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2017年5月

2017年5月29日 (月)

アーミッシュの特徴と食文化5 -広島にある「アーミッシュ」,流通の原点「顔の見える生産・販売・消費」-

広島にある「アーミッシュ」

 中国山地の自然豊かな広島県庄原市口和町。

 その町に「アーミッシュ」という名称のお菓子工房があることを知りました。

 アメリカ・ペンシルベニアのアーミッシュの名が,広島県内のお店で用いられているのは珍しいと思います。

 この名称に興味を持った私は,真相を解明すべく,庄原市にある「アーミッシュ」を訪ねてみることとしました。


手作り工房「アーミッシュ」

 松江自動車道と並行する県道39号線を車で北上し,庄原市口和町竹地谷にある「アーミッシュ」を目指しました。

 しばらく走ると,「アーミッシュ」の看板を見つけたので,車を止めました。

(手作り工房「アーミッシュ」)
Photo

 「アーミッシュ」の方から直接お話を伺ったり,このお店で商品を買ったりしたかったのですが,人がおられる様子がなく,残念ながら実現できませんでした。

 販売店舗ではなく,加工所だけなのかも知れません。

 建物周辺の山林には,たくさんのしいたけが栽培されており,しいたけの販売にも力を入れておられる様子でした。

 庄原市口和町やアーミッシュの場所等については,こちらを御覧ください。
 「まるごと口和ガイド」(庄原市観光協会口和支部)


アメリカ・ペンシルベニアのアーミッシュとの共通点

 「アーミッシュ」を後にし,「アーミッシュ」の菓子を求めて,庄原市高野町の「道の駅たかの」へ行ってみました。

 施設内の農産物等直売所「わいわい高原市場」では,「アーミッシュ」の各種シフォンケーキ(紅茶,モカマーブル,メープル,ブルーベリーなど)が販売されていました。

 そしてよく周りを見渡すと,庄原市高野町はりんごが有名なので,アップルパイ,りんごタルト,りんごジャムなどりんごの食品が充実していました。
 ルバーブジャムも含め,ペンシルベニアのアーミッシュとよく似た食べ物が売られていることに驚きました。

 このほかにも,高野大根をはじめとする採れたての野菜や果物,比婆牛,漬物などたくさんの種類の農畜産物・加工品が売られており,中には都会のスーパーマーケットでは見かけない珍しい食材もあって,とても楽しいひとときを過ごすことができました。


手作り工房「アーミッシュ」のシフォンケーキ

 手作り工房「アーミッシュ」の紅茶のシフォンケーキです。

(「アーミッシュ」のシフォンケーキ(商品名))
Photo_2

「amish」(アーミッシュ)と名称が表記されています。

(「アーミッシュ」のシフォンケーキ)
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 ボリュームのある大きさですが,ふわふわで甘さ控えめな生地なので,いくらでも食べられそうです。
 素朴でやさしい味に仕上がっており,まさにカントリーケーキという名前がぴったりのシフォンケーキでした。


流通の原点は「顔の見える生産・販売・消費」

 産直市や特産品加工販売施設には,生産者や加工(業)者が地元で採れた農畜産物やそれらの食材で作った加工食品を提供し,その土地の味を求めて消費者が集まります。

 生産者・加工(業)者と消費者の距離が近い分,安くて,素朴で,嘘偽りのない食材や加工食品が提供され,それを購入することができることは,産直市や特産品加工販売施設を利用する上での大きなメリットだと思います。

 そして,こうした顔の見える生産・販売・消費の形態こそ,アメリカ・ペンシルベニアのアーミッシュの考えとも共通する,昔ながらの本来あるべき流通形態ではないでしょうか。

 都市部のデパートや大型スーパーマーケットなどで「ミニ産直市」のコーナーが設けられているのも,消費者ニーズが多様化し,現代日本に求められる流通形態の1つとなっていることを示す現象だととらえることができるでしょう。

2017年5月25日 (木)

茨城県水戸市「黄門そば」のけんちんそばと我孫子駅「弥生軒」の唐揚げそば

 今回は,関東で有名なボリュームたっぷりのそばを御紹介します。


けんちんそば

 群馬県桐生市からJR両毛線で栃木県足利市・栃木市を訪問した後,小山駅からJR水戸線に乗り,茨城県水戸市を訪問しました。

(水戸駅前)
Photo

 水戸は,水戸黄門こと水戸藩主 徳川光圀をはじめ,徳川斉昭,徳川慶喜などの名君を輩出した水戸藩の城下町として栄えた街です。

(水戸駅前「水戸黄門と助さん格さん像」)
Photo_2

 水戸を中心とした茨城の郷土料理「けんちんそば」。

 全国的にはあまり知られてない料理ですが,地元の人達に愛されている郷土料理です。

 水戸在住のグルメや鉄道にお詳しい読者の方から,けんちんそばや後述の唐揚げそばの魅力を教えていただいていたこともあり,いつかいただいてみたいと思っていた料理です。

 そんなけんちんそばをいただきに,水戸駅から銀杏坂(国道50号)を少し上がったところにある「黄門そば」を訪問し,けんちんそばを注文しました。

 しばらく待っていると,山盛りのそばとけんちん汁がセットで提供されました。

(「黄門そば」のけんちんそば)
Photo_3

 すごいボリュームです。

 大きなザルに山のように盛られたかなり太めのそば。そして,大きめの丼によく煮込まれた具だくさんのけんちん汁のセットです。

 念のためにお店の方に食べ方を伺ったところ,そばをけんちん汁につけ,白ネギをかけていただくとのお話でしたので,そのようにしていただきました。

 けんちん汁につけていただくので,「つけけんちんそば」とも呼ばれています。

(けんちん汁にそばをつけた様子)
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 けんちん汁の具が丼の中に一杯入っているので,そばを入れても中に沈みません(笑)。

 甘めの濃い醤油のつゆとそばがよく合います。

 麺はうどんに近いほど太く,箸で持ち上げるとずっしり重いです。

 メニューにはそばの大盛も用意されていますが,こちらは約1kgもあるそうです。

 けんちん汁の具は,大根,里芋,人参,ごぼう,厚揚げ,豆腐,こんにゃくで,全て大きめに切られ,褐色になるほどよく味が浸み込んでいます。

 そばとけんちん汁の具を交互にいただいたのですが,いずれも量が多いので,完食するまでに時間がかかりました。

 「もういいでしょう。」

 無事食べ終えて箸を置き,このセリフが出たのはお店に入ってから約45分後でした。

 完全に黄門そばにひれ伏しました。
 大満足でお店を後にし,次の地へ漫遊することとしました。


我孫子駅「弥生軒」の唐揚げそば


 続いて水戸駅からJR常磐線に乗り,千葉県我孫子市の我孫子駅へ行きました。

 この我孫子駅のホームに「弥生軒」という鉄道ファンの間で有名な駅そば屋さんがあります。

(我孫子駅「弥生軒」)
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 かつて画家の山下 清さんも働いておられた「弥生軒」。
 このお店の看板商品「唐揚げそば」をいただきました。

 注文は食券制で,鶏の唐揚げは1個入りか2個入りか選べるのですが,広島に住む私はせっかくの機会で,次にいつ来れるかもわからないので,「唐揚(2ケ)そば・うどん」の食券を買い,注文しました。

 お店の方に食券をお渡しして間もなく,唐揚げそばが提供されました。

(唐揚げそば(2個入))
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 噂どおりすごいボリュームです。

 そばにのせられた鶏の唐揚げが大きすぎて,丼からはみ出しています。

 そばつゆは,鶏の唐揚げのわずかなすき間からかけておられました。
 まともに唐揚げの上からつゆをかけると,唐揚げに遮られ,ほとんどが丼の外にこぼれてしまうからです。

 今回の唐揚げそばは,鶏の唐揚げが川の字に3個入っていました。

 鶏の唐揚げ1個は,約170gなのですが,大小の差が生じるため,小さめのが揚がると,「ニコイチ」(2個で1個扱い)にするのもお店の心意気なのだそうです。

 お店の心意気をありがたく感じながら,唐揚げそばをいただきました。

 鶏の唐揚げは,カリカリに揚がった醤油味の竜田揚げで,そのままでも美味しくいただけます。

 実際,この唐揚げを単品のお持ち帰りで注文されている方も多くおられました。

 また,そば抜きで,唐揚げ単品につゆをかけもらっていただくこともできます。

 そしてメインのそばは…唐揚げが大きいので,まずは唐揚げをある程度食べてからでないとそばまでたどり着けませんでした。

(唐揚げそば(そばとつゆ))
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 そばは白くて太めの麺です。醤油の色が濃いつゆは,関東ならではの味です。

 どっしりとしたそばなので,そばも食べ応えがありました。

 店内は限られたスペースしかないので,食べ慣れた人はホームのベンチに持って行って食べておられました。

 野に咲く花のように,行き交う人々を和やかにしてくれるお店だと思いました。

 我孫子駅はJR常磐線とJR成田線との乗り換え駅なので,JR成田線が発車する待ち時間にこのお店を利用される方も多いようです。

 私も唐揚げそばでしっかり腹ごしらえした後,JR成田線に乗り換えて成田空港へ向かい,成田空港から広島空港行きのLCCに乗って広島に戻りました。

2017年5月22日 (月)

鳴子の耳かき -高知県高知市-

鳴子(なるこ)は高知のよさこい踊りに欠かせないアイテムです。

踊り子が手でカチャカチャと鳴らして,リズムをとります。

最もスタンダードな鳴子がこの配色の鳴子で,全体がはりまや橋の欄干と同じ朱塗り,バチの部分が黒・黄・黒という配色となっています。

この耳かきの鳴子も,本物と同じくバチの部分1本1本が動くように作られていて,振るとカチカチと音が鳴ります。

この耳かきならリズミカルに耳掃除が出来そうです。
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2017年5月17日 (水)

広島のレモン菓子・レモンケーキ4

広島で売られているレモン菓子・レモンケーキを御紹介します。


カトルフィユ「広島レモーネ」

 広島市南区の西洋菓子「カトルフィユ」の「広島レモーネ」というレモンケーキです。

(カトルフィユ「広島レモーネ」(包装))
Photo

 「大長みかん」で有名な呉市豊町(大崎下島)の大長で採れたレモンが使用されています。

(カトルフィユ「広島レモーネ」)
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 このレモンケーキの特徴は,何と言ってもその形です。

 一般的なレモンケーキは安定するよう底が平らになっていますが,カトルフィユのレモンケーキは,レモンの形そのままなのです。

 コロコロして安定はしませんが,リアリティあふれるレモンケーキに仕上がっています。

(カトルフィユ「広島レモーネ」(中身))
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 ケーキ生地が濃い黄色なのも特徴で,レモンチョコの白さと対照的です。

 レモンピールやレモンマーマレードも入っており,ケーキ生地の色からもおわかりのように,レモンの味・風味は強いです。

 しっとりときめ細かいケーキ生地や,白く上品なレモンチョコは,西洋菓子店ならではだと思います。

 
 「カトルフィユ」(広島市南区皆実二丁目5-1)


みしまや「れもんケーキ」

 広島県尾道市瀬戸田町にある老舗和菓子店「みしまや」の「れもんケーキ」です。

(みしまや「れもんケーキ」(包装))
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 老舗の伝統を感じる黄色い包装です。

(みしまや「れもんケーキ」)
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 長さ約5.5cm,幅約4cm,高さ約3cmと小ぶりなサイズです。

 包装やサイズが,同じ広島県尾道市瀬戸田町にある向栄堂の「瀬戸田レモンケーキ」(「広島のレモン菓子・レモンケーキ1 -和菓子から生まれた日本独自の洋菓子-」参照)とよく似ており,レモンケーキの本場,瀬戸田ではこの大きさが1つの標準サイズとして受け継がれているのかも知れません。

(みしまや「れもんケーキ」(中身))
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 レモンチョコは,底も含めてケーキ生地全体が薄くコーティングされています。

 レモンピールはありませんが,その分,バター風味よりもレモン風味が重視されています。

 ケーキ生地が白くきめ細かいのが特徴で,やわらかくて口の中で溶けるような食感です。


 「みしまや」(広島県尾道市瀬戸田町沢209-17)


本田屋「レモンケーキ」

 広島県呉市本通四丁目にあるカステラで有名な和洋菓子店「本田屋」の「レモンケーキ」です。

(本田屋「レモンケーキ」(包装))
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 キャンディーのようにねじられた包装となっています。

 包装紙の中も写真奥のようにアルミホイルで包まれており,どこか懐かしさを感じるレモンケーキです。

(本田屋「レモンケーキ」)
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 長さ約6cm,幅約5cm,高さ約4.5cmと大きめのサイズです。

 レモンチョコは表面にまんべんなく,厚めにかけられています。

(本田屋「レモンケーキ」(中身))
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 断面を御覧いただくと,レモンチョコのコーティングが厚めであることが御理解いただけるかと思います。

 レモンピールはありませんが,キルシュワッサー(さくらんぼの蒸留酒)入りのしっかりしたケーキ生地で,レモンのさわやかな風味が口いっぱいに広がります。

 このお店では,このレモンケーキのほかにも,カステラや「ロシアケーキ」と呼ばれるメレンゲとジャムがのせられたクッキーなど,昔ながらの洋菓子も売られています。


 「本田屋」(広島県呉市本通4丁目8-3)


粉麦「レモンケーキ」

 広島市安佐南区沼田町吉山。

 広島市中心地から車で約30分という近さにある里山で,採れたて野菜や加工品のマルシェ,自然食レストラン,パン屋,洋菓子屋などが点在する,広島で今注目されている食の発信地です。

 その地区にある焼菓子と家具の店「粉麦(こなむぎ)」の「レモンケーキ」です。

(粉麦「レモンケーキ」)
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 直径約6cm,高さ約3.5cmの小さなクグロフ型のレモンケーキで,表面にピスタチオとレモン果汁入りの砂糖(アイシング)がかかっています。

(粉麦「レモンケーキ」(中身))
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 ケーキ生地の材料に発酵バターやきび砂糖,アーモンドプードルが使われていることから,濃いめの色のしっかりとした生地に仕上がっており,バターやアーモンドのコクも感じられます。

 このレモンケーキの特徴は,表面の砂糖(アイシング)にレモンの風味や酸味が強く感じられることで,ケーキ生地と一緒にいただくことで,レモンケーキだと実感することができます。


 「粉麦」(広島市安佐南区沼田町吉山246-2)


 以上,レモン菓子・レモンケーキを購入される際の参考になれば幸いです。


<関連リンク>
レモンのお菓子」(「chibiaya日記」)
chibiayaさんが,関東で販売されているレモンケーキを中心に,レモンケーキの情報を詳しく紹介されています。

<レモンケーキ関連記事>
レモンケーキとブランデーケーキ -レモンケーキが今も支持されている理由-

広島のレモン菓子・レモンケーキ1 -和菓子から生まれた日本独自の洋菓子-

広島のレモン菓子・レモンケーキ2 -レモンケーキの分類方法-

広島のレモン菓子・レモンケーキ3

2017年5月14日 (日)

とち介の耳かき -栃木県栃木市-

栃木市の「とちぎ蔵の街観光館」で購入しました。

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「とち介」は栃木市のマスコットキャラクターです。

栃木市で生まれた蔵の妖精の男の子で,誕生日は4月5日。蔵のずきんにマント姿がお気に入りで,好きな食べ物は栃木市特産の「いちご」と「ぶどう」です。

ゆるキャラグランプリでは,2014年第8位,2015年第6位,2016年第4位(※)とかなり人気の高いご当地キャラクターです。
※2014年・2015年は総合,2016年はご当地ゆるキャラ部門

いちごが好きだからか,いちごをほおばったとち介の耳かきも売られていました。

台紙の裏面には,とち介が耳かきを使った感想も記載されています。

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「気持ち良すぎて眠たくなっちゃった…ZZZ」
本当にゆるいキャラですね(笑)。

2017年5月11日 (木)

群馬の食文化の特徴を探る(4) -「子供洋食」と「ミックス ポテト入り焼きそば」-

再び群馬県桐生市の武正米店へ

 群馬県桐生市の武正米店を訪問しました。

 今回で2回目の訪問です。

 前回初めて訪問した際に,御主人が「広島から来てくれたか!」ととても喜んでくださり,閉店間際の夕食時だったにもかかわらず,御家族まで一緒になって,桐生や広島の話で盛り上がりました。

 こうした家族ぐるみの温かいおもてなしを受けたことが忘れられず,広島に戻ってすぐに御主人と一緒に撮った記念写真付きのはがきをお送りし,感謝とお礼の意をお伝えしました。

 その後も,広島から桐生は遠く離れていますが,機会があればまたいつか訪問したいと思っていました。

 そんな折,2017年5月4日から5日にかけて,広島空港と成田空港間に就航しているLCCを利用して関東方面に行くことにしました。

 その際,もし群馬の武正米店がその日に営業されているようなら,訪問してみようと思いました。

 武正米店にお電話すると,当日営業されているとのお話だったので,これは良いチャンスだと思い,事前にお店へ伺いたい旨をお伝えしました。

 当日は,広島市内の自宅から自転車,JR山陽本線,空港連絡バス,広島空港から成田空港まで飛行機,成田空港から京成電鉄成田スカイアクセス線,JR武蔵野線,東武鉄道伊勢崎線,わたらせ渓谷鐡道と乗り継ぎ,桐生駅に到着しました。

 桐生駅から徒歩で武正米店に着いた頃にはすでに夕方になっていました。


店内でお礼のはがきを発見

 桐生駅から記憶を頼りにたどり着いた武正米店。

(武正米店外観)
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 約1年半前に訪れた時と比べ,のぼりなどが新しくなっていました。

(武正米店入口のぼり)
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 子供洋食やポテト入り焼きそばが,「桐生らしさ買えます。桐生の一押し商品」というコピーで紹介されています。

 はやる気持ちを抑えて入店すると,奥様がやさしく迎えてくださいました。
 そして一言,「あ,写真の人だ!」と。

 奥様が指差された先を見ると,何と私が送ったお礼のはがきを掲示していただいていたのです。

(店内の様子)
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 それもテレビなどで活躍されている有名人のサイン色紙などと一緒に。

 それを見た私は,「広島から送ったお礼の気持ちを,遠く離れた桐生の武正米店の皆さんに受け止めていただいたんだ」と感じ,目頭が熱くなりました。

 今回,広島から訪問することを決めて本当に良かったと思った瞬間でした。

 ちなみに,御主人さんと一緒の写真,実は御主人さんの方から「広島から来てくれた人と一緒に記念写真を!」とお声掛けいただいて撮ったものです。
 お店の方から写真を撮ってほしいとお願いされたのは初めてで,大変驚いたとともに,とても嬉しかったことを覚えています。


「子供洋食」

 今回は「子供洋食」と「ミックス ポテト入り焼きそば」を注文しました。

 まずは「子供洋食」です。

(「子供洋食」)
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※「子供洋食」の詳細については,「群馬の食文化の特徴を探る(2) -桐生市「子供洋食」からわかる群馬の食文化-」を御参照ください。

 
「再びこの味に出会えたな」と心の中でつぶやきました。

 実際,ゴールデンウィーク期間中だったので,桐生へ帰省された方も数多くお店に来られ,「子供洋食」や「ポテト入り焼きそば」を持ち帰りで注文されていました。

 ホクホクしたじゃがいもとソースによる,どこか懐かしくホッとする味です。

 ゆっくりと「子供洋食」を味わっていると,配達を終えた御主人さんが戻ってこられました。

 またもや感動の再会です。

 御主人は一息つく間もなくエプロンをつけ,私が一緒に注文した「ミックス ポテト入り焼きそば」を作ってくださいました。


「ミックス ポテト入り焼きそば」

 ポテト入り焼きそばは,焼きそばに茹でたじゃがいもを入れ,ソースを絡めたボリューム満点の焼きそばです。

 この焼きそばを基本に,好みに応じてトッピングで「肉(豚肉)入り」,「玉子入り」,「野菜(キャベツ)」,「コーン入り」を選ぶことができます。

 私はせっかくなので,デラックス版の「ミックス ポテト入り焼きそば」をお願いしました。

(「ミックス ポテト入り焼きそば」)
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 焼きそばに,茹でたじゃがいも,豚肉,厚みのある玉子焼き,もやし,コーンが入り,青のりがかけられたこの上ないボリュームの焼きそばです。

 焼きそばの麺は白くてコシのあるストレート麺で,広島ではあまり見かけない美味しい麺でした。

 子供洋食と焼きそばを堪能しながら,御夫婦そして子供洋食を買いに来られた御近所の方々も一緒に,5人で1つのテーブルを囲んで,またもや会話に花が咲きました。

 全国から子供洋食を求めて来店されること,子供洋食がお子様ランチと同じだと思い大人でも食べられるか問い合わせもあること,北海道の男爵いもだと煮崩れしてしまうこと,上州の女性が養蚕・製糸・織物などで活躍した流れをくんで「かかあ天下」が日本遺産に登録されていることなど。

 桐生川はきれいな川で,染物にも適しているというお話も出たので,私はうん,そうでしょうと深くうなずき,こうお返事しました。

 「つまり桐生川はきりゅうな川なんですね。」

 二度言って気付いていただけました(笑)。

 長時間お世話になり,最後に気持ちばかりの広島のお土産をお渡しして失礼しました。

 その日は桐生市内のホテルに宿泊しましたが,しばらく感動の余韻が続きました。

 ほんの一瞬の出会い,でもその出会いが人の心を大きく動かす原動力ともなり得ることが理解できたように思います。

 武正米店の皆様,この度も大変お世話になりました。深くお礼申し上げます。


お礼のはがきの内容紹介

 最後に,武正米店さんで掲示いただいているお礼のはがきの文章を御紹介してしめくくりたいと思います。

 今回の記事は個人的な話が多かったので,反省することしきりですが,良き思い出話ということで御容赦ください。

 最後までお読みいただき,ありがとうございました。


 武正米店 様

 ありがとうございました

 先日は,おいしい「子供洋食」を御馳走いただき,ありがとうございました。
 今回の群馬旅行で一番食べたかった郷土料理を,温かいおもてなしと共にいただくことができ,とても嬉しかったです。
 「子供洋食」にまつわるお話を伺えたことで,桐生の食文化を私なりに理解することができました。
 関東ローム層,二毛作,足尾銅山などの環境による畑作中心の作物(じゃが芋,ねぎ),海から離れている地での乾物(干し海老,青のり),養蚕・織物工業を中心に,明治以降の近代化と関わりのある西洋食(ソース)が一体となり,織工さんや子供達の手軽な食事・おやつとして生まれ,親しまれてきたのが「子供洋食」ではないでしょうか。
 まるで我が家に帰ったかのような温かい人情に触れ,併せて群馬の食文化を知る機会ともなり,とても楽しい思い出になりました。
 皆様の御健康と御多幸を心からお祈り申し上げます。
 
 広島から応援しております。

 (2016年1月)


<関連記事>
群馬の食文化の特徴を探る(1) -群馬県桐生市のソースカツ丼・ひもかわ-

群馬の食文化の特徴を探る(2) -桐生市「子供洋食」からわかる群馬の食文化-

群馬の食文化の特徴を探る(3) -スバル最中,コロリンシュウマイ,花ぱん,アイスまんじゅう,食文化を通じた地域の研究-

2017年5月 6日 (土)

群馬の食文化の特徴を探る(3) -スバル最中,コロリンシュウマイ,花ぱん,アイスまんじゅう,食文化を通じた地域の研究-

 2017年5月4日から5日にかけて,広島空港と成田空港に就航しているLCCを利用し,北関東へ行ってきました。

 LCCに乗って成田空港へ行ってみたいと思ったからです。

 成田空港に着いた後にどこへ行こうかと考えた結果,多くの興味深い食文化がある群馬県を再び訪問し,群馬県を起点に北関東を旅してみようと思いました。

 群馬の誇る郷土料理や郷土菓子について,これまで御紹介してないものを中心に御紹介したいと思います。


伊勢屋の「360焼き」・「スバル最中」・「THEスバル」(群馬県太田市)

 成田空港に着いて,京成電鉄成田スカイアクセス線,JR武蔵野線,東武鉄道伊勢崎線と乗り継いでたどり着いた最初の街が群馬県太田市です。

 太田市はスバルの拠点であり,本工場(群馬製作所)がある街です。

(「伊勢屋」)
Photo

 伊勢屋は東武鉄道太田駅近く,本工場(群馬製作所)の向かいにある和菓子屋さんです。

(「スバル最中」(包装))
Photo_2

(「360焼き」・「スバル最中」・「THEスバル」)
360

 写真左上が「360(サブロク)焼き」で,「スバル360」の形をした白あんの饅頭です。

 続いて写真右上がお店の看板銘菓「スバル最中」で,「レガシイB4」の形をした小豆あんの最中です。

 最後に写真下が「THEスバル」で,瓦せんべいです。

 お店の方にスバル最中について伺ったところ,10年ぐらい前のレガシイB4がモデルになっているとのお話でした。

 まさに今,私が乗っている車です(笑)。

 このお菓子の感想に多くの言葉は要りません。

 ただ一言,「スバルしい(素晴らしい)」。


「コロリンシュウマイ」(群馬県桐生市)

 太田駅から桐生線に乗り換え,東武鉄道相老(あいおい)駅で下車しました。

 駅から約15分歩いたところに「コロリンシュウマイ」のお店があります。

(コロリンシュウマイ店舗)
Photo_3

 その場でいただくこととし,5個入りを注文しました。

(「コロリンシュウマイ」)
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 しばらく待つと,蒸されて半透明になったコロリンシュウマイを出していただきました。

 青のりをかけ,ゆるめのソースをつけながらいただきます。

 その形からシュウマイと名付けられていますが,中に具が入っている訳ではありません。

 じゃがいも,じゃがいものでんぷん,玉ねぎが主な材料なので,食べるとほのかにじゃがいもの香りがします。

 でんぷんによる,むっちり,プルンとした独特の食感をソースの味とともに楽しむことができました。


花ぱん(群馬県桐生市・みどり市)

 相老駅から「わたらせ渓谷鐡道」に乗って,桐生駅へ向かいました。

(わたらせ渓谷鐡道(相老駅))
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 ディーゼル車で,プレートに富士重工(スバル)製とありました。

 桐生駅構内にある「桐生観光物産館わたらせ」では,桐生市やみどり市の特産品が幅広く販売されています。

 私はここで「花ぱん」と「アイスまんじゅう」を購入しました。


 「花ぱん」は桐生市やみどり市で昔から作られている郷土菓子です。

(花ぱん(包装))
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 材料の小麦粉,砂糖,鶏卵を練って焼き上げ,砂糖がけ(アイシング)した昔ながらの素朴なお菓子です。

(花ぱん)
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 固く焼き上げた甘食,駄菓子のたまごパン,または佐賀の銘菓「丸ボーロ」に似ていると思います。

 砂糖がけの強い甘味が,子供に人気で,大人も労働の疲れを癒してくれることでしょう。


アイスまんじゅう(群馬県桐生市)

 続いて,桐生市の「シロフジ製パン所」の「アイスまんじゅう」です。

(アイスまんじゅう(包装))
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 さすがにアイスのままで広島まで持って帰れないので(笑),桐生のホテル内で撮影し,いただきました。

 ちなみに,背景の敷物は「桐生織」で,細かい紋様までとても美しく作られていたのが印象的でした。

(アイスまんじゅう)
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 ずんぐりしたロケットのような形をしています。

 ミルクアイスの中に小豆のあんこが入っており,まんじゅうのようなアイスとなっています。

(アイスまんじゅう(中身))
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 あんこはこしあんで,すっきりした味わいのあんこと濃厚なミルクアイスがうまく調和していました。


食文化を通じた地域の研究

 群馬県桐生市や太田市は繊維産業や輸送機器産業で発展してきた地域で,両市には桐生高等染織学校を前身とする群馬大学工学部のキャンパスがあります。

 今回御紹介した料理やお菓子は,いずれもその地域の特色や育まれてきた食文化が色濃く反映された食べ物だと言えるでしょう。

 浅間山や赤城山など火山の影響を受けた「関東ローム層」により畑作が中心となったことから,じゃがいもや小麦が食材の中心となり,明治以降の近代化に合わせるように和洋折衷や「洋食」としてのソースが好まれるようになり,職人さん中心の地域であるがゆえにボリュームも重視される必要があったと説明することが出来るでしょう。

 このような地域特性を把握すれば,一見珍しく思える食文化も,実は生まれるべくして生まれ,育まれてきた食文化であることが御理解いただけるかと思います。

 その地域の食文化を調べることで,その地域について理解を深める。

 こうした観点からフィールドワークを行い,地域を研究する手法もあるのです。

 私が学んだ経済学の分野で言えば,地域経済学などの分野で応用出来るのではないかと思います。


<関連記事>
群馬の食文化の特徴を探る(1) -群馬県桐生市のソースカツ丼・ひもかわ-

群馬の食文化の特徴を探る(2) -桐生市「子供洋食」からわかる群馬の食文化-

2017年5月 2日 (火)

土肥金山の耳かき -静岡県伊豆市-

静岡県伊豆市にある「土肥金山(といきんざん)」の耳かきです。

江戸から昭和を中心に,新潟の佐渡金山に次ぐ金の産出量を誇った金山です。

現在,土肥金山は伊豆市指定史跡となっており,金山の資料館が設置され,坑内めぐりや砂金採り体験もできる金のテーマパークとなっています。

オリジナル耳かきも金一色で,「土肥金山」そして葵の御紋が彫刻されており,伝統や格式の高さ,豪華さが感じられる一品となっています。

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