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2020年5月27日 (水)

ベラルーシ料理の特徴と主な料理 -ドラニキとアラージ-

 ベラルーシはスラブ語で「白ロシア」という意味です。

 「白ロシア」と呼ばれる理由は,ベラルーシの地がかつてはポーランドの支配下にあり,タタール人の支配を受けなかったことによるようです。

 今回,広島市内のカフェでベラルーシの2種類のパンケーキをいただく機会がありましたので,御紹介します。


ドラニキとアラージ

(ドラニキ・アラージ)
Photo_20200526193301

 写真左の褐色のパンケーキが「ドラニキ」,写真右の白いパンケーキが「アラージ」です。

 写真上の3枚の小皿は,ドラニキやアラージに塗ったり添えたりするもので,写真左上の白いのが「スメタナ」,写真中央上の赤いのが「ベリーソース」,写真右上の黄色いのが「バター」です。


<ドラニキ>
 ベラルーシはジャガイモの消費量が世界トップクラスで,ジャガイモを使った料理が豊富にあります。
 そのジャガイモ料理の代表格が「ドラニキ」です。
 「ドラニキ」はジャガイモで作ったパンケーキです。
 今回のドラニキは,針のように細かくすりおろしたジャガイモを平べったくして両面を焼いたもので,ハッシュドポテトに似た食感でした。
 スメタナは,生クリームを乳酸菌で発酵させたもので,ドラニキに添えて食べられます。
 シャキシャキして少し塩味の効いたジャガイモのパンケーキに,濃いサワークリームのようなスメタナがよく合いました。

<アラージ>
 「アラージ」はロシアの小麦粉のパンケーキです。
 ドラニキに比べ,繊細でもっちりとした食感で,甘くないパンケーキやホットケーキのイメージです。
 甘酸っぱいベリーソースやバターを添えていただきましたが,いずれもアラージの味を引き立て,よく合いました。


アラージとハチミツコレクション


 ハチミツを研究されている常連のお客さんが,お店に珍しいハチミツをプレゼントされました。
 これらの珍しいハチミツをみんなでアラージに添えていただいてみました。

(ハチミツコレクション)
Photo_20200526193302

 御用意いただいたハチミツは,シチリアレモン,パクチー,グアテマラコーヒー,レザーウッド,パインハニー,チェスナッツハニー,ソバ,ホワイトクローバーの8種類です。
 すべていただきましたが,パクチーやコーヒーなど香りや個性が強いハチミツほど,その風味を強く感じることが出来ました。
 淡い味わいのアラージと濃厚なハチミツの相性も良かったです。


 パンケーキと言えば小麦粉が一般的ですが,その国・地域の主要作物によって,小麦(粉)以外にもジャガイモ,ソバ(粉),米(粉)など様々な食材でパンケーキが作られていることを学びました。


<関連サイト>
 「Cafe Igel あかいはりねずみ」(広島市南区的場町1-7-2)

<参考文献>
 21世紀研究会編「地名の世界地図」文春新書

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各国料理の特徴と主な料理」カテゴリの記事

コメント

こんにちわ。
ドラニキってジャガイモのパンケーキなのに、ずいぶん茶色っぽいんですね。
一瞬、ごぼうのささがきかと思いました(笑)
パクチーのハチミツって、やっぱりそんな感じの味や香りがするんですか?

chibiaya 様

chibiayaさん,こんばんは!
いつもコメントいただき,ありがとうございます。

ドラニキのジャガイモ,すりおろしではなく刻んだものなので,調理の段階で少し変色したのかも知れません。
左右で色が違うので,芋の種類が違うのかも…。
食べた時は全く気にしてませんでした(^^ゞ

パクチー(コリアンダー)のハチミツ,実はこれが一番よくわかったんですよ。
想像どおりの,あの独特の青臭さをそのままハチミツにしたような風味でした。
あとコーヒーのハチミツもダイレクトにわかる風味でした。
逆にわかりにくかったのが,レザーウッドやホワイトクローバーで,馴染みが薄いからかも知れません。
ハチミツって,使われる素材によって,風味,色,濃さが変わるんですね。

お近くの埼玉のハチミツ屋さんもいろんな種類があるのでしょうね。

chibiayaさんにどれか1つとなれば,やはり珍しいパクチーのハチミツをおすすめします(^-^)

いわゆるタタールのくびきというやつですね^^
ソ連がモンゴルを支配してた頃、ジンギスカンを歴史の授業で教えられなかったそうです。
ジャガイモはアメリカ大陸で、米やソバは中国辺りが原産地の様ですから、タタール人が来る
前は、小麦しかなかったのでしょうか(´∀`)
ハチミツも貴重だったでしょうが、砂糖はもっと貴重だったでしょうから当たり前の様に甘い
ものが食べられる私たちは幸せですねv(^_-)

なーまん 様

なーまんさん,こんにちは!
いつもコメントいただき,ありがとうございます。

そうです!タタールのくびきです。さすが。
ロシアはこれに長年悩まされ続けてきたので,ジンギスカンに抵抗感を持ったり,「白ロシア」と呼んだりするのでしょうね。
ベラルーシは今でこそジャガイモをよく食べる国のようですが,食の交流がなされる前は,小麦のほかに大麦,ライ麦,燕麦などの雑穀が多かったのではないかと思います。

昔はハチミツよりも砂糖が貴重だったというお話もごもっともだと思います。
昔のヨーロッパでは,主に熱帯で採れるサトウキビなどなかなか手に入りませんし,それを砂糖に精製する技術もなかったはずです。
一部の特権階級だけが入手できた砂糖が一般的に広がっていったのは,奴隷貿易・植民地支配という負の歴史によるところでもありますよね…。
日本でもちょっと前まで砂糖は高価で貴重な食べ物だっただけに,今のようにいつでも気軽に甘い砂糖菓子が買える私たちは恵まれていると思います。
逆に肥満の原因になるとかで,砂糖を控えることまで考えるのは,ちょっと昔の人には考えられなかった贅沢な考えでしょうね…(^-^)

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