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2016年12月 8日 (木)

ひろこうフェスタ in 広島拘置所(後編) -革製品制作体験・刑務所製コッペパン・記念品-

 「ひろこうフェスタ in 広島拘置所(前編) -性格テスト,人権・薬物クイズ,拘置所内見学-」に続く後編です。


松江刑務所の革製品制作体験


 松江刑務所のブースに,牛革の小物入れが制作できるコーナーが設けられていたので,作ってみることにしました。

 好みの牛革を選び,小物入れの形を下書きします。

(牛革に下書きした様子)
Photo_5


 ボタンを付ける箇所に穴あけ工具を置き,ハンマーで叩いて穴を開けます。

(工具とハンマー)
Photo_6


 次にその穴を開けた革に金属のボタンを通し,工具とハンマーでかしめ(固く接合させ)ます。

(ボタンをかしめる様子)
Photo_7


 こうした作業を経て,時間はかかりましたが,何とか小物入れが完成しました。

(革の小物入れ)
Photo_8

 世界にたった1つのマイ小物入れ。

 私にとっては,ブランド物の革製品よりよっぽど価値があります。

 わずか550円で貴重な体験をさせていただきました。


刑務所製コッペパン

 今回,私が一番注目していたのは,やはり食べ物のイベントです。

 チラシで事前に「刑務所製コッペパン」が販売されることを知ったので,このパンを入手し,実際に食べてみることを一番の目的に「ひろこうフェスタ」に参加したのです。

 販売時間が近づくと,売場を訪問してみると,私と同じく,このパンを買いたい人達がたくさん集まってこられました。

 売場には,コッペパンの広告が貼られていました。

(刑務所製コッペパン広告)
Photo_9

 このコッペパンは,「島根あさひ社会復帰促進センター」のパン職人養成訓練の一環として作られたものです。

 この施設は「PFI刑務所(官民協働の刑務所)(※)」と呼ばれる刑務所で,民間の資金・ノウハウを活用し,国と民間が協働で運営する手法が採用されています。

 ※PFI:Private Finance Initiative,プライベート・ファイナンス・イニシアチブ,民間資金活用による社会資本整備

 
職員の方に,「このコッペパンは普段から販売されてないのですか。」と尋ねたところ,「普段は受刑者の食事となっており,一般向けには販売していません。とても大きいパンですが,受刑者は残さず食べていますよ。」と教えていただきました。

 「へぇー,こんな大きなコッペパンを残さずですか。労働されてお腹が空くからでしょうね。」と感想を述べて,パンを1組(2本)購入しました。


 帰宅し,コッペパンの長さを測ってみたところ,約20cmもありました。

(刑務所製コッペパン(計測))
Photo_10

 コッペパンには「しまね あさひ」という焼印もあります。

 「こんな大きなパンは一度には到底食べきれないな。」と思いつつ,昼食としてパンをいただくこととしました。

(刑務所製コッペパン)
Photo_11

 コッペパンなので,中身もパン生地のみですが,まずはパンそのものの味を確かめるため,ちぎってそのまま何もつけずにいただきました。

 「うまい!」

 私の率直な感想です。

 香ばしく焼き上げられたクラスト(皮),しっとりふわふわのクラム(中身),程よい味付けなど,「パサパサで味気ないコッペパンではないか」というイメージを覆す美味しさでした。

 パン職人を目指す職業訓練の一環で作られているパンですので,クオリティーの高さは当然のことなのかも知れません。

 途中からマーガリンを付けていただきましたが,これも美味しく,朝から何も食べてなかったことも手伝って,結局大きなコッペパンを2本ともペロリと食べてしまいました。

 受刑者の皆さんが残さず召し上がる理由がわかったような気がしました。


横浜刑務所製「米粉入り麺 プラチナ」

 会場で売られていた横浜刑務所製の「米粉入り麺 プラチナ」です。

 真っ白な乾麺で,240g入りです。

(横浜刑務所製米粉入り麺)
Photo_12

 うどんにしては細く,そうめんにしては太く,ラーメンにしては麺の色が白い麺です。

 自宅で麺をゆで,うどんのように汁麺としていただきました。

(横浜刑務所製の米粉入り麺(調理))
Photo_13

 麺に,あごだしをベースに塩と醤油で味を調えたうどんつゆをかけ,サクサクの松山揚げと刻みねぎをのせた汁麺です。

 いただいてみると,やはりうどんのような食感ですが,米粉が入っているため,つるんとした麺に仕上がりました。

 横浜刑務所は麺製品に力を入れており,御紹介した麺のほかにも,「細うどん」,「干しひらめん」,「ひやむぎ」が作られています。


ひろこうフェスタの記念品

 広島拘置所内をひととおり見学し,各ポイントでスタンプを押して記念品をいただきました。

 その記念品がこちらです。

(ひろこうフェスタ記念品)
Photo_14

 カラフルなボールペンで,クリップには広島を象徴するもみじの顔をしたかわいい女性刑務官が「敬礼」しており,ボディーには丸文字で「廣島監獄なう」と書かれています。

 国の機関なので,お堅いイメージを持っていただけに,こうした楽しい記念品をいただくと,とても親近感がわきます。

 とてもよい記念になりました。


 今回,様々なイベントに参加したり,広島拘置所内の施設を見学したり,拘置所での食事についても学べたことは,とても有意義な経験となりました。

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コメント

待っておりました~第2段(笑)
小物入れ~上手です。それに良い感じの色合い
コッペパン大きくてお安い。お店で売りに出してほしい位です。
米粉のおうどん、美味しそうですね~
モチモチしてそうですが~味見してみたいです。
記念のペンも面白い・・・充実した訪問でしたね~^^V

ヒナタ 様

お待たせしました(笑)。

小物入れ,出来上がりはともかく,牛革で550円はとても安いですよね。

コッペパンもこんなに大きなのが2本入って100円なので,とてもお得でした。

米粉麺はおっしゃるとおり米粉が入っている分,普通の麺よりモチモチしていましたよ。
240g(2~3人分)入って180円でした。

そして記念のペン。これ傑作ですよね(笑)。
会場内4か所に設置されているスタンプを全て押したことにより,記念品としていただきました。

こんなに安く体験・購入できるのは,矯正施設をよく知ってもらうためのPRイベントだからなのでしょう。

今回のイベントで,何事にも興味を持って参加すれば,いろんな経験ができて,新たな発見があることがよくわかりました。

こんにちは。
亀レス。
「ひろこう」って書いてあったから、てっきり「広島高校」とか「広島工業高校」とかの
略称かと思ってしまった。まさか拘置所とは。
コウジ菌さん、折角だから、正式に入ってみるなんてのはいかが?(笑)
でも、人を傷つけるのはよろしくないので、儲かってそうな所で万引きとか(笑)

じもん 様

ありがたいアドバイスありがとうございます(笑)。

「ひろこう」という愛称は,広島拘置所のほかに,「広島交通」というバス会社でも使われています。

拘置所や刑務所に入所すると,厳しい生活になるのでしょうが,食生活で言えば,麦ご飯をはじめとして,栄養やカロリーが考慮された規則正しい食事になるので,現代人の暴飲暴食,カロリー・脂肪過多などを改善するには有益な機会となるでしょうね。

小心者なので,思い切った行動はできそうにありませんが(笑)。

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