金刀比羅の刀の耳かき -香川県琴平町-
金刀比羅宮参道で購入しました。
象頭山(琴平山)は瀬戸内海の船の目印とされ,のちに航海安全の神につながります。「大物主神」やガンジス川に住むワニを神格化した「クンピーラ(金毘羅)神」が融合した,神仏習合によって生まれた神社です。
参道の1368段ある階段を行き来するのは大変ですが,土産物屋が軒を連ね,楽しませてくれます。
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金刀比羅宮参道で購入しました。
象頭山(琴平山)は瀬戸内海の船の目印とされ,のちに航海安全の神につながります。「大物主神」やガンジス川に住むワニを神格化した「クンピーラ(金毘羅)神」が融合した,神仏習合によって生まれた神社です。
参道の1368段ある階段を行き来するのは大変ですが,土産物屋が軒を連ね,楽しませてくれます。
先日,八丁味噌を使っていて,ふと,「この香りはチョコレートとよく似ている。」と思いました。
チョコレートの原料「カカオニブ」や中華食材の「豆鼓」も引っ張り出して口に含んで香りを比べてみましたが,やっぱりよく似ているのです。(ついでに中華調味料の「甜麺醤」の香りも確かめましたが,これはよく考えると,豆鼓が原料だと思います。甜麺醤は,甜(甘い),麺(中国語で小麦),醤(味噌)ですが,要は甘味噌にした豆鼓のことでしょう。)
写真:左から八丁味噌,豆鼓,カカオニブ
共通点と言えば,豆が原料であること(八丁味噌は大豆,豆鼓は黒大豆,カカオニブはカカオ豆),発酵の過程があること,褐色であることが思いつきます。
ここで,ふと頭をよぎったのは,かつて何かの本で読んだ「メイラード反応」です。
化学的に説明すれば難しいのでしょうが,要は,照焼,豚肉生姜焼,煎餅,いか焼き,カラメルのような,糖分や醤油を加熱した時に発する香ばしい香りや味を生み出す反応と理解しています。
メイラード反応を改めて調べてみると,
○糖とアミノ酸(たんぱく質)が相互に作用して褐色に変化し,特有の香気成分を生じさせる反応で,褐変反応とも呼ばれている。
○醤油や味噌のほかにも,おこげ,焼肉,飴色に炒めた玉ねぎ,コーヒー豆・黒ビール・チョコレートの色素形成などが該当する。
とあり,香りについては,
○アミノ酸の種類により,香気成分が異なり,焦げ臭,カラメル臭,ナッツ臭などがある。
とありますが,その様々な香気の種類の中で,ひときわ目立って数多くあったのが,何とチョコレートの香りでした。
発酵条件など,カカオ豆を生産する中南米を中心とした赤道周辺地域と,八丁味噌や豆鼓を生産する日本や中国など東アジア地域では気候など異なることも多いと思いますが,逆に,豆が発酵して褐色に変化する際に,何かしら同じ菌や発酵の要素が関わっており,それがあの独特なチョコレートの香り,苦味,渋み,褐色変化をもたらしているのではないかと思います。
カレーの隠し味にチョコレートを入れるのも,このメイラード反応の効果を発揮させるためであり,科学的にも根拠があると言えそうです。
香りの研究はまだまだ未知なことが多いようなので,これからの研究成果に期待したいところです。
東北物産展(広島市内デパート)で購入しました。
耳かき用のミニチュア版ながら,実際の張子の赤べこと同様,頭が上下左右に動くようにできています。赤色は魔除けを,斑点は痘を表しているそうです。材木運搬に苦労していた人々を助けてくれた,優しい牛です。
奈良公園で購入しました。
奈良公園には鹿がたくさんいますが,それは,春日大社の神の使いとされているからです。
その神の使いの角が耳かきになるとは,畏れ多いことです。
和歌山市観光土産品センターで購入しました。
徳川御三家の居城だけあって,気品のあるお城に感じられます。
天守閣からは和歌山市内を一望することができます。
境港市の水木しげるロードで購入しました。
この通り一帯は,水木しげる氏の描く妖怪のブロンズ像でいっぱいです。
もちろん,妖怪グッズのお土産も豊富で,妖怪キャラクターのパンまで売られています。
広島駅構内売店で購入しました。
広島東洋カープのマスコットキャラクターです。
カープの応援グッズやお土産品のみならず,マンホールやバス停など,広島のありとあらゆる場所で出会うことができます。
続いて自家製ココア編。自家製チョコレートを作るのと同じ要領で,カカオニブをすり鉢に入れ,すりこぎで粒が細かくなるようすって,ココアパウダーを作り,粉糖と一緒にお湯で少しずつ溶かしてココアとしました。
(感想)
・ヴァン・ホーテン以前の,ココアバターの油脂を抜いていないココアはどんな飲み物だったのか興味があって作りました。
・予想どおり,レギュラーコーヒーをそのまま湯にとかしたように,しばらくすると粉がコップの底に溜まりました。すりつぶしが十分でなかったこともあり,少ししかお湯に溶けないのです。
・また,表面は油脂が浮いて,ギラギラです。もっともな話で,市販のココアは油脂含有量22~24%程度なのに対し,このココアはカカオニブの油脂含有量のままですから,約55%と2倍以上となります。昔の人は,この油をすくい取りながら飲んだそうです。
・ヴァン・ホーテンがカカオ・プレス機にかけて脱脂し,より細かい粒子のココアパウダを必要とした理由が身に染みて理解できました。おいしい飲み物ではなかったですが,ココアの歴史に思いをはせながら,それなりに味わいました。
「カカオ豆とチョコレート」の記事にある入手したカカオニブを使って,実際にチョコレートとココアを作ってみました。
まずはチョコレート編。材料はカカオニブ,サラダ油,粉糖です。
実はこのカカオニブ,そのまま食べるだけでも十分美味しいのです。見た目は粒子の荒いインスタントコーヒー(フリーズドライ法)をそのまま食べた時の味・食感をイメージしたのですが,実際食べてみると,味は高カカオチョコレートや砂糖なしココアといった感じで,食べられないほど苦味はなく,食感はアーモンドなどナッツの感じです(カカオ豆もアーモンドも油脂分が約55%でほぼ同じというのも納得)。私にとっては,そのまま食べても美味しいので,少々もったいない気もしましたが,食文化研究という大義名分のもと,作りました。
<自家製チョコレート>
1 カカオニブをメターテ(カカオ豆磨砕板)に目立ーてたすり鉢(湯せんで温める)に入れ,すりこぎで粒が細かくなるようすります。
(お湯を入れたボウルの中にすり鉢を入れ,ある程度すった様子)
2 ある程度粒が細かくなったら,粒子を細かくドロドロの状態にするため,サラダ油を適量入れます。味をみながら,粉糖も加えます。あとはひたすらすりつぶします。
3 型に流し込み,冷やして固めれば完成です。
(感想)
・見た目はともかく,予想を超えた美味しいチョコレートができました。カカオ豆のザラつき感はありますが,それはそれで美味しいのです。苦労して作り,ありがたみがある分,市販のチョコレートよりも美味しいように思いました。カカオニブを手に入れることができれば,また作りたいです。
・すり鉢で相当な時間(15~20分程度)すりつぶす必要があります。25~30/1000mmにするとザラつき感がないと伺いましたが,人力のすり鉢では限界があるでしょう。チョコレートは,原材料(カカオ豆)の栽培から,入手,各工程の作業,製品化に至るまで,農園・商社・機械・メーカーなどに,ある程度は頼らざるを得ないと思います。
・実際に作ることで,なぜカカオニブに追加で油脂を入れる必要があるのか,どのくらい砂糖を加える必要があるのかを理解することができます。油脂がないと,含有するココアバターのみでは粉っぽくてなめらかさは出ませんし,かと言って牛乳などを直接加えるとその水分で分離してしまいます。また,砂糖を加えないとスイーツになりません。市販のチョコレートの食品表示は,だいたいまず砂糖がきて,カカオマス,そして追加の油脂として,ココアバターや植物油脂,ミルクチョコレートの場合はこれに粉乳という構成になっていますが,よく理解できるようになりました。
久しぶりにフランス料理のディナーを食べに行きました。
今回のメニューをもとに,フランス料理を研究したいと思います。
<アミューズ「エスカルゴのブルゴーニュ風」>
ミニサイズのカスロールに入っており,楽しませてくれます。ブルゴーニュはワインの産地として有名ですが,そのぶどうの葉を食べるエスカルゴも特産品です。エスカルゴ・バターという,エシャロット,にんにく,パセリ,塩,こしょうを加えたバターを使ってオーブンで焼いた料理です。バゲットと一緒に食べるとガーリックトーストのような感じでまた美味しいです。
<スープ「シャンピニョンのスープ カプチーノ風」>
シャンピニョン(Champignons)はきのこ全般をさします。シャンピニョンを繊維のみになるぐらい煮込んで,そのエキスだけを布でこしてスープにするとのことです。濃厚なきのこの風味をカプチーノ仕立てで味わうことができる,美味しいスープでした。
<前菜「天然鯛のムース」>
天然鯛のすり身に生クリームや卵白を加えて作られたものと思います。ファルス(Farce:詰物,まぜ物)の一種です。ブラン・マンジェ(後述)のようなふるふるとした食感で,周りに巻かれたクルジェット(courgette:ズッキーニ)がそれを支えています。ソースは「ブール・ブラン(Beurre Blanc:白いバター)」という,バター,エシャロット,白ワイン,生クリーム等を使ったソースです。スープと同様,天然鯛のエキスのみをムースでいただくという,贅沢な料理になっています。
<メイン「豚タンの香草焼き」>
もみじ豚のタンを使った香草焼きです。ペルシヤード(Persillade)という,パセリ,にんにく,オリーブ油等を混ぜたパン粉が用いられていると教えてもらいました。ペルシヤードは綴りからみて,ペルシ(Persil:パセリ)が由来だと思います。フライパンに薄く油をひいて炒め焼きするコートレット(Cotelette:カツレツ)と同じ調理法だと思います。豚タンの料理は初めてでしたが,とても軟らかくて,美味しかったです。
<メイン「牛ホホ肉赤ワイン煮込み」>
ソースがミロワール(miroir:鏡)のようにつやが出ています。これは惜しげもなく赤ワインが用いられている証拠です。フランス料理に「牛肉の煮込み,ブルゴーニュ風」という,牛肉を香味野菜(玉ねぎ,人参,セロリ),トマト,赤ワインで煮込む料理があり,私も何度か作ってみて思うのですが,このソースをそのまま使ったのでは,このような見事なつやや色になりません。少なくとも,仕上げのソースは,ソース・ヴァン・ルージュ(Sauce vin rouge:赤ワインソース)のような,ほとんど赤ワインで作られたソースだと思います。実際,シェフも1人分で何本も赤ワインを使うとおっしゃっていました。この店のこのソースに惚れ込んで,何度も家でに挑戦するのですが…。味はもちろん,ナイフなしでも切れるぐらい煮込まれており,美味しかったです。
<デザート「ブランマンジェ,コーヒー,小菓子」> 画像はありませんが,ブランマンジェ(Blanc Manger:白い食べ物)という,牛乳や生クリームを砂糖などで加えてプリン型に固めた冷菓です。ソースにはメロンが使われていました。砂糖ではなく,香川の和三盆を使っておられるそうです。前回いただいた「ピーチ・メルバ(バニラアイスクリームと桃のシロップ漬けにラズベリーソースをかけたデザート)」と同様,この店のシェフは,フランス料理の基本をきっちりおさえた上で,シェフのオリジナリティも加えられているのです。絶妙な固まりぐあいで,美味しくいただきました。
ジョエル・ロブション(Joël Robuchon)で腕を磨かれたシェフに,今回もとても美味しい料理を提供していただきました。帰宅し,フランス料理の本を開くと,そのとおりが載っているので,とても勉強になります。いつも,値段以上の感動と満足と勉強をさせていただいているシェフに感謝しています。
(研究)
1 フランス料理でハーブを多用するのは,家の周りに自生していて,使いやすいから。わざわざハーブを買わないとも。日本では,フランス料理などを作る際にはハーブを買ったり,栽培したりして入手するが,この話を伺って,「身近にある食材から料理は生まれる」と改めて思い知らされる。
2 エシャロットが売られているのをあまりみかけないことについて,シェフに尋ねたところ,そもそも日本ではあまり栽培されていないことが理由とのこと。これも①と同じく,フランスでは身近にある食材だからソースなどに多用されている事例。
3 和三盆は香川・徳島の特産品。それまで砂糖は輸入に頼っていたが,金銀の海外流出の原因となり,この事態を食い止めるため,徳川吉宗が国内生産を奨励,高松藩出身の平賀源内が栽培書を著し,香川や徳島で和三盆が特産品となり,和菓子の普及につながる。
大相撲広島場所のお土産です。
最近は地方巡業も多くなり,広島でも相撲を観ることができるようになりました。
門司港レトロ海峡プラザで購入しました。
源平の合戦の舞台となった壇ノ浦が近くにあるからだと思います。
首がクルクル回る,面白い作りになっています。
宮島の土産物店で購入しました。
耳かきを収めたらしゃもじの形になります。
しゃもじは宮島細工の1つです。廿日市は木材の集積地でもあることから,宮島細工は木製の工芸品が多いです。また,廿日市は「けん玉」発祥の地でもあります。
しゃもじを手に持って,「(幸せなどを)めし(飯)とれ!めしとれ!」と叫ぶのが宮島通です。
出雲大社周辺の土産物店で購入しました。
ふくろうと出雲大社の関係はよくわかりませんが,スタンド耳かきで珍しかったので,陳列されていたのを即購入しました。
昔からの土産物店を散策して歩くのも楽しいです。
別府温泉の土産物店で購入しました。
主産地は臼杵市で,国内では,そのほとんどが大分県産です。
かぼすくんの耳そうじの姿がリアルです。
いただきものです。
本塗りの漆の耳かきをカラフルなちりめんケースに収納でき,実用的な耳かきです。
善光寺周辺の土産物店で購入しました。
善光寺は,一光三尊阿弥陀如来像を本尊とする無宗派(天台宗と浄土宗によって運営)のお寺で,開山の祖である本田善光の名が由来とのことです。無宗派のお寺とは珍しいです。住職(善光寺上人)は代々,公家出身者だそうです。
清水寺周辺の土産物店で購入しました。
お坊さん耳かきは全国各地にありますが,この京都の地で作られ,全国に流通し,笠にその地名のスタンプが押印されて,販売されているような気がします。ほかの耳かきについても,京都で同じ耳かきを見つけることがあります。
牡蠣の季節です。
先日,スーパーで,パックのまま電子レンジで温めれば調理できるという,殻付き牡蠣が売られていたので,興味を持ち,買って食べてみました。
「広島トップかき」ブランドとして売られています。
電子レンジの中が蒸気で見えなくなるほどでしたが,殻も開き,普通に食べられました。焼き牡蠣は牡蠣から出たスープが大切なのですが,その汁は殻にとどまらず,パックの底にたまったので,貧乏性の私は,それも飲みました。
そして今日,近所で水産まつりが行われ,焼き牡蠣やのり汁の試食,取れたての鮮魚・牡蠣等の販売が行われていたので,行ってみました。
まずは,焼き牡蠣の試食。
漁協の皆さんが牡蠣やホタテを焼いています。
焼き牡蠣です。殻が多少混ざってますが,それも一緒に食べるのが醍醐味です。
そして,名物「生のり汁」も試食させていただきました。
豪快な盛り付けの「生のり汁」。中に豚ばら肉と豆腐が入っています。
この2日間で牡蠣などの海産物を堪能しました。
やはりその土地のものをその土地で新鮮なうちにいただくのが最高です。
先日,広島市植物公園で開催された「カカオとチョコの秘密展」に行ってきました。
当日,実演会「チョコの原料(カカオニブ)の磨砕実演会」と題して,広島大学名誉教授の佐藤清隆氏の講演と学生の皆さんの実演指導が行われました。併せて,ボランティアガイドさんよる「展示解説とカカオガイドツアー」もあり,いずれも興味深く,とても有意義なひとときを過ごせました。
チョコレートについては,「キットカット」の記事でまとめましたが,今回新たに勉強したことを列記します。
①カカオの木は,幹に直接黄色い花が咲く。これを幹生花(かんせいか)と言う。よって枝だけでなく,幹にも実ができる。
[カカオの木と実がなるイメージ(協力:通りすがりの人)]
②1つのカカオの中から,カカオ豆が30~40個取れる。周りの白いわたは「カカオパルプ」と呼ばれ,チョコレート等の原材料には用いられないが,これはこれで甘くて美味しく原産地では逆にこれだけを食べてカカオ豆を捨てていたとのこと。
[カカオ豆の様子(展示)]
③カカオ豆を木箱やバナナの葉で包んで発酵させ,香りをつけて乾燥させた状態で出荷,製造メーカーのチョコレート工場等へ運ばれる。
④カカオ豆を焙煎し,皮を取り除いた胚乳部分だけのものを「カカオニブ」と言う。その約55%は油脂分(ココアバター)であり,残りが食物繊維等(ココアケーキ)である。
[ローストカカオ豆(上半分が皮(シェル)をはいだ状態)]
[カカオ豆の変化(展示)]
⑤カカオニブを磨砕してドロドロにしたものが「カカオマス」と呼ばれる。油脂分が多いので,カカオニブをすりつぶしただけで,ドロドロになる。ココアバターは31℃以上で溶けるので,磨砕の際には,石のまな板(メターテ)を40℃ぐらいに温めておく必要がある。原産地は,赤道±20度の暑い地域なので,そのまますりつぶせるが,ヨーロッパなど寒い国では,昔はメターテの下に炭火を置き,温めながら作業した。
[特製メターテ(厚い鉄板は温められている)]
⑥実際にカカオニブを試食してみる。また,研究室にある特製メターテやすり鉢でカカオニブの磨砕を体験。お土産に小袋に入ったカカオニブをいただく。家ですり鉢を使い,粉糖とサラダ油を混ぜ合わせてすりつぶすと実際にチョコレートが作れるとのこと。
[カカオニブ磨砕(佐藤先生による磨砕。超高速回転で右手が流し撮りの写真となる。)]
実演会の途中や終了後に,せっかくの機会なので,佐藤先生にいくつか質問させていただきました。
Q「チョコレートは,(脂肪分を加える必要があるため)カカオマスにさらに別のカカオ豆から
作ったカカオバターを加えることになるのでしょうか。」
A「そのとおり。チョコレートはイギリスのジョーゼフ・フライが発見しました。」
Q「サラダ油の代わりに,生クリームを入れてもいいかと思うですが。」
A「水分が邪魔をしてうまくチョコレートはできません。」
Q「今日のカカオニブの品種は何でしょうか。」
A「フォラステロ種です。」
Q「一度でいいので,クリオロ種を食べてみたいのですが…。」
A「店頭ではほとんど売られてないと思います。」
Q「クリオロ種の農園を御覧になったことがありますか。」
A「農園は世界でもほんのわずかしかありません。私が訪問した農園では,数百メートル
四方に及ぶ農園にクリオロ種が栽培されていましたが,それはたった1本から派生する
木を大事に支えて栽培しているものでした。クリオロ種は病気に弱いので,毎日カカオ
の実を1つ1つ観察してまわる必要があり,非常に手間がかかる栽培方法でした。」
Q「クリオロ種はそのままでも美味しいと聞きますが。」
A「確かにそうです。ミルクチョコレートにするなどもったいないです。」
Q「カカオも紅茶のように発酵という工程があるのですね。」
A「カカオは何万,何億とおりも発酵方法ありますが,発酵が果たす役割は非常に大きい
のです。」
チョコレートへの愛と情熱でチョコレートも溶かすような,楽しくて素晴らしい先生でした。
お忙しい中,佐藤先生をはじめ,研究室の学生さん,ボランティアガイドさんには大変お世話になりました。心からお礼申し上げます。
(豆知識)
・ココアはお湯で溶かして飲まれることが多いが,原産地など暑い国では,逆に冷水で溶かして飲まれることも多い。
・マカダミアナッツは,オーストラリア原産で,現在ハワイなどで栽培されているが,ハワイやグアムのお土産で有名なマカダミアナッツチョコレートを開発したのは実は日系人(マモル・タキタニ氏)。
・カカオマスに牛乳や生クリームを入れてもミルクチョコレートは作れない。逆に牛乳や生クリームの水分により,分離してしまう。粉乳などを用いる。
(研究)
ミルクチョコレートはスイス・ヴェヴェイのアンリ・ネスレとダニエル・ペーターが開発。ネスレは薬剤師で,乳幼児用粉ミルクの開発に成功,ココア製造の経験を持つペーターに,チョコレートの中に粉ミルクを入れることを勧める。ところが,うまくできず,ネスレのライバルが開発したコンデンス・ミルクを使うとなめらかなミルクチョコレートができた。そこでネスレもコンデンス・ミルクを作るようになる。
スイス・ヴェヴェイのアンリ・ネスレが母乳代替食品(ミルク加工品・ミルク入り穀粉)を開発。それに影響を受けた隣人のダニエル・ペーターがミルクチョコレートを開発した。
チューリッヒでココアを製造していたルドルフ・リンツは「コンチェ」(攪拌・すり混ぜる)の機械の改良に成功。カカオマス・ココアバター・砂糖・ミルクを混ぜ合わせ,なめらかな食感のミルクチョコレートを作る。こうした経緯を経て,スイスのミルクチョコレートが有名になる。
ココアを改良・普及させたオランダのヴァン・ホーテンは化学・機械技術に造詣が深かった。チョコレートを開発したイギリスのジョーゼフ・フライはもともと薬局経営者。ネスレは薬剤師。リンツは薬剤師の家庭に生まれ,兄は薬局経営。兄から助言を得た。カカオ加工・ココア製造には化学・薬学的知識が必要不可欠だったことがわかる。
いただきものです。川崎大師駅周辺の土産物店で購入されたものと思います。
正式には平間寺(へいけんじ)と言う真言宗のお寺です。初詣客の輸送を目的とした「大師電気鉄道」が現在の「京浜急行電鉄」の前身という話がとても興味深いです。
輪島市内土産物店で購入しました。
能登地方版「なまはげ」です。
囲炉裏や火鉢にあたってばかりいるとできる火だこをアマメといい,怠け者のアマメを剥ぎにくる妖怪とのことです。秋田のなまはげのように出刃包丁までは持っていません。
ハウステンボスで購入しました。
オランダの風車を背景にオランダ娘とチューリップという,オランダらしさ満載の耳かきです。
オランダの風車は,水を汲み上げて水路を築き,穀物や豆などをひく重要な役割があります。カカオ豆を粉砕し,コンラート・ヴァン・ホーテンのココアも誕生しました。
ハウステンボスで購入しました。
ハウステンボスにはチューリップの耳かきがたくさんあります。
チューリップの品種がたくさんあるのと同様,耳かきにもバリエーションがあって,まさにチューリップ・バブルです(笑)。
ハウステンボスで購入しました。
服や木靴もオランダっぽくきまってます。
本場オランダ国民が見たらどう思うのか,少し気になります。
ハウステンボスで購入しました。
シンプルなチューリップの耳かきです。
オランダは海抜が低く,干拓地(ポルダー)が国土の大部分を占めることから,北海からの強い風を利用し,海水を汲み上げる風車が発達しました。チューリップは,水はけがよく,水路の発達したオランダの国土に適した植物となっています。
長崎ハウステンボスで購入しました。
高さが約24cmあります。スタンド型で,めしべが耳かきと綿(花粉?)になっています。
陳列にはかなりスペースを必要としますが,その分,インパクトも大です。
萩市内の土産物店で購入しました。
山口県の耳かきで一番多いのは,ふぐだと思います。
防府の大道土(だいどうつち)を使い,李勺光・李敬によって確立された,茶道でも名高い萩焼でふぐの耳かきを作るとは,贅沢な話です。
トルコ料理の店に伺いました。
今回は,前回のディナーコースにはなかった「キョフテ」(トルコ風ハンバーグ)を食べる目的で伺いました。ランチコースの内容は次のとおりです。
「メルジメッキ・チョルパス」(レンズ豆スープ)
日本で言う味噌汁のような,定番スープです。バジルが効いています。さらりとしたスープで,インド料理のダルスープに似ていると思います。
前菜3種盛合せ
左上の白いのが「フムス」(ひよこ豆のペースト),右上の赤いのが「アジュル・エズメ」(トマトと玉ねぎのピリ辛ペースト),下の白と緑のが「ウスパナック・タラマ」(ほうれん草とヨーグルトのペースト)です。いずれも,パンと一緒に食べます。
「エキメッキ」(トルコのパン)
ゴマがのせてあるパンです。オリーブ油を入れてないフォカッチャのようなパンです。
「キョフテ」(トルコ風ハンバーグ)
トルコ料理の定番です。ソースはかかっておらず,スパイスで味付けされており,具材は肉と玉ねぎなので,肉の旨みをダイレクトに味わえました。パセリが振られ,ライスとサラダが添えられています。
「トルコチャイ」(紅茶)
トルコチャイは,インドのチャイ(煮出しミルクティー)とは違い,ストレートティーです。
チャイグラスもトルコの本場ものです。砂糖は付いてきましたが,ミルクはありません。確かに,紅茶の風味を味わいたいなら,ミルクは不要かも知れません。
前回,ディナーコースをいただきましたが,その時の内容は次のとおりでした。
「メルジメッキ・チョルパス」(レンズ豆スープ)
前菜4種
「エキメッキ」
「チョバンカヴルマ」(羊肉ソテー)
トルコの定番料理。角切りにした羊肉と玉ねぎ,パプリカ等の野菜をスパイスで炒めた料理です。
「ストラッチ」(米のプディング)
トルコの定番スイーツです。牛乳・砂糖・米・バターをまぜて火にかけ,米がやわらかくなったら,冷やしてシナモンをかけて作るスイーツです。
「トルコチャイ」
(メモ)
トルコ料理は,フレンチ,中華と並んで世界三大料理とされています。でも少なくとも日本ではまだマイナーな料理です。なぜ世界三大料理なのか…手元の本によると,この三大料理と称されるのは,いずれも宮廷料理の流れを汲む手の込んだ料理や菓子が豊富なことがその理由みたいです。
また,フレンチがヨーロッパの,中華がアジアの,そしてトルコ料理がその東西文化の交流地域のそれぞれ代表する料理だからだとも言えるでしょう。
東西の食文化が入り混じっている様子は,「ピデ」(トルコ風ピザ)や「エキメッキ」にみられる中東・西洋文化,「ピラウ」(ピラフ)や「マントウ」(中国の饅頭(万頭)がシルクロードを経由して伝えられたというトルコ風水餃子,ロシア「ペリメニ」やイタリアの「ラヴィオリ」とも似ている),「ストラッチ」にみられる中東・アジアの文化,「シシュケバブ」(羊肉の串焼き)や「ドネルケバブ」(回転焼肉)にみられる遊牧民族の文化,そして「トルコチャイ」にみられるインドの文化などが挙げられるでしょう。
トルコ発祥の料理は,挽き肉などの詰め物をしたロールキャベツなどの料理,同じく挽き肉を団子状にしたハンバーグやミートボールのような料理,トルコ系遊牧民が作ったヨーグルト(トルコ語で「ヨーウルト」)などがあり,ヨーロッパやインドなど地の利を生かして,様々な国の食文化に影響を与えました。
大学の図書館で読んだトルコ関係の本によると,トルコ料理に使われる特徴的な食材は,ゴマ,トマト,春巻,ピーマン,ヨーグルト,ナス,ズッキーニ,メロン,スイカ,蜂蜜などで,お菓子には,求肥,綿菓子,「モハレビ」(上新粉のお菓子)など和菓子に似たスイーツもあるとのことでした。
ベリーダンスを観ながら(自ら踊りながら)トルコ料理を食べるのもいいですね。
ペルー料理を看板料理とする店を訪問しました。
アラカルトで次のとおり注文しました。
「セビッチェ」(魚介のマリネ)
世界で生で魚を食べる国は珍しく,日本の刺身など,世界的に寿司が流行する前までは,「日本人は生の魚を食べる野蛮人」ぐらいに思われていました。日本以外で生で料理として代表的なのは,このペルーやチリの「セビッチェ」とタヒチの「ポワッソン・クリュ(フランス語で生魚という意味)」ぐらいで,いずれも生の魚介を適当な大きさに切り,塩とライムなど柑橘類で締めた酢の物のような料理です。こうした話を本で読んだことがあったので,とても興味深くいただきました。想像どおりの味で,美味しかったです。炒ったトウモロコシとチリソースが添えられており,味に変化が添えられてよかったです。
「フレホール・コン・ビステク」(豆の煮込みとビーフステーキ)
ブラジル料理のフェジョアーダを食べたことがありますが,牛肉と豆それにライスという構成は南米料理で共通しているような気がします。中南米やインドなどは豆の良さをよく理解し,食文化に取り入れているようです。とても食べやすく,日本人の口に合う料理でした。
「アンティクーチョ」(牛のハツの串焼き)
これは店に行って初めて知りましたが,ペルー料理では,セビッチェと並んで有名な料理とのことでした。ハツ(心臓)です。香草やクミンが効いて美味しかったです。ポテトが添えられていましたが,これもアンデスが原産で,ペルー料理には欠かせません。また,同じく添えられているマヨネーズは,スペインのメノルカ島の港町マオンで作られていた肉料理に添えるソースだとする説が有力であることを踏まえると,これもスペインの文化を受け入れたペルーの料理に欠かせないソースなのかなと思いながら,食べました。
「チチャモラーダ」(トウモロコシのジュース)
これは画像はありませんが,トウモロコシから作られた紫色の甘いジュースです。あちらのトウモロコシは黄色ではなく,黒に近い紫色の粒なのです。実際に店の方にトウモロコシを見せてもらいましたが,「これは黒く炭化した焼きトウモロコシじゃないのか」と思うぐらいの色をしていました。ジュースの味は,ぶどうジュースに蜂蜜を入れたような風味で,飲みやすかったです。
店のメニューの冊子に英語で,「ペルー料理はインカの食材にスペイン,アフリカ,日本,アラブ,中国,インド各国の料理を取り入れている。」と説明がありましたが,確かに多国籍な分,味も洗練されている気がしました。グラシアス!
別府温泉の土産物店で購入しました。
大分で有名な椎茸のスタンド型耳かきです。
スタンド型を発見するだけでも嬉しいのですが,大分県の名産品が耳かきになっていること,「大分県一品」(一村一品運動の一品でしょう)と地名が記載されていること,椎茸の親子で構成されアイデアに富んでいることなど,お土産用耳かきとしてふさわしい要素が豊富で,こういう耳かきを発見する楽しみが,耳かきコレクションの醍醐味だと思います。
軽井沢の土産物店で購入しました。
軽井沢といったら「かっぱ」,と言うわけでもなさそうですが,スタンド型耳かきであり,「軽井沢」と地名のシールも貼られているので,即買いでした。
軽井沢は,軽井沢駅より南側は西武グループの一大観光地となっており,駅より北側はこれぞ観光地軽井沢という風情がある地域となっています。
いずれも耳かきを含めたお土産が充実しており,楽しめますが,耳かきに限って言えば,駅より北側の昔からある土産物店を探訪してみるのも楽しいです。
高知市街のはりまや橋にある土産物店で購入しました。
高知の耳かきと言えば,やはり坂本龍馬が本命でしょう。
紙製で,手作りです。手を袖に入れた独特のポーズがよく表現されています。
金沢は金箔の産地として有名です。
2本も持っており,「気持ちのいい耳かきです」とあるにもかかわらず,どこかもったいなくて使ったことがありません。
大きい瓢箪が1個,小さい瓢箪が5個で計6個。六瓢箪(むびょうたん)です。
「ひょうたんには神が宿ると言はれ六瓢(むびょう)は「無病」に通じ脳,肺臓,心臓,肝臓,脾臓,腎臓,を病気から守ると共に父,母,兄,弟,妻,子,六親の無病息災を守るといわれています。」と説明文があります。
以前の記事で,紙貼りパネルで簡易レフ板を作ったお話をしましたが,今回はもう一歩進めて,上からの光をソフトにするため,上部にクッキングペーパーを被せてみました。
本当はトレーシングペーパーを被せるのでしょうが,半透明ならクッキングペーパーも同じだと思い,試みました。
写真撮影,特にブツ撮りと言われる静物撮影は,光をどうコントロールするかがポイントになります。明るければはっきりした写真は撮れますが,逆にスポット的な光源で,強ければ強いほど,その静物の影も明確にできてしまうことになります。トレーシングペーパーは,この影をソフトにする(分散させる)ために必要になってくる訳です。
うちの場合は,上からの蛍光灯の明かり,そして光を補うために横からクリップライトを点けるとその明かりで影ができてしまいます。その影をソフトにさせたかったのです。
使ってみると,確かに影が弱まり,いい感じです。背景が白い紙なので,露出をプラス1~1.3補正するときれいに写せます。
ただ,今回は調子に乗って,クリップライトを強く当てて,白とび気味になってしまいました。写真撮影は難しいです。
門司港レトロ海峡プラザの袋に入っていました。貰い物だと思います。
ふくろうだと思うのですが,地理的に考えると,ふぐとも思え,いやいや,ふぐなら足はなかろうと,ペンギンにも思え,ネーミングが悩ましいところです。
体が透明です。
「チョコレートの世界史(中公新書)武田尚子著」を読みました。
食文化の本を読むたびに思うのですが,食文化を知るためには,その背景にある歴史や宗教の知識が多かれ少なかれ必要になってきます。この本は,そういった背景もわかりやすく説明してくれています。
今回,勉強になったことを列記しておきます。
○カカオ豆には,希少品種で抜群の味のクリオロ種,世界の生産量の大半を占めるフォラステロ種,クリオロ種とフォラステロ種両方の特徴を生かしたトリニタリオ種の3種があること。
○最初からチョコレートが生まれた訳ではなく,まずはカカオマスから脂肪分(カカオバター)を抜いてパウダー状にしたココアが主流だったこと。
○脂肪分を抜くことを主眼に置き,ココアを完成させたのがオランダのコンラート・ヴァン・ホーテンであること。
○その後,イギリスでは,奴隷貿易,保護貿易から自由貿易という流れの中,プロテスタントの一派クエーカー教徒の中から,フライ家,キャドバリー家,ロウントリー家というココア・チョコレートの御三家ができたこと。
○フライ家では,ココアの製造法とは逆に,カカオマスに脂肪分(カカオバターやミルク)を更に加えることによって固形のチョコレートを作りあげたこと。
○こうした流れを経て,ロウントリー家でウエハースにチョコレートをかけたキットカットが誕生したこと。
○ロウントリー社は労働者福祉,企業経営の先駆者でもあったこと。
○ロウントリー社はその後,マッキントッシュ社を吸収合併し,日本での販売は不二家が手掛けた。その後,ネスレ社の傘下に入り,現在に至ること。
などです。勉強になったと同時に,チョコレート,中でもキットカットに改めて興味を持ちました。キットカットを食べ,紅茶で流し込むティーブレイクもイギリスの本場っぽくていいですね。
この本を読めば,キットカットの話で,「きっと」盛り上がること間違いありません。
「目と目が合ったら 君とブレイク 明るい深呼吸 運んできた!」
「今風が吹く ブレイクしそう 一緒に飛ぼうよ!」
というテレビCMの曲の印象が強いのですが,1990年代中頃の曲で,ネットで検索してもなかなか見当たりません。これらの曲は,恐らく本国イギリスの曲を日本語訳したものでしょう。実際,「運んできた!」の部分は「Have a break kitkat!」と同じフレーズですし,発音もよく似ています。また,私の聴き間違いかも知れませんが,日本語の歌詞が多少不自然なところ(失礼)も,そう感じさせます。
キットカットはロングセラーなので,世代によって,様々な思い出やイメージソングがあるのでしょう。
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