日本各地の食文化

2024年7月14日 (日)

沖縄の食文化探訪4-城まんじゅう、くんじゃんナントゥ、いもぽき、ポーポー、こんぺん・くんぺん-

 今回は沖縄のお菓子を御紹介します。

城まんじゅう

 沖縄県うるま市の「うるマルシェ」には、沖縄のお菓子がたくさん販売されています。

(うるマルシェ)
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(うるま市の位置図)
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 (国土地理院「地理院地図」の一部を加工・引用)

 そのほとんどが地元のお菓子として販売されているのですが、県外客にとっては珍しいお菓子ばかりです。

(城まんじゅう(包装))
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 こちらは「城(ぐすく)まんじゅう」です。

 「北中城(きたなかぐすく)名物」と書かれています。

(北中城村の位置図)
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 (国土地理院「地理院地図」の一部を加工・引用)

 「城まんじゅう」(北中城村)で作られた饅頭で、1パック280円(税込)でした。

(城まんじゅう)
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 小麦粉と山芋粉の生地で、緑色の生地には「アーサ」と呼ばれる海藻が練り込まれています。

 白い饅頭は「小豆まんじゅう」、緑色の饅頭は「アーサまんじゅう」と呼ばれています。

 饅頭の底には、「サンニン(月桃、げっとう)」の葉が敷かれています。

 生地の中には、小豆あん(粒あん)がぎっしり入っています。

 モチモチした生地で、さわやかで香ばしいサンニン(月桃)の香りに包まれた饅頭でした。

 ちなみに、今回の白と緑の組合せは「法事」用として、これに赤を加えた組合せは「お盆(旧盆)」や「シーミー(清明祭)」用として、セット販売もされています。


くんじゃんナントゥ

 「うるマルシェ」で「くんじゃんナントゥ」が販売されていました。

(くんじゃんナントゥ(包装))
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 「ふじや食品」(国頭村(くにがみそん))の商品で、1つ280円(税込)でした。

(国頭村の位置図)
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 (国土地理院「地理院地図」の一部を加工・引用)


 「くんじゃん」は「国頭」、「ナントゥ」は餅菓子という意味です。

(くんじゃんナントゥ)
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 黒糖の餅菓子で、側面に白ゴマがまぶされています。

 見た目や触感から、黒糖の「ういろう」をイメージしました。

 沖縄の「ナントゥ」には味噌が使われることが多いのですが、この「くんじゃんナントゥ」は、味噌ではなく生姜が使われています。

 いただくと、ナントゥも強い生姜の風味を感じました。

 生姜がたくさん入っているので、次第に体がポカポカ温まりました。

 黒糖と生姜の風味を効かせた(名古屋の)ういろうのようなお菓子です。


いもぽき

 「うるマルシェ」で「いもぽき」が販売されていました。

(いもぽき(包装))
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 伊計島(いけいじま)産の甘藷「黄金芋(おうごんいも)」を使った芋菓子です。

(伊計島の位置図)
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 (国土地理院「地理院地図」の一部を加工・引用)

 「黄金茶屋」(うるま市)の商品で、1袋260円(税込)でした。

 包装に「焼き芋の皮までまるごとたっぷり入れた逸品をお楽しみください」とありました。

(いもぽき)
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 長さ約15cmのスティックが3本入っていました。
(1本は様子がわかるように、ぽきっと折っています)

 スティック状に加工された焼き芋クッキーです。

 焼き芋をそのままギュッと濃縮させて焼き固めたような、自然な甘味とほろ苦さを感じるクッキーでした。


ポーポー

 「うるマルシェ」で「ポーポー」が販売されていました。

(ポーポー)
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 読谷村在住の方が作られたお菓子で、2本セットで270円(税込)でした。

 味噌や黒糖で味付けした生地をクレープ状に焼き、筒状にグルグル巻きにしたお菓子です。

 「ポーポー」という名称の由来は、中国の「包子(パオズ)」・「炮炮(ポーポー)」など諸説ありますが、中国から沖縄へ伝えられたお菓子のようです。

 沖縄では、旧暦の5月4日に「ユッカヌヒー(四日の日)」と呼ばれる海神様への祈願祭が行われ、子供のおやつとして「ポーポー」が食べられてきました。

 今回のポーポーは読谷村の「楚辺ポーポー」と呼ばれる黒糖入りのポーポーで、長さは約18cmでした。

(読谷村の位置図)
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 (国土地理院「地理院地図」の一部を加工・引用)

 ほのかに黒糖の甘さと風味を感じる、素朴なお菓子でした。

 「ポーポー」という名称は、その愛らしい響きが好まれてか、アケビに似た「ポーポー(ポポ)」と呼ばれる果物があったり、福島県いわき市には「ポーポー焼き」と呼ばれるサンマの「つくね・ハンバーグ」があったりと、全国各地で使われています。

 ちなみに福島県いわき市の「さんまポーポー焼き」の由来は、「漁師が船上で料理をする際、サンマの脂が炭火に落ちてポーポーと炎が出たから」とか、「アツアツをポーポーと息をしながら食べたから」だと伝えられています。


こんぺん

 「うるマルシェ」で「こんぺん」が販売されていました。

(こんぺん(包装))
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 包装に「煎り胡麻が香ばしい」、「ピーナツ餡こんぺん」、「琉球伝統菓子」と紹介されています。

 「佐久本もち店」(うるま市)の商品で、1個130円(税込)でした。

(こんぺん)
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 小麦粉・砂糖・油脂・卵・牛乳などの生地を焼き上げた、クッキーのようなお菓子です。

 中国から琉球(沖縄)へ伝わったお菓子で、「くんぺん(薫餅)」とも呼ばれています。

(こんぺん(中身))
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 中には、煎り胡麻たっぷりのピーナツあんが入っていました。

 ねっとりとしたコク・風味のピーナツあんと香ばしい煎り胡麻を、サックリとした生地で包み込んだ焼菓子でした。


くんぺん

 「道の駅いとまん」や那覇空港の売店で「くんぺん」が販売されていました。

(道の駅いとまん「うまんちゅ市場」)
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 先程御紹介した「こんぺん」と同じお菓子です。

(くんぺん(包装))
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 包装に「沖縄・石垣島銘菓」と紹介されています。

(石垣島の位置図)
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 (国土地理院「地理院地図」の一部を加工・引用)

 「宮城菓子店」(石垣市)の商品です。

(くんぺん)
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 小麦粉・砂糖・卵・オリーブオイル・黒糖・ハチミツなどの生地を焼き上げた、ソフトクッキーのようなお菓子です。

(くんぺん(中身))
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 中には、ピーナツバター、さらに中心部には黒ゴマあんが入っていました。

 ピーナツバター、黒ゴマあん、いずれも濃厚でコクがありますが、それらをクッキー生地がうまく包み込んでいました。

 電子レンジやオーブントースターで温めると、ピーナツバターや黒ゴマあんが程よく溶けて風味が増し、より一層美味しくいただけます。

 私は職場仲間へ沖縄のお土産として配りましたが、好評でした。


<関連サイト>
 「うるマルシェ」(沖縄県うるま市字前原183-2)
 「地域に愛される沖縄銘菓・北中城自慢の名産品「城まんじゅう」」(北中城村観光情報サイト)
 「黄金茶屋」(沖縄県うるま市与那城照間1860-1)
 「佐久本もち店」(沖縄県うるま市兼箇段1762−4)
 「宮城菓子店」(沖縄県石垣市石垣727-1)
 「道の駅いとまん」(沖縄県糸満市西崎町4-20-4)

<関連記事>
 「ポポ -なぜ「幻の果物」と呼ばれるのか-

2024年6月 9日 (日)

沖縄の食文化探訪3 沖縄の「田芋(タイモ)」-田芋ジューシー・田芋でんがく・タームパイ(タームパイの形は何に由来しているのか)-

沖縄の田芋(タイモ)

 沖縄で芋と言えば全国的に「紅芋(ベニイモ)」が有名ですが、地元では「田芋(タイモ)」という芋も人気があります。

 沖縄ではタイモのほか、地域によってターンム、タームとも呼ばれています。

 サトイモ科の芋で、里芋以上に粘りがあり、ご飯のおこげのような、独特の香ばしい香りがあるのが特徴です。

 サトイモ科の芋は「タロイモ」と呼ばれますが、「タイモ」もこれとよく似た呼び名となっています。

 沖縄では料理やお菓子によく用いられる食材です。

 今回は沖縄の田芋の魅力を御紹介したいと思います。


月桃葉包み田芋ジューシー

 沖縄県うるま市の「うるマルシェ」で「田芋ジューシー」が販売されていました。

 「ジューシー」は、米を豚肉・鶏肉・野菜などの具とだし汁で炊いた「炊き込みご飯」を言います。

(田芋ジューシーの商品紹介)
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 「ちまき」のように月桃の葉で包まれた「月桃葉包み田芋ジューシー」のほか、月桃葉のカップに詰められたジューシー、そして「よもぎ」入りのジューシーも販売されていました。

(月桃葉包み田芋ジューシー(包装))
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 こちらは「月桃葉包み田芋ジューシー」です。

 「やんばる入口食品」(うるま市)で作られたもので、1つ400円(税込)でした。

 月桃の葉を開けると、1食分のジューシーが入っていました。

(月桃葉包み田芋ジューシー)
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 ジューシーの具に、さいの目切りの田芋が入っていました。

 里芋入り炊き込みご飯のイメージですが、とても香ばしい田芋の風味が味わえました。

 さらに月桃のさわやかで香ばしい風味が加わり、沖縄ならではの魅力的なジューシーに仕上がっていました。


田芋でんがく

 宜野湾市大山、「ごっぱち」(国道58号)沿いにあるスーパーマーケット・レストラン「ジミー大山店」の総菜コーナーで、「田芋でんがく」が販売されていました。

(田芋でんがく(パック))
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 「でんがく」と言えば、沖縄以外では「田楽、豆腐やこんにゃくなどに味噌を塗って焼いた料理」をイメージされる方が多いと思います。

 また、私の住む広島市では、ホルモンの煮込み汁のことを「でんがく」と呼んでいます。

 見た目から、これらの「でんがく」とは明らかに違うと思いつつ、「田芋でんがく」を購入しました。

 宿泊施設に持ち帰り、田芋でんがくを紙皿に盛ってみました。

(田芋でんがく)
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 ドロッとした粘りがあり、色は灰色に近い紫色です。

(田芋でんがく(粘り))
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 田芋でんがくをスプーンで持ち上げると、相当な粘りがありました。

 そのまま口に運んでみると…ほどよい甘さの「きんとん」でした。

 そして、見た目とは裏腹に美味しく、そのギャップに驚きました。

 田芋でんがくは、田芋の香ばしい香りが楽しめる、沖縄のおやつです。


タームパイ

 「タームパイ」は、甘い田芋あん入りのパイです。

 沖縄では様々なお店でタームパイが販売されており、人気の高さが伺えました。

 そんなタームパイをいくつか御紹介します。


【金武町産田芋の三角パイ】

 沖縄県うるま市の「うるマルシェ」でタームパイを購入しました。

(金武町産田芋の三角パイ(パック))
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 金武(きん)町産の田芋で作られた「金武町産田芋の三角パイ」です。

(金武町産田芋の三角パイ)
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 小さな三角おむすびのような形をしたタームパイです。

 油で揚げたパイです。

(金武町産田芋の三角パイ(中身))
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 パイ生地の中には、甘くてトロッと粘りのある、「田芋でんがく」のようなあんが入っていました。

 おやつにぴったりのお菓子でした。


【タームパイ(マルキヨ製菓)】

 読谷村(よみたんそん)の「サンエー」大湾シティ店で、ホールのタームパイが販売されていました。

 「マルキヨ製菓」(浦添市)のタームパイです。

(タームパイ(マルキヨ製菓)(ホール))
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 「ホールケーキのようなビッグサイズのタームパイもあるのか」と思いながら購入しました。

(タームパイ(マルキヨ製菓)(カット))
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 タルトの土台に田芋あんとケーキ生地をのせ、オーブンで焼いたパイです。

 表面のケーキ生地は、香ばしくしっとりとしています。

 紫色の層が「田芋あん」で、田芋(タロイモ)のほか、なた豆、いんげん豆、えんどう豆も使われています。

 美味しいので、ホールにもかかわらず、あっという間に食べてしまいました。


【田いもパイ(おおやまパイ)】

 タームパイを求めて、レンタカーで「ごっぱち」を走り、宜野湾市のお店へ向かいました。

 お店の周辺は住宅地で道も狭く、カーナビを頼りに何とかたどり着けました。

(おおやまパイ店舗)
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 天女が描かれた看板に「ようこそ 田芋の里 大山へ」と記載されています。

 ちなみに、左側の黒い軽自動車は、私が使用したレンタカーです。

 注文を受けてからタームパイが揚げられるため、出来上がりに約10分かかります。

 初めての訪問で、到着時刻が予測出来なかったこともあり、突然のお店訪問となってしまったことをお店の方にお詫びし、出来上がるまで車の中で待ちました。

(田いもパイ(おおやまパイ)(パック))
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 手渡された「田いもパイ」は、揚げたてアツアツでした。

 車の中に入れておくと、車内に油の匂いが充満しました(笑)

(田いもパイ(おおやまパイ))
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 こちらが「おおやまパイ」の「田いもパイ」です。

(田いもパイ(おおやまパイ)(中身))
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 田芋あんをパイ生地で包み、油で揚げたものです。

 生地はドーナツのようなサックリとした仕上がりで、中には田芋あんがたっぷりと包まれていました。

 ねっとりとして香ばしい田芋あんと揚げたパイの相性が抜群でした。

 揚げ立てを味わっていただきたい一品です。


タームパイの形は何に由来しているのか

 今回の沖縄の旅では、このタームパイが研究テーマの1つでした。

 その理由は、タームパイの形が、中国からもたらされた日本古来のお菓子「唐菓子(からくだもの)」の「餢飳(ぶと)」の形にそっくりだからです。

(餢飳(ぶと))
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 これは京都・祇園の京菓子店「亀屋清永」で購入した餢飳です。

 中にあんこ(こしあん)が詰められています。

 先程御紹介した「おおやまパイ」の「田いもパイ」とそっくりの形ですよね。

 「タームパイと餢飳にどんな関係性があるのか」を調べるため、レンタカーで沖縄県内の様々なタームパイを購入したというわけです。

 その結果、「タームパイは餢飳ではなく、アップルパイとの関係性が強い」ことがわかりました。

 その理由として、
①タームパイは餢飳の形だけでなく、三角形や円形など様々な形がある
②沖縄の食文化は中国だけでなく、アメリカの影響も大きく受けている
③タームパイだけでなく、アップルパイにも餢飳に似た形をしたものがある
④沖縄ではタームパイと並んで、アップルパイも数多く販売されている
⑤タームパイとアップルパイを同じコーナーで販売しているお店も多い
⑥タームパイは近年、田芋の知名度向上のために作られたお菓子である
ことが挙げられます。

 これらの理由から、タームパイは沖縄で身近なアップルパイをお手本に作られている可能性が高いという結論に至りました。

 残念ながら、当初私が予想した餢飳との関係はなさそうですが、田芋やタームパイを通じて沖縄の食文化について学ぶことが出来ました。


まとめ

 田芋を使った様々な料理・お菓子をいただき、沖縄の田芋の魅力を知ることが出来ました。

 沖縄では、田芋のチーズケーキやアイスクリームなども人気のようです。

 沖縄の田芋、私は今回初めていただきましたが、またぜひ食べタイモのの1つとなりました。


<関連サイト>
 「タイモ(田芋)」(「くゎっちーおきなわ」)
 「うるマルシェ」(沖縄県うるま市字前原183-2)
 「やんばる入口食品」(沖縄県うるま市赤道1056-1)
 「Jimmy's(ジミー)」(「大山店」沖縄県宜野湾市大山2-22-5 ほか)
 「ターンムディンガク」(「うちの郷土料理 次世代に伝えたい大切な味」農林水産省)
 「サンエー」(「大湾シティ店」沖縄県中頭郡読谷村字大湾343ほか)
 「マルキヨ製菓」(沖縄県浦添市牧港5-11-3)
 「おおやまパイ」(沖縄県宜野湾市大山三丁目15-26)
 「亀屋清永」(京都市東山区祇園石段下南)
 「沖縄田芋チーズケーキ」(「BLUE SEAL(ブルーシール)」アイスクリーム)

<関連記事>
 「広島の名物・郷土料理4 -でんがく・ホルモンおでん,田楽とおでんの食文化史-
 「唐菓子(からくだもの)-清浄歓喜団と餢飳(ぶと)-

2024年5月26日 (日)

沖縄の食文化探訪2 -月桃(げっとう)を使ったお菓子・料理(カーサームーチー・月桃葉包み田芋ジューシー・あがらさー)-

旅先で感動した食材・料理

 旅先で初めて出会った食材や料理の中で、1つでも心の底から感動したものがあれば、それはとても幸せなことだと言えるでしょう。

 沖縄は今回で2回目の訪問となりましたが、私が初めて沖縄へ訪問した時に感動した食材は「シークヮーサー」でした。

 シークヮーサーは、レモン・かぼす・すだちに似た柑橘類の1つで、酸味が強く、さわやかな風味があるのが特徴です。

 那覇市街を歩いていて、のどが渇いてたまらなかった時、自動販売機でたまたま買ったペットボトルのシークヮーサージュースがさわやかでとても飲み心地が良く、目が覚めるような感動をした思い出があります。

 そして今回、シークヮーサーと同様に感動したのが「月桃(げっとう)」です。

 「月桃」は、沖縄や奄美大島、台湾などの温暖な地域に群生するショウガ科の植物で、沖縄では「サンニン」とも呼ばれます。

 そのまま食べるのではなく、様々な食品を月桃の葉で包むことで、食品への香り付けや殺菌・防腐効果が期待できる植物です。

 東南アジアの「バナナの葉」と似たような使い方がされます。

 私は当初、月桃の葉は「ムーチー(餅)を包む葉」程度の認識しかなかったのですが、実際に月桃の葉が用いられた食品を食べてみて、そのジャスミンにも似たさわやかな風味に感動を覚えました。

 今回は、そんな月桃を使ったお菓子・料理を御紹介します。


カーサームーチー(紅芋)

 沖縄県うるま市の「うるマルシェ」を訪問しました。

(うるマルシェ)
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 このお店で「カーサームーチー」が販売されていました。

 「カーサー」は「月桃の葉」、「ムーチー」は「餅(鬼餅とも表現される)」で、「月桃の葉に包んで蒸した餅」という意味です。

 「もち家のモッチッチ」(沖縄市)で作られたムーチーで、1個172円(税込)でした。

(カーサームーチー(包装))
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 月桃の葉の形に合わせ、お餅が縦長に包まれています。

 紅芋(べにいも)の色と同じ紫色のひもで結ばれています。

 御祝儀袋を開ける感覚で、ゆっくりと開けてみました。

(紅芋のカーサームーチー)
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 紫色のお餅(ムーチー)が入っていました。

 ほんのりとした甘みを感じる素朴な紅芋のお餅です。

 お餅を月桃の葉に包んで蒸すことで、さわやかで香ばしい月桃の香りがしみ込んでいました。

 月桃の葉は、調理器具であり、皿であり、天然の香料であり、殺菌剤・保存料でもあるのです。

 カンボジアでバナナの葉を使った料理をいただきましたが、それとよく似た使い方だと思いました。

 そして、沖縄は東南アジアと共通する南国の食文化圏でもあることを実感しました。


月桃葉包み田芋ジューシー

 同じ「うるマルシェ」で、月桃の葉で包まれたジューシーが販売されていました。

 「ジューシー」は、米を豚肉・鶏肉・野菜などの具とだし汁で炊いた「炊き込みご飯」です。

 「ちまき」のように月桃の葉で包まれたものが販売されていました。

 「やんばる入口食品」(うるま市)で作られたもので、1つ400円(税込)でした。

(月桃葉包み田芋ジューシー)
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 月桃の葉を開けると、田芋のジューシーが詰められていました。

 「田芋(たいも・ターム)」は里芋の一種で、沖縄では料理やお菓子によく用いられる食材です。

 ジューシーの具は田芋、ゴボウ、ニンジン、椎茸、鶏肉で、だし汁には醤油・みりん・かつお・昆布が使われていました。

 月桃のさわやかで香ばしい風味が、ジューシーの味をより一層高みへと導いていました。

 私はこのジューシーの味に感動し、月桃に魅力を感じるようになったのです。

 そしてこの「月桃」と同様に「田芋」にも感動を覚えたのですが、沖縄の田芋につきましては、また別の機会に特集を組み、皆様に御紹介できればと考えています。


あがらさー

 沖縄県糸満市の「道の駅いとまん」は、全国最南端で、沖縄県最大規模の道の駅です。

 こちらのファーマーズマーケット(農産物直売所)「うまんちゅ市場」へやってきました。

(道の駅いとまん「うまんちゅ市場」)
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 このお店に「あがらさー」という郷土菓子があったさー。

(「あがらさー」紹介・販売)
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 陳列ケースに「あがらさー」の紹介文がありました。

「あがらさー」
 あがらさーとは蒸し器の意味です
 沖縄のお菓子で蒸しカステラ又は蒸しパンに近いもっちりした感じのお菓子もあがらさーと言います
 沖縄の黒糖、蒸し器に入れた月桃の香りも一緒に味わってください

 カップケーキのような形をしたお菓子が3つ、月桃の葉とともに袋詰めされていました。

 地元・糸満市にお住まいの個人の方が作られたもので、1袋190円(税込)でした。

(あがらさー)
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 黒糖のミニ蒸しパンで、特に頂点の黒糖が集まったカリカリした部分が美味しかったです。

(あがらさーと月桃葉)
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 あがらさーの中身はこんな感じで、まさに黒糖の蒸しパンそのものでした。

 月桃の葉を敷いて蒸されることで、蒸しパンに月桃の良い香りが加わっていました。

 「あがらさー」は、おやつにぴったりの、沖縄の郷土菓子です。


まとめ

 月桃の葉は、実用性(蒸し台・包装・皿・保存・殺菌)だけでなく、風味付け(フレーバー)にも大きな役割を果たしている植物であることがわかりました。

 沖縄県内のお店を意識して探せば、月桃が使われた様々な商品をゲットできますよ!


<関連サイト>
 「「月桃」お菓子やコスメ、オリオン商品まで沖縄で広く親しまれるハーブ」(オリオンビール)
 「うるマルシェ」(沖縄県うるま市字前原183-2)
 「やんばる入口食品」(沖縄県うるま市赤道1056-1)
 「道の駅いとまん」(沖縄県糸満市西崎町4-20-4)

<関連記事>
 「カンボジア料理の特徴と主な料理4 -プラホックを使った料理(プラホック・チャー,バナナの葉包み焼き)・カンボジアの食文化-
 「カンボジア料理の特徴と主な料理7 -トゥック・トレイ・コンコン,ナムガウ,モアン・アン,冬瓜茶,チョンボ,ドリアン-

2024年5月19日 (日)

沖縄の食文化探訪1 -もずく塩パン・グルクン唐揚げ・てびち・ばくだんおにぎり-

広島から東京・神奈川経由で沖縄へ

 2024年3月10日から11日にかけて、沖縄県を訪問しました。

 前日(3月9日)に東京・池袋で開催された映画「散歩屋ケンちゃん」のイベントに参加し、神奈川県藤沢市のホテルに泊まりました。

 そして翌朝、羽田空港から飛行機で那覇空港へ向かったのです。

(空路案内)
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 (国土地理院「地理院地図」の一部を使用)

 ①広島空港から羽田空港、②羽田空港から那覇空港、③那覇空港から広島空港という3つ空路を利用しました。

 ここでクイズです。

 「この3つの空路を航空運賃が高かった順に並び変えてください」
 ※ヒント1:①414マイル、②984マイル、③650マイル
 ※ヒント2:広島-羽田便や羽田-那覇便は多数あるが、広島-那覇便は1日1往復のみ

 マイルだけで推測すると、航空運賃が高い順に②→③→①となりそうですが、実際はそうではありませんでした。

 正解は、航空運賃が高い順に③→②→①です。
 (式で表すと「③>>②≒①」という感じです)

 航空運賃は距離だけでなく、発着便数や利用客数、競合会社数など複数の要素で決められることがわかります。


 今回は、沖縄のスーパーマーケット・道の駅で出会った沖縄の食を御紹介します。


もずく塩パン

 那覇空港に着いて、沖縄市内でレンタカーを借り、スーパーマーケットや道の駅に行ってみました。

 うるま市にある「うるマルシェ」では、沖縄の名産「もずく」を使った塩パンが販売されていました。

(もずく塩パン(包装))
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 小麦粉、太白胡麻油、砂糖、もずく、塩、パン酵母、バターで作られた、添加物なしのパンです。

(もずく塩パン)
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 パン生地の中に黒いもずくが練り込まれているのがわかります。

 もっちりした食感で、「チャバタ」や「フォカッチャ」に似ています。

 ほのかに胡麻油とバターの風味を感じる、美味しいパンでした。


グルクン唐揚げ

 沖縄市美原にあるスーパーマーケット「コープ美里」の総菜コーナーで、グルクンの唐揚げが販売されていました。

(グルクン唐揚げ(包装))
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 「グルクン」は沖縄県の県魚で、一般的には「タカサゴ」と呼ばれています。

 全体的に赤っぽい、色鮮やかな魚ですが、唐揚げにすると目立たなくなります。

(グルクン唐揚げ)
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 「唐揚げにされているから骨も大丈夫だろう」と、丸ごといただきました。

 外はパリパリ、中はジューシーな状態に揚げられていました。

 あっさりとした白身に、旨味が凝縮されていました。

 ギザミ(キュウセン、ベラ)、メバル、キス、コチなど近海で採れる白身魚に近い味です。


てびち

 「てびち」は、豚足をやわらかく煮た料理で、沖縄の代表的な料理の1つです。

 調味料は醤油、砂糖、酒(泡盛)、昆布などが用いられます。

 宜野湾市大山(国道58号沿い)にあるスーパーマーケット・レストラン「ジミー大山店」の総菜コーナーで「とろとろてびち」が販売されていました。

(てびち(包装))
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 豚足をとろとろに煮込んだ「てびち」が2つ入っていました。

 夜に伺ったので半額でした。

(てびち)
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 特に皮のプルプルした食感がたまりません。

 甘さ控えめで、くどくないので、いくらでも食べられそうでした。

 その美味しさから、野生動物のように無心になって「てびち」にかぶりつき、骨以外を食べ尽くしました。


ひめゆりの塔と平和祈念公園

 沖縄県南部、糸満市にある「ひめゆりの塔」と「平和祈念公園」を訪問しました。

(ひめゆりの塔)
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 「ひめゆりの塔」は、沖縄戦で亡くなったひめゆり学徒のための慰霊碑です。

 ひめゆり学徒のことをほとんど知らずに訪問したのですが、現地で資料を読むと、いかに悲惨な出来事だったかが理解できました。

 当時の軍部は、沖縄師範学校女子部と沖縄県立第一高等女学校の生徒(ひめゆり学徒)を動員し、陸軍病院で看護活動に従事させました。

 しかしながら、米軍の攻撃で日本軍が劣勢になると、軍部は突然「解散命令」を出して「ひめゆり学徒」を危険な戦場に放してしまうのです。

 人の命よりも軍部の都合が優先されたわけです。

 そのため「ひめゆり学徒」は多くの犠牲者が出ました。

 この話を知っただけでも、「ひめゆりの塔」に訪問した価値がありました。


 続いて、平和祈念公園を訪問しました。

 とても広い公園で、園内には様々な施設がありました。

(多目的広場と沖縄県平和祈念堂)
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 手前が多目的広場、奥の白い塔が平和祈念像が安置されている平和祈念堂です。

(平和の丘モニュメント)
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 こちらは「平和の丘モニュメント」です。

 アーチ形で、広島平和記念公園の「原爆死没者慰霊碑」とよく似ています。

(平和の礎(いしじ))
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 こちらは「平和の礎(いしじ)」と呼ばれる刻名碑です。

 沖縄戦などで亡くなられた20万人余りの人々のお名前が刻まれています。

(「命どぅ宝」石碑)
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 「命(ぬち)どぅ宝」、命こそが最高の宝だと改めて思いました。


「道の駅いとまん」の「ばくだんおにぎり」

 ひめゆりの塔と沖縄平和祈念公園を見学した後、車で糸満市の「道の駅いとまん」に寄りました。

 「道の駅いとまん」は、全国最南端で、沖縄県最大規模の道の駅です。

(道の駅いとまん「うまんちゅ市場」)
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 「うまんちゅ広場」は、野菜や果物、加工品などが販売されているファーマーズマーケットです。

(道の駅いとまん「糸満市物産センター 遊食来(ゆくら)」)
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 「糸満市物産センター 遊食来(ゆくら)」では、糸満市をはじめとする沖縄県内の特産品・名産品が販売されています。

(糸満市の名物・特産品)
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 これらの施設をひととおり回った後、「お魚センター」へ行ってみました。

 この施設では、鮮魚、もずく、海ぶどう、水産加工品、海鮮丼などが販売されています。

 施設内店舗「西南門小(にしへーじょうぐわー)カマボコ屋」に掲示されている「ばくだんおにぎり」の広告が目に留まりました。

(西南門小カマボコ屋「ばくだんおにぎり」の広告)
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 船上の漁師の「まかない」から生まれた料理のようです。

 単に「ばくだん」とも呼ばれています。

 お土産にされるのか、「ばくだん」をまとめ買いされる地元客もおられました。

(西南門小カマボコ屋「ばくだんおにぎり」(包装))
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 「さけ」、「うめ」、「みそ」の3種類が販売されていたので、私は「みそ」を購入し、外のテラスでいただきました。

(西南門小カマボコ屋「ばくだんおにぎり」(中身))
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 ご飯に甘辛いみそを詰め、そのおにぎりを魚のすり身(かまぼこ)で包んで揚げたものです。

 薄いかまぼこ(さつま揚げ)で包まれているので、弾力があって、プリプリした歯ごたえが楽しめました。

 これなら少々上から落としても、割れないどころか、バウンドして再び手元に戻ってきそうです(笑)

 ご飯と具とかまぼこの美味しさを一度に味わえる、ボリュームのあるおにぎりでした。

 糸満市で、平和と「ばくだん(おにぎり)」について多くのことを学びました。


<関連サイト>
 「うるマルシェ」(沖縄県うるま市字前原183-2)
 「コープ美里」(沖縄県沖縄市美原4-29-1)
 「Jimmy's(ジミー)」(大山店:沖縄県宜野湾市大山2-22-5 ほか)
 「ひめゆりの塔・ひめゆり平和祈念資料館」(沖縄県糸満市字伊原671-1)
 「平和祈念公園」(沖縄県糸満市字摩文仁444)
 「道の駅いとまん」(沖縄県糸満市西崎町4-20-4)
 「西南門小カマボコ屋」(沖縄県糸満市西崎町4-17-21)

2024年4月14日 (日)

東京會舘の「舌平目の洋酒蒸 ボンファム」と「マロンシャンテリー」

 東京・日本橋、日本橋三越本店の本館7階にある「特別食堂日本橋」を訪問しました。

 このお店では、東京會舘の伝統的な料理やデザートを味わうことが出来ます。

 今回は、東京會舘の伝統的な料理・デザートを御紹介します。


本日のスープ(カボチャのポタージュ)

 本日のスープとして、カボチャのポタージュが提供されました。

(本日のスープ(カボチャのポタージュ))
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 カボチャの甘みとコクが楽しめる、濃厚なポタージュでした。


舌平目の洋酒蒸 ボンファム

 東京會舘の代表的な料理の1つに「舌平目の洋酒蒸 ボンファム」があります。

 舌平目とシャンピニオン(マッシュルーム)を白ワインと魚の出汁で煮込み、さらに卵黄とバターたっぷりの「オランデーズソース」をかけてオーブンで焼き色を付けた料理です。

 この料理はとても手間がかかります。

 料理のベースとなるフォン(だし)やソースだけでも、①魚の「あら」からとったフォン「フュメ・ド・ポワソン」、②フュメ・ド・ポワソンに白ワインや生クリーム・バターなどを加えた「ヴァンブランソース(白ワインソース)」、③卵黄やバターで作った「オランデーズソース」を用意する必要があるのです。

 こうして作られる濃厚で重いソースは、正統派・クラシックフレンチの特徴でもあります。

 「舌平目の洋酒蒸 ボンファム」がテーブルに運ばれてきました。

(舌平目の洋酒蒸 ボンファム)
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 お皿の中心に舌平目を置き、その周りに刻んだシャンピニオン入りのソースがたっぷりとかけられています。

(舌平目の洋酒蒸 ボンファム(接写))
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 焼き色が付けられたソースから香ばしいバターの香りが漂い、食欲がそそられました。

 舌平目は、ふっくらとジューシーに焼き上げられています。

 舌平目の淡白な白身と、バタークリームをベースにした濃厚なソースの相性が抜群でした。

 この料理のもう1つのお楽しみは、ライス(またはパン)との組合せです。

 私はライスを選びました。

 ライスとソースを交互にいただくのも美味しいのですが、ライスをソースに混ぜていただくのもおすすめです。

(舌平目の洋酒蒸 ボンファムとライス)
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 少々お行儀が悪いですが、こうしてソースの上にライスをのせ…

(ライスにソースを混ぜ合わせた様子)
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 ライスにソースを混ぜ合わせます。

 濃厚なクリームシチューにご飯を混ぜたような味わいで、あまりの美味しさに、あっという間に食べ尽くしてしまいました。

【「ボンファム」の意味を考える】

 「ボンファム」はフランス語で「Bonne Femme」と表記されます。

 日本語に直訳すれば「良い女性」で、料理名では「貴婦人風」・「良い妻風」・「おふくろ風」などと訳されています。

 念のため手元の仏和辞典で調べてみると、「bonne femme」は口語で「おばさん」と訳されていました。

 貴婦人からおばさんまで訳し方によって随分違いがあります(笑)

 「貴婦人」には「dame(ダム)」という表現もあることから、私としては、この料理には「(こなれた・仕立ての良い)お母さん・おふくろの味」といった意味をあてるのが適当ではないかと思います。


マロンシャンテリー

 デザートとして、東京會舘の代表的なお菓子「マロンシャンテリー」をいただきました。

(マロンシャンテリーとコーヒー)
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 マロンシャンテリーは、東京會舘の初代菓子長がモンブランを日本人向けにアレンジしたお菓子です。

(マロンシャンテリー)
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 東京會舘のマロンシャンテリーと言えば、この生クリームの外観が有名ですが、中身がどうなっているのかも気になります。

(マロンシャンテリー(中身))
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 マロンシャンテリーの中身はこんな感じになっています。

 そぼろ状にした黄色い栗のペーストが入っています。

 黄色いモンブランのマロンクリームと生クリームを逆に盛り付けたようなお菓子です。

 この栗ペーストは、和菓子の「きんとん(そぼろ状のあんこ)」とよく似ており、和菓子の要素を組み入れた洋菓子だと思いました。

 甘くてほろりとした栗のペーストを、生クリームがしっかりと受け止めてくれる、東京會舘オリジナルのお菓子です。


<関連サイト>
 「東京會舘」(特別食堂日本橋・東京都中央区日本橋室町1-4-1 日本橋三越本店本館7Fほか)

<参考文献>
 辻調理師専門学校監修「基礎からわかるフランス料理」柴田書店

2024年3月17日 (日)

京都の食文化探訪 -志津屋のカルネ(京かるね)・濱登久の煮魚御膳・新幹線コーヒー・進々堂のパン-

京都タワー・京とれいん雅洛・スーパーマリオ

 学生時代の同窓会に出席するため、久しぶりに京都へ行きました。

 同窓会は昼開催だったのですが、有志で前夜会をしようという話になり、前の晩に到着しました。

(京都タワー(ライトアップ))
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 京都駅前の京都タワーがライトアップされていました。

 四条烏丸駅から京都河原町駅までの阪急電車は、「京とれいん雅洛(がらく)」という特別列車に乗ることが出来ました。

(京とれいん雅洛・河原町駅)
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 海外からの観光客にも人気でした。

(京とれいん雅洛・ドア付近)
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 車内は京都らしい、みやびな和のデザインとなっていました。

 私は、特別な団体列車か臨時列車かも知れないと、1駅のみの移動でしたが内心ドキドキしました。
 ※普通運賃のみで乗車できます。

 高島屋近くの地下道に、任天堂のスーパーマリオの像が展示されていました。

(スーパーマリオ・Nintendo KYOTO・四条通り地下道)
Nintendo-kyoto

 スーパーマリオが四条河原町にある緑色の土管に「ゴッゴッゴッ」と吸い込まれています(笑)

 スーパーマリオと言えば任天堂、任天堂と言えば京都の会社ですね。


志津屋のカルネ

 同窓会会場は油小路通三条にあるお店だったため、そのお店の近くにある「ハートンホテル京都」(東洞院通御池)に宿泊しました。

 ホテルの最寄り駅となる地下鉄・烏丸御池(からすまおいけ)駅に着くと、改札近くに「SIZUYA 烏丸御池店」がありました。

(志津屋・烏丸御池店)
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 「志津屋(SIZUYA)」は、京都のパン屋で、「カルネ」と呼ばれるサンドイッチパンが有名です。

 地元の人に愛される志津屋の「カルネ」をいつか味わってみたいと思っていました。

(「京かるね」のポスターと店舗案内)
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 このお店は駅の改札口を入った構内にあるのですが、改札で駅員の方に「志津屋を利用します」とお伝えすると、地下鉄を利用しなくても利用できるようです。

 志津屋の「カルネ」にはいくつか種類がありますが、基本となるのは「京かるね」で、単に「カルネ」とも呼ばれます。

 店頭ポスターに、
 「京都人が愛する京かるね」
 「マーガリンを塗ったパンにハムとたまねぎを挟んだだけのとてもシンプルなパンは一度食べるとクセになる」
と紹介されていました。

 なるほど、これで「京かるね」がわかるね!

 イートインメニューには、サーモンや生ハムとクリームチーズを合わせた豪華版カルネが用意されていました。

 ただ、初カルネとなる私は、基本であり憧れでもある「カルネ(京かるね)」から食べたいのが本音です。

 そこでお店の方に「お店に陳列されている「京かるね」とコーヒーをイートインでいただくことは出来ますか」とお尋ねしました。

 するとすんなり「出来ますよ」とお返事いただいたので、それならと、冷蔵ケースに陳列されていた「京かるね」をレジへ持って行き、コーヒーと一緒に購入しました。

 すると、お店のパンとドリンクのセット割で100円引きになりました。

 これは儲かるね!

(「京かるね」とコーヒー)
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 「京かるね」とコーヒーのセットです。

 まずはカルネをじっくりと観察しましょう。

(京かるね)
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 ドイツパンの「カイザーゼンメル」を使ったサンドイッチです。

(京かるね(中身))
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 パンに特製マーガリンが塗られ、ハムと玉ねぎが挟まれています。

(京かるね(断面))
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 食べると、口の中でパンと具とマーガリンが見事に調和しました。

 ただ、このカルネは温めた方がパンとマーガリンが馴染んで、より一層美味しいと思いました。

 初心者の私は冷蔵ケースに陳列されていた「京かるね」を購入し、そのままいただいたのですが、お店の厨房には「温めてさらにおいしく スタッフにお申し付けくださいませ」という案内もありました。

 私はこの案内にカルネを半分食べたところで気付いたのですが、イートインでカルネをお召し上がりの際は、このサービスを利用されることをおすすめします。

 翌日、JR二条駅を利用しました。

(223系・京都行普通列車・二条駅ホーム)
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 二条駅の改札を出た構内にも「SIZUYA」がありました。

(志津屋・JR二条駅店)
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 1泊2日の京都滞在でしたが、烏丸御池駅、二条駅、四条烏丸駅、京都駅と行く先々の駅に「SIZUYA」のお店がありました。

 京都駅構内の売店(新幹線改札内売店も含む)にも、カルネ(京かるね)がたくさん売られています。


濱登久の煮魚御膳

 宿泊先のホテルに、京料理「濱登久」のお店があることを知り、朝食をいただくこととしました。

 このお店は学生時代から知っていたのですが、敷居が高く、とても行けるようなお店ではありませんでした。

 ちなみに、私が馴染みのある京料理店は「餃子の王将」、「天下一品」、「からふね屋珈琲」です。

(濱登久・ハートンホテル京都店)
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 お腹が空いてたまらなかった私は、お店に一番乗りしました。

 今回の朝食は「煮魚御膳」でした。

(煮魚御膳)
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 メインは鯖の煮付けで、味付ゆで卵、おから、レンコン、大葉春菊も添えられていました。

 これに、ご飯、味噌汁、漬物、かまぼこの刺身、手羽先と根野菜の煮物、切り干し大根煮、そしてふりかけ(のりたまご)というお膳でした。

 醤油で甘辛く煮た鯖、シコシコした食感のかまぼこの刺身、箸で外せるほどやわらかく煮た手羽先、だしをたっぷり吸いこんだ切り干し大根・おから・ゆでたまご、京都らしい漬物など、朝からとても贅沢な気分になりました。

 そして何より、ご飯が美味しかったのが印象的でした。

 ご飯をおかわりし、のりたまをかけていただきました。

 周りを見渡すと、おかわりして目の色を変えて食べていたのは私だけでしたが…(笑)


新幹線コーヒー・志津屋の北海道メロンパン・進々堂のパン

 京都駅新幹線ホームで帰りの列車を待っている際、面白いコーヒーの自動販売機を見つけました。

(京都駅・「SHINKANSEN COFFEE」自動販売機)
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 「新幹線こだまブレンド」、「新幹線ひかりブレンド」、「新幹線のぞみブレンド」は各300円、「ドクターイエローブレンド」は500円です。

 「ものは試し」と、ソフトで酸味のある「新幹線こだまブレンド」を購入してみました。

 すると「会いにいこう」のメロディーが流れ、調理中のシーンが生映像で流されました。

 コーヒーが抽出されるまでにかなり時間がかかるのですが、私が買う様子を見て、ほかのお客さんも興味を持たれていました。

 抽出が終わると扉が自動で開きました。

 この時、出来上がったコーヒーにちゃんとプラスチックのフタまでされていたので驚きました。

 私が購入した後、家族連れの方がすかさず購入されていましたが、宣伝効果があったのでしょう。

 新幹線車内で志津屋のメロンパンと一緒にいただきました。

(北海道メロンパン(志津屋)と新幹線こだまブレンド)
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 のぞみで飲むこだまブレンド。

 なるほど、新幹線の車内販売で買ったことのあるコーヒーの風味・雰囲気とよく似ていました。

(北海道メロンパン(志津屋))
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 志津屋の北海道メロンパンです。
 
 中にメロン風味のクリームが入っていました。

 これとは別に、「進々堂」京都伊勢丹店でいくつかパンを購入しました。

 「進々堂」は京都を代表する老舗のパン屋さんです。

(五色豆ぱん・チョコスコーン・クリームパン)
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 写真左から五色豆ぱん、チョコスコーン、クリームパンです。

 五色豆ぱんは、5種類の蜜漬け豆(黒大豆、青えんどう豆、小豆、白いんげん豆、赤いんげん豆)入りの豆パンで、豆がたっぷり入っているのが特長です。

 チョコスコーンは大きなダイス状のチョコレートが入ったスコーンで、しっとりして甘すぎないので、朝食やアフタヌーンティーにも適していると思いました。

 クリームパンはしっとりとやわらかいパン生地に、卵の風味がきいたカスタードクリームがたっぷり入っていました。

 お店のレジ横に冊子があったので、いただいて読んでみました。

(進々堂の小説冊子「クロワさん」)
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 「いしいしんじ」さんの「クロワさん」という小説の冊子です。

 この小説で、主人公の黒羽(くろわ)さんが、目の前のクロワッサンの皮を1枚1枚ピンセットではがして、ほの白い哀しげな生地のかたまりにし、それをルーペで覗き込むシーンがあるのですが、これを進々堂のクロワッサンでやってみたいな(笑)

 今度京都を訪れた際は、「進々堂」のレストラン・カフェにも伺えたらと思っています。


 新幹線の車内メロディー「会いにいこう」と、久しぶりに京都に集まった恩師や仲間との思い出が見事に重なり、「会いたい人に会えて良かった」と思いながら広島へ帰りました。


<関連サイト>
 「京とれいん雅洛」(阪急電鉄)
 「志津屋」(烏丸御池店(地下鉄烏丸御池駅構内)ほか)
 「濱登久」(ハートンホテル京都店ほか)
 「進々堂」(京都伊勢丹店(京都駅ジェイアール伊勢丹内)ほか)

2024年3月10日 (日)

東京都中央卸売市場食肉市場・一休食堂の「煮込み定食」

 早朝、東京都港区の品川駅に到着しました。

(朝の品川駅(港南口))
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 品川駅から歩いて数分の場所に、東京都中央卸売市場食肉市場があります。

(東京都中央卸売市場食肉市場)
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 こちらは品川駅(港南口)から眺めた東京都中央卸売市場食肉市場の様子です。

 東京都にある中央卸売市場の中で唯一、食肉を取り扱う市場で、その取扱高は全国一の規模を誇ります。

 私は今回で2回目の訪問となります。

 前回は、食肉市場センタービルの6階にある「お肉の情報館」を訪問して食肉市場や食肉について学び、食肉の文化知識情報がまとめられた「はなしのご馳走」という冊子もいただきました。

 今回の目的は、食肉市場の敷地内にある食堂「一休食堂」で肉料理をいただくことです。

 「一休食堂」は、食肉市場の正門を入って左に進んだ所、食肉市場センタービルの手前にあります。

(「一休食堂」店舗)
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 平日のみ(土曜・日曜休業)で、早朝6時から営業されています。

 私は朝7時過ぎに伺ったのですが、店内は大勢のお客さんで賑わっていました。

 メニュー表をしばらく眺め、私はお店の「人気No.1看板メニュー」でもある「煮込み定食」を注文しました。

 単品メニューには「もつ煮込み」のほかに「牛皿(ほほ肉)」という料理もあったので、この牛皿も一緒に注文しようとすると、お店の方が「煮込み定食に付いてますよ」と親切に教えてくださいました。

 そこで「煮込み定食」だけを注文し、定食が運ばれてくるのを待ちました。

 しばらくして、テーブルに煮込み定食が運ばれてきました。

(煮込み定食)
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 ご飯、味噌汁、もつ煮込み、牛皿(ほほ肉)、生卵、味付け海苔、漬物(きゅうり)で構成された定食です。

 ご飯がどんぶり飯というのが嬉しいところです。

(もつ煮込み)
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 こちらが定食の名前にもなっている「もつ煮込み」です。

 牛の小腸(マルチョウ、コプチャン)を味噌でじっくり煮た料理です。

 肉がとてもやわらかく、脂のコクと旨味も楽しめました。

 味噌の煮汁が肉と脂をうまく包み込み、脂っぽさを感じさせず、煮汁まで美味しくいただけました。

 続いて、牛皿をいただきました。

(牛皿(ほほ肉))
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 牛のほほ肉(ツラミ)を甘辛い醤油の煮汁でじっくり煮た料理です。

 ほほ肉の大きな角切りが盛り付けられています。

 こちらも肉がとてもやわらかく、豪華なすき焼きをいただいている感じがして、思わずほほが緩みました。

 もつ煮込みも牛皿も、ご飯との相性が抜群なことは言うまでもありません。

 そして味噌汁をいただくと…あれっ?

(もつ入り味噌汁)
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 なんと、味噌汁の具にも「もつ(小腸)」が入っていました。

 白ねぎともつの味噌汁でした。

 味噌の包容力で、もつをさっぱりと美味しくいただけました。

 食肉市場のお店ならではの、もつの持つ旨味を存分に味わえる定食です。


<関連サイト>
 「東京都中央卸売市場食肉市場」(東京都港区港南2-7-19)
 「一休食堂」(東京都港区港南2-7-19)
 「公益社団法人日本食肉協議会」(「はなしのご馳走」の紹介等)

2024年3月 3日 (日)

まずい銚子電鉄に乗ってうまいものを探せ!-まずい棒・電車に乗ってほしいも・ぬれ煎餅・おとうさんのぼうし・たい焼きドッグ・ぬれ煎餅汁・木の葉パン・銚子メロンまんじゅう・ひ志お-

 千葉県銚子市を走る銚子電鉄に乗り、銚子電鉄の旅を楽しみました。

 今回は、犬吠駅の様子や銚子電鉄の工夫を凝らした商品、そして銚子観光案内所で購入した銚子のお土産などを御紹介したいと思います。


銚子電鉄犬吠駅の紹介

 銚子駅から銚子電鉄「澪つくし号」に乗り、犬吠駅に到着しました。

(犬吠駅・澪つくし号)
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 犬吠駅は犬吠埼の玄関口であり、観光拠点でもあります。

(犬吠駅・駅舎)
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 犬吠駅はポルトガルのロカ岬とほぼ同緯度にあることにちなんで、ポルトガル宮殿風の建物となっています。

 駅構内にインパクトのある像が設置されていました。

(犬吠駅・まずえもん神社)
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 「まずえもん神社」と御神体「まずえもん」です。

 「まずえもん」は、漫画家の日野日出志先生が考案された、銚子電鉄の名物「まずい棒」のイメージキャラクターです。

 まずえもんの上に展示されている写真の人物は、銚子電鉄社員・鳥居誠一さんで、神社の鳥居を建立する予算がなかったので、代わりに展示されているものです。

 「災い転じて福となし、まずいことが解決する」という御利益があると伝えられています。

 銚子電鉄開業100周年を記念する装飾も展示されていました。

(銚子電鉄開業100周年記念装飾)
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 乗客用ベンチの一部まで占領されています(笑)

(情報スペース)
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 寄せ書きや聖地巡礼マニュアルなどが置かれた情報スペースもありました。

(銚子スポーツ)
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 新聞紙「銚子スポーツ」(銚スポ)も発行されています。

 銚電100周年記念の記事が中心で、スポーツの記事は見当たりません(笑)

(2021年度、2022年度 2期連続黒字達成!!)
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 黒字達成おめでとうございます。

 真面目なものからお遊びのものまで、様々な演出がなされている楽しい駅です。


銚子電鉄のうますぎてまずい商品

 犬吠駅の売店で販売されている銚子電鉄の商品を御紹介します。

(「まずい棒」と「バナナ車掌のバナナカステラ」広告)
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 「まずい棒」というネーミングで「千葉イメージアップ特別賞」受賞とはスゴイですね。

 「バナナ車掌のバナナカステラ」は、東京の有名なお土産も意識されているのでしょうか(笑)

(デキらぁめん・銚電らーめん・銚電焼そば)
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 麺類のコーナーには、「銚電らーめん」・「銚電焼そば」のほか、漫画家・ビッグ錠先生のイラストが掲載された「デキらぁめん」も販売されていました。

 ちなみに「デキらぁめん」は、料理漫画「スーパーくいしん坊」(牛次郎・ビッグ錠)の主人公の有名なセリフ「できらぁ!」と、銚子電鉄が所有する電気機関車「デキ3」と「ラーメン」をかけたネーミングとなっています。

 それでは、今回私が購入した商品を御紹介します。

(まずい棒・電車に乗ってほしいも・ぬれ煎餅・おとうさんのぼうし)
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 写真左側が「まずい棒」、中心部が「電車に乗ってほしいも」と「ぬれ煎餅」、右側が「おとうさんのぼうし」です。

(まずい棒(コーンポタージュ味と岩下の新生姜味))
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 銚子電鉄の名物「まずい棒」は、コーンポタージュ味と岩下の新生姜味の2種類を購入しました。

(まずい棒(コーンポタージュ味)とぬれ煎餅(赤の濃い口味・青のうす口味))
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 「銚子電鉄の名物「ぬれ煎餅」と「まずい棒(コーンポタージュ味)」を一緒に食べると、焼きとうもろこしの味わいになる」ようなので、こちらも試してみました。

(まずい棒(コーンポタージュ味)とぬれ煎餅(赤の濃い口味))
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 「まずい棒」のコーンポタージュ風味に「ぬれ煎餅」の醤油風味が加わり、確かに焼きとうもろこしのような風味になりました。

 犬吠駅で「まずい棒」を買い、再び「まずえもん神社」を訪問しました。

(まずえもん神社の「まずえもん」とまずい棒)
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 「見つかるとまずい」とヒヤヒヤしながら(笑)、「まずえもん」と「まずい棒」の記念写真を撮りました。

 「電車に乗ってほしいも」は、干し芋です。

 電車に乗ってほしい気持ちが干し芋で表現されています。

(おとうさんのぼうし)
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 「おとうさんのぼうし」は、メロンピューレが添えられたチョコレートケーキです。

(おとうさんのぼうし(中身))
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 竹炭入りのしっとりとしたチョコレートケーキに、銚子産のメロンを白あんでのばしたガナッシュがのせられています。

 鉄道職員がかぶる制帽のようなデザインとなっています。

 メロン風味が豊かな、ちょっと贅沢なお菓子です。

 えっ、ビッグ錠先生ファンの私が「デキらぁめん」を買ってないじゃないかって?

 「ラーメンの味ぐらい想像デキらぁ!」

 失礼しました(笑)

 「デキらぁめん」は、また別の機会に御紹介できればと考えております。


犬吠駅・たい焼き売店

 犬吠駅に「たい焼き売店」というフードショップがあります。

(犬吠駅・たい焼き売店の商品案内)
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 「ぬれ煎餅汁」、「まずそーだ」というカルピス味のソーダ、各種フローズンの商品案内です。

 ちなみに、「ぬれ煎餅」は冬季限定、「まずそーだ」は小学生以下限定になっているそーだ。

(「たい焼きドッグ」などの看板)
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 こちらは「たい焼きドッグ」などの商品案内です。

 「たい焼きドッグ」、千葉県立銚子商業高等学校の生徒が考案された「チーズどっぐ」、「たこ焼き味のたい焼き」、千葉県産ピーナッツを使用した「ピーナッツチョコアイス」が紹介されています。

 おすすめの「たい焼きドッグ」を購入し、駅前広場のテーブル席でいただきました。

(たい焼きドッグ)
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 たい焼きの形をしたアメリカンドッグなので、一本の棒で支えるには重いです(笑)

 ケチャップと粒マスタードもセットになっているので、たっぷりかけて豪快にいただきました。

(たい焼きドッグ(中身))
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 アメリカンドッグの生地に太いフランクフルトが入っていました。

 鯛の形から、銚子の大漁旗をイメージしました。

 次は犬吠埼にちなみ、犬の形をした正真正銘のアメリカンドッグをお願いします(笑)

 こちらは「ぬれ煎餅汁」の商品案内です。

(ぬれ煎餅汁の看板)
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 ホタテとハマグリベースの出汁に、「ぬれ煎餅(赤の濃い口味)」と海苔(あおさ)を加えた汁です。

 この「ぬれ煎餅汁」もいただきました。

(ぬれ煎餅汁)
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 海苔から発する磯の香りと、ぬれ煎餅の香ばしい醤油味が見事にマッチしていました。

 ぬれ煎餅が汁に浸り「ずぶぬれ煎餅」になったわけですが、もっちり・フニャフニャした食感に変化し、これが抜群の汁の実に変化していました。

 犬吠駅の広場で、銚子や銚子電鉄にちなんだ美味しい軽食をいただくことが出来ました。


銚子のお土産

 犬吠駅から電車に乗って銚子駅に戻りました。

 銚子駅構内にある「銚子観光案内所」でいくつか銚子のお土産品を購入しました。

(木の葉パン・銚子メロンまんじゅう・ひ志お)
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 写真左が「木の葉パン」、右上が「銚子メロンまんじゅう」、右下が「ひ志お」です。

(木の葉パン)
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 こちらは「木の葉パン」(タムラパン)です。

 木の葉のような薄く平べったい形をしており、玉子パンや甘食に似ている焼菓子です。

 パンとビスケットの中間ぐらいのサクサクした食感が特徴の、昔ながらの素朴な郷土菓子です。

(銚子メロンまんじゅう)
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 こちらは「銚子メロンまんじゅう」です。

 銚子市観光協会がプロデュースされた商品の1つです。

 皮の中に幻のメロン「銚子アムスメロン」の餡が入った贅沢な饅頭です。

 メロン餡にメロン風味を強く感じ、メロン好きにはたまらない一品に仕上げられています。

(ひ志お)
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 こちらは「ひ志お」(銚子山十)です。

 「ひしお(醤)」は醤油のルーツとなる発酵調味料です。

 大豆・大麦・食塩などを原料に、1年以上熟成させて作られます。

 醤油のように原材料を濾さないので、大豆の粒や大麦が残っており、「食べる醤油」とも呼ばれています。

 私は過去に奈良で「(古代)ひしお」を購入して味わったことがありますが、銚子で再び「ひしお」に出会え、嬉しく思いました。

 さすが醤油の街です。

 銚子山十の「ひ志お」は仕上げに水飴とオリゴ糖を加え、ほんのり甘く仕上げられているため、焼きおにぎりや揚げ物のソース、野菜スティックのディップなど様々な料理に活用できます。

(豚肉と広島菜のひしお炒め)
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 豚肉と広島菜を「ひ志お」で炒めてみました。

 回鍋肉のような味になり、甜麵醬と同じ使い方ができることがわかりました。


まとめ

 銚子電鉄や銚子のお土産を買い込み、銚子駅からJR「特急しおさい」で東京まで戻りました。

(銚子駅・特急しおさい・東京行)
Photo_20240303144901

 その後、羽田空港から飛行機で広島へ戻ったのですが、お土産の「まずい棒」が軽い割に大きくてかさばる、かさばる(笑)

(まずい棒(飛行機内テーブル))
Photo_20240303144902

 機内の荷物棚が一杯だったので、座席の下に置いたのですが、広島空港の滑走路に着陸して飛行機が逆噴射(急ブレーキ)した瞬間、「まずい棒」が前の席の奥にスライドし、私の視界から消えました…。

 「これはまずい!」(笑)

 「まずい棒」のパワーを実感しました。


<関連サイト>
 「銚子電気鉄道
 「銚子市観光協会」(JR銚子駅構内)
 「銚子山十」(千葉県銚子市中央町18-3)

<関連記事>
 「まずい銚子電鉄に乗ってうまいものを探せ! -銚子パスタ・灯台キャベツ・銚子電鉄ぬれ煎餅アイス-
 「しょうゆの研究2 -古代の醤(ひしお)はどんな食べ物だったのか-

<参考文献>
 寺井広樹「廃止寸前!銚子電鉄」交通新聞社新書

2024年2月25日 (日)

まずい銚子電鉄に乗ってうまいものを探せ! -銚子パスタ・灯台キャベツ・銚子電鉄ぬれ煎餅アイス-

広島から飛行機で羽田空港へ

 広島空港から飛行機で羽田空港へ向かいました。

 広島から羽田への航空便は、通常、千葉県上空を経由して、羽田空港に着陸します。

(千葉県上空(ANA広島-羽田便))
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 機内から見た房総半島の眺めです。

 今回は千葉県銚子市を訪問し、銚子電鉄の旅を楽しみたいと思います。


特急しおさいに乗って銚子へ

 東京駅から「特急しおさい」に乗り、銚子駅を目指しました。

(東京駅・特急しおさい・銚子行)
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 特急しおさい・銚子行きが入線しました。

(特急しおさい・ドア・行先表示板(銚子行))
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 東京駅からJRの在来線特急に乗るのは初めてなので、テンションが上がりました。

 東京駅を出発し、車窓からの眺めを楽しみましたが、銚子は想像していたよりも遠く、結構時間がかかりました。

 車内にJR東日本千葉支社のパンフレットがあったので、読んでみました。

(スマホから始まる運気上昇の旅(JR東日本千葉支社))
Photo_20240225105501

 地域・観光型Maas(マース)「EeeE銚子(イィちょうし)」の案内パンフレットでした。

 移動時間を利用してスマートフォンで「EeeE銚子」に登録し、「Beica(ベイカ)」という銚子電鉄1日乗車券を購入しました。

 よーし、いい調子だ!


銚子駅と銚子セレクト市場

 約2時間後、ようやく銚子駅に到着しました。

(銚子駅・歓迎・ようこそ銚子へ)
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 ホームに「ようこそ銚子へ」と書かれた大漁旗のデザイン画がありました。

(銚子駅に到着した特急しおさい)
Photo_20240225105802

 特急しおさいと銚子駅の様子です。

 少し余談になりますが、2023年7月8日に「広電から銚電への100周年バトンリレー」というイベントが開催され、広島から広島電鉄(広島市内~広島空港)・スプリング・ジャパン(広島~成田便)・JR東日本(成田-銚子)・銚子電鉄(銚子~犬吠)とバトンがつながれました。

(100周年バトンリレー号(成田~銚子)貸切列車イメージ)
Photo_20240225110001
 (銚子電気鉄道ウェブサイトから写真引用)

 かつて「広島⇔銚子」というヘッドマークを付けた列車が、この銚子駅に到着したのです。

 そして今度は呼ばれてもいない私が、広島から銚子駅にやってきたわけです(笑)

(銚子駅ホームと醤油樽)
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 千葉県銚子市は千葉県野田市と並ぶ醤油の一大産地として有名ですが、銚子駅のホームに大きな醤油樽が展示されていました。

(銚子駅前)
Photo_20240225110202

 銚子駅前から銚子駅を眺めた様子です。

 その後、銚子駅前の大通りを利根川・漁港方面へ向かって歩いてみました。

 しばらく行くと「銚子セレクト市場」という銚子の商業拠点施設がありました。

 寄ってみると、しょうゆソフトクリームや銚子キャベツメンチなど、銚子ならではの食べ物も販売されていました。

 そんな中、興味深い案内がありました。

(銚子パスタ案内)
Photo_20240225110401

 手書きで「銚子パスタ」と書かれています。

 「よし、これを味わってみよう」と、喫茶店「ポンカフェ」にお邪魔しました。

 「銚子パスタ」を注文すると、店主さんが丁寧に作ってくださいました。

(銚子パスタ)
Photo_20240225110601

 こちらが「銚子パスタ」です。

 ペペロンチーノ(にんにく・唐辛子・オリーブオイル)をベースに、銚子のキャベツ、鯖、鰹節を具にしたパスタです。

 キャベツの甘みを感じ、鯖はふっくらとジューシーで、鰹節がパスタの旨味を増加させてくれました。

 隠し味として、銚子の醤油も使われています。

 銚子の名物が一度に味わえる和風パスタでした。


銚子電鉄の旅(銚子駅~犬吠駅・犬吠埼)

 再び銚子駅に戻りました。

 銚子電鉄の駅舎を探したのですがわからず、JR銚子駅の案内に従ってJR銚子駅改札から入場すると、JR銚子駅のホームの先に銚子電鉄のホームがありました。

(銚子電鉄・銚子駅)
Photo_20240225111001

 こちらが銚子電鉄銚子駅です。

 その先に電車が入線しています。

(銚子電鉄「澪つくし号」)
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 銚子電鉄「澪(みお)つくし号」です。

 1985年度に放送された、銚子を舞台にしたNHKの連続テレビ小説「澪つくし」にちなんだ名前となっています。

 改札は列車内で行われていました。

 銚子駅を出発してしばらくすると、一面にキャベツ畑が広がりました。

(車窓から眺めたキャベツ畑)
Photo_20240225111201

 「灯台キャベツ」と呼ばれるキャベツです。

 銚子パスタの具にもなっていましたが、銚子はキャベツの産地であることを実感しました。

 やがて犬吠(いぬぼう)駅に到着しました。

(犬吠駅・澪つくし号)
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 「Beica」(銚子電鉄1日乗車券)を使い、下車しました。

(犬吠駅・駅舎)
Photo_20240225111401

 犬吠駅から歩いて犬吠埼(いぬぼうさき)を目指しました。

 途中、醤油の街・銚子ならではのベンチを見つけました。

(ヒゲタ醬油とヤマサ醤油のベンチ)
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 さらに歩いていくと、閉鎖された建物が見えてきました。

(犬吠埼マリンパーク・地球が丸く見える水族館跡地)
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 かつて犬吠埼マリンパーク・地球が丸く見える水族館として営業されていたようです。

(犬吠埼マリンパーク・地球が丸く見える水族館跡地(正面))
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 観光客で賑わった頃の様子が目に浮かぶようでした。

 この先もこんな感じなのかと思いながら歩いていくと、犬吠埼灯台の周辺は商業施設が集まり、たくさんの人で賑わっていました。

(犬吠埼灯台)
Photo_20240225111901

 犬吠埼灯台です。

 周辺を歩いてみると、砂浜が広がっていました。

(君ヶ浜)
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 しばらく海を眺めたあと、犬吠埼灯台からすぐ近くの「ドライブインなぎさや」に伺いました。

 このお店では、銚子電鉄の「ぬれ煎餅」にちなんだスイーツが販売されています。

(ぬれ煎餅アイス&最中の案内)
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 「ぬれ煎餅アイス」と「ぬれ煎餅アイス最中」です。

 私はカップに入った「ぬれ煎餅アイス」を購入しました。

(銚子電鉄ぬれ煎餅アイス(カップ))
Photo_20240225112201

 千葉県立銚子商業高等学校の生徒が考案した、銚子電鉄ぬれ煎餅入りアイスクリームです。

(銚子電鉄ぬれ煎餅アイス(カップ・中身))
Photo_20240225112301

 スプーンで食べ進めると、バニラアイスの中に細かく砕いたぬれ煎餅が入っていました。

 醤油のぬれ煎餅が加わることで、みたらし団子のたれをかけたような甘じょっぱいバニラアイスに変化しました。

 銚子商業高等学校では、このアイスクリームのほかにも、銚子の鯖・サツマイモ・イチゴなどを使った様々な商品開発がなされています。

 その後、隣の複合商業施設「犬吠テラステラス」にも立ち寄り、犬吠駅に戻りました。


銚子電鉄の旅(犬吠駅~外川駅)

 犬吠駅から再び列車に乗り、終点の外川(とかわ)駅へ向かいました。

(犬吠駅に入線する「澪つくし号」)
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 列車の窓に映画「電車を止めるな!」の案内が貼ってありました。

(「電車を止めるな!」映画上映案内)
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 「電車屋なのに自転車操業」

(売るものが無くなってきたので、音売ります。)
Photo_20240225112602

 こちらは、銚子電鉄の音を集めた商品の案内です。

 銚子電鉄は自虐ネタがお好きなようですね(笑)

 やがて電車は外川駅に到着しました。

(外川駅に到着した「澪つくし号」)
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 ホームの先に「銚子電鉄ぬれ煎餅アイス」のイラストにもなった「デハ801」がいました。

(外川駅の「デハ801」)
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 駅舎に入ってみました。

(外川駅売店)
Photo_20240225113201

 銚子電鉄のターミナル駅ということで、銚子電鉄グッズの売店があり、ぬれ煎餅やまずい棒などが販売されていました。

(外川駅・旅客運賃表)
Photo_20240225113401

 何ともレトロで味のある運賃表です。

(外川新聞)
Photo_20240225113501

 地元の子供が書いた手作り感満載の「外川新聞」も展示されていました。

(外川駅)
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 外川駅を出て、外川の街を散策してみました。

 住宅に挟まれた細い道を下っていくと、次第に視界が開け、海が見えてきました。

 海と共に暮らす街なのだと感じました。

(外川漁港)
Photo_20240225114001

 「たいりょうばた!」
 「ふねがいっぱいならんでいたよ!」
 (外川駅「外川新聞」から引用)


 銚子電鉄を利用して銚子・犬吠埼・外川と巡りましたが、それぞれの街に「物語」があり、温かな人情に触れることができました。

 それにしても…銚子電鉄って、どこまで本気で、どこまで冗談なのか…。

 「ダジャレを止めるな!」(笑)


<関連サイト>
 「銚子電気鉄道
 「銚子セレクト市場」(千葉県銚子市双葉町3-6)
 「ドライブインなぎさや」(千葉県銚子市犬吠埼9575)
 「千葉県立銚子商業高等学校」(千葉県銚子市台町1781)
 「犬吠テラステラス」(千葉県銚子市犬吠埼9575-2)

<参考文献>
 寺井広樹「廃止寸前!銚子電鉄」交通新聞社新書

2024年1月28日 (日)

群馬の食文化の特徴を探る(6)-ポテト入り焼きそばと子供洋食・スタイルブレッド・築地銀だこ・焼きまんじゅう・赤城山麓 徳川埋蔵金-

東京・浅草から東武鉄道で群馬・桐生へ

 2023年12月末に,群馬県桐生市の武正米店を訪問しました。

 前回の訪問が2021年12月末なので,約2年ぶりです。

 これで4回目の訪問となります。

 広島から飛行機で羽田空港へ行き,東武鉄道浅草駅から「特急りょうもう」赤城行に乗車して,桐生を目指しました。

(浅草駅・特急りょうもう・赤城行)
Photo_20240128115201

 「特急りょうもう」の車両です。

(東武鉄道浅草駅ホーム)
Photo_20240128115301

 東武鉄道浅草駅のホームは、出発方向から右側に大きくカーブしています。

 この形状だとホームと車両との間にすき間が生じるため、車両のドアには乗降ステップが敷かれます。

(行先表示板(赤城行))
Photo_20240128115302

 行先を確かめ、乗車しました。

(特急りょうもう車内)
Photo_20240128115303

 「特急りょうもう」車内の様子です。

 浅草駅を出発した時点では比較的空いていたのですが、北千住駅で大勢の人が乗車し、座席はほぼ満席となりました。

 その後、春日部、久喜、館林、足利市、太田などの駅を経て、新桐生駅に到着しました。

(新桐生駅ホーム)
Photo_20240128115401

 これまではずっと桐生駅で下車していたため、新桐生駅で下車したのは今回が初めてです。

 新桐生駅から歩いて武正米店へ向かいました。

 新桐生駅前の大通りを真っすぐ歩いていくと、大きな橋が近づいてきました。

 渡良瀬川にかかる錦桜橋(きんおうばし)です。

(錦桜橋から眺めた渡良瀬川)
Photo_20240128115601

 錦桜橋からしばらく渡良瀬川を眺めました。

 錦桜橋を渡ってさらに歩くと、「新宿一丁目」と表記された信号機がありました。

(新宿一丁目信号)
Photo_20240128115801

 「桐生市内にも新宿があるんだ」と興味深くその信号機を眺めました。

 街並みを楽しみながら歩いているうちに、武正米店にたどり着きました。


武正米店の「ポテト入り焼きそば」・「子供洋食」

(武正米店)
Photo_20240128115901

 武正米店です。何度訪れても、お店の前では緊張します。

 米店とクリーニング店と飲食店を兼業されています。

 「こんにちはー」とお店に入ると,皆さんは奥の住居でお正月を迎える準備をされている様子でした。

 しばらくして奥様が私の存在に気付き、「あー広島の方!」と応対してくださいました。

 そのあとで御主人も出て来られ、お二人と再会することができました。

 電車の中で注文する料理を考えていたのですが、私が注文する前に御主人が「焼きそばと子供洋食だよね」と厨房で調理を開始されました。

 正解!お見事です(笑)

(店内の様子)
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 しばらくして「ポテト入り焼きそば」が出来上がりました。

(ポテト入り焼きそば)
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 茹でたじゃがいもともやしが入った焼きそばです。

 仕上げに青のりがかけられ,紅生姜も添えられています。

 ウスターソースの風味に近いさらりとした焼きそばソースが使われています。

 私が作る焼きそばは、お好み焼に使われる濃厚甘口ソースを使う(お好み焼と焼きそばでソースの使い分けをしない)ので、同じ焼きそばでも味はかなり異なります。

 このお店の焼きそばソースは、麺だけでなく、茹でたじゃがいもにもよく合います。

 もっちりとした麺,ホクホクのじゃがいも,シャキシャキのもやしが甘いソースとからまり,ボリューム満点の美味しい焼きそばでした。

 続いて「子供洋食」が出来上がりました。

(子供洋食)
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 武正米店の看板料理「子供洋食」です。

 子供洋食は,茹でたじゃがいもと刻んだねぎ,干し海老をソースで炒め,仕上げに青のりをかけて,紅生姜を添えた料理です。

 じゃがいもにソースがねっとりと絡みつき,ねぎの甘みや干し海老の香ばしさも加わって,焼きそばやお好み焼と同等の立派な料理となっています。

 童心に帰り、ほっこりとした気持ちにさせてくれる郷土食です。


桐生と粉もの・ソースの食文化

 食後に奥様がコーヒーを淹れてくださり,コーヒーをいただきながら会話を楽しみました。

(コーヒー)
Photo_20240128135301

 その時のお話をいくつか御紹介します。

【焼きそば・子供洋食の持ち帰り容器】
 焼きそばや子供洋食を持ち帰る際、昔は「経木(きょうぎ、へぎ)」と呼ばれる木を紙のように薄く切ったものが使われていたそうです。
 「そう言えば、たこ焼きの皿に舟形の経木が使われているのを見たことがあるな」と思いました。
 経木に焼きそばや子供洋食をのせ、持ち運びできるよう三角に折ってお客さんに提供されていたそうです。

【子供洋食とポテト焼きそば、どっちが先?】
 子供向けのおやつとして、子供洋食が先に食べられていたようです。
 その後、養蚕・織物工場で働く女工さん向けの昼食として、麺を加えたポテト焼きそばが考案されたそうです。

【内陸で喜ばれた海産物加工品のトッピング】
 桐生は海から遠く離れた地域のため、昔の子供たちは鰹節・青のり・干し海老といった「海の香りがする食べ物」(海産物加工品)を喜んで食べたそうです。
 甘くてホクホクのじゃがいも、洋食の味であるソース、そして「海の香りがする食べ物」で作られた子供洋食は、まさに子供たちの好きなものばかりで、最高のおやつだったことでしょう。

【ぎゅうてん】
 御主人は当初、焼きそばや子供洋食ではなく「ぎゅうてん」のお店をされたかったそうです。
 私はとっさに「牛天」という漢字をイメージし、牛肉や天ぷら(天かす・揚げ玉)の入ったお好み焼のことかと思いましたが、実際は小麦粉の生地に山芋や干し海老などを加えたお好み焼の名称で、焼く時に生地を「ぎゅっと」押すことから「ぎゅうてん」と呼ばれているそうです。

【冷凍パン「スタイルブレッド」と桐生】
 全国のホテルやレストランで採用されている「スタイルブレッド」の冷凍パン。
 この会社はもともと桐生のパン屋さんで、その後冷凍パンメーカーとして桐生を拠点に全国展開されているとのことでした。

【「築地銀だこ」と桐生】
 たこ焼き店「築地銀だこ」(株式会社ホットランド)の創業者は、桐生の御出身なのだそうです。
 創業者の佐瀬守男さんは、桐生のお菓子「アイスまんじゅう」や、粉もの文化・ソース文化にヒントを得た「たこ焼き」を販売するお店を経営された後、「築地銀だこ」のお店で全国展開され、現在に至っています。
 同店のたこ焼きは、佐瀬さんが幼い頃から桐生の「焼きそば」・「子供洋食」・「ぎゅうてん」などに慣れ親しんでおられたからこそ生まれた商品だとも言えるでしょう。
 また、たこ焼きに経木の皿が使われたり、青のり・鰹節・干し海老といった「海の香りがする食べ物」が重視されていたり、メニューにソース焼きそばもあったりと、桐生発祥ならではの発想やこだわりも感じられます。

 桐生が小麦粉・粉もの文化の街であることを実感しました。

 「炭水化物のまち桐生」バンザイ!

 今回も興味深いお話をたくさん伺うことができました。

 奥様に広島のお土産をお渡しし,お礼を述べたあと,御主人に車で新桐生駅まで送っていただきました。

 新桐生駅に着き,御主人にお礼を申し上げた後,感謝を込めて車が見えなくなるまでお見送りしました。

 私が遠い広島から飛行機と特急電車を乗り継いで訪問する理由は、「子供洋食」や「ポテト入り焼きそば」を味わうことはもちろん、その先にある、お店の皆さんの温かな人情に触れることができるからです。


桐生のお土産

 新桐生駅の売店で、桐生のお土産を購入しました。

【焼きまんじゅう】

 「に志きや」の「焼きまんじゅう」を購入しました。

(焼きまんじゅう(包装))
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 かために焼き上げたパンのような厚みと弾力があります。

(焼きまんじゅう(焼きまんじゅうとタレ))
Photo_20240128141202

 開封してみると、焼きまんじゅうとタレが入っていました。

 「電子レンジで温め、タレをかけてお召し上がりください」と説明書きがあったので、そのようにしてみました。

(焼きまんじゅう)
Photo_20240128141301

 こちらが焼きまんじゅうです。

 小麦粉のほかに、米やもち米も入った生地で、温めるともっちりとした食感になりました。

 タレはみたらし団子のタレに似た、醤油ベースの甘辛いタレです。

 ちなみに「まんじゅう」ですが、中にあんこなどは入っていません。

 もっちりとした薄焼きのパンに、みたらし団子のタレをかけていただく感じでした。

【赤城山麓 徳川埋蔵金】

 青柳の「赤城山麓 徳川埋蔵金」というお菓子も購入しました。

(青柳「赤城山麓 徳川埋蔵金」(包装))
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 幕末、江戸幕府が官軍に江戸城を明け渡す前に、当時の勘定奉行 小栗上野介忠順(おぐりこうずけのすけただまさ)が幕府再興のために御用金を密かに領国の赤城山麓に埋蔵したという「徳川埋蔵金伝説」にちなんだお菓子です。

 マカダミアナッツを練り込んだサブレでホワイトチョコレートをはさんだ、小判形のお菓子です。

(青柳「赤城山麓 徳川埋蔵金」)
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 香ばしいマカダミアナッツとホワイトチョコレートの味が楽しめる群馬のお菓子です。


 お土産を買い、ホームで待っていると、浅草行きの「特急リバティりょうもう」が入線しました。

(新桐生駅・特急リバティりょうもう・浅草行)
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 またいつか武正米店を訪問したいと思いつつ,桐生を後にしました。


<関連サイト>
 「武正米店」(群馬県桐生市浜松町1-6-35)
 「ぎゅうてん」(「うちの郷土料理」農林水産省)
 「スタイルブレッド」(群馬県桐生市広沢町1-2525-2)
 「築地銀だこ」(株式会社ホットランド)
 「に志きや」(群馬県桐生市仲町3-6-8)
 「上州菓匠 青柳」(群馬県桐生市本町5-364)

<関連記事>
 「群馬の食文化の特徴を探る(2)-桐生市「子供洋食」からわかる群馬の食文化-
 「群馬の食文化の特徴を探る(3)-スバル最中,コロリンシュウマイ,花ぱん,アイスまんじゅう,食文化を通じた地域の研究-
 「群馬の食文化の特徴を探る(4)-「子供洋食」と「ミックス ポテト入り焼きそば」-
 「群馬の食文化の特徴を探る(5)-桐生市・武正米店の「ポテト入り焼きそば」と「子供洋食」-

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