赤そばの花と赤そば -広島県北広島町-
広島県山県郡北広島町八幡。
冬は広島県内でも有数の豪雪地帯として有名な地域です。
八幡高原と呼ばれる高原地帯には湿原が点在しており,登山シーズンになると登山姿の人々を多く見かけます。
そんな八幡高原に秋が訪れると,一面に赤そばの花が咲きます。
そばの花と言えば,通常白い花を想像しますが,ここ八幡高原では「高嶺ルビー(たかねるびー)」と呼ばれる赤い花を咲かせるそばが栽培されているのです。
この「高嶺ルビー」は,もともと標高の高いヒマラヤ山脈の麓で栽培されていたものを日本に持ち帰り,品種改良して誕生したものです。
長野県内で多く栽培されているようですが,今回訪問した八幡高原も中国山地にあって標高が高いため,栽培に適した環境であると言えるでしょう。
ただ,赤そばの収穫量が,白そばの約3分の1しか収穫できないため,栽培されている農家さんは限られています。
赤そばの花が咲く時期は9月中旬から10月上旬頃と知り,一度その赤そば畑を見てみたいと思い,2016年10月2日,車で八幡高原の「赤そばの里」へ行ってみました。
赤そばの里
「赤そばの里」の場所については,近くのお食事処「かりお茶屋」で教えていただきました。
現地に着くと,赤そばの赤い花で畑一面が赤く染まっていました。
(赤そばの花畑)
次に,赤そばの花をアップで撮ってみました。
(赤そばの花)
小さな赤い花がたくさん咲いています。
10月初めの訪問でしたが,花の最盛期は少し過ぎていたようで,赤そばの実もできはじめていました。
(赤そばの実)
そば畑で写真を撮っていると,島根県江津市から赤そばの花を撮影しに来られた方とお会いしました。
その方はベストショットを狙って何度もここに来られているとのお話でした。
写真好き同士,会話が盛り上がったのは言うまでもありません。
赤そばの実食
赤そばをいただきに,「赤そばの里」近くの「かりお茶屋」へ行きました。
私は,八幡名物「黒豆むすび」と盛りそばが味わえる「黒豆むすび・盛りそば定食」を注文しました。
そばは,通常のそばではなく,赤そばでお願いしました。
(黒豆むすび・盛りそば定食(赤そば))
赤そば,八幡名物「黒豆むすび」,天ぷら盛合せ,小鉢(野菜の煮物,お浸し),漬物がセットになっており,ボリュームも満点です。
赤そばは,そば粉が粗めに挽かれており,コシが強いそばに仕上がっていました。
喉ごしの良さと独特の風味,そしてポリフェノールが多く含まれていることが特徴だと思います。
(そば湯)
食事が済んだ頃,お店の方がそば湯を持ってきてくださり,こちらも堪能しました。
「カープ赤そば」の提案
地域おこしの一翼を担っている八幡高原の赤そば。
広島駅で食べられる赤いうどん「がんばれカープ赤うどん」や「MAZDA Zoom-Zoomスタジアム広島(広島市民球場)」で長年愛されている「カープうどん」のように,「カープ赤そば」というネーミングで赤そばを販売されてはいかがでしょうか。
現時点では,収穫量も限られているため,さすがに安く販売することはできないでしょうが,広島カープを応援する高級ブランド食品として販売すれば,一定の需要はあるように思います。
そのうち,広島カープのシンボルカラーの赤色で畑が染まり,その畑を見ようと全国からカープファンが集まれば,更なる地域の活性化につながるのではないでしょうか。
いつもそばに広島カープの勝利があることを願って…。
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コメント
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赤ソバなんてあるんだぁ~初めてです。
こちらもそばが有名だから・・白いソバの花が咲いてまして~
これからは、そば祭りなど、アチコチで開催されます。
赤いうどん・・すごい~紅白にしたら・・おめでたいですね(笑)
カープうどん(笑)全部乗せひとつ~(笑)
いい案ですね。カープうどんにカープそば・・いいんじゃない~^^
投稿: ヒナタ | 2016年10月27日 (木) 15時04分
こんにちは。
広島の物は皆赤いの?:-)
とにもかくにも、初めて知りました。味が気になりますねー。
投稿: | 2016年10月27日 (木) 18時38分
すみません。名乗るの忘れてました。じもんですー。
投稿: じもん | 2016年10月27日 (木) 18時39分
ヒナタ 様
福島もそばが有名なんですね。
各地でそば祭りが開催されるようですが,広島でも11月ぐらいから新そばが味わえるようです。
そばもラーメンも,福島は本当に麺どころですね。
お話にあるように,カープのユニフォームのような,紅白のうどんもいいなと思ったのですが,いざ食べる時,視覚的に少しどうかなとも思いました。
この記事を読んで,どこかの会社がアイデアを採用してもらえないかな。
投稿: コウジ菌 | 2016年10月28日 (金) 23時31分
じもん 様
出ました。じもんさんの極端話。
広島の物は全て赤ではなく,主食ももみじ饅頭ではありませんよ(笑)
赤そばも,花は赤いですが,そばの色は普通のそばとほぼ一緒です。
赤そばの新そばは11月頃から提供されるようで,いつか新そばも味わってみたいと思っています。
投稿: コウジ菌 | 2016年10月29日 (土) 00時16分
こんにちは。
でも、岩城島では赤レモンの開発を目指す秘密プロジェクトがあるっていうし、エヴァ2号機の
秘密基地があるっていうしー(どっちもうそです)(爆)
そうですねー、そろそろ新蕎麦の季節ですね。
そういえば、ヒナタさんはお隣さんなんですよね。福島の円盤餃子、会津若松のカツ丼
食べてみたいですー(^^)
投稿: じもん | 2016年10月29日 (土) 06時47分
じもん様
岩城島の赤レモン,気になります。
広島ならカープに結びつけられるのに(笑)。
福島の円盤餃子も興味を持ちました。
福島市の店が多く掲載されていますね。
並べ方が「ホワイト(餃子)」にも似ています。
会津若松では朝からラーメン食べて,カツ丼も食べて…。
ヒナタさんに教えてもらわないといけませんね。
投稿: コウジ菌 | 2016年10月29日 (土) 14時16分
こんにちは。
赤レモン、嘘ですからね:-)ほんとにやってたらすごい!
そうですね、福島の食。私の方が行きやすいですか。美味しい物ありそうで今度訪ねてみたいです。
投稿: じもん | 2016年10月30日 (日) 03時34分
じもん 様
茨城や福島など,地元やその周辺の食を味わい,調べるのもいいですね。
私も広島や中国地方を中心に,食について理解を深めたいと思っています。
投稿: コウジ菌 | 2016年10月30日 (日) 23時03分
こんにちは。
コメントでつないでいくのもなんだかーとは思いますが、つぶやきの文字制限も面倒だし。
さて、地元の食。
結構難しかったりしますね。今時?ですけど、表に出てくるのはハレの料理が多いので。
前にも書いたけど、地元ではあんこう鍋食べないし、、、とか。
蕎麦、福島は分からないんですけど、茨城は元々田舎蕎麦な訳で、蕎麦屋は成功しない
(自分で打っちゃうから、わざわざ食べに行くものではない)と言われてました。
なんで、常陸秋そばと言っても、洗練された蕎麦は地元食ではないということになります。
素材は茨城は豊富ですけど、そのアレンジが、、、。ってな感じで地元食って何?
あたりから攻めていくと面白いかも。
住んでいたこともあって、東京、金沢にはその辺、しっかりとしたものが(いわゆる頑固
って意味で)あると思います。
なーんて、美味けりゃいい、ってスタンスは変わりませんが:-)
近隣含めてっていっても、結構違ったりするし。
こだわりは必要だが無駄な事もある、ってな感じですか。偉そうな事いって、いつも
そのトラップにはまっている私なのでした(^^;
投稿: じもん | 2016年10月31日 (月) 11時52分
じもん 様
おっしゃるとおり,地元食には,地元の人間のための料理と,対外的な観光客向けの料理の2種類がありますね。
あんこう鍋や常陸秋そばなどは,外食してまで食べないとのお話ですが,それは県外の人間にはわからない話ですからね。
広島で言えば,お好み焼きや広島ラーメンは地元の日常食でもあり,観光客向けでもあるのですが,牡蠣鍋や広島牛となると,観光客向けの意味合いが強くなりますし,逆にホルモン天ぷらとなると地元民以外はあまり口にすることのない食事ということになるでしょう。
こうした観点から地元食をみてみるのも面白いですね。
投稿: コウジ菌 | 2016年10月31日 (月) 23時29分
こんにちは。
補足。
蕎麦に関しては、大分進化してまして、洗練された蕎麦屋も増えましたし、地元民も
食べるようになりました。
アンコウについては、そうですねえ、、。魚コーナーにはあったりしますが。
日常的に食べるものではないですね。結構癖のある魚だし。
あんこう鍋屋さんとか市内にありますが、これは観光客向けかなあ。
ホルモン天ぷらいいなあ。そういうの食べたい(探したい)ですね。
話変わるかもですが、お隣栃木に佐野ラーメンっていうご当地ラーメンがあるのですが、
ラーメンだけ食べるのは観光客。地元民はもつ煮を食べながらラーメンを待つらしいです。
なんて、文化もそれぞれ。
ソース牡蠣丼がないというのは残念:-)
投稿: じもん | 2016年11月 1日 (火) 04時06分
じもん様
先日,茨城の方が広島に来られた際,「そば屋に連れてってください」とリクエストされ,たじたじでした。
広島にはそば屋があまりないからです。その代わりうどん屋が多いです。
あんこうは,最近広島でも鍋の季節にぶつ切りが売られるようになりました。
地元の方はもつ煮と佐野ラーメンをセットにされるというお話,新鮮でした。
和歌山で鯖寿司と和歌山ラーメンをセットで食べるのとよく似ているように思いました。
ホルモン天ぷらですが,いろんな部位を天ぷらに揚げて食べさせてくれます。
広島人でも知る人ぞ知る食べ物なのですが,揚げたてのホルモンの天ぷらを木のまな板の上にのせ,客が包丁で好きなように切って,唐辛子酢醤油につけて食べるというものです。
客席にまな板と包丁が置いてあるんですよ。
広島に来られることがあれば,お試しを!
投稿: コウジ菌 | 2016年11月 2日 (水) 00時23分
こんにちは。
西の方はうどん文化ですからね。文化の違いと言えば、西の方が甘みが強いと思います。
蕎麦のつけ汁、寿司屋でのガリが関東地方よりずっと甘いのにはびっくりしました。
だからか、西の人が東に来るとしょっぱいと感じるんでしょうね。
ホルモン天ぷら、いいなあ。客席にまな板と包丁。すごーい(^^)
投稿: じもん | 2016年11月 2日 (水) 04時32分
じもん 様
そばのつけ汁が関西はだしを効かせて薄いのはわかるような気がしますが,寿司屋のガリも関西が甘いのですか!
私は濃いめの味が好きなので,関東へ行くと,こっちの味の方がいいなと思うこともあります。
ホルモン天ぷら,今は安全上万能包丁ですが,少し前までは出刃包丁だったようですよ。
投稿: コウジ菌 | 2016年11月 5日 (土) 13時01分