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2020年11月 5日 (木)

神奈川の食文化探訪1 -釜揚げしらす・コーンフレーククッキー・湘南チーズパイ・鵠沼魚醤-

 「Go To トラベル」を利用して,広島から神奈川へ旅行しました。

 広島市内の自宅を出発して車で広島空港へ,広島空港からは日本航空の飛行機で羽田空港へ,羽田空港からは京急・相鉄・小田急などの電車を利用して目的地の横浜・藤沢へ行きました。

 正直な話,県外の遠方へ旅行するのは少し勇気が必要だったのですが,横浜で学生時代の友人と再会できたり,藤沢市湘南台のバーでお世話になっている皆さんと再会できたりと,久しぶりに関東の皆さんとお会いでき,楽しいひとときを過ごすことができました。

 今回の旅行は人とお会いすることが目的で,それ以外は何も計画していなかったのですが,その分旅行先でじっくり楽しむことができ,その街の魅力も発見できました。

 そんな旅行先の1つ,神奈川・湘南の食を御紹介したいと思います。


釜揚げしらす

 江ノ島へ行くと,生しらすや釜揚げしらすなど,しらす料理が味わえるお店がたくさんあります。

(湘南モノレール・湘南江の島駅)
Photo_20201101134801

 相模湾はしらす漁が盛んで,しらす料理は湘南の郷土料理の1つとなっています。

 今回私が宿泊した藤沢市湘南台のホテルでも,朝食で湘南名物「釜揚げしらす」をいただくことが出来ました。

(相鉄フレッサイン湘南台 朝食)
Photo_20201101135601

 以前は大皿に盛られた釜揚げしらすを好きなだけ取る方法でしたが,新型コロナウイルス感染拡大防止対策により,小皿に盛られた釜揚げしらすを取る方法になっていました。

 私は欲張って釜揚げしらすを2皿いただきました。

 朝食は,ご飯,みそ汁,釜揚げしらす,ビーフカレー,おから,つくねハンバーグ,野菜,オムレツ,餃子,そしてオレンジジュースという組合せにしました。

 このホテルは,朝食が美味しいこともあって利用しているのですが,やはりご飯に釜揚げしらすをのせていただく釜揚げしらす丼が一番良かったです。

 ホテルのウェブサイトを見ると,食パンに釜揚げしらすをのせている写真もあるのですが,どんな味に仕上がるのか,何かの機会に試してみたいです。


コーンフレーククッキー・湘南チーズパイ

 藤沢市湘南台のバー「ArsNova」の常連客の方々から,お土産として湘南のお菓子をいただきました。

 「湘南クリエイティブガトー 葦(Ashi)」のコーンフレーククッキーと湘南チーズパイです。

(コーンフレーククッキー・湘南チーズパイ(箱))
Photo_20201101175101

 どちらも「ありそうでない」お菓子です。

 店名にもなっている「クリエイティブガトー(創造的・独創的なお菓子)」という言葉がぴったりです。

(コーンフレーククッキー・湘南チーズパイ)
Photo_20201101175601

 写真左の丸いお菓子がコーンフレーククッキー,写真右のスティック状のお菓子が湘南チーズパイです。

 いずれも焼菓子で,粉糖がたっぷりかけられています。

 いただいてみました。

 コーンフレーククッキーは,文字通りコーンフレークを細かく砕いてクッキーにした感じのクッキーです。
 コーンフレーク特有の香ばしさやサクサク感が感じられる美味しいクッキーでした。

 湘南チーズパイは,チーズ入りの何層にも折り込んだパイ生地をスティック状にして焼き上げたパイです。
 サクサクのパイ生地に粒々のチーズが埋め込まれていて,チーズのしょっぱさと粉糖の甘さが絶妙なスティックパイでした。


鵠沼魚醤

 藤沢駅から小田急や江ノ島電鉄で江ノ島方面へ向かうと,途中「鵠沼(くげぬま)」という地名の駅があります。

 この地域にゆかりのある魚醤が,これから御紹介する「鵠沼魚醤」です。

 アジアの魚醤に興味を持ってカンボジアまで行った私は,いつか入手したいと思っていた調味料の1つでした。

 この鵠沼魚醤が藤沢駅構内の「湘南藤沢スーベニールズ」で販売されていました。

 私は「Go To トラベル事業」でホテルでいただいた「地域共通クーポン」を利用し,この「鵠沼魚醤」と「お菓子のアトリエ 二コラ」の「しろくま/くろくまちゃんマドレーヌ」(※)をお土産に購入しました。

 ※「お菓子のアトリエ 二コラ」のかわいいクマのマドレーヌはお土産で渡したため,写真はありませんが,こちらのお店では藤沢ゆかりのぶどう「藤稔(ふじみのり)」を使ったお菓子(「藤稔レーズンサンド」,「藤稔ガレット」,「藤稔ケーキ」,「藤稔ジュレ」など)も販売されています。

 それでは鵠沼魚醤を御紹介します。

(鵠沼魚醤(瓶))
Photo_20201101181401

 鵠沼魚醤は,片瀬漁港に水揚げされたイワシと塩だけで作られた天然の旨味調味料です。

 この鵠沼魚醤には,旨味のもとであるコハク酸が一般的な醤油の約3倍も含まれているそうです。

(鵠沼魚醤)
Photo_20201101181601

 瓶を開けた瞬間,発酵・熟成された魚醤の香りが部屋中にパーッと広がりました。

 いかの塩辛に似た香りです。

 そのまま味わってみると,かなり塩辛いのですが,濃縮された強い旨味を感じました。

 「うん,これは買って良かった」と思わずニンマリしました。

 サラダのドレッシングにしたり,豚肉のしゃぶしゃぶのタレにしていただきました。

(豚肉のしゃぶしゃぶと鵠沼魚醤のタレ)
Photo_20201101182401

 タレは,鵠沼魚醤,酢,レモン汁で作りました。

 期待どおりの美味しさでした。

 肉と魚醤は少し意外な組合せですが,お互いの旨味を引き立たせ,見事に調和します。

 このことをさらに確かめるため,ちょっとした実験もしてみました。

 豚肉を水で煮た後の煮汁に,適量の醤油とほんの少しの鵠沼魚醤を加えてみたのです。

 すると,たったこれだけでも,深い旨味をもった醤油ラーメンスープ(動物系+魚介系)ができました。

 鵠沼魚醤は,料理研究家のワタナベマキさんや,神奈川県藤沢市の中国料理店「茶馬燕(ちゃーまーえん)」の店主さんもお気に入りの一品で,地元のイタリア料理店などでも愛用されているようです。

 御興味を持たれた方はぜひお試しください。


 今回の旅行で,湘南の様々な食文化を知ることが出来ました。

 また,この記事をまとめるうち,私の住む広島や旅行で訪問したカンボジアで得た食の知識が,湘南の食文化にもつながっていることがわかりました。

 また湘南へ行きたいかと問われたら,私は真面目な顔で自信を持ってこう答えます。

 「湘南です!」


<関連サイト>
 「相鉄フレッサイン藤沢湘南台(朝食)」(神奈川県藤沢市湘南台2-12-6)
 「湘南クリエイティブガトー 葦」(藤沢湘南台店・神奈川県藤沢市湘南台1丁目4-3 ほか)
 「お菓子のアトリエ 二コラ」(神奈川県藤沢市遠藤701-6)
 「鵠沼魚醤(NORMA)」(神奈川県藤沢市打戻3288-1)

<関連記事>
 「希少な高級ぶどう・藤稔(ふじみのり)の魅力 -お店であまり販売されていない理由-
 (藤沢市ゆかりのぶどう「藤稔」の紹介)
 「カンボジア料理の特徴と主な料理3 -カンボジアの発酵調味料「プラホック」作り体験-
 (カンボジアの魚醤「プラホック」の紹介)
 「中国料理の特徴と主な料理1 -水豆鼓炒蛋(貴州納豆の卵炒め)-
 (神奈川県藤沢市の中国料理店「茶馬燕」の料理の紹介)

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コメント

おはようございます。
かつて神奈川に住んでいたことがありますが(といっても秦野…)
湘南にモノレールが走ってるなんて知りませんでした。
湘南クリエイティブガトー 葦といえば夏季限定のレモンケーキですよ!
電車代が結構かかるな~と渋っているうちにすっかり忘れてました(^^;
思い出させてくださりありがとうございます(笑) 来年の夏、取り寄せます!

chibiaya 様

chibiayaさん,おはようございます!
いつもコメントいただき,ありがとうございます。

湘南モノレール,私も珍しいと思い,江ノ島から大船まで乗ってみました。
車両の上にレールがあって,ぶら下がって走るモノレールなので,楽しかったです(^-^)

「湘南クリエイティブガトー 葦」のレモンケーキ,確かに「湘南ハニーレモン」っていうのが季節限定であるようですね!
さすがです(笑)
いただいた情報で,また湘南の食の世界が広がりました。
こちらこそありがとうございます。
いろんな食の情報をいただき,いつも感謝しています<(_ _)>

藤稔の件でも思いましたが「コウジ菌のブログ」はタメになるな〜♫
葦は大船や藤沢の駅ビルにもあるので、何度か利用した事がありますが、紹介されているクッキーやパイ、レモンケーキも食べた事がありません(⌒-⌒; )
鵠沼魚醤も売っているお店の場所は見当がつきますが、買った事はありません(⌒-⌒; )
まさに灯台下暗しですね^^
しらす丼に魚醤をかけたら親子丼になるのでしょうか(^。^)
江ノ電に比べ、無名に近い湘南モノレールをご紹介頂き誠にありがとうございますm(^ ^)m

なーまん 様

なーまんさん,こんにちは!
いつもコメントいただき,ありがとうございます<(_ _)>

なーまんさんのブログ記事ほど専門的なことは書けないので,お恥ずかしい限りです。
今回の記事も,なーまんさんのブログ「湘南です」シリーズをはじめ,いろんな記事を読んで参考にさせていただきました。
湘南モノレールは完全になーまんさんの影響で,終点大船駅で大船観音を見て,「あ,これか!」と(笑)
おかげさまで楽しい旅行となりました。
葦は地元で有名なお店なんですね。カフェもあるようなので,またの機会に訪問してみたいです。
鵠沼魚醤は,発酵食品に興味があり,料理雑誌にもよく紹介されているので知りました。
ナンプラー・ニョクマムをはじめ,石川,秋田,カンボジアなどいろんな魚醤を味わいましたが,鵠沼魚醤は旨味が凝縮されていて,ひときわ美味しかったです。

しらす丼に魚醤をかけた親子丼,さすがなーまんさんです!(^^)!
こんな面白いアイデアは思い浮かびませんでした。
コメントを拝読した瞬間から,しばらく笑いが止まりませんでした(^-^)
でも実際に食べたら,すごくしょっぱいだろうなぁ…(笑)

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