食文化体験・イベント

2018年7月21日 (土)

福岡県北九州市 旦過市場「大學堂」の大學丼 -ぬか炊きとカナッペ-

小倉・旦過市場の「大學堂」

 北九州市の玄関口,小倉駅です。

(小倉駅)
Photo

 写真の駅中心部から左側に伸びているレールは北九州モノレールです。

 小倉駅からこのモノレールに乗って旦過(たんが)駅で下車すると「旦過市場(たんがいちば)」があります。(小倉駅から「魚町銀天街」を南へ向かって歩いた場合は,約15分でたどり着けます。)

(旦過市場入口)
Photo_2

 旦過市場は鮮魚,青果,惣菜など約120もの店舗が肩を寄せ合っており,「北九州の台所」と呼ばれています。

 その旦過市場の名所・交流拠点となっているのが「大學堂」です。

 「大學堂」は,旦過市場商業協同組合と北九州市立大学の商学連携事業として,九州フィールドワーク研究会「野研」を母体とした学生・教員によって運営されている文化発信拠点です。

 その「大學堂」が考案した小倉新名物「大學丼」を味わいに,「大學堂」を訪問しました。

 旦過市場は店舗が密集しているので,初めて訪れた際には「大學堂」の場所がわかりづらいと思いますが,旦過市場の通りのほぼ中心部にあります。
※店舗入口が南向きになっているので,北(小倉駅)側から歩いてくると店舗を見つけにくいのですが,わからなければ一旦,旦過市場の南端まで歩いて,再度北に向かって50m程度歩いてみてください。右手(東側)に店舗が確認できると思います。

(「大學堂」)
Photo_3

 レトロな作りのお店です。

 店内は飲食スペースとして利用されているだけでなく,講習会,公演,音楽,演劇,映画,絵画など文化芸術の発信拠点としても利用されています。


丼ご飯片手に旦過市場を歩く

 お店で「大學丼セット」(「大學丼」のベースとなる丼ご飯と味噌汁のセット)を注文すると,店員(女子学生)さんから白ご飯を盛った丼を渡され,「この丼に旦過市場のお好きな具をのせてきてください。味噌汁は御用意しておきますので。」と説明を受けました。

 何を盛ってもいいようです。

 ちなみに,旦過市場であらかじめ購入した食材・惣菜を持ち込み,店内で丼に盛り付けることもできるそうです。

(「大學丼」の丼ご飯)
Photo_4

 ご飯を盛った丼片手に人だかりの旦過市場を歩くとは…実に面白い企画だなと思いつつ,丼の具を探しに市場内を練り歩きました。

 とは言え,最初は「お店の人はこの丼に具をのせてくれるのだろうか…」と一抹の不安もありました。

 しかし,しばらく歩くと,そんな心配は全くいらないことがわかりました。

 この丼を持って歩いていると,いろんなお店の方から「これはどう?」と声をかけてもらえるのです。

 パック入りの刺身でも,開けて丼にのせてもらえます。

 何をのせようかとしばらく考えましたが,小倉・旦過市場なので,郷土料理の「ぬか炊き」を味わいたいと思いました。

 「ぬか炊き(ぬかみそ炊き)」は,イワシやサバなどの魚を醤油,みりん,砂糖,そしてぬかみそを加えて煮炊きした北九州の郷土料理で,旦過市場にもあちこちの店で惣菜として売られています。

 そこで,私は魚屋さんでイワシとサバの「ぬか炊き」を購入し,丼にのせてもらいました。


旦過市場名物「カナッペ」

 ほかにも何かのせるものはないかと旦過市場内を散策してみると…ありました。

 旦過市場名物「カナッペ」です。

(旦過市場「カナッペ」)
Photo_5

 カナッペと言えば,一口大のパンやクラッカーに様々な具をのせた軽食を想像しますが,旦過市場の「カナッペ」はデーンと大きい円筒状の揚げ物です。

 説明書きには,
 「魚のすり身に,玉ねぎ・にんじん・胡椒を混ぜ込み,周りを薄いパンで巻いて揚げております。外はカリッと,中はプリッとした食感がやみつきになること間違いなしです。」
と説明されていました。

 つまり野菜入りの魚のかまぼこをパンで包んで揚げた料理なのです。

 この「カナッペ」を購入し,すでに「ぬか炊き」が盛ってある丼にのせてもらいました。

 こうして私のオリジナル「大學丼」を完成させ,再び「大學堂」へ戻りました。


「大學堂」で「大學丼」を味わう

 「大學堂」に戻り,セットの味噌汁とお茶を用意していただきました。

 これで「大學丼セット」の出来上がりです。

(「大學丼セット」)
Photo_6

 旦過市場の定番メニューをのせた「ぬか炊き」と「カナッペ」の「大學丼」です。

 「ぬか炊き」は手前がサバ,奥がイワシです。

 「ぬか炊き」は佃煮のような甘辛い醤油煮にぬかみそを混ぜることによって,まろやかな味に仕上がっていました。

 ぬかごと炊かれているので,ぬかもやわらかくなっており,魚と一緒に美味しくいただくことができました。

 そして「カナッペ」です。

 半分にしてみると,中には玉ねぎや人参がたっぷり入った魚の練り物が入っていました。

(「大學丼」と「カナッペ」の中身)
Photo_7

 衣はサンドイッチ用の薄い食パンを揚げパンにしたイメージです。

 揚げパンのサクサク感,魚の練り物のプリプリ感,野菜のシャキシャキ感が一度に楽しめます。

 魚の練り物の凝縮されたうま味や野菜の甘みに加え,胡椒の味が効いてアクセントになっており,美味しくいただきました。

 ほかのお客さんはどんな丼を作られるのか店員さんに伺ったところ,刺身を盛って海鮮丼にされる方や,中にはマスカットなどの果物やお菓子までのせるお客さんもおられるようです(笑)。

 食事を終え,落ち着いて店内を見回してみると,面白いメニュープレートを見つけました。

(「大學堂」メニュープレート)
Photo_8

 この「大學堂」がライブ会場となる際の投げ銭やドリンク代はわかります。

 でもその次の「ゆんたく」(沖縄方言で「おしゃべり」の意味)が時価!とか,最後の「スマイル」が100万円!!というのはちょっと恐ろしい料金設定です(笑)。

 店番をされていた女子学生さんと「大學丼」のことや,大学の研究室のことなどいろんな「ゆんたく」をし,かわいい「スマイル」までいただいた私は,これを見た瞬間,「おたのしみ」どころか一瞬血の気が引きました(笑)。


 くろねこがイメージキャラクターの「大學堂」。

 「大學堂」という名称からはアカデミックなイメージを受けますが,ここはひとつ軽いノリで,「♪くろねこのタンガ(旦過),タンガ,タンガ…♪」などと口ずさみながら,ぶらりと立ち寄ってみてください(笑)。


<関連リンク>
 「北九州ぬか炊き文化振興協会
 「大學堂」(福岡県北九州市小倉北区魚町4丁目4-20 旦過市場)
 「野研(九州フィールドワーク研究会)」(北九州市立大学 竹川大介研究室)

<関連記事>
 「福岡県北九州市「藍昊堂(あおぞらどう)」の「旦過名物レモンチーズまんじゅう」

2018年4月30日 (月)

秋田と青森を結ぶリゾート列車「リゾートしらかみ」の魅力 -ジョイフルキャンディー・マグカツドック-

 今回は秋田と青森を結ぶリゾート列車「リゾートしらかみ」の魅力を御案内したいと思います。

 ゆっくりと旅するような気持ちでお付き合いください。


「リゾートしらかみ1号」秋田駅出発

 秋田駅から「リゾートしらかみ1号」に乗り,五能線沿線の旅を楽しみました。

(秋田駅構内「なまはげ」飾り)
Photo

 出発前の秋田駅構内で見た「なまはげ」飾りも旅情をかきたててくれました。

 「リゾートしらかみ」は,五能線沿線の車窓の風景や車内イベントを楽しめるリゾート列車です。

(「リゾートしらかみ」と路線図)
Photo_15
(JR東日本『北東北のってたのしい列車』パンフレットから引用)
※画像をクリックすると拡大します。

 秋田-青森間を奥羽本線・五能線経由で,途中主な駅に停車しながら走る快速電車です。

 全席指定席で,乗車券のほかに指定席券が必要となります。

 指定席券を事前購入したところ,私は1号車4番A席を用意していただきました。

 リゾート列車など乗ったことのなかった私は,出発前から期待に胸がふくらみました。

(「リゾートしらかみ1号」(橅編成))
Photo_3

 秋田駅で出発を待つ「リゾートしらかみ1号」(橅(ぶな)編成)です。

 ホームで駅弁も販売されていました。

(「リゾートしらかみ1号」ドア付近)
Photo_4

 ドア付近の様子です。

 白神山地のブナのデザインや青森行きを示す行先表示器が,旅の始まりを実感させてくれました。

 定刻の8時20分,「リゾートしらかみ1号」は青森へ向け出発しました。


五能線起点駅「東能代駅」

(東能代駅に停車する「リゾートしらかみ1号」と「キハ40系」)
Photo_5

 秋田駅を出発し,奥羽本線経由で東能代(ひがしのしろ)駅に到着しました。

 クリーム色に青色のストライプ(五能線色)のキハ40系が停車していました。

 この駅が五能線の起点駅となり,ここから先は進行方向が変わって五能線となります。


「ORAHO」カウンター

 落ち着いたところで,車内の売店「ORAHO(おらほ)」カウンターへ行ってみました。

(「ORAHO」カウンター)
Photo_6

 食に興味のある「おらほ(私)」の出番だ~(笑)。

 私は「GONO LINE ジョイフルキャンディー」を購入しました。

(「GONO LINE ジョイフルキャンディー」)
Photo_7

 写真左が「ORAHO」販売商品の案内,写真右が「GONO LINE ジョイフルキャンディー」です。

 「リゾートしらかみ」の車両は全部で3種類あり,今回私が乗車した白神山地のブナ林をイメージした「橅」編成(緑色)のほかに,日本海や十二湖をイメージした「青池」編成(青色)と,白神山地に生息するクマゲラと夕陽をイメージした「くまげら」編成(橙色)があります。

 「GONO LINE ジョイフルキャンディー」は,その3種類の車両を色でイメージしたキャンディーの詰合せです。

 緑色がメロン味,青色がソーダ味,橙色がオレンジ味です。

 飴をなめつつ,のんびりと車窓から景色を眺めて過ごしていると,岩館駅を過ぎ,やがて青森県に入りました。


青森県深浦町の「マグカツドック」

 十二湖駅から地元の方が乗り込み,買い物かご一杯に用意された出来たての「マグカツドック」の車内販売が始まりました。

 これが大人気で,1個500円ですが飛ぶように売れていました。

 当然,私も買いました。

(「マグカツドック」)
Photo_8

 「ORAHO」販売商品案内にも「マグカツドック」が紹介されています。

 深浦町は青森県内でマグロの水揚げナンバーワンで,「マグカツドック」以外にも,「深浦マグロステーキ丼(マグステ丼)」や「ザ・深浦マグロカレー」などマグロを使ったご当地グルメがたくさん用意されています。

 その深浦町で「深浦マグロ料理グランプリ 2014」の初代グランプリに輝いた料理がこの「マグカツドック」です。

 パンに深浦町特産のマグロをミンチにして揚げたカツがはさまれています。

 カツと一緒にはさまれている野菜はサンチュです。

 ソースは,中濃ソースとピリ辛でにんにくの効いた焼肉のタレが合わさったような味です。

 出来たてカリカリのマグロのカツに,この特製ソースがよく合っていました。

(「マグカツドック」(拡大))
Photo_9

 紙の包みもパンの形に揃えられ,電車内で手や口を汚さずきれいに食べられるよう工夫されていました。

 原材料表示を見ると,特製ソースには,中濃ソースのほかに,しょうゆ,にんにく,みりん,コチジャン(唐辛子味噌),ごま油,砂糖,生姜,みそ,唐辛子,食塩,胡椒と記載されていました。

 まさに焼肉のタレの原材料です。

 ここで1つアイデアが浮かびました。
 青森のにんにく,りんご,地元深浦町特産の甘い「ふかうら雪人参」などを入れて,より青森らしさを込めたソースに仕上げるというのはいかがでしょうか。

 この地元食材を組み合わせたソースは,深浦町のご当地グルメ「深浦マグロステーキ丼(マグステ丼)」などに応用することも可能でしょう。


「リゾートしらかみ」橅編成と青池編成

 軽食を楽しんでいるうちに,リゾートしらかみ1号は深浦駅に到着しました。

(「リゾートしらかみ」橅編成と青池編成(深浦駅))
Photo_10

 深浦駅ホームに停車する「リゾートしらかみ号」です。

 写真左の青い列車が「リゾートしらかみ2号(青池編成)」青森発秋田行き,写真右の緑の列車が今回御紹介している「リゾートしらかみ1号(橅編成)」秋田発青森行きです。

 秋田-青森間のほぼ中間地点で,両列車とも始発駅から2時間30~40分後となります。

 これから終着駅まで行く場合は,お互いこの倍の距離・時間をかけて向かうこととなります。

 「乗ること」自体を楽しむリゾート快速列車なので,長いと感じる人は少なく,逆にいつまでも乗っていたいと思う人ばかりでしょうね。(秋田-青森間の移動でスピードを求めるなら,奥羽本線経由の特急「つがる」を利用すれば,半分の約2時間40分で行けます。)


深浦駅~広戸駅間の絶景ポイント

 深浦駅を出発してしばらくすると,列車は速度を落とし,車内アナウンスで絶景ポイントの案内がありました。

(深浦駅~広戸駅間の車窓風景)
Photo_11

 海や岩がすぐ目の前に見えます。
 五能線きっての絶景ポイントです。

 この後,千畳敷駅付近でも,海辺に石畳が広がる風景や太宰治文学碑などを見ることができました。


津軽三味線生演奏

 鰺ヶ沢駅でお2人の演奏者が乗車され,1号車にある車内イベントスペースで津軽三味線を演奏してくださいました。

(津軽三味線生演奏)
Photo_12

 演奏の様子は各車両のモニターへも中継されますが,生演奏を聴きに1号車へ来られる乗客の方もたくさんおられました。

 私は1号車の前から4番目の席だったので,移動することなく間近で観賞することができました。

 「りんご節」や「津軽じょんがら節」などが演奏されました。

 私は特に「津軽じょんがら節」の緩急交えた力強い津軽三味線の音色に感動しました。

 青森の名峰「岩木山」を眺めながら津軽三味線の生演奏が聴けるなんて最高の贅沢です。

(岩木山)
Photo_13

 車窓から眺めた岩木山です。迫力と威厳を感じました。

 太宰治も小説『津軽』の中で「なるほど弘前市の岩木山は,青森市の八甲田山よりも秀麗である。」と述べています。


五所川原駅到着

 津軽三味線の演奏もフィナーレを迎え,「リゾートしらかみ1号」は12時11分に五所川原駅に到着しました。

 私はこの五所川原駅で,名残惜しくも「リゾートしらかみ1号」とお別れとなりました。

(五所川原駅に停車する「リゾートしらかみ1号」と「キハ40系」)
Photo_14

 写真右側,ホームの柱にある緑色の「ごしょがわら」と記載された駅名票には,リンゴの絵とJRのマークが描かれています。
 青森らしくていいアイデアですね。

 秋田駅を8時20分に出発して,五所川原駅まで約4時間。リゾート列車の旅を満喫することが出来ました。

 ちなみに,この列車に青森駅まで乗り続けた場合は,青森駅13時29分着ですので,約5時間の旅となります。

 乗車前は,途中で退屈になるだろうから,のんびり本でも読んで過ごそうと思っていたのですが,いざ乗車してみると,車窓から日本海の絶景などを楽しめるだけでなく,いろんな駅での途中下車(五能線起点駅「東能代駅」で記念写真,バスケの街・能代の「能代駅」でバスケシュート体験,「深浦駅」でのリゾートしらかみ待合せなど),絶景ポイントで案内放送を聴きながらの減速走行,「ORAHO」カウンターやご当地グルメの車内販売,津軽三味線の観賞,乗客同士の交流など様々な体験ができ,退屈するどころか,あっという間に時が過ぎてしまいました。

 まさに夢のような,幸せなひとときでした。

 今回,私は秋田駅から弘前駅・青森駅まで2日間乗り降り自由なきっぷ「五能線フリーパス」(3,810円)と指定席券で「リゾートしらかみ」に乗車しました。

 この「五能線フリーパス」を利用して,私はこのあとも,五所川原駅から弘前駅,弘前駅から青森駅,翌日に青森駅から新青森駅へと移動出来ました。
 とても便利でお得なきっぷです。

 魅力いっぱいのリゾート列車「リゾートしらかみ」の旅。

 皆様に自信を持っておすすめします。


<関連リンク>
 「五能線リゾートしらかみの旅」(JR東日本秋田支社)
 「リゾートしらかみ(のってたのしい列車)」(JR東日本)

2017年10月28日 (土)

レモンとブロッコリーのマドレーヌ -「ひろしま給食100万食プロジェクト」-

 広島のセブンイレブンでちょっと面白い洋菓子を見つけました。

 「レモンとブロッコリーのマドレーヌ」です。

(「レモンとブロッコリーのマドレーヌ」(包装))
Photo_5

 この商品は,数年前から広島県内で実施されている「ひろしま給食100万食プロジェクト」により考案・商品化されたもので,広島県内のセブンイレブン各店で販売されています。

 「ひろしま給食100万食プロジェクト」は,広島ならではの給食メニューを開発し,給食実施校で提供したり,クックパッドでレシピを公開して家庭でも味わってもらうことによって食育の推進を目指すプロジェクトで,広島県教育委員会が実施しています。

 毎年,様々な広島らしいアイデア料理やお菓子が考案されているのですが,その中で株式会社セブン-イレブン・ジャパンによって商品化されたものの1つが,この「レモンとブロッコリーのマドレーヌ」なのです。

 レモンについては,広島はレモンの生産量日本一ですし,「広島レモン」や「瀬戸内レモン」というブランド商品としての地位を築くまでになっているので理解しやすいのですが,ブロッコリーについてはあまりピンときません。

 クックパッドで同じような「広島レモン入り小松菜マドレーヌ」のレシピが紹介されているのですが,その中で「野菜が苦手でもおいしく食べられるよう小松菜入りにした」と説明されていることから,今回の「レモンとブロッコリーのマドレーヌ」についても,広島のレモンと野菜が一緒になったお菓子というのがセールスポイントなのでしょう。

 セブンイレブンで購入した「レモンとブロッコリーのマドレーヌ」の袋を開けてみました。

(「レモンとブロッコリーのマドレーヌ」)
Photo_2

 なるほど。表面の焼き色は一般的なマドレーヌと同じですが,側面の生地の色が黄緑色になっており,丸くまとまった形も含めて,見た目がブロッコリーのようです。

(「レモンとブロッコリーのマドレーヌ」(中身))
Photo_6

 生地にブロッコリーのピューレが練り込まれているため,中身も薄い黄緑色をしています。

 アクセントにレモンピールも入っています。

 さて,肝心な味ですが,レモンの風味とブロッコリーの風味が半々といった感じがしました。

 レモンの香りや酸味が主張し過ぎず,ブロッコリーの風味も程よく感じられるのです。

 レモンとブロッコリーの組み合わせ。

 最初は珍しいと思いましたが,不思議とよく合い,美味しくいただくことが出来ました。

 栄養のバランスも考えられていることでしょう。

 不足しがちな野菜の摂取を補い,広島のレモンと一緒に美味しくいただけるということが大きなメリットだと思います。

 今回のお菓子に限らず,「ひろしま給食100万食プロジェクト」をきっかけに広島らしいオリジナルメニューが増えて給食の時間が楽しくなり,さらには,新たな広島の郷土料理や銘菓の誕生にまでつながればと期待しています。


<関連リンク>
 「ひろしま給食100万食プロジェクト」(広島県教育委員会)
 「クックパッド公式キッチン 広島県教委100万食」(クックパッド)

2017年6月11日 (日)

マツダ OPEN DAY 2017 -TSUNAGARI Cafeのオムバーグ・カルビー「ポテりこ」-

 昨年に続き,2017年6月3日,4日の2日間にわたって「マツダ OPEN DAY 2017」が開催されました。

 幸いにして,今年も招待状を入手できたので,興味津々で参加させていただきました。

 本社会場を中心に,いくつかイベント会場を見学し,社員食堂で食事もさせていただきました。

(マツダ本社)
Photo


This is Mazda Design

 マツダ本社会場「デザインセンター」で,クレイモデル(粘土で作った車のモデル)の造形の様子を見学しました。

 また,Mazda「RX-Vision」と呼ばれる,東京モーターショー出展車も間近に見ることが出来ました。

(Mazda「RX-Vision」)
Mazdarxvision

 マツダが誇るロータリーエンジンが搭載されています。

 流れるような美しいボディと光沢のある赤い塗装「ソウルレッド」が印象的でした。


人馬一体試乗会

 マツダ車に試乗し,工場内を運転できるイベント「人馬一体試乗会」に参加しました。

 「人馬一体」は人が馬を意のままに操れるように,人間に負担が少なく,快適で安全・安心な車両の開発を目指したプロジェクトだと教えていただきました。

 具体的には,人間工学に基づき,人間が運転する時に無意識に起こる様々な反応に車が対応できたり,エンジンとシャーシを一体制御することで身体への負担を軽減し,疲れない運転=快適で楽しめる運転に近づけることなどを目的とした車両開発(「G-ベクタリング コントロールシステム」)です。

 「人馬一体」のコンセプトについて,ひととおり学んだ後,いよいよ試乗体験となりました。

 私はクリーンディーゼルエンジン搭載のマツダを代表する車「CX-5」(シーエックスファイブ)に試乗させていただきました。

(Mazda「CX-5」)
Mazdacx5

 これが試乗させていただいた「CX-5」です。大きな車です。

 個人的には,マツダ車や広島カープはやはり濃い赤が似合うと思っているので,ますますテンションが上がりました。

 マツダ本社地区からマツダ専用の「東洋大橋」を渡り,宇品地区にあるテストコースも走らせていただきました。

 普段は車は走ればいいと思っている私が「走る歓び」を感じ,「Be a driver.」になれたと実感できたひとときでした。


東洋大橋のイルミネーション

 東洋大橋は本社地区と宇品地区をつなぐ,全長約560m,高低差約25mの橋で,名前はマツダの昔の社名「東洋工業」に由来しています。

 一企業が所有する橋としては世界最大規模の橋です。

 私はほぼ毎日この橋の前を行き来しているのですが,最近橋のランプがカラフルになったような気がしていました。

 マツダの展示コーナーを見て回った際,この橋のイルミネーションについて紹介されていました。

 ライトの上に色フィルムを貼ったアクリル板をはめ込んだイルミネーションで,お金をかけず,地域住民やマツダ社員に楽しんでもらえる空間を演出することを目的としたマツダの取組みの一環なのだそうです。

(東洋大橋イルミネーション)
Photo_2

 写真は,当ブログ「広島市南区の黄金山と「黄金山まんじゅう」」にも掲載した,黄金山から眺めた海田大橋・広島大橋方面の夜景です。

 写真中心部の白いライトで左右一直線に走る橋が東洋大橋です。

 このライトを,日によってブルー,オレンジ,ピンク,グリーンなどに変化させておられるのです。

 私がマツダの担当の方に,「地域住民としてライトの色の変化を楽しませていただいてます」とお話しすると,とても喜んでいただけました。


マツダ社員食堂「TSUNAGARI Cafe」の「オムバーグ」

 本題の料理の御紹介です。

 マツダの社員食堂「TSUNAGARI Cafe」でランチをいただきました。

 昨年は「ダブルカレーライス」をいただいたので,今年は「オムバーグ」をいただくことにしました。

(オムバーグ)
Photo_3

 オムバーグはオムライス,ハンバーグ,サラダ,スープがセットになったランチです。

 オムライスは,ターメリックライスの上に半熟玉子とデミグラスソースがかけられ,グリーンピースがのせられています。

 このデミグラスソースは,ハンバーグにもかけられており,サラダも含めて,一皿でいろいろな料理が味わえるよう工夫されていました。

 このデミグラスソースを,先述のマツダの「ソウルレッド」をイメージさせる濃い光沢のある赤色のトマトソースにするのもよいかもしれません。

 オムライスやハンバーグのボディーの仕上げに,深みと艶のある赤いトマトソースをかける…緊張の一瞬です(笑)。

 オムライスやハンバーグのフォルムの美しさを一層引き立て,「魂動(こどう)」まで感じられるようなマツダオリジナルのオムライスがあったら楽しいだろうなと勝手に想像してみました。

 今回もマツダで「食べる歓び」を体験できました。


カルビー「ポテりこサラダ味」


 軽食・スナック販売コーナーにカルビーの「じゃがりこ」を連想させる「ポテりこサラダ味」が販売されていました。

(カルビー「ポテりこサラダ味」)
Photo_4

 「じゃがりこサラダ」の味・食感の特徴を生かしたフライドポテトです。

 揚げたてということもあり,外はサクッと,中はホクッとした食感となっていました。

 「じゃがりこサラダ」そのもののフライドポテト版なので,「じゃがりこ」がお好きな方はハマる味だと思います。

 「ポテりこ」は,全国の「Calbee+(カルビープラス)」で販売されています。

 カルビー創業の地である広島では,ゆめタウン廿日市にある「スナックキッチン my Calbee」で販売されており,今回のように各種イベント会場などでも臨時販売をされているようです。

 また,2017年6月23日には中国・四国地方発の「カルビープラス広島駅店」もオープンし,この「ポテりこ」も販売されるとの朗報もあります。

 機会があればお試しください。


まとめ

 私は2017年6月4日に参加しましたが,この日は約2,400人が参加されたようです。

 マツダやその関連企業,マツダユーザー,地域住民の方々を主な対象としたイベントで,マツダ創業100周年を迎える2020年に向け,今後も開催が予定されています。

 このイベントを周知する対象をさらに広げ,県内外の住民やマツダユーザー以外の方にも気軽に楽しんでもらえるよう工夫されたら,それだけマツダに魅力を感じる人やマツダファンも増え,より効果的なイベントとなるのではないかと思いました。


<関連記事>
 「マツダ OPEN DAY 2016 -TSUNAGARI Cafeのダブルカレーライス-

<関連サイト>
 「マツダ株式会社

<参考文献>
 『Zoom Zoom 2016 VOL.3』マツダ株式会社
 『Zoom Zoom 2016 VOL.4』マツダ株式会社

2017年4月27日 (木)

「バウムクーヘン博覧会」 -広島からはじまる日本のバウムクーヘンの歴史-

日本のバウムクーヘンは広島から

 バウムクーヘンで有名な「ユーハイム」の創業者,カール・ユーハイムは,日本軍の捕虜として現在の広島市南区似島の捕虜収容所に連行されたドイツ人で,彼の焼き上げたバウムクーヘンを広島県物産陳列館(現在の原爆ドーム)でお披露目したことにより,日本で初めてバウムクーヘンが知られることとなりました。

 このお披露目をしたのが1919年3月4日のことで,これを記念して毎年3月4日は「バウムクーヘンの日」とされています。


「バウムクーヘン博覧会」

 そんなバウムクーヘンとゆかりのある広島で,「バウムクーヘンの日」に近い2017年3月15日~21日に「バウムクーヘン博覧会」が初開催されました。

(「バウムクーヘン博覧会」ポスター)
Photo

 広島そごうの特設会場には,全国47都道府県,67ブランドのバウムクーヘンがずらりと勢ぞろいしました。

 ほかにも,焼きたてバウムが食べられるコーナーや,バウムクーヘンの食べ比べセットの販売など,バウムクーヘンにまつわる様々なイベントが用意されていました。

(会場パネル「バウムクーヘンの歴史」)
Photo_12
※写真をクリックすると拡大します。

 会場にバウムクーヘンの歴史について説明されたパネルが展示されていました。

 その内容をまとめると,

(1)紀元前のギリシャで木の棒にパン生地を巻き付けて焼いた「オベリアス」と呼ばれるパンがバウムクーヘンの元となった。
(2)やがてそのパンがドイツに渡り,現在のようなバウムクーヘンの形状となった。
(3)ドイツ人のカール・ユーハイムがドイツの租借地である中国の青島(チンタオ)で独立し,店を開いた。
(4)その青島が日本軍に占領され,カール・ユーハイムも捕虜として広島の収容所に強制連行され,広島にバウムクーヘンの技術が伝わった。

 とありました。


 ひととおり見学し,興味を持ったバウムクーヘンをいくつか購入してみました。
 
 そのバウムクーヘンを御紹介したいと思います。


焼きたてバウム

 会場内の実演コーナーで,ユーハイムのマイスターの方が手作りで丁寧に焼き上げられた,焼きたてのバウムクーヘンです。

(焼きたてバウム)
Photo_3

 焼きたてバウム1/4ピースです。

 しっかりと弾力があり,とてもしっとりとしたバウムクーヘンに仕上がっていました。


「瀬戸内レモンのバウムクーヘン」

 ユーハイムが将来販売を予定されている「瀬戸内レモンのバウムクーヘン」です。

 会場で先行販売されていました。

 ユーハイムの方に伺ったところ,一般的にいつから売り出されるかは,未定とのことでした。

(瀬戸内レモンのバウムクーヘン(外箱と中身))
Photo_4

 外箱にはカール・ユーハイムの写真や,似島と広島県物産陳列館(現在の原爆ドーム)のイラストがあり,「日本バウムクーヘン発祥の地 広島から」と記載されています。

 また,外箱の側面には,

 「1919年,広島県物産陳列館(現・原爆ドーム)で開催されたドイツ俘虜技術工芸品展覧会で,創業者カール・ユーハイムはバウムクーヘンを焼き上げました。ここから日本のバウムクーヘンの歴史は始まりました。」

 と説明されており,日本のバウムクーヘンの歴史を知ることができる商品となっています。

(瀬戸内レモンのバウムクーヘン(外箱側面))
Photo_5


 瀬戸内レモンのバウムクーヘンを取り出し,いただいてみました。

(瀬戸内レモンのバウムクーヘン)
Photo_6

 しっとりとした食感をした,ほのかなレモン風味のバウムクーヘンです。

 生地には小さな粒々のレモン果皮も入っています。

 これはユーハイムの原点を伝える商品として,また広島土産としても最適だと思いました。


バウムパン

 すでに御紹介したように,バウムクーヘンの起源は,木の棒に生地を巻きつけて焼いたパンのような食べ物だったようです。

 この製法にならって,棒にパン生地をぐるぐる巻きつけて焼き,昔のバウムクーヘンを現代に再現したパンが「バウムパン」として販売されていました。

(バウムパン説明文)
Photo_7

 とても面白い発想のパンなので,私も買って,自宅でいただいてみることとしました。

(バウムパン(断面))
Photo_8

 説明文には「ぐるぐる,ほどいてお召し上がりください」とありましたが,いつもの調子で輪切りに切ってしまいました(笑)。

 外側はグラニュー糖がまぶされてカリカリに焼かれており,ちょうど甘いクロワッサンのような感じの仕上がりです。

 逆に,中身はしっとりときめ細かく,綿菓子のようにふわふわな仕上がりです。
 ほんのりした甘味とバターの風味が感じられました。

 残ったパンをぐるぐるほどいてみました。

(バウムパン(ほどいた様子))
Photo_9

 バネを伸ばすように,面白いようにほどくことが出来ました。
 1個のパン全てを伸ばすと,かなりの長さにほどけたことと思います。

 ほどいて食べた方が,食べやすく,何より楽しむことが出来ました(笑)。


まとめ

 食文化史を学ぶ上では,「他国からの食材や食文化は,世界のどの国においても,戦争とその影響によってもたらされたものが多い」という事実を認識しておく必要があると思います。

 捕虜として日本に強制連行されながらも,それにめげず,自国ドイツのバウムクーヘンを日本に広めたカール・ユーハイム。

 彼がその後の日本の食文化に及ぼした影響は大きいと言えるでしょう。

(カール・ユーハイムによるバウムクーヘン披露)
Photo_11
(広島市『南区七大伝説 菓子伝説(バウムクーヘン上陸秘話)』南区魅力発見委員会から引用)

 同時に,そうしたドイツ人捕虜が持ち備えていた文化や技術を,寛大に受け入れた当時の日本人関係者の対応にも注目すべきだと思います。

 カール・ユーハイムが強制連行先の日本でバウムクーヘンを作り,日本人に披露出来た背景には,敵味方を超えた人と人との交流があり,それを受け入れる寛容な心があったからに違いありません。

 そうした人間の持つ本来のやさしさや素晴らしさによって,日本に伝わり,広まったドイツ菓子。

 それが日本のバウムクーヘンなのです。


<参考文献>
 広島市『南区七大伝説 菓子伝説(バウムクーヘン上陸秘話)』南区魅力発見委員会

<関連サイト>
 「3月4日はバウムクーヘンの日」株式会社ユーハイム

<関連記事>
 「ドイツ・ウィーン菓子の特徴と主な菓子 -シュトロイゼルクーヘン・レープクーヘン・バウムクーヘン-」コウジ菌のブログ

2017年1月31日 (火)

博多の辛子明太子 -「博多の食と文化の博物館」の「my明太子手作り体験」-

博多の食と文化の博物館(ハクハク)

 福岡市東区にある「博多の食と文化の博物館(ハクハク)」を訪問しました。

(「博多の食と文化の博物館(ハクハク)」)
Photo

 福岡を代表する明太子メーカー「株式会社ふくや」が設立・運営する食と文化の博物館です。

 この博物館は,工場が見学できるほか,「体験工房」,博多の祭・食・工芸の魅力を伝える「ミュージアム」,明太子の様々な料理が味わえる「カフェ」,そして工場直売の明太子やオリジナルグッズが販売されている「ショップ」など,明太子を中心とした様々な体験・学習・食事・買い物などができる複合施設となっています。

 たまたま1月8日に訪問したのですが,1月10日が「明太子の日」(ふくやの明太子が初めて店頭に並んだ日)ということもあり,とても賑わっていました。

 私は体験工房で「my明太子」作りを体験させていただくこととしました。


my明太子手作り体験

 体験工房には,my明太子作りのための食材やパックなどが準備されていました。

(my明太子(容器など))
Photo_2

 マスク,帽子,容器,包装袋,お土産のふりかけなどがセットで準備されています。

(明太子・香辛料・調味液)
Photo_3

 黒いお盆にあるのが,左から明太子,調味液,黒こしょう,スプーンです。

 写真の手前には,アルミケースに入れられた辛子明太子(試食用),紙コップとスプーン,粉唐辛子そしてすりゴマが用意されています。

 これらを使ってmy明太子を作ります。

 まずはビニール袋の口を広げ,明太子を漬け込むことができる状態にしておきます。

 次に明太子を手に取り,明太子の腹の切れ目を探します。

(my明太子(一腹・漬ける前))
Photo_4

 明太子は2つで一対となっており,これで「一腹(ひとはら)」と数えます。

 写真の明太子の中心部分に切れ目がありますが,この部分が身と卵がつながっていた部分です。

(my明太子(片腹・漬ける前))
Photo_5

 こちらは明太子1つで,一腹の半分なので「片腹(かたはら)」と数えます。

 これも,中心部分(卵が少し出ている部分)に切れ目を見つけることができました。

 次にこれらの明太子を切れ目が底になるように口を開けたビニール袋の中に入れます。

 切れ目を底にする理由は,漬け液を明太子によく浸み込ませるためです。

 次に,この明太子に粉唐辛子をまぶします。

(my明太子(粉唐辛子追加))
Photo_6

 まんべんなく粉唐辛子をまぶしている様子です。
 量は控えめにし,マイルドにしました。

 続いて,黒こしょうやすりゴマも加えます。

(my明太子(香辛料))
Photo_7

 黒こしょうの量が多いと洋風に仕上がります。

 また,すりゴマを加えてゴマの風味を楽しめるのは,このmy明太子のみだと伺いました。

 粉の香辛料をまぶしたら,液体の調味液をかけます。

(my明太子(調味液追加))
Photo_8

 これで調味が完了です。

(my明太子(調味完了))
Photo_9

 ビニール袋をくるくる回してなるべく中の空気を抜き,輪ゴムで縛ります。

(my明太子(袋詰め))
Photo_17

 ふくやでも,昔はこうして袋詰めされていたようです。

 最後は容器に詰めて仕込みの完成です。

(my明太子(容器詰め))
Photo_10

 商品ラベルにペンで,商品名,漬け込み日,出来上がり日,賞味期限,アレルギー物質を記入しました。

 2日後に出来上がります。

 商品名は…「はかたのタラちゃん」としたデス(笑)。
 福岡市はサザエさんの生まれ育った街なので,つい…。

 2日後のまさに「明太子の日」に容器を開け,my明太子を取り出しました。

(my明太子)
Photo_11

 発色はいま一つですが,十分調味液は行き渡っている様子でした。

 では,中身はどうでしょうか。

(my明太子(断面))
Photo_12

 外側と中心部で若干色が異なるため,もう少し漬け込んでもいいのかも知れませんが,せっかくの「明太子の日」にちなんで,いただいてみました。

 見た目以上に唐辛子の辛さが浸透していました。
 ほのかにゴマの風味も楽しめます。
 そして,黒こしょうを入れたことで,アクセントがつき,確かにやや洋風の味にも仕上がっていました。

 今回は説明された分量で調味しましたが,次回は好みに応じて香辛料の量を調節すれば,より自分好みのmy明太子が完成することでしょう。


HAKUHAKU限定明太子

 ショップで「博多の食と文化の博物館」限定の明太子が販売されていました。

(HAKUHAKU限定明太子(箱))
Photo_13

 北海道でも希少な噴火湾のスケトウダラ,中でも最も鮮度が良いとされる一泊物(日網)原料と,熊本県人吉産唐辛子が使用された贅沢な辛子明太子です。

 「北海道噴火湾」(「閉鎖性海域ネット」環境省)

(HAKUHAKU限定明太子(断面))
Photo_14

 ねっとりとしていますが,口に含んだ瞬間,舌の上で卵の粒がサラッと広がり,一粒一粒の卵を味わっているかのような食感でした。

 人吉産唐辛子のすっきりとした辛さも手伝って,ご飯が進みました。


「明太子ふりかけになっとうと。」

 my明太子手作り体験のお土産にいただいた,「明太子ふりかけになっとうと。」です。

(「明太子ふりかけになっとうと。」包装)
Photo_15

 ドライ明太子とドライ納豆のふりかけです。

 明太子も納豆もご飯のおともとして誰しもが思い浮かべる食べ物ですが,明太子と納豆を一緒にしてふりかけにするという発想が面白いと思います。

 「なっとうと」が,「納豆」と地元の方言で「なってるよ」という2つの意味を持たせたネーミングになっているのでしょう。

(「明太子ふりかけになっとうと。」)
Photo_16

 開封すると,少し納豆の香りが感じられます。

 赤いのが辛子明太子風味の顆粒だと思いますが,さらに乾燥辛子明太子まで入っています。

 乾燥辛子明太子は,あられと同じような色・形ですので目立ちませんが,いただいてみると,ピリッと辛いので,その存在を確かめることができます。

 納豆の味もよく感じられ,ご飯とよく合います。


「117」の謎

 今回,「博多の食と文化の博物館」を訪問して,「117 117」と表現されているように読めるシンボルマークの意味がわかりませんでした。

 そこで博物館の方に伺ったところ「ハクハクですよ」と教えていただきましたが,いまいちピンときませんでした。

 しばらく眺めて考えました。

 そしてやっと意味がわかりました。私が数字の「117 117」かと思っていたのは,実はカタカナの「ハク ハク」と読むべきだったのです。

 それまでずっと数字だと思っていて,語呂で「いいな いいな」という意味かなと思っていました(笑)。

 博多の「博(ハク)」と博物館の「博(ハク)」で「ハクハク」なのです。

 こうして謎が解け,今回の記事にも箔が付いたように思います。


 「ハクハク,うまいネーミングになっとうと!」


<関連サイト>
「博多の食と文化の博物館」 https://117hakuhaku.com/

2016年12月 8日 (木)

ひろこうフェスタ in 広島拘置所(後編) -革製品制作体験・刑務所製コッペパン・記念品-

 「ひろこうフェスタ in 広島拘置所(前編) -性格テスト,人権・薬物クイズ,拘置所内見学-」に続く後編です。


松江刑務所の革製品制作体験


 松江刑務所のブースに,牛革の小物入れが制作できるコーナーが設けられていたので,作ってみることにしました。

 好みの牛革を選び,小物入れの形を下書きします。

(牛革に下書きした様子)
Photo_5


 ボタンを付ける箇所に穴あけ工具を置き,ハンマーで叩いて穴を開けます。

(工具とハンマー)
Photo_6


 次にその穴を開けた革に金属のボタンを通し,工具とハンマーでかしめ(固く接合させ)ます。

(ボタンをかしめる様子)
Photo_7


 こうした作業を経て,時間はかかりましたが,何とか小物入れが完成しました。

(革の小物入れ)
Photo_8

 世界にたった1つのマイ小物入れ。

 私にとっては,ブランド物の革製品よりよっぽど価値があります。

 わずか550円で貴重な体験をさせていただきました。


刑務所製コッペパン

 今回,私が一番注目していたのは,やはり食べ物のイベントです。

 チラシで事前に「刑務所製コッペパン」が販売されることを知ったので,このパンを入手し,実際に食べてみることを一番の目的に「ひろこうフェスタ」に参加したのです。

 販売時間が近づくと,売場を訪問してみると,私と同じく,このパンを買いたい人達がたくさん集まってこられました。

 売場には,コッペパンの広告が貼られていました。

(刑務所製コッペパン広告)
Photo_9

 このコッペパンは,「島根あさひ社会復帰促進センター」のパン職人養成訓練の一環として作られたものです。

 この施設は「PFI刑務所(官民協働の刑務所)(※)」と呼ばれる刑務所で,民間の資金・ノウハウを活用し,国と民間が協働で運営する手法が採用されています。

 ※PFI:Private Finance Initiative,プライベート・ファイナンス・イニシアチブ,民間資金活用による社会資本整備

 
職員の方に,「このコッペパンは普段から販売されてないのですか。」と尋ねたところ,「普段は受刑者の食事となっており,一般向けには販売していません。とても大きいパンですが,受刑者は残さず食べていますよ。」と教えていただきました。

 「へぇー,こんな大きなコッペパンを残さずですか。労働されてお腹が空くからでしょうね。」と感想を述べて,パンを1組(2本)購入しました。


 帰宅し,コッペパンの長さを測ってみたところ,約20cmもありました。

(刑務所製コッペパン(計測))
Photo_10

 コッペパンには「しまね あさひ」という焼印もあります。

 「こんな大きなパンは一度には到底食べきれないな。」と思いつつ,昼食としてパンをいただくこととしました。

(刑務所製コッペパン)
Photo_11

 コッペパンなので,中身もパン生地のみですが,まずはパンそのものの味を確かめるため,ちぎってそのまま何もつけずにいただきました。

 「うまい!」

 私の率直な感想です。

 香ばしく焼き上げられたクラスト(皮),しっとりふわふわのクラム(中身),程よい味付けなど,「パサパサで味気ないコッペパンではないか」というイメージを覆す美味しさでした。

 パン職人を目指す職業訓練の一環で作られているパンですので,クオリティーの高さは当然のことなのかも知れません。

 途中からマーガリンを付けていただきましたが,これも美味しく,朝から何も食べてなかったことも手伝って,結局大きなコッペパンを2本ともペロリと食べてしまいました。

 受刑者の皆さんが残さず召し上がる理由がわかったような気がしました。


横浜刑務所製「米粉入り麺 プラチナ」

 会場で売られていた横浜刑務所製の「米粉入り麺 プラチナ」です。

 真っ白な乾麺で,240g入りです。

(横浜刑務所製米粉入り麺)
Photo_12

 うどんにしては細く,そうめんにしては太く,ラーメンにしては麺の色が白い麺です。

 自宅で麺をゆで,うどんのように汁麺としていただきました。

(横浜刑務所製の米粉入り麺(調理))
Photo_13

 麺に,あごだしをベースに塩と醤油で味を調えたうどんつゆをかけ,サクサクの松山揚げと刻みねぎをのせた汁麺です。

 いただいてみると,やはりうどんのような食感ですが,米粉が入っているため,つるんとした麺に仕上がりました。

 横浜刑務所は麺製品に力を入れており,御紹介した麺のほかにも,「細うどん」,「干しひらめん」,「ひやむぎ」が作られています。


ひろこうフェスタの記念品

 広島拘置所内をひととおり見学し,各ポイントでスタンプを押して記念品をいただきました。

 その記念品がこちらです。

(ひろこうフェスタ記念品)
Photo_14

 カラフルなボールペンで,クリップには広島を象徴するもみじの顔をしたかわいい女性刑務官が「敬礼」しており,ボディーには丸文字で「廣島監獄なう」と書かれています。

 国の機関なので,お堅いイメージを持っていただけに,こうした楽しい記念品をいただくと,とても親近感がわきます。

 とてもよい記念になりました。


 今回,様々なイベントに参加したり,広島拘置所内の施設を見学したり,拘置所での食事についても学べたことは,とても有意義な経験となりました。

2016年12月 5日 (月)

ひろこうフェスタ in 広島拘置所(前編) -性格テスト,人権・薬物クイズ,拘置所内見学-

 広島拘置所は,広島市の中心部,国の行政・司法機関が集まっている場所にあります。

(広島拘置所遠景)
Photo

 私は広島拘置所の向かいの病院で生まれました。

 小学生の時,その病院に一時入院したのですが,病室の窓から眺める向かいの大きな建物は一体何なのだろうと思いながら入院生活を過ごしたものです。

 そんな思い出のある広島拘置所で,「ひろこうフェスタ」というイベントが開催されることを知り,訪問しました。

(「ひろこうフェスタ」チラシ)
Photo_2


 開催時刻少し前に到着したので,表門で少し待つこととなりました。

(広島拘置所表門)
Photo_3

 やがて開催時刻の9時を迎え,刑務官の「開門!」という発声とともに,重厚な扉が開けられ,少し緊張気味に構内に入りました。

 入ってすぐのメイン会場では,ステージでの演奏・合唱,広島矯正管区管内の各刑務所(鳥取・松江・岡山・山口)による刑務所作業製品の展示即売,広島県警によるパトカー・白バイ展示などがあり,開催当初から大変賑やかでした。

 私はまず建物内の矯正広報コーナーへ行き,パネル展示を見学したり,矯正医療の現状についてお話を伺ったりしました。

 特に矯正医療については,「ムショ医 女子刑務所のカルテ」(佐藤智美 芳文社コミックス)を読んだことがあるので,イメージしやすかったです。

 せっかくなので,腰を据えて,じっくり拘置所内を見学させていただくこととしました。


広島少年鑑別所による性格テスト

 拘置所の面会待合室で,広島少年鑑別所の性格テストを受けました。

 設問にマークシートで回答し,コンピュータにより即時に性格を分析してもらうものです。

 私の性格の分析結果は次のとおりです。


 「あなたは人に悪く思われたり,非難されたりすることを気にしやすく,まわりに気をつかって,自分を抑えることが多い人のようです。
 きまじめで,適当にふざけたりいいかげんにしたりすることができず,まわりからはかたくるしいと思われることがあるかもしれません。
 もっと肩の力を抜いてゆったりやってはいかがでしょうか。



 きまじめで,適当にふざけたりいいかげんにしたりすることなく回答した結果でしょうか。適当にふざけてるところもあるのですが…(笑)。


広島法務局の人権クイズ

 私は現在,職場の人権学習に取り組んでいることもあり,人権についても理解を深めようと,クイズに参加してみました。

 人権クイズは全部で5問あり,点字ブロックの意味,ピクトグラム(絵文字)の意味,色鉛筆のうち「はだいろ」の選択,人権シンボルマークの意味,車につける身体障害者標識の選択という設問だったのですが,見事全問正解でした。

 そのうちで印象深かったのが,色鉛筆の「はだいろ」はどれかという設問で,はだいろに近い色が20種類近く用意されており,(1)○番,(2)△番と□番,(3)全部 の3択でした。

 白い肌に近い色,褐色の肌に近い色が選択肢に入っており,少し迷いましたが,「もしかして,これがはだいろですと決めつけること自体が人種差別につながるのではないか」と思い,「(3)全部」で回答したところ,考え方も含めて正解でした。


中国四国厚生局麻薬取締部のクイズ

 薬物に関するクイズに答え,銃の的当てに命中すれば記念品がもらえるというイベントでした。

 クイズは,「危険ドラッグは麻薬や覚せい剤に比べて安全だと思うか」など,下手に間違えたら,そのまま逮捕されそうな内容でしたが,無事クリアし,的当ても命中して,記念品をいただきました。

(「STOP the 薬物」記念品)
Photo_4


拘置所内見学ツアー

 受付を済ませ,広島拘置所の中を見学しました。

 厳粛な雰囲気の中,実際の運動場,洗濯場,居室などを見学することができました。

 運動場で,刑務官に「ここでタバコも吸えるのですか。」と質問したところ,「タバコどころか,火気厳禁です。」と教えていただきました。

 どうやら私は警察の留置場と混同していたようで,その留置場でも現在は禁煙とされているようです。

 居室は畳部屋で奥にトイレ部屋もありましたが,想像していたより広く明るい部屋でした。

 冬は寒そうですが,イベント当日のようにドアを開けておくことは絶対ないので,風が入ることはないそうです。

 食事についてのパネル展示もあり,性別,年齢,体格,作業内容などにより,男性が1日約1,200~1,600kcal,女性が1,100~1,400kcal,少年が1,200~1,700kcalと決められています。

 若干カロリーが少ないかなとも思うのですが,外出しない分,エネルギー消費量も少なく計算されているのかも知れないと思いました。

 食費は1人1日約530円,行事用の特別食として1人年間約600円となっています。

 行事用の特別食については,年末年始の食事代がメインになるのでしょう。

 麦ご飯の米と麦の割合は7対3と決められているそうです。

 私が普段食べている麦ご飯は,それと同じか,むしろ麦の割合が多いぐらいなのですが,私はもはやすっかりこの割合に慣れていて,たまに米だけのご飯を同じ量食べようとしてもお腹一杯になってしまいます。

 このほか,会場内に「塀の中のマルシェ」と名付けられた軽食コーナーもあり,ネーミングも含めて,よく考えられているなと思いました。


 「ひろこうフェスタ in 広島拘置所(後編) -革製品制作体験・刑務所製コッペパン・記念品-」に続きます。

2016年9月29日 (木)

アッタラシイ呉菓子大博覧会 -間宮最中,ドーナツケーキ,伊太利コロッケ,呉海軍工廠工員弁当-

 広島県呉市。

 かつて戦艦大和をはじめとする軍艦を建造し,横須賀,舞鶴,佐世保に並ぶ海軍の要衝として栄えたまちです。

 また,肉じゃがをはじめ,今も海軍にちなんだグルメが数多く伝承されている「海軍グルメのまち」でもあります。

 そんな呉で,2016年4月24日に,海軍のレシピを参考に当時の味を再現し,紹介するイベント「アッタラシイ呉菓子大博覧会」が開催されました。

 会場は,戦艦大和などの資料が展示されている「大和ミュージアム(呉市海事歴史科学館)」玄関前の広場でした。

(「大和ミュージアム」と「てつのくじら館」)
Photo

 写真手前左半分の建物が「大和ミュージアム」,カーブする道路を隔てて右上の潜水艦と建物が「てつのくじら館(海上自衛隊呉史料館)」です。


(「アッタラシイ呉菓子大博覧会」会場の様子)
Photo_2

 会場の「大和ミュージアム」玄関前広場の様子です。

 「アッタラシイ」は「新しい」と「あったらしい(存在したらしい)」をかけているのでしょう。

 また,後程御紹介しますが,水兵がお菓子を持って「オカシクレー」と言っているポスターが用意されていました。
 これは「クレー」と「呉」をかけているのでしょうね。

 果たしてどんなお菓子を紹介して「くれ」るのか,期待が高まります。


間宮最中

 「間宮」は,帝国海軍の各艦船に食料を供給するための給糧艦でした。

 食料を供給するだけでなく,調理も行われていたようで,嗜好品のお菓子まで艦内で製造されていたようです。

 その「間宮」で作られていた羊羹を再現し,その羊羹を餡として最中皮ではさんだものが,この「間宮最中」です。

(間宮最中説明書き)
Photo_3

 写真右側が先程お話しした「アッタラシイ呉菓子大博覧会」のポスターです。

 「風月堂」のウェブページには,「大福なら1日1万個,焼きまんじゅうなら2万個,羊羹なら2千2百本(大きいので間宮の洗濯板と呼ばれた),最中なら,なんと6万個の生産能力がありました。」と説明されています。(同ウェブページ「海軍赤レンガ饅頭」の説明文から抜粋)

(間宮最中(包装))
Photo_4

 原材料は,「小豆,白双(ザラメ糖),糸寒天,水飴,糯米」となっています。

 ザラメ糖や糸寒天が用いられているところに特徴がありそうです。

(間宮最中)
Photo_4

 羊羹用の小豆餡だけに,若干甘味が強く,味が濃いように思いましたが,市販されている最中とほぼ同じ味でした。


ドーナツ・ケーキ


 「間宮最中」と同様,給糧艦「間宮」で作られていたお菓子の1つです。

(ドーナツ・ケーキ説明文)
Photo_6

 海軍省教育局の「海軍二等主計兵調理術教科書」に記載されているレシピを再現したドーナツと説明があります。

(ドーナツ・ケーキ(包装))
Photo_7

 小麦粉,砂糖,牛乳,卵,ベーキングパウダーの生地で揚げたシンプルなドーナツです。

(ドーナツ・ケーキ)
Photo_5

 生地にバターやマーガリンといった油脂が使われてないので,ベーキングパウダーのサクッとした感じが前面に出たドーナツとなっており,しつこさがありませんでした。

 私が子供の頃,見よう見まねで作ったドーナツに似ていると言えば,当時の海軍二等主計兵殿に怒られるかも知れませんが,そんな素朴な,揚げパンのようなドーナツでした。


伊太利コロッケ

 伊太利はイタリアという意味です。

 コロッケに外国の名を冠するならば,フランスのクロケットにちなんで「仏蘭西(フランス)コロッケ」とした方が,料理の観点から言えば適していると思いますが,日独伊三国同盟などの時代背景も反映されたネーミングだったのでしょう。

(伊太利コロッケ説明書き)
Photo_9

 一等巡洋艦「青葉」の兵員の評判「人気度100%大歓迎」だったと説明書きにあります。

 いくら何でも100%というのは,戦時中お決まりの誇大表現だと思いますが,洋食がとびきりの御馳走だと思われていたことは確かでしょう。


(一等巡洋艦「青葉」)
Photo

 大和ミュージアムに展示されている一等巡洋艦「青葉」の模型です。

 「青葉」という艦名は,京都府舞鶴市の青葉山に由来しています。


(伊太利コロッケ(包装))
Photo_10

 イタリアのコロッケと言えば,ライスコロッケの「アランチーニ(スップリ)」を思い出します。

 では,当時の海軍が考えたイタリアのコロッケとなるとどんな料理なのでしょうか。

(伊太利コロッケ)
Photo_6

 荒めにつぶしたじゃがいもに,ベシャメルソースを加えたクリームコロッケです。

 中の具は細かく切った豚肉と玉ねぎ,ミックスベジタブル(人参,グリーンピース,とうもろこし)でした。

 ベシャメルソース中心のクリームコロッケと違い,じゃがいものコロッケにベシャメルソースを少し配合した作りとなっているため,ミックスベジタブル入りポテトグラタンという表現が近いと思います。


呉海軍工廠工員弁当

 かつて「戦艦大和」も建造された呉海軍工廠。
 そこで工員向けに販売されていた弁当が再現され,販売されていました。

(呉海軍工廠工員弁当説明書き)
Photo_12

 呉海軍工廠で最盛期に約73,000人もの工員が働いておられたとは驚きです。

 その工員たちの食事は,自宅から持参する弁当のほかに,弁当部勤務の年配女性たちが作る数万食もの工員弁当があったと説明されています。

(呉海軍工廠工員弁当箱)
Photo_13

 ここまでくると,食事を用意するのも一大作業です。

 その再現された工員向け弁当の中身がこちらです。

(呉海軍工廠工員弁当)
Photo_14

 竹皮で作られた弁当箱の中に,麦ご飯,ひじきの煮物,小魚の佃煮(2種),沢庵が入っています。

 弁当のふたを開けた瞬間,ご飯と沢庵のぬかと佃煮が混ざったにおいが漂いました。

 現代の市販弁当にはない,周りに漂うとちょっと困るような昔の弁当のにおいです。

 麦ご飯はもちろん,ひじきの煮物や佃煮も1つ1つの量が多く,1回の食事には十分過ぎるほどの量がありました。

 麦ご飯でお腹を一杯にすることがメインで,そのご飯のおともとして常備菜のおかずが盛られているという感じです。

 今だから新鮮な気持ちでおいしいと思いますが,この内容が毎日続くと,正直な話しんどいと思います。

 当時は,ご飯と缶詰の組み合わせで食べる人も多かったと聞いたことがありますが,これは毎日の食事に変化をもたせるという意味もあったのでしょう。

 こうした思いも含め,当時の食事を忠実に再現されている弁当だと思いました。


食の世界から歴史を理解する

 今回御紹介したいずれの食べ物も,「昔はこんな味付けだったのだろうな」と思わせるような,現代人の嗜好とは少し異なる味がしました。

 それこそが高く評価できる点だと思います。

 なぜなら,現代の嗜好に合わせるのではなく,より当時の味に近い料理や菓子を再現した結果だと言えるからです。

 当時使われた材料や調理法,食事の組み合わせ,人々の嗜好などを考証し,その結果をもとに,実際に食べられていたであろう料理や菓子を再現したり,味わってみることは,味覚,触覚,嗅覚といった感覚までフル活用して理解することができるという利点もあり,歴史を深く理解する上でとても有効な方法だと思います。

2016年9月19日 (月)

愛知県東海市の「トマトde健康フェスティバル」・広島県世羅町のトマト料理・カゴメの世羅菜園

愛知県東海市とカゴメ株式会社

 ケチャップやトマトジュースで有名なカゴメ株式会社。

 発祥の地は知多半島の付け根に位置する愛知県東海市です。

 その東海市とカゴメ株式会社が2015年4月10日に「トマトde健康まちづくり協定」を締結し,食の活動拠点「とまと記念館」,「トマト給食」,果ては「トマトジュースで乾杯」の推奨や「トマトジュースの出る蛇口」の設置まで,様々な取組みが行われています。


愛知県東海市の「トマトde健康フェスティバル」


 また,2016年8月1日から同年10月31日までは,「トマトde健康フェスティバル」という食のイベントが実施されており,東海市内の飲食店やスイーツ店などで,様々なトマト料理やトマトスイーツを味わうことができるようです。

 私は愛知県にお住まいのtomoさんのブログ記事を拝読し,このイベントを知りました。その記事を御紹介します。


○「tomoのブログ」

 「トマトde健康フェスティバル参戦禄① ~トマトナンとチキンカレー~

 「トマトde健康フェスティバル参戦禄② ~冷製パスタ~

 「トマトde健康フェスティバル参戦禄③ ~トマトスムージー~

 「トマトde健康フェスティバル参戦禄④+α ~若鳥のフレッシュトマトソース添え~

 こうしたイベントに参加されたブログ記事などを拝読すると,「こんな面白いイベントが地元(広島)でもあればいいのに」と羨ましく思うのですが,その後,たまたま立ち寄った広島県内の道の駅が地元野菜のトマトを使った料理に力を入れておられることを知り,興味を持って調べてみることとしました。


広島県世羅町のトマト料理・スイーツ

 高校駅伝で有名な世羅高校のある広島県世羅郡世羅町。

 その町にある交流拠点が「道の駅世羅」です。

 中国やまなみ街道(中国横断自動車道尾道松江線)世羅インターチェンジを降りてすぐの場所にあります。

 その「道の駅世羅」の飲食コーナーにトマトを使った料理・スイーツが用意されていたので,いただいてみました。


瀬戸内六穀豚のデミトマカツ丼

(瀬戸内六穀豚のデミトマカツ丼)
Photo

 「瀬戸内六穀豚」(とうもろこし,大麦,小麦,米,マイロ(こうりゃん),大豆の六穀を飼料に育てた豚)のとんかつを丼のご飯の上にのせ,地元の「せらワイン」で作られたデミグラスソースと世羅町産トマトで作られたトマトソースをかけた洋風カツ丼です。

 同じ丼の中に,トマトの輪切りを中心としたサラダも添えられています。

 とんかつの衣はカリッと,中の豚肉はジューシーでやわらかく,デミグラスソースやトマトソースとよく合いました。

 トマトソースはトマトの角切りを煮込んで作られており,甘味もあって美味しかったです。


トマトソフトクリーム

 トマト入りのソフトクリームが人気だと聞き,注文しました。

 お店の方から,ソフトクリームに塩をかけるかどうか尋ねられました。
 「トマトやスイカに塩をかけて食べるようなものか」と思いつつ,塩もかけていただきました。

 これがそのトマトソフトクリームです。

(トマトソフトクリーム)
Photo_2

 白いバニラソフトクリームに赤いトマトが混ぜられ,赤っぽく色付いたソフトクリームになっています。

 写真でははっきりわかりませんが,肉眼では表面に塩の粒を確認することができます。

 実際にいただいてみると,独特な青臭さも含め,かなりトマトに近い風味でした。

 甘さは控え目なのですが,塩をかけることによって甘さが引き立ち,生のトマトに塩をかけて食べた時と全く同じ効果を感じられました。

 トマト本来の風味を生かしたソフトクリームに仕上がっており,おいしくいただきました。


 このほか,同じ世羅町内の料理旅館「玉乃家」には,トマトづくし創作和懐石「トマト懐石」(要予約)がメニューとして用意されており,トマトが町おこしの産品として,大きな役割を担っているようです。


カゴメの世羅菜園

 世羅町の町おこし産品の1つとなっているトマト。

 世羅町内でカゴメ株式会社が運営する大規模トマト農園「世羅菜園」に行ってみることにしました。

 「道の駅世羅」で場所を教えていただき,地図を片手に車で農園に向かいましたが,それでもかなり迷いました。

 半ばあきらめかけた頃,やっと「世羅菜園」への案内看板を見つけることができ,何とかたどり着くことができました。

 世羅菜園は三原市久井町に近い,世羅町の山奥にあります。

 世羅菜園の看板がなければ,それとわからなかったと思います。

(世羅菜園入口)
Photo_3

 大きく整然とした温室ハウスが続いています。

 道をはさんだ向かい側には,「日本農園」という大規模なレタス農園もあります。

 世羅菜園全体の規模が把握したかったため,車でもう少し上に登ってみることとしました。

 すると,見渡す限り温室ハウスが続く,息を呑むような風景が目に飛び込んできました。

(世羅菜園)
Photo_4

 カゴメのウェブページを拝見すると,世羅菜園は,全国に8か所ある大型菜園の1つで,規模は約8.5haとあります。

○カゴメ株式会社ウェブページ
 「菜園の紹介

 奥深い山中に突如現れる大規模農園 世羅菜園は,日本でも最大級のトマト農園だと言えるでしょう。

 帰り際,道沿いに大きな池がありました。

 近くに豊かな水源があることも,この地に世羅菜園や日本農園といった大規模農園が作られた理由の1つに違いないと思いつつ,現地を後にしました。

 世羅町は確かにトマトの一大産地です。


カゴメの広島県産ラウンドレッド

 世羅町内のスーパーマーケットの野菜売場に寄りました。

 「地産地消コーナー」に,広島県産のトマト「ラウンドレッド」が売られていたので,購入しました。

(ラウンドレッド(袋))
Photo_5

 ラウンドレッドは一般的なトマトに比べ,一回り小さなトマトです。

 袋の裏にラウンドレッドの3つの特徴が書かれていました。


○ラウンドレッドの特徴

 (1)色 鮮やかな赤色(リコピンの赤)

 (2)形 丸くて,使い勝手のよいサイズ

 (3)性状 しっかりとした果肉感

(ラウンドレッド)
Photo_6

 確かに赤色が濃く,一回り小さな丸型で,表面にハリがあります。

 フルーツトマトのような強い甘味はありませんが,青臭さが少なく,小ぶりで,果肉がしっかりとしているので,サラダや料理など広範囲に使いやすいトマトとなっています。


 今回世羅町を訪問しましたが,まさにトマトづくしの1日となりました。

 トマトに御興味がある方は,愛知県東海市や広島県世羅町にぜひお越しください。

 最後に,愛知県東海市の「トマトde健康フェスティバル」を教えていただき,この記事への掲載をこころよく承諾してくださったtomoさんに,この場をお借りして厚くお礼申し上げます。

最近のトラックバック

2018年7月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
無料ブログはココログ