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2014年3月16日 (日)

あずきの研究1 -なぜ料理にはあまり使われないのか-

 和菓子に欠かせない食材,小豆の研究です。

 小豆は,日本人にとってとても身近な食べ物ですが,よく考えるとちょっと変わった,面白い食材でもあります。
 そこで「あずきの研究」と題して,私が疑問に思うことを,私なりに調べ,考察した結果をいくつかまとめてみようと思います。

○あずきの疑問
 「主にお菓子に使われ,料理にはあまり使われないのはなぜか。」


 これは「所さんの目がテン」の「あんこの科学」で納得がいきました。世界各国の豆の煮込み料理を小豆で作ったらどうなるかという実験で,結果,全ての料理がただの粒あんになってしまいました。小豆はでんぷんの量が多くて膨らみやすいのに,外の皮が固くて膨らまないので,すぐに皮が破れ,煮くずれてしまうのです。豆の形を保つことができず,全て小豆色になるため,料理で用いるより,あんことしてお菓子に使うのが適当とのことでした。

 小豆の料理として思い浮かぶのは「いとこ煮」です。根菜と小豆の煮物で,煮えにくい材料から順に追い追い(甥甥とも読め,転じて「いとこ」となる)煮て,醤油や味噌で味付けした料理ですが,レシピをみると,煮た根菜に,別に下茹でしておいた小豆を加えて仕上げるようになっています。小豆の煮崩れを防ぐためでしょうが,このように,見た目を考慮すると,小豆を料理するのは少し手間がかかります。そのため,郷土料理として伝わる地域では,特別な日(冠婚葬祭)の料理と位置付けられているようです。見た目も手間も関係ないという人なら別ですが,料理には結構見た目が左右しますし,手間がかかるかどうかというのは,日常の料理を作り続ける上では,重要な判断材料になると思います。

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