広島の名物・郷土料理7 -G7岸田総理刻印饅頭・吾作饅頭・白みそもみじ・餅ずんだ-
平安堂梅坪の「G7岸田総理刻印饅頭」
2023年5月19日から21日の3日間,広島市で「G7広島サミット(主要国首脳会議)」が開催されます。
開催地・広島では,この「G7広島サミット」を盛り上げようと,様々な応援フェアや関連イベントが行われています。
食の関係で言えば,広島県産食材やお酒のPRイベント,広島県食材を使った料理・スイーツの食事イベント,G7各国(フランス,アメリカ,イギリス,ドイツ,日本,イタリア,カナダ)の料理やスイーツが楽しめるイベントなどが開催されています。
その1つとして,広島の代表的な和菓子店「平安堂梅坪」から,期間限定で「G7岸田総理刻印饅頭」が販売されています。
平安堂梅坪へ行き,この饅頭を購入しました。
(G7岸田総理刻印饅頭)
2個セットで500円(税込)です。
G7広島サミットロゴマークと岸田総理の顔が描かれた饅頭です。
「えっ,本当にこんな名前の饅頭?」
と思われる方もいらっしゃると思いますが,食品表示の商品名にもちゃんと明記されています。
(食品表示(G7岸田総理刻印饅頭))
この饅頭が店舗に山積みされていました。
広島のお土産として購入する方もいらっしゃると思います。
G7広島サミットロゴマークの饅頭と岸田総理の饅頭,それぞれ1個ずつ入った組合せが基本ですが,G7広島サミットロゴマークの饅頭が2個入った組合せも販売されていました。
続いてこの饅頭の中身を確認してみましょう。
G7広島サミットロゴマークと岸田総理の饅頭,どちらをカットするか…非常に悩ましい問題ですが,私の出した結論は次の写真です。
(G7岸田総理刻印饅頭(中身))
岸田総理,申し訳ございません(笑)
このように薄皮の中には,北海道産小豆で作られた粒あんがぎっしり詰まっていました。
昔ながらの薄皮で,ほどよい甘さの粒あんを包んだ,まさに日本を象徴する和菓子です。
この饅頭がG7広島サミットの場で各国首脳に出されたら,「ミスターキシダ!」みたいな感じで盛り上がりそうです(笑)
平安堂梅坪の「吾作饅頭」
平安堂梅坪を代表する銘菓が「吾作饅頭」です。
(吾作饅頭(包装))
包装紙に丸が描かれていますが,これは禅僧・仙厓(せんがい)和尚の「一円相画賛」にある「円相」(丸)に由来するものです。
仙厓和尚は筆で饅頭のような丸を描き,「これ食ふて茶のめ」と記されています。
筆できれいな丸を描くことは,実はとても難しい技のようです。
ちなみにこの饅頭は,広島を描いた漫画「ましろ日(ひ)」(原作:香川まさひと,作画:若狭星 小学館)でも登場します。
(吾作饅頭)
クルミがのせられた小豆あんの饅頭です。
(吾作饅頭(中身))
中のあんこは,G7岸田総理刻印饅頭と同じ粒あんです。
クルミの香ばしさとコクが嬉しい広島の銘菓です。
ちなみに,吾作饅頭の「吾作」は,「見た目は不細工だけれども,こころは優しい吾作さん」に似ていることにちなんでおられるのだとか。
この饅頭がG7広島サミットの場で各国首脳に出されたら,「ミスターゴサク!」みたいな感じで盛り上がりそうです(笑)
やまだ屋の「白みそもみじ」
広島駅や広島市内のスーパーマーケットでちょっと珍しいもみじ饅頭を見つけました。
もみじ饅頭の老舗「やまだ屋」と味噌の老舗「新庄みそ」がコラボレーションしたもみじ饅頭「白みそもみじ」です。
(白みそもみじ(包装))
新庄みその創業100周年を記念して作られたもみじ饅頭で,2023年4月27日から4万個限定で販売されています。
「新庄しんちゃん」がかわいいですね。
富山「日本海みそ」の「雪ちゃん」や,新潟「田中屋本店」の「あかねちゃん」などもそうですが,田舎のほのぼのとした子供のキャラクターを見かけると,放っておけないのです(笑)
開封しました。
(白みそもみじ)
形は一般的なもみじ饅頭と同じです。
中身を見てみましょう。
(白みそもみじ(中身))
カットした瞬間から,白みその良い香りがしました。
いんげん豆をベースに,「新庄みそ」の白みそを混ぜたあんこです。
こうじのやさしい甘味と味噌の芳醇な香りが楽しめる,甘じょっぱい白みそあんです。
そしてこの白みそあんは,もみじ饅頭のカステラ生地ともよく合います。
石川・能登などに「みそまんじゅう」がありますが,この饅頭と風味がよく似ています。
ちなみに,宮島の老舗もみじ饅頭店「紅葉堂」では,呉の老舗みそメーカー「ますやみそ」とコラボレーションした「揚げもみじ 白みそあん」が販売されているようで,こちらも要チェックです。
やまだ屋の「餅ずんだ」
同じ「やまだ屋」で,「餅ずんだ」という和菓子が期間限定で販売されています。
(餅ずんだ(包装))
「えっ,東北のずんだ餅のお菓子?」
「広島のお菓子としては,随分はずんだ発想のお菓子だな」
店頭に堂々とたたずんだ姿は,私の目を釘付けにしました。
開封してみると…もみじ饅頭の形ではなく,四角でした。
(餅ずんだ)
カットして中身を確かめてみましょう。
(餅ずんだ(中身))
枝豆を細かくすりつぶして甘みを加えた「ずんだ」の鮮やかな黄緑色です。
もっちりした生地にさわやかなずんだが包まれていて,まさに「ずんだ餅」の風味・食感でした。
「やまだ屋」の看板商品「桐葉菓(とうようか)」や,京都「京菓子司 満月」の「阿闍梨餅(あじゃりもち)」,福岡から全国展開されている「もち吉」の「えん餅」などと同じ系統の,もっちりとした生地が特長の饅頭です。
ずんだあんを餅生地の中に詰めるという逆転の発想で,ネーミングも「ずんだ餅」をひっくり返して「餅ずんだ」。
ずんだ餅は仙台など東北地方を中心としたお菓子で,西日本では珍しいのですが,「餅ずんだ」は,その美味しさや魅力に着目し,餅生地製造のノウハウを生かして誕生したお菓子だと言えるでしょう。
<関連サイト>
「平安堂梅坪」(福屋八丁堀本店 広島市中区胡町6-26ほか)
「G7広島サミット 公式サイト」(外務省)
「やまだ屋」(宮島本店 広島県廿日市市宮島町835-1ほか)
「新庄みそ」(広島市西区三篠3丁目12-23)
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