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2022年5月

2022年5月29日 (日)

広島の名物・郷土料理6 -廿日市市の「お魚バーガー」・「佐伯だより」・「あんパン饅頭」,広島市安佐南区「べっぴん芋蜜ようかん」-

 広島県内の地元ならではの食や,ちょっと珍しい食を御紹介するコーナーです。

 今回は,廿日市市と広島市安佐南区の食を御紹介します。


廿日市市吉和「nakazawa」の「お魚バーガー」

 廿日市市吉和の「ウッドワン美術館」で芸術鑑賞した後,その近くにある「nakazawa(中沢商店)」を訪問しました。

(「nakazawa」店舗)
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 私の目当ては「お魚バーガー」です。

 廿日市市の観光パンフレットに「一押しは店頭に並ぶとすぐに売り切れてしまう『お魚バーガー』。お魚は日替わりなので何度でも食べたくなる!」と紹介されていたので興味を持ちました。

 お昼過ぎに伺ったので,「お魚バーガー」はもうないかも知れないと思ったのですが,お店に入ると,ちょうど出来上がって店頭に並べられているところでした。

 そして,この「お魚バーガー」が店頭に並んだ先から,お客さんが購入されていました。

 この日のお魚は,まんさくとサワラでした。

 「まんさく(万作)」は中国地方での呼び名で,一般的には「シイラ」と呼ばれる魚です。

 「そんな魚シイラない」という方も多いと思いますが,黄色い独特の形をした魚で,釣り好きの方ならトローリングで釣れる魚として御存知の方も多いと思います。

 私はこのお魚バーガー(まんさくバーガー・450円)を購入しました。

(お魚バーガー(まんさくバーガー)(包装))
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 出来たてで,手にじんわりと温かさが伝わってきました。

 ラップで包み,マジックで手書きなところも手作り感満載でいいですね。

 ちなみにこのイラストの女の子,「なか子ちゃん」というお店のイメージキャラクターです。

 本当は買ってすぐに食べるのがベストですが,私は自宅に持ち帰っていただきました。

 ラップを外してみました。

(お魚バーガー(まんさくバーガー))
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 まんさくの切り身をフライにし,バンズで挟んだバーガーです。

 フライが大き過ぎて左右にはみ出しています(笑)

(お魚バーガー(まんさくバーガー)(中身))
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 バンズの中に,上から順に,タルタルソース,魚のフライ,チーズ,マヨネーズ,レタスが挟まれていました。

 まんさくは,サワラやサバに似た,さっぱりとしてクセのない白身でした。

 特製のにんにく醤油を効かせたフライに仕上げられていて,この味がタルタルソースやチーズ,マヨネーズと相性抜群でした。

 きちんと焼かれたバンズやシャキシャキのレタスもバーガーの美味しさを引き立てていました。


廿日市市津田「津保美堂」の「佐伯だより」と「あんパン饅頭」

 「nakazawa」の店員さんから,「お魚バーガー」のお話に続いて,「お魚バーガー」の隣に陳列されていた廿日市市津田「津保美堂」の「佐伯だより」のお話を伺いました。

 店員:「津田の『津保美堂』へ行かれたことありますか?」
 私:「はい。二重焼き(※)をいただいたことがあります。今日も車でお店の前を通ってきました」
 店員:「あのお店は二重焼きで有名ですけど,実はこの『佐伯だより』も美味しいんです」
 私:「へぇー,そうなんですか」
 店員:「皆さんあのお店の二重焼きだけ買って,これ(佐伯だより)を買わない人が多いけど,実はこちらの白あんがおすすめですよ」
 ※二重焼き…今川焼き・大判焼きの広島での呼び名。

 と教わったので,普段私は白あんを買うことはないのですが,地元の方がこれほどまでおっしゃるならと小豆あんと白あんを1個ずつ,そしてこれまた珍しい「あんパン饅頭」なる商品も1個,購入しました。

(「佐伯だより」と「あんパン饅頭」(包装))
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 「佐伯だより」はどら焼き,あんパン饅頭は饅頭の形をしたあんパンです。

(「佐伯だより」と「あんパン饅頭」)
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 写真右が「佐伯だより」の小豆あん,左が白あん,奥が「あんパン饅頭」です。

 小豆あんは粒あんのどら焼きです。

 適度な甘さの粒あんで,どら焼きの生地も甘くてしっとりとしていました。

 続いて,白あんをいただきました。

 こちらは珍しく「こしあん」です。

 「確かに…この白あん美味しい」

 ねっとりとして,ほどよい甘さの白あんで,手亡(白いんげん豆)の香りも生かされています。

 私もすっかり白あん派となりました。

 最後に「あんパン饅頭」です。

 大きさ・形は饅頭ですが,生地はパンに近いお菓子です。

 中の小豆あんは饅頭用に水分控えめな仕上げとなっています。

 ミニあんパンと呼べるような,ユニークな饅頭でした。

 車で広島市内の自宅へ戻る途中,津保美堂の前を通ると,名物の二重焼きを求めてお客さんの行列ができていました。

 ボリューム満点の二重焼きで,当然ながらこちらもおすすめです。


広島市安佐南区「まるも株式会社」の「べっぴん芋蜜ようかん」

 廿日市市津田の県道30号沿いに「ひふみ市場」という産地直売所・軽食店があったので,寄ってみました。

(「ひふみ市場」店舗)
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 店内には地元の新鮮な野菜,加工品,お土産,オーガニック商品などがずらりと並べられていました。

 その中に「べっぴん芋蜜ようかん」という興味深いお菓子を見つけました。

(「べっぴん芋蜜ようかん」チラシ)
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 ウッドワン美術館で企画展「つながる美人画」を観賞したり,レストランめがひらでコラボ膳「つながる美人飯」をいただいた後だったので,なおさら「べっぴん」という言葉に惹かれました。

 芋蜜,スイカエキス,乳酸菌生産物質などのこだわり素材が入った「最強の腸活ようかん」とのことで,購入してみました。

(「べっぴん芋蜜ようかん」(箱))
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 箱の裏には,「血糖に影響しにくく抗酸化力に優れた蜜芋,スイカをまるごと使ったスイカエキス,バイオジェニックスKS乳酸菌生産物質,海のミネラル結晶クリスマス島の海の塩など,こだわりの食材をふんだんに使った,美味しくてカラダにうれしい”バイオジェニックスようかん”です。」と記載されていました。

 バイオジェニックスは,簡単に言うと「腸内フローラを介することなく,直接生体にプラスに作用する食品成分」のようです。

 ちょっと難しいですが,体に良い成分だけを厳選して使用し,美容効果が期待されるギルトフリーな(罪悪感がない)お菓子ということでしょう。

(「べっぴん芋蜜ようかん」)
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 これが「べっぴん芋蜜ようかん」です。

 見た目は小豆のようかんと変わりありませんし,香りも特に変わった香りではありません。

 ただ,その一見普通のようかんの中に厳選された希少な高級食材がいくつも入っているのが特長です。

 いただいてみました。

 小豆のようかんをイメージして口に含んだのですが,鹿児島で「あめんどろ」と呼ばれる芋蜜の風味と甘みが強く,芋ようかんに近いと感じました。

 芋蜜,スイカエキス,喜界島さとうきび粗糖といった多くの甘味料が使われ,クリスマス島の塩でその甘みを引き立たせているので,甘みを強く感じました。

 「ひふみ市場」では,この「べっぴん芋蜜ようかん」のほかに,植物性原材料のみを使い食物繊維たっぷりの「べっぴんパン」も販売されていました。

 次回はこちらもいただいてみたいです。

 「美人飯」に「べっぴん芋蜜ようかん」…これで私も少しはべっぴんになれたかしら(笑)


<関連サイト>
 旅するはつかいち「nakazawa」(広島県廿日市市吉和1886-1)
 「津保美堂製菓」(広島県廿日市市津田2013-6)
 廿日市のグルメ情報・はつめし「ひふみ市場」(広島県廿日市市津田3111-1)
 「株式会社ビバ(まるも株式会社)」(広島市安佐南区大町東4-9-13)

<関連記事>
 「美術館とカフェ・レストランの魅力5 -ウッドワン美術館企画展「つながる美人画」とコラボ膳「つながる美人飯」-

<参考文献>
 「廿旅(はつたび)」広島県廿日市市

2022年5月22日 (日)

群馬の食文化の特徴を探る(5)-桐生市・武正米店の「ポテト入り焼きそば」と「子供洋食」-

 2021年12月末に,群馬県桐生市の武正米店を訪問しました。

 前回の訪問が2017年5月初めなので,約4年8か月ぶりです。

 これで3回目の訪問となります。

 広島から飛行機で羽田空港へ行き,東武鉄道浅草駅から「特急りょうもう」赤城行に乗車して,桐生を目指しました。

(浅草駅・特急りょうもう・赤城行)
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 浅草駅から東武鉄道を利用する際は,松屋で浅草のお菓子を買って車内で味わうのが私の楽しみです。

(特急りょうもう・行先表示器)
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 特急りょうもうに乗車し,東武伊勢崎線・桐生線を経て桐生市の相老(あいおい)駅で下車しました。

 相老駅からは,わたらせ渓谷鐡道に乗り換え,桐生駅を目指しました。

(桐生駅・わたらせ渓谷鐡道「トロッコわっしー号」)
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 桐生駅に到着した「トロッコわっしー号」です。

 桐生駅からは徒歩で武正米店へ向かいました。

(武正米店)
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 武正米店です。米店とクリーニング店と飲食店を兼業されています。

 久しぶりの訪問なので,少し緊張しました。

 「こんにちはー」と周りを伺いながらお店に入ると,奥様がおられ,私を御覧になった瞬間「あー広島の方!」と応対してくださいました。

 当日お店が開いているかどうかを確認するため,あらかじめ電話はしましたが,御負担にならないよう,私が広島から伺うとはお伝えしませんでした。

 それにもかかわらず,ちゃんと覚えてくださっていました。

 奥様は「今ももらったはがきを貼ってるからわかるよ」とおっしゃり,配達に出ておられた御主人に電話してくださいました。

 私は「あっ,今もちゃんと貼ってくださっているんですね」と少し照れながら,はがきを確認しました。

(店内・お礼のはがき)
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 有名人のサイン色紙がずらりと展示されている中に私のはがきも紹介してくださっていることに,申し訳なさとありがたさを感じつつ,席に座りました。

 前回私が訪問した後で,大変な時期もあったようで,それを見事に克服されてお店を続けられているとのことでした。

 しばらくして御主人が配達から戻ってこられました。

 お互いに再会を喜んだあと,御主人から親しみを込めて「今日は何にする?」と聞かれたので,私は「原点に戻り,ポテト入り焼きそばと子供洋食をお願いします」と基本メニューの2品を注文しました。

 配達から戻ってこられたばかりでお疲れにもかかわらず,張り切って作ってくださいました。

 しばらくして「ポテト入り焼きそば」が出来上がりました。

(ポテト入り焼きそば)
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 茹でたじゃがいもともやしが入った焼きそばです。

 仕上げに青のりがかけられ,紅生姜も添えられています。

 大阪や広島のお好み焼に使われる濃厚甘口ソースではなく,ウスターソースの風味に近いさらりとした焼きそばソースが使われています。

 もっちりとした麺,ホクホクのじゃがいも,シャキシャキのもやしが甘いソースとからまり,ボリューム満点の美味しい焼きそばに仕上がっていました。

 続いて「子供洋食」が出来上がりました。

(子供洋食)
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 出来たて・アツアツです。

 子供洋食は,茹でたじゃがいもと刻んだねぎ,干し海老をソースで炒め,仕上げに青のりをかけて,紅生姜を添えた料理です。

 じゃがいもにソースがねっとりと絡みつき,ねぎの甘みや干し海老の香ばしさも加わって,焼きそばやお好み焼と同等の立派な料理となっています。

 特別見栄えのする料理ではなく,豪華な食材を使っているわけでもありませんが,はるばる遠方からでも味わいたいと思わせる,魅力にあふれた郷土食です。

 食事しながら,御夫婦とテーブルを囲んで会話を楽しみました。

 その時のお話をいくつか御紹介します。


【じゃがいもの調達】
 じゃがいもが不作で値段が高騰していた時期だったので,大変なのではと心配したのですが,「地元(群馬)の農家からじゃがいもを調達できているので大丈夫」とのお話を伺い,安心しました。

【桐生と養蚕・織物工業】
 桐生第一高等学校は,裁縫の学校が前身だと伺いました。
 群馬大学理工学部も前身は桐生高等染織学校であり,桐生が養蚕・織物工業を中心に発展した街であることを再認識しました。
 「子供洋食」も,そうした養蚕・織物工業に携わる織工さんやその子供たちの軽食・おやつとして食べられ,現在まで受け継がれているのでしょう。

【ニューイヤー駅伝】
 年末に訪問したため,街中で群馬県を舞台に行われるニューイヤー駅伝の看板を多く見かけました。
 武正米店のすぐ近くもコースになっており,お店の方もボランティアで大会に協力されるとのことでした。

【お店の紹介】
 「子供洋食」や「ポテト入り焼きそば」を多くのマスコミに紹介してもらったお話を伺いました。
 また,東京・銀座の群馬県アンテナショップ「ぐんまちゃん家」で「子供洋食」を紹介されたこともあるようです。

【群馬県の位置】
 群馬県が,栃木県・埼玉県・長野県・新潟県そして福島県と接していることを教えていただきました。
 私が思わず「えっ,新潟や福島ははるか遠くのイメージですが…」とお話しすると,御主人から「私たちから見れば,広島ははるか遠くに感じますよ」とお返事があり,それもそうだと納得しました(笑)

 食後に奥様がコーヒーを淹れてくださり,コーヒーをいただきながら会話を楽しみました。

(コーヒー)
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 1時間を過ぎた頃,私が次の用事があることを察して,御主人が車を用意してくださいました。

 私は奥様に広島のお土産をお渡しし,お礼を述べたあと,御主人に車で桐生駅まで送っていただくこととしました。

 桐生駅に着き,御主人にお礼を申し上げた後,感謝を込めて車が見えなくなるまでお見送りしました。

 久しぶりに実家へ帰り,実家で家庭料理を食べたような感じでした。

 ワンコインでおつりがくる「子供洋食」や「ポテト入り焼きそば」を求め,はるばる広島から訪問する理由は,料理そのものの魅力はもちろん,お店の方の温かな人情に触れることが出来るからです。

 またいつかお店を訪問することを心に誓い,桐生を後にしました。


<関連サイト>
 「武正米店(食べログ)」(群馬県桐生市浜松町1-6-35)

<関連記事>
 「群馬の食文化の特徴を探る(2) -桐生市「子供洋食」からわかる群馬の食文化-
 「群馬の食文化の特徴を探る(4) -「子供洋食」と「ミックス ポテト入り焼きそば」-

2022年5月15日 (日)

美術館とカフェ・レストランの魅力5 -ウッドワン美術館企画展「つながる美人画」とコラボ膳「つながる美人飯」-

ウッドワン美術館

 広島県廿日市市吉和(旧:吉和村)は,広島県北西部,隣は山口県と島根県に位置する地域です。

 その廿日市市吉和にある「ウッドワン美術館」を訪問しました。

 ウッドワン美術館は,木質建材メーカーの株式会社ウッドワンが所蔵する美術品を中心に展示・公開されている美術館です。

 西中国山地の自然環境豊かな場所にあります。

(ウッドワン美術館全景)
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 写真右側の建物が本館,左側の建物が新館です。

(ウッドワン美術館・庭園)
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 正門を入ると,本館の前に美しい庭園が広がっていました。

(麗子ちゃんのお庭)
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 庭園に「麗子ちゃんのお庭」というコーナーがありました。

 この「麗子ちゃん」は,ウッドワン美術館の代表的な所蔵作品・岸田劉生の「毛糸肩掛せる麗子肖像」(麗子像)に由来するウッドワン美術館のオリジナルキャラクターの名前です。

 この「麗子ちゃんのお庭」に花を持参し,植えた人は当日の入館料が無料になるイベントも実施されていました。

 しばらく庭を観賞した後,美術館に入場しました。


企画展「つながる美人画」

 ウッドワン美術館で「つながる美人画」というテーマの企画展が開催されていました。

(企画展「つながる美人画」チラシ)
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 (ウッドワン美術館企画展「つながる美人画」チラシを引用)

 私には芸術の才能や知識がないので,どれが私の好み・タイプかという観点で鑑賞することにしました(笑)

 私がいいなと思った作品は,上村松園「舞仕度」,山本芳翠「婦人像」(チラシ一番下の絵),藤島武二「女の顔」,和田英作「ミカンを摘む少女」などです。

(上村松園「舞仕度」)
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 (ウッドワン美術館絵葉書 上村松園「舞仕度」の一部を引用)

 こちらは上村松園(うえむら しょうえん/1875-1949)の「舞仕度(まいじたく)」という作品の一部です。

 女性が舞をするための仕度をしている様子を描いた作品です。

 細部まできれいに描かれており,色彩も鮮やかです。

 そして私が何より驚いたのは,この絵の作者・上村松園が女性であることです。

 こうした美人画は男性の視点から見た女性を,男性が描くものと勝手に思い込んでいた私にとっては衝撃的でした。

 これは私の「アンコンシャス・バイアス」(無意識の思い込み・偏見)だった訳ですが,この上村松園のほかにも,浅見松江や伊藤小坡など,女性が描いた美人画が数多く展示されていて,女性の魅力を女性が描いた作品にとても興味を持ちました。


ウッドワン美術館コラボ膳「つながる美人飯」

 ひととおり作品を観賞し,休憩を兼ねて食事をとることにしました。

 併設の「カフェ・マイセン」で軽食・喫茶をと思っていたのですが,受付の方に尋ねると,施設メンテナンスで現在休業中とのことでした。

 そして隣接する「レストランめがひら」を御紹介いただきました。

(ウッドワン美術館・中庭)
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 本館から中庭を通って新館へ,新館2階から連絡通路を渡って「レストランめがひら」へ行きました。

(レストランめがひら)
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 お店の入口に「ウッドワン美術館コラボ膳『つながる美人飯』」の案内がありました。

(ウッドワン美術館コラボ膳「つながる美人飯」案内板)
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 企画展にちなんだこのような食事が用意されていることは全く知らなかったので,こうした美術館とレストランとの「つながり」があることをとても嬉しく思いました。

 この「つながる美人飯」を注文しました。

(ウッドワン美術館コラボ膳「つながる美人飯」)
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 「ご飯(吉和米・吉和名水)」,「香の物」,「発酵美人鍋」(鶏手羽元,豆もやし,ごぼう,豆腐,あわび茸),「サーモン・アボカド・トマト・若布のサラダ(えごまドレッシング)」,「牛フィレ一口ステーキ(トマトポン酢)」,「ヨーグルト・フルーツグラノーラ」,「豆乳プリン・デーツ」という豪華セットです。

(「つながる美人飯」ペーパーランチョンマット)
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 トレーにはオリジナルのペーパーランチョンマットが敷かれていて,それに「つながる美人飯」のお品書きが記されていました。

 ヘルシーな食材,栄養豊富な食材,美容効果が期待できる食材,そして地元の食材が使用された料理で構成されていました。

 発酵美人鍋の具として,廿日市市吉和特産の「あわび茸」が入っていました。

(発酵美人鍋のあわび茸)
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 コリコリした,海のアワビのような食感のキノコです。

(「ヨーグルト・フルーツグラノーラ」と「豆乳プリン・デーツ」)
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 こちらはフルーツグラノーラのヨーグルトがけと,デーツがのせられた豆乳プリンです。

 デーツは中近東や北アフリカを中心に栽培されているナツメヤシの実です。

 食べやすくドライフルーツにされたものがのせられていました。

 デーツは,広島の食品メーカー・オタフクの「お好みソース」で「甘みのもと」としても使われています。

 食物繊維が豊富で,カリウムやマグネシウムなどのミネラルも多く含まれるデーツは,まさに美と健康の味方なのデーツ。


 地元食材が使用され,美や健康にも配慮された数々の料理を堪能しました。

 美味しくて美しくなれる,まさに美食御膳でした。


まとめ

 食事後,ウッドワン美術館・レストランめがひら周辺を散策しました。

 すぐ後ろにスキー場(めがひらスキー場)があり,こういう場所に来ているのかと驚きました。

(めがひらスキー場)
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 写真右側にリフトが見えます。雪に覆われたスキー場の光景をイメージしました。

 冬は全長2,300mの超ロングダウンヒルが楽しめるスキー場になるようです。

 そして施設入口にはニュージーランドからやってきた「ビッグカウリ」と呼ばれる大木(樹齢1,000~1,200年)が展示されていました。

(ビッグカウリ)
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 木材メーカー「ウッドワン」ならではのスケールの大きな展示品です。

 廿日市市は「ウッドワン」をはじめとする木材・木工メーカーが多いまちで,木工玩具「けん玉」発祥の地でもあります。

 また,廿日市市とニュージーランド・マスタートンは平成10年(1998年)に姉妹提携が締結されており,今も交流が続けられています。

 その関係もあるからだと思いますが,「レストランめがひら」のステーキには,ニュージーランドのビーフやラムが使われています。

 このレストランには1ポンド(約453.6グラム)超えの「Megaステーキ」というメニューもあり,私は美人画以上にこのメニューに注目しました。

 麗子ちゃんの好物も「Megaステーキ」だったりして…(笑)


<関連サイト>
 「ウッドワン美術館」(広島県廿日市市吉和4278)
 「廿日市の一品 あわび茸」(廿日市市観光課)
 「デーツ」(オタフク)
 「けん玉発祥の地 はつかいち」(廿日市市産業振興課)

<関連記事>
 「野菜と果物から作られるオタフクお好みソース -オタフクスペシャルとベジラビットオリジナルソース-

2022年5月 8日 (日)

みどりの日・5月4日は植物園の日 -広島市植物公園の果物・スパイス・ハーブの紹介-

5月4日は「植物園の日」

 5月4日は「みどりの日」です。

 この祝日にちなんで,日本植物園協会は2007年(平成19年)に「みどりの日」を「植物園の日」と定めました。

 この日は全国の植物園で様々なイベントが開催されます。

 私は2022年5月4日の「植物園の日」に広島市植物公園を訪問しました。

 広島市植物公園では「植物園の日」にちなんで入園料が無料となり,植物スタンプラリーや野外コンサート,地元の産直市など様々なイベントが実施されました。

(広島市植物公園・植物園の日)
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 ゴールデンウイーク期間中でもあり,とても多くの人で賑わっていました。

 当初,特に何の計画もなく訪問したのですが,園内の大温室の植物を観賞するうちに,食に関係する植物について興味を持つようになりました。

(大温室マップ)
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 広島市植物公園「大温室」案内資料から一部引用

 今回は,広島市植物公園・大温室の「くだものと暮らしのコーナー」の植物などを御紹介したいと思います。


「くだものと暮らしのコーナー」の植物

【カカオ】

 広島市植物公園は,中国地方で唯一カカオの木がある植物園です。

(カカオの木(名札))
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 学名は「Theobroma cacao(テオブロマ カカオ)」です。

 「テオブロマ」は,ギリシャ語で「神(theos)」の「食べ物(broma)」を意味します。

(カカオの説明書きとカカオの実の模型)
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 カカオの実の中に白いパルプ(カカオパルプ)に包まれた種子があり,この種子を発酵させ,炒ってすりつぶしたものがチョコレートやココアの原料となります。

(カカオの花)
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 カカオの花も咲いていました。

 木の枝からきれいな白い花がいっぱい咲いていました。


【コショウ】

 私がカンボジアを訪問した際,カンポット州が世界一美味しいコショウの産地であることを知りました。

 シェムリアップでもお土産用の粒コショウがたくさん売られていましたが,コショウの木や実を実際に見る機会はありませんでした。

 そのコショウの木と実を大温室で観察することが出来ました。

(コショウの木と実)
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 このコショウの実は緑色をしていますが,熟すと赤色になります。

 緑色の実は,短期間乾燥させたり塩漬けにすればグリーンペッパーに,乾燥させればブラックペッパーになります。

 また,完熟した赤色の実を乾燥させればレッドペッパーに,赤い表皮をむいて乾燥させればホワイトペッパーになります。


【オールスパイス(ピメント)】

 「オールスパイス」はシナモン・クローブ・ナツメグを合わせたような香りを持つスパイスです。

(オールスパイス(ピメント))
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 「オールスパイス」という名称のほかに,スペイン語でペッパーを意味する「ピメント」とか,主にジャマイカで生産されていることにちなんで「ジャマイカペッパー」とも呼ばれています。

 オールスパイスは,ジャマイカの代表的な料理「エスコビッチ・フィッシュ」や「ジャークチキン」などに欠かせないスパイスです。


【ミラクルフルーツ】

 当ブログでも御紹介している「ミラクルフルーツ」が栽培されていました。

(ミラクルフルーツ)
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 ミラクルフルーツは,あらかじめ食べることにより,レモンなどの酸味を甘味に変えてしまうミラクルなフルーツです。

 酸味が強ければ強いほど,それを強い甘味に変える性質があります。

 植物園であのミラクルフルーツに出会えるとは,私にとってもミラクルでした。


【パパイヤ・マウンテンパパイヤ】

 パパイヤの実がなっていました。

(パパイヤ)
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 カンボジアでも庭にパパイヤの実がなっていて,その実を長いカマで切り落とし,真下で布を張ってキャッチするという方法で収穫し,おやつとしていただきました。

(マウンテンパパイヤ)
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 こちらはマウンテンパパイヤです。

 南米・アンデス高地原産で,耐寒性があるパパイヤです。


【ソーセージノキ】

 「ソーセージノキ」と呼ばれる面白い植物がありました。

(ソーセージノキ(説明書き))
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 果実が淡茶色のソーセージの形をしていることから名付けられたようです。

(ソーセージノキと実)
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 写真中央部に2本,ソーセージの形をした果実があります。

 ただ,この果実はかたくて食べられないようです。

 原産地(熱帯アフリカ)では,食料が不足した時などに種子を炒って食べたり,樹皮を薬用にされているそうです。


【チューインガムノキ(サポジラ)】

 ソーセージノキに続いては「チューインガムノキ」です。

(チューインガムノキ(サポジラ)(説明書き))
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 樹液からチューインガムの原料のラテックス(チクル)が採取できるとあります。

(チューインガムノキ(サポジラ))
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 果実は生食のほかジャムやシャーベットなどに利用されるようです。

 最近,カカオパルプを使った果汁飲料が話題となっていますが,このチューインガムの果実も同様に興味深いところです。

 商品化されれば,話題になることでしょう。


【バナナ(野生バナナ・タイワンバナナ)】

 大温室を見上げると,バナナがなっていました。

(野生バナナ)
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 こちらは熱帯アジアの山地に自生する「野生バナナ」で,食用バナナの起源になった重要な品種です。

 ただ,バナナの香りや味はあるものの,食用には向かないのだとか…。

(タイワンバナナ)
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 こちらはタイワンバナナの「仙人蕉(せんにんしょう)」と呼ばれる品種です。

 かつて日本でたくさん食べられてきましたが,その後フィリピン産バナナが主流となり,タイワンバナナは現在ほんのわずか(1%未満)しか日本へ輸入されていない状況です。


【コーヒーノキ(アラビアコーヒーノキ)】

 コーヒー豆が採れる「コーヒーノキ(アラビアコーヒーノキ)」がありました。

 コーヒーの果実(コーヒーチェリー)や花も観察することが出来ました。

(コーヒーノキ(アラビアコーヒーノキ)とコーヒーチェリー)
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 写真右側手前の赤い実が完熟したコーヒーチェリーです。

 このコーヒーチェリーの中の種がコーヒーの生豆になります。

(コーヒーノキの花)
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 こちらはコーヒーノキの花です。

 ジャスミンに似たさわやかな香りがしました。


【レンブ】

 「レンブ」と呼ばれる植物がありました。

(レンブ(説明書き))
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 マレー半島原産で,果実は甘味の少ないリンゴのような味わいなのだそうです。

(レンブの木と花)
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 枝先に白い花が咲いていました。


屋外ガーデンの植物

【ローズマリー】

 大温室を出て,屋外ガーデンを歩いていると,薄紫色の小さな花がたくさん咲いたローズマリーを見かけました。

(ローズマリー)
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 ローズマリーの香りには記憶力を高める効果があると言われています。

 私は記憶力向上のため,人目を気にせず,我を忘れてたくさん嗅いでおきました(笑)


屋外展示植物

【クネンボ】

 大温室入口にミカンやレモンなど柑橘類の植物が展示されていました。

 その中に1本,とても希少価値の高い柑橘を見つけました。

 「クネンボ」と呼ばれる柑橘です。

(クネンボ)
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 カンキツ在来種のルーツとなる柑橘です。

 クネンボについては「第3回歴食サミット」(歴食JAPAN事務局)で知りました。

 かつて長州(山口県)を中心に栽培されていた柑橘ですが,現在では全国的にもほとんど栽培されておらず,「幻の柑橘」と言われています。

 長州藩主・毛利敬親とイギリス海軍キング提督が三田尻(山口県防府市)で会見した際の日英饗応料理に登場したり,吉田松陰が獄中で食べた記録があったり,青木周蔵が萩の親族に「娘のためにクネンボを送ってほしい」と催促した手紙が残っているなど,山口にはクネンボにまつわる話が数多く残っています。


 カンキツ在来種のルーツには,このクネンボのほかに,ユズやダイダイ,コウジ(柑子)などが関係しているとの研究成果があります。

 いつか広島市植物公園で「柑子色」の由来にもなっている「コウジ」も観察してみたいです。

 えっ,私が鉢の中に立っておけばいいって…それはちょっと…(笑)


まとめ


 ブログ記事にすることなど全く考えずに広島市植物公園を訪問しましたが,私の中ではいつの間にか「植物園」が「食物園」になりました。

 さすがに食べてはいませんが(笑)

(広島市植物公園・立体花壇と大温室)
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 植物を観賞する人,写真を撮る人,スケッチする人,クイズラリーをする人,庭で遊ぶ人,ランチを楽しむ人など,いろんな方法で楽しみ,学んでおられました。

 植物公園で楽しいひと時をお過ごしください。


<関連サイト>
 「広島市植物公園」(広島市佐伯区倉重三丁目495番地)
 おもしろ山口学「吉田松陰も青木周蔵も愛した“幻の果実”クネンボ」(山口県魅力発信サイト「きらりんく」)
 「柑子/こうじ」(果物情報サイト 果物ナビ)

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<参考文献>
 ジル・ノーマン「スパイス完全ガイド」山と渓谷社

2022年5月 1日 (日)

岩手県花巻市の白金豚 -肩ロースの塩こしょう焼き・豚汁・白金豚ジャーキー-

岩手県花巻市の白金豚

 「東北食べる通信」を利用して岩手県花巻市・高源精麦の「白金豚(はっきんとん)」を購入しました。

(白金豚・白金豚ジャーキー・冊子(箱詰め))
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 白金豚は高級ブランドポーク・プラチナポークとして知られています。

 今回はこの白金豚について御紹介したいと思います。


白金豚の由来・特徴

 白金豚という名称は,岩手県花巻市出身の童話作家・宮沢賢治の「フランドン農学校の豚」に由来しています。

 その作品の中に,こういう文章があります。

 「ずいぶん豚というものは,奇体なことになっている。水やスリッパや藁わらをたべて,それをいちばん上等な,脂肪や肉にこしらえる。豚のからだはまあたとえば生きた一つの触媒だ。白金と同じことなのだ。無機体では白金だし有機体では豚なのだ。考えれば考える位,これは変になることだ。」

 「スリッパを食べる」という表現を考えれば考えるほど変になりそうですが(笑),宮沢賢治は豚が穀物や食品残渣(しょくひんざんさ)から脂肪や肉を作り出すことができる,触媒の白金と同じような存在であると紹介されています。
 触媒…それ自身は変化しないで化学反応を促進する物質

 高源精麦は宮沢賢治の御親族から了承を得た上で,どこにも負けない美味しい豚を作る意味を込めて,自社の豚を「白金豚」と名付けられました。

 白金豚の品種は,ランドレース(L)にヨークシャー(W)を掛け合わせた子豚(LW)に,バークシャー(B)を掛け合わせた「LWB」と呼ばれる品種となります。

(白金豚の品種)
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 「東北食べる通信 岩手県花巻市 白金豚(2022年3月)」から一部引用

 日本国内の銘柄豚のうち約7割は,経済効率を重視し,デュロック(D)を掛け合わせた「LWD」と呼ばれる品種が扱われていますが,高源精麦では美味しさを優先して黒豚のバークシャーを掛け合わせた「LWB」を扱っておられます。

 バークシャーは出産数が少なく,子豚の成長にも時間がかかるのですが,その分,肉質がきめ細かく,味わいが良くなるというメリットがあります。

 さらに白金豚には,脂身が美味しいという特長もあります。


白金豚の飼育方法

 白金豚には,トウモロコシ・大豆(非遺伝子組み換え),大麦,国産米,奥羽山脈の地下水などの餌が与えられています。

 また「アニマルウェルフェア」の観点から,豚がストレスなくのびのびと動ける「フリーストール」が採用されています。
 アニマルウェルフェア…Animal Welfare。動物(家畜)福祉・動物愛護。
 フリーストール…豚を一頭一頭囲う柵(ストール)をなくし,豚が適度に動けるスペースを設けること。


 一般的にフリーストールだと,豚同士がけんかしてしっぽをかみ切ったり,餌の取り合いで餌を食べられない豚が出てくる可能性があるのですが,高源精麦では兄弟同士で育てられるため,このような争いが少なく,穏やかで,しっぽが切られることもないそうです。

 こうした養豚の話は,北海道の農業高校が舞台の漫画「銀の匙 Silver Spoon」でも紹介されています。

 豚同士でしっぽがかみ切られる話,子豚が生後すぐに母豚の乳首をめぐってポジション争いをし,強い子豚が母乳のよく出る胸側を確保する一方,弱い子豚は尻側に追いやられてしまう話,豚を解体し食肉にする話など,養豚にまつわる話が数多く紹介されています。

(子豚の哺乳)
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 「東北食べる通信 岩手県花巻市 白金豚(2022年3月)」から一部引用

 子豚の哺乳の様子を示したイラストです。

 強い子豚ほど,母豚の胸側に近い(母乳が多く出る)乳首を確保し,より多くの母乳を飲むことが出来ます。

 つまり,母豚の胸側に近い子豚ほど体の成長が早く,逆に尻側に近い子豚ほど小柄な豚になってしまうのです。

 たとえ強い子豚がおらず,胸側の乳首が空いている時でも,弱い子豚はそちらへは行かず,いつもどおりの乳首を使ってしまうそうです。

 こうした家畜の世界にも生存競争が働いているのですね。


白金豚・肩ロースの塩こしょう焼き

 白金豚や養豚について理解を深めたところで,調理・実食です。

 白金豚の肩ロース(スライス)です。

(白金豚(肩ロース))
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 肉が褐色を帯びていますが,これは精肉して間もない,新鮮な証拠です。

 私はこの精肉を見た瞬間「生姜焼きにしよう」と思ったのですが,説明書きに「豚ロースは生姜焼きでも美味しいですが,ぜひ一度,牛タンのように塩こしょうだけで味見してみてください」とあったので,「これは相当な自信があってのこと」と,シンプルに塩こしょうのみで焼くことにしました。

 表面に塩と粗挽きこしょうをかけてフライパンで焼きました。

(白金豚を焼く様子)
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 肉厚があり,焼くと表面にドリップ(肉汁)があふれてきました。

 白金豚の筋繊維がきめ細かく,多汁性に富んでいる証拠です。

(肩ロースの塩こしょう焼き)
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 肩ロースの塩こしょう焼きの完成です。

 いただきました。

 肉に弾力があり,ハムのような味わいでした。その意味で牛タンと似ています。

 かむほどに肉汁があふれ出て,脂身には甘みを感じました。

 確かに,まずはシンプルに塩こしょうで焼いていただくのが王道です。


白金豚の豚汁

 白金豚と大きめにカットした大根で豚汁を作りました。

(白金豚の豚汁)
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 肉厚で甘い脂身も多い白金豚は,味噌汁との相性も抜群でした。

 白金豚は臭みがないのも特長で,豚汁にも向いています。


白金豚ジャーキー

 オプションで白金豚ジャーキーを購入しました。

(白金豚ジャーキー)
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 鮮やかな赤身に自慢の脂身が付いたジャーキーです。

 赤身と脂身がはっきんとん(はっきりと)分かれています(笑)

 赤身は肉の旨味が凝縮されており,かみ締めるほどにその旨味がにじみ出てきました。

 一方で脂身はやわらかくて甘く,白金豚の特長の1つである脂身の美味しさを味わえました。

 脂身の甘味・ジューシーさを保ちつつ,赤身が弾力のあるジャーキーに仕上げるのは高度な製法だと思います。

 肉だけでなく脂身の美味しさも生かされた,白金豚ならではのポークジャーキーです。


まとめ

 私は一時期,体型や体重を気にして過度に脂身を避けていたことがあります。

 その後,食に関心を持ち,勉強していくにつれて,考えが全く逆になりました。

 肉の美味しさに脂身が欠かせないことに気付いたからです。

 今ではむしろ脂身の多い肉を選びますし,それが原因で太ったこともありません。

 肉の脂身を食べることと,油脂を多く含む食品を食べることは異なります。

 食の本質を知ることは,本当の美味しさを知ることにもつながるように思います。

 今回御紹介した白金豚も,やわらかくきめの細かい赤身はもちろん,甘くとろけるような脂身も絶品なので,機会があれば御賞味ください。


<関連サイト>
 「高源精麦」(岩手県花巻市大通り1-21-1)
 「東北食べる通信
 「銀の匙 Silver Spoon 公式サイト」(小学館)

<参考文献>
 「東北食べる通信 岩手県花巻市 白金豚(2022年3月)」東北食べる通信
 宮沢賢治「フランドン農学校の豚」青空文庫
 荒川弘「銀の匙 Silver Spoon」小学館

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