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2014年9月15日 (月)

日本食研食文化博物館見学1 -博物館・工場見学-

 夏休みを利用し,以前からとても興味のあった日本食研食文化博物館を見学させていただきました。

(事前予約)
 予約時に,見学コース(食文化博物館コース[3時間半]か宮殿コース[1時間15分])と昼食のメニュー(今週の世界料理,料理長おすすめ,日替りランチなど)を決めておく必要があるのですが,私は食文化を学ぶという大きな目的があるため,迷わず「食文化博物館コース」,昼食は「今週の世界料理」でお願いしました。

(KO宮殿工場・宮殿食文化博物館)
 当日,本社ビルで受付を済ませ,午前中はオーストリア・ウィーンのベルベデーレ宮殿を模して作られたKO宮殿工場と宮殿食文化博物館を見学しました。

(KO宮殿工場・宮殿食文化博物館外観)
Photo

 ホールでは,アルプホルンを吹く「バンコ」(日本食研のキャラクター)が出迎えてくれました。
(ホルンバンコ)
Photo_2

 工場や博物館内は写真撮影できないため,画像では御紹介できませんが,基本的に正面の一部が博物館,奥の大部分が吹き抜けの工場(正面向かって右が粉体工場,左が液体工場)となっています。粉体工場では,唐揚げ粉などブレンドされた各種粉末調味料が,液体工場では焼肉のたれ「晩餐館」や業務用のたれなど各種液体調味料が製造されている様子が見学できました。

 「宮殿食文化博物館」では,ウィーンのハプスブルク家を中心にした宮廷食文化の紹介(宮廷料理の再現,食器,絵画等)や,世界三大香辛料(コショウ,クローブ,ナツメグ)の説明,世界の調味料や王室御用達,国際儀礼の展示などを見学することができます。

 なぜ宮殿の工場を作られたのか,以前から疑問に思っていましたが,職員の方から,「珍しい食材は宮殿に集まり,晩餐館で食文化が向上されたことによります。」と教えていただきました。

(ベルベデーレ宮殿とハプスブルク家)
Photo_11

(マーブルホール)
Photo_4

(マリーアントワネットのロイヤルダイニングルーム)
Photo_5

(レストラン食文化)
 昼食は,社員食堂としても利用されている「レストラン食文化」でいただきました。私は「今週の世界料理」で,ベトナム料理をいただきました。明るく広いレストランでした。

(世界ハム・ソーセージ博物館)
 ハム研究工場と併設された世界ハム・ソーセージ博物館を見学しました。日本食研はハム・ソーセージを製造することを目的に,ハム・ソーセージの製造に必要な塩せき剤や調味料,機械の販売から事業を拡大された経緯もあり,ハム・ソーセージに関する展示も豊富です。ドイツ最新鋭の機械やドイツ人マイスター直伝の技術の成果を見学することが出来ます。

(世界食文化博物館)
 私が以前から一番興味があったのが,この世界食文化博物館です。

「食文化の始まりと変遷」
 世界四大主食「米」,「麦」,「とうもろこし」,「イモ」の伝播をパネルで紹介されていたり,「火」との出会いから始まり,四大文明を経て,食文化が形成される様子を映像で学習することが出来ました。
○人類は「共食(皆で,限りある食物を分かち合って食べる)」をする動物である。
○フランス料理は鼻で味わい,中国料理は舌で味わい,日本料理は目で味わう
というメッセージが印象的でした。

「食文化世界旅行」
 世界各国(99か国・196種)の料理が,地域別に食品サンプルで展示・紹介されています。このサンプルは1皿,数万円~数十万円し,独自に注文されたと伺いましたが,それ相当の価値があると思います。日本の赤飯そっくりのキューバのコングリという米料理など,初めて知った料理も多く,1皿ずつ,興味深く見学しました。それぞれの料理の説明書きが書かれたクリアファイルがありましたが,その原稿のコピーをいただけたらとか,このコーナーだけずっと見学させていただけたらと思うほど,内容が充実し,私が一番興味を持ったコーナーでした。

(世界の料理サンプルの展示:「総合ガイドブック」から抜粋)
Photo_6

 このほか,最先端のデジタル技術で当時描かれた絵を再現した,レオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」や,世界の代表的な食材,食事道具なども展示されていました。

(日本食研歴史館・日本食研商品展示館)
 「日本食研歴史館」では,映像や写真,展示物で1971年創業の日本食研の歩みを学ぶことができました。映像は,スメタナの「モルダウ」の曲と共に会社の歩みが紹介され,エルガーの「威風堂々」の曲で現在を迎える,一大ストーリーとなっています。社内での御縁をサポートする「社内恋愛神社」もありました。

 「日本食研商品展示館」では,実際の商品が各部門別に展示されていました。焼肉のたれなどお馴染みですが,実際には,唐揚げ粉など業務用商品の割合が大半を占めるとのことで,少し驚きました。外食・中食の様々な料理に活躍しているのだと思います。

 最後にロビーで自社商品のお土産をいただき,食文化博物館コースを終了しました。

 とても充実した内容で,興味の尽きない私は,個人的にもっとじっくり見学させていただけたらとも思いましたが,また機会があれば訪問させていただくこととし,職員の方にお礼を述べて,見学を終了しました。

(さらばバンコちゃん,また会う日まで)
Photo_7

(ケーオーホテル)
 せっかくの機会なので,日本食研グループのホテル「ケーオーホテル」にも足を運びました。南仏プロバンスをイメージしたオーベルジュとなっています。

(ケーオーホテルの外観)
Photo_8

 ティーラウンジ「アテネ」でコーヒーを飲み,しばしゆっくりとした時間を過ごしました。このホテルでフランス料理をいただくのもいいなあと思いつつ,帰路につきました。

 とても有意義な1日でした。

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