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2018年7月

2018年7月28日 (土)

国産バナナを皮ごと食べる -広島県世羅町「もちもちバナナ」-

「もちもちバナナ」

 広島県世羅郡世羅町,「尾道松江線(中国やまなみ街道)」の世羅ICを下りてすぐの場所にある「道の駅世羅」の販売コーナーで珍しいバナナを見つけました。

 商品案内には,「もちもちバナナ」,「世羅町でバナナできました!!皮ごと食べれる」と説明されています。

(「もちもちバナナ」と商品案内)
Photo

 一般的な輸入バナナに比べ,同等か少し小さいぐらいのサイズですが,1本の値段は400円から600円と高価なバナナです。

 市販のバナナなら軽く1房,2房買える値段でしょう。

 「世羅町産(国産)」,「皮ごと食べれる」というキャッチフレーズに魅かれ,1本600円のバナナを購入してみました。

 購入時,レジでお店の方に,
 「このバナナ,本当に皮ごと食べられるのですか。」
と伺うと, お店の方から,
 「輸入品のバナナは皮がまだ青いうちに収穫するので皮は食べられませんが,このバナナは皮まで黄色く熟してから収穫したものなので,皮も食べようと思えば食べられるのですよ。」
 と教えてくださいました。

(「もちもちバナナ」)
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 これが「もちもちバナナ」です。

 長さ約15cm,太さ(直径)約5cmの小柄なバナナです。

 広島県世羅町の「餅田農園」(餅田建機株式会社)で栽培されたものです。

 皮も食べることを前提に,バナナを皮ごときれいに洗ってから皮をむいてみました。

(もちもちバナナ(皮と中身))
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 皮がやわらかく鮮やかな黄色で,バナナの香りも強く感じました。

 実際にいただいてみました。

 名称のとおり,もっちりとしており,一般的なバナナに比べて濃厚な味わいでした。

 そしてバナナの皮です。

 恐る恐る皮だけを食べてみると,確かにバナナの皮特有の苦味やえぐみはほとんど感じられませんでした。

 噛むとシャクシャクとした食感で,皮自体に味はなく,スイカやメロンの皮を食べたときのイメージに近いと思いました。

 これならいけると,バナナを皮ごとかぶりついてみました。

 私の正直な感想です。
 「皮も食べられないことはないが,普通に皮をむいて食べるほうが美味しい。」

 改めて商品案内を見てみると,「皮ごと食べれる」の前に小さく「お好みで」と書かれてあります(笑)。

 バナナの皮は,「お好みで」,「食べようと思えば食べられる」程度だと心得ておいたほうがよさそうです。

 ただ,私にとっては高価なバナナでしたので,皮も食べなければもったいないと思い,結局皮ごとすべて味わい尽しました(笑)。

 ちなみに,「餅田農園」では国産パパイヤの栽培も手がけておられます。

 なお,国産パパイヤについては,世羅町にほど近い広島県尾道市御調町(みつぎちょう)の「株式会社尾道熱帯植物研究センター」でも青パパイヤが栽培されています。

 青パパイヤの場合は,タイ料理の「ソムタム」(青パパイヤのサラダ)など,主に料理の食材として用いられます。

 青パパイヤ関連商品は「道の駅クロスロードみつぎ」(広島県尾道市御調町大田33)などでも販売されています。


「世羅の紅茶&ばなな」

 同じ「道の駅世羅」の販売コーナーで,世羅のバナナ紅茶が販売されていました。

(「世羅の紅茶&ばなな」)
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 ほのかにバナナの香りがする紅茶でした。

 お湯を注いだ後のティーバッグを開けてみると,紅茶の葉っぱとともに,刻まれた乾燥バナナが入っていました。

 面白い組合せですね。

 世羅茶の再生に取り組む住民グループ「世羅茶再生部会」では,このバナナ紅茶のほかにも,地元世羅産の梨やぶどうを使ったブレンド茶や世羅茶を使ったお菓子など,新製品の開発に積極的に取り組んでおられるようです。


 バナナ,パパイヤ,せら茶,トマトなど,新たな地域特産物の開発を通じた地域振興にも力を入れられている様子が伺えました。


<関連リンク>
 「餅田建機株式会社」(広島県世羅郡世羅町寺町1471)
 「尾道パパイヤ」(株式会社尾道熱帯植物研究センター 広島県尾道市御調町丸門田493)
 「せら茶!がんばっとるけ~ね!」(世羅茶再生部会 広島県世羅郡世羅町本郷629-9)

<関連記事>
 「愛知県東海市の「トマトde健康フェスティバル」・広島県世羅町のトマト料理・カゴメの世羅菜園

2018年7月21日 (土)

福岡県北九州市 旦過市場「大學堂」の大學丼 -ぬか炊きとカナッペ-

小倉・旦過市場の「大學堂」

 北九州市の玄関口,小倉駅です。

(小倉駅)
Photo

 写真の駅中心部から左側に伸びているレールは北九州モノレールです。

 小倉駅からこのモノレールに乗って旦過(たんが)駅で下車すると「旦過市場(たんがいちば)」があります。(小倉駅から「魚町銀天街」を南へ向かって歩いた場合は,約15分でたどり着けます。)

(旦過市場入口)
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 旦過市場は鮮魚,青果,惣菜など約120もの店舗が肩を寄せ合っており,「北九州の台所」と呼ばれています。

 その旦過市場の名所・交流拠点となっているのが「大學堂」です。

 「大學堂」は,旦過市場商業協同組合と北九州市立大学の商学連携事業として,九州フィールドワーク研究会「野研」を母体とした学生・教員によって運営されている文化発信拠点です。

 その「大學堂」が考案した小倉新名物「大學丼」を味わいに,「大學堂」を訪問しました。

 旦過市場は店舗が密集しているので,初めて訪れた際には「大學堂」の場所がわかりづらいと思いますが,旦過市場の通りのほぼ中心部にあります。
※店舗入口が南向きになっているので,北(小倉駅)側から歩いてくると店舗を見つけにくいのですが,わからなければ一旦,旦過市場の南端まで歩いて,再度北に向かって50m程度歩いてみてください。右手(東側)に店舗が確認できると思います。

(「大學堂」)
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 レトロな作りのお店です。

 店内は飲食スペースとして利用されているだけでなく,講習会,公演,音楽,演劇,映画,絵画など文化芸術の発信拠点としても利用されています。


丼ご飯片手に旦過市場を歩く

 お店で「大學丼セット」(「大學丼」のベースとなる丼ご飯と味噌汁のセット)を注文すると,店員(女子学生)さんから白ご飯を盛った丼を渡され,「この丼に旦過市場のお好きな具をのせてきてください。味噌汁は御用意しておきますので。」と説明を受けました。

 何を盛ってもいいようです。

 ちなみに,旦過市場であらかじめ購入した食材・惣菜を持ち込み,店内で丼に盛り付けることもできるそうです。

(「大學丼」の丼ご飯)
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 ご飯を盛った丼片手に人だかりの旦過市場を歩くとは…実に面白い企画だなと思いつつ,丼の具を探しに市場内を練り歩きました。

 とは言え,最初は「お店の人はこの丼に具をのせてくれるのだろうか…」と一抹の不安もありました。

 しかし,しばらく歩くと,そんな心配は全くいらないことがわかりました。

 この丼を持って歩いていると,いろんなお店の方から「これはどう?」と声をかけてもらえるのです。

 パック入りの刺身でも,開けて丼にのせてもらえます。

 何をのせようかとしばらく考えましたが,小倉・旦過市場なので,郷土料理の「ぬか炊き」を味わいたいと思いました。

 「ぬか炊き(ぬかみそ炊き)」は,イワシやサバなどの魚を醤油,みりん,砂糖,そしてぬかみそを加えて煮炊きした北九州の郷土料理で,旦過市場にもあちこちの店で惣菜として売られています。

 そこで,私は魚屋さんでイワシとサバの「ぬか炊き」を購入し,丼にのせてもらいました。


旦過市場名物「カナッペ」

 ほかにも何かのせるものはないかと旦過市場内を散策してみると…ありました。

 旦過市場名物「カナッペ」です。

(旦過市場「カナッペ」)
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 カナッペと言えば,一口大のパンやクラッカーに様々な具をのせた軽食を想像しますが,旦過市場の「カナッペ」はデーンと大きい円筒状の揚げ物です。

 説明書きには,
 「魚のすり身に,玉ねぎ・にんじん・胡椒を混ぜ込み,周りを薄いパンで巻いて揚げております。外はカリッと,中はプリッとした食感がやみつきになること間違いなしです。」
と説明されていました。

 つまり野菜入りの魚のかまぼこをパンで包んで揚げた料理なのです。

 この「カナッペ」を購入し,すでに「ぬか炊き」が盛ってある丼にのせてもらいました。

 こうして私のオリジナル「大學丼」を完成させ,再び「大學堂」へ戻りました。


「大學堂」で「大學丼」を味わう

 「大學堂」に戻り,セットの味噌汁とお茶を用意していただきました。

 これで「大學丼セット」の出来上がりです。

(「大學丼セット」)
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 旦過市場の定番メニューをのせた「ぬか炊き」と「カナッペ」の「大學丼」です。

 「ぬか炊き」は手前がサバ,奥がイワシです。

 「ぬか炊き」は佃煮のような甘辛い醤油煮にぬかみそを混ぜることによって,まろやかな味に仕上がっていました。

 ぬかごと炊かれているので,ぬかもやわらかくなっており,魚と一緒に美味しくいただくことができました。

 そして「カナッペ」です。

 半分にしてみると,中には玉ねぎや人参がたっぷり入った魚の練り物が入っていました。

(「大學丼」と「カナッペ」の中身)
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 衣はサンドイッチ用の薄い食パンを揚げパンにしたイメージです。

 揚げパンのサクサク感,魚の練り物のプリプリ感,野菜のシャキシャキ感が一度に楽しめます。

 魚の練り物の凝縮されたうま味や野菜の甘みに加え,胡椒の味が効いてアクセントになっており,美味しくいただきました。

 ほかのお客さんはどんな丼を作られるのか店員さんに伺ったところ,刺身を盛って海鮮丼にされる方や,中にはマスカットなどの果物やお菓子までのせるお客さんもおられるようです(笑)。

 食事を終え,落ち着いて店内を見回してみると,面白いメニュープレートを見つけました。

(「大學堂」メニュープレート)
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 この「大學堂」がライブ会場となる際の投げ銭やドリンク代はわかります。

 でもその次の「ゆんたく」(沖縄方言で「おしゃべり」の意味)が時価!とか,最後の「スマイル」が100万円!!というのはちょっと恐ろしい料金設定です(笑)。

 店番をされていた女子学生さんと「大學丼」のことや,大学の研究室のことなどいろんな「ゆんたく」をし,かわいい「スマイル」までいただいた私は,これを見た瞬間,「おたのしみ」どころか一瞬血の気が引きました(笑)。


 くろねこがイメージキャラクターの「大學堂」。

 「大學堂」という名称からはアカデミックなイメージを受けますが,ここはひとつ軽いノリで,「♪くろねこのタンガ(旦過),タンガ,タンガ…♪」などと口ずさみながら,ぶらりと立ち寄ってみてください(笑)。


<関連リンク>
 「北九州ぬか炊き文化振興協会
 「大學堂」(福岡県北九州市小倉北区魚町4丁目4-20 旦過市場)
 「野研(九州フィールドワーク研究会)」(北九州市立大学 竹川大介研究室)

<関連記事>
 「福岡県北九州市「藍昊堂(あおぞらどう)」の「旦過名物レモンチーズまんじゅう」

2018年7月18日 (水)

チボリガードの耳かき -岡山県倉敷市-

 岡山県倉敷市にあった「倉敷チボリ公園」のマスコットキャラクター「チボリガード」の耳かきです。

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 ブロックのLEGOの人形のようです(笑)。

 広島から「倉敷チボリ公園」へよく行きましたが,ジェットコースターなどのアトラクションで遊ぶことはほとんどなく,たいてい「カルケバレン劇場」でミュージカルを鑑賞し,そのあと園内を散策し,スーベニアショップへ寄ってお菓子やオリジナルグッズなどを買って帰るというパターンでした。

 オリジナルの耳かきのほかにも,CD(アルバム「新・チボリの森の12ヶ月~いのちはめぐる~」)やグラス,キーホルダーなどを持っています。

 「倉敷チボリ公園」で過ごした楽しい思い出とともに,これらのグッズも大切に持っておこうと思います。

<関連記事>
 「チボリベアの耳かき -岡山県倉敷市-

2018年7月14日 (土)

福岡県北九州市「藍昊堂(あおぞらどう)」の「旦過名物レモンチーズまんじゅう」

 北九州市の玄関口,小倉駅から南へ向かって徒歩約15分のところに「旦過市場(たんがいちば)」があります。

 「旦過市場」は鮮魚,青果,惣菜など約120もの店舗が肩を寄せ合っており,「北九州の台所」と呼ばれています。

 そんな食の宝庫「旦過市場」で,ふと気になるお菓子を見つけました。

 旦過市場内の製菓・製パン店「藍昊堂(あおぞらどう)」の「旦過名物レモンチーズまんじゅう」です。

(「旦過名物レモンチーズまんじゅう」販売の様子)
Photo

 商品説明には,「甘く漬けこんだレモンピール入りチーズまんじゅう。国産レモンの砂糖漬けをトッピングし,レモンアイシングでコーティング。夏にピッタリのレモンケーキ風のチーズまんじゅうです。」とあります。

 確かに見た目がレモンケーキのような形とコーティングとなっています。

 興味を持ち,購入してみました。

(「旦過名物レモンチーズまんじゅう」)
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 長さ約7.5cm,幅約5cm,高さ約3cmのレモンケーキの形をしたお菓子です。

 スコーンに似たケーキ生地の上にレモンアイシングがコーティングされており,三角形の国産レモンの砂糖漬けがトッピングされています。

(「旦過名物レモンチーズまんじゅう」中身)
Photo_3

 中には饅頭のあんの代わりに固形の白いチーズが入れられています。

 実際にいただいてみました。

 サクサクとしたケーキ生地は,甘さ控えめで,厚切りのレモンピールも練り込まれているので,レモン風味のスコーンのようです。

 中の白いチーズはあっさりとしてクセがなく,ケーキ生地と一緒にいただくと,チーズのわずかな塩気がほのかな甘味のケーキ生地を引き立て,見事に調和していました。

 レモン風味のレモンピール入りケーキ生地,レモン風味のアイシング,そしてレモンの砂糖漬けと,様々なレモンの風味・酸味を一度に楽しむことが出来る洋菓子でした。

 それにしても,見た目も味も洋菓子そのものなのに,なぜ「まんじゅう」と呼ばれるのでしょうか。

 これは「藍昊堂」のウェブページにもあるのですが,どうやら宮崎銘菓の「チーズ饅頭」にヒントを得て作られたお菓子であることに理由があるようです。


 小倉にお越しの際は,旦過市場を訪問し,いろんな食べ物を探してみられるのも面白いと思います。


<関連リンク>
 「藍昊堂(あおぞらどう)」(福岡県北九州市小倉北区魚町4-2-23)
 「チーズ饅頭」(宮崎市観光協会)

2018年7月11日 (水)

戦艦大和(YAMATO MUSEUM)の耳かき -広島県呉市-

戦艦大和(YAMATO MUSEUM)の耳かきです。

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広島県呉市にある「大和ミュージアム(呉市海事歴史科学館)」のオリジナルグッズです。

呉市はかつては日本海軍の鎮守府,戦後は海上自衛隊の地方総監部が設置され,海軍・海上自衛隊の拠点として栄えてきた街です。

呉市へ行くと,係留されている護衛艦や潜水艦など様々な艦艇を見ることができます。



このたび(2018年7月)の西日本豪雨により,呉市も大きな被害を受け,物資の供給もままならない状況となりました。

そんな中,物資の輸送や入浴支援などで活躍した艦船の1つが,呉に配備されている輸送艦「しもきた」です。

私は仕事の関係で,被災地の呉へ燃料(ガソリン等)を輸送するために広島港(宇品外貿ふ頭)へ入港してきた輸送艦「しもきた」を間近で見る機会がありました。

とても大きく,被災地の人々を助け,恵みをもたらしてくれる頼もしい艦船に見えました。

私は,この耳かきにある戦艦大和のイラストを眺めるたびに,今回広島湾に航行してきた輸送艦「しもきた」の雄姿を重ね合せてしまいます。

それだけ立派に見えました。

被災地の復旧にはまだ時間がかかると思いますが,みんなで力を合わせて元気なまちを取り戻していきたいです。

2018年7月 7日 (土)

デンマーク料理の特徴と主な料理3 -フリカデラ・赤キャベツのピクルス・フレスケスタイ・フーゴ,デンマークとドイツの食文化-

 広島アンデルセンで開催された「デンマークフェア」で販売されていたデンマークゆかりの食を御紹介したいと思います。


フリカデラと赤キャベツのピクルス ラズベリー風味

 フリカデラは豚の挽き肉で作られるハンバーグやミートボールに似た料理で,デンマークの代表的な料理の1つです。

(フリカデラと赤キャベツのピクルス ラズベリー風味)
Photo

 フリカデラにラズベリー風味の赤キャベツのピクルスを添えてみました。

 今回のフリカデラは,アグー豚の挽き肉のほかに,細かく刻まれたじゃがいもも入っており,豚肉のうまみとともに,じゃがいものホクホク感も楽しめました。

 そして写真手前の紅生姜のような食べ物が,赤キャベツのピクルスです。

 レッドキャベツを砂糖,りんご酢,ラズベリーピューレ,食塩で漬け込んだもので,フルーティーでとても甘いピクルスでした。

 赤キャベツをイチゴ味の氷みつに漬けたような味です。

 単品で食べると,まるでお菓子のような食べ物なのですが,このピクルスをフリカデラと一緒にいただくと,不思議なことにとてもよく合います。

 肉団子を甘酢あんでいただくような感じがしました。

 デンマークのフリカデラとラズベリー風味のピクルス,オーストリアのウィンナーシュニッツエルとベリーソース,アメリカのローストターキーとクランベリーソースなど,肉料理と甘いベリーソースは実はとても相性がよい組合せなのだと実感しました。


フレスケスタイ(クリスピーデニッシュポーク)

 「フレスケスタイ」はローストポークのことです。
 
 今回のフェアでは「クリスピーデニッシュポーク」という名称で販売されていました。

 フレスケスタイの特徴は豚の皮も一緒に食べることです。

 豚の皮の部分に「ハモの骨切り」のように包丁で細かく切り込みを入れ,その切れ目に塩・ローリエ・クローブなどの調味料やスパイスをすり込んで下味をつけ,オーブンで焼いた料理です。

(フレスケスタイ)
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 写真のこんがりと焼けた表面の皮の部分を御覧いただくと,切れ目が入っているのがおわかりいただけるかと思います。

 この皮の部分がカリカリで,塩味とスパイスの味がしっかりと効いています。

 一方,肉の部分はやわらかくジューシーで,豚肉本来のうま味があります。

 このカリカリの皮と肉を一緒に食べることで,味のバランスがとれたローストポークを楽しむことができるのです。

 ただ,豚の皮をローストした料理なので,若干ですが,焼いた豚足や豚耳に似た独特なにおいも感じられます。

 このにおいについては好みが分かれそうですが,フレケスタイには欠かせない要素であることは間違いありません。


フーゴ

 フーゴは,甘くさわやかなエルダーフラワーシロップの入った微炭酸のソフトドリンクです。

 お店の方から,デンマークで初夏に飲まれるドリンクだと伺いました。

(フーゴ)
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 実際いただいてみると,すっきりとした甘さで,ミントの爽快感も感じられました。

 エルダーフラワーは花の一種ですが,ライチやマスカットに似たフルーティーな風味を感じました。

 暑い日は,フーゴで「スコール(乾杯)!」


デンマークとドイツの食文化における共通点

 デンマークとドイツは,ユトランド半島の北側がデンマーク,付け根にあたる南側がドイツと隣国同士の関係になります。

(ユトランド半島とデンマーク・ドイツ周辺の地図)
Photo
(国土地理院の電子地形図(タイル)に国名・地名等を追記して掲載)
※地図をクリックすると拡大します。

 そのため,食文化においても次のような共通点が見い出せます。

(1)両国ともニシン料理が有名だが,これはユトランド半島の付け根に位置するドイツの都市リューベックとハンブルクが中心となって発展した商業同盟「ハンザ」の存在と,「ハンザ」のニシン漁を主にデンマークの漁師が担っていたことに由来している。

(2)両国とも豚肉やじゃがいもを多く食べる。

(3)デンマークには「フリカデラ」,ドイツ・ハンブルクには「フリカデレ」(のちにアメリカに渡り,ハンブルクを英語読みした「ハンバーグ」という名称となる)と,共通した豚の挽き肉料理がある。

(4)パンが重視され,伝統的なライ麦パン(黒パン)を中心にパンの種類が豊富にある。

(5)「デンマークビール」,「ドイツビール」と呼ばれるように,両国ともビール大国である。

 これらの共通点は代表的な事例で,実際にはもっとたくさんの共通点があることでしょう。


 日本ではまだあまり馴染みのないデンマーク料理ですが,ドイツ料理まで視野を広げてみると,より深く理解できるのではないかと思います。


<関連サイト>
 「広島アンデルセン」(広島市中区本通7-1)

<関連記事>
 「デンマーク料理の特徴と主な料理1 -なぜオープンサンドイッチが伝統料理なのか-
 「デンマーク料理の特徴と主な料理2 -デンマークバター・ソフトカーネラグブロート・ダンスクウールブロート・スモーブロー-

2018年7月 4日 (水)

唐津くんち(鯛)の耳かき -佐賀県唐津市-

唐津くんちの曳山(ひきやま)の1つ,「鯛」の耳かきです。

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空色の台の部分には,ひらがなで「からつ」と書かれています。

目の大きな金魚のような「鯛」ですね(笑)。

曳山は獅子・兜など全部で14種類あり,「鯛」はその中の1つ(5番曳山)です。

私は唐津駅に近い「唐津市ふるさと会館アルピノ」の前で曳山を見学しましたが,その大きさ・迫力に驚きと感動を覚えました。

唐津市は唐津くんちのほかにも,唐津城,虹の松原,唐津焼,呼子のイカ料理,名護屋城博物館など豊富な観光資源を有した魅力的なまちです。

(追記)
リクエストをいただきましたので,正面からの写真も掲載します。
確かに…こっちのほうがカワイイな(笑)
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