デンマーク料理の特徴と主な料理2 -デンマークバター・ソフトカーネラグブロート・ダンスクウールブロート・スモーブロー-
今年も広島アンデルセンで「デンマークフェア」が開催されました。
フェア開催中だけに販売される食品もいくつかあり,デンマークゆかりの食を味わえる貴重なイベントです。
このデンマークフェアで販売されていたデンマークゆかりの食品をいくつか御紹介したいと思います。
デンマークバター
デンマークから取り寄せられた「LURPAK(ルアパック)」のバターです。
(デンマークバター「ルアパック」(包装))
デンマークで生乳から作られた発酵バターです。
(デンマークバター「ルアパック」)
このフェアでは,有塩バター・無塩バターとも販売されており,パンとともに両方試食させていただいたのですが,発酵バターでとてもクリーミーなので,有塩バターだけでなく,無塩バターとパンの組み合わせでも美味しくいただけました。
やわらかく伸びがよいので,パンに塗りやすいのが特徴です。
生クリームのように口どけがよく,風味豊かなバターです。
パンはもちろん,料理やお菓子にも幅広く使えます。
ソフトカーネラグブロート
ソフトカーネラグブロートは,パン生地にライ麦,丸麦,ひまわりの種がぎっしりと詰められ,表面にたっぷりとゴマがまぶされた黒パンです。
(ソフトカーネラグブロート)
デンマークでは,気候的な条件もあって,ライ麦などの雑穀が使われた,いわゆる「黒パン」がよく食べられていますが,ここまで豊富に雑穀が入っていると,現代においてはこうしたパンの方がよっぽど贅沢な気がします。
ライ麦パン独特のサワー種の酸味,少しボソボソとした歯応えが楽しめます。
あわせて,ひまわりの種やゴマの香ばしさやコクも味わうことができます。
そのままでも十分おいしいのですが,このパンにたっぷりとバターを塗ったり,好きな具をのせれば,よりおいしくいただけます。
(ソフトカーネラグブロートとルアパックバター)
デンマークバターの伸びがよく,表面に凹凸があるソフトカーネラグブロートにもきれいに塗ることができました。
ダンスクウールブロート
ダンスクウールブロートは,黒ビールを使った生地で焼かれたパンです。
デンマークの「アンデルセン」で人気のパンをお手本に作られているそうです。
(ダンスクウールブロート)
クラム(パンの中身)は,水分を含んでモチモチしており,黒ビールのほのかな香りを楽しめます。
一方,クラスト(パンの皮)は,米粉が使われていることもあって薄くてパリパリとしており,その香ばしさを楽しむことができます。
このクラムとクラストの食感の違いが大きいのですが,そこがこのパンの魅力でもあります。
このパンを厚めに切って,オープンサンドイッチで味わうのもおすすめです。
スモーブロー(デンマーク風ポテトサラダ・スモークサーモン)
「スモーブロー」の「スモー」はバター,「ブロー」はパンを意味し,転じてオープンサンドイッチを意味します。
デンマークが世界に誇る伝統料理です。
美味しいパンとバターが揃ったので,私もスモーブローを作ってみました。
(スモーブロー)
パン(ダンスクウールブロート)にデンマークバターを塗り,その上にデンマーク風ポテトサラダ(写真手前)とスモークサーモン(写真奥)をのせてみました。
デンマーク風ポテトサラダはデンマークフェアで惣菜として販売されていたもので,じゃがいも,人参,ブロッコリー,セロリ,赤玉ねぎをサワークリームなどの調味料で和えたものです。
じゃがいもはデンマーク料理の中心的役割を果たす食材の1つです。
オープンサンドイッチはたくさんの具をパンの上にのせることができますが,その分,土台となるパンにしっかりと支える力が要求されるので,ライ麦パン(黒パン)や厚みのあるパンが適しています。
自分の好きな具をのせて,おなかいっぱい食べられることがスモーブローの魅力と言えるでしょう。
<関連サイト>
「広島アンデルセン」(広島市中区本通7-1)
<関連記事>
「デンマーク料理の特徴と主な料理1 -なぜオープンサンドイッチが伝統料理なのか-」
「デンマーク料理の特徴と主な料理3 -フリカデラ・赤キャベツのピクルス・フレスケスタイ・フーゴ,デンマークとドイツの食文化-」
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