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2018年1月

2018年1月30日 (火)

広島のレモン菓子・レモンケーキ8

 広島で売られているレモン菓子・レモンケーキを御紹介します。


あじば農園「自然派レモンケーキ」

 広島県尾道市瀬戸田町の「あじば農園」と広島県安芸郡府中町の社会福祉法人 福祉の郷「なないろ作業所」のコラボにより誕生した「自然派レモンケーキ」です。

(あじば農園「自然派レモンケーキ」(包装))
Photo

 あじば農園の無農薬レモン,東広島市福富町「はやしナチュラルファーム」の「こだわりたまご」,国産のバター・小麦粉・砂糖が使われた自然派のレモンケーキです。

(あじば農園「自然派レモンケーキ」)
Photo_2

 サイズは横約7cm,幅約4.5cm,高さ約3.5cmです。

(あじば農園「自然派レモンケーキ」(中身))
Photo_3

 レモンケーキの表面が,約5mmの厚さで濃い黄色になっているのがお分かりになるでしょうか。

 このレモンケーキは,表面をレモンチョコでコーティングする代わりに,表面を酸味の強いレモンシロップで浸したような加工がされています。

 中のしっかりと詰まったケーキ生地と表面のやわらかくレモンの酸味の強い生地の2層構造となっており,レモンチョコのアクセントとはひと味違ったレモンの酸味・風味の変化を楽しむことが出来ます。

 シンプルな見た目ですが,なかなか個性的なレモンケーキです。

 あじば農園では,このレモンケーキのほか,「ちーとすいー」(ちょっと酸っぱめのレモンケーキ),「ぶちすいー」(かなり酸っぱめのレモンケーキ),「ほろよいれもん」(お酒入りレモンケーキ),「はちみつれもん」(はちみつ入りレモンケーキ)などのレモンケーキがラインナップされています。

 「あじば農園」(広島県尾道市瀬戸田町高根187)
 「なないろ作業所」(広島県安芸郡府中町浜田三丁目9-1)


フランス菓子工房 ドルセ「せとのかレモンケーキ」

 福山市三吉町三丁目にあるカフェ・洋菓子店「フランス菓子工房 ドルセ」の「せとのかレモンケーキ」です。

(フランス菓子工房ドルセ「せとのかレモンケーキ」(包装))
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 ドルセのレモンケーキは,1977年の開店当時からの看板商品だそうです。

(フランス菓子工房ドルセ「せとのかレモンケーキ」)
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 サイズは横約8cm,幅約5cm,高さ約4cmで,レモンケーキの中では大きめです。

 黄色いレモンチョコがケーキの表面全体にコーティングされています。

(フランス菓子工房ドルセ「せとのかレモンケーキ」(中身))
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 ケーキ生地はショートケーキ生地のような,きめ細かくふわふわな仕上がりとなっています。

 小さなレモンピールも入っています。

 バター風味よりも若干レモン風味の方が強いケーキ生地に,程よい酸味のあるレモンチョコがかけられ,バランスのとれたレモンケーキとなっています。

 「フランス菓子工房 ドルセ」(福山市三吉町三丁目9-25)


メゾン・ラブレ「広島ケーキ」

 
広島市中区本川町一丁目にあるフランス菓子店「メゾン・ラブレ」の「広島ケーキ」です。

(メゾン・ラブレ「広島ケーキ」(包装))
Photo_7

 レモンケーキではなく「広島ケーキ」と呼ばれています。

 レモンの実と葉がデザインされた包装です。

(メゾン・ラブレ「広島ケーキ」)
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 レモンの形ではなく,円形となっています。

 サイズは直径約8cm,高さ約2.5cmです。

 白いレモンチョコ(ホワイトチョコ)にレモンピールがのせられています。

(メゾン・ラブレ「広島ケーキ」(中身))
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 ケーキ生地はしっとりとしたバター風味となっています。
 そしてケーキ生地にも細かなレモンピールが入っています。

 ケーキ生地はもちろん,白いレモンチョコにもしっかりとレモンの酸味・風味があり,なおかつ上にのせられたやわらかく甘酸っぱいレモンピールもアクセントになっています。

 一度に様々なレモンの風味を味わえる,面白いレモンケーキです。

 「メゾン・ラブレ」(広島市中区本川町一丁目1-24)


 以上,レモン菓子・レモンケーキを購入される際の参考になれば幸いです。


<関連リンク>
 「レモンのお菓子」(「chibiaya日記」)
 chibiayaさんが,関東で販売されているレモンケーキを中心に,レモンケーキの情報を詳しく紹介されています。

<レモンケーキ関連記事>
 「食文化関連記事一覧表・索引」の「食文化事例研究」にある「レモンケーキ・レモン菓子」を御参照ください。

2018年1月25日 (木)

金色堂小坊主の耳かき -岩手県一関市-

JR一ノ関駅構内のお土産店で購入しました。

岩手県平泉町にある中尊寺のお坊さんの耳かきです。

包装には「金色堂小坊主耳かき」と耳かきの名称が記載されていました。

JR一ノ関駅は東北新幹線,東北本線,大船渡線の停車駅で,平泉も近いことから,お土産品も充実しています。

この金色堂小坊主は,頭に金色堂の屋根の形をした黄金色の笠をかぶっています。

また,右手に杖,左手に紫色の数珠を持ち,「中尊寺」と書かれた頭陀袋を首にかけています。

こんなに派手で目立つお坊さんがいたら,松尾芭蕉もびっくりでしょう。

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2018年1月19日 (金)

イタリア料理の特徴と主な料理5 -マロッキーノ-

 広島の百貨店「福屋八丁堀本店」で開催された「イタリア展」へ行ってきました。

 その会場に東京都目黒区にあるイタリアンバール「LoSPAZIO(ロ・スパッツイオ)」のバールコーナーがあったので,お邪魔しました。

 その店のメニューにあった「マロッキーノ(marocchino)」というドリンクを飲んでみたいと思ったからです。

 マロッキーノは,チョコレート,泡立てたミルク(フォームドミルク),エスプレッソコーヒー,ココアパウダーで作られるドリンクです。

 カウンターに座り,私が「マロッキーノを」と注文すると,バリスタから「飲み慣れてらっしゃるようですね」と言っていただき,すっかりいい気持ちになりながら,バリスタの技を拝見しました。

 耐熱グラスの底に,まず液体のチョコレートソースを全体の約1割程度注ぎ,その上から静かに温かいフォームドミルクを全体の約6割注ぎます。

 その上から,ゆっくりとエスプレッソコーヒーを全体の約3割注ぐと,白いフォームドミルクと混ざった部分がカプチーノのように変化します。

 仕上げに表面にココアパウダーをかければマロッキーノの完成です。

(マロッキーノ)
Photo

 コップの底の黒い液体がチョコレートソース,その上の薄い褐色がフォームドミルクとエスプレッソが混ざったところ,グラス上部の白い層がフォームドミルク,表面の茶褐色がココアパウダーです。

 きれいに層を成しているのがお分かりになるかと思います。

 さてこれをどうやって飲むのか。
 飲み慣れてない私は戸惑いました(笑)。

 バリスタに伺ったところ,スプーンでかき混ぜて飲むとよいとのお話でしたので,少しもったいない気もしましたが,かき混ぜていただきました。

 実は私はミルクが苦手なので,正直なところ飲めるかどうか不安もあったのですが,実際にいただいてみると,チョコレート風味のカプチーノで,とても飲みやすく仕上がっていました。

 チョコレートソースとココアパウダーによるダブルのチョコレート風味と,フォームドミルクによりマイルドになったエスプレッソの相性が抜群です。

 カウンターでマロッキーノをゆっくり味わいながら,バリスタとの会話を楽しみました。

 マロッキーノはピエモンテ州(トリノなど)やロンバルディア州(ミラノなど)で人気のドリンクで,「モロッコ風の,モロッコ人の」という意味があるそうです。

 その呼び名の理由は,トッピングのチョコレートの褐色がモロッコ(人)を想像させるからではないかとおっしゃっていました。

 日本ではまだまだ知名度が低く,メニューにあるカフェ(バール)も少ないようですが,コーヒーチェーンで言えばドトールコーヒー系の「エクセシオールカフェ バリスタ」や「illy(イリー)」などで味わえるようです。

 興味を持たれた方は,ぜひお近くのバール,イタリア料理店,コーヒーチェーンなどで味わってみてください。


<関連リンク>
 「LoSPAZIO(ロ・スパッツイオ)」(東京都目黒区鷹番3-3-5ハーデンビル1F)
 「エクセシオールカフェ バリスタ」(店舗メニュー)
 「illy(イリー)」(店舗メニュー)

<参考文献>
 辻調理師専門学校監修/近藤乃里子・合田達子・正戸あゆみ著「イタリア料理基本用語」柴田書店

2018年1月13日 (土)

広島のレモン菓子・レモンケーキ7

 広島で売られているレモン菓子・レモンケーキを御紹介します。


エトワール大池「レモンケーキ」

 広島県三原市大和町和木の洋菓子店「エトワール大池」の「レモンケーキ」です。

(エトワール大池「レモンケーキ」(包装))
Photo

 筆で「Lemon」と書かれ,おしゃれな包装デザインとなっています。

(エトワール大池「レモンケーキ」)
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 黄色いレモンチョコが浅めにコーティングされています。

 サイズは横約8cm,幅約5cm,高さ約3.5cmです。

(エトワール大池「レモンケーキ」(中身))
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 きめ細やかで上品なケーキ生地で,まるでショートケーキを食べているかのようです。

 レモンの風味とバターの風味がバランスよく感じられる,洋菓子店らしさが表現されたレモンケーキだと思います。

 「エトワール大池」(広島県三原市大和町和木1530-1)


Madam Honey「尾道レモンケーキ」

 広島県尾道市御調町市の洋菓子店「Madam Honey(マダムハニー)」の「尾道レモンケーキ」です。

(Madam Honey「尾道レモンケーキ」(包装))
Madam_honey

 レモンケーキのサイズとしては比較的大きめで,ずっしりとした重量感があります。

(Madam Honey「尾道レモンケーキ」)
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 白いレモンチョコが浅めにコーティングされています。

 サイズは横約8cm,幅約6cm,高さ約4.5cmです。

(Madam Honey「尾道レモンケーキ」(中身))
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 ケーキ生地は,コクのあるしっとり系バターケーキです。

 レモン,バターそしてアーモンドの風味までも感じられるレモンケーキとなっています。

 「Madam Honey(マダムハニー)」(広島県尾道市御調町市1194-1)


手創りケーキ工房 エンジェル「広島レモンケーキ」

 広島県福山市駅家町にある洋菓子店「手創りケーキ工房 エンジェル」の「広島レモンケーキ」です。

(手創りケーキ工房 エンジェル「広島レモンケーキ」(包装))
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 2017年度の全国菓子博覧会で厚生労働大臣賞を受賞したレモンケーキです。

(手創りケーキ工房 エンジェル「広島レモンケーキ」)
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 レモンケーキでは珍しく,半球状の形をしています。
 (直径約5.5cm,高さ約4cm)

 福山市役所のウェブページによると,洋菓子店の所在地である福山の「山」の形「福の山」が表現されているとのことです。

(手創りケーキ工房 エンジェル「広島レモンケーキ」(中身))
Photo

 レモンチョコが全体にまんべんなくコーティングされています。

 きめ細かいケーキ生地です。
 
 レモンチョコのレモンの風味と,コクのあるバターの風味が楽しめるレモンケーキに仕上げられています。

 「手創りケーキ工房 エンジェル」(広島県福山市駅家町倉光24-15)
 「イチオシ!福山ビジネス手土産~名刺と一緒に福山土産~」(福山市産業振興課)


ゆういちのパン屋「はつ恋ハートレモンタルト」

 広島県尾道市高須町にあるパン・洋菓子店「ゆういちのパン屋」の「はつ恋ハートレモンタルト」です。

(ゆういちのパン屋「はつ恋ハートレモンタルト」(包装))
Photo_8

 「はつ恋」の文字からデザインされた顔が,どことなく切ない,泣いているような印象を受けるのですが,皆さんはいかがでしょうか。

(ゆういちのパン屋「はつ恋ハートレモンタルト」)
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 ハート形のタルトの上に,尾道市瀬戸田産のハート形のレモン「ハートレモン」の輪切りがのせられたレモン菓子です。

(ゆういちのパン屋「はつ恋ハートレモンタルト」(中身))
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 断面を見ると,タルト生地の上にクリームがのせられ,その上にハートレモンの輪切りがのせられていることがわかります。

 タルト生地はしっかりとかための生地です。

 クリームはカスタードとチーズで作られています。

 ハートレモンはシロップ漬けにすることで,酸味を抑え,甘さのある仕上がりになっていました。

 ハート形のレモンをお菓子に活用するだけでなく,タルト生地まで同じハート形にしてお菓子に統一感を持たせるとは,なかなか面白いアイデアですね。

 「ゆういちのパン屋」(広島県尾道市高須町東新涯4778-2)


 以上,レモン菓子・レモンケーキを購入される際の参考になれば幸いです。


<関連リンク>
 「レモンのお菓子」(「chibiaya日記」)
 chibiayaさんが,関東で販売されているレモンケーキを中心に,レモンケーキの情報を詳しく紹介されています。

<レモンケーキ関連記事>
 「レモンケーキとブランデーケーキ -レモンケーキが今も支持されている理由-
 「広島のレモン菓子・レモンケーキ1 -和菓子から生まれた日本独自の洋菓子-
 「広島のレモン菓子・レモンケーキ2 -レモンケーキの分類方法-
 「広島のレモン菓子・レモンケーキ3
 「広島のレモン菓子・レモンケーキ4
 「広島のレモン菓子・レモンケーキ5 -レモンブラン-
 「広島のレモン菓子・レモンケーキ6

2018年1月 9日 (火)

ふぐで作られたふぐの耳かき -山口県下関市-

下関で有名なふぐの耳かきです。

このふぐは何と本物のふぐで作られています。

胴体はふぐの皮を乾燥させ,ふくらませて作られています。

くちばしやひれは,クサフグなど小さなふぐのものが使われているのでしょう。

目玉そして頭の麦わら帽子と花はふぐのものではありませんが…。

とてもデリケートな作りのため,ビニール袋に覆われて売られていました。

魚の干物特有のにおいまでリアルな珍しい耳かきです。

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2018年1月 4日 (木)

長野県東御市の風土とフード -信濃くるみ・黒糖くるみ・くるみおはぎ・クソ爺のこだわり・花豆チョコ-

 2017年11月に長野県東御(とうみ)市を訪問しました。

 同市内の「ヴィラデスト ガーデンファームアンドワイナリー」を訪問した後,しなの鉄道田中駅に隣接する「東御市観光情報ステーション(信州とうみ観光協会)」へ行き,東御市の観光名所などを教えていただくこととしました。

(しなの鉄道田中駅と115系電車)
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 しなの鉄道田中駅に停車していた115系電車です。
 赤とグレーの「しなの鉄道色」が印象的です。

 観光協会の方から,「北国街道『海野宿(うんのじゅく)』へ行けば,お土産屋さんも多く,千曲川(ちくまがわ)の景色もきれいですよ。」と教えていただいたので,車で訪問してみました。

(夕暮れの千曲川)
Photo

 海野宿の起点,白鳥神社付近から眺めた夕暮れの千曲川です。

(海野宿・重要伝統的建造物群保存地区)
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 北国街道の宿場町として栄えた海野宿の重要伝統的建造物群保存地区の様子です。

 岡山県倉敷市の美観地区や島根県津和野町の町並みと雰囲気が似ているように思いました。

 海野宿で見つけた東御市の名産を御紹介したいと思います。


信濃くるみ

 「道の駅 雷電くるみの里」の海野宿店,「せせらぎ」というお店に伺いました。

 店内には,東御市の特産品「信濃くるみ」やその加工食品を中心にたくさんのお土産が販売されていました。

 私がお店の方に「くるみを割るためにはくるみ割り器が必要ですよね…」とお話しすると,お店の方は「器具がなくても,マイナスドライバーやかなづちがあれば簡単に割れますよ。」とおっしゃり,実際にくるみを割って試食させていただきました。

 次々といとも簡単にくるみを割られる様子を目の当たりにし,驚きました。

(信濃くるみ)
Photo_3

 やさしいクリーム色の殻をした信濃くるみです。
 
 一度割ったら,殻は意外にもろいので,中のナッツは手で取り出せます。

 信濃くるみはコクがありますが,脂肪のしつこさがなく,一度食べたら止まらないおいしさでした。


信濃くるみの黒糖菓子

 信濃くるみに黒糖がまぶされたお菓子も売られていたので,購入しました。

(信濃くるみの黒糖菓子)
Photo_4

 信濃くるみに黒糖がまぶされたもので,かくし味の塩も甘みを引き立てています。

 大豆やピーナッツに黒糖をコーティングしたお菓子はよく見かけますが,くるみというのは珍しいですね。


くるみおはぎ

 道の駅雷電くるみの里の人気商品,くるみおはぎも購入しました。

(くるみおはぎ)
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 地元産のもち米とくるみを使ったおはぎです。

 細かく擂ったくるみに砂糖,塩,醤油を加え,もち米の表面にまぶしたおはぎです。

 きな粉おはぎに似ていますが,くるみの持つ深いコクと香ばしさを味わうことができます。

 醤油の味も手伝って,甘じょっぱい味にどこか懐かしさを感じるおはぎでした。


「クソ爺のこだわり」

 続いて海野宿の入口付近にある「齋藤商店」を訪問しました。

 散策していてとても気になる看板を見つけたからです。

(齋藤商店看板)
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 「クソ爺のこだわり?」

 これはちょっとお話を聞いてみなければと思い,それらしき人を探しました。

 すると真田幸村の赤い甲冑を身に付けた男性がおられたので,つい私はこう話かけてしまいました。

 「あなたがクソ爺さんですか?(笑)」

 「はいそうです。」というお返事をいただいてから,おもしろおかしく二人で会話が盛り上がりました。

 こちらがその「クソ爺のこだわり」です。

(「クソ爺のこだわり」包装)
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 「クソ爺のこだわり」とは椎茸のフライのことでした。

(「クソ爺のこだわり」)
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 小ぶりの椎茸をカラカラによく油で揚げ,ブドウ糖,食塩,胡椒で味付けたスナックです。

 しょっぱそうなスナックに見えると思いますが,実はとても甘いのです。

 まるで白あんを食べているかような甘味があります。

 椎茸特有のにおいもほとんどなく,椎茸が得意でない人もおいしく食べられるよう工夫がされています。

 それもそのはず,「クソ爺」さん御自身が椎茸が苦手なのだそうです(笑)。

 御自分は椎茸が苦手なのに,人にはこだわりの商品として売っておられるのです(笑)。

 とてもおもしろい商売をされているな,これが魅力なのだろうなと感心しました。


「花豆チョコ」

 もう1つ,「新商品を開発したから」とすすめられたのが「花豆チョコ」です。

(「花豆チョコ」)
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 長野は花豆の生産地でもあります。

 その花豆の甘納豆にチョコレートをコーティングしたお菓子です。

 ゴディバのチョコレートが使われているそうです。

 大きく食べ応えのある花豆とチョコレートの相性が良く,これなら自信を持って商品として売れるのではと思いました。


長野県東御市の風土と食文化

 「クソ爺」こと齋藤さんから,くるみをいただきながら,なぜ東御市がくるみの産地になったのかお話を伺うことが出来ました。

 くるみはもともと,東御市の東にある軽井沢で栽培されていたようです。

 軽井沢と言えば,明治以降,避暑地として多くの外国人が滞在し,国際的リゾート地として発展してきた地です。

 滞在する外国人から,くるみ(ウォルナッツ)の需要も出てきたのでしょう。

 しかし,軽井沢の気候は,くるみの栽培地としては適さなかったようで,くるみの栽培地は徐々に西へ向かうこととなります。

 そしてくるみの栽培に適していた地が東御市だったようです。

 雨が少なく,水はけがよく,日照時間が長く,昼夜の寒暖差が大きく,土壌の質が良い東御市は,良質なくるみを栽培するのに最もふさわしい場所とされ,本格的なくるみの産地になったというお話でした。

 軽井沢に滞在する外国人の需要と東御市の風土が合致して,くるみの一大産地となったのですね。

 ここまでお話を伺って,ふと「ヴィラデスト ガーデンファームアンドワイナリー」を訪問した時のことを思い出しました。

 東御市は「千曲川ワインバレー」と呼ばれるほどワイナリーが多い地域でもあります。

 くるみと同様に,東御市の風土に合うブドウやリンゴを栽培し,ワインやシードル(リンゴ酒)を作るというのは,理に適っていることなのです。

 軽井沢が近いことと洋酒であるワインやシードルの需要があることにも何らかの関連性があることでしょう。

 このあたりまで理解できると,食のフィールドワークを通じた地域の研究は面白いと感じていただけるのではないでしょうか。


<関連サイト>
 「信州とうみ観光協会」(長野県東御市田中279)
 「道の駅 雷電くるみの里 海野宿店『せせらぎ』」(長野県東御市本海野1100)
 「千曲川ワインバレー」(NAGANO WINE応援団運営委員会・長野県産業労働部)

<関連記事>
 「長野県東御市 ヴィラデスト ガーデンファームアンドワイナリー訪問ノート

2018年1月 3日 (水)

土佐犬と鳴子の耳かき -高知県高知市-

2018年最初に御紹介する耳かきは,戌年にちなんで土佐犬の耳かきです。

土佐犬が鳴子を両手に持って踊っています。

怖いイメージは全くなく,むしろかわいい土佐犬です。

高知のよさこい祭りでも,この耳かきのように鳴子を身に付けた土佐犬の姿を見ることができたら楽しいでしょうね。
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2018年1月 2日 (火)

宇宙食の世界2 -ライスケーキ(おもち)-

 福岡県北九州市八幡東区のスペースワールドが2018年1月1日2時過ぎに閉園しました。

 スペースワールドのウェブページを確認すると,スペースワールドは,おうし座の方角,地球から417光年離れた星を「SPACE WORLD」と名付け,その星へ飛び立ったようです。

 今回はお正月にちなみ,お餅の宇宙食を御紹介したいと思います。


「ライスケーキ(おもち)」

 宇宙食「ライスケーキ(おもち)」は,宇宙食を想像させるカレーのレトルトパックのような袋に包装されています。

(「ライスケーキ(おもち)」包装)
Photo

 パッケージの写真はシャトル輸送機(ボーイング747)にスペースシャトルが載せられて飛行輸送しているシーンです。

 ただ,中身は思いっきり日本の食べ物です。

 「この商品はスペースシャトルでも使用されたフリーズドライのお餅です。」と説明されています。

 開封してみましょう。

(「ライスケーキ(おもち)」中身)
Photo_2

 プラスチック製のトレーの中に,縦約5.5cm×横約4cm×厚さ約0.7cmの真っ白で四角いライスケーキが6枚,それにきな粉とフォークが入っていました。

 ライスケーキはフリーズドライで乾燥しており,かたいスポンジのようです。

 トレーに水を入れ,そこにフリーズドライのライスケーキを入れて水を吸わせ,数秒間待てば,ねばりのある餅の出来上がりです。

(「ライスケーキ(おもち)」水を吸収させた様子)
Photo_3

 上半分のトレーに水を入れ,ライスケーキに吸収させた様子です。

 確かにねばりのある餅が出来あがっています。

 仕上げに甘いきな粉をまぶしていただきました。

(「ライスケーキ(おもち)」)
Photo_4

 静岡の安倍川餅のようです。

 食感は,羽二重餅や吉備団子などのやわらかい求肥菓子に近いように思いました。

 わずかな水を見事に吸収し,餅独特のねばりが再現されていました。

 宇宙では,地球から持ってきた水は一滴たりとも無駄にできないほど,とても貴重なものだと思います。

 宇宙でいただくライスケーキは,私達が普段地球上でいただくよりもずっと貴重で贅沢な食べ物であることは間違いないでしょう。

2018年1月 1日 (月)

新年明けましておめでとうございます -開設4周年を迎えて-

 新年明けましておめでとうございます。

 おかげさまで,本日,ブログ開設4周年(ブログ開設日2014年1月1日)を迎えることが出来ました。

 このブログは,ご当地耳かきの整理を目的に軽い気持ちで始めました。

 その後,私が興味を持つ食文化にも手を広げるようになって,ご当地耳かきと食文化各論の2本立てのブログとすることに決めました。

 ただ,コンテンツに自信が持てないこともあり,誰にも教えることなく,黙々と記事を書き続けてきました。

 誰にも教えてないだけに,当ブログを訪問してくださる人や企業・団体があった時は本当に嬉しく思いました。

 この考え・方針は今でもほとんど変わっていないため,アクセスしてくださった方やコメントしてくださった方には,いつも嬉しさと感謝の気持ちで一杯で,こうした皆様がいてくださるからこそ,当ブログは続けることができ,今日の日を迎えられたのだと思っております。

 時間的制約等で更新の頻度もままならない状況にある中でも,こうして快くお付き合いいただいている皆様に,心からお礼申し上げます。

 今後も,当ブログにお越しいただいた皆様に,記事をお読みいただくことで,何か1つでも御参考になることがあればという思いで,ブログの作成に取り組みたいと思います。

 今年は食文化やご当地耳かきの世界でどんな出会い・発見があるでしょうか。

 そんなワクワク感を読者の皆様と共有できればと思っております。

 引き続き御愛顧の程,よろしくお願い申し上げます。

  2018年 元旦

  コウジ菌

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