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2019年12月

2019年12月31日 (火)

昆虫食の研究7 -昆虫年越しそば・虫見そば(バッタ・コオロギ・オケラ・ミールワーム・サゴワーム・カイコのサナギ)-

昆虫スナック・お菓子

 広島市内のカフェで,お客様から珍しい昆虫スナック・お菓子を分けていただきました。

(昆虫スナック・お菓子)
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 写真左から「幼虫ミックス(Mixed Pupae)」,中央上が「スーパーワームチョコレート(CHOCOLATE COATED SUPERWORMS)」,右が「バッタ目ミックス(Orthoptera Mix)」です。

 「幼虫ミックス」はミールワーム,スーパーワーム,サゴワーム,カイコの幼虫の塩味ローストです。

 「スーパーワームチョコレート」はスーパーワームをチョコレートでコーティングしたお菓子です。

 そして「バッタ目ミックス」はバッタ,オケラ,コオロギ(ヨーロッパイエコオロギ,フタホシコオロギ)の塩味ローストです。

(昆虫スナック・お菓子(中身))
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 昆虫の塩味ローストは,いずれもパリパリした食感で,見た目を気にしなければ,意外とクセはなく,食べやすく加工されています。

 スーパーワームチョコレートは,中にカリカリのスーパーワームが入っているのですが,チョコレートでコーティングされているので,こちらも食べやすいです。

 塩味ローストの昆虫のうち一番大きい昆虫を店主さんに選んでいただき,お土産としていただきました。

 その際,私が年末最後の客だったこともあって,帰り際に店主さんに「あっ,年越しそばの具にいいかも」と口走ってしまいました…。

 ただ興味もあったので,本当に昆虫入りの年越しそばを作ってみました。


昆虫年越しそば・昆虫月見年越しそば(虫見そば)

 昆虫が映えるように,そばは白い更科そばを使いました。

 そばつゆは,「茅乃舎だし」でとっただし汁に醤油・酒・みりんを加え,塩で味を調えました。

 具は白ねぎと昆虫のみのシンプルな組み合わせとしました。

 そして完成したのがこちらの写真です。

(昆虫年越しそば)
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 想像どおりの見た目です。

 「せっかくのそばとそばつゆが…」と思う気持ちがあったことも事実です。

 今回具にした昆虫たちを御紹介します。

(バッタ)
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 羽根が食べにくかったです。

(コオロギ)
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 バッタよりも小さい分,食べやすいと思いました。

(オケラ)
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 コオロギと同じような味・食感でした。

(ミールワーム)
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 プチプチした食感でした。

(サゴワーム)
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 カイコのサナギを平たくしたような形をしています。

(カイコのサナギ)
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 日本でも食用にされています。特有の青臭いにおいがあります。

 せっかくなので,玉子をのせて月見そばにもしてみました。

(昆虫月見年越しそば)
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 虫にばかり目がいくので,月見そばと言うより「虫見そば」と言った方がいいかも知れません。

 「見た目がちょっと…」と思いつつ,意を決して食べてみました。

 カリカリにローストされていた昆虫たちが,そばつゆを吸って元の昆虫に近い状態に戻ってしまい,その昆虫からだしまで出ました。(「昆布だし」ならぬ「昆虫だし」です。)

 かき揚げ天ぷらと同様,あまり汁に浸さず,サクサクの状態で食べる方がよいかと思います。

 大晦日にまでお騒がせ記事となってしまい,申し訳ございませんでした。

 皆様,良いお年をお迎えください。


<関連リンク>
 「TAKEO」(昆虫食専門会社)

<関連記事>
 「昆虫食の研究6 -コオロギラーメン-」 

2019年12月24日 (火)

カンボジア料理の特徴と主な料理7 -トゥック・トレイ・コンコン,ナムガウ,モアン・アン,冬瓜茶,チョンボ,ドリアン-

サンボー・プレイ・クック訪問

 カンボジア・コンポントム郊外に「サンボー・プレイ・クック」と呼ばれるプレ・アンコール期の遺跡群があります。

 2017年7月,アンコール遺跡群とプリア・ヴィヘアに続き,カンボジア第3の世界遺産として登録されました。

 森の中に様々な遺跡が散在しています。

 現地のツアーガイドさんに英語で説明していただきながら,遺跡を見学しました。

(プラサット・サンボー遺跡)
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 レンガ塔の壁には,ヒンドゥー教にまつわる様々な彫刻が施されています。

 レンガ塔の中にも入ってみました。

 線香やお供え物があるところは,日本とよく似ています。

 が,よく見ると,金色の皿から黒い生物がゴソゴソ出てきました…。

(プラサット・サンボー遺跡内のサソリ)
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 「スコーピオン(サソリ)!」

 ガイドさんからそう聞いた瞬間,昆虫や動物全般が苦手な私は「ギャー!」と建物内に響き渡る声で叫んでしまいました。

 その後も,もしかしたらタランチュラが木の上から降ってくるのではないかと警戒して歩いたり(ガイドさんによると,逆に地中に住んでいるとのこと),刺されると腫れあがる大きな赤いアリが私のズボンの中に入ってきた気がして,メンバーの前でズボンを脱いでパンツ姿になったりと大変な思いをしました。

 また,サンボー・プレイ・クック近郊にある森では,木の上から黄緑色の大きなヘビ(しかも毒ヘビ!)がドサッと落ちてきたところも目撃し,震え上がりました。

 ただ,あまりに怖がる私の姿に呆れたガイドさんからは,「次はビッグワーム(巨大イモムシ)を見に行きますか?」と言われてしまいましたが(笑)


トゥック・トレイ・コンコン

 サンボー・プレイ・クック近くの森で昼食をいただきました。

 当日は同じ場所で「第1回コンポントムマラソン」が開催されており,日本からも多くのランナーが参加されていました。

 昼食の前に,「トゥック・トレイ」と呼ばれる魚醤を使ったディップソース「トゥック・トレイ・コンコン」作りを体験させていただきました。

 木臼にヤシ砂糖,シーズニング,ニンニク片,唐辛子などを入れ,木の棒ですり潰します。

(トゥック・トレイ・コンコン作り体験(すり潰し))
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 白い粉は主に「シーズニング(調味料)」なのですが,どんな調味料なのか興味を持った私は,味見をさせていただきました。

 味見をしてすぐに何かわかりました。

 カンボジアで「シーズニング」とは,日本の「うま味調味料(化学調味料)」のことなのです。

 十分すり潰したら,魚醤やライム汁を加えて仕上げます。

(トゥック・トレイ・コンコン作り体験(ライム汁))
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 ライムを絞り,ライム汁を加えている様子です。

(トゥック・トレイ・コンコン)
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 出来上がったトゥック・トレイ・コンコンです。

 塩味,甘味,辛味,酸味,うま味が一体となっていて,お隣タイの「スイートチリソース」そっくりの味でした。


サンボー・プレイ・クック近郊でのランチ

 サンボー・プレイ・クック近郊にある森の広場でカンボジア料理のランチをいただきました。

(サンボー・プレイ・クック近郊でのランチ)
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 ナムガウ,モアン・アン,トゥック・トレイ・コンコン,プラホックのバナナの葉包み焼き,生野菜,ご飯などが揃った豪華なランチです。

 それぞれの料理を御紹介します。

(トゥック・トレイ・コンコン,ナムガウ,モアン・アン,ご飯)
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 写真右側の皿がモアン・アンとご飯,それにプラホックのバナナの葉包み焼きとライムを添えたものです。

 写真左手前のスープがナムガウ,写真上側の皿がトゥック・トレイ・コンコンです。

 モアン・アンは,鶏の丸焼き,いわゆるローストチキンのことで,カンボジアでは屋台でも販売されています。

 ナムガウは,レモングラスや塩漬ライムを使った酸味のあるスープです。

 プラホックのバナナの葉包み焼きにつきましては,当記事の最後に御紹介しております関連記事を御参照ください。


冬瓜茶

 食事の飲み物として,冬瓜茶をいただきました。

(冬瓜茶)
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 冬瓜エキスやパームシュガー(ヤシ砂糖)が入った甘くてさっぱりとしたソフトドリンクです。

 今回の食の旅でお世話になった「ナプラワークス」代表の吉川 舞さんがカンボジアの冬瓜を用意してくださいました。

(冬瓜(カンボジア産))
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 カンボジア産の冬瓜です。

 この飲み物は,冬瓜のお茶というよりは,「ウィンターメロン(冬瓜)ジュース」と表現する方がイメージと合うと思いました。


チョンボ

 続いて吉川さんからカンボジアのナッツを分けていただきました。

(チョンボ)
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 「チョンボ」と呼ばれるナッツです。

(チョンボ(中身))
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 殻をむいて中身を食べます。

 椎の実(どんぐり)に近いナッツで,見た目はスライスアーモンドのようでした。

 コクがある美味しいナッツでした。


まとめ

 ランチをいただいた森でドリアンを見つけました。

(ドリアン)
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 サンボー・プレイ・クックはカンボジアの内陸部に位置するとは言え,ここは南国なんだなと思いました。

 今回御紹介した料理も,当然ながらカンボジアで採れる食材の組み合わせで作られたものばかりであり,その土地の産物や文化について,「食」を通じて学ばせていただいたのだと改めて実感しました。


<関連リンク>
 「Napra-works(ナプラワークス)」(カンボジア・コンポントム州)
 (サンボー・プレイ・クック遺跡群の紹介を中心としたカンボジアのイベント・ツアー企画会社)

<関連記事>
 「カンボジア料理の特徴と主な料理4 -プラホックを使った料理(プラホック・チャー,バナナの葉包み焼き)・カンボジアの食文化-

2019年12月17日 (火)

機内食の事例紹介 -搭乗時間帯による機内食の比較-

 国際線を中心とした飛行機のサービスの1つに「機内食」があります。

 航空機内で行動が制限される中で機内食が楽しみだと思われる方も多くおられることでしょう。

 今回は,私が広島から上海経由でカンボジアへ行った際に味わった機内食を御紹介したいと思います。

 エコノミークラスの機内食ですが,少しでも飛行機で旅をしている気分になっていただけたら幸いです。


広島発上海行・MU294便の機内食

 広島からカンボジアのシェムリアップへ行くため,まずは経由地の上海を目指しました。

 広島空港9時15分発,上海浦東国際空港11時00分着の「中国東方航空(CHINA EASTERN AIRLINES)」MU294便を利用しました。

 機内食が出されるタイミングとしては,朝食と昼食の中間の時間帯となります。

 さあ,どんな機内食がサービスされるでしょうか。

(広島発上海行・MU294便の機内食)
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 こちらが広島発上海行・MU294便の機内食です。

 チキンライス,クリームブッセ,ヨーグルト,ビーナッツ,ミネラルウォーターという内容でした。

 チキンライスは日本の洋食をイメージする「ケチャップライス」ではなく,東南アジアの「海南鶏飯(海南チキンライス・カオマンガイ)」をお手本にした,鶏のだしで炊いたご飯に鶏のスライスがのせられている料理でした。

 クリームブッセとヨーグルトは日本製でした。
 「まだ半分日本だな」と思いつつ,いただきました。

 逆におつまみのピーナッツは中国東方航空オリジナルで,ミネラルウォーターも中国製でした。

 キャビン用ミールカートの引き出しにすきまなく収納されたメイン料理のボックス,使い道がなくてもとりあえず出されるプラスチックのナイフ・フォーク・スプーンのセット,食事とおやつが混在したメニューなどは,エコノミークラスの機内食ならではの風情を感じます。

 広島から上海までは1時間45分のフライトで,私がよく利用する広島-東京(羽田)便の所要時間とあまり変わらないので,食事して一息ついたら上海に到着したという感じでした。

(上海浦東国際空港到着ロビーから眺めた広島発上海行・MU294便)
Mu294


上海発シェムリアップ行・MU513便の機内食

 乗り継ぎまで時間があったので,一旦空港を出て上海の街を観光し,夕方再び空港に戻って出国審査を受け,シェムリアップを目指しました。

(上海浦東国際空港出発ロビーから見たMU513便)
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 上海浦東国際空港18時45分発,シェムリアップ国際空港22時20分着の中国東方航空・MU513便を利用しました。

(上海発シェムリアップ行・MU513便から眺めた上海中心地の夜景)
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 機内の窓から眺めた上海中心地(外灘・高層ビル群を中心とした市街地・黄浦江など)の夜景です。

 上海は過去に職場旅行で訪れたこともあり,異国の地へ来たという緊張感もあまりなかったのですが,異国の地から異国の地への移動となると,いよいよ海外旅行も本番という気持ちが高まりました。

 しばらくして機内食がサービスされました。

 私にとっては,本日2回目の機内食です。

 機内食が出されるタイミングとしては,少し遅い夕食の時間帯となります。

(上海発シェムリアップ行・MU513便の機内食(包装))
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 客室乗務員が中国東方航空のイラスト入りの紙袋を客席に配られました。

 まるで大手ハンバーガーチェーンのテイクアウトのようです(笑)

 紙袋を開けて,中身を取り出してみると…

(上海発シェムリアップ行・MU513便の機内食)
Mu513_20191215222303

 クロワッサンサンド(手前にある横長のパン),チョコ蒸しパン(クロワッサンサンド左隣の黒っぽいパン),カップに入ったブルーベリージュース,そしてドリンクのホットティーという内容でした。

 クロワッサンサンドは,クロワッサンに細切り肉をはさんだサンドイッチでした。

 チョコ蒸しパンは,大きなチョコレート味の蒸しパンで,デザート感覚のパンでした。

 気圧が低いからか,保存性を高めるためか,パンの袋がパンパンにふくらんでいたのが印象的でした。

 ブルーベリージュースは,ふたをめくってクイッと飲む機内食ではお馴染みの液体カップに入っていました。

 これは夕食というより夜食(軽食)と表現する方が合っていると思います。


シェムリアップ発上海行・MU514便の機内食

 続いて,カンボジアから広島への帰りの便の機内食を御紹介します。

(シェムリアップ国際空港・チェックイン電光掲示板)
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 復路もまずは上海を目指します。

 シェムリアップ23時20分発,上海浦東国際空港に翌朝4時25分着の中国東方航空・MU514便を利用しました。

 ちょっとハードなダイヤです(笑)

 出発後しばらくして機内食がサービスされました。

 機内食が出されるタイミングとしては,夜食の時間帯となります。

(シェムリアップ発上海行・MU514便の機内食)
Mu514

 客室乗務員が乗客にサービスされた機内食は…クラッカー1袋のみ!

 夜だし,この後続けて何か出てくるだろうと思っていましたが,結局ドリンク(オレンジジュースを選択)が出されたのみでした。

 機内食もあるからと思い,かなり軽めに夕食を済ませていた私にとっては,これで早朝まで過ごすにはかなり厳しいものがありました。

 少し後になって,客室乗務員が再度クラッカーを案内しながら来られたので,私は追加で欲しい旨を伝え,もう1袋クラッカーをいただいて何とか一晩しのいだのでした…。


上海発広島行・MU293便の機内食

 早朝に上海に着き,広島行きの飛行機は夕方発だったので,またしても一旦空港を出て上海の街を散策・食事をし,夕方再び空港に戻って出国審査を受け,広島を目指しました。

 上海浦東国際空港17時40分発,広島空港20時40分着の中国東方航空・MU293便を利用しました。

 出発後しばらくして機内食がサービスされました。

 機内食が出されるタイミングとしては,ちょうど夕食の時間帯となります。

 「またクラッカーだけの食事ではないだろうな」と思いながら,私の席へのサービスを待ちました。

(上海発広島行・MU293便の機内食)
Mu293

 何とテーブルに載りきらないぐらい色々な食事が供されました。

 メインプレートはご飯と鶏肉・野菜の煮物(鶏肉,きぬさや,大根,レンコン,しのだ巻き),副菜は海老のサラダ,トマト,レンコンキンピラ,玉子焼きのセット,このほかにも,バター・ジャム付きのロールパン,「緑豆爽」という小豆ぜんざいのような甘い豆汁,ビスケット,ピーナッツ,ミネラルウォーターまで用意されました。

 前の晩のクラッカー1袋とドリンク1杯の機内食とのギャップがスゴイです。

 日本へ向かう飛行機だからか,日本人向けの料理が多いようにも感じました。

 いつもこれぐらいサービスしていただければ嬉しいなと思いつつ,気付けば何日か振りの広島の夜景が見え,無事広島空港に到着しました。


まとめ

 同じ航空会社の機内食でも,利用する時間帯によって大きな違いがあることが御理解いただけたかと思います。

 また,利用するクラスによっても違いがあります。

 私は過去に一度だけ,インドネシア・ジャカルタへ出張した際,日本航空の直行便(関西国際空港-スカルノ・ハッタ国際空港)のビジネスクラスを利用した経験がありますが,その時の機内食はレストランと同様,きちんとした陶器の皿で出され,ワインなどのお酒やソフトドリンクも飲み放題でした。

 ラウンジでもサンドイッチやスープ,お菓子,コーヒーやソフトドリンクなどがビュッフェ方式で食べ飲み放題だったので,貧乏性の私はフライト前のラウンジですでにお腹いっぱいになりました(笑)

 この時の機内食やラウンジでの食事も楽しかったですし,今回のような変化に富んだ機内食も楽しかったです。

 また,航空会社の属する国ならではの食事が味わえるという楽しみもあります。

 機内食も食のジャンルの1つ,旅の楽しみの1つだと私は思います。

2019年12月11日 (水)

カンボジア料理の特徴と主な料理6 -バイサイチュルーク・なます・大根スープ-

 広島市内のカフェでカンボジアの朝食をいただきました。

 カフェの店主さんが,プノンペンで召し上がった朝食をお店で再現されたものです。

 私は今回初めていただきました。

(バイサイチュルーク・なます・大根スープ・ジャスミンティー)
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 写真のメインプレートの左上,ご飯に焼いた豚肉がのせられているのが「バイサイチュルーク」,右上が「なます」,手前のスープが「大根スープ」です。

(バイサイチュルーク)
 「バイサイチュルーク」は甘辛い豚肉のせご飯です。
 少し厚みのある豚肉の照焼きがご飯にのせられています。
 甘辛醤油の味付けなので,日本人にも受け入れられやすい味だと思います。
 ご飯はジャスミンライスと日本のお米のブレンドでした。
 これは,カンボジアのお米が1年に二度も三度も収穫され,いろんな品種のお米が混ざっていることを表現されたものです。

(なます)
 赤大根,キュウリ,人参などを甘酢で漬けた料理です。
 肉料理に,さっぱりとしたなますがよく合いました。

(大根スープ)
 魚醤やコブミカンの葉(バイマックル)がベースのあっさりしたスープです。
 具はスライスした大根です。
 バイサイチュルークにはスープがセットとなることが多いようです。

(ジャスミンティー)
 写真右上の深緑色のカップに注がれているのがジャスミンティーです。
 大きなポットで用意され,必要なだけカップに注いで飲む,本場カンボジアと同じスタイルでいただきました。


 日本で例えれば,朝食に「牛丼・お新香(漬物)・味噌汁のセット,お茶はセルフで!」という感覚だと思います(笑)

 カンボジアでは私の予想に反して,肉,特に豚肉の料理をよく見かけましたが,これは中国からの食文化の影響が大きいからでしょう。

 仏教徒中心のカンボジアですが,少数民族・チャム族などイスラム教の信徒で豚肉を食べない人々もおられることにも留意しておく必要があります。

 カンボジア料理は,ご飯と魚が中心ですが,肉料理も豊富にあり,さらにはムスリム向けの料理もあるなど,実に多種多様です。


<関連サイト>
 「Cafe Igel あかいはりねずみ」(広島市南区的場町1-7-2)

<参考文献>
 「中国新聞セレクト 朝食から見た世界 -カンボジア-」(2019年11月26日)

2019年12月 8日 (日)

ラーメンの耳かき -神奈川県横浜市-

新横浜ラーメン博物館で購入したラーメンの耳かきです。

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さすがラーメン博物館のグッズだけあって,ラーメン,メンマ,海苔,ネギ,ナルト,チャーシューなどがリアルに表現されています。

耳かきの注意書きにも,「一つ一つ手作業で色付けしておりますので,それぞれ仕上がりは異なります。」と記載されており,気合いが入ってます。

ただ,全体のバランスから見て緑色のネギが大きすぎる(ピーマンのように見える)ような感じも…(笑)

館内には,「ラーメン本ウォール」と呼ばれるラーメン本の壁展示コーナーもあるのですが,そこでグルメ漫画のパイオニア・ビッグ錠先生の「包丁人味平」の本も展示されていました。

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新横浜ラーメン博物館で楽しんだ後,神奈川県藤沢市のバーへ行き,ビッグ錠先生とお会いしました。

その際,ビッグ錠先生に新横浜ラーメン博物館で「包丁人味平」の本が展示されていたことをはじめ,札幌のラーメン対決,「アジヘイラーメン」,「一本麺」,「ドラムカンスープ」などラーメンにまつわるいろんな話をさせていただき,盛り上がりました。

神奈川県にお住まいのなーまんさんから新横浜ラーメン博物館を御紹介いただいたことに始まり,私が実際に訪問し,そのことをビッグ錠先生にお話しし,まとめを皆様にブログで御報告する…まさに「一本麺」のようなつながりです(笑)


<関連記事>
 なーまんのEye-Level「ヨコハマぶらぶら24 ドイツのラーメンだ?!
 新横浜ラーメン博物館(横浜市港北区新横浜2-14-21)

煮玉子の耳かき -神奈川県横浜市-

新横浜ラーメン博物館で購入した煮玉子の耳かきです。

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ラーメンの具に煮玉子があると,とっても幸せな気分になります。

新横浜ラーメン博物館訪問日(2019年12月1日)は,「支那そばや」(創業者:佐野実 氏)が新横浜ラーメン博物館を卒業される日だったので,「無垢ツヴァイテ」の「無垢ラーメン」に続き,「支那そばや」の「美瑛産小麦の塩らぁ麺」もいただきました。

(美瑛産小麦の塩らぁ麺)
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美瑛産小麦「春よ恋」,北海道産「きたほなみ」,「山水地鶏」,「比内地鶏」,「名古屋コーチン」,「金華豚」,羅臼昆布,本節,鯖節,焼干し,サンマ節,白海老,ホタテ貝柱,高知県産の塩「海一粒」など贅沢な素材を使用した「究極の素ラーメン」と説明されていました。

佐野実氏と言えば,お客さんにもお弟子さんにもとても厳しいイメージがありますが,お店の雰囲気は和やかで,丁寧なサービスをされていたのが印象的でした。

<関連リンク>
 なーまんのEye-Level「ヨコハマぶらぶら24 ドイツのラーメンだ?!
 新横浜ラーメン博物館(横浜市港北区新横浜2-14-21)

2019年12月 7日 (土)

ナルトの耳かき -神奈川県横浜市-

新横浜ラーメン博物館のミュージアムショップで購入しました。

ラーメンの具・ナルトの耳かきです。

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神奈川県にお住まいのなーまんさんのブログで教えていただきました。

新横浜駅近くにラーメン博物館があることは知っていましたが,まさかオリジナル耳かきまで売られているとは知りませんでした。

食とオリジナル耳かきがセットのミュージアム…素晴らしいです(笑)

ドイツのラーメン店「無垢ツヴァイテ」の無垢ラーメンをいただきました。

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クリーミーな和風魚介とんこつラーメンで,スープが二層になっているのが特徴です。

ローストポークと炙りチャーシュー,海苔,ネギがのせられていました。

ナルトは…のせられてませんね(笑)


<関連リンク>
 なーまんのEye-Level「ヨコハマぶらぶら24 ドイツのラーメンだ?!
 新横浜ラーメン博物館(横浜市港北区新横浜2-14-21)

2019年12月 1日 (日)

カンボジア料理の特徴と主な料理5 -プラホックを使った料理(ソムロー・コーコー・焼きプラホック)と揚げ魚-

 前回の記事に引き続き,カンボジアの伝統的な調味料「プラホック」を使った料理を御紹介したいと思います。


ソムロー・コーコーと焼きプラホック

 ホームステイ3日目の昼食で「ソムロー・コーコー」と呼ばれる料理をいただきました。

 鶏肉,魚,カボチャなどの具材を,プラホックや「クルーン」(モリンガやレモングラスなど数多くのハーブ・スパイスを使った調味料)で味付けして煮込んだスープです。

(モリンガ)
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 モリンガの写真です。日本ではあまり馴染みがありませんが,東南アジアなど熱帯・亜熱帯地域ではよく利用されている植物です。

 カンボジアではお土産用に「モリンガ茶」も売られていました。

 このモリンガをレモングラスなどとともに石臼でペースト状にすり潰し,スープに加えておられました。

(ソムロー・コーコー)
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 こちらの写真が完成したソムロー・コーコーです。

 ソムロー・コーコーはとろみがあるスープなのですが,このとろみは「パアー」と呼ばれる炒り米によるものです。

(炒り米(パアー))
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 炒った米を臼と杵で搗いて平べったくした食べ物です。

 私はシェムリアップからコンポントムへ向かう車中から,沿道で臼と杵を使って炒り米を作り,販売されている様子を何度も見ました。

 それぐらいカンボジアでは馴染み深い食材なのでしょう。

 こうして出来上がったソムロー・コーコーは,ご飯にかけて「汁ご飯」にしても美味しい,クセがなくやさしい味のスープでした。

 この日の昼食では,ほかに「焼きプラホック」と「揚げ魚」のおかずもいただきました。

(焼きプラホック)
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 「焼きプラホック」は,その名のとおりプラホックをそのまま焼いた料理です。

 塩分がかなり強く,表面は塩で結晶化していました。

 これもわずかな量で主食のご飯をたくさん食べることができるおかず(日本で言えば梅干しのようなおかず)の1つなのだと思いました。

 塩分がかなり強い焼き魚を想像していただければよいと思います。


揚げ魚

 一方の「揚げ魚」についても触れておきます。

 材料の魚は鯉かその仲間だと思うのですが,朝,ホームステイ先の方が行商の方から野菜などと一緒に購入されていました。

(行商から食材を購入する様子)
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 市場や食料品店へ買い物に行く時間や手段がない人々にとって,家までバイクで売りに来る行商は重宝されている様子でした。

 カンボジアの道を走ると,まだ幼い少年・少女がオートバイを運転している姿をよくみかけました。

 いったい何歳からバイクに乗っていいのだろうかと疑問に思い,確認してみると,何と125cc以下のバイクには年齢制限がなく,個人の責任で乗ることができるとのお話でした。

 交通事情や家庭の事情を考慮し,やむを得ない措置なのでしょう。

 ただ,バイクに乗れなかったり,家事や仕事で遠くの市場まで買い物に出かけられない人々にとって,このようなバイクの行商は必要不可欠な存在となっています。

 今回のホームステイ先でも,こうした行商から入手した食材を使って食事を作っていただきました。

(魚をさばく様子)
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 食材を包丁で切ったり,下拵えしたりするのは,全てこの写真のように縁台の上に座った状態でされていました。

 子供達が外で遊ぶ姿を見ながらお母さん達が料理されていました。

 魚をぶつ切り・骨切りし,油をひいた中華鍋で揚げます。

(揚げ魚を調理する様子)
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 やはりカンボジアは中国料理の影響を強く受けていると感じました。

(揚げ魚)
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 皮がパリッと,中はジューシーな仕上がりとなっていました。


 これらのおかずとご飯を1つの皿に盛り,昼食をいただきました。

(昼食(ご飯,ソムロー・コーコー,揚げ魚,焼きプラホック))
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 1皿に盛ったご飯とおかずを食べ,足りない場合は食べたいものを食べたいだけ自分の皿に盛るという食事スタイルです。

 ホームステイ中は終始こうした食事スタイルでした。


違和感がないカンボジア料理

 食事も魚や野菜中心の辛さやスパイシーさの少ないマイルドな味付けのおかずばかりで,必ずご飯やおかゆがセットだったので,普通に日本の日常的な家庭料理をいただいているような感じでした。

まとめると,
「海外の料理を食べているという感覚がない」
「日本の家庭料理と違和感がない」
というのが,現地で実際にカンボジア料理をいただいた私の感想であり,これがカンボジア料理の大きな特徴の1つだと思いました。


カンボジアの子供達との思い出

 夕方,私はカンボジアの子供達と一緒に鬼ごっこや追いかけっこをして遊び,夕食が出来上がるのを待ちました。

 お互い言葉は一切通じないのに,私に甘えてキャッキャッとはしゃぐ子供達ととても楽しいひとときを過ごしました。

 料理だけでなく,子供達とも何ら違和感がなかったのです。

 ホームステイ最終日,今日でお別れを悟った子供達は,皆どこかさみしげな表情に変わりました。

 出発・見送りの際に奥に隠れて出てこなくなった女の子もいました。

 私も別れを惜しみながら,ホームステイ先を後にしました。

 子供達との交流も,カンボジアでの良き思い出の1つです。


<関連記事>
 「カンボジア料理の特徴と主な料理1 -アモック・プラホック・クティ・ラパウ・ソンクチャー・Go to Cambodia!-
 「カンボジア料理の特徴と主な料理3 -カンボジアの発酵調味料「プラホック」作り体験-
 「カンボジア料理の特徴と主な料理4 -プラホックを使った料理(プラホック・チャー,バナナの葉包み焼き)・カンボジアの食文化-

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