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2016年10月 3日 (月)

レモンケーキとブランデーケーキ -レモンケーキが今も支持されている理由-

レモン生産量日本一の広島とレモンケーキ

 広島はレモンの生産量において日本一を誇ります。

 それもあってか,広島県内には昔ながらのレモンケーキを売る店も多く,広島みやげとしても好評です。

 広島以外の読者の皆さんから見れば,昔懐かしい洋菓子といったイメージを持たれる方が多いと思いますが,広島では定番の洋菓子なのです。

 広島在住の私がレモンケーキに抱くイメージは,「近所に昔からある(和)洋菓子店で,他のケーキや和洋菓子と一緒にそっとレジ近くに陳列され,華やかさはないけれど,根強い人気がある素朴な洋菓子」というものです。

 数ある広島のレモンケーキの中から,今回は広島県大崎上島町のレモンケーキを御紹介したいと思います。


大崎上島町について

 広島県豊田郡大崎上島町。

 瀬戸内海に浮かぶ比較的大きな島で,目の前は愛媛県です。

(大崎上島観光マップ)
Photo

 みかん,ブルーベリー,レモンなどの産地として有名です。

 離島なので,大崎上島までの交通手段はフェリーを中心とした船を利用することとなります。

(フェリー「エースおおさき」)
Photo_2

 白水港に停泊していた広島県竹原市と大崎上島町を約30分で結ぶカーフェリーです。

 それではレモンケーキが売られている洋菓子店を御紹介します。


レモンケーキが主役の和洋菓子店・一正堂製菓

 一正堂製菓は,大崎上島町中野の大崎上島循環線から1本入った道沿いにあります。

(一正堂製菓)
Photo_3

 店の前に「レモンケーキ」と書かれたのぼり旗が掲げられており,期待が高まります。

 店内にはレモンケーキが陳列棚の真正面の最上段にずらりと並べられています。この店においては,レモンケーキは脇役ではなく,主役なのです。

 島の住民と思われるお客さんが次々と来店され,お土産用に箱単位で注文されていました。それを受け,お店の方は,陳列棚に並んだバラ売りのレモンケーキを箱に詰め,包装されていました。

 レモンケーキのほかにも,最中,饅頭などの和菓子やブランデーケーキなども販売されています。

 私は,レモンケーキとブランデーケーキを購入しました。


レモンケーキ

 レトロ感のあるレモンの絵に「Lemon Cake」と書かれた銀色のパッケージが,昔ながらのレモンケーキを物語っています。

(レモンケーキ(包装))
Photo_4

 以前,大崎上島町にお住まいの方から,「このお店のレモンケーキをお土産にすると必ず喜ばれる」と伺っていたので,期待しながら開封しました。

(レモンケーキ)
Photo_5

 開封すると(正確には開封する前から),さわやかなレモン香りがパーッと広がりました。

 レモンの形をしたスポンジケーキの上に,隙間なくレモンチョコがコーティングされています。

 今回のレモンケーキには次の3つの大きな特徴があります。

○特徴その1
 他のレモンケーキと比べ,サイズが大きい。
 (長さ約7cm,幅最大5cm,高さ約4.5cm)

○特徴その2
 レモンチョコの色がオレンジ色に近く,他のレモンケーキのそれと比べて濃い色をしている。

○特徴その3
 レモンの香りが強い。


 このレモンケーキを半分に切ってみました。

(レモンケーキ(中身))
Photo_6

 レモンミンチ(刻んだレモン)なしのきめの細かいスポンジケーキです。レモンチョコもしっかり厚めにコーティングされています。

 実際にいただいてみると,口の中いっぱいにレモンの香りと酸味が広がりました。
 きめ細かなスポンジケーキと厚めのレモンチョコの食感もうまく調和し,大きいので食べ応えも十分です。

 確かに,このレモンケーキを手土産にすると喜ばれることは間違いないでしょう。


ブランデーケーキ

 同じ一正堂製菓で売られているブランデーケーキです。

(ブランデーケーキ(包装))
Photo_7

 広島は府中市の「くにひろ屋」や,三次市の「三上貫栄堂」など,カステラにブランデーやラム酒のシロップをたっぷり含ませた洋酒ケーキを売る店が多いと思います。

 洋酒ケーキは,どうやらフランス菓子の「サバラン」をヒントに考えだされたケーキのようです。

 一正堂製菓のブランデーケーキは,レモンケーキなどとは別に,冷蔵の陳列棚で売られていました。お店の方にその理由を伺うと,「常温より冷やした方がより美味しいから」と教えていただきました。

(ブランデーケーキ)
Photo_8

 御覧のとおり,カステラにブランデーシロップを浸したケーキです。

 「アルコールはなるべく飛ばしてあります」とのお話でしたが,結構ブランデーシロップに浸されているように思います。

 甘いブランデーの香りがする,どこか懐かしい味のケーキに仕上がっています。


レモンケーキが今も支持されている理由

 帰りのフェリーの中,「瀬戸の花嫁」のメロディーとともに,瀬戸内の島々を眺めながら食べたレモンケーキは格別な味でした。

 レモンケーキは,瀬戸内の郷土菓子でもあるのです。

 レモンケーキが今も支持されている理由は,近所の和洋菓子店で昔から手軽に買える洋菓子であり,その素朴な味が,ふるさとや幼い頃を思い起こさせるような,ノスタルジックな洋菓子として不動の地位を確立していることにあると考えられます。

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コメント

こんにちわ!
私がたま~に食べたくなる二大菓子の話題だったので思わずコメントしちゃいましたcoldsweats01

レモンケーキって沖縄に行った時に良く見たので、沖縄が名産なのかと思ってたら
広島も有名だったのですねflair
またあまりお酒が得意じゃないのですがブランデーケーキは何故か食べたくなる衝動が
年に何回かくるんですよね。

どちらも美味しそうですhappy02いつか広島に旅行した際は(自分への)お土産候補にします!!

アットホームそうな店で売られている広島のレモンケーキ
レモンポイ形で尚且つ
レモンホワイトチョコがかかっているとは?!w(゚o゚)w
私が想像していたのとは全く違いましたが
これはこれで美味しそう!!

先日購入したうちの地元の名前の入った
深みがいまいちなブランデー、飲みきれなかったので
冬には畑で八朔もどきの酸っぱいミカンが畑で採れるから
レモンケーキとブランデーケーキに対抗して
ミカンブランデーケーキ作ってみたくなりました!!

ミカン型にはできませんがどう作ろうかなぁ~♪

たまはな様

コメントありがとうございます。

インターネットで検索すると,レモンケーキは,沖縄では,お盆や正月など年中行事の際に出されるお菓子のようですね。初めて知りました。
とても興味深いお話をありがとうございます。

レモンケーキが瀬戸内の銘菓だというのは私の思い込みなのかもしれないと,冷や汗をかいています(笑)。

洋酒ケーキも同様に関東でも売られてるようですね。

かつて洋菓子に多用されたからかも知れませんが,ブランデー,ラム酒を効かせた洋菓子は,どこか懐かしさが感じられて,たまに恋しくなりますよね。

今回のレモンケーキと洋酒ケーキが,全国にどう分布しているのか,興味があります。

広島のレモンケーキや洋酒ケーキは,広島駅や広島空港など主要なお土産店で売られていますので,今度広島にお越しの際は,候補にしてみてください。

たまはなさんや私だけでなく,みんな同じ思いで支持しているのだと信じたいですね!

tomo様

コメントありがとうございます。

レモンケーキが御想像のものと異なるようですが,広島でレモンケーキと言えばこのレモン形をしたレモン風味のスポンジケーキの上に,レモン風味のホワイトチョコをかけたものを指します。

tomoさんの地元,愛知の地名が入ったブランデーって,そんなブランデーもあるのですね(笑)。面白そうです。

ミカンブランデーケーキ,作ったら美味しそうですね。

ヨーロッパでは,ドライフルーツや砂糖をたっぷり加え,ブランデーなどの洋酒を含ませて保存性を高めたクリスマスケーキを作ってクリスマスを迎えるという家庭も多いようですが,tomoさんのお話から,こういうケーキを想像しました。

私は,八朔(広島が原産地!)のようなみかんの果汁や,砂糖漬けにして刻んだピールをたっぷり入れたミカンケーキを作って食べてみたいです。
ちょっと香り付けに,ブランデーかラム,あればグランマルニエやコアントローといったオレンジリキュールも加えて。

広島の洋酒ケーキのように,滴り落ちるほどブランデーシロップに浸して食べると,かなり大人向けのケーキの完成です(笑)。

甘いの食べたい(笑)レモンの味・・・やはり、レモンの形で白いチョコがかかってるもの
なら食べたことあります。
ブランデーケーキも美味しそう。
昔(高校)の近くのパン屋さんにラム酒のパンがありまして~
食べて帰ったなぁ~^^

ヒナタ様

コメントいただき,ありがとうございます。

レモンケーキの作り方は,全国でそんなに変化はないようですね。
洋菓子店でも和菓子店でも売られている不思議なお菓子です。

ブランデーケーキですが,昔はブランデーやラム酒など洋酒で香り付けするのが,洋菓子を作る上での基本だったのではないかと思います。

ラム酒のパンですが,これは初めて聞きました。
洋風の菓子パンなのでしょうね。
今でもあったら,いいのですが…。

ラムレーズンアイスとか,ラムレーズンケーキ,ウィスキーボンボンなど,洋酒を使ったお菓子はどこか懐かしく,たまに強烈に食べたくなる時があります。

レモンケーキやブランデーケーキは,懐かしい思い出がよみがえる菓子だからこそ,今も昔も支持され続けているのでしょうね。

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