機内食の事例紹介 -搭乗時間帯による機内食の比較-
国際線を中心とした飛行機のサービスの1つに「機内食」があります。
航空機内で行動が制限される中で機内食が楽しみだと思われる方も多くおられることでしょう。
今回は,私が広島から上海経由でカンボジアへ行った際に味わった機内食を御紹介したいと思います。
エコノミークラスの機内食ですが,少しでも飛行機で旅をしている気分になっていただけたら幸いです。
広島発上海行・MU294便の機内食
広島からカンボジアのシェムリアップへ行くため,まずは経由地の上海を目指しました。
広島空港9時15分発,上海浦東国際空港11時00分着の「中国東方航空(CHINA EASTERN AIRLINES)」MU294便を利用しました。
機内食が出されるタイミングとしては,朝食と昼食の中間の時間帯となります。
さあ,どんな機内食がサービスされるでしょうか。
(広島発上海行・MU294便の機内食)
こちらが広島発上海行・MU294便の機内食です。
チキンライス,クリームブッセ,ヨーグルト,ビーナッツ,ミネラルウォーターという内容でした。
チキンライスは日本の洋食をイメージする「ケチャップライス」ではなく,東南アジアの「海南鶏飯(海南チキンライス・カオマンガイ)」をお手本にした,鶏のだしで炊いたご飯に鶏のスライスがのせられている料理でした。
クリームブッセとヨーグルトは日本製でした。
「まだ半分日本だな」と思いつつ,いただきました。
逆におつまみのピーナッツは中国東方航空オリジナルで,ミネラルウォーターも中国製でした。
キャビン用ミールカートの引き出しにすきまなく収納されたメイン料理のボックス,使い道がなくてもとりあえず出されるプラスチックのナイフ・フォーク・スプーンのセット,食事とおやつが混在したメニューなどは,エコノミークラスの機内食ならではの風情を感じます。
広島から上海までは1時間45分のフライトで,私がよく利用する広島-東京(羽田)便の所要時間とあまり変わらないので,食事して一息ついたら上海に到着したという感じでした。
(上海浦東国際空港到着ロビーから眺めた広島発上海行・MU294便)
上海発シェムリアップ行・MU513便の機内食
乗り継ぎまで時間があったので,一旦空港を出て上海の街を観光し,夕方再び空港に戻って出国審査を受け,シェムリアップを目指しました。
(上海浦東国際空港出発ロビーから見たMU513便)
上海浦東国際空港18時45分発,シェムリアップ国際空港22時20分着の中国東方航空・MU513便を利用しました。
(上海発シェムリアップ行・MU513便から眺めた上海中心地の夜景)
機内の窓から眺めた上海中心地(外灘・高層ビル群を中心とした市街地・黄浦江など)の夜景です。
上海は過去に職場旅行で訪れたこともあり,異国の地へ来たという緊張感もあまりなかったのですが,異国の地から異国の地への移動となると,いよいよ海外旅行も本番という気持ちが高まりました。
しばらくして機内食がサービスされました。
私にとっては,本日2回目の機内食です。
機内食が出されるタイミングとしては,少し遅い夕食の時間帯となります。
(上海発シェムリアップ行・MU513便の機内食(包装))
客室乗務員が中国東方航空のイラスト入りの紙袋を客席に配られました。
まるで大手ハンバーガーチェーンのテイクアウトのようです(笑)
紙袋を開けて,中身を取り出してみると…
(上海発シェムリアップ行・MU513便の機内食)
クロワッサンサンド(手前にある横長のパン),チョコ蒸しパン(クロワッサンサンド左隣の黒っぽいパン),カップに入ったブルーベリージュース,そしてドリンクのホットティーという内容でした。
クロワッサンサンドは,クロワッサンに細切り肉をはさんだサンドイッチでした。
チョコ蒸しパンは,大きなチョコレート味の蒸しパンで,デザート感覚のパンでした。
気圧が低いからか,保存性を高めるためか,パンの袋がパンパンにふくらんでいたのが印象的でした。
ブルーベリージュースは,ふたをめくってクイッと飲む機内食ではお馴染みの液体カップに入っていました。
これは夕食というより夜食(軽食)と表現する方が合っていると思います。
シェムリアップ発上海行・MU514便の機内食
続いて,カンボジアから広島への帰りの便の機内食を御紹介します。
(シェムリアップ国際空港・チェックイン電光掲示板)
復路もまずは上海を目指します。
シェムリアップ23時20分発,上海浦東国際空港に翌朝4時25分着の中国東方航空・MU514便を利用しました。
ちょっとハードなダイヤです(笑)
出発後しばらくして機内食がサービスされました。
機内食が出されるタイミングとしては,夜食の時間帯となります。
(シェムリアップ発上海行・MU514便の機内食)
客室乗務員が乗客にサービスされた機内食は…クラッカー1袋のみ!
夜だし,この後続けて何か出てくるだろうと思っていましたが,結局ドリンク(オレンジジュースを選択)が出されたのみでした。
機内食もあるからと思い,かなり軽めに夕食を済ませていた私にとっては,これで早朝まで過ごすにはかなり厳しいものがありました。
少し後になって,客室乗務員が再度クラッカーを案内しながら来られたので,私は追加で欲しい旨を伝え,もう1袋クラッカーをいただいて何とか一晩しのいだのでした…。
上海発広島行・MU293便の機内食
早朝に上海に着き,広島行きの飛行機は夕方発だったので,またしても一旦空港を出て上海の街を散策・食事をし,夕方再び空港に戻って出国審査を受け,広島を目指しました。
上海浦東国際空港17時40分発,広島空港20時40分着の中国東方航空・MU293便を利用しました。
出発後しばらくして機内食がサービスされました。
機内食が出されるタイミングとしては,ちょうど夕食の時間帯となります。
「またクラッカーだけの食事ではないだろうな」と思いながら,私の席へのサービスを待ちました。
(上海発広島行・MU293便の機内食)
何とテーブルに載りきらないぐらい色々な食事が供されました。
メインプレートはご飯と鶏肉・野菜の煮物(鶏肉,きぬさや,大根,レンコン,しのだ巻き),副菜は海老のサラダ,トマト,レンコンキンピラ,玉子焼きのセット,このほかにも,バター・ジャム付きのロールパン,「緑豆爽」という小豆ぜんざいのような甘い豆汁,ビスケット,ピーナッツ,ミネラルウォーターまで用意されました。
前の晩のクラッカー1袋とドリンク1杯の機内食とのギャップがスゴイです。
日本へ向かう飛行機だからか,日本人向けの料理が多いようにも感じました。
いつもこれぐらいサービスしていただければ嬉しいなと思いつつ,気付けば何日か振りの広島の夜景が見え,無事広島空港に到着しました。
まとめ
同じ航空会社の機内食でも,利用する時間帯によって大きな違いがあることが御理解いただけたかと思います。
また,利用するクラスによっても違いがあります。
私は過去に一度だけ,インドネシア・ジャカルタへ出張した際,日本航空の直行便(関西国際空港-スカルノ・ハッタ国際空港)のビジネスクラスを利用した経験がありますが,その時の機内食はレストランと同様,きちんとした陶器の皿で出され,ワインなどのお酒やソフトドリンクも飲み放題でした。
ラウンジでもサンドイッチやスープ,お菓子,コーヒーやソフトドリンクなどがビュッフェ方式で食べ飲み放題だったので,貧乏性の私はフライト前のラウンジですでにお腹いっぱいになりました(笑)
この時の機内食やラウンジでの食事も楽しかったですし,今回のような変化に富んだ機内食も楽しかったです。
また,航空会社の属する国ならではの食事が味わえるという楽しみもあります。
機内食も食のジャンルの1つ,旅の楽しみの1つだと私は思います。
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こんにちは。
機内食、私は楽しみの一つでした!
と言っても、ここ20年近く海外旅行はしていませんので、
機内食を食べる機会もなくなりました~。
それまではイタリアやフランス、オーストラリア、韓国、アメリカ(ロス)に行った際は
海外の航空会社の飛行機に乗り、機内食が出てくるのが楽しみでした!
一番印象的だったのが、確かオランダから乗り継いでイタリアに行く際に乗った
アリタリア航空の飛行機の中で、カレーが出たのを覚えています。
(私の記憶が間違っていなければ・・ですが)
少しクセのあるカレーで、日本では食べることのない味だなあ、なんて思ったのを覚えています。
今は国内の飛行機で機内食が出ることはないのですよね。
毎年1回宮古島に行きますが(JALかANAです)、機内食が出たことがないので、ちょっと残念。
それとも時間的に出ない時間なのでしょうか。
投稿: ケロ | 2019年12月17日 (火) 17時53分
ケロ 様
ケロさん,こんばんは!
コメントいただき,ありがとうございます。
ケロさんも私と同様,機内食を楽しまれるタイプなんですね。
乗客の中には,ほとんど食べない人やそのまま残す人までおられますが,せっかくなら楽しんだらいいのにと思います。
イタリア,フランス,オーストラリア,韓国,アメリカ(ロス)…世界中を旅された経験がおありなんですね。羨ましい(^o^)
アリタリア航空は私も乗ったことがありますが,機内の乗務員もお客さんも陽気だった印象があります。
そのアリタリア航空でカレーが出されましたか!どういうつながりがあるのか,私も考えが及びません(笑)
インドやイギリスと関係あるのかとか,色々考えてしまいます(^o^)
国内線でも上位クラスの場合,食事や軽食がサービスされるようですが,私はエコノミーでたくさん乗りたいタイプですので(^^ゞ
宮古島なら機内食あってもよさそうですが,時間帯にもよるのですかね…。
私もクラッカーだけって時もありましたから(笑)
投稿: コウジ菌 | 2019年12月17日 (火) 19時17分
国によって、そして航空会社によって機内食の美味いまずいはずいぶん差がありますね。
それよりもいつもエコノミー席なので、肥満の私にはその狭い空間で食事するのに悪戦苦闘します。
投稿: OKCHAN | 2019年12月18日 (水) 09時21分
OKCHAN 様
OKCHANさん,こんばんは。
コメントいただき,ありがとうございます。
おっしゃるとおり,機内食は国もそうですが,航空会社によっても差があるような気がします。
かと言って,機内食で航空会社を選ぶ,なんて人はあまりおられないでしょうが…(笑)
機内食は機内食として楽しみ,味わえばいいように思います。
飛行機の座席はそのスペースを買っているようなものですが,確かにエコノミークラスは狭いので,食事も一苦労ですよね。
機内食をやっつけ仕事のように食べる人や,まったく食べない人がおられる理由の1つかも知れません。
でもせっかく用意された食事だから,旅の一環ととらえて,苦労しながらでも皆さん楽しく味わえたらいいなという思いも込めて,この記事を作成しました(^o^)
投稿: コウジ菌 | 2019年12月18日 (水) 20時05分
こんばんわ。
私が飛行機に乗ったのは数えるほどですが、日本行きのノースウエストで
こんなの食えるか!的なとんでもない機内食が出た記憶があります。
(どんなのだったかは忘れましたが…)
ビジネスクラスでその待遇なら、ファーストクラスだとどうなるんでしょう(笑)
投稿: chibiaya | 2019年12月18日 (水) 21時21分
同じ航空会社なのに落差が凄いですね(´∀`*)
コンチネンタルスタイルの晩ご飯と、午前3時のオヤツといった感じ(*≧∀≦*)
北海道に行った時、飛行機の中でイカ飯食べてる人がいましたが、そういう
人はいませんでしたか?
私も以前、横並びの人が体調が悪くなり横にして寝かせるために空いている
ビジネスクラスに移動させられたい事があります。
勿論、お酒のサービスはナシですが(^。^)
投稿: なーまん | 2019年12月18日 (水) 23時19分
chibiaya 様
chibiayaさん,こんばんは。
いつもコメントいただき,ありがとうございます。
ノースウエストの機内食ってどんな感じだったのか気になります(笑)
今の私なら,確実にブログのネタにします(笑)
私の手元に「pen(ペン)」(2019年7月15日号)という雑誌があり,「エアライン最新案内2019」という特集が組まれているので読み返したのですが,エコノミークラスの機内食とビジネスクラス・ファーストクラスの機内食とでは,やはり大きな差があるようです。
ビジネス・ファーストクラスの場合,フランス料理などのシェフや和食の板前さんが監修されてたり,選択制・事前予約制があったり,機内のキッチンで腕をふるう「フライングシェフ(空飛ぶシェフ)」がおられたりするようですよ。
上位クラスになれば,一定以上の美味しいものが食べられることはわかりますが,私としては「こんなの食えるか!」的な機内食にも心惹かれます(笑)
投稿: コウジ菌 | 2019年12月18日 (水) 23時19分
なーまん 様
なーまんさん,こんばんは!
いつもコメントいただき,ありがとうございます。
差がありすぎですよね!機内でこれはブログのネタになると確信しました(笑)
食事かおやつかわからないような食事があるのも,エコノミークラスの機内食ならではの特徴ですよね。
広島よりさらに南下したので,さすがにイカ飯食べている人はいませんでしたが(笑),クラッカー1袋の時は,機内販売のカタログで軽食がないか考えましたよ^_^;
中国の航空会社なのでカタログは人民元なのですが,このマークが日本円と同じ「¥」で,現在1円=16元前後なので(つまり日本の1/16ぐらいの価格で¥表示されているので)すごく安いなーと勘違いもしました(笑)
ビジネスクラスへのチェンジ,噂には聞いたことがありますが,御経験おありなんですね!
CAさんに希望すれば,お酒とか持ってきてもらえそうな気もするんですが,「あの人はエコノミーから来た人」と対応を分けられるのですかね(笑)
私が乗った飛行機内は,中国の方が多く,CAさんにいろんな要望されてましたが(笑)
投稿: コウジ菌 | 2019年12月19日 (木) 20時19分