季節・旬の味

2021年1月 3日 (日)

新年の和菓子・花びら餅 -菱葩(ひしはなびら)・包み雑煮と花びら餅-

 新年の和菓子「花びら餅」。

 和菓子店などで年末から年始にかけて販売される季節菓子です。

 私はこの花びら餅が販売されているのを見かけるたびに,「なぜ花びら餅が新年のお菓子なのか」,「なぜお菓子にごぼうが使われるのか」,「なぜ花びら餅は高価なのか」といった疑問がありました。

 そこで今回の記事では,この花びら餅についてまとめ,疑問の解決を試みたいと思います。


餅と宮中行事「歯固めの儀」

 餅は,稲作を中心とする日本では,神に供え,神と人・人と人との和を保つ神聖な食べ物とされました。

 花びら餅は,歴史をさかのぼると,新年に行われた「歯固めの儀」と呼ばれる宮中行事に由来します。

 「歯固めの儀」は,餅,鮎(干し鮎・押し鮎(塩漬け鮎)),大根など硬いものを食べて歯の根を固め,齢(よわい)を固める,ひいては長寿を願うという行事でした。

 そのため,鏡餅のお飾りには,ゆずりは・鮎・大根・橘(たちばな)などが飾られました。

 この「歯固めの儀」で用いられた餅や鮎が,次に御紹介する「菱葩(ひしはなびら)」の食材につながることとなります。


菱葩(ひしはなびら)・包み雑煮と汁雑煮

 宮中で行われた新年の祝賀の際,天皇が参内した公家に持たせたのが「菱葩(ひしはなびら)」と呼ばれる餅です。

 菱葩は,紅白二枚重ねで二つ折りにした餅の中に干し鮎を挟んだもので,外側の白い丸餅は男性を,内側の小豆で染めた赤い菱形の餅は女性を表し,子孫繁栄の願いが込められていました。

 この菱葩を持ち帰った公家は,中の菱形の小豆餅だけを食べたようです。

 外側の白い丸餅は,内側の小豆餅を冷気に当てないための保温材として使われ,餅で餅を包むことにより,柔らかいままの小豆餅を食べることができたのです。

 そのため,菱葩は「包み雑煮」とも呼ばれました。

 一方で外側の硬くなった丸餅は,正月に本家にあいさつにあがる分家や御用人にお裾分けされたのですが,そのまま食べるには硬いため,総菜などと一緒に煮て食べられるようになりました。

 こうして「汁雑煮」の文化が生まれたのです。


菱葩・包み雑煮から花びら餅へ

 菱葩・包み雑煮は,やがて和菓子の世界で受け継がれることとなりました。

 餅は冷めるとすぐ硬くなるため,餅の代わりに「求肥(ぎゅうひ)」や「外郎(ういろう)」が用いられるようになります。
 「求肥」…もち米粉に砂糖や水を足しながら練り上げ,時間が経っても硬くならないよう仕上げたもの
 「外郎」…(もち)米粉に砂糖や水を足しながら練り上げ,蒸し固めたもの

 こうして,内側の赤い餅だけでなく,外側の白い餅もやわらかく美味しく食べることができるようになりました。

 また,餅に挟まれた干し鮎・押し鮎については,雑煮の具としても用いられたごぼうが代用されるようになりました。

 ごぼうはしっかり根を張ることから,「歯固めの儀」と同様,長寿を願うという意味も込められています。

 そして京都の白味噌仕立ての雑煮に由来した白味噌あんも用いられるようになりました。

 この菱葩に見立てたお菓子は,明治以降,茶道・裏千家の初釜で使われるようになり,現在へと受け継がれています。

 これが現在の「花びら餅」なのです。

 花びら餅は,京都の雑煮をお菓子に変化させたものと説明することもできるでしょう。


新年に花びら餅を味わう

 お正月に花びら餅をいただきました。

 広島の和菓子店の花びら餅を2つ御紹介したいと思います。

 1つめは,「御菓子所 平安堂梅坪」の花びら餅です。

(花びら餅(御菓子所 平安堂梅坪))
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 半月型の餅菓子で,中の赤い菱形の餅が外の白い餅から透けて見えます。

 横一本の蜜漬けごぼうも良い香りがしました。

(花びら餅(中身)(御菓子所 平安堂梅坪))
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 中には蜜漬けごぼう,鮮やかな朱色の餅,味噌入り白あんが入っています。

 やわらかい白餅と少し弾力のある赤餅,甘じょっぱい味噌入り白あん,ごぼうの香りと歯ごたえが,それぞれ絶妙に調和し,上品で雅なお菓子に仕上げられていました。


 続いて「御菓子所 高木」の花びら餅です。

(花びら餅(御菓子所 高木))
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 搗きたてのようなやわらかい餅生地で,鮮やかな白色です。

 蜜漬けごぼうは半透明で,いただく前からごぼうの良い香りがしました。

(花びら餅(中身)(御菓子所 高木))
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 白餅が赤餅を包み込み,赤餅が味噌あんを包み込んでいます。

 白味噌と白ゴマを用いた白味噌あんに特長があり,ごぼう・白味噌・白ゴマの持つ香りと美味しさを存分に楽しむことができました。


まとめ

 今回花びら餅についてまとめ,実際に味わったことで,冒頭の疑問がある程度解明できました。

 最初から甘いお菓子だったのだろうとの誤解から,お菓子にごぼうが使われることに違和感を感じたわけで,雑煮がお菓子に変化したことを理解していれば,ごぼうが入っていることに違和感はありません。

 また,花びら餅は他のお菓子に比べて少し値段が張ることも,それだけ手間暇かかるお菓子で,お茶席で供される「練り切り」などのお茶菓子と同格なのだと理解すれば納得できます。

 いずれにせよ,実際に買って食べてみれば,花びら餅の魅力や価値が一発でわかります。

 花びら餅はやはり,新年・お正月にふさわしい和菓子だと言えるのです。


<関連サイト>
 「御菓子所 平安堂梅坪」(本通店・広島市中区本通8-18 ほか)
 「御菓子所 高木」(十日市本店・広島市中区十日市町一丁目4-26 ほか)

<参考文献・メディア>
 松本栄文 監修「もちから知る日本人の米文化」(「Discover Japan」2020年5月号)
 岡田哲「食の文化を知る事典」東京堂出版
 あんこ事典監修 芝崎本実「あんこのことがすべてわかる本」誠文堂新光社
 NHK「にっぽん雑煮ジャーニー!」(Eテレ・2021年1月2日放送)

2020年9月 1日 (火)

希少な高級ぶどう・藤稔(ふじみのり)の魅力 -お店であまり販売されていない理由-

「ふじみのり」とは

 2020年8月に広島県福山市のフランス料理店を訪問しました。

 そのお店でデザートをいただいている時,シェフから「もう少ししたらデザートにぶどうを出そうと思います。『ふじみのり』という品種なのですが,大きくてすごく甘いんですよ。ただ房落ちが多いので,一般のお店で販売されることはほとんどないんです」という情報をいただきました。

 私は「へぇ,そんなに魅力的なぶどうがあるんですか。でも入手困難なぶどうのようですね」とお話しし,品種をメモして帰りました。

 後日,検索エンジンに「ふじみのり」と入力し,いくつかのウェブサイトを見てみると,神奈川県藤沢市の農園で開発された品種で,「藤稔」と表記されるぶどうでした。

 「世界最大級の黒ぶどう」とも呼ばれ,収穫時期が8月中旬から9月中旬にかけての限られた期間しか収穫できない品種でもあるようです。

 「食材にこだわるシェフが魅力的・美味しいとおっしゃるぐらいだから,一度味わってみたいな」と思いました。


ぶどうの産地・広島県竹原市で藤稔を発見

 その後,ドライブで広島県竹原市の「道の駅たけはら」へ行くことがありました。

 施設内の物産直販コーナーで,何気なく産直野菜や果物を見て回っていると…何とお店にはめったに出回らないと言われる「藤稔」が1房だけ売られていたのです。

(「藤稔」店頭販売の様子)
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 「これがあの藤稔か!」と思わず興奮しました。

 竹原市はぶどうの栽培が盛んな地域なので,藤稔以外にも様々な品種のぶどうが販売されていました。

(ぶどう品種一覧)
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 果物売場に掲示されていた「ぶどう品種一覧」です。

 「藤稔」は「種 なし」,「皮の食べ易さ ×」と記載されていました。

 貴重な「藤稔」1房を購入しました。

 再び車を走らせていて,竹原市の古い地図に「葡萄」と記載された地区があったことを思い出しました。

 その記憶を頼りに,車で竹原市の南部,竹原町方面へ行ってみました。

(竹原のぶどう畑)
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 予想どおり,一面にぶどう畑が広がっていました。はるか遠くに三井金属竹原精錬所の煙突も見えます。

 ぶどう畑沿いに車を走らせていると,ぶどう畑に併設されたぶどうの直販所も多く見かけました。

 藤稔への期待を膨らませつつ,広島市内の自宅へ戻りました。


藤稔の特徴・お店であまり販売されてない理由

 いよいよ藤稔との御対面です。

(藤稔)
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 かなり大粒な黒色のぶどうです。

 ずっしりとした重みもあります。

 これらは藤稔の大きなメリットなのですが,その反面,一般的なぶどうに比べてどうしても房落ちする確率が高くなってしまいます。

 また,その重みで底の部分の実が押しつぶされる現象もみられます。

 せっかくきれいに陳列していても,粒が次々と房落ちしたり,実が押しつぶされてしまうと,商品としての見栄えが悪くなるため,お店ではあまり販売されないのです。


藤稔の味と魅力について

 房落ちが多く,実もつぶれやすい藤稔ですが,それに勝る魅力があるのでしょうか。

 藤稔をいただいてみました。

(藤稔の果肉・果皮)
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 果皮は容易にむけるので,果皮を1粒ずつ手でむいて食べたり,口の中で果皮と果肉に分けて食べることもできます。

 果皮をむくと,はち切れんばかりに果汁が溢れ出てきました。

 その果肉を口に運ぶと…これが驚くほど甘かったのです。

 私が今まで食べたぶどうの中で最高ランクの甘いぶどうでした。

 とてもジューシーで甘いので,シェフがおっしゃったように,これだけで立派なデザートになります。

 まるでぶどうのゼリーをいただいているかのようでした。

 この美味しさは大きな魅力です。

 この日以降,藤稔が店頭に並んでいないか見て回りましたが,デパートの果物売場で1箱見かけた程度で,やはり旬の時期であってもあまり出回ってないようです。

 もしお店で「藤稔(ふじみのり)」というぶどうを見かけたらラッキーですよ。


<関連サイト>
 「道の駅たけはら」(広島県竹原市本町1-1-1)

<関連記事>
 「岡山が誇る果物 -清水白桃とマスカット・オブ・アレキサンドリア-

2020年8月 2日 (日)

安芸津のじゃがいもと肉じゃが・杜氏と広島の日本酒 -広島県東広島市安芸津町-

安芸津のじゃがいも

 広島県沿岸部の真ん中あたりに位置する東広島市安芸津町は,じゃがいもの名産地です。

 東広島市安芸津町や隣の竹原市の沿岸部は,見た目が赤い「赤土」の土壌が広がっており,レンガ作りで栄えました。

 また,赤土のミネラルが多く,水はけもよいという性質を利用し,じゃがいもの栽培も盛んになりました。

 安芸津のじゃがいもは,「出島」と呼ばれる品種を中心に栽培されています。

 安芸津のじゃがいもと言えば,私は以前,仕事仲間と安芸津のスナックで飲んだことがあるのですが,その際に仲良くなったママから「これ息子に送ろうと思っているじゃがいもだけど食べてみて」と言われ,みんなで蒸かしたじゃがいもをいただいたことがあります。

 このじゃがいもが何とも美味しく,息子さんに送るはずの大切なじゃがいもを分けていただいたお気持ちも含め,感動しながら食べたことを思い出します。

 そんな思い出のある安芸津のじゃがいもですが,私はこの度,安芸津の方から地元のじゃがいもをいただきました。

(安芸津のじゃがいも)
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 例年6月から7月が春じゃがいもの収穫時期にあたります。(11月から12月が秋じゃがいもの収穫時期となります。)

 大きくてきれいな丸形をしたじゃがいもです。

 何より表面の皮が美しいだと思いました。


安芸津のじゃがいもで肉じゃがを作る

 このじゃがいもを見た瞬間,私は「肉じゃがで味わいたい」と思いました。

 自宅に玉ねぎと豚肉のストックがあったので,早速肉じゃがを作ってみました。

 片手鍋にわずかに水をはり,日本酒,みりん,醤油を加えます。

 この煮汁を中火で煮ながら,適当な大きさに切ったじゃがいも,玉ねぎ,豚肉を順に入れ,蓋をして煮込みます。

 途中,豚肉から出るアクをすくい取りながら,じゃがいもが中までやわらかくなったら完成です。

(肉じゃが(安芸津のじゃがいも))
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 じゃがいもをいただいてみると,見た目どおり,甘みがあって上品な味がしました。

 食感はキメ細かく,しっとりホクホクしていました。

 玉ねぎや豚肉もお互いの美味しさを引き立て合っており,美味しい肉じゃがに仕上がりました。

 でも,これは私が料理上手だからではありません。

 安芸津のじゃがいもが良かったからです。

 あと,次のことを踏まえたら,より美味しい肉じゃがが出来ると思います。

(1)基本となる調味料(日本酒・みりん・醤油)はできるだけ良いものを使う。
(2)水は控えめにし,その分,酒を使う
(3)甘みをみりんで出す
(4)アクを丁寧に取る
(5)煮るばかりでなく,途中で火を止めて冷まして具に味をしみ込ませる(※)
 ※「ソレー効果」と言います。


日本三大酒処・広島の酒は安芸津から

 今回,肉じゃがの調味料としても使った日本酒ですが,安芸津は日本酒とも深いかかわりがあります。

 安芸津は,広島の軟水を使った日本酒の醸造法を考案・確立した三浦仙三郎さんの出身地であり,その醸造法を受け継いだ杜氏を多く輩出してきた「杜氏の郷」でもあるのです。

 この杜氏の活躍により,東広島市の西条が酒の街として発展し,兵庫・灘,京都・伏見と並ぶ「日本三大酒処」と呼ばれるまでになりました。


 機会があれば,安芸津のじゃがいもや広島の日本酒を味わってみてください。


<関連サイト>
 「杜氏のふるさと安芸津」(北村浩司)
 (当ブログ「滋賀県・琵琶湖の恵みと発酵食文化 -マジカ・鮒ずし・ブラックバス・すじえび・発酵食フレンチ-」にもコメントをくださった北村浩司さんの関連記事。食にお詳しい広島のコウジさんです。)

<関連記事>
 「マグロの目玉の煮付け」(ソレー効果関連)

2020年7月15日 (水)

季節限定・丸ごと桃のタルト -丸ごと桃のタルトの特徴と魅力-

 初夏は桃が美味しい季節です。

 多くの洋菓子店では,この季節(6月~8月)限定で桃を使ったケーキが販売されます。

 「丸ごと桃のタルト」です。

(丸ごと桃のタルト)
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 桃の外皮と種を取り除き,丸ごと1個贅沢に使用しているのが特徴の洋菓子です。

 見た目にインパクトがありますよね。

 旬の時期になるとお店の冷蔵ケースにそっと陳列されていることが多いのですが,実はお店の一押しで,待望するファンが多いケーキでもあります。

 私は関東でも関西でもこのケーキを見かけたことがあるので,おそらく桃が旬の時期に全国的に販売されているのではないかと思います。

 桃をのせる台としてタルトが使われることが多いため,一般的に「丸ごと桃のタルト」という名称で呼ばれています。
(桃だけで販売されているお店もあります。)

 その他の名称としては,「ももか(桃華)」,「桃香(ももか)」,「桃彩」,「丸ごとピーチ」,「ももちゃん」,「桃丸」,「桃娘(ももこ)」,「とっても桃娘」,「丸ごと桃プレミアム」,「桃次郎」などがありますが,いずれも基本は同じ製法です。

 同じ桃が採れる時期は短いため,販売期間中に白桃・黄桃など,その時々でベストな桃を使って提供されているお店もあります。

 そしてもう1つ特徴があります。

 桃の中心部,種をくり抜いたところに,カスタードクリーム(または生クリーム)が詰められていることです。

 パティシエから伺ったお話では,このケーキは実質,桃の品質と中のカスタードクリーム(または生クリーム)で評価が決まってしまうため,中に詰めるクリームでお店の特徴を出されているそうです。

(丸ごと桃のタルト(中身))
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 高級感あふれるケーキなので,私はナイフとフォークで桃を縦に切り分けながらいただきますが,こうすると桃とクリームをバランスよくいただけます。

 甘くて香り高い桃をクリームがうまく包み込んでくれ,口の中で美味しい桃のケーキに変化するのです。

 今回いただいた丸ごと桃のタルトは,甘くてやわらかい白桃と,しっかりと卵黄の風味がする濃厚なカスタードクリームが使われており,桃とプリンを一緒にいただいているような美味しさでした。

 桃を1個丸ごと使っているので,ショートケーキの中では少し高めですが,それだけの価値はあるケーキです。

 ネットで検索したり,直接お店に問い合わせたり,お店の陳列ケースを見て回ると必ず見つかりますので,桃がお好きな方はぜひ今の時期にどうぞ。


<店舗情報>
 「パティスリー オーサム(Awesome)」(広島市南区宇品西6-4-10)

2020年7月 3日 (金)

三色しらす丼とお宝トマト -広島県呉市倉橋町-

 広島県呉市倉橋町を訪問しました。

 呉の市街地を抜け,音戸大橋を渡ると倉橋島です。

 倉橋町はその島の南側にあります。

 天然の入り江を有する倉橋町桂浜は,かつて遣唐使船が建造されたという話もあるほど昔から造船の盛んな所です。

(遣唐使船模型)
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 「くらはし桂浜温泉館」入口に展示されている遣唐使船1/10模型です。

 今回は,こちら「くらはし桂浜温泉館」のお食事処で私が毎年6月頃に味わっている倉橋の名産,しらすを使った三色しらす丼を御紹介します。


三色しらす丼

 瀬戸内地方では,毎年6月頃,しらす漁が解禁となります。

 この時期になると,現地でないと味わうことが難しい,獲れたての「生しらす」がたっぷりのせられた「生しらす丼」を味わうことができます。

 倉橋は私が住む広島市内からだと車で1時間以上かかる場所ですが,それだけの価値がある旬のしらす丼を求めて,今年も倉橋を訪問しました。

 「くらはし桂浜温泉館」館内のお食事処「海里部(かりぶ)」で,「三色しらす丼」(1,000円)を注文しました。

 こちらのお店は,この時期になるとしらす料理を求めて多くのお客さんが訪れ,かなり待つことになるのですが,今年は「しらす丼」のみ注文されるお客さん用に別会場が設けられ,「お急ぎの方は食券を購入してこちらの会場でどうぞ」と案内されていました。

 興味もあって,食券を買ってこの会場で注文したところ,会場内にしらす丼用の材料が用意されていて,何と牛丼チェーン店並みのスピードで三色しらす丼を提供していただきました。

(三色しらす丼)
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 ご飯の上に,釜揚げしらす(写真右上),生しらす(写真右下),そして赤い梅しらす(写真左)がのせられています。

 別皿の生玉子の黄身を中心にのせ,醤油をかけていただきました。

 釜揚げしらすは,身がふわふわで,しらす本来の持ち味を楽しむことができました。

 生しらすは,獲れたて新鮮で,磯の香りとともにプリプリの食感を味わうことができました。玉子の黄身と絡めていただくと,こちらも相性が良かったです。

 梅しらすは,しらすを梅漬けで着色・味付けしたもので,梅の程良い塩味と酸味が効いていて,ふりかけのような感じでご飯がすすみました。


お宝トマト

 「くらはし桂浜温泉館」で,倉橋特産の「お宝トマト」が売られていたので購入しました。

(お宝トマト)
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 小ぶりで真っ赤なトマトです。

 甘くて,程良い酸味もあります。

 冬でも温暖な瀬戸内の島の気候を利用し,毎年1月から6月ごろまで収穫されています。

 広島市内のスーパーなどでもなかなか見かけることがないのですが,まさにお宝級の味です。

 しらすとともに,毎年いただくのが楽しみな倉橋の食材です。


<訪問店舗>
 「お食事処 海里部」(広島県呉市倉橋町431番地 くらはし桂浜温泉館2階)

2020年1月16日 (木)

あかいはりねずみのプリン -子年の干支スイーツ・子歳プリン-

 あかいはりねずみのプリンを御紹介します。

(子歳プリン)
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 正式名称は「子歳(ねどし)プリン」と言って,今年の干支のねずみにちなんだスイーツです。

 岡山県津山市の洋菓子店「スイートファクトリー アンジェ」で販売されていました。

 はりねずみの陶器の中にカスタードプリンが入っていて,その上に生クリーム,ホワイトチョコレート,赤いイチゴがのせられています。

(子歳プリン(中身))
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 プリンがたっぷりで,ほろ苦いカラメルソースも入っていて,プリン好き,イチゴ好きにはたまらないお菓子です。


<関連リンク>
 「スイーツファクトリー アンジェ」(岡山県津山市山北400-4)
 「Cafe Igel あかいはりねずみ」(広島市南区的場町1-7-2)

2018年3月14日 (水)

ホワイトデーアソート -えだまめとこしあんのラングドシャ・もろこしクッキー桜ほろほろ・奇跡のりんごキャンディ-

 バレンタインデーに職場の他部署の女性から義理チョコをいただきました。

 そのお菓子が例え義理であっても,食に興味・関心を持っていることを知られている私がいただいた以上,ホワイトデーの際のお返しに対する期待値も高いはずです。

 しかしながら,今回,ホワイトデー直前の休日を利用して北東北(岩手・秋田・青森)へ旅行した私は,地元広島でホワイトデー用のお菓子を買うための時間が十分にありませんでした。

 そこで考えついたのが,旅行先のお土産をいくつか袋詰めし,それをお返しとして贈ることでした。

 この方法なら,余ったお菓子は私が食べることもできます(笑)。

 旅行先の秋田と青森で次のようなお菓子を選んでみました。

(えだまめラングドシャ・もろこしクッキー・奇跡のりんごキャンディ)
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 写真左側が秋田の「えだまめとこしあんのラングドシャ」,右上と中央にあるのが同じく秋田の「もろこしクッキー桜ほろほろ」,右下にあるのが青森の「木村秋則さんの奇跡のりんごキャンディ」です。

 「えだまめとこしあんのラングドシャ」については,秋田が枝豆の一大産地で,ブランド化にも積極的に取り組んでおられることを知り,選びました。

 枝豆あんの「ずんだ」をはじめとする枝豆のお菓子は,宮城,山形,岩手など東北各地でみかけ,東北らしいお土産の1つだと思います。

 また,あずき粉で作られた打菓子「もろこし」も秋田ならではのお菓子です。

 「もろこしクッキー桜ほろほろ」は,桜の名所である角館がイメージされ,桜の花びらをかたどられたクッキータイプのもろこしです。
 春らしさがあっていいなと思い,選びました。

 「奇跡のりんごキャンディ」は,木村秋則さんが栽培に成功した無農薬リンゴ「奇跡のリンゴ」が粉末パウダーにされ,飴に練り込まれたものです。

 木村秋則さんのリンゴ栽培のお話は,「奇跡のリンゴ」(阿部サダヲ・菅野美穂など出演)という名で映画化され,一躍有名になりました。

 これらのお菓子を奇跡のリンゴのイラストのコピーも添えて透明なビニール袋に詰め,1人ひとりに配れるようにしました。

(ホワイトデーアソート)
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 これで一安心です。何とか贈り物っぽくなりました。

 そして今日,紙袋を携えて他部署へ行き,1人ずつ直接お渡ししました。

 少し恥ずかしい気持ちもありましたが,誰か1人に人数分預けておくよりは誠意があるように思ったからです。

 皆さんに喜んでもらえました。

 でも,それ以上に喜んでもらえたのは…後で余ったお菓子をお渡しした男性陣の方でした。

 女性に渡す一方でもらう立場にない男性陣の方が,お菓子に飢えてたのかも知れませんね(笑)。


<購入店舗>
○えだまめとこしあんのラングドシャ
 「あきた県産品プラザ」(秋田市中通2-3-8 アトリオンB1階)

○もろこしクッキー桜ほろほろ
 「おいしい秋田 本山物産」(秋田市中通7-1-2 秋田ステーションビル トピコ2階)

○木村秋則さんの奇跡のりんごキャンディ
 「パティスリー山崎」(弘前市親方町36)

2017年4月20日 (木)

真っ赤で甘いいちご「レッドパール」の魅力

レッドパールとの出会い

 広島県福山市のフランス料理店で食事をした際,デザートに添えられていたいちごがとても甘く,その美味しさに感動しました。

 お店の方に尋ねると,「レッドパール」という品種のいちごで,地元の農家さんから完熟のいちごを直接仕入れることが出来たのでデザートに使われたとのお話でした。


レッドパールの感動を求めて

 後日,私は再びレッドパールの感動を味わいたいと思い,自動車でレッドパールの農園がある広島県山県郡北広島町の2つの産直市を訪問しました。

 最初に訪問した「豊平どんぐり村」の「さんさん市」では,普通サイズと大粒の2種類のレッドパールが販売されていました。

(「さんさん市」レッドパール ポップ広告)
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 ポップ広告には,「酸味と甘味のバランスがよく 中までまっか 生産量が少ない希少品種!!大粒が甘い」と紹介されていました。

 今回は特に大粒の揃ったレッドパールを購入しました。

 
 次に訪問したのが,「道の駅 舞 ロードIC千代田」の「きたひろ市場」です。

 こちらは普通サイズのパックにぎっしり詰まったレッドパールが販売されていました。

(「きたひろ市場」レッドパールとポップ広告)
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 ポップ広告には,「果肉はへたの元まで柔らかく 果肉全体に味がのっています。強い甘みと酸味のバランスが絶妙の「いちご」です。」と紹介されていました。

 こちらのレッドパールも購入し,帰宅しました。


レッドパールの特徴

 ここで,いちごの「レッドパール」の特徴について,簡単にまとめておきたいと思います。

(レッドパール(包装))
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 レッドパールは「とよのか」と「アイベリー」を交配してできたいちごです。

 大粒で甘味が強く,酸味は控え目,そして何より果実の色が中まで真っ赤であることが大きな特徴となっています。

 西日本を中心に栽培されており,いちご全体の流通量に占める割合は少ないので,スーパーマーケットなどで見かける機会は少ないかも知れません。
 ただ逆に,今回御紹介しているような産地の産直市などでは,まとまった数量を売られている可能性も高いと思います。

 そのまま食べるのはもちろん,その鮮やかな赤色を生かして,お菓子の材料とするのも適していると思います。


レッドパールの実食

 自宅に持ち帰り,レッドパールをいただいてみることとしました。

(レッドパール)
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 実が赤く,赤い宝石のようです。

 産直市で買ったものなので,もぎたてで,表面には細かい産毛があり,ヘタも青々としています。

 私はこの赤い実が果実だと思っていたのですが,この実は雌しべの土台となる「花托(かたく)」と呼ばれる部分で,表面のゴマのようなツブツブが果実のようです。

 「イチゴの実の赤い部分は「果実」ではなかった!」(ウェブページ「NHKテキストビュー」NHK出版)

 花托(かたく)が果実だと,かたく信じていたのですが…。


 このレッドパールを縦半分に切ってみました。

(レッドパール(縦半分))
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 果肉は鮮やかな赤,対照的に中心部の芯は真っ白です。

 果汁を多く含んでおり,断面からにじみ出ています。

 実際にいただいてみると,口の中にいちごの甘い香りがいっぱいに広がり,果汁たっぷりで強い甘味とほどよい酸味を感じました。

 これだけで立派なデザートです。

 いただいている際,頭部から食べて半分残ったレッドパールを見て,ふと次のことに気付きました。

 「レッドパールは縦に切るより,横(輪切り)に切った方がより赤く見えるのではないか。」

 本当にそうなるか,今度はレッドパールを輪切りにして撮影してみました。

(レッドパール(輪切り))
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 確かに輪切りの方が赤くなりました。霜降り牛肉のようです。歯形だともっと赤く見えます(笑)。

 フランス料理店で出されたレッドパールは見栄えが良い縦切りでしたが,レッドパール特有の鮮やかな赤色を強調したい場合は輪切りの方が効果が高いと思います。

 例えば,いちご大福。

 いちご大福のネット画像を検索すると,ほぼ全てのいちご大福のいちごが,あんこと一緒に,縦半分に切られていることがわかります。

 これをレッドパールを使う場合は,あえて横向きに倒して包むか,頭部から食べ始めることをすすめるのです。

 こうすると残ったレッドパールが輪切りになって視界に飛び込むので,より真っ赤なレッドパールが現れ,大福餅の白やあんこ(小豆あん・白あん)の色との対比が明確になって,見た目の美味しさが増すと思います。

 レッドパールは現在,流通量こそ少ないものの,その特徴を生かすことのできる様々な可能性を秘めたいちごだと言えるでしょう。

2017年4月15日 (土)

第一パンの「PPAP(パンパイナッポーアッポーパン)」

 第一パンの期間限定パン,その名もずばり「PPAP(パンパイナッポーアッポーパン)」が広島市内のスーパーで売られていました。

(PPAP(パンパイナッポーアッポーパン)(包装))
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 個性的なピコ太郎さんの包装がひと際目を引きます。

 早速購入し,開封してみました。

(PPAP(パンパイナッポーアッポーパン))
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 開封した途端,りんごとパイナップルの混ざったよい香りがしました。

 包装された外観からは,全体が黄色い蒸しパンかと思っていたのですが,実際のパンは,半分が白いりんごの蒸しパン,半分が黄色いパイナップルの蒸しパンで,その2つが合わさって1つの蒸しパンとなっていました。

 りんご(アッポー)とパイナップル(パイナッポー)の2つを合わせることまで,ピコ太郎さんオリジナルのPPAPを忠実に表現したパンとなっています。

 白いりんごの蒸しパンにはりんごプレザーブが,黄色いパイナップルの蒸しパンにはパイナップルダイスがそれぞれトッピングされています。

 1個あたりのカロリーが241kcalと蒸しパンにしてはカロリー控えめです。

 1個のパンで2つの味を楽しむことができました。

 第一パンのウェブサイトによると,このパンは2017年4月1日から1か月間の限定販売のようです。

 このような柔軟な発想で,笑いの要素まで盛り込まれたパンは,思わず応援したくなります。

 この発想を借りれば,りんごプレザーブとパイナップルダイス入りのパイを「PPAP(パンパイナッポーアッポーパイ)」,従来のパイナップルダイス入りコッペパンを「PPCP」(パンパイナッポーコッペーパン)とネーミングするなど,いろんな楽しいネーミングの菓子パンができそうです(笑)。

2016年9月 4日 (日)

広島の洋食店「広亭タナカ」の魅力 -桃のコンポートと創作付合せ野菜-

 広島市中区土橋町にある洋食店「広亭タナカ」。

 広島の洋食店といえば「広亭タナカ」と言われる程,地元で愛され,親しまれている洋食店です。

 私もこの店のデミグラスソースの味に惚れ込み,店に通い続けています。


桃のコンポート

 その広亭タナカで季節限定のデザート「桃のコンポート」をいただきました。

(桃のコンポート)
Photo

 白桃を丸ごと1個,白ワインとシロップで煮込んだデザートです。四角いゼリーも桃のゼリーです。

 桃を丸ごと1個いただくので,ナイフ,フォーク,スプーンがずらりと用意されます。

 フォークで桃を固定し,中の種と果実を分けるようにナイフで薄くスライスして,底の赤いベリーソースも添えながらいただきました。

 甘く,ジューシーな桃を贅沢に1個,思う存分楽しむことができました。


田中恒士シェフの魅力

 どんなに忙しくても笑顔を絶やさず,客へのサービスが行き届いている田中シェフ。

 デミグラスソースだけでなく,そんな田中シェフのお人柄も大きな魅力となっています。

 ある意味,私と波長が合うと言った方がいいかも知れません。

 訪問した日も,予約で席が全て埋まり,店内は大忙しだったのですが,その合間を縫って,わざわざ私の席までお越しくださり,メニューにないこの1品をいただきました。

(創作付合せ野菜)
Photo_3

 田中シェフ:「いつも御来店ありがとうございます。これをどうぞ。」
 私:「(一瞬考えて)あっ,一に三ツ星,毛利家の家紋じゃないですか。これはありがたくいただきます。」

 付合せ野菜の人参とサヤインゲンで作られたこの一品は,かつて安芸(広島)や周防・長門(山口)で活躍した戦国大名「毛利家」の家紋に仕上げられていたのですが,田中シェフが伝えたい事がわかり,内心ホッとしました。

 この田中シェフとのやりとりが何とも楽しいのです。

 田中シェフの名言(迷言?)をいくつか御紹介します。

○名言その1
 私:「家でタンシチューを作ってみました。これがその写真です。」
 田中シェフ:「皿を回して食べるとなお美味しいですよ。」
 私:「ん・・・。」
 田中シェフ:「ターン(英語で「回す」という意味)シチューだから。」

○名言その2
 田中シェフ:「誕生日に店に来られる時は,バスでお越しくださいね。」
 私:「(しばらく必死で考え)なぜでしょう。」
 田中シェフ:「バースデー!」

○名言その3
 田中シェフ:「うちは国産中心なんです。」
 私:「へぇー,そうですか。」
 田中シェフ:「私はコックさんですから。」

 それなら「洋食店は養殖ものが多いとも言えるのでは」とつっこみたくなりますが,まぁ,いつもこんな感じなのです。

 なので,田中シェフが席に来られる際には,ある意味緊張感があります。

 以前,私も負けじと,店内でダジャレを考え,田中シェフが席にお越しになるのを待っていたことがあります。

 その日も店内は予約で一杯でしたので,お題は「予約」でいくこととし,田中シェフが来られたら,「予約で厨房がお忙しい中,よーやく(予約)お会いできて嬉しいです。」と言うことに決めました。

 (よし出来た!フフフッ,早く来い来い田中シェフ。)

 そこへ待望の田中シェフ登場。

 私:「予約で…」
  (田中シェフ間髪入れず)
 田中シェフ:「(厨房が一段落し)よーやく(予約)御挨拶に来れました。」
 私:「あーっ,私が先に言おうと思ったのにぃー。」

 ダジャレ好きな私ですが,やはり田中シェフにはかないません…。

 これからもお店に通い,田中シェフに鍛えていただく必要がありそうです。

 帰り際,私は1番テーブルに座っていたので,田中シェフをはじめとするお店の皆さんに向かって,「1番さん,大満足でお帰りでーす!」と感謝の意をお伝えし,お店を後にしました。

(関連サイト)
広亭タナカ
http://www1.megaegg.ne.jp/~hirotei-tanaka/

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