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2018年10月

2018年10月28日 (日)

日本各地のレモン菓子・レモンケーキ1 -福岡県那珂川町,岡山市,横浜市,長崎市-

 日本各地で売られているレモン菓子・レモンケーキを御紹介します。


ヴィザヴィ「九州のレモンケーキ」

 福岡県那珂川町にある洋菓子店「ヴィザヴィ(VISAVIS)」の「九州のレモンケーキ」です。

(ヴィザヴィ「九州のレモンケーキ」(包装))
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 九州産レモンが使われていることや,卵がたっぷり使用されていることが特長です。

(ヴィザヴィ「九州のレモンケーキ」)
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 サイズは横約7cm,幅約5cm,高さ約3.5cmです。

 黄色いレモンチョコがほぼ全体に厚めにコーティングされています。

(ヴィザヴィ「九州のレモンケーキ」(中身))
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 ケーキ生地の中には大きめのレモンピールがたくさん入っています。

 レモンチョコ,ケーキ生地ともにしっかりとレモンの酸味が感じられ,全体がレモンの風味でうまくまとめられています。

 私は「KITANO ACE 広島T-SITE店(北野エース)」で購入しましたが,デパートの九州物産展でも同じレモンケーキが販売されていましたので,イベント等を通じて全国販売されているのかも知れません。


 「ヴィザヴィ(VISAVIS)」(福岡県筑紫郡那珂川町中原3-80ほか)


清風庵「おかやま檸檬ケーキ」

 岡山市北区にある御菓子処「清風庵」の「おかやま檸檬ケーキ」です。

(清風庵「おかやま檸檬ケーキ」(包装))
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 岡山県瀬戸内市牛窓(うしまど)産のレモンと,蒜山(ひるぜん)高原のジャージー牛のバター・ミルクが使用されています。

(清風庵「おかやま檸檬ケーキ」)
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 サイズは横約8cm,幅約5cm,高さ約4cmと大きめです。

 レモンチョコはホワイトチョコの白を基調とした薄い黄色で,ケーキ生地の底までしっかりコーティングされています。

(清風庵「おかやま檸檬ケーキ」(中身))
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 レモンチョコは酸味が控えめで,しっかりと甘味を感じます。

 ケーキ生地はきめ細やかでシャリシャリしており,中にレモンピールも入っているので,様々な食感を楽しむことができます。

 岡山県産の食材で作られたレモンケーキなので,岡山のお土産としても喜ばれると思います。


 「御菓子処 清風庵」(岡山県岡山市北区下伊福1-4-6)


横濱スコーンクラブ「レモンケーキ」・「オレンジケーキ」

 神奈川県横浜市にある洋菓子店「横濱スコーンクラブ」の「レモンケーキ」・「オレンジケーキ」です。

(横濱スコーンクラブ「レモンケーキ」・「オレンジケーキ」(包装))
Photo_7

 レモンケーキは「瀬戸内レモン使用」と記載され,オレンジケーキはオレンジ色の包装がされています。

(横濱スコーンクラブ「レモンケーキ」・「オレンジケーキ」)
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 レモンケーキだけでなく,レモンケーキと同じ形のオレンジケーキまであるのは珍しいですね。

 両方とも(レモン)チョコのコーティングはありません。
 焼菓子(スコーン)専門店のノウハウが生かされたケーキなのでしょう。

(横濱スコーンクラブ「レモンケーキ」・「オレンジケーキ」(中身))
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 それぞれ実際にいただいてみました。

(レモンケーキ)
 ケーキ生地はきめ細かく,レモンピールが入っています。
 また,レモン果汁がたっぷり含まれているため,さわやかなレモン風味が口いっぱいに広がりました。
 全体的にバター風味よりもレモン風味を重視したレモンケーキに仕上げられています。

(オレンジケーキ)
 ケーキ生地はきめ細かく,オレンジピール(マーマレード)が入っています。
 ケーキ生地に占めるオレンジピールの割合が多く,オレンジ果汁も含まれているため,オレンジ好きにはたまらないケーキに仕上げられています。

 いずれのケーキも,その風味が重視されています。

 「横濱スコーンクラブ」(神奈川県横浜市神奈川区浦島町377)


茂木一○香本家「レモンケーキ」

 長崎県長崎市にある和洋菓子店「茂木一○香本家」の「レモンケーキ」です。

(茂木一○香本家「レモンケーキ」(包装))
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 お取り寄せ・インターネット販売でも人気が高い商品のようです。

(茂木一○香本家「レモンケーキ」)
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 サイズは横約8cm,幅約5.5cm,高さ約4cmと大きめです。

 ケーキ生地全体にレモンチョコが底までコーティングされています。

 包装を開けるとさらに白い袋に包まれた状態でレモンケーキが入っていたのですが,このコーティングも考慮されているからなのでしょう。

(茂木一○香本家「レモンケーキ」(中身))
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 ケーキ生地の中には,大きめのオレンジピール(レモンピールではありません!)が入っています。

 そしてこのレモンケーキの最大の特徴は,ケーキ生地とレモンチョコの間に「あんずジャム」の層があることです。

 レモンケーキをあんずジャムやオレンジピールと一緒に味わえるので,贅沢な気分が味わえます。

 「茂木一○香本家」(長崎県長崎市茂木町1805)


 以上,レモン菓子・レモンケーキを購入される際の参考になれば幸いです。


<関連リンク>
 「レモンのお菓子」(「chibiaya日記」)
 chibiayaさんが,関東で販売されているレモンケーキを中心に,レモンケーキの情報を詳しく紹介されています。

<レモンケーキ関連記事>
 「食文化関連記事一覧表・索引」の「食文化事例研究」にある「レモンケーキ・レモン菓子」を御参照ください。

2018年10月23日 (火)

オーストリア料理の特徴と主な料理2 -UCCコーヒー博物館とカフェ・マリアテレジア-

UCCコーヒー博物館

 神戸の「UCCコーヒー博物館」へ行きました。

 三宮からポートライナーに乗り,南公園駅で降りてすぐの場所にあります。

(UCCコーヒー博物館とUCC本社)
Photo

 写真手前の丸い建物がUCCコーヒー博物館,その奥のブルーの近代的な建物がUCC本社です。

 UCCコーヒー博物館は,1987年10月1日(10月1日は「コーヒーの日」)に創業地の神戸に誕生した日本で唯一のコーヒー専門の博物館です。

 館内は,コーヒーの「起源」,「栽培」,「鑑定」,「焙煎」,「抽出」,「文化」と6つのテーマ別展示室や体験コーナー,ミュージアムショップなどで構成されています。


コーヒーテイスティングとコーヒー豆の挽き方

 館内のテイスティングコーナーでコーヒーの試飲を体験させていただきました。

(コーヒーテイスティング)
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 写真左のブルーの取っ手のカップが「中細挽き」,写真右のピンクの取っ手のカップが「粗挽き」のコーヒーです。

 「中細挽き」はコーヒー豆をグラニュー糖程度の大きさに挽いたもので,一般的なレギュラーコーヒーの挽き目です。
 ペーパードリップやコーヒーメーカーで抽出されます。

 一方,「粗挽き」はコーヒー豆をザラメ程度の大きさに挽いたものです。
 粗い分,長い抽出時間が必要となるため,パーコレーターなどで抽出されます。

 一般的にコーヒー豆の粒が細かくなるほど色や味が短時間でよく抽出されるようになります。

 そのため,短時間で抽出するイタリアの「エスプレッソ」(「エクスプレス(急行)」が語源)のコーヒー豆は「極細挽き」で,「ダッチコーヒー」とも呼ばれる「水出しコーヒー」のコーヒー豆は「細挽き」が適しているとされています。

 試飲したコーヒーは,「中細挽き」が深みのある味わいを,「粗挽き」がクリアな味わいを感じました。


カフェ・マリアテレジア

 館内をひととおり見学した後,喫茶室「UCCコーヒーロード」に寄りました。

 このカフェでは,「ブルーマウンテンNo.1」や「コナ」をはじめ,「ゲイシャ」や「イルガチェフェ」など世界各地の珍しいスペシャルティコーヒーを味わうことが出来ます。

 できればこちらも味わいたかったのですが,今回は前から興味を持っていたアレンジコーヒーの1つをいただきました。

 それが「カフェ・マリアテレジア」です。

 マリア・テレジアは,神聖ローマ皇帝フランツ1世の妻で,ハプスブルク家の女帝として活躍した人物です。

 政務だけでなく,16人もの子供をもうけ(その15番目の子がマリー・アントワネットです。),旺盛な精神力と屈強な体力を持ち合せていた人物です。

(マリア・テレジア夫妻とその家族)
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菊池良生「図解雑学 ハプスブルク家」ナツメ社 p31から引用

 絵の右側の椅子にかけている女性がマリア・テレジアです。

 彼女はその活力の源として「オリオ・スープ」と呼ばれる仔牛,ウサギ,ベーコン,山ウズラ,野ガモ,牛肉,根菜類などを煮込んだ高カロリーなスープを好み,精進日(肉断ちの日)でも自室でこっそり肉を食べていたという逸話も残っています。

 そんな彼女が好んだ飲み物の1つとされるのが,これから御紹介する「カフェ・マリアテレジア」です。

 「カフェ・マリアテレジア」はコーヒーにオレンジリキュールを注ぎ,ホイップクリームをのせたウィーンのコーヒーです。

 コーヒーにホイップクリームをのせた,いわゆる「ウィンナー・コーヒー」を応用したコーヒーです。

(カフェ・マリアテレジア)
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 今回私が味わったカフェ・マリアテレジアはコーヒーにオレンジリキュールを注ぎ,ホイップクリームを浮かべたもので,彩り豊かなオレンジピール,ピスタチオ,スパイスものせられていました。(ホイップクリームに色とりどりの小粒のキャンディーをのせるレシピもあります。)

 たっぷりのホイップクリームが温かいコーヒーで徐々に溶け,カフェオレのような感じになりました。

 カップの底には静かに注がれたオレンジリキュールが入っているので,飲み進めるとカフェオレの後にスッとオレンジリキュールが口の中に入ってきました。

 コーヒーの香ばしい風味とオレンジリキュールの爽やかなオレンジ風味をホイップクリームがうまく包み込み,飲みやすいオレンジ風味のコーヒーに仕上がっていました。

 「マリア・テレジア」という名称の由来については,彼女の好物だったからとか,彼女が大のコーヒー好きでコーヒー文化を浸透させたからなど諸説あります。

 いずれにせよ,当時はコーヒーにホイップクリームを浮かべたり,リキュールを注いだり,オリエンタルなムード漂うナッツやスパイスをのせることが流行し,そうした風潮の中で創作・命名されたコーヒーなのでしょう。

 公私ともに多忙を極めたマリア・テレジアのことですから,景気付けに「酒でも飲まなきゃやってらんないわ」とコーヒーにリキュールを注いで飲んでいたのかも知れませんね(笑)。


<関連サイト>
 「UCCコーヒー博物館」(神戸市中央区港島中町6丁目6番2号)

<参考文献>
 UCCコーヒー博物館著「図説コーヒー」河出書房新社
 福田幸江原作・吉城モカ作画・川島良彰監修「僕はコーヒーが飲めない」ビッグコミックス
 菊池良生「図解雑学ハプスブルク家」ナツメ社
 関田淳子「ハプスブルク家の食卓」新人物文庫

2018年10月20日 (土)

六甲ケーブル(レトロタイプ)の耳かき -兵庫県神戸市-

 神戸の六甲山頂にある「六甲おみやげ館」で購入しました。

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 六甲ケーブルの車両には,クラシックタイプ(1号車)とレトロタイプ(2号車)があるのですが,この耳かきはレトロタイプ(2号車)です。

 レトロタイプは旧阪神電車や旧神戸市電をイメージして作られた車両です。(ちなみに,広島市内では神戸市電だった路面電車が今なお現役で走っています。こちらはイメージ車両ではなく,本物です!)

 ケーブルカーの車輪の形が左右で異なっているのが特徴です。

 そのため,中間地点で2台のケーブルカーが左右に分かれてすれ違う時も,右なら右ばかり,左なら左ばかりを走ってすれ違うようになっています。

 この耳かきは「六甲おみやげ館」のほか,六甲ケーブル 六甲山上駅構内にあるお土産ショップ「ショップ737」でも販売されています。

 耳かきコレクターでなくても,六甲旅行のお土産・記念品として最適だと思います。

<関連記事>
 「夜景写真 -摩耶山掬星台(兵庫県神戸市)-

2018年10月14日 (日)

埼玉県秩父地域の国産メープルシロップ・カエデ糖菓子2 -秩父のカエデ糖菓子と天然カエデ樹液(メープルウォーター)-

秩父のカエデ糖菓子

 埼玉県・秩父の森には日本全国に生息するカエデのほぼ全ての種類(28種類あるうちの21~22種類)が生息していると言われています。

 そんな秩父では,地域活性化の一環として,秩父のカエデを使った様々なカエデ糖菓子が販売されています。

 今回はこの秩父のカエデ糖菓子を御紹介したいと思います。

(秩父のカエデ糖菓子(包装))
Photo

 秩父では,カエデ糖(メープルシュガー)やメープルシロップ入りのケーキ,ゼリー,タルト,クッキーなど様々な種類のお菓子が販売されています。

 「メープル」よりも和名の「カエデ」という名称を使った商品が多いのですが,これは国産・秩父産を意識されているからとも説明できるでしょう。

 それでは,それぞれのお菓子を御紹介したいと思います。


すのうぼうる・秩父の森の贈り物・カエデ山の玉手箱・カエデの樹

(すのうぼうる・秩父の森の贈り物・カエデ山の玉手箱・カエデの樹)
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 写真右上から時計回りに,「すのうぼうる」,「秩父の森の贈り物」,「カエデ山の玉手箱」,「カエデの樹」です。

(「すのうぼうる」)
 「和銅鉱泉旅館 栗助」の「すのうぼうる」です。
 秩父カエデ糖とアーモンドプードル入りのクッキーです。
 ホロッとやわらかく,ほのかにメープルとアーモンドの香りがするクッキーです。

(「秩父の森の贈り物」)
 「有限会社ちちぶ工房」の「秩父の森の贈り物」です。
 メープルシュガーとメープルシロップが使われた寒天ゼリーです。
 弾力があるゼリーで,甘露飴のような味わいです。
 オブラートに包まれており,昔ながらの果物味の寒天ゼリーに似た食感です。

(カエデ山の玉手箱)
 「御菓子司 栄誠堂」の「カエデ山の玉手箱」です。
 秩父カエデ糖で作られたメープルケーキです。
 ケーキ生地の上にはカエデ糖で煮詰めたクルミがのせられ,中にはうぐいす豆,干しブドウ,栗と色々な食材が入っています。
 まさに秩父の恵みいっぱいの玉手箱のようなお菓子です。

(カエデの樹)
 「株式会社 水戸屋本店」の「カエデの樹」です。
 カエデ形の最中生地に秩父カエデ糖と生クリーム,バター,蜂蜜を煮詰めたヌガーをのせたお菓子です。
 キャラメルとメープルの風味に,スライスアーモンドも加わり,香ばしさとコクを堪能することができます。
 なお,これと似たお菓子はモミジを売りとする広島でも,「もみじのもなか」(パティスリー・イマージュ)や「もみじキャラメルフィーユ」(バッケンモーツァルト)などの名称で販売されています。


メープルウォーターゼリー・秩父カエデ糖タルト・かえでモン・カエデのしずく

(メープルウォーターゼリー・秩父カエデ糖タルト・かえでモン・カエデのしずく)
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 写真右上から時計回りに,「メープルウォーターゼリー」,「秩父カエデ糖タルト」,「かえでモン」,「カエデのしずく」です。

(メープルウォーターゼリー)
 「本家 松月」の「メープルウォーターゼリー」です。
 カエデ樹液とメープルシロップで作られたやわらかいゼリーです。
 かすかに紅茶の風味もあります。
 カエデ樹液をそのままゼリーにしたような,ほのかなメープルの香りとスッキリとした甘みを楽しむことができるゼリーです。

(秩父カエデ糖タルト)
 「水戸屋」の「秩父カエデ糖タルト」です。
 クッキーのような厚手のタルトカップに秩父カエデ糖,バター,蜂蜜などで作られたキャラメルを流し込んだタルトです。
 やわらかいキャラメルの中にスライスアーモンドとクルミがたっぷりと入っており,甘味と深いコクを楽しめるお菓子となっています。

(かえでモン)
 「菓子工房玉木家」の「かえでモン」です。
 バター,砂糖,小麦粉,卵,メイプルシロップなどを原料に作られたホットケーキのようなしっとりとしたケーキです。
 メイプルシロップの香りがアクセントとなっています。

(カエデのしずく)
 「御菓子司 栄誠堂」の「カエデのしずく」です。
 カエデの若葉で作られた「カエデ茶」から作られた「かえでのラムネ」入りのゼリーです。
 コラーゲンが配合されているため,半透明でサックリとした食感のゼリーに仕上がっています。
 ほのかなメープル風味が楽しめるお菓子で,ゼリーの中には深緑色のカエデの形をしたゼリーも入っています。


Chichibu MAPLE WATER(天然カエデ樹液)

 「秩父観光土産品協同組合」の「Chichibu MAPLE WATER(天然カエデ樹液)」です。

 毎年2月~3月のひと月だけ採れる秩父の天然カエデの樹液で,2018年は3千本の限定商品です。

 「MAPLE BASE(メープルベース)」で購入しました。

(Chichibu MAPLE WATER(天然カエデ樹液))
Chichibu_maple_water

 シリアルナンバーは「1341」とあり,限定3千本のうちの1341本目であることがわかります。

 御覧いただくとお分かりのように,見た目は水のような透明な液体です。

(Chichibu MAPLE WATER(天然カエデ樹液)(封緘紙))
Chichibu_maple_water_2

 ビンの封緘紙には,「この商品の事業収益は,秩父の森林資源の再生に還元されます」と記載されています。

 ちなみに,この商品は360ml入りで756円(税込)です。

 市販の水やソフトドリンクに比べるとずいぶんと高い飲み物なので,多少緊張しながら栓を開け,いただきました。

 水に比べて多少ドロッとした粘りがある透明な液体でした。

 スポーツドリンクとまではいかなくても,ニアウォーターぐらいの甘さはあるだろうと想像していたのですが,実際に飲んでみると,本当に甘味があるのかどうか判断が難しいほどかすかな甘味しかありませんでした。

 水だと言って出されたら,その価値もわからないままゴクゴクと飲み干してしまうでしょう(笑)。

 ちなみにこのカエデ樹液の糖度は約2度です。

 ゴクゴクと飲み干せるような値段の飲み物ではないので,ゆっくり味わっていただきました。


天然カエデ樹液からメープルシロップを作る

 「Chichibu MAPLE WATER(天然カエデ樹液)」を味わいながら,ふと,「この天然カエデ樹液を煮詰めたらメープルシロップが作れるのではないか」と思いつきました。

 そこで少々もったいない気もしましたが,この天然カエデ樹液を鍋に注ぎ,ガス火でゆっくりと煮詰めてみました。

 ビンの約3分の1の量の樹液を半分ずつ,2回に分けて約10分間煮詰めてみました。

 するとだんだんと褐色を帯びた色に変化し,あのメープル独特の甘い香りが漂ってきて,飴のような粘りも出てきました。

 元の天然カエデ樹液と出来上がったメープルシロップを並べてみました。

(天然カエデ樹液と手作りメープルシロップ)
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 写真左が「Chichibu MAPLE WATER(天然カエデ樹液)」の原液,写真右がその原液を鍋で煮詰めて作った手作りメープルシロップです。

 カナダ産に比べてミネラル分が多いからか,多少濁りも出ました。

 約120mlのカエデ樹液から出来上がったメープルシロップはわずかティースプーン1杯。この量で約250円です。

 秩父産メープルシロップは高価なのですが,天然カエデ樹液を約40分の1・糖度約67度になるまで時間と労力をかけて煮詰めて作られることを考えると,相応の価格なのだろうと思います。

 この煮詰めて作ったメープルシロップは感動的な美味しさでした。

 そして,甘みがあるかないか程度のカエデの樹液を煮詰めて甘いメープルシロップを作り出すことを発見した先人はすごいなと思いました。


 今回御紹介したカエデ糖菓子は各店舗のほか,「秩父地場産センター 物産館」や西武秩父駅前温泉「祭の湯」施設内の「ちちぶみやげ市」,「MAPLE BASE(メープルベース)」などで購入できます。

 「秩父地場産センター 物産館」や「ちちぶみやげ市」には秩父のカエデ糖菓子が揃っていて,バラ売りもされているので,いろんな種類のお菓子を味わってみたい方はこちらが便利です。


 東京(池袋)から秩父へは西武池袋線・秩父線の特急で約1時間20分です。

(西武鉄道(特急レッドアロー・ちちぶ36号・池袋行))
Photo_5
西武秩父駅にて撮影

 秩父のメープルスイーツやメープル料理を味わう旅はいかがでしょう。

 きっと楽しい旅行になると思います。


<関連リンク>
 「カエデ樹液プロジェクト」(特定非営利活動法人「秩父百年の森」)
 「西武秩父駅前温泉「祭の湯」」(埼玉県秩父市野坂町1-16-15)
 「秩父地場産センター」(埼玉県秩父市宮側町1-7)
 「MAPLE BASE(メープルベース)」(埼玉県秩父郡小鹿野町長留1129-1 秩父ミューズパーク内)

<関連記事>
 「埼玉県秩父地域の国産メープルシロップ・カエデ糖菓子1 -メープルドック・パンケーキとメープルシロップ食べ比べ-

<参考文献>
 尾形希莉子・長谷川直子「地理女子が教えるご当地グルメの地理学」ベレ出版

2018年10月12日 (金)

六甲ケーブル(クラシックタイプ)の耳かき -兵庫県神戸市-

 ご当地耳かき探しと写真撮影のため,神戸の六甲山と摩耶山へ行きました。

 阪急六甲駅→(神戸市バス)→六甲ケーブル下駅→(六甲ケーブル)→六甲山上駅→(六甲山上バス)→六甲ガーデンテラス・六甲おみやげ館【耳かき購入】→(六甲山上バス)→六甲山上駅→(六甲摩耶スカイシャトルバス)→摩耶山掬星台【写真撮影】→星の駅→(まやロープウェー)→虹の駅→(まやケーブル)→摩耶ケーブル駅→(神戸市バス)→三宮駅と巡ったのですが,「六甲・摩耶1dayチケット」(1500円)を購入すればこの全てのルートの交通機関が1冊のチケットで乗車できます。

 この耳かきは六甲ケーブル(クラシックタイプ)の耳かきです。

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 事前に六甲山頂の「六甲おみやげ館」で売られているとの情報を入手していたのですが,六甲山での滞在時間が1時間しかなかったため,六甲山上駅からバスに飛び乗って六甲おみやげ館を目指し,耳かきを買ったらまたバスに飛び乗って六甲山上駅へ戻り,何とか摩耶山行きの最終バスに間に合うという,とてもハラハラ・ドキドキな体験をしました。

 これも全てこの耳かきを入手するためでした。

 六甲山上駅で摩耶山行きの最終バスを待つ間,ほんの少し時間ができたので,駅構内のお土産ショップ「ショップ737」の店内を回ってみました。

 すると…何とこの店にも同じ耳かきが販売されていたのです!

 耳かき入手だけが目的ならば,六甲山上駅からバスで往復1時間かけて六甲ガーデンテラス・六甲おみやげ館まで行く必要はなかったこととなりますが(笑),六甲山と摩耶山を周遊し,満喫できたので結果的に良かったです。

<関連記事>
 「夜景写真 -摩耶山掬星台(兵庫県神戸市)-

2018年10月 6日 (土)

夜景写真 -摩耶山掬星台(兵庫県神戸市)-

 日本三大夜景の1つに,神戸の「摩耶山掬星台(まやさんきくせいだい)」があります。
 ※日本三大夜景…「函館山」北海道函館市,「摩耶山」兵庫県神戸市,「稲佐山」長崎県長崎市

 摩耶山掬星台からの夜景は「その値,1000万ドル」とか,「手で星が掬(すく)えそうな夜景」などと表現されます。

 その夜景をカメラで撮影したいと思い,リュックサック・カメラ・三脚を担いで神戸へ行きました。

 当日(2018年9月23日)の日の入り時刻は17時55分ということで,余裕を持ってその時刻の約30分前には摩耶山掬星台に着いたのですが,日中の眺めも素晴らしいことや,展望台スペースがそんなに広くないこともあって,すでに見物客でいっぱいでした。

 大がかりなカメラと三脚を設置し,夜景を狙っておられるカメラマンもおられました。

 展望台全体を見回し,そのカメラマンがおられる場所が最適な撮影スポットだと思った私は,そのカメラマンの隣の見物客が帰られるまで後ろで粘り強く待ち,空いた瞬間にその場所にカメラと三脚をセットしました。

 人と人が肩を並べるような間隔で,後ろにもずらりと見物客が並んでいるという状態でしたので,三脚を広げて置くと,それだけでもかなりのスペースを取ることになります。

 そこで,隣のカメラマンの三脚と私の三脚を交差させて置くことで占有スペースを最小限にし,背が高い私は撮影時以外はしゃがんで待機することで撮影スポットを確保して,夜を待ちました。


 街全体が少しずつ暗さを増し,日没を迎えた神戸・大阪の街。

 当日は曇り空だったこともあり,全体がモノクロの街へと変化しました。

 あまりの静寂さに,これから本当にきれいな夜景が望めるのかと一抹の不安すら感じたその次の瞬間です。

 空から天使が魔法の杖を振りかざしたかのように,街全体にパーッと明かりが灯り始め,瞬く間に無数の星を散りばめたような光景が広がりました。

(摩耶山夜景)
Photo_4
※写真をクリックすると拡大します。
ニコンD7100・AF-S DX NIKKOR 18-105mm f3.5-5.6/18mm・マニュアルモード・f8・2秒・ISOオート/900・AWB

 18時14分,ブルーアワーを迎えた際に撮影した写真です。

 神戸の山側から眺めた大阪湾の光景で,手前には六甲アイランドが見えます。

 大きく弧を描いた大阪湾や,その形に沿って広がる神戸・大阪の街がおわかりいただけるかと思います。


 広島から重いリュックサック,カメラバッグ,三脚バッグを背負いながら電車に乗ったり街中を移動したりすることは想像以上に大変で,行動もかなり制約されました。

 そのため,撮影地に着くまでは「もう二度とカメラと三脚は旅先に持って行きたくない」と思いました。

 でも,目の前に広がるきれいな夜景を眺めた瞬間,私は時が経つのも忘れて夢中でシャッターを切り,何ものにも代えがたい喜びを感じてしまいました。

 そして再び思ったのです。

 「またいつかカメラと三脚を持ってどこかへ行きたいな」と。


<関連リンク>
 「六甲山・摩耶山」(「Feel KOBE 神戸公式観光サイト」一般財団法人 神戸観光局)

<関連記事>
 「広島市南区の黄金山と「黄金山まんじゅう」」(黄金山の夜景)
 「夜景写真 -皿倉山(福岡県北九州市)・火の山公園(山口県下関市)-

2018年10月 3日 (水)

芝桜の耳かき -埼玉県秩父市-

 秩父鉄道・秩父駅構内にある「秩父地場産センター物産館」で購入しました。

 秩父市の花「芝桜」の耳かきです。

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 芝桜の部分が鈴になっていて,振るとチリンチリンと鳴ります。

 秩父市にある羊山公園「芝桜の丘」では,9種類・40万株以上の芝桜が植栽されていて,春のシーズンを迎えると,あたり一面が芝桜で埋め尽くされます。

 また秩父は桜の名所が多いことでも有名です。

 そして秩父市の木は「カエデ」です。

 私は秩父で国産のメープルシロップやカエデ糖菓子をいただきましたが,秩父は芝桜,桜,カエデなど自然の恵み豊かで,四季折々の風景が楽しめ,オンリーワンの資源にも恵まれた魅力的な観光地だと思います。

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