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2023年5月14日 (日)

フィンランド料理の特徴と主な料理3 -カルヤランピーラッカ・ムナボイ・ロソッリ・キノコソテー・スモークサーモン・ラスキアイスプッラ-

フィンランドの食文化

 北欧に位置するフィンランド。

 フィンランドの人々は自分の国を「スオミ(Suomi)」と呼びますが,このスオミには「湖の国」という意味があるようです。

 シベリウス作曲の「フィンランディア」にある「フィンランディア賛歌」にも「スオミ」と歌われますが,これはフィンランドの国を意味します。

 18万8千もの湖と広大な森,そして海とともに生活するフィンランド人は,その自然環境から魚(カワカマス,サーモン,ニシンなど),きのこ,果実(コケモモ,ビルベリー,ラズベリーなど),肉(鹿,トナカイなど)の食料を得て食文化を形成してきました。

 一般的な主食は全粒穀物のパンやジャガイモです。

 冬が長く,寒さが厳しいため,魚,肉,野菜,果物などを塩漬け,燻製,ジュース,ジャムなどに加工する,保存食作りも盛んに行われています。


フィンランドの朝ごはんプレート

 東京・外苑前の「World Breakfast Allday」(ワールド・ブレックファスト・オールデイ)を訪問しました。

 2023年2月から3月までの期間のスペシャルメニューは,「フィンランドの朝ごはん」でした。

 今回は,この「フィンランドの朝ごはん」を御紹介します。

(フィンランドの朝ごはんプレート)
Photo_20230514075901

 フィンランドの代表的な料理がワンプレートに盛られています。

 それでは,それぞれの料理を御紹介します。


【カルヤランピーラッカ・ムナボイ】

 「カルヤランピーラッカ」は,ミルク粥をライ麦粉の生地で包んで焼いたフィンランド東部・カレリア地方の伝統料理で,「カレリアパイ」とも呼ばれています。

(カルヤランピーラッカとムナボイ)
Photo_20230514080001

 ゆで卵を潰してバターを混ぜた黄色い「ムナボイ」がのせられています。

 外側の生地は,ライ麦粉を薄くのばして焼き上げたもので,全粒粉のクレープ(ガレット)に似ています。

 中のミルク粥はゆるい「ポテトサラダ」のイメージ,ムナボイは塩気の効いた「たまごサンドの具」のイメージです。

 オープンサンドイッチのような,食べ応えのあるパンです。


【ロソッリ】

 「ロソッリ」は,茹でたビーツやジャガイモをサワークリームで和えたサラダです。

(ロソッリ)
Photo_20230514080501

 ディルが添えられています。ふりかけられているのはオールスパイスだと思います。

 ビーツの鮮やかな赤色が特徴で,クリスマスの時期に食べられます。

 サワークリームのさわやかな酸味と,ビーツとジャガイモの異なる食感を楽しめました。


【キノコソテー】

 森の恵み,きのこのソテーです。

(キノコソテー)
Photo_20230514080701

 ジロール(アンズ茸),ブナピー,ブナシメジ,ヒラタケのソテーです。

 様々なきのこを味わうことができました。


【スモークサーモン】

 フィンランドではサーモンがよく食べられています。

(スモークサーモン)
Photo_20230514080801

 サーモンを燻製にしたスモークサーモンは,フィンランドの代表的な保存食であり,オープンサンドイッチの具としても活躍します。


【ラスキアイスプッラ】

 デザートとして「ラスキアイスプッラ」を注文しました。

 キリスト教には,イースター(復活祭)前に40日間の断食期間(四旬節)を設ける慣習があります。

 ラスキアイスプッラは,その四旬節に入る前日(告解の火曜日)に食べられる伝統菓子です。

 隣のスウェーデンから伝わったお菓子(スウェーデンでは「セムラ」と呼ばれます)だと言われています。

(ラスキアイスプッラ)
Photo_20230514081101

 卵・牛乳・バターを使ったふかふかのパン「プッラ」の中心をくり抜き,中に生クリームとベリージャムがたっぷり詰められています。

 このお菓子がスウェーデンからフィンランドに伝わった際には,アーモンド(アーモンドペーストやマジパン)が使われていましたが,アーモンドが高価だったため,フィンランドではアーモンドの代わりにジャムも使われるようになりました。

(ラスキアイスプッラ(中身))
Photo_20230514081201

 生クリームの奥に,甘いベリージャムがたっぷり詰められていました。

 断食に入る前に贅沢なもの,豪華なものを食べておきたいという願望から生まれたお菓子パンなのでしょう。

 この考えは,断食期間(四旬節)に入る前に行うお祭り「謝肉祭(カーニバル)」と相通じるものがあります。

 ショートケーキのような,リッチな気分になれるフィンランドの伝統菓子です。


<関連リンク>
 「World Breakfast Allday」(外苑前店・東京都渋谷区神宮前3-1-23-1F ほか)

<関連記事>
 「フィンランド料理の特徴と主な料理1 -日本フィンランド外交関係樹立100周年・ムーミンバレーパーク・フィンランドフェア-
 「フィンランド料理の特徴と主な料理2 -ムーミンビスケット・サルミアッキ・ソルティッド リコリス・チョコレート リンゴンベリー-
 「東京都渋谷区恵比寿・世界のパン「パダリア」-コンチャ,カルヤラン・ピーラッカ,ムナボイ,ハチャプリ-

<参考文献>
 「フィンランド」(「World Breakfast Allday」リーフレット)
 地球の歩き方編集室「世界のグルメ図鑑」(学研プラス)
 「大使館の食卓 おうちで簡単レシピ集」(産経新聞出版)

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コメント

「ロソッリ」は色鮮やかで、ちょっと見生肉の様に見えました ( ̄∇ ̄)
スモークサーモンも花びらの様で、食欲をそそります(^^)
ポテトサラダも卵サンドも好物なので、食べ応えを感じてみたいです。
イスラム教もそうですが、断食すると貧しい人に優しくなるのでしょうか(^_^)

フィンランド料理は、何だろう、既視感があって身近な感じがします。
IKEAのスウェーデン料理とごっちゃになっているだけかも?(^^;)
ラスキアイスプッラ、クリームたっぷりで美味しそうですねー。
ていうか、間違いなく美味しいやつ(笑)

なーまん 様

なーまんさん、こんばんは。
いつもコメントいただき、ありがとうございます。

ロソッリ、ビーツの鮮やかな赤色がジャガイモにも色づいているのですが、確かに生肉(タルタル)のようにも見えますね(笑)
ビーツはシャキシャキ、ジャガイモはホクホクした食感でした。

スモークサーモンもきれいに盛り付けられていました。
そのままでも立派な前菜、おかずになりますよね。

カルヤランピーラッカ、サンドイッチの具のポテトサラダとゆで卵に似ていました。
生地はパンというよりは、しっかり焼かれた薄いクレープ(ガレット)に近く、2個食べるとお腹いっぱいになりました。

断食すると苦労した分だけ、人に優しくなれるのかも知れませんね。
ただ私の場合、修行が足りないので、断食中はイライラして人にあたってしまいそうです<(_ _)>

chibiaya 様

chibiayaさん、こんばんは。
いつもコメントいただき,ありがとうございます。

おっしゃるように、スモークサーモンやきのこ炒め、卵サラダなど、日本でもお馴染みの料理も多いですね。
IKEAが広島にもあればいいのですが、私はIKEAのレストランへはまだ行ったことがありません。
ウェブサイトを拝見すると、お安くスウェーデン料理がいただけるようで、羨ましいです。

ラスキアイスプッラ、断食前に食べられるお菓子だけあって、生クリームやジャムがたっぷりの、リッチなお菓子です。
パンがやわらかくてもっちりしており、冷たい生クリームや甘いジャムとの相性が抜群でした。
パン生地と生クリームの組合せは、イタリア・ローマのマリトッツォとよく似ています。
断食直前に食べると、断食中も思い出して禁断症状が出そうです(笑)

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