広島市内の韓国料理店でバンバンチキンを注文し,テイクアウトしました。
韓流ドラマで,登場人物が甘辛いヤンニョムチキンを自宅へ宅配してもらい,ビニール手袋をして,そのチキンにかぶりつくシーンを見たことがあるのですが,それに似たことを私も体験してみたいと思ったのです。
お店でバンバンチキンを受け取ると,ずっしりと重量感がありました。
はやる気持ちを抑えながら自宅へ戻り,開封してお皿に盛り付けました。
(バンバンチキン(4個))
持ち帰りパックの中に,1個が握りこぶし大ぐらいのフライドチキン(鶏の唐揚げ)が8個入っていました。
そのうち4個は甘辛いヤンニョムソースがかかった「ヤンニョムチキン」(写真左側の赤い唐揚げ),残り4個はハチミツとマスタードで作られたソースがかかった「ハニーマスタードチキン」(写真右側の黄色い唐揚げ)でした。
「バンバン」は漢字で「半々」と表し,現代風に言えば「ハーフ&ハーフ」という意味です。
今回の例で言えば,「ヤンニョムチキン」と「ハニーマスタードチキン」のハーフ&ハーフなので「バンバンチキン」と呼ばれるのです。
(バンバンチキン(6個))
それぞれのフライドチキンについて簡単に御紹介したいと思います。
<ヤンニョムチキン>
「ヤンニョム」は漢字で「薬念」と表記します。
味噌(テンジャン),唐辛子味噌(コチュジャン),醤油,(粉)唐辛子,にんにく,ゴマ(油)などで作られる調味料で,韓国・朝鮮料理の基本となる合わせ調味料(万能調味料)のことです。
今回のヤンニョムチキンは,見た目からして甘辛いチキンなのだろうなとある程度覚悟していただいたのですが,予想以上にとても辛いチキンでした。
(バンバンチキン(中身))
コチュジャンそのものをフライドチキンにまぶしたような,甘さよりも辛さが先行する「辛甘い」チキンでした。
<ハニーマスタードチキン>
ハチミツとマスタードのソースがかかったフライドチキンです。
ヤンニョムソースとは対照的に,マスタードの辛さよりもハチミツの甘さが先行する「甘辛い」チキンでした。
チキンナゲットにつけるマスタードソースにも似た味でした。
<チキンム>
「チキンム」とは,大根の甘酢漬けのことです。
フライドチキンとセットの漬物で,ハングルで「チキン」は「鶏,フライドチキン」,「ム」は「大根」,合わせて「(フライド)チキン(用の)大根」という意味です。
(チキンム)
チキンとチキンムを交互に食べることにより,フライドチキンの辛さをやわらげ,油っぽくなる口の中をさっぱりさせてくれる効果があります。
実際,辛さに慣れていない私は,チキンムがなかったらヤンニョムチキンはたくさん食べられなかったと思います。
バンバンチキン・チキンムの組合せ
ヤンニョムチキンだけではとても辛かったのですが,この甘いハニーマスタードチキンと交互にいただいたり,甘酸っぱいチキンムと一緒にいただくことで味覚のバランスがとれているように思いました。
「よーし,バンバン食べるぞ!」と意気込んでみたものの,1個がビッグサイズなので,私は3個食べるのがやっとでした。
1人2~3個で十分だと思います。
1人につき1~2個ずつ,2種類の異なった味のフライドチキンを楽しむことが出来ることも,バンバンチキンという料理が生まれた理由の1つだと思います。
バンバンチキンに興味を持たれた方は,お近くのお店へどうぞ。
バンバンチキンもチキチキバンバンも大好き
バンバンチキンと言えば,よく似た名前のこの歌が頭に浮かびました。
この歌を聴きながらバンバンチキンをいただくと,きっとテンションが上がりますよ。
(「Chitty Chitty Bang Bang(チキチキバンバン)【Cover】」)
(YouTube「ひまわりコンチェルト」)
お,お,わたしたちはチキチキバンバン大好き
あ,あ,きれいなバンバン チキチキ大好きよ
ハイ,ハイ,どこへ行こうと おまえがたより
バンバン チキチキ バンバン 走れはやく
バンバン チキチキ バンバン 走れはやく
お店でご注文の際は「チキチキバンバン」ではなく「バンバンチキン」ですのでお間違えなく(笑)
<店舗情報>
「水刺間-スラッカン-」(広島市南区仁保三丁目1-2-1)
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「韓国・朝鮮料理の特徴と主な料理3 -薬コチュジャンと薬食同源-」
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