各国料理の特徴と主な料理

2021年3月 7日 (日)

カンボジア料理の特徴と主な料理15 -カンポット・ペッパー・蒸し魚バナナの葉包み・バイサイチュルーク・なます・カシューナッツカレー・コンポントムのカシューナッツ加工所-

カンボジアナイト

 少し前のお話になりますが,2019年12月24日に,広島市内のカフェで開催された「カンボジアナイト」というイベントに参加させていただきました。

 カンボジアを訪問したメンバーの帰国報告会も兼ね,カフェの店主さんがカンボジアの現地で味わった料理をお客さんみんなで味わうというイベントでした。

 私もメンバーの一員として,カンボジアのアプサラ・ダンスのTシャツを着て参加し,カンボジアの思い出が満載のスナップ写真をお客さんに披露しました。

 そんな楽しいイベントで味わったカンボジア料理を御紹介します。


カンポット・ペッパー漬けジントニック

 「カンボジアの胡椒は世界一美味しい」と言われます。

 とりわけカンボジアの南西部,カンポット州やケップ特別市で栽培される胡椒は「カンポット・ペッパー」と呼ばれ,世界中の食通を魅了しています。

 そのカンポット・ペッパーで香りと辛みのアクセントを付けたジントニックをいただきました。

(カンポット・ペッパー漬けジントニック)
Photo_20210307081201

 私はお酒に弱いので,ジンをかなり薄めにしてもらったのですが(笑),香り高くピリッと辛いカンポット・ペッパーが,すっきりした飲みごたえのジントニックとよく合い,キリッと清涼感のあるお酒に仕上がっていました。


クメールプレート

 様々なカンボジア料理が盛られたクメールプレートをいただきました。

(クメールプレート)
Photo_20210307081701

 プレートの料理を個別に御紹介します。

【蒸し魚 バナナの葉包み】
 カンボジアはトンレサップ湖やメコン川,シェムリアップ川など豊かな水源に恵まれ,雨季と乾季の水量の変化に伴って移動する大量の魚を食の基本とする食文化が形成されています。
 店主さんから伺ったお話では,「クメール(カンボジア)人は身の締まった魚が苦手で,川魚がよく食べられる」のだそうです。
 今回はベトナムの白身魚をカンボジアで調達されたハーブ・ペッパーで味付けし,バナナの葉で包んで蒸した料理をいただきました。

(蒸し魚 バナナの葉包み)
Photo_20210307081501

 バナナの葉で包んで蒸すことにより,白身魚の旨味が外に逃げ出さず,シンプルな塩・スパイスの味付けのみで美味しく仕上がっていました。
 カンボジアなど東南アジアでは,バナナの葉が調理器具,食器,香料,発酵材料,殺菌シートと様々な役割を果たします。
 食べ終えた後は,そのままバナナの葉ごと捨てれば済むので,後片付けも楽ですね。

【バイサイチュルーク】
 「バイサイチュルーク」は,ニンニク醤油で味付けして焼いた豚肉をご飯にのせた「豚肉のせご飯」です。

(バイサイチュルーク)
Photo_20210307082001

 ジューシーな豚肉と甘みのある脂が,焦げて香ばしい醤油だれとからまり,白ご飯とよく合いました。
 豚肉の照り焼き丼みたいなイメージで,日本人好みの味です。
 カンボジアでは朝食として食べられることが多い料理です。

【なます】
 なますは日本独自の料理のような感じもしますが,東アジア・東南アジアでも多くみられます。
 今回は,大根・人参・キュウリのなます(酢漬け)をいただきました。

(なます)
Photo_20210307082201
 
 肉や魚料理の合間にいただくと,酢でさっぱりとし,美味しさがより一層引き立ちました。

【カシューナッツカレー】
 カンボジア・コンポントム産のカシューナッツがたっぷり入ったカレーです。

(カシューナッツカレー)
Photo_20210307082301

 カレーには油脂がたくさん使われますが,その油脂の代わりに砕いたカシューナッツが用いられていました。
 カンボジアのカレーは,一般的に辛さが控えめでマイルドなものが多いのですが,今回のカレーもそれを忠実に再現されており,カシューナッツにより深いコクととろみのあるマイルドなカレーに仕上げられていました。
 店主さんは,カンボジア・コンポントムで入手されたカシューナッツで何を作ろうか悩んでおられましたが,その結論がこの美味しいカレーでした。
 カンボジア・コンポントムのカシューナッツについては,後ほど改めて御紹介します。


カンポット・ペッパーがけアイスクリーム

 当ブログで,「カンボジアの胡椒は世界一美味しい」というお話をさせていただきましたが(「カンボジア料理の特徴と主な料理14 -カンボジアの胡椒,カンボジア産生胡椒の塩漬け,黒胡椒オムライス-」参照),そのカンポット・ペッパーを使ったアイスクリームをいただきました。

(カンポット・ペッパーがけアイスクリーム)
Photo_20210307095901

 バニラアイスに粗挽きのカンポット・ペッパーがかけられています。

 「バニラアイスに胡椒の組合せって合うのだろうか?」と半信半疑でいただきましたが,良い意味で裏切られました。

 バニラアイスに胡椒を加えることにより,胡椒とバニラがお互いの香りを高め合い,胡椒のピリッとした辛さがアイスの甘味をぐっと引き立たせてくれました。


カンボジア・コンポントムのカシューナッツとカシューナッツ加工所

 カンボジア・コンポントムの郊外にある世界遺産「サンボー・プレイ・クック」を訪問した際,露店でカシューナッツが販売されていました。

 地元・コンポントムで収穫されたカシューナッツで,試食させていただくと美味しかったので,これをお土産にしようと思い,まとめ買いしました。

(カシューナッツ(カンボジア・コンポントム産))
Photo_20210307100301

 カシューナッツは,包装袋の左上の写真のような,果実の先っぽにできた種の部分の中身を言います。

 カンボジアでのホームステイ最終日,ガイドさんの案内で,コンポントム郊外にあるこのカシューナッツの加工所を見学することができました。

(カシューナッツ加工所周辺の風景)
Photo_20210307100901

 のどかなコンポントム郊外の風景です。

 水たまりで子供や牛がたわむれ,ヘルメットなし・2人乗りのバイクで通学している生徒も見かけました。
 ※カンボジアはバイクがないと生活できない人も多いため,バイクに乗るための年齢制限はないそうです。

 こうしたのどかな場所で,カシューナッツが製造されていました。

 加工所の中に入らせていただくと,ローストして山積みにされたカシューナッツがありました。

(山積みされたカシューナッツ)
Photo_20210307101401

 殻付きのカシューナッツが地面に山積みされていました。

 そして,奥の作業場にはカシューナッツの殻を割る工具もありました。

(カシューナッツ殻割り機)
Photo_20210307101701

 殻が割られたカシューナッツもありました。

(カシューナッツとその殻)
Photo_20210307101801

 意外と厚い殻に覆われていて,工具や機械を使わないと割るのが大変そうです。

 日本では加工済みのカシューナッツしか見ることはありませんが,実際には,果実を収穫したり,種子を取り出したり,硬い殻を割って内部のカシューナッツを取り出したりと,商品化されるまでにかなりの人手や手間がかかることがわかりました。

 こちらの加工所は女性の方が起業し経営されているそうです。

 加工所の入口には直売所もあり,このカシューナッツが先ほど御紹介したカシューナッツカレーとなりました。


 今回は,胡椒,バナナ(の葉),カシューナッツなど熱帯モンスーン気候のカンボジアならではの作物を使った料理や食材を御紹介しましたが,いずれも日本人好みの料理・食材でもあり,アジア食文化圏でのつながりを感じました。


<関連サイト>
 「Cafe Igel あかいはりねずみ」(広島市南区的場町1-7-2)
 「Napra-works(ナプラワークス)」(カンボジア・コンポントム州)
 (サンボー・プレイ・クック遺跡群の紹介を中心としたカンボジアのイベント・ツアー企画会社)

<カンボジア料理・菓子 関連記事>
 「食文化関連記事一覧表・索引」の「各国料理の特徴と主な料理」にある「カンボジア料理」を御参照ください。

2021年2月28日 (日)

カンボジア料理の特徴と主な料理14 -カンボジアの胡椒,カンボジア産生胡椒の塩漬け,黒胡椒オムライス-

 「カンボジアの胡椒は世界一美味しい」と言われます。

 とりわけカンボジアの南西部,カンポット州やケップ特別市で栽培される胡椒は,「カンポット・ペッパー」と呼ばれ,世界中の食通を魅了してきました。

 世界中にその名を知られたカンボジアの胡椒ですが,ポルポト政権時代には,内戦で胡椒農園も壊滅的な被害を受けました。

 その後徐々に栽培が再開され,カンボジアの「再生」の象徴,カンボジアの特産品として,再び注目され始めています。

 今回は,そんなカンボジアの胡椒の魅力について御紹介したいと思います。


カンボジアの胡椒のお土産

 カンボジア滞在の最終日,お土産を買うため,シェムリアップ・シヴォタ通り沿いのスーパーマーケットへ行きました。

 お茶,チョコレート,クッキー,パームシュガーなど,いろんなお土産が売られている中,私は胡椒を選びました。

(カンボジアの胡椒と小箱)
Photo_20210228095101

 お土産用に,バナナの葉で作られたカラフルな小箱に詰められています。

 この写真はホワイト・ペッパー(白胡椒)ですが,ほかにブラック・ペッパー(黒胡椒)とレッド・ペッパー(赤胡椒)の3種類が3箱ずつ,計9箱で1セットとして販売されていました。

 小箱は一辺が約6cmの立方体で,中に1~2回分程度の粒胡椒が入っていました。

 お手頃価格で,カンボジアは胡椒が有名なことを知っていただく意味も込めて購入したのですが,まとめ買いするとトランクのかなりのスペースが埋まってしまい,代わりにカンボジアで使っていたスリッパやトイレットペーパーなどを現地に置いて帰ることとなりました。

 でも空の小箱まで再利用してくださっている様子を見かけると,苦労して持って帰って良かったと思います。


カンボジア産生胡椒の塩漬け

 広島市内のデパートの食品売場で,カンボジア産生胡椒の塩漬けが販売されていました。

(カンボジア産生胡椒の塩漬け(瓶))
Photo_20210228100001

 販売はAKO株式会社で,カンボジアに移住し,起業された速水御夫妻が経営されている会社です。

 東京と広島市中区に拠点がある会社で,広島とカンボジアのつながりを感じました。

(カンボジア産生胡椒の塩漬け(開栓))
Photo_20210228100101

 ふたを開けた瞬間,胡椒のさわやかな香りがパーッと広がりました。

 瓶の中には塩漬けされた黒胡椒がびっしりと詰められていました。

(カンボジア産生胡椒の塩漬け)
Photo_20210228100201

 生の黒胡椒を塩漬けしたもので,表面がツヤツヤと黒光りしています。

 そのままでいただきました。

 私はスパイスのコーナーで売られている乾燥したブラック・ペッパー(ホール)のイメージしかないため,硬い粒だと覚悟を決めて食べたのですが,これは大きな間違いでした。

 胡椒の粒を噛むと,いくらを食べた時のように,やわらかい表皮がプチッとはじけ,鮮烈な香りとともに中のエキスがジュワッと飛び出してくるのです。

 これはスパイスと言うより果実です。

 口の中で粒がプチッとはじけるごとに,さわやかでピリッとした胡椒の風味が口いっぱいに広がり,幸せな気分にさせてくれます。

 市販の粉末の胡椒の良い香りを何倍にも凝縮し,薄いカプセルに詰めてられているような感じです。

 胡椒が「香辛料(スパイス)の王」と呼ばれる理由がわかりました。


香辛料(スパイス)の王・黒胡椒のオムライス

 スパイスやハーブの魅力を紹介するグルメ漫画「ぴりふわつーん」の第1巻に,カンボジアの胡椒と,その胡椒を使った料理「黒胡椒のオムライス」が紹介されています。

(ぴりふわつーん 第1巻 表紙)
Photo_20210228101301
(青木幸子「ぴりふわつーん 第1巻」芳文社コミックスから一部引用)

「黒胡椒のオムライス」は,「ぴりふわつーん」第1巻の表紙カバーのイラストにもなっています。

(香辛料の王・黒胡椒のオムライス(漫画))
Photo_20210228101401
(青木幸子「ぴりふわつーん 第1巻」芳文社コミックスから一部引用)

 溶き卵と溶かしバター,カンボジア産の塩漬け生胡椒で作ったオムレツをバターライスの上にのせたシンプルなオムライスです。

 黒胡椒(ブラック・ペッパー)の魅力について,主人公の柚子原 香(ゆずはら かおり)が来客に,
 「香辛料(スパイス)の王」
 「気を高め,血を巡らせ,心身の力を引き出す,勇気凛々の香辛料(スパイス)」
と紹介します。

 このオムライスが紹介された後,柚子原 香はカンボジアの「塩漬け生胡椒」についても説明します。

(カンボジア産「塩漬け生胡椒」の紹介(漫画))
Photo_20210228101701
(青木幸子「ぴりふわつーん 第1巻」芳文社コミックスから一部引用)

 「本日の黒胡椒はカンボジア産『塩漬けの生胡椒』…」
 「『再生』の胡椒です」
 「カンボジアの胡椒は,この素晴らしい風味で知られていましたが-」
 「産地が戦場となり,全滅が危ぶまれるところまでいきました」
 「それが今,再び特産品として立ち上がりつつあります」
 「香辛料(スパイス)はその土地の風土の恵み-」
 「その価値を知る人がいるから!」

 手元にカンボジア産生胡椒の塩漬けがあり,その生胡椒を使った美味しそうなオムライスが紹介された漫画を読むと,私も作ってみたくなりました。

 いざ,黒胡椒のオムライスに挑戦です!


黒胡椒のオムライスを作る

 まず最初に,オムライスの中身であるバターライスを作りました。

(バターライス)
Photo_20210228102001

 たっぷりのバターでご飯を炒め,塩で味を調えたバターライスです。

 続いて黒胡椒のオムレツを作りました。

 小さめのフライパンにたっぷりのバターを入れて熱し,バターがジュワジュワしてきたところで,卵3個分の卵液を注ぎました。

 その後,卵に均一に火が通るよう全体をかき混ぜ,半熟状態になったところで,カンボジア産生胡椒の塩漬けをパラパラと均一にかけました。

 オムレツの形に整え,バターライスの上にのせてオムライスの完成です。

(バターライスと黒胡椒オムレツ)
Photo_20210228102501

 「言うは易く行うは難し」

 オムレツに均等に黒胡椒をかけようと時間をかけていたら,みるみるうちに半熟だった卵に火が通っていきました。

 ちょっと火が通り過ぎたオムレツ。

 恐る恐る包丁でオムレツの中心に切れ目を入れ,両側に広げてみました。

(黒胡椒のオムライス)
Photo_20210228102901

 姿形はともかく,雰囲気は漫画の表紙カバーのイラストや漫画の1コマに似ています。

 少しドキドキしながらいただきました。

 「おおっ,見た目はいまいちだけど,美味しい!」

 バター風味豊かなオムレツとバターライスに,さわやかで鮮烈な香りの黒胡椒がとてもよく合います。

 黒胡椒のさわやかな香りとピリッとした辛味がオムライスのアクセントとなるのです。

 黒胡椒が少し多めだったかと思いましたが,そんなことはなく,気付けばオムライスを口に運ぶたびに黒胡椒の粒を探し,あったらそれをプチッと噛んで,ジュワッとほとばしる胡椒のエキスを楽しむという繰り返しでした。

 黒胡椒を味わうたびに,脳の中で打ち上げ花火が上がるような,ワクワク感と幸せを感じることが出来ました。

 生胡椒の塩漬けに適度な塩気があるので,溶き卵に塩を加えなくてもよいこともわかりました。

 卵かけご飯に生胡椒の塩漬けをのせていただく方法もあるようですが,確かに卵と生胡椒の塩漬けの相性は抜群です。


 香辛料(スパイス)の王と呼ばれる胡椒。とりわけ世界一と称されるカンボジアの胡椒は,名実ともに最高の香辛料(スパイス)だと思います。

 決して誇称ではありません(笑)


<関連サイト>
 「And Cambodia」(AKO株式会社(東京・広島))
 「& CAMBODIA」(AKO株式会社(東京・広島)販売サイト)
 「アンコールペッパー」(株式会社FOREST JAPAN)

<参考文献>
 青木幸子「ぴりふわつーん 第1巻」芳文社コミックス

<カンボジア料理・菓子 関連記事>
 「食文化関連記事一覧表・索引」の「各国料理の特徴と主な料理」にある「カンボジア料理」を御参照ください。

2021年1月29日 (金)

イタリア料理の特徴と主な料理6 -カファレルのジャンドゥーヤとペルジーナのバッチチョコレート-

イタリア発祥のチョコレート店「カファレル(Caffarel)」

 終業後,職場の後輩と旅行やカフェ・スイーツの話題で盛り上がりました。

 その際,その後輩から神戸の「カファレル(Caffarel)」というお店のチョコレートやケーキがおすすめだと教えてもらいました。

 カファレルについて,同店のウェブサイトで調べてみると,
○1826年,創業者のピエール・ポール・カファレルが,イタリア・ピエモンテ州トリノで最初のチョコレート会社を創設
○チョコレートにヘーゼルナッツを練り込んだ「ジャンドゥーヤ(チョコレート)」は,カファレル社が発祥
○古くからヨーロッパ各地の王室や貴族ご用達チョコレートとして認められ,190年以上に渡り,イタリアのチョコレート業界の老舗ブランドとして愛され続けている
と紹介されていました。

 イタリア・トリノは「イタリアのチョコレートの都」とも呼ばれ,チョコレートをこよなく愛する人が多い街です。

 一方,神戸のチョコレート店と言えば,当ブログ記事でも,「日本で初めてバレンタインデーにチョコレートを贈るというスタイルを紹介した」モロゾフや,「日本で初めてウィスキーボンボンを作った」ゴンチャロフといった,ロシア人にルーツをもつお店を御紹介していますが,イタリア発祥のお店もあることまでは把握していませんでした。

 ジャンドゥーヤ発祥のお店が神戸にあることを知った私は,後輩に「今度神戸へ行ったら,ぜひカファレルへ行ってみたい」と話しました。

 その強い思いが後輩に通じたようで,翌週の昼休みにその後輩からカファレルの詰合せをプレゼントしていただきました。

 こんなに早く実現するとは…私は良い後輩に恵まれました(笑)


カファレルのジャンドゥーヤ

 プレゼントでいただいたのは,「アートエッグひよこ」というチョコレートの詰合せです。

(アートエッグひよこ)
Photo_20210128190301

 カファレルの商品はかわいいデザインが多く,女性から人気が高いのも納得です。

(アートエッグひよこ(中身))
Photo_20210128183101

 中身もかわいいですね。とりわけ興味を持ったジャンドゥーヤも2つ入っていました。

 後輩がジャンドゥーヤ入りのアソートを選んでくれたようです。

(ジャンドゥーヤ(包装))
Photo_20210127224701 
 カファレルの職人が1865年に作ったチョコレートです。

 手元のイタリア料理用語集で「ジャンドゥーヤ」(gianduiotto:ジャンドゥイオット)について調べてみると,「ペースト状にしたヘーゼルナッツを加えたトリノのチョコレート」と説明されています。

(ジャンドゥーヤ)
Photo_20210127224801

 横長で先がとんがった独特な形をしています。

 ヘーゼルナッツの含有量が28%と非常に高く,生地がとても柔らかいため,生地を型に流し込んで固めるのではなく,生地を絞り出して固められます。

(ジャンドゥーヤ(断面))
Photo_20210127224901 

 ジャンドゥーヤを半分に切ってみました。

 ヘーゼルナッツ入りのチョコレートを固めたもので,生チョコや生キャラメルのようにとても柔らかいです。

 どんな味だろうかとドキドキしながらいただいてみました。

 とてもなめらかな食感で,ヘーゼルナッツの香ばしい香りと深いコクがチョコレートと一体化して口の中いっぱいに広がり,とても幸せな気持ちになりました。

 心優しい後輩に感謝です。


ペルジーナのBaci(バッチチョコレート)

 イタリア・ピエモンテ州と言えば「スローフード」運動が始まった地としても有名です。

 そして同州トリノ郊外には,その「スローフード」の理念を形にした「Eataly(イータリー)」という食の巨大複合施設があります。

 この「イータリー」は現在,東京にも店舗があります。

 東京・日本橋三越本店の本館にある「イータリー日本橋店」を訪問した際,私の好きなイタリア・ペルジーナ社のチョコレート「Baci(バッチチョコレート)」が販売されていましたので,このチョコレートを御紹介したいと思います。

(バッチチョコレート(包装))
Photo_20210128190302 

 バッチチョコレートは,私がイタリア・ローマを訪問した際にガイドさんから教えていただいたチョコレートで,現地で味わって「これは美味しい」と思い,日本でも探し続けていました。

 イタリアの定番土産でもあるのですが,なぜか日本の店舗では見かけることがなかったので,「イータリー日本橋店」で見つけた時の感動はひとしおでした。

(バッチチョコレート)
Photo_20210128190801

 正式な商品名は,「Baciオリジナルダークチョコレート」です。

 細かく刻んだヘーゼルナッツ入りのジャンドゥーヤと,丸ごとヘーゼルナッツを,ダークチョコレートでコーティングしたトリュフチョコレートです。

 銀紙から取り出すと,1つ1つに名言が添えられているのですが,これもバッチチョコレートの楽しみの1つです。

 ちなみに今回の名言は…「your wealth is where your friends are(友達こそあなたの財産)」。

 食べれば食べるほど,人生についても深く考えさせられるチョコレートです。

 チョコレートとヘーゼルナッツの組合せは,先に御紹介した「カファレル」のジャンドゥーヤと同じですね。

 確かにこの組合せは最高だと思います。

 今更ながら,ふと包装の裏側を確認すると,「Baci(バッチ)はイタリア語でキスの意味。Baciを贈ることはたくさんのキスを贈ることです。」と書かれていました。

 私はカフェで女性にお土産としてプレゼントしたことがあるのですが,こんな説明があったとは知らずに贈りました(笑)

 イタリアらしいチョコレートです。


<関連サイト>
 「カファレル(Caffarel)」(カファレル北野本店・神戸市中央区山本通3-7-29 神戸トアロードビル1F)
 「EATALY(イータリー)」(「イータリー日本橋店」東京都中央区日本橋室町1-4-1 日本橋三越本館B1ほか)
 「BACI(バッチ)」(日仏貿易株式会社)

<関連記事>
 「ロシア革命と日本のバレンタインチョコレート -神戸・御影のバレンタイン広場訪問-

<チョコレート関連記事>
 「食文化関連記事一覧表・索引」の「食文化事例研究」にある「チョコレートの研究」を御参照ください。

<参考文献>
 「世界の食を愉しむ BEST500」日経ナショナル ジオグラフィック社
 辻調理師専門学校監修「イタリア料理基本用語」柴田書店

2021年1月 7日 (木)

デンマーク料理の特徴と主な料理4 -クランセケーフィンガー-

 年末と年始に広島アンデルセンを訪問した際,デンマークの新年のお菓子「クランセケーフィンガー」が販売されていました。

 デンマークの人々は,新年にシャンパンと一緒にこのお菓子を食べ,新しい年の幸福を祈るようです。

 今回はこの「クランセケーフィンガー」を御紹介します。


クランセケーフィンガー

 「クランセケー」は,マジパンで作られた焼菓子です。
 ※マジパン…砂糖とアーモンド粉末を練り合わせた製菓材料

 広島アンデルセンでは,この焼菓子のミニ版を「クランセケーフィンガー」という名称で販売されていました。

(クランセケーフィンガー)
Photo_20210106185601

 長さは約7cmで,大人の手の親指を一回り大きくしたぐらいのサイズです。

 表面に縞模様のアイシングがされていて,見た目がきれいです。

(クランセケーフィンガー(中身))
Photo_20210106185602

 アーモンドペースト,砂糖,卵白,粉糖,リキュールなどで作られています。

 いただいてみると,外側はクッキーのようにサクッと,中はしっとり,ホロっとした食感でした。

 生地自体の甘さは控えめに,その分アイシングの甘さがアクセントになっていました。

 生地に含まれているアーモンドの香ばしさやリキュールの爽やかな香りが楽しめる美味しいお菓子でした。

 
 皆様にとって幸せな1年でありますように!


<関連サイト>
 「広島アンデルセン」(広島市中区本通7-1)

<関連記事>
 「デンマーク料理の特徴と主な料理1 -なぜオープンサンドイッチが伝統料理なのか-
 「デンマーク料理の特徴と主な料理2 -デンマークバター・ソフトカーネラグブロート・ダンスクウールブロート・スモーブロー-
 「デンマーク料理の特徴と主な料理3 -フリカデラ・赤キャベツのピクルス・フレスケスタイ・フーゴ,デンマークとドイツの食文化-

2020年12月31日 (木)

オーストラリア料理の特徴と主な料理 -ラクダのステーキ・ワニ手羽先・カンガルーのステーキ・リコッタチーズパンケーキ-

 福岡市内にオーストラリア料理が味わえるお店があることを知り,訪問しました。

 こちらのお店では,オーストラリアから輸入した珍しい肉を使った肉料理を中心に,様々な料理を提供されています。

 途中,多少グロテスクな写真もありますが,御了承ください。


ラクダのステーキ

 ラクダ肉は,中国やエジプトなど一部の国・地域で食べられていますが,オーストラリアでも販売・消費されているようです。

 もの珍しさもあり,ラクダ肉のステーキを注文しました。

(ラクダのステーキ)
Photo_20201230135001

 脂肪がほとんどない赤身の肉のステーキです。

 結構硬いのですが,クセのない赤身の肉でした。

 馬肉をイメージするような食感のステーキでした。


ワニ手羽先

 ワニ肉の料理があったので,ひときわインパクトのありそうな「ワニ手羽先」を注文してみました。

 調理に時間がかかるため,しばらく待ったのですが,その間は「待ち遠しい」という期待と,「気持ち悪がらずに1人で食べられるかどうか」という不安が入り混じった複雑な心境でした。

 「お待たせしました。ワニ手羽先です」とお店の方が目の前に持ってこられた瞬間,思わず「これはスゴイ!」と声が出ました。

(ワニ手羽先)
Photo_20201230135301

 ひととおり写真を撮らせていただいた後,お店の方から「よろしければ,肉を一口大に切り分けましょうか」とお話いただいたので,「そうしてください」とお願いしました。

 さすがにこの巨大な手羽先をそのままかぶりつくのは難しそうでしたので…(笑)

(ワニ手羽先(切り分け))
Photo_20201230135401

 見た目はかなりグロテスクですが,肉は柔らかくてクセがなく,鶏肉のような食感でした。

 見た目を気にしなければ,ビッグサイズの鶏の骨付きモモ肉とほぼ変わりありません。

 鶏肉を焼いて塩こしょうで味付けしたような感じです。

 そのため,今回食べた肉の中でワニが一番グロテスクでしたが,それに反して一番美味しかったのもワニでした。

 ちなみに,手先の皮の部分(ワニの表皮の部分)は硬そうに見えますが,実際はプニョプニョと柔らかかったです。
 今でもその触感が忘れられません(笑)

 あと面白かったのは,広島に戻って職場でワニを食べた話をしたところ,広島県北部(備北地域)の「ワニ料理」(サメ料理のこと)と間違えられたことです。


カンガルーのステーキ

 カンガルーはオーストラリアの代表的な動物の1つですが,日本でカンガルーの肉を食べる機会はあまりありません。

 そういったもの珍しさもあり,カンガルーのステーキを注文しました。

(カンガルーのステーキ)
Photo_20201230144101

 ラクダ肉と同様,脂肪がほとんどない赤身の肉のステーキです。

 肉にクセがなく,食べやすかったです。

 ラクダ肉に比べると,肉が比較的柔らかいと感じました。

 正直なところ,先に御紹介したラクダのステーキとカンガルーのステーキのどこが違うのかと言われてもよくわかりません。

 ただ,いずれの肉も思ったよりクセがなく,食べやすかったことは事実です。


リコッタチーズパンケーキ

 リコッタチーズは,チーズを製造する際に生じる水分(ホエイ・乳清)を再度加熱(「リコッタ」=「再度煮込む」という意味)して固めたものです。

 脂肪分が少ないため口当たりが軽く,フレッシュなミルクの風味とほんのりとした甘さが楽しめるのが特長です。

 そしてリコッタチーズパンケーキと言えば,オーストラリア・シドニーの「Bills」が発祥とされています。

 同店のリコッタチーズパンケーキやスクランブルエッグなどを組み合わせた朝食は,ニューヨークタイムズ紙で「世界一の朝食」と称されました。

 そんなオーストラリア・シドニー発のリコッタチーズパンケーキが,訪問したお店にも御用意されており,人気メニューと伺ったので注文しました。

 焼き上がりに少し時間がかかるのですが,その分期待も高まりました。

(リコッタチーズパンケーキ)
Photo_20201230145701

 リコッタチーズ入りのフワフワのパンケーキです。

 フワフワのメレンゲを焼き上げたようなとても軽い食感で,リコッタチーズのフレッシュなミルクの風味が楽しめるパンケーキでした。

 ほのかな塩味がついたパンケーキに,甘いメープルシロップや生クリームもよく合いました。

 結構な大きさですが,フワフワでとても軽いので,食後のデザートとしても抵抗なく美味しくいただけました。

 こちらのお店では,このほかにもダチョウ肉の料理など,オーストラリアにちなんだ様々な料理をいただくことができます。


 今回御紹介したお店のほかに,東京・銀座「GINZA SIX」の「Ironbark(アイアンバーグ)」など,日本でもオーストラリア料理を味わえるお店はいくつかあります。

 御興味があれば,オーストラリア料理をお楽しみください。


<関連サイト>
 「Manry」(福岡店・福岡県福岡市中央区今泉1-18-55 天神南ロイヤルハイツ1F ほか)
 「bills」(日本国内(東京・神奈川・大阪・福岡)各店舗 ほか)
 「Ironbark Grill & Bar」(東京都中央区銀座6-10-1「GINZA SIX」6階)

<関連記事>
 「ダチョウ肉の研究」(広島県三次市布野町・ダチョウ料理)
 「広島県三次市の郷土料理と三次もののけミュージアム(湯本豪一記念日本妖怪博物館)」(広島県三次市・ワニ(サメ)料理)

2020年12月 2日 (水)

リヒテンシュタイン侯爵家の至宝展と食 -ラクレット・カスクノーフル-

リヒテンシュタイン侯爵家の至宝展

 広島県立美術館の特別展覧会「リヒテンシュタイン侯爵家の至宝展」(2020年9月18日(金)~2020年11月29日(日))へ行きました。

(リヒテンシュタイン侯爵家の至宝展パネル)
Photo_20201129162301

 リヒテンシュタインはスイスとオーストリアに囲まれた面積約160平方キロ,人口約3万8千人の小さな国です。

(リヒテンシュタインの地図)
Photo_20201129162401
 ※中国新聞記事(広島県立美術館内パネル掲示)を引用

 今回の特別展覧会は,リヒテンシュタイン侯爵家の数々のコレクションが展示されたものです。

 広島にいながら,ルーベンスなど有名画家の絵画や,貴重な美術工芸品を鑑賞することが出来ました。

(ウイーン窯 アントン・デーリング,イグナーツ・ヴィルトマン「金地花文ティーセット」)
Photo_20201129170201

 陶磁器で言えば,日本の有田や中国の景徳鎮からヨーロッパへ渡ってきたものも多く,日本や中国などからかなり影響を受けていることがわかりました。

 また,東アジアからヨーロッパに渡ってきた陶磁器は,金ぴかの金属装飾が施されることが多かったようで,こうした金属装飾の有無で東アジアのものか,ヨーロッパのものかある程度見分けがつくことも学びました。

 描かれた東洋風の景色とは裏腹に西洋風の金属装飾が施された陶磁器や,有田窯で料理用の壺として作られたものが,西洋に渡って金属装飾が施され,観賞用の壺となった陶磁器なども展示されていました。

 こうした東洋と西洋の価値観の違いや移り変わりを知ることが出来ました。

 リヒテンシュタイン家はハプスブルク家との関わりも深く,今年(2020年)の年始に行った東京上野・国立西洋美術館の「ハプスブルク展」とのつながりも感じました。

 鑑賞後,広島県立美術館内のティールーム・レストランでリヒテンシュタイン展とコラボした料理をいただきました。

 実はこれが一番の目的でした(笑)


「徒夢創家」のラクレット

 広島県立美術館3階のティールーム「徒夢創家(トムソーヤ)」で,リヒテンシュタインにちなんだ「温野菜とブレッドのセット」をいただきました。

(温野菜とブレッドのセット)
Photo_20201129170801

 リヒテンシュタインやスイスでよく食べられるラクレットをイメージしたブレッドセットです。

 ラクレットは,熱でトロトロに溶かした(ラクレット)チーズをパンやジャガイモに絡めて食べる料理です。

 温野菜とラクレット(ブレッド)のほかに,コンソメスープとコーヒーがセットになっていました。

(温野菜とブレッド)
Photo_20201129170802

 熱々トロトロになったチーズがたっぷりのせられたパンでした。

 温野菜は,茹でたブロッコリー,人参,カリフラワーで,粒々の揚げベーコンがのせられていました。

 「美術館のティールームでゆっくりと休日を過ごすのもいいな」と思いながら,このセットをいただきました。


「Zona ITALIA in Centro」のカスクノーフル

 リヒテンシュタイン展の会場へ再入場し,再度ゆっくりと美術品を鑑賞した後,広島県立美術館1階のイタリアンレストラン「Zona ITALIA in Centro(ゾーナ・イタリア・イン・チェントロ)」で遅めのランチをいただきました。

 予約の際,ランチセットの前菜でリヒテンシュタインにちなんだ料理を御用意されていると伺い,その料理を楽しみに訪問しました。

(前菜)
Photo_20201129171301

 ランチセットの前菜3種です。

 写真左が「鶏肉のソテー マディラソース」,写真上が」「かぼちゃのスープ」,そして写真右が「カスクノーフル」と呼ばれるリヒテンシュタインの郷土料理です。

(カスクノーフル)
Photo_20201129171501

 今回のカスクノーフルは,小麦粉と卵を練って作られたパスタ(ニョッキ)をチキンブイヨンで煮込み,揚げた玉ねぎとチーズをかけて焼き上げた料理でした。

 味付けはチキンブイヨンとチーズの塩味のみですが,シンプルな味付けならではの美味しさを感じました。

 あと,リヒテンシュタインの料理ではありませんが,今回ランチセットで味わった料理も御紹介します。

(パスタ(白身魚と新鮮野菜のトマトソース マリナーラ風))
Photo_20201129171801

 パスタは「白身魚と新鮮野菜のトマトソース マリナーラ風」を味わいました。

 写真ではわかりにくいですが,様々な根菜のほかに白身魚もゴロゴロ入っていて,ボリューム感のある美味しいパスタでした。

(デザートプレート)
Photo_20201129173701

 デザートのケーキは,数種類用意された中から1品選べるのですが,私はプリン風味のカタラーナを選びました。

 写真右がカタラーナで,写真上がリンゴのジュレ,写真右がイチゴのジェラートです。


 広々としたテーブルで,窓ごしに名勝「縮景園」を眺めながら,ゆったりとランチをいただきました。

 贅沢で幸せなひとときでした。

 西洋美術を鑑賞して目が肥え,いろんな料理を味わって舌が肥えた…かどうかはわかりませんが,欲張って一度にたくさん食べたので体は肥えたことでしょう(笑)


<関連サイト>
 「広島県立美術館」(広島市中区上幟町2-22)

2020年10月13日 (火)

カンボジア料理の特徴と主な料理13 -シェムリアップのホステルとレストランの料理(朝食・クメールコーヒー・揚げパンセット・ロックラック)-

 カンボジアの食の体験記。

 今回は,私がカンボジア・シェムリアップ市街のホステルでいただいた朝食と,レストランでいただいた昼食を御紹介したいと思います。


ワン・ストップ・ホステル・シェムリアップ パブストリートの朝食


 カンボジア・シェムリアップで,初日の宿泊と最終日の休憩に利用した宿泊施設が「ワン・ストップ・ホステル・シェムリアップ パブストリート」です。

 シェムリアップの中心街にある「パブストリート」の向かい,シヴォタ通り沿いにあるホステル(簡易宿泊施設)です。

(シェムリアップ・シヴォタ通り)
Photo_20201011162101

 日系人の経営(ただしスタッフとの会話は英語が基本)で,欧米人を中心としたバックパッカーに人気の宿泊施設です。

 私はツインルーム(二段ベッド・共用バスルーム)を1人で利用させていただきました。

(ワンストップホステル・ツインルーム)
Photo_20201011181301

 部屋に入ると二段ベッドとは別に普通のベッドもあり,三人で泊まれる個室でした。
 この部屋を1人で使って,1泊1,832円でした。(もったいないので奥のベッドしか使いませんでした(笑))

 朝食は別途269円の追加で付けることができたので,ネット予約時に朝食もセットで予約しました。

 1泊朝食付き,ベッド3台で2,101円(19.50 USドル)という安さでした。

 翌朝,ロビーと食事会場を兼ねたフロアで朝食をいただきました。

(ワンストップホステルの朝食)
Photo_20201011163201

 ホットコーヒー,トーストとクロワッサン(マーガリンとストロベリージャム),スクランブルエッグ,そして果物(バナナ,スイカ,ドラゴンフルーツ)と豪華な朝食でした。

 パンはきちんと焼かれて温かい状態でしたし,スクランブルエッグも注文を受けてから1品ずつ調理されていました。

 フルーツには南国らしさを感じました。

 どれも丁寧に調理されている様子が伺え,美味しくいただけました。

 「安いから朝食も付けておこう」ぐらいの気持ちで,正直あまり期待はしてなかったのですが,心温まる豪華な朝食をいただき,素敵な朝のひとときを過ごすことができました。

 ちなみに,このホステルは6人・10人の相部屋となると1泊650円~700円程度で利用できます。

 そこで私はカンボジア滞在最終日も,シェムリアップ国際空港を深夜に出発するまでの間,6人相部屋の1つを休憩場所として利用させていただきました。

 カンボジア(シェムリアップ・プノンペン)でおすすめのホステルです。


レストラン「Tonle Sap(トンレサップ)」

 シェムリアップ市街のメイン道路沿いに,カンボジア料理のレストランがありました。

 レストラン「Tonle Sap(トンレサップ)」です。

(レストラン「トンレサップ」外観)
Photo_20201011164101

 「トンレサップ(湖)」は,カンボジアの広大な湖の名前です。

 雨季と乾季で面積が約3倍変わる「伸縮する湖」として,また生息する淡水魚の種類が300種類以上と「世界で最も淡水魚の種類が多い湖」として有名な湖です。

(レストラン「トンレサップ」店内)
Photo_20201011164601

 店内は広くて開放的な雰囲気です。

 こちらのレストランで昼食をいただきました。

 お店のテーブルには,「カンボジア」というブランドのビールジョッキを使った箸・スプーン入れがありました。

(「カンボジア」ブランドのビールジョッキを使った箸・スプーン入れ)
Photo_20201011164901

 「外国人観光客向けのお店かも」と思いつつ,席に着いて料理・ドリンクを注文しました。


クメールコーヒー

 カンボジアのコーヒーと言えば「クメールコーヒー(カンボジアコーヒー)」です。

(クメールコーヒー)
Photo_20201011165301

 カンボジアでは主にロブスタ種のコーヒーが栽培されています。

 ロブスタ種のコーヒーは,強い香りと苦味を持っていることから,砂糖やミルク,甘いコンデンスミルクなどを加えて飲まれることが多いです。

 このような飲み方で有名なのは,コーヒーにコンデンスミルクを加えた「ベトナムコーヒー」でしょう。

 カンボジアの「クメールコーヒー」もベトナムコーヒーと同様に,砂糖やコンデンスミルクを入れ,甘くて粘りのあるコーヒーにして飲まれます。

 今回いただいたクメールコーヒーも,コーヒーカップにスプーンが突っ込んであり,底のコンデンスミルクを混ぜて飲んだように記憶していますが,少し自信がありません。


揚げパンセット

 東南アジアや東アジアの料理店で多くみられる,料理の前に出される揚げパンセットです。

(揚げパンセット)
Photo_20201011165701

 注文しなくても皿に盛られた揚げパンが出されるのですが,これはサービスではなく,取った(食べた)分だけ後で課金されるシステムです。


ロックラック

 カンボジアの代表的な料理「ロックラック」です。

(ロックラック)
Photo_20201011170001 

 ロックラック(大皿の右上)は,牛肉のサイコロステーキに甘辛いたれを絡めた料理です。

 メニューの英語表記には「Sauteed Beaf Lok Lak with Steam Rice」(牛肉のソテー「ロックラック」ライス添え)と説明されていました。

 値段は12,000リエルでした。

 4,000リエル=1USドルとして,12,000リエルだと3USドルになりますので,当時(2019年11月)の為替レートで計算すると約330円です。

 プレートには,ロックラックのほかに,目玉焼きをのせたライス,キュウリ・四角豆(ブラピエイ)などの生野菜,調味用のブラックペッパー・塩・ライムが用意されていました。

 スープ付きです。

 ロックラックにライムを絞っていただきました。

 甘辛いので,ライスや半熟の目玉焼きとの相性も抜群でした。

 食べ進めていて,少し味が単調に感じてきたら,スプーンで塩こしょうをすくって加えるとはっきりとした味になりました。

 また生野菜やあっさりしたスープと一緒にいただくと,さらに食が進みました。

 マイルドな味付けで,日本人好みの味だと思いました。


 アンコールワットなど多くの遺跡があり,世界中から観光客が訪れるようになったシェムリアップは,高級ホテルや高級レストランなどでは日本に引けを取らない物価となっていますが,地元のホステルや飲食店をうまく利用すれば,割安に旅行を楽しむこともできます。


<カンボジア料理・菓子 関連記事>
 「食文化関連記事一覧表・索引」の「各国料理の特徴と主な料理」にある「カンボジア料理」を御参照ください。

2020年9月26日 (土)

中国料理の特徴と主な料理5 -ワンタンスープ(弄堂混飩)と重慶麺(重庆小面)-

 広島からカンボジア・シェムリアップを訪問した際,中国・上海で飛行機を乗り継ぎました。

 乗継ぎにまとまった時間があったので,上海浦東国際空港を出て上海中心街を散策しました。

 今回は上海の街で味わった「粉もの料理」と上海の街を御紹介したいと思います。


ワンタンスープ(弄堂混飩)

 上海浦東国際空港からどこへ行こうか考え,時間があったので上海郊外の蘇州へ行ってみようと思いました。

 そこでまずは上海浦東国際空港から地下鉄二号線に乗り,上海虹橋国際空港近くの虹橋火車站駅(上海虹橋駅)を目指しました。

 上海虹橋駅から蘇州駅までは高速鉄道を利用する予定でした。

 が,駅にも空港と同じ手荷物検査があり,行先も中国語(簡体字)で書かれているので,果たして自分が上海虹橋国際空港に居るのか上海虹橋駅に居るのか,それすらもわからない状況になりました。

 インフォメーションセンターへ何度も行き,上海虹橋駅の高速鉄道乗り場の場所を尋ねましたが,結局たどり着くことはできませんでした。

 上海虹橋駅は世界最大の駅のようですし,基本的に地元・中国人向けの駅なので,初めて行った日本人がわからなくても仕方ないのでしょうが…。

(上海虹橋駅西口・中国国際輸入博覧会の案内)
Photo_20200926140201

 上海虹橋駅西口から外を眺めた様子です。

 中国国際輸入博覧会が紹介されていました。

 高速鉄道の乗り場はわかりませんでしたが,せっかく来たのだからここで食事でもして帰ろうと思い,上海虹橋駅内のフードコートへ行きました。

(弄堂混飩のメニュー表示)
Photo_20200926140301

 私の目に留まったのは,この「弄堂混飩(ロンタンフントゥン)」という料理でした。

 一碗が15元。1元=約16円として,約240円です。

 食券を買う場所と注文する場所が異なり,少し戸惑いましたが,中国語がわからない客だと悟った店員さんが,私のいたテーブルまで料理を持ってきてくださいました。

(弄堂混飩)
Photo_20200926140801

 これが弄堂混飩です。いわゆるワンタンスープです。

 日本のお吸い物のようなシンプルであっさりしたスープに,肉詰めのワンタンがたっぷり入っていました。

 具は錦糸玉子,海苔,香菜(パクチー)がのせられていました。

 主張し過ぎないあっさり味のスープの方が,ワンタンのおいしさがわかって良いと思いました。

 ここで「弄堂混飩」の意味についても少し触れておきたいと思います。

 「弄堂(ロンタン)」は上海ならではの表現で,路地・横丁・集合住宅といった意味です。

 上海の街の繁華街・メイン通りから少し中に入ると,そこで暮らす人々の日常生活を垣間見ることができます。

(南京東路・集合住宅)
Photo_20200926141401

 窓から突き出した物干し竿と洗濯物が整然と並んでおり,生活感があふれています。

 料理にも,こうした上海の日常食という意味が込められているのでしょう。

 一方,「混飩(フントゥン)」は小麦粉で作った団子に餡を入れて煮たもので,いわゆる「ワンタン」のことです。

 団子がクルクルしていて端がないことから「混飩」と名付けられたようです。

 広東地方では「雲吞(ワンタン)」と呼ばれるようですが,こちらの方が日本人にはわかりやすいですね。

 地元の日常食を堪能しました。


重慶麺(重庆小面)

 南京東路から人民広場,そして大世界と上海の街を歩いてみました。

(上海・南京東路・歩行者天国・電動カート)
Photo_20200926144001 

 南京東路の歩行者天国では,電動カートが走っていました。遊園地みたいです。

(上海・人民広場付近)
Photo_20200926144201

 上海市人民政府や上海博物館などがある人民広場付近の様子です。

 高層ビルも建ち並んでいます。

(上海・大世界)
Photo_20200926144301

 魔都・上海を象徴する歴史的建物「大世界」です。

 伝統芸能などを観ることができます。

(上海大光明電影院・映画広告)
Photo_20200926144601

 街中で見つけた上海大光明電影院の映画広告です。

 「マレフィセント」,「ONE PIECE(ワンピース)」,「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」などが紹介されていました。

 大通りから少し中に入った通り沿いに,観光客相手ではなさそうな,地元の人たちで賑わっていた料理店があったので,このお店で食事することにしました。

(老上海混飩舗・金陵店)
Photo_20200926144901

 「古き良き上海のワンタン店」という意味でしょうか。意味もよくわからずお店に入ると,食券制のお店でした。

 写真を指差し,麺料理を注文して,空いている席で待ちました。

 ここで問題が起きます。

 厨房の店員が出来上がった料理名を伝え,それを聞いたお客さんがセルフで受け取りに行くという方式なのですが,中国語がわからない私は,自分が注文した料理名で呼ばれていても,それがわからなかったのです。

 「重庆小面(チョンチンシャオミエン),重庆小面」

 多分そうおっしゃってたのでしょう。ほかのお客さんが誰も反応しないのを見て「これが私の注文した料理かも」と思った私は,店員に食券の控えをお見せしました。

 するとやはり私の注文した料理だったようで,こうして何とか無事に料理を受け取ることが出来ました。

 その後,周りのお客さんも外国人の私に親切にしてくださるようになり,食事を楽しむことが出来ました。

 「重庆(チョンチン)」は中国の都市「重慶」のこと,「小面(シャオミエン)」は小麦粉の麺料理,とりわけトッピングなしの麺料理のことです。

 重慶では,小面は火鍋と並んで有名な料理のようです。(中国では麺のことを「面」と表記します。)

 やっとの思いで味わえた重慶面(重庆小面)です。

(重慶麺(重庆小面))
Photo_20200926151101

 白くてツルツルした麺と醤油ベースのスープの麺料理です。

 具は,揚げた牛肉,チンゲンサイ,そしてピーナッツでした。

 スープには唐辛子油やこしょうなどの香辛料が混ぜられていて,辛口に仕上げられていました。

 唐辛子だけではなく,花椒(ホワジャオ)やこしょうなど,様々な香辛料が複雑にからみ合った辛さでした。

 海外で売られている醤油ベースのスパイシーな即席麺のスープのような味でした。

 麺はストレートの太麺で,ツルツルとのどごしがよく,ボリューム感もありました。

 ピーナッツと一緒にいただくと,香ばしさとコクが増し,トッピングとしてピーナッツもありだと思いました。

 牛肉・チンゲンサイ・ピーナッツと具も盛りだくさんだったので,これ1杯で十分な食事になりました。


上海大光明大戯院(グランドシアター)と李香蘭

 今回の記事で上海大光明電影院について少し触れましたが,今回の記事をまとめる際,改めて上海大光明電影院について調べてみると,ここはかつて「上海大光明大戯院(グランドシアター)」と呼ばれた場所で,昭和20年6月に李香蘭(りこうらん)さんがリサイタルをされた会場だったことがわかりました。

 実は,私は李香蘭さんゆかりのこの場所へ行ってみたかったのです。

 蘇州まで行こうと思ったきっかけも,李香蘭さんが歌った「蘇州夜曲」が好きだからです。

 「大世界」への訪問も,「これがかつてのグランドシアターなのでは」との思い込みによるものでした(笑)

 人民広場駅付近の交差点を歩いたのですが,その交差点から南京西路を西側にあと300~400m歩けばグランドシアターがあったとは…。

(「夜来香 上戸彩 「李香蘭」」)

 (YouTube Kincyantora)
 ※上戸 彩さんが歌う「夜来香」・「蘇州夜曲」の動画です。上海大光明大戯院(グランドシアター)は0:22から登場します。

 また上海に行く機会があれば,「上海大光明電影院」かつての「上海大光明大戯院(グランドシアター)」も訪問したいと思います。

 次回は迷わず行ける自信があります(笑)


<関連サイト>
 「上海虹橋駅」上海ナビ
 「小面・重慶小面」在重慶日本国総領事館

<中国料理 関連記事>
 「食文化関連記事一覧表・索引」の「各国料理の特徴と主な料理」にある「中国料理」を御参照ください。

<参考文献>
 宮崎正勝「知っておきたい「食」の日本史」角川ソフィア文庫

2020年9月21日 (月)

カンボジア料理の特徴と主な料理12 -ジューススタンド・サンドイッチ・バナナ・揚げバナナ-

 カンボジアの食の旅。

 今回は,カンボジアの果物やお菓子を御紹介します。


サンボー・プレイ・クック遺跡郊外のジューススタンド


 コンポントムの郊外,サンボー・プレイ・クック遺跡の郊外の道沿いにジューススタンドがありました。

(ジューススタンド)
Photo_20200919220201

 アボカド,ドリアン,サトウキビなどが並べられており,ミキサーや絞り器を使ってその場でできたてのジュースを味わうことが出来ます。

(サトウキビとサトウキビ絞り器)
Photo_20200919220401

 こちらの写真は,サトウキビとサトウキビ絞り器(圧搾器)です。

 サトウキビを圧搾し,サトウキビジュースと繊維に分けられます。

 私は地元の人たちに好評のアボカドジュースを少し飲ませていただきました。

 アボカドと砂糖をミキサーにかけたもので,ドロッとしたジュースに仕上がっていました。

 程良い甘味もあり,美味しくいただきました。


コンポンチューティールのサンドイッチ・バナナ店

 サンボー・プレイ・クック遺跡から車で10~20分走った所に「Kampong Chheu Teal」(コンポンチューティール)という街があります。

 ガイドさんに伺うと,「コンポン」が「港」,「チューティール」が「木材」という意味で,木材の港として有名な街のようです。

 街の中心をセン川が流れていますが,この川で昔から交易がなされてきたのでしょう。

(セン川)
Photo_20200919220901

 カンボジアへ行ってわかったことの1つが,川や湖から得られる魚や貝などの水産物がカンボジアの重要なタンパク質供給源になっているということです。

 カンボジアに,「港」という意味の「コンポン…」と名の付いた地名が多いのも,川や湖,海が人々の生活と大きく関わってきたことの証なのでしょう。

 セン川のほとりにある市場へ行きました。

(コンポンチューティールの市場)
Photo_20200919221101 

 コンポントムの市場でもコンポンチューティールの市場でも,日本のスーパーマーケットのように空調設備や保冷ケースは整えられておらず,生鮮食品であっても常温で陳列されています。

 なおかつ,カンボジアは「熱帯モンスーン気候」に属する常夏の国です。

 そのため,直射日光や高温で食料品を傷めないように,テント内や屋内で販売されているお店を多く見かけました。

(コンポンチューティールのサンドイッチ・バナナ店)
Photo_20200920100501

 サンドイッチやバナナなどの軽食を売っている屋台がありました。

 サンドイッチは,フランスの植民地だった時期の影響もあるのでしょうが,長細いフランスパン(バゲット)に具をはさむ方式でした。


コンポンチューティールの揚げバナナ店

 セン川の近くで揚げバナナを売られているお店を見つけました。

 お店を見て回るだけでなく,現地のお菓子を味わってみたいと思い,揚げバナナを1本注文しました。

 揚げバナナの値段ですが,お店の方に1ドル(USドル)札をお渡しし,おつり(カンボジア・リエル)は不要とお伝えするととても喜んでおられたので,高くても1本数十円だと思います。

(揚げバナナ(バナナを加工する様子))
Photo_20200920102301

 お店の方がバナナの皮をむき,果肉を細長いしゃもじのような木の板で薄くのばし,甘い小麦粉の衣をつけておられる様子です。

(揚げバナナ(揚げている様子))
Photo_20200920102501

 薄くのばしたバナナに砂糖・黒ゴマ入りの小麦粉の衣をまとわせ,たっぷり油が入った鍋に入れてバナナを揚げます。

 こんがりと褐色に色づいたら揚げバナナの出来上がりです。

(揚げバナナ)
Photo_20200920102901

 揚げたてのバナナは衣がサクサクで香ばしく,中の果肉はトロトロで,甘みを強く感じました。

 ちょっと小腹が空いた時のおやつにぴったりです。

 揚げバナナは,インドネシアへ行った時に初めて食べ,本場のバナナの甘みと,日本にはない食べ方に感動した記憶がありますが,今回も同じ感動を味わえました。

 最近では,日本のイベントなどでも,東南アジア料理の屋台で揚げバナナが売られているのを見かけます。

 生のバナナとはひと味違った美味しさがありますので,機会があれば御賞味ください。


<カンボジア料理・菓子 関連記事>
 「食文化関連記事一覧表・索引」の「各国料理の特徴と主な料理」にある「カンボジア料理」を御参照ください。

2020年8月25日 (火)

フランス料理の特徴と主な料理11 -フォアグラクッキー・アナグマのリエット・生牡蠣とウニ・和牛のロティ・アナグマの煮込み・ベッコフ-

 今回は,お気に入りのフレンチレストランで味わった,ちょっと珍しい食材・料理などを御紹介したいと思います。

フォアグラクッキー

 
ガチョウや鴨の肝臓を肥大化させた世界三大珍味の1つ「フォアグラ」。

 アミューズとして,そのフォアグラを使ったクッキーをいただきました。

(フォアグラクッキー)
Photo_20200824195201

 大きな松ぼっくりに刺さっているクッキーがフォアグラクッキーです。

 クッキーにフォアグラを混ぜている程度ではなく,クッキーに使うバターの代わりにフォアグラが使われているという,とても贅沢なクッキーです。

 フォアグラの深いコクが味わえる,珍しいクッキーでした。


アナグマのリエットとマッシュルームの燻製

 前菜に,地元で捕獲したアナグマのリエットのシュー包みと,マッシュルームの燻製をいただきました。

(アナグマのリエットとマッシュルームの燻製)
Photo_20200824195501

 「リエット」は,肉の塊を脂身とともに煮崩れるまで煮てペースト状にし,塩などで調味した料理です。

 パンと一緒にいただくのが一般的ですが,今回はシュー生地でいただきました。

 ジビエで想像しがちな獣特有のクセがなく,言われなければ豚肉か鶏肉かという感じの美味しいリエットでした。

 一方,マッシュルームの燻製は,桜チップで燻製されていました。

 中にクリームチーズが詰められた「ファルス」(詰め物料理)で,燻製したマッシュルームとクリームチーズの相性が抜群でした。


生牡蠣とウニ

 生牡蠣とムラサキウニです。

(生牡蠣とウニ)
Photo_20200824195801

 生牡蠣は広島県福山市に近い,岡山県笠岡市北木島産のものです。

 味付けはされておらず,生の牡蠣そのままをいただいたのですが,生臭さは全くなく,海の香りが口の中一杯に広がりました。

 ウニはムラサキウニで,中には生ウニとトウモロコシのムースが入っていました。

 殻付きのウニなので,贅沢な気持ちになりました。


和牛モモ肉のロティとアナグマの煮込み

 メインとして提供された「和牛モモ肉のロティとアナグマの煮込み」です。

(和牛モモ肉のロティとアナグマの煮込み)
Photo_20200824200601

 写真中央が和牛モモ肉のロティ(ロースト),右上の肉の塊がアナグマの煮込み(ラグー)です。

 和牛モモ肉のロティは,ソースとして赤ワインの代わりに福山・鞆の浦の有名な薬味酒「保命酒(ほうめいしゅ)」が使われていました。

 シェフは地元・福山の食材等を使い,その美味しさをお客様と共有することを重視されており,私も共感しています。

 そしてアナグマの煮込みです。

 アナグマの肉の塊をナイフがいらないほど柔らかく煮込まれた一品で,クセがなく,程良く脂ものっていたので,とても美味しくいただきました。

 アナグマ料理からも,食材にこだわっておられるシェフの意気込みを感じることが出来ました。


ベッコフ

 ベッコフはフランス・アルザス地方の郷土料理です。

 シェフが渡仏されていた際に出会った料理とのことでした。

(ベッコフ)
Photo_20200824201101

 豚肉,玉ねぎ,人参,ジャガイモなどの食材を,白ワイン,ローリエ,タイム,塩,こしょうなどで調味し,鍋でコトコトと煮た料理で,例えるならフランス版「肉じゃが」です。

 シェフが興奮気味に「白ワインで煮るのに,仕上がりの味は醤油・酒・みりん・砂糖で作る日本の肉じゃがと同じ味になるんですよ!」とおっしゃってましたが,本当にそのとおりで,味は肉じゃがそのものでした。

 醤油やみりん・砂糖を使ってないのに,なぜ似たような味になるのかとても不思議でした。

 白ワインを煮込むことにより,醤油やみりん・砂糖を煮た時と同じような「メイラード反応(褐変反応)」が起こって,肉じゃがと同じような味になるのでしょう。


まとめ

 お店へ電話で予約する際,シェフから「お苦手なものやアレルギーはございますか?」と聞かれたので,私は冗談で「うーん,あえて言えばシェフが…」とお答えすると,シェフから「ではお席へお伺いするのを自粛します」と切り返され,お互い大笑いしました。

 そんな気軽に本格的なフランス料理を味わえる,居心地の良いレストランです。


 最後に…

(バースデープレート)
Photo_20200824201401

 「Joyeux Anniversaire Kouji」と書かれたデザートプレートです。

 「Joyeux Anniversaire」は,フランス語で「ジョワイヨ アニヴェルセル」と読み,「お誕生日おめでとう」という意味です。

 「Kouji」は…ローマ字だと「コウジ」ですが,フランス語では「クジ」となります(笑)


 冗談はさておき,皆様のおかげで,本日誕生日を迎えることが出来ました。

 当ブログにお付き合いいただき,ありがとうございます。

 これからもよろしくお願い申し上げます。


<関連サイト>
 「ラルドワーズ」(広島県福山市御幸町上岩成455-3)

<参考文献>
 辻調理師専門学校監修「基礎からわかるフランス料理」柴田書店

より以前の記事一覧

最近の記事

最近のトラックバック

2021年5月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          
無料ブログはココログ