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2018年4月15日 (日)

青森・秋田の郷土菓子 バナナ最中 -青森・秋田でバナナ最中が好まれる理由-

青森・秋田にあるバナナのお菓子

 青森県や秋田県北部には「バナナ最中」と呼ばれる郷土菓子があります。

 バナナ風味の白あんを最中の皮で包んだお菓子です。

 北東北に位置する青森や秋田で,南国の果物であるバナナのお菓子が人々に好まれ,長年愛されているのはなぜか,秋田と青森のバナナ最中を御紹介しながら,その謎を解明したいと思います。


煉屋菓子舗の「煉屋バナナ」・「煉屋ミニバナナ」

 秋田市の「あきた県産品プラザ」で,「煉屋菓子舗(ねりやかしほ)」の「煉屋バナナ」と「煉屋ミニバナナ」を購入しました。

(「煉屋バナナ」・「煉屋ミニバナナ」(包装))
Photo

 写真の上側がレギュラーサイズの「煉屋バナナ」,下側がミニサイズの「煉屋ミニバナナ」です。

 レギュラーサイズは,バナナの実物大を意識してか,かなり大きいです。

(煉屋菓子舗「煉屋バナナ」・「煉屋ミニバナナ」)
Photo_2

 最中の皮に「煉屋バナナ」と刻印されています。

 そしてバナナ風味のあんが包まれています。

 あんは白あんをバナナ風味にし,バナナをイメージする黄色に仕上げられています。

 あんのバナナ風味がとても強く,ねっとりとして,口に含むととろけるような食感もあるので,生のバナナそのものをいただいているような感覚になりました。

 やわらかくふんわりした仕上がりの最中と,バナナそっくりの香り・食感がするバナナあんが見事に調和した一品です。


旭松堂の「バナナ最中」

 青森のバナナ最中を求めて,青森県弘前市の「旭松堂(きょくしょうどう)」を訪問しました。

(旭松堂店舗)
Photo_3

 老舗の和菓子店という感じですが,「エンゼルケーキ」と呼ばれる白いバタークリームケーキなど,洋菓子も販売されています。

(旭松堂「バナナ最中」(包装・しおり))
Photo_4

 旭松堂のバナナ最中です。

 大きさは上品な小ぶりのサイズで,秋田の「煉屋ミニバナナ」に近いです。

 箱に入っていたしおり(写真上側)には,「夢菓子」と「む」という文字が書かれています。

 「ゆめがし」ではなく「むがし」と読むのか,と思いましたが,このしおりを眺めていて,ふと気付きました。

 しおりの上から順に「夢菓子(むかし) なつかし バナナ最中」と読めばよいのですね!

 しおりの裏には,「バナナ最中 古都弘前.....昭和のはじめ,バナナという果物を食べた人は少なく 初代,万次郎が上京の際 高価で芳香な果物を食し後に,菓子で模したのがはじまりです....。」
と説明書きがありました。

(旭松堂「バナナ最中」)
Photo_5

 最中の皮には「バナナ」と刻印されています。

 中のあんは,白く上品なバナナ風味の白あんです。

 あんのバナナ風味が強く,とてもきめ細やかな仕上がりで,しっとりととろけるような食感もあります。

 香ばしくしっかり焼き上げられた最中の皮と一緒に食べることにより,バナナあんのとろけるような食感が強調され,生のバナナそのものを包んだ最中をいただいているような感覚になりました。


バナナ最中の一番の特徴とは

 当初,私がバナナ最中に抱いていたイメージは,「バナナカステラの中に入っているバナナ風味の白あん(バナナあん)を最中の皮で包んだお菓子」というものでした。

 バナナ最中を実際にいただいてみて,そのイメージに近いとは思いましたが,予想外の驚きもありました。

 バナナあんの食感です。

 バナナ最中のあんは,バナナ風味が強いだけでなく,とてもきめ細やかでねっとりとしているので,生のバナナをいただいているような風味や食感が楽しめるのです。

 これがバナナ最中の一番の特徴だと思います。


日本独自のパン・洋菓子の特徴とバナナ最中

 このように,バナナ最中は本物のバナナと風味や食感がそっくりに作られているのが特徴です。

 南国の果物であるバナナが高価で入手困難だった昭和初期,青森や秋田でもバナナの風味・食感に似た手頃なお菓子をと津軽の菓子職人により考案されたのがバナナ最中なのです。
(もっとも,現代ではバナナ最中1本より本物のバナナ1本の方が安いのですが…。)

 私はこうしてバナナ最中についてまとめているうちに,ふとレモンケーキのことが頭に浮かびました。

 私はレモンケーキについてまとめた際,昔から幅広い層に支持を得ている日本独自のパン・洋菓子には,

(1)果物とパンまたは焼菓子という組み合わせが多い。
(2)饅頭にヒントを得たあんパンなど,どこか和菓子の要素も取り入れている。
(3)昔はまだ珍しかった果物を加えたり,香り付けとして用いたりすることで,西洋の趣を持たせている。

という特徴が見出せ,そうした考えから生まれた菓子の1つがレモンケーキではないかとまとめました。

 この特徴は,青森や秋田で昔から支持されているバナナ最中にもそのまま当てはめることができます。

 バナナ最中の場合は,(1)果物(バナナ)と焼菓子(最中の皮)の組み合わせで,(2)最中という和菓子の要素を取り入れ,(3)昔はまだ珍しかった果物(バナナ)を白あんの香り付けとして用いている,と説明できるからです。

 ちなみにこの発想は,バナナカステラ,メロンパン,パインパンなどにも当てはまると思います。

 最近のお菓子では,東京土産の1つとなっている「東京ばな奈」もこうした特徴をうまくとらえたお菓子だと言えるでしょう。

 それに青森や秋田と同様,東京だってバナナの産地ではありませんよね(笑)。


青森・秋田でバナナ最中が好まれる理由

 このように考えると,場所は違えど,バナナ最中はレモンケーキと同じ発想から考案されたお菓子で,だからこそ今も昔も幅広い層から好まれているのだと説明できます。

 青森・秋田のバナナ最中は,遠い南国の果物であるバナナへの強い憧れが原動力となり,当時身近な和菓子であった最中にヒントを得て,白あんの香り付けや食感を本物のバナナそっくりに仕上げることで,多くの人に支持を得て,今も愛され続けている郷土菓子なのです。


<関連サイト>
 「煉屋菓子舗」(秋田県大館市泉町4-3)
 「旭松堂」(青森県弘前市本町102)

<関連記事>
 「広島のレモン菓子・レモンケーキ1 -和菓子から生まれた日本独自の洋菓子-

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コメント

これは、知らなかった‼
東京バナナしか分からない(笑)
憧れ~確かに、ウチの親世代は
風邪ひいたときにしかバナナ食べれなかった
らしいので、憧れなんだろうね!

ヒナタ 様

こんばんは。
コメントいただき,ありがとうございます。

バナナ最中は青森・秋田中心のお菓子なんですね。
私も最近知りました。そして知ってからは,「いつか本場東北で味わってみたい」とずっと思っていました。

バナナ最中,美味しかったですよ!
お近くで売られてたら,ぜひお試しください。

広島のデパートでたまに福島県郡山市・柏屋の「薄皮饅頭」が売られるようになりまして,私はこしあんの饅頭を買っています。

福島のお菓子で私が好きなのは,この薄皮饅頭と丸ようかん,そしていもくり佐太郎です!

そうなんですね!何か嬉しいです(笑)
こっちでも、広島フェア~とかやらないかな~(笑)

ヒナタ 様

ありがとうございます!
デパートやスーパーなどで広島のお菓子があったら,よろしくお願いします(^o^)
あっ,カルビーならありますよね(笑)

(笑)カルビーはあります(* ´ ▽ ` *)ノ

ヒナタ 様

カルビーのほかにもダイソー,洋服の青山,マツダ…広島の企業がきっとお近くにあるはずです(笑)。
私もまた幸楽苑行かなきゃ(笑)。

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