« 全国チェーン店のレモン菓子 -レモンドーナツ・レモン大福- | トップページ | 京都八ッ橋ちゃんの耳かき -京都府京都市- »

2017年7月 5日 (水)

野菜と果物から作られるオタフクお好みソース -オタフクスペシャルとベジラビットオリジナルソース-

「ベジラビット(Vege Love it!)」

 広島市西区の大型ショッピングセンター「LECT(レクト)」に,お好みソースで有名なオタフクソース株式会社が出店されている「ベジラビット(Vege Love it!)」があります。

 店名のとおり,ベジ(野菜,Vegetable)を主体にしたお店で,お好みソースや酢を扱うオタフクの特色を生かした野菜料理や野菜食品が揃えられています。

 「ベジコ焼」と呼ばれる野菜のお好み焼や野菜スムージー,オリジナル調味料・ドレッシングなど,野菜をおいしくたくさん食べられるよう工夫された手作り料理や調味料が用意されています。


オタフクスペシャル

 このお店で私が興味を持ったのが,野菜のスムージー「オタフクスペシャル」です。

(「オタフクスペシャル」(陳列))
Photo

 写真の説明書きにあるように,「トマト,にんじん,たまねぎ,デーツ,りんごなどオタフクお好みソースに入っている野菜と果物」で作られるスムージーなのです。

 「オタフクスペシャル」を注文すると,その場で細かく刻まれた野菜・果物がミキサーにかけられ,飲みやすいドリンク(スムージー)にしていただけます。

 こちらの写真がスムージーとなった「オタフクスペシャル」です。

(「オタフクスペシャル」)
Photo_2

 実際にいただいてみました。

 仕上がりの色もそうですが,にんじんとトマトの味や風味を強く感じました。

 また,デーツやりんごの持つほんのり自然な甘さも感じられました。

 絞られてないので,野菜や果物の食物繊維も残っており,低カロリーの割には飲み応えも十分です。

 そして,その味やドロッとした食感から,どこかオタフクお好みソースの原点のような感じもしました。


デーツについて

 ここで,御参考までにデーツについて御紹介したいと思います。

 デーツは,中近東や北アフリカを中心に栽培されているナツメヤシの実です。

(乾燥デーツ)
Photo_3

 日本でもドライフルーツのコーナーで見かけるようになりました。

 オタフクお好みソースには,「甘味のもと」として使われています。

 デーツと言えば,私は「神戸モスク」(神戸にあるイスラム教の礼拝堂)を訪問した際に入口に乾燥デーツが用意されていたことを思い出します。

 イスラム圏の人々にとって,デーツは「神の与えた食物」,「エデンの園の果実」として重要な食べ物の1つとされているのです。


オタフクお好みソースとその原材料

 私は食品表示を見て,その食品の構成などを知ることを習慣化しているのですが,今回いただいた野菜スムージー「オタフクスペシャル」の説明書きを読んだ瞬間,これはオタフクお好みソースの原材料とよく似ていると思いました。

 ここで,オタフクお好みソースについても触れておきたいと思います。

(オタフクお好みソース)
Photo_10

 今では広島の味として全国で販売されるようになりました。

 そのお好みソースの食品表示を見てみましょう。

(オタフクお好みソース(食品表示))
Photo_4

 原材料表示には,「野菜・果実(トマト,デーツ,たまねぎ,りんご,その他),…」と表示されています。

 お好みソースは,野菜や果実がたっぷり使用され,その旨味や甘味が生かされているのです。

 そして,この原材料は,先程御紹介した野菜スムージー「オタフクスペシャル」の食材(トマト,にんじん,たまねぎ,デーツ,りんごなど)とほぼ同じであることも御理解いただけると思います。

 ちなみに,このオタフクお好みソース,ノンオイルで,食生活の変化にあわせて塩分も年々下げておられるようです。

 健康にもしっかり配慮されていますね。


ベジラビットオリジナルソース

 ベジラビットの調味料コーナーに,「ベジラビットオリジナルソース」と呼ばれるソースが販売されていたので購入しました。

(ベジラビットオリジナルソース)
Photo_5

 こちらも食品表示を見たのですが,その原材料がお好みソースとよく似ています。

(ベジラビットオリジナルソース(食品表示))
Photo_6

 原材料表示には,「野菜・果実(トマト,たまねぎ,デーツ,その他),…」とあり,醸造酢や香辛料なども使われていることから,オリジナルのお好みソースを意識して作られたソースだと言えるでしょう。

 ベジラビットオリジナルソースとオタフクお好みソースを比較してみました。

(ベジラビットオリジナルソースとオタフクお好みソース)
Photo_7

 いずれも褐色で,味や香りもよく似ています。

 お好みソースは広島の人間にとって親しみのある味で,ドロリとしたソースからは,熟成された旨味や甘味を感じました。

 一方のベジラビットオリジナルソースは,野菜や果実の粒子が残っていて手作り感があり,よりフルーティーで自然な甘味を感じる軽めのソースに仕上がっているように思いました。


ベジラビットオリジナルソース焼きそばを作ってみる

 お好みソースの味・風味に近いベジラビットオリジナルソース。

 ならば,このベジラビットオリジナルソースでも焼きそばが作れるのではないかと思い立ち,そば麺や野菜・豚肉を買ってきて作ってみました。

(ベジラビットオリジナルソース焼きそば)
Photo_8

 焼きそばにソースをからめても,なかなか焼きそばらしい褐色にならず,中身をほとんど使い切ることとなりましたが,それだけ自然の味や色合いに近いソースだと言うこともできるでしょう。

 実際の味は,お好みソースで作る焼きそばとよく似ていますが,よりフルーティーで甘味の強い焼きそば,少し誇張して表現すればスイーツのような焼きそばに仕上がりました。

 とは言え,野菜・果物の摂取を強く意識した焼きそばとして十分通用する味だと思いました。


「ベジ焼きそば」と「ベジコ焼き」

 ここまでまとめると,「ベジラビット(Vege Love it!)」の「ベジ焼きそば」がどんな味なのか確かめてみたいと思う気持ちが芽生えてきました。

 そこで日を改めて再び「ベジラビット」を訪問し,「ベジコ焼き」と「ベジ焼きそば」をそれぞれ単品で注文してみました。

(「ベジ焼きそば」と「ベジコ焼き」)
Photo_9

 写真左が「ベジ焼きそば」,右が「ベジコ焼き(緑)」で,「ベジコ焼き」には店内でトマトや玉ねぎなどを煮詰めて作られた手作り洋風ソース(写真上)が付いています。

 「ベジコ焼き」は野菜中心のお好み焼で,つなぎに米粉が使われています。

 私の注文した緑のベジコ焼きは,ケール,枝豆,アスパラガスと緑色の野菜で揃えられていました。

 大きめにカットされていますが,野菜中心なのですんなりと食べられました。

 一方「ベジ焼きそば」は,そば麺を通常の約半分にし,その分野菜サラダがそば麺を覆い尽くす程たくさん盛られたヘルシー焼きそばです。

 具は,水菜,大根,人参,きのこ,細切り昆布,ちりめんじゃこ,はんぺんなどです。

 そば麺が炒められ,その上に生野菜を中心とした具が盛られていました。

 そして私が最も興味を持った焼きそばのソースですが,こちらは何とポン酢でした。

 よく考えてみれば,焼きそばの麺と野菜サラダの両方に合うヘルシーな調味料と言えばポン酢であり,しかも酢はお好みソースと肩を並べるオタフクの看板商品なのですから,ポン酢が使われているのは冷静に考えれば当たり前の話なのです。

 いずれの料理も野菜中心の手作り料理なので,健康にいいものを食べ,体も喜んでいるような気持ちになりました。


まとめ

 私が作った「ベジラビットオリジナルソース焼きそば」は,普通の焼きそばを作る感覚で作ったので,野菜だけでなく豚肉まで入れており,ベジラビットさんの趣旨からは少し外れているような気もします。

 しかしながら,お好みソースとよく似たソース「ベジラビットオリジナルソース」を使った新たな味に挑戦したという意味では,作った意義はそれなりにあろうかと思います。

 今回のお好みソースと同じ食材を用いたドリンク,ソースをいただいたことで,お好みソースには野菜や果物がたっぷりと使われており,それらの旨味が凝縮された調味料であることがよく理解できました。

 広島を代表する料理「お好み焼」。

 その味の決め手となるお好みソースの原材料についても理解を深めれば,お好み焼により一層親しみがわき,美味しく感じられるのではないでしょうか。


<関連サイト>
 「ベジラビット(Vege Love it!)

<参考文献>
 季刊誌「ほっとおたふく No.5 2017 Spring」オタフクソース株式会社

« 全国チェーン店のレモン菓子 -レモンドーナツ・レモン大福- | トップページ | 京都八ッ橋ちゃんの耳かき -京都府京都市- »

食材と味の探究」カテゴリの記事

コメント

おたふくと言えばオタフクソースです。
必ずウチでは使います。
でも・・広島風お好み焼きを食べたことない事に気づいた(笑)
ベジコ焼き美味しそうですね。

ヒナタ 様

コメントいただきありがとうございます!

オタフクお好みソース,関東や関西などの限られた地域・お店だけで売られてるのかと思ってましたが,福島など全国区なんですね!
広島のソースを使っていただき,ありがとうございます!

お好みソースを使って,関西風お好み焼や焼きそば,たこ焼きなどを作られることはあっても,広島風お好み焼まで作ったり,召し上がる機会は少ないでしょうね。

広島風お好み焼は具を重ねながら焼き,最後にまとめてひっくり返すという技が必要となります。
だから,私も自分で作れることは作れますが,通常はお好み焼屋さんで買います。

ベジコ焼き,これお好み焼というよりは,ほぼ野菜焼きです(笑)。
だから,とっても健康的でヘルシーな料理です。

広島では,お好みソースをフライや天ぷらにつけて食べたり,カレーのかくし味に使ったりもしますよ。

基本は昔からブルドックソースですが・・・
オタフクソース何にでも合うと思います。
カレーの隠し味には使った事ないので~
今度作ってみようと思います(笑)

ヒナタ 様

なるほど~ブルドックソースですか。
広島でもよく見かけるようになりました。

オタフクソース,手元のオタフクソースの季刊誌「ほっとおたふく」を読むと,カレーのかくし味のほかにも,牛肉と玉ねぎ,エリンギなどを炒め,塩,こしょうをし,お好みソースと水を1:1の割合で加えて煮込むとハヤシライスが出来上がるとか,合挽き肉,玉ねぎ,トマトなどを炒め,薄力粉を加えてとろみをつけてお好みソースを加えればミートソースが出来上がるといった調味料の上手な使いこなし術が紹介されています。

いろんな工夫でおいしく豊かな食生活をお送りください!

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 全国チェーン店のレモン菓子 -レモンドーナツ・レモン大福- | トップページ | 京都八ッ橋ちゃんの耳かき -京都府京都市- »

最近のトラックバック

2025年1月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
無料ブログはココログ