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2020年9月21日 (月)

カンボジア料理の特徴と主な料理12 -ジューススタンド・サンドイッチ・バナナ・揚げバナナ-

 カンボジアの食の旅。

 今回は,カンボジアの果物やお菓子を御紹介します。


サンボー・プレイ・クック遺跡郊外のジューススタンド


 コンポントムの郊外,サンボー・プレイ・クック遺跡の郊外の道沿いにジューススタンドがありました。

(ジューススタンド)
Photo_20200919220201

 アボカド,ドリアン,サトウキビなどが並べられており,ミキサーや絞り器を使ってその場でできたてのジュースを味わうことが出来ます。

(サトウキビとサトウキビ絞り器)
Photo_20200919220401

 こちらの写真は,サトウキビとサトウキビ絞り器(圧搾器)です。

 サトウキビを圧搾し,サトウキビジュースと繊維に分けられます。

 私は地元の人たちに好評のアボカドジュースを少し飲ませていただきました。

 アボカドと砂糖をミキサーにかけたもので,ドロッとしたジュースに仕上がっていました。

 程良い甘味もあり,美味しくいただきました。


コンポンチューティールのサンドイッチ・バナナ店

 サンボー・プレイ・クック遺跡から車で10~20分走った所に「Kampong Chheu Teal」(コンポンチューティール)という街があります。

 ガイドさんに伺うと,「コンポン」が「港」,「チューティール」が「木材」という意味で,木材の港として有名な街のようです。

 街の中心をセン川が流れていますが,この川で昔から交易がなされてきたのでしょう。

(セン川)
Photo_20200919220901

 カンボジアへ行ってわかったことの1つが,川や湖から得られる魚や貝などの水産物がカンボジアの重要なタンパク質供給源になっているということです。

 カンボジアに,「港」という意味の「コンポン…」と名の付いた地名が多いのも,川や湖,海が人々の生活と大きく関わってきたことの証なのでしょう。

 セン川のほとりにある市場へ行きました。

(コンポンチューティールの市場)
Photo_20200919221101 

 コンポントムの市場でもコンポンチューティールの市場でも,日本のスーパーマーケットのように空調設備や保冷ケースは整えられておらず,生鮮食品であっても常温で陳列されています。

 なおかつ,カンボジアは「熱帯モンスーン気候」に属する常夏の国です。

 そのため,直射日光や高温で食料品を傷めないように,テント内や屋内で販売されているお店を多く見かけました。

(コンポンチューティールのサンドイッチ・バナナ店)
Photo_20200920100501

 サンドイッチやバナナなどの軽食を売っている屋台がありました。

 サンドイッチは,フランスの植民地だった時期の影響もあるのでしょうが,長細いフランスパン(バゲット)に具をはさむ方式でした。


コンポンチューティールの揚げバナナ店

 セン川の近くで揚げバナナを売られているお店を見つけました。

 お店を見て回るだけでなく,現地のお菓子を味わってみたいと思い,揚げバナナを1本注文しました。

 揚げバナナの値段ですが,お店の方に1ドル(USドル)札をお渡しし,おつり(カンボジア・リエル)は不要とお伝えするととても喜んでおられたので,高くても1本数十円だと思います。

(揚げバナナ(バナナを加工する様子))
Photo_20200920102301

 お店の方がバナナの皮をむき,果肉を細長いしゃもじのような木の板で薄くのばし,甘い小麦粉の衣をつけておられる様子です。

(揚げバナナ(揚げている様子))
Photo_20200920102501

 薄くのばしたバナナに砂糖・黒ゴマ入りの小麦粉の衣をまとわせ,たっぷり油が入った鍋に入れてバナナを揚げます。

 こんがりと褐色に色づいたら揚げバナナの出来上がりです。

(揚げバナナ)
Photo_20200920102901

 揚げたてのバナナは衣がサクサクで香ばしく,中の果肉はトロトロで,甘みを強く感じました。

 ちょっと小腹が空いた時のおやつにぴったりです。

 揚げバナナは,インドネシアへ行った時に初めて食べ,本場のバナナの甘みと,日本にはない食べ方に感動した記憶がありますが,今回も同じ感動を味わえました。

 最近では,日本のイベントなどでも,東南アジア料理の屋台で揚げバナナが売られているのを見かけます。

 生のバナナとはひと味違った美味しさがありますので,機会があれば御賞味ください。


<カンボジア料理・菓子 関連記事>
 「食文化関連記事一覧表・索引」の「各国料理の特徴と主な料理」にある「カンボジア料理」を御参照ください。

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各国料理の特徴と主な料理」カテゴリの記事

コメント

1枚目のピンクの機械、不思議なカタチしてますね(^.^)
ミキサーですか?ジューサーですか?
バナナを平たくのばすのは、火を通りやすくする為でしょうか?
果肉をよりトロトロにする為でしょうか?

おはようございます。
揚げバナナは間違いなく美味しいでしょうね~。
カンボジアにパンのイメージがまったくないのですが、バインミーのようなサンドイッチがあるんですか。
全然関係ありませんが、つい最近になって、市内にアフリカ(カメルーン)料理のお店があることを知りました。
https://note.com/joycooo/n/n7e4cda87824c
揚げバナナが紹介されているのですが、こちらは甘くないバナナのようです。

なーまん 様

なーまんさん,おはようございます。
いつもコメントいただき,ありがとうございます。

写真のピンクの機械は,ハンドジューサー(ジュース絞り器)だと思います。
ハンドルを押し下げて果実を絞り,下の受け皿に果汁が出てくるのでしょう。
私がいただいたのは,スムージーのような冷たいアボカドジュースだったのですが,そちらは切ったアボカドをミキサーにかけておられました。

バナナは日本でよく見かけるバナナに比べて,半分ぐらい長さで太いものでした。
平たく伸ばす理由は,おっしゃるとおり,中まで火を通しやすくし,果肉をトロトロにするためでしょうね。
あと,平たい方が,甘くてサクサクの衣との一体感が増し,外はサクサク,中はトロトロと,よりお菓子っぽくなるからだと思います。
あと,現地でいただいた際,揚げバナナは,ゴマ入りの衣を油で揚げるという発想からして,中国のお菓子の影響を受けているのではないかと思いました。
中国語で書かれた段ボールとかいっぱいありましたし(^^ゞ

chibiaya 様

chibiayaさん,おはようございます。
いつもコメントいただき,ありがとうございます。

バナナを揚げて食べるという発想は,バナナが豊富に採れる東南アジア独特のものですが,甘味がぐんと増し,出来立てはとても美味しいです。
自宅でもバナナを揚げたら美味しいだろうなと思うのですが,面倒くさい気持ちが勝ってしまいます(^^ゞ

カンボジアの主食は,おっしゃるとおりご飯が中心で,数種類のおかずと一緒にご飯で満腹にするのが基本的な食事スタイルでした。
パンは,軽食,おやつ,またはご飯のおかず(笑)として食べられている様子でした。
御紹介しているサンドイッチもバインミーだと思います。
ベトナムもカンボジアも,フランスの植民地だった時代があるので,その影響を受けてバゲット(フランスパン)を使ったサンドイッチが今でも好まれているのでしょうね。

春日部市のカメルーン料理店「PIMAX(パイマックス)」の情報,ありがとうございました<(_ _)>
ぜひ行ってみたいです!
今は自粛してますが,候補に入れておきます。
ウズベキスタンのパン屋さんもそうですが,春日部は興味深いお店が多いです!(^^)!

バナナの揚げたの、美味しいですよね。フィリピン人の友人が、よく春巻きの皮で葉巻みたいに巻いたのを揚げています。バンクーバー近辺はバナナはいろいろな種類のものを売っています。人の手の平みたいに小さいベビーバナナと、プランテーンというお芋みたいな味のあまり甘くない大きなもの、そして、Burroという太めで短い、四角っぽいものがあります。赤いバナナもたまに見かけます。

日本では昔、台湾バナナというのがあって、甘くて香りがよかったのを覚えていますが、あれは病虫害でなくなってしまったのだそうです。今は病虫害に強いということで世界中で普通に売っている一般的なバナナがありますが、これがクローンのようなもので(接木か株分けか覚えていません)、これが病虫害やカビなどにやられてしまうと、世界中に広まってしまって、絶滅してしまう危険があるのだそうです。それで、種を取って、別の株を育てるわけですが、どれもが甘くておいしいバナナになるわけではないのだそうです。柿みたいですね。

ところが、柿と違ってバナナの種をとるのは至難の技。今、バナナの試験場で毎日バナナをすりつぶして種を探している人たちがいると聞いて、頭が下がりました。おそらく、普段もバナナ食べたくないでしょうね。美味しい品種を作るのは大変です。(以上、テレビで見て知りました。)

猫まんな 様

猫まんなさん,コメントいただき,ありがとうございます。
カナダから無事コメントが届き,良かったです!

揚げたてのバナナ,召し上がったことがおありなんですね。
春巻きでクルクル巻いて揚げたバナナは初めて知りましたが,フィリピンもいろんなバナナ菓子があるのでしょうね。
それにしても,バンクーバーにも多くの種類のバナナが売られていることに驚きました。
猫まんなさんはきっと,スーパーや市場でいろんな食材に興味を持って御覧になっているのでしょうね。
赤いバナナとか,料理用のバナナとか興味があります(^-^)

日本でバナナと言えば台湾産かフィリピン産というイメージが強いですが,病害虫の被害を受けると大変なんですね。
詳しく御説明いただき,とても勉強になりました。
バナナの種を採取するというのも,とても大変そうです。私は種があるという意識でバナナを食べたことがありませんので…(^^;)

カンボジアでは,バナナ,マンゴー,パパイヤなどは庭でなっているのを採って食べる感覚でしたし,日本でも柿が庭になっている光景をよく目にしますが,大量に,安定的に商品化するとなると大変なんだなと改めて思いました。

チョコレートなどの原料であるカカオの品種に「クリオロ種」があります。
クリオロ種はとても香り高くて美味しいのですが,バナナと同様,病害虫に弱いので,とてもレアな品種となっています。バナナと病害虫のお話を伺って頭に浮かびました。
カカオ豆をバナナの葉で発酵させることも,バナナとつながりがありますね(^-^)

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