いっぱいに提げて『レストラン・ブラジル』に入り,1人でブラジル料理を楽しむ姿など,私は無意識に彼と同じ行動をとっていました。

 果たして素直に喜んでいいものかどうか…。

 でもやっぱり,今回の記事には彼のこのセリフがぴったりだと思います。

 「地球の裏側の味 アット 群馬」


企業城下町と外国料理店

 今回訪問した群馬県大泉町は,富士重工業(スバル)や三洋電機(現パナソニック)などの企業城下町として,ブラジルをはじめ多くの外国人労働者が住んでおられる町です。

 ブラジルの食料品を扱うスーパーやブラジル料理店が多いのも,その一番の理由はその町に住む日系ブラジル人の方達のニーズが高いからです。

 実際,これらの店を訪問してみると,日本人よりも圧倒的に日系ブラジル人の方が多く,ポルトガル語が飛び交い,皆さん生き生きとしておられる姿を目にすることができます。

 場所は変わって,私が生まれ育った広島県海田町も,マツダの関連企業などがたくさんある産業中心の町です。

 そのため,群馬県大泉町と同様,ブラジルやペルーなどの外国人労働者が多く住んでおられ,ペルー・ブラジル料理店もあります。

 こうした外国料理店は,どちらかと言えば,在住する外国人のための店であることは間違いありません。

 しかし,それでは,ほかの人間にとっては敷居の高い店ばかりかと言えば,そんなことはなく,むしろ思い切ってそのふところに入れば,とてもフレンドリーに対応してくれる店の方が多いのも事実だと思います。

 身近にできる異文化交流の場として,自分が興味を持つ国の料理店に足を運べば,きっと有益なひとときを過ごすことができるでしょう。

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コメント

ライスには塩味だけでしたか?
ガーリック + 塩 + オイル
ってのがブラジルのライスみたいなんですけど・・・
何故、塩味が付いてるのかが気になって調べてたんですが、
理由がわからず、どうやら、塩味だけじゃないっぽい。
謎を解こうとして、どんどん深みにはまって抜け出せないままです(笑)

食いしん坊倶楽部・海 様

おおっ,さすがですね。鋭い御指摘です。
ライスは,言われてみれば,確かにガーリックとオイルが入っていたと思います。
地元のブラジル料理店で食べた時は,これらの調味料がわかるぐらい入れられていたのですが,今回は割とあっさりした,白米に近い味だったように思います。
塩味は,「ブラジル料理の特徴と主な料理1」のフェイジョアーダでも書きましたが, 強制労働で働く奴隷の塩分補給のためという歴史的背景もあるようです。
あと,保存のため,肉などを塩漬けにして食べる文化も発達しており,塩辛い味に慣れているのかも知れませんね。
米をガーリックやオイルと混ぜる調理法は,中東のピラウ(ピラフ)やスペインのパエリア,ポルトガルのアロスなど,米と油で炒めたり,炊いたりする食文化が,移民とともに,ブラジルに渡ってきたためではないかと思います。
塩分補給が大事と言っても,塩ご飯じゃ食べにくいので,食べやすいようガーリックやオイルを入れて調理しているというのが,答えに近いのではないでしょうか。
ブラジル料理は美味しいのですが,塩味が強く,食べた後に喉がかわく傾向にあるので,水分を多めにとるようにしています。
食いしん坊倶楽部・海さんのコメントは,鋭いので,私もどんどん深みにはまっていきます(笑)。それが勉強になるので,とてもありがたいです

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