歴史物耳かき

2018年2月 8日 (木)

稲荷山経塚の簪(かんざし)の耳かき -京都府京都市-

 当ブログの読者の方から,耳かきの本があるとの情報をいただきました。

 これは興味深いと思い,ネットで中古本を購入してみました。

 上野玲「耳かきがしたい」(ジャイブ)という本です。

(上野玲「耳かきがしたい」(ジャイブ))
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 耳かきをするのが大好きな人を「ミミカキスト」と定義し,ミミカキストのためのバイブルとして書かれた本です。

 耳かきの歴史,耳かきのコツ,耳かきの名店,中国の耳かき技術の現地取材,ニューヨークのティファニーでの耳かき探し旅,はたまた「耳かきをするとよい子に育つ説」まで…耳かきのごとく深く掘り下げた数々の話が紹介されています。

 巻頭にはカラー写真で「日本全国耳かきコレクション」の紹介もあり,私が持ってないご当地耳かきもたくさん紹介されていて,私の収集熱がより一層刺激されました。

 その一例を御紹介します。

(「日本全国耳かきコレクション」関東編)
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 (上野玲「耳かきがしたい」ジャイブから引用)

(「日本全国耳かきコレクション」九州編)
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 (上野玲「耳かきがしたい」ジャイブから引用)

 私が持っている耳かきもちらほら見受けられます。

 でも,持ってないのもあって,くやしいです(笑)。

 この本の中に,日本最古の現存する耳かきが紹介されています。

 明治44年に現在の京都市伏見区の「稲荷山経塚(いなりやまきょうづか)」から出土した金銅製の簪(かんざし)です。

(稲荷山経塚の簪)
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 (国立博物館所蔵 上野玲「耳かきがしたい」ジャイブから引用)

 写真上部の端が耳かき状になっていることがわかります。

 平安末期から鎌倉初期のもののようです。

 女性たちが髪を結い,装飾品として簪を差すのがおしゃれだったようで,その簪の先に実用的な耳かきをつけ,耳をかいたり,頭の地肌をかくことに使われたようです。

 この話を知って,ふと思い出した耳かきがあります。

 日本刀の笄(こうがい)の耳かきです。(「日本刀の笄(こうがい)の耳かき -山口県山口市-」参照)

 日本刀の鐔(つば)の穴に差す笄は,男性の髪を手入れするだけでなく,耳かきとしても使われました。

 この話も含めると,日本の女性は簪を使い,男性は笄を使って耳かきをしていたと考えられます。

 これは日本耳かき史(文化史)の研究に値する重要な事実ではないかと思います。


<参考文献>
 上野玲「耳かきがしたい」ジャイブ

<関連リンク>
 「蜃気楼の向こう側」(今回の本を御紹介いただいた「サウスジャンプ(つなまよ)」さんのブログです。本・音楽・御本人のイラストなどを楽しく,興味深く紹介されています。)

2017年8月25日 (金)

韮山反射炉の耳かき -静岡県伊豆の国市-

 幕末に欧米列強に対抗するための軍事力強化の一環として,鉄製大砲などを鋳造するための金属溶解炉として築造されたのが韮山反射炉です。

 韮山代官だった江川英龍(坦庵)が責任者となり,韮山反射炉の築造という一大プロジェクトが進められました。

 ちなみに彼は兵糧食として日本で初めてパンを焼いた人物でもあり,パン業界では「パン祖」として有名な人物です。

 韮山反射炉は,2015年7月に世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼,造船,石炭産業」に登録されました。

 この耳かきは韮山反射炉に隣接する「反射炉物産館」で売られていたものですが,まさか韮山反射炉そのままの耳かきがあるとは思ってもいなかったので,見つけた時はとても嬉しかったです。

 こうした直球勝負のオリジナル耳かきこそ,ご当地耳かきとして価値の高い一品だと言えるでしょう。

 さらに欲を言えば,韮山反射炉PRキャラクター「てつざえもん」の耳かきにも期待したいところです(笑)。

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 祝 ご当地耳かき掲載200本!

2016年5月28日 (土)

神龍の耳かき -愛知県岡崎市-

岡崎公園内の観光みやげ店で購入しました。
刀のつばに「神龍」と刻まれています。
「神龍」が岡崎城や徳川家康と関係があるのか,お店の方に聞いたり,ネットで検索してみましたが,特に関係はないようです。
「神龍」という言葉や日本刀からイメージされる「東アジア」,「日本」を売りにした,外国人観光客がメインターゲットのお土産品だと思います。
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2016年3月24日 (木)

日本刀の笄(こうがい)の耳かき -山口県山口市-

歴食JAPANサミットで紹介された日本刀の笄(こうがい)です。
笄は主に髪を手入れするために使われましたが,付け根が耳かきの形になっていることからもわかるとおり,これで本当に耳掃除もされていたようです。
刀の鐔(つば)の穴(笄櫃孔,こうがいひつこう)に差せるようになっています。
この笄は,もちろん私のコレクションではありませんが,耳かきであると知り,珍しいので掲載しました。
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2015年10月 8日 (木)

槍(風林火山)の耳かき -山梨県甲府市-

甲斐国の武将 武田信玄が軍旗に用いたことで有名な「風林火山」が書かれた槍の耳かきです。
裏面には,菱形の家紋「武田菱」のシールが貼られています。
全長が24cmもあり,お土産コーナーでもひと際目立つ耳かきです。
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2015年5月14日 (木)

金閣寺(竹製)の耳かき -京都府京都市-

金閣寺が耳かきに比して大きめに作られている分,細部まで表現されており,左手前には池に張り出して作られた釣殿まであります。
これで十分なのですが,この金ぴか耳かきシリーズは,なぜかド派手な(ピンクや緑)色の鈴が付けられているのも特徴の1つとなっています。
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2015年3月31日 (火)

金閣寺(金属製)の耳かき -京都府京都市-

観光みやげ店が多い京都・新京極通で購入しました。
金色の耳かき棒に金色のミニ飾りがついた耳かきはほかにもみられますが,この金閣寺の耳かきがその趣旨に一番合っているように思います。
いっそのこと,全ての色を銀にした「銀閣寺」の耳かきも作って販売されたら,相乗効果が期待できて良いと思うのですが。
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2015年1月22日 (木)

槍(葵の御紋)の耳かき -東京都台東区-

徳川家の家紋「葵の御紋」が入った槍の耳かきです。
長さが約24cmあり,槍の先が耳かきのキャップになっています。
もしこの耳かきが江戸時代に売られていたら,粗末に扱えないだけに,売る方も買う方も命がけだと思います。
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2015年1月15日 (木)

高杉晋作の刀の耳かき -山口県下関市-

幕末の尊王攘夷の志士,高杉晋作の刀の耳かきです。
カモンワーフで購入しました。
高杉晋作と言えば,下関戦争後の四国連合艦隊(イギリス,フランス,アメリカ,オランダ)との講和(古事記など神話を暗唱して彦島の租借を回避),奇兵隊の創設,そして辞世の句(「おもしろき こともなき世を おもしろく(すみなすものは 心なりけり)」)が有名です。
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2014年10月19日 (日)

武蔵の里の耳かき -岡山県美作市-

 瀬戸大橋の本州側の玄関口,児島駅前で開催されていたイベント会場で購入しました。
 大原町は,現在の岡山県美作市にあたり,宮本武蔵の生誕地「武蔵の里 大原」として,観光に力を入れておられます。宮本武蔵駅という智頭急行の駅もあります。
 二刀流ということで,耳かきと梵天が1本づつセットになっています。ほかにも,開運と書かれたお守り(中身は綿)や,「あなたの幸運を祈っています」,「武蔵の里へようこそ!!ゆっくり楽しんでいってね」など,作り手の温かみが感じられる耳かきです。
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