ケニア料理の特徴と主な料理1 -ケニアの食文化-
ケニアは,アフリカ大陸の東海岸に位置する国です。
(アフリカ大陸とケニア)
ケニアを含むアフリカ大陸東海岸は,スワヒリ地域と呼ばれています。
古くからインド洋を舞台にアラビア,ペルシア,インドと交易関係を結び,スワヒリ文化が育まれてきました。
アラブやペルシャの商人が「ダウ船」と呼ばれる帆船を使って交易したのですが,こうした交易が盛んに行われた理由として,規則的に風向きを変える季節風(モンスーン)と海流がうまく利用されたことが挙げられます。
(アフリカ・スワヒリ地域と季節風)
(宇佐美久美子『アフリカ史の意味』から引用)
(ダウ船)
(宇佐美久美子『アフリカ史の意味』から引用)
かの有名なインド航路の開拓者バスコ・ダ・ガマも,いざインドに向けて出航する際には,現在のタンザニア・ケニアのアフリカ東海岸出身のアラブ人を水先案内人として同行させており,アラビア海を熟知している彼らから航海術も学んだようです。
こうしたアラビア,ペルシア,インドとの交流は,ケニアの食文化においても,様々な影響を受けることとなりました。
ケニアの食文化
ケニアの代表的な主食は,トウモロコシの粉を練って蒸したり,湯で練り上げて作られた「ウガリ」と呼ばれる団子や,小麦粉(全粒粉)を練って,薄く伸ばして焼いた「チャパティ」などで,地域によっては米飯も食べられています。
このほかによく食べられる食材としては,豆,鶏,山羊,牛肉,スクマウィキ(ケール)などがあります。また,ビクトリア湖周辺では,ティラピアなどの魚もよく食べられるようです。
料理では豆のシチュー「ギゼリ」や焼肉「ニャマ・チョマ」などが有名です。
カレーやサモサも一般的な料理となっており,チャパティも含めて,インドなど南アジアの移民からの食文化の伝播があったことが伺えます。
同様に,ケニアで一般的な料理となっている「ピラウ」や「ビリヤニ」は,元々はトルコの「ピラウ」や北インドの「プラオ」,「ビリヤニ」という米料理が,アラブ人によって,アフリカやヨーロッパに伝えられたもので,中東からも食文化の影響を受けていることが伺えます。
(メモ)
スワヒリ
「スワヒリ」は,アラビア語の「サーヒル」(「海岸」という意味)の複数形「サワーヒル」に由来するもので,現在のソマリア南部からモザンビーク北部に至るベルト状の海岸地域をさす。
アラブ人による米料理の伝播
米と野菜,豆,肉などを油脂で炒め,香辛料や塩で味付けして炊いた料理は,中東や北インドで盛んに食べられる米料理だが,この料理をアフリカやヨーロッパに広めたのがアラブ人である。ケニアの「ピラウ」や「ビリヤニ」のほか,ヨーロッパ全般の「ピラフ」,スペイン・バレンシア地方の「パエリア」などが挙げられる。
「パエリア」はその後,大西洋を渡ってアメリカ南部ルイジアナのクレオール料理「ジャンバラヤ」へとつながっている。
<主な参考文献>
宇佐美久美子『アフリカ史の意味』山川出版社
ケニア共和国大使館・ケニア政府観光局日本事務所『ケニア観光公式ガイド』
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