ベラルーシ料理の特徴と主な料理 -ドラニキとアラージ-
ベラルーシはスラブ語で「白ロシア」という意味です。
「白ロシア」と呼ばれる理由は,ベラルーシの地がかつてはポーランドの支配下にあり,タタール人の支配を受けなかったことによるようです。
今回,広島市内のカフェでベラルーシの2種類のパンケーキをいただく機会がありましたので,御紹介します。
ドラニキとアラージ
(ドラニキ・アラージ)
写真左の褐色のパンケーキが「ドラニキ」,写真右の白いパンケーキが「アラージ」です。
写真上の3枚の小皿は,ドラニキやアラージに塗ったり添えたりするもので,写真左上の白いのが「スメタナ」,写真中央上の赤いのが「ベリーソース」,写真右上の黄色いのが「バター」です。
<ドラニキ>
ベラルーシはジャガイモの消費量が世界トップクラスで,ジャガイモを使った料理が豊富にあります。
そのジャガイモ料理の代表格が「ドラニキ」です。
「ドラニキ」はジャガイモで作ったパンケーキです。
今回のドラニキは,針のように細かくすりおろしたジャガイモを平べったくして両面を焼いたもので,ハッシュドポテトに似た食感でした。
スメタナは,生クリームを乳酸菌で発酵させたもので,ドラニキに添えて食べられます。
シャキシャキして少し塩味の効いたジャガイモのパンケーキに,濃いサワークリームのようなスメタナがよく合いました。
<アラージ>
「アラージ」はロシアの小麦粉のパンケーキです。
ドラニキに比べ,繊細でもっちりとした食感で,甘くないパンケーキやホットケーキのイメージです。
甘酸っぱいベリーソースやバターを添えていただきましたが,いずれもアラージの味を引き立て,よく合いました。
アラージとハチミツコレクション
ハチミツを研究されている常連のお客さんが,お店に珍しいハチミツをプレゼントされました。
これらの珍しいハチミツをみんなでアラージに添えていただいてみました。
(ハチミツコレクション)
御用意いただいたハチミツは,シチリアレモン,パクチー,グアテマラコーヒー,レザーウッド,パインハニー,チェスナッツハニー,ソバ,ホワイトクローバーの8種類です。
すべていただきましたが,パクチーやコーヒーなど香りや個性が強いハチミツほど,その風味を強く感じることが出来ました。
淡い味わいのアラージと濃厚なハチミツの相性も良かったです。
パンケーキと言えば小麦粉が一般的ですが,その国・地域の主要作物によって,小麦(粉)以外にもジャガイモ,ソバ(粉),米(粉)など様々な食材でパンケーキが作られていることを学びました。
<関連サイト>
「Cafe Igel あかいはりねずみ」(広島市南区的場町1-7-2)
<参考文献>
21世紀研究会編「地名の世界地図」文春新書
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