いなり山(最上稲荷)の耳かき -岡山県岡山市-
岡山市北区にある最上(さいじょう)稲荷の耳かきです。
稲荷という名前や大鳥居からは,神社を想像しますが,神仏習合の形態をとる日蓮宗のお寺です。
門前町(参道)は,アーケードのある長い坂道に土産店や飲食店などが連なっており,周囲の静かな光景からは想像できないような賑やかなエリアとなっています。
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岡山市北区にある最上(さいじょう)稲荷の耳かきです。
稲荷という名前や大鳥居からは,神社を想像しますが,神仏習合の形態をとる日蓮宗のお寺です。
門前町(参道)は,アーケードのある長い坂道に土産店や飲食店などが連なっており,周囲の静かな光景からは想像できないような賑やかなエリアとなっています。
デニムストリートのデニムまん
倉敷は国産ジーンズ発祥の地として有名です。
その倉敷に,デニムと同じ藍色の生地で作られた肉まんが売られていることを知り,倉敷美観地区にある「デニムストリート」を訪問しました。
デニムストリートには,確かにデニムまんなどが売られているテイクアウトのコーナーがあり,行列ができていました。
(メニュー)
デニムまん以外にも,藍色のソフトクリーム「デニムソフト」や,バンズが藍色の「デニムバーガー」など,普段見かけない色の食べ物が売られていました。
早速気になっていたデニムまんを買ってみました。
(デニムまん販売の様子)
「食欲をなくす色 No 1 それは青色です」と堂々と書かれたコピーが印象的です。
肉まんにしては割高で,見た目も食欲を削ぐ色となっており,一見すると商品としてはマイナス要素の方が大きく思えます。
しかし,ここまでマイナス要素ばかりが揃った商品は珍しいので,私を含め,逆に好奇心から購買意欲がかきたてられる方が多いのも事実でしょう。
自宅に持ち帰り,実食です。
(デニムまん)
自宅で改めて取り出すと,やはり強烈なインパクトのある色です。
(デニムまんの中身)
中のあんは他の一般的な肉まんと同じものだと思います。
実際にいただいてみると,「見た目を除けば,市販の肉まんとほぼ同じ」だと思いました。
色が食欲に与える影響
色と食欲の関係について,幕内秀夫氏は『子どもが野菜嫌いで何が悪い!』という著書の中で,「子どもが緑黄色野菜を好まないのは,緑や青,紫色の食べ物が,植物の未熟さ,毒性を示すことを直感的に判断するから」であり,そのことを逆手に取って,「子どもが口にしてほしくない洗剤やタバコなどは緑や青,紫色のパッケージが多い」と述べています。
経験を積んだ大人は,色以外にも多くの判断材料を持っているので,食べ物の良し悪しを総合的に判断するようになりますが,人間の持つ生理的な判断材料として,緑や青などの寒色系より赤や黄色など暖色系の方がおいしそうに見えるのは,疑いようのない事実です。
デニムまんのマーケティング
今回のデニムまん1つを取っても,地域の特産を食べ物に生かしたアイデア,観光地であることを踏まえた絶妙な価格設定,そして,あえて真逆の食欲をなくす色を使うことで好奇心から食欲を掻き立てる手法など,既存の枠にとらわれない,でも緻密に計算されたであろうマーケティング手法を垣間見ることができます。
エンターテイメントの要素が強い食べ物だと思いました。
エディブルフラワー
山口県柳井市の農産物直売所で,エディブルフラワー(edible flower,食用花)が売られていました。
同市内には「やまぐちフラワーランド」もあることから,観賞用だけでなく,食用の花にも力を入れておられるのではと思い,興味を持って購入してみました。
陳列コーナーには,エディブルフラワーについての説明がありました。
(お花の取り扱い方について)
意外といろんな花が食べられるようです。
ただ,同じ種類の花でも,観賞用に育てられた花には,人体に有毒な農薬や化学肥料が使われている可能性があるので,食用に育てられた花以外は避ける必要があるでしょう。
(食べられるお花の利用法の提案)
エディブルフラワーの利用法
花を使った料理というと,刺身のつまなどに用いられる食用菊や,あんパンにのせられた桜の塩漬け,洒落たレストランなどで出されるサラダなどを思い出しますが,ほかにも,お菓子の生地やバターに練り込んだり,砂糖漬けにするなどの利用法があるようです。
エディブルフラワーの実食
今回購入したエディブルフラワーは,様々な花の詰合せパック(200円)です。
皿に出してみました。
(エディブルフラワー)
観賞用でも十分通用するほど,きれいな花が並んでいます。
実際,観賞用に留めておいた方が…という気もしましたが,そのままでいただいてみました。
エディブルフラワーだからと言って,ほかの花と違って甘いとか,食べやすいというものでもなさそうです。
当然ながら,香りは花そのものですし,雄しべ,雌しべ,緑色の茎の部分は少し苦味がありますし,口の中で花粉も感じます。
抵抗なく食べられるのは,花びらの部分だけと言えるかも知れません。
でもやはり,花の香り,見た目の美しさ,鮮やかさ,彩りの良さから,サラダや前菜,デザートなど,料理やお菓子のアクセントとして利用すると,料理のグレードが飛躍的にアップすることは間違いありません。
エディブルフラワーをうまく利用すれば,何気ない料理もひと味違った料理に変化させることができるので,作る楽しみや食べる楽しみも増えるように思います。
アフリカフレンドシップウィークの料理体験プログラムで,ケニア料理のビリヤニを作りました。
後編ではビリヤニの調理方法から御報告します。
※「ケニア料理の特徴と主な料理2 -アフリカフレンドシップウィークのビリヤニ(前編)-」も御参照ください。
調理方法
玉ねぎを除く全ての食材(下拵えした鶏肉,じゃがいも,ピーマン,ナス,人参,にんにく,しょうが)を大きな鍋に入れ,その上からトマト缶とヨーグルトを加え,炒めるような感じで,よく混ぜ合わせたのち,煮込みます。
(鍋に全ての食材を入れた様子)
鶏肉にゴマだれで下拵えされている様子が伺えます。
鶏肉の下拵えはあらかじめなされていたのですが,その方法も気になるところです。
(かき混ぜる様子)
3人で一斉にかきまぜています。大鍋だからできる技です(笑)。
(かき混ぜた後の様子)
野菜やトマト缶などから十分な水分が出るので,水を加える必要はありません。
一方,別に用意したフライパンに油をひき,切った玉ねぎを入れて,あめ色になるまでよく炒め,この炒めた玉ねぎも一緒に大きな鍋に入れて更に煮込みます。
(しばらく煮込み,玉ねぎを炒める様子)
あとは野菜などが柔らかくなるまで,30分~1時間ひたすら煮込みます。
じゃがいもや人参を大きめに切っている分,時間を要しました。
その間に,タイ米(ジャスミンライス)とサフラン(サフランを水に浸けたサフラン水)で,サフランライスを炊いておきます。
仕上げの調味は,塩のほかに,「ロイコ」というケニアでよく使われる調味料が用いられました。
原材料には,コリアンダー,シナモン,フェンネル,ターメリック,生姜,にんにく,クミン,メティシード(フェヌグリーク)などが表記されています。
(ロイコ外観)
ビーフフレーバーとあり,牛の絵が描かれています。
ビリヤニはインド料理として有名ですが,牛を神聖化しているインドでは,さすがにこのロイコは入れないでしょうね(笑)。
(ロイコの様子)
ケニアで幅広い料理に使われているシーズニングスパイスで,舐めてみたところ,タンドリーチキン用のスパイスに近いように思いました。
ガラムマサラで代用できそうだという意見もありました。
ロイコは日本では手に入れることが難しく,今回の「日本にある材料で簡単に作れる」というキャッチフレーズからちょっとかけ離れているのでは…と思索に耽るうちに,コトコト煮込まれたビリヤニが出来上がりました。
ビリヤニの実食
(ビリヤニ)
サフランライスと煮込んだシチューを皿に盛り,完成です。
具材の1つ1つが大きく,豪快な一品に仕上がりました。
具材といい,盛り付け方といい,カレーライスと雰囲気がよく似ています。
味は,トマトとヨーグルトの酸味が7割,炒めた玉ねぎや煮込んだ野菜から出た甘味が2割,スパイスの味が1割ぐらいで,酸味が強い素朴な野菜シチューに仕上がっていました。
そして…多分仕上げに塩を入れ忘れたのだと思いますが(笑),肝心の塩味がほとんどなかったため,私を含む多くの参加者が,後から塩を加えて食べていました。
塩を入れると酸味が和らいで全体の味がうまくまとまったように思います。
豪快さを味わう料理でもあり,材料をかなり大きめに切るようにアドバイスがあった理由がわかりました。
ケニア紅茶とエチオピアコーヒー
実食時,アイスのケニア紅茶とエチオピアコーヒーが振る舞われました。
(ケニア紅茶)
量が少ないので,どちらか1つだけとの制約があったのですが,私の隣に座っていた研究熱心な高校生くらいの女の子が「どっちも飲んでみたい」と悩んでいる様子でした。
そこで,私が「紅茶とコーヒーを1人分ずつもらって2人で飲み比べたらいいよ。」と提案し,1つずつもらってきました。
すると,彼女は「うまいうまい」とあっという間に紅茶もコーヒーも1人で全て飲みきってしまいました(笑)。
本当は,彼女と私で半分ずつにし,私もどんな味か飲み比べたいと思っていたのですが…。
ケニア紅茶とエチオピアコーヒーは幻に終わりました(笑)。
ンジョヤ・ダイアナ講師への質問
ビリヤニを煮込んでいる間,せっかくの機会なので,講師のンジョヤ・ダイアナさんに質問してみました。
(質問)
ケニアではトウモロコシや小麦粉が主食となっているイメージがありますが,米も食べられるのですか。
(回答)
確かにトウモロコシの粉で作る餅のような「ウガリ」はよく食べます。
ただ,主食が統一している訳ではなく,地域によって,メインとなる穀物が異なっています。私の出身地では主に米を食べています。
(質問)
ダイアナさんの出身地は海の近くですか。
(回答)
そうです。
アフリカで米が食べられているという話には意外な印象を持ちましたが,「ケニア料理の特徴と主な料理1 -ケニアの食文化-」でも取り上げたように,インド洋を舞台に,アラブ人がアフリカなどに米料理を広めたことも,ケニアをはじめとするアフリカで米が食べられている理由の1つではないかと思いました。
特に,ケニアでも海(インド洋)の近くであれば,なおさらそういう歴史的背景もあるのではないかと思いつつ,料理体験プログラムを終えました。
(パネル展示の絵)
三重県は,英虞(あご)湾をはじめとして,伊勢志摩,鳥羽などで真珠の養殖が盛んです。
この耳かきの値段は,確か500円前後だったと思いますが,「本真珠保証」シールが貼られており,本真珠に間違いなさそうです。
真珠養殖の本場ならではの発想で生まれた,贅沢な耳かきとなっています。
アフリカフレンドシップウィーク
2015年7月19日から26日までの1週間,広島市留学生会館で「アフリカフレンドシップウィーク2015」が開催されました。
(アフリカフレンドシップウィーク2015 パンフレット)
アフリカをもっと身近に感じ,アフリカとの相互交流の場としてもらうことを目的に企画されたイベントで,常設パネル展示のほかにも,日替わりで,音楽演奏会,意見交換会,料理教室,衣装作り体験,ダンス・ドラム・ジェンベの各ワークショップなどが開催され,実に盛りだくさんのイベントでした。
(アフリカの衣装)
そのプログラムの中で,特に興味を持ったのが,「ケニア料理を作ってみよう!食べてみよう!」という料理体験プログラムでした。
広島でケニア料理を作ったり食べたりするチャンスは滅多にないと思い,夏休みを利用して,このプログラムに参加させていただくこととしました。
当日のケニア料理のメニューは「ビリヤニ」となっていました。
一般的に,ビリヤニはインド料理として有名なので,ビリヤニの料理体験だけでなく,なぜビリヤニがケニア料理なのかその理由を知ることも出来ればと,様々な期待を胸に当日を迎えました。
アラビア,ペルシア,インドから影響を受けたケニアの食文化
当日,料理体験プログラムは午後からだったので,午前中は,なぜビリヤニがケニア料理となっているのか,アフリカ史の本を中心に読んで,まずは独学でその真相を探ってみることとしました。
その結果,ケニアを含むスワヒリ地域(アフリカ大陸東海岸)は,インド洋の季節風(モンスーン)と海流を利用してアラビア,ペルシア,インドと盛んに交流があり,こうした国々の食文化がケニアの食文化に様々な影響を与えていることがわかりました。
※詳細については,「ケニア料理の特徴と主な料理1 -ケニアの食文化-」にまとめましたので,御参照ください。
ビリヤニの調理実習
プログラムの会場には20人を超す参加者が集まりました。
講師はンジョヤ・ダイアナさんです。
女性が中心で,夏休みに入っていたからか,中・高校生や親子連れの方も多かったです。
当初は男1人の参加で少しさみしい感じでしたが,ケニア君をはじめ,男性も数名おられ,何より楽しかったので,気付けば,人一倍張り切って取り組んでいました。
※ケニア君:広島でケニア紅茶や天然素材の焼き菓子を販売されたり,アフリカを中心に森づくりに取り組んでおられる活動家。
調理室に入ると,調理台の上にあらかじめ材料とレシピが用意されていました。
大きなナスが印象的です。
(材料とケニア料理教室レシピ)
レシピは,4人分の材料が書かれていますが,作り方は空白のメモ欄になっており,実際の調理で習得しながら記入して仕上げるようです。
(ケニア料理教室レシピ)
4人分の材料表です。ポテトは12個となっていますが,1人3個は多いので(笑),実際に用意されていた6個でよいと思います。
材料の下拵え
玉ねぎは皮をむき,薄切りにします。ナス,皮をむいたじゃがいも,人参(皮付き),種を除いたピーマンは全て一口大に切りますが,これはかなり大きめに切るよう指導がありました。
(人参の皮をむいた方がよいのではと話をしたところ,周りの参加者は皮付きに抵抗がなかったのが印象的でした。)
にんにくと生姜もスライスしておきます。
鶏肉はあらかじめ一口大に切り,漬け込んでおいたものが用意されていました。
(ゴマだれで漬け込んだように見えましたが,レシピにないので詳細は不明です。)
一方で,サフランライスを作るため,サフランを水に漬けて色を出しておきます。
(ンジョヤ・ダイアナ講師による下拵えの様子)
調理方法や実食などの様子などにつきましては,後編で御報告します。
(パネル展示の絵)
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