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2018年5月

2018年5月26日 (土)

島根県松江市の不昧公三大銘菓(山川・若草・菜種の里)と日本茶カフェ

 島根県松江市を訪問しました。

 尾道松江線(中国やまなみ街道)が開通したおかげで,以前と比べてずいぶんアクセスがよくなり,所要時間も短くなりました。

 松江城を囲むお堀をめぐる遊覧船です。

(堀川めぐり遊覧船(甲部橋付近))
Photo

 大勢の観光客が乗船されているのですが,これから低い橋(甲部橋)の下を通るということで,屋根が降ろされ,人は船内でかがんだ状態になっています。

 福岡県柳川市のお堀めぐり(川下り)と雰囲気がよく似ています。


不昧公と松江のお茶・和菓子文化

 松江市街を散策すると,お茶や和菓子の店を多く見かけます。

 これは普段の生活にまでお茶の文化が浸透している証拠でもあります。

 松江は京都・金沢と並ぶ「日本三大菓子処」の1つなのです。

 そうした松江のお茶の文化の礎(いしずえ)を築いたのが,江戸時代に活躍した松江藩の七代藩主 松平治郷(まつだいら はるさと)です。

 松平治郷は松江にお茶の文化を広めた茶人としても有名な人物で,「不昧公(ふまいこう)」という名で今も多くの人に親しまれています。

 不昧公はお茶会で数多くのお茶菓子を用いましたが,とりわけ自らが命名した3つのお茶菓子を好んだようです。

 それが「山川」,「若草」,「菜種の里」です。

 今回はその3つのお茶菓子を御紹介します。


三英堂「不昧公三大銘菓」

 
松江市の和菓子店「三英堂」では,「山川」,「若草」,「菜種の里」が2個ずつ詰め合わせられたお試しセットが販売されています。

(三英堂「不昧公三大銘菓」(包装))
Photo_2

 
不昧公三大銘菓を食べ比べることができるセットで,お土産としても喜ばれることでしょう。

(三英堂「不昧公三大銘菓」(中身))
Photo_3

 
写真手前左下から写真奥右上に向かって,順に「山川」,「若草」,「菜種の里」です。

 それでは,1つずつ御紹介したいと思います。


「山川」

 「山川」は,「越乃雪」(新潟県・大和屋),「長生殿」(石川県・森八)と並ぶ「日本三大銘菓」(※)の1つとされています。
※「日本三大銘菓」を,「越乃雪」,「長生殿」,「鶏卵素麺」(福岡県・松屋)とする説もあります。

 「山川」は紅白の一対の落雁です。

(「山川」)
Photo_3

 
不昧公の時代に作られたこのお菓子は,時の流れとともに製法の伝承が途絶え,一時姿を消してしまったのですが,松江の和菓子店「風流堂」の二代目・内藤隆平がわずかに残された文献や古老・茶人からの話などを元に「山川」を復刻させ,現在では松江の代表的な銘菓となっています。

 「山川」の名の由来は,不昧公の歌
「散るは浮き 散らぬは沈む紅葉(もみじば)の 影は高尾の山川の水」
に詠まれる山川にちなんでいると言われています。

 赤が紅葉の山を,白が川をそれぞれ表現しています。

 紅葉で有名な京都市右京区の高雄山の情景を詠った歌なのでしょう。

 主に「寒梅粉」(かんばいこ,もち米を加工した粉)と砂糖で作られています。

 しっとりふんわりと固められているため,いただくと徐々に口の中でやさしく溶けていくような食感が楽しめます。

 抹茶など濃いお茶に合うように甘みが強いのも特徴です。


「若草」

 
不昧公三大銘菓を代表する銘菓「若草」です。

 「若草」は,「求肥」(ぎゅうひ,もち米を石臼で水挽きし,水あめや砂糖を加えて練り上げたやわらかい餅)に,薄緑色で砂糖入りの寒梅粉をふんわりとまぶしたお菓子です。

(「若草」)
Photo_5

 
写真の断面を見ていただくと,長方形の求肥の周りに薄緑色の寒梅粉が均一にまぶされている様子がお分かりになるかと思います。

 「山川」と同様,「若草」も時の流れとともに製法の伝承が途絶え,姿を消してしまったのですが,松江の和菓子店「彩雲堂」の初代・山口善右衛門が当時の史料や言い伝えなどを元に「若草」をよみがえらせ,現在では松江の代表的な銘菓となっています。

 「若草」の名の由来は,不昧公の歌
「曇るぞよ 雨ふらぬうち 摘んでおけ 栂尾山の春の若草」
に詠まれる若草にちなんでいる言われています。

 栂尾(とがのお)山は京都市右京区にあり,僧の明恵上人によって日本ではじめてお茶が栽培されたことで有名な山です。

 ということは,この歌に詠まれる「若草」とは茶葉の意味ではないでしょうか。

 真相はあきらかではありませんが,茶道とかかわりの深い菓子であることは間違いありません。

 薄緑色の甘い寒梅粉と,中のほのかな甘さの求肥を一緒にいただくと,ちょうど良い甘さとなり,寒梅粉のサクサク・シャリシャリ感や求肥のモチモチ感といった異なる食感も楽しめるお菓子となっています。


「菜種の里」

 
不昧公三大銘菓の中で珍しい銘菓「菜種の里」です。

(「菜種の里」)
Photo

 
クチナシで黄色く色付けした寒梅粉や砂糖などをふんわりと固めた落雁です。

 上にある白い点のようなものは,炒り米(ポン菓子)です。

 黄色く染まった春の菜畑に白い蝶が飛び交う様子が表現されたお菓子です。

 不昧公は,
「寿々菜さく 野辺の朝風そよ吹けは とひかう蝶の 袖そかすそふ」
と詠み,「菜種の里」と命名したとされています。

 「山川」と同様,しっとりふんわりと固められており,いただくと徐々に口の中でやさしく溶けていくような食感が楽しめる甘いお菓子です。

 この「菜種の里」は,松江の和菓子店「三英堂」のみで販売されている珍しいお菓子です。


気軽にお茶を楽しめる日本茶カフェ

 
不昧公は晩年,作法や形式にとらわれない「不昧流茶道」を創設しました。

 そのため松江では現代においても,日常生活にもお茶や和菓子を取り入れ,気軽にお茶の時間を楽しまれる方が多いようです。

 街中にも気軽にお茶や和菓子を楽しめるカフェスタイルの甘味処が多くあります。

 私も気軽にお茶を楽しんでみたいと思い,松江市京店地区にある日本茶カフェ「スカラベ別邸」を訪問しました。

 お店のメニューには,抹茶と和菓子のセットのほかに,抹茶パフェ,抹茶エスプレッソ,抹茶ラテ,抹茶マキアート,抹茶スムージー,抹茶デセール(抹茶の洋菓子)などお茶にまつわる様々なドリンクやスイーツが用意されていました。

 私は抹茶クレープとグリーンティーを注文しました。

(抹茶クレープとグリーンティー)
Photo_2

 
抹茶クレープは中に抹茶カスタードと小豆が入っており,アイスクリームや白玉だんごが添えられています。

 グリーンティーは甘いアイス抹茶ドリンクです。

 抹茶ラテなどミルク入りの抹茶はよくみかけますが,ミルクなしのアイス抹茶はあまり見かけないので,久しぶりに出会えた味に感動しました。

 このカフェでは抹茶だけでなく,コーヒー,紅茶,各種ジュースなども用意されており,自分の好きな飲み物やお菓子でひとときを楽しむことができます。

 「不昧流」のお茶の楽しみ方を取り入れたカフェだと表現することもできるでしょう。

 こうしたカフェで松江のお茶を楽しむのもおすすめです。


 今年(2018年)は不昧公没後200年という記念の年にあたり,松江市を中心に様々な記念事業(不昧公200年祭記念事業)が実施されます。

 こうしたイベントが,より多くの人にお茶や和菓子の世界の魅力や楽しさを知ってもらえるきっかけとなればいいですね。

 夕方,宍道湖畔の「宍道湖夕日スポット」にカメラをセットし,夕日を撮影しました。

(宍道湖夕景)
Photo_4

 不昧公はどんな気持ちでこの夕日を眺め,この地にお茶や和菓子の文化を広めていったのでしょうか。

 近くの自動販売機で買った缶コーヒーを味わいながら,しばし思いを馳せました。


<関連リンク>
 「不昧公200年祭」(不昧公200年祭記念事業推進委員会事務局)
 「風流堂」(島根県松江市矢田町250-50)
 「彩雲堂」(島根県松江市天神町124)
 「三英堂」(島根県松江市寺町47)
 「スカラベ別邸」(島根県松江市末次本町75)

<参考文献>
 「日本!食紀行 殿様が愛したスイーツ ~城下町 松江は和菓子とともに~」(公益財団法人 民間放送教育協会)

2018年5月22日 (火)

チューピーの耳かき -岡山県倉敷市-

岡山県倉敷市,瀬戸大橋の近くにある遊園地「鷲羽山ハイランド」のキャラクター「チューピー」の耳かきです。

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鷲羽山ハイランドにはジェットコースターや大観覧車など様々なアトラクションがありますが,すぐ目の前に瀬戸内海や瀬戸大橋が迫っているので,スリル満点です。

このチューピーの耳かきは,鷲羽山ハイランド内のショップで購入しました。

チューピーが着ている緑と黄色の上着は,ブラジルの国旗をイメージしたものでしょう。

鷲羽山ハイランドは正式名称を「ブラジリアンパーク 鷲羽山ハイランド」といい,ブラジル出身のメンバーによるサンバやダンスショーなど,ブラジルムードあふれる遊園地です。

私は,このブラジルショーが好きで,サンバの「ブラジルの水彩画」やボサノバの「デザフィナード」,「イパネマの娘」,「トリステーザ」などの歌が流れると,つい一緒になって口ずさみ,踊ってしまいます。

鷲羽山ハイランドは,様々なアトラクションやブラジルショーで1日中楽しめる遊園地です。

2018年5月16日 (水)

広島の名物・郷土料理4 -でんがく・ホルモンおでん,田楽とおでんの食文化史-

 広島には「ホルモン天ぷら」のお店が数多くありますが,こうしたお店の中には,天ぷら以外にもホルモンを使った広島ならではの料理が用意されていることがあります。

 その代表的な料理が「でんがく」と「ホルモンおでん」です。

 今回は,この2つの料理を御紹介したいと思います。


でんがく

 店内のメニューには「でんがく(汁)」や「でんがくうどん」と表記されているのですが,実際に出されてみないと名前だけで理解するのは難しい料理だと思います。

 「でんがく」は,地元広島でも御存知の方は少ない料理でしょう。

(でんがく)
Photo

 これがその「でんがく」です。

 ひらがなで表現されたやさしいイメージとのギャップを感じてしまうような見た目です(笑)。

 「でんがく」は,一言で表現すれば,ホルモン汁のことです。

 具は,小腸,チギモ(脾臓),ヤオギモ(肺),センマイ(牛の第三胃袋),ガリ(軟骨)など様々な種類のホルモンと,キャベツや春菊などの野菜で構成されています。

 ホルモンを煮込むことで抽出されるだしを塩味で整えたシンプルな味付けですが,様々な部位のホルモンを入れて煮込むことで,ホルモン本来のうまみや,脂のコクが凝縮された奥深い味の汁に仕上がっています。

 キャベツや春菊といった野菜は,口内をさっぱりとリフレッシュさせる効果もあります。

 ホルモン天ぷらとは違い,見た目そのままのホルモンが入っているので,野趣あふれる料理ですが,やわらかく煮込まれており,いろんなホルモンを確認しながら味わえるというメリットがあります。

 この「でんがく」に,うどんを加えると「でんがくうどん」,そうめんを加えると「でんがくにゅうめん(でんがくそうめん)」と呼ばれる料理になります。

 広島の「でんがく」は,様々なホルモンを一度に,そのうまみを余すことなく味わえる汁だと定義することができるでしょう。


ホルモンおでん(牛スジ・ヤオギモ)

 「でんがく」はホルモンの煮込み汁ですので,「おでん」に近い料理だと言えます。

 ところが,「でんがく」を提供している広島のホルモン天ぷら店には大抵,牛すじやホルモンを出汁にした黒い汁が特徴の「ホルモンおでん」も提供されているのです。

 こちらがその「ホルモンおでん」です。

(ホルモンおでん)
Photo_2

 上の串が牛スジ,下の大きな塊の肉が牛の肺です。

 スジ肉は,市販のおでんの具としてもよくみかけますね。

 ただ,今回のスジは,ホルモンを扱う店のスジだけに,一回り大きく,肉付きも多いように思いました。

 一方,牛の肺(フワ)は,広島では「ヤオギモ」と呼ばれます。

 かなり大きく重い塊なので,箸でつまみ上げるのは難しく,お店の方に大きな金網で掬い上げてもらいました。

 広島以外の方には馴染みが薄い肉かも知れませんが,広島にはこの「ヤオギモ」を醤油,砂糖,生姜などで甘辛く煮た「牛やおぎも煮」という料理があり,専門店のみならず広島市内のスーパーの惣菜コーナーなどでもよく販売されています。

 ですので,「ヤオギモ」のおでんは,地元広島の方であれば,そんなに抵抗ないという方も多いでしょう。

 この黒い汁が特徴の広島の「おでん」と,すまし汁に近い広島の「でんがく」は,同じ煮込み料理でありながら対照的な料理となっています。


「田楽」と「おでん」の食文化史

 今回御紹介した広島の「でんがく」は,豆腐やこんにゃくなどに味噌を塗って焼いた「田楽(でんがく)」と関係があるのでしょうか。

 このことを考える前提として,「田楽」と「おでん」の食文化史にも少し触れておきたいと思います。

 「田楽」という名称は,平安時代に田楽法師が竹馬に乗り,田植えの豊作を祈願して舞い踊る姿が,豆腐に長い串を刺し味噌をつけて焼く料理に似ていたことに由来しています。

(豆腐の味噌田楽(愛知県岡崎市))
Photo_3

 この「田楽」が,のちに接頭語の「お」を付けた「おでんがく」となり,略されて「おでん」と呼ばれるようになりました。

 「田楽」に用いる食材も,豆腐のほかにこんにゃくも使われるようになり,醤油も登場することによって,焼く料理から煮込む料理へと組み替えがなされるようになりました。

(こんにゃくの味噌田楽(愛知県岡崎市))
Photo_4

 そして,具材も鳥獣肉や魚肉練り製品にまで広がり,「おでん」という料理に変化して現在に至っています。

 つまり「おでん」は元々の「田楽」という料理からは別物の,独立した料理へと進化したわけです。


広島の「でんがく」の意味を考える

 こうした「田楽」と「おでん」の食文化史を踏まえた上で,改めて広島の「でんがく」という名称の由来について考察してみたいと思います。

 広島の「でんがく」はホルモンを煮込んで作られる「おでん」とよく似た料理です。

 しかしながら,広島ではホルモンは「おでん」を作る際の出汁や具材としても使われていますので,ホルモン煮込み汁のことまで含めて「おでん」と呼ぶと,それぞれの料理の区別が付かなくなってしまいます。

 そこで,「おでん」とは別の料理という意味で,おでんのルーツとなった名称である「でんがく」という呼び名が用いられるようになったのではないでしょうか。

 このお話は私の推論に過ぎませんが,広島の「でんがく」という料理の名称は,何らかの形で「おでん」や「田楽」と関係性があるのではないかと考えます。


<関連記事>
 「広島の名物・郷土料理1 -ホルモン天ぷら,ホルモン天ぷらの種類と特徴-
 「広島の名物・郷土料理2 -ホルモン天ぷら(ビチ・チギモ),スマートな注文方法-

2018年5月12日 (土)

青森のソウルフード探訪記1 -万茶ンの太宰ブレンド・りんごジュース自動販売機・イギリストースト-

太宰治も通った喫茶店「万茶ン」

 青森県弘前市を訪問しました。

(弘前駅に停車する701系電車)
701

 弘前駅の発車メロディーは,津軽三味線による「津軽じょんがら節」です。

 弘前では,「奇跡のりんご」のスイーツが味わえる「パティスリー山崎」や,バナナ最中の「旭松堂」,「弘前市立観光館(想い出ショップさくらはうす)」,弘前城などを巡りました。

 見どころ満載の弘前市内において,太宰治ファンなら押さえておきたい店があります。

 喫茶店「万茶ン(まんちゃん)」です。

(喫茶店「万茶ン」)
Photo

 創業が昭和4年と東北最古の喫茶店で,文豪 太宰治をはじめ,洋画家の阿部合成や作家の石坂洋次郎なども通い,この店で珈琲を楽しんだようです。

 店内は静かで落ち着いた雰囲気で,旅の疲れを癒してくれました。

 私は昭和の珈琲「太宰ブレンド」を注文しました。

 店内を見回してみると,私が座った席の真後ろに太宰治の本が集められていました。

(太宰治の本)
Photo_2

 「人間失格」,「走れメロス」,「斜陽」,「お伽草子」,「女生徒」…中高生時代にいろんな作品を読んだなと懐かしく思いました。

 カウンターではマスターがサイフォンでコーヒーを丁寧に淹れておられました。

 コーヒーが出来上がり,テーブルに運ばれてきました。

(「万茶ン」の「太宰ブレンド」)
Photo_3

 コーヒーがカップに注がれた後,置いていかれたサイフォンの中にもう一杯分のコーヒーがあったので,コーヒーを2杯分ゆっくりと楽しむ事ができました。

 深みがあり,後味がすっきりした味わいのコーヒーでした。

 私の旅はいつも駆け足の「走れメロス」状態なのですが,できればこの喫茶店でしばらくゆっくりしたいなと思うほど,落ち着いて雰囲気の良いお店でした。


青森駅・りんごジュースの自動販売機

 続いて青森市を訪問しました。

 青森駅で降り,ねぶたの展示・体験施設「ねぶたの家 ワ・ラッセ」やりんごを中心に青森のグルメを集めたショップ「AーFACTORY」,「青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸」などを散策しました。

(青森駅周辺施設)
Photo_4

 3月中旬だったので,まだ雪が積もっていますが,写真の橋が「青森ベイブリッジ」,橋のふもと,写真左側が「AーFACTORY」,写真右側手前が「ねぶたの家 ワ・ラッセ」,さらに写真中央奥には青函連絡船として活躍した八甲田丸も見えます。

 青森駅構内を歩いていると,青森らしい自動販売機がありました。

(青森駅・りんごジュースの自動販売機)
Photo_5

 青森のりんご(ふじ・トキ・つがる・きおう)100%のジュースだけがずらりと販売されています。

 りんごジュースの飲み比べができるなんて,青森らしくていいアイデアですね。


工藤パンの「イギリストースト」

 青森駅から青森市街を散策していると,コンビニエンスストアで面白い商品案内を見つけました。

(イギリストースト商品案内)
Photo_6

 「青森県のソウルフード イギリストーストありま~す♪」

 青森県のソウルフード?青森とイギリス?

 興味を持って店内に入り,イギリストーストなるものを購入してみました。

 宿泊先のホテルで開封し,いただきました。

(イギリストースト(包装))
Photo_7

 イギリスの旗,ユニオンジャックがデザインされた「イギリストースト」。

 地元青森の工藤パンの商品です。

 なるほど,山形の食パンをイギリスパンと呼ぶことから,イギリスなんですね。(工藤パンでは山形の食パンを「イギリスブレッド」として販売されています。)

 でもトーストされて(焼かれて)ないのに,トーストとは面白いネーミングです。

(イギリストースト(中身))
Photo_8

 イギリスパンが二枚合わせになっており,中にマーガリンとグラニュー糖のフィリングがはさまれています。

 グラニュー糖がたっぷりで,ジャリジャリした食感が楽しめます。

 マーガリンとグラニュー糖のコンビ。

 そう言えば,二枚合わせではありませんが,食パンの上にマーガリンとグラニュー糖が塗られた「シュガーマーガリン」という昔ながらの菓子パンがあります。

 「イギリストースト」は,この「シュガーマーガリン」を二枚合わせにした菓子パンのことです。

※「シュガーマーガリン」,私の住む広島だけではないですよね…。広島では,シュガーマーガリンにさらにイチゴジャムまで塗られたパンも見かけるのですが,全国区かと言われれば少し自信がありません。

 訪問したお店では,ほかにもグラニュー糖が多い「ジャリ増し」や,ラスクも売られていました。

(「イギリストースト ラスク」)
Photo_9

 ラスクの方がトーストっぽい気もします。

 ラスクなら,ジャリ感とともにバリバリ感も味わえます。

 イギリストーストに関するウェブサイトを見てみると,地元青森ではオリジナル商品のほかにも,チョコレートやコーヒークリーム,小倉あん,ジャムなどいろんな種類のイギリストーストが販売されているようです。

 中には,フレンチトーストやフレンチトースト・ピザ風まで販売されたこともあるようで,こうなると,イギリスなのかフランスなのかイタリアなのか,一体どこの国のパンなのかわからなくなってしまいます(笑)。

 ちなみに,以前当ブログで,青森や秋田ではバナナが好まれ,バナナ最中という郷土菓子まであることを御紹介しましたが,「工藤パン」でも,「スペシャルバナナ」や「バナナオムレット」などバナナのパンも販売されているようです。


 青森には魅力的な食べ物や飲み物がたくさんありますので,食をテーマにした旅行もおすすめです。


<関連サイト>
 「万茶ン」(青森県弘前市土手町36-6)
 「青森りんごシリーズ」(「acure(アキュア)」JR東日本ウォータービジネス)
 「工藤パン」(イギリストースト)

<関連記事>
 「青森・秋田の郷土菓子 バナナ最中 -青森・秋田でバナナ最中が好まれる理由-
 「青森のソウルフード探訪記2 -味噌カレー牛乳ラーメン・味噌カレー牛乳煎餅・味噌バターカレー牛乳どらやき-

2018年5月 8日 (火)

大間のマグロの耳かき -青森県大間町-

有名な青森「大間のマグロ」の耳かきです。

青森県五所川原市の「立佞武多の館(たちねぶたのやかた)」で購入しました。

台紙には「とろーり絶品!! 大間のマグロ 青森名物」と記載されています。

色つやが本物のマグロのような,リアルな耳かきです。

大間のマグロと言えば,テレビでもよく大間の漁師さんが一本釣りに挑まれる姿が放送されていますね。

一攫千金を夢見て来る日も来る日もマグロを追い求める漁師さんの姿,マグロがかかった瞬間一気に走る緊張感,人間とマグロの長時間に渡る格闘,独特な方言交じりの漁師さんのつぶやき,ジリジリと鳴り続ける電気ショッカー,釣り上げて猛スピードで港に帰る船,そうした様子をつぶさに伝えるナレーター…。

大間のマグロと言えば,即座にこうしたシーンが思い浮かびます。

釣り好きですが,釣りたいとまでは言いません。
一度でいいから食べてみたい!!

0201222

2018年5月 4日 (金)

宍道湖の夕景 -夕景撮影と夜景撮影のポイント・比較-

 宍道湖の夕日を撮影したいと思い,広島市内から自動車で島根県松江市を訪問しました。

 尾道松江線(中国やまなみ街道)が開通したおかげで,以前と比べてずいぶんアクセスが良くなり,所要時間も短くなりました。


宍道湖夕日スポット

 夕方になり,国道9号沿いの宍道湖に面した「宍道湖夕日スポット」へ行きました。

 日没時刻の約1時間半前に着きましたが,すでにちらほら人が集まっていました。

 三脚にカメラをセットし,夕日スポットテラスに座ってベストタイムを待つこととしました。

 自然と隣の方と会話するようになり,お話を伺ったところ,その方は京都から夕日の撮影のために松江まで来られたとのことでした。

 オリンパスの機械式一眼レフカメラやフィルムを見せていただきましたが,お互いカメラ好きなので初対面でもすぐに話が合いました(笑)。

 日没時刻が近づくにつれ,徐々に人が増えてきました。

 そのうち,私と隣の方の間に割り込んでくるようにキャノンの立派な望遠レンズを付けたカメラを持った方が来られ,人が混んできたのかなと後ろを振り返ると,テラス一面に人だかりができていました。

 車だけでなく,バスやタクシーで見学に来られた方も大勢おられました。

 私のようにカメラや三脚を持ってきて,気合いを入れて写真撮影されている方も多く,記者会見の会場を思わせるような状況でした。

 私もカメラマンになりきり,夢中でシャッターを切りました。


宍道湖の夕日写真

 次の写真は,いずれも宍道湖に浮かぶ嫁ヶ島と夕日を撮影したものです。

(宍道湖夕景A)
Photo
※写真をクリックすると拡大します。
ニコンD7100・AF-S DX NIKKOR 18-105mm f3.5-5.6/80mm・マニュアルモード・f6.7・1/1500秒・ISOオート/900・AWB

宍道湖夕景Aは,全体的にバランスがよいと思い選びました。


(宍道湖夕景B)
Photo_2
※写真をクリックすると拡大します。
ニコンD7100・AF-S DX NIKKOR 18-105mm f3.5-5.6/58mm・マニュアルモード・f8・1/1000秒・ISOオート/500・AWB

 宍道湖夕景Bは,夕日の色合いが出ていると思い,選びました。
 観光遊覧船も見えます。


(宍道湖夕景C)
Photo_3
※写真をクリックすると拡大します。
ニコンD7100・AF-S DX NIKKOR 18-105mm f3.5-5.6/66mm・マニュアルモード・f8・1/500秒・ISOオート/720・AWB

 宍道湖夕景Cは,夕日に少し雲がかかっていますが,嫁ヶ島の上に鳥が群れ,観光遊覧船も写っているので,選びました。

 皆さんはどれが1番良いと思われましたでしょうか。

 「どれもいまいち」かも知れませんが…(笑)。


夕景撮影のポイント

 今回撮影してみてわかった夕景撮影のポイントをまとめてみました。

(1)プログラムオート撮影を除き,太陽が沈むにつれ,明るさも刻々と変化してくるため,その都度シャッタースピードや露出などを調整する必要がある。
(今回の写真は,マニュアルモード(シャッタースピードと絞りを自分で決める)で撮影しました。)

(2)太陽の光が強いため,ISO感度は低めで対応できる。
(ISO感度を高めに設定する夜景写真とは対照的です。)

(3)露出はマイナス補正すると夕日の色がより強調される。
(今回の写真はあえて補正せず,青系も含めたやわらかい感じの写真にしてみました。)

(4)絞りを絞る(f値を大きくする)と,夕日の輪郭がはっきり映るが,「ゴースト」(レンズの影響を受けた光の輪郭が起きる現象)や「フレア」(写真が白っぽくなる現象)も起きやすくなる。

(5)単調な風景の場合は,望遠モードや望遠レンズで夕日をクローズアップさせるとよい。
(今回の写真は嫁ヶ島や観光遊覧船を入れました。)

(6)構図は,水面(地上)に輝く夕日と夕焼け空のどちらを強調させたいかによって,強調させたい方の割合を多くするように水平線(地平線)の位置を決めるとよい。
(今回の写真は夕焼け空のグラデーションを強調させたいため,空の割合を多くしました。)

(7)夕日が沈む直前に雲があるかどうかが写真の出来に左右する。
(これはもう運です。何度か通うのがいいのでしょうが,撮影場所が遠いとなかなか難しいですよね…。)


 1つ参考例を御紹介します。

 (3)について,「宍道湖夕景B」の写真(RAWデータ)を,レタッチソフトを使って露出を-1.0補正してみます。

(宍道湖夕景B’)
Photo_5
※写真をクリックすると拡大します。
ニコンD7100・AF-S DX NIKKOR 18-105mm f3.5-5.6/58mm・マニュアルモード・f8・1/1000秒・-1.0補正・ISOオート/500・AWB

 「宍道湖夕景B」と比較してみてください。夕日の色が強調されてますよね。

 その分,コントラストも強くなり,嫁ヶ島や観光遊覧船が黒くつぶれてしまうのですが,夕景写真では,そのコントラストも大切な要素となります。


夕景撮影と夜景撮影の比較・共通点

 以前,私は夜景を撮影したことがありますが,夕景撮影は夜景撮影より難しいと思いました。

 前述の「夕景撮影のポイント」と照らし合わせると,夜景撮影の場合は,

(1)シャッタースピードや露出を固定できる。
(シャッタースピードが遅くなるので三脚があった方がよい。)

(2)ISO感度が固定できる。
(夕景に比べ,感度を高めに設定する。)

(3)露出を大きく補正する必要がない。

(4)「ゴースト」や「フレア」の心配が少ない。

(5)夜景は明かりや色の分散・広がりがある場所が好まれるため,単調な写真とはなりにくい。

(6)真っ暗(夜の山や海など)か被写体(明かり)があるかの世界なので,自然と強調させたいもの(構図)が決まる。

(7)天候に左右されるが,雲の有無まで気を遣う夕景ほどではない。

といった点で,夕景撮影と比べて撮影しやすいのです。


 夕景撮影と夜景撮影で共通点もあります。

 「勝負の時間が限られている」ということです。

 夕景撮影は日没前から日没後のトワイライト(黄昏時)まで,夜景撮影はトワイライトから数時間後までと,勝負時間が決まっているのです。

 「夜景撮影は夜中でもいいのでは」と思われるかも知れませんが,薄明りのあるトワイライトの時が夜空にもグラデーションが出ますし,夜遅くなるにつれ,街の明かりもだんだん少なくなり,さみしい写真になってきます。


 こうした内容を理解し,夕景・夜景撮影をされるとよいかと思います。
 

<関連リンク>
 「松江 宍道湖夕日情報」(「水の都 松江」(一社)松江観光協会)

<関連記事>
 「広島市南区の黄金山と「黄金山まんじゅう」」(黄金山の夜景)
 「夜景写真 -皿倉山(福岡県北九州市)・火の山公園(山口県下関市)-

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