博多の辛子明太子 -「博多の食と文化の博物館」の「my明太子手作り体験」-
博多の食と文化の博物館(ハクハク)
福岡市東区にある「博多の食と文化の博物館(ハクハク)」を訪問しました。
(「博多の食と文化の博物館(ハクハク)」)
福岡を代表する明太子メーカー「株式会社ふくや」が設立・運営する食と文化の博物館です。
この博物館は,工場が見学できるほか,「体験工房」,博多の祭・食・工芸の魅力を伝える「ミュージアム」,明太子の様々な料理が味わえる「カフェ」,そして工場直売の明太子やオリジナルグッズが販売されている「ショップ」など,明太子を中心とした様々な体験・学習・食事・買い物などができる複合施設となっています。
たまたま1月8日に訪問したのですが,1月10日が「明太子の日」(ふくやの明太子が初めて店頭に並んだ日)ということもあり,とても賑わっていました。
私は体験工房で「my明太子」作りを体験させていただくこととしました。
my明太子手作り体験
体験工房には,my明太子作りのための食材やパックなどが準備されていました。
(my明太子(容器など))
マスク,帽子,容器,包装袋,お土産のふりかけなどがセットで準備されています。
(明太子・香辛料・調味液)
黒いお盆にあるのが,左から明太子,調味液,黒こしょう,スプーンです。
写真の手前には,アルミケースに入れられた辛子明太子(試食用),紙コップとスプーン,粉唐辛子そしてすりゴマが用意されています。
これらを使ってmy明太子を作ります。
まずはビニール袋の口を広げ,明太子を漬け込むことができる状態にしておきます。
次に明太子を手に取り,明太子の腹の切れ目を探します。
(my明太子(一腹・漬ける前))
明太子は2つで一対となっており,これで「一腹(ひとはら)」と数えます。
写真の明太子の中心部分に切れ目がありますが,この部分が身と卵がつながっていた部分です。
(my明太子(片腹・漬ける前))
こちらは明太子1つで,一腹の半分なので「片腹(かたはら)」と数えます。
これも,中心部分(卵が少し出ている部分)に切れ目を見つけることができました。
次にこれらの明太子を切れ目が底になるように口を開けたビニール袋の中に入れます。
切れ目を底にする理由は,漬け液を明太子によく浸み込ませるためです。
次に,この明太子に粉唐辛子をまぶします。
(my明太子(粉唐辛子追加))
まんべんなく粉唐辛子をまぶしている様子です。
量は控えめにし,マイルドにしました。
続いて,黒こしょうやすりゴマも加えます。
(my明太子(香辛料))
黒こしょうの量が多いと洋風に仕上がります。
また,すりゴマを加えてゴマの風味を楽しめるのは,このmy明太子のみだと伺いました。
粉の香辛料をまぶしたら,液体の調味液をかけます。
(my明太子(調味液追加))
これで調味が完了です。
(my明太子(調味完了))
ビニール袋をくるくる回してなるべく中の空気を抜き,輪ゴムで縛ります。
(my明太子(袋詰め))
ふくやでも,昔はこうして袋詰めされていたようです。
最後は容器に詰めて仕込みの完成です。
(my明太子(容器詰め))
商品ラベルにペンで,商品名,漬け込み日,出来上がり日,賞味期限,アレルギー物質を記入しました。
2日後に出来上がります。
商品名は…「はかたのタラちゃん」としたデス(笑)。
福岡市はサザエさんの生まれ育った街なので,つい…。
2日後のまさに「明太子の日」に容器を開け,my明太子を取り出しました。
(my明太子)
発色はいま一つですが,十分調味液は行き渡っている様子でした。
では,中身はどうでしょうか。
(my明太子(断面))
外側と中心部で若干色が異なるため,もう少し漬け込んでもいいのかも知れませんが,せっかくの「明太子の日」にちなんで,いただいてみました。
見た目以上に唐辛子の辛さが浸透していました。
ほのかにゴマの風味も楽しめます。
そして,黒こしょうを入れたことで,アクセントがつき,確かにやや洋風の味にも仕上がっていました。
今回は説明された分量で調味しましたが,次回は好みに応じて香辛料の量を調節すれば,より自分好みのmy明太子が完成することでしょう。
HAKUHAKU限定明太子
ショップで「博多の食と文化の博物館」限定の明太子が販売されていました。
(HAKUHAKU限定明太子(箱))
北海道でも希少な噴火湾のスケトウダラ,中でも最も鮮度が良いとされる一泊物(日網)原料と,熊本県人吉産唐辛子が使用された贅沢な辛子明太子です。
「北海道噴火湾」(「閉鎖性海域ネット」環境省)
(HAKUHAKU限定明太子(断面))
ねっとりとしていますが,口に含んだ瞬間,舌の上で卵の粒がサラッと広がり,一粒一粒の卵を味わっているかのような食感でした。
人吉産唐辛子のすっきりとした辛さも手伝って,ご飯が進みました。
「明太子ふりかけになっとうと。」
my明太子手作り体験のお土産にいただいた,「明太子ふりかけになっとうと。」です。
(「明太子ふりかけになっとうと。」包装)
ドライ明太子とドライ納豆のふりかけです。
明太子も納豆もご飯のおともとして誰しもが思い浮かべる食べ物ですが,明太子と納豆を一緒にしてふりかけにするという発想が面白いと思います。
「なっとうと」が,「納豆」と地元の方言で「なってるよ」という2つの意味を持たせたネーミングになっているのでしょう。
(「明太子ふりかけになっとうと。」)
開封すると,少し納豆の香りが感じられます。
赤いのが辛子明太子風味の顆粒だと思いますが,さらに乾燥辛子明太子まで入っています。
乾燥辛子明太子は,あられと同じような色・形ですので目立ちませんが,いただいてみると,ピリッと辛いので,その存在を確かめることができます。
納豆の味もよく感じられ,ご飯とよく合います。
「117」の謎
今回,「博多の食と文化の博物館」を訪問して,「117 117」と表現されているように読めるシンボルマークの意味がわかりませんでした。
そこで博物館の方に伺ったところ「ハクハクですよ」と教えていただきましたが,いまいちピンときませんでした。
しばらく眺めて考えました。
そしてやっと意味がわかりました。私が数字の「117 117」かと思っていたのは,実はカタカナの「ハク ハク」と読むべきだったのです。
それまでずっと数字だと思っていて,語呂で「いいな いいな」という意味かなと思っていました(笑)。
博多の「博(ハク)」と博物館の「博(ハク)」で「ハクハク」なのです。
こうして謎が解け,今回の記事にも箔が付いたように思います。
「ハクハク,うまいネーミングになっとうと!」
<関連サイト>
「博多の食と文化の博物館」 https://117hakuhaku.com/
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