観光列車「etSETOra(エトセトラ)」の旅(往路:広島駅-海田市駅編) -うれしみプリン,パンを食べるサンド-
瀬戸内の観光列車「etSETOra(エトセトラ)」
「せとうち広島デスティネーションキャンペーン(2020年10月1日~12月31日)」に合わせて,2020年10月3日にデビューした瀬戸内の観光列車「etSETOra(エトセトラ)」。
(JR西日本「etSETOra(エトセトラ)」パンフレット・表紙)
JR西日本「etSETOra(エトセトラ)」パンフレットから一部引用
「etSETOra(エトセトラ)」は,ラテン語の「エトセトラ(etc:その他いろいろ)」になぞらえたネーミングで,「et(エト)」には広島弁の「えっと(たくさん,多くの)」,「SETO(セト)」には「瀬戸」という意味を持たせ,全体で「たくさん瀬戸の魅力を感じてほしい」という想いが込められています。
往路はJR広島駅から呉線経由でJR尾道駅まで,復路はJR尾道駅から山陽本線経由でJR宮島口駅まで運行されています。
(etSETOra運行地図)
JR西日本「etSETOra(エトセトラ)」パンフレットから一部引用
※画像をクリックすると拡大します。
当ブログで観光型高速クルーザー「SEA SPICA(シースピカ)」を御紹介しておりますが,往路はJR広島駅からJR三原駅までエトセトラを利用し,復路は三原港から広島港(宇品)までシースピカを利用して,観光列車と観光クルーズ船で丸1日瀬戸内観光を楽しむことも可能です。
シースピカもエトセトラも「いつか乗ってみたい」と憧れを抱いていました。
今回,運よくそのエトセトラに乗れる機会があり,広島県内の鉄道旅行を楽しむことができました。
そこで今回は,このエトセトラと瀬戸内の魅力について,食の話も交えながらシリーズでお伝えしたいと思います。
エトセトラの車両と車内の様子
今回私は,往路はJR広島駅から呉線経由でJR尾道駅まで,復路はJR尾道駅から山陽本線経由でJR広島駅まで,エトセトラの旅を楽しみました。
2021年3月13日(土)の朝,出発時刻より少し早めにJR広島駅のホームへ行き,エトセトラの入線を待ちました。
(広島駅7番ホーム・発車案内表示器)
(ホーム足元表示)
しばらくしてメロディーが鳴り,2両編成のエトセトラが7番ホームに入線してきました。
(etSETOra・広島駅・出発準備)
出発前の前照灯(ヘッドライト)と後尾灯(テールランプ)を同時に点けた珍しい光景です。
ホームを歩き,車両を撮影しました。
(etSETOra・ドア付近)
高級感あふれる白地に青と金の塗装。暖色系の室内灯,白いレースのカーテン…特別な列車の雰囲気があります。
(etSETOra・ドア付近・ロゴマーク)
エトセトラの丸いロゴマークは,列車のヘッドマークにも使われています。
グリーン車のマークも特別感があります。
このエトセトラに乗車しました。
(etSETOra・車内・2号車)
瀬戸内の山の新緑をイメージした2号車の様子です。
(etSETOra・車内・丸い窓と記念撮影用プレート)
船にあるような丸い窓と記念撮影用プレートです。
etSETOra(エトセトラ)JR広島駅出発
写真撮影に夢中になっているうちに出発時刻となり,エトセトラは広島駅から尾道駅へ向けて,ゆっくりと走り出しました。
ホームからJR西日本・広島駅の皆さんによるお見送りも受け,嬉しくなりました。
(JR西日本・広島駅の皆さんからのお見送り)
私は1号車1番A席に座り,車窓からの眺めを楽しみました。
しばらくして,走行音が電車とは異なることに気付きました。ディーゼル音のようです。
車内端にある車両番号のプレートを確認しました。
(etSETOra・車両番号プレート)
「キロ 47 7001」
キロ47形7001番の列車で,「キ」は気動車(ディーゼルカー),「ロ」はグリーン車(ちなみに普通車は「ハ」)を示しますので,やはりディーゼルカーです。
JR呉線・山陽本線とも電化区間なので,気動車でなければならない理由はないのに,なぜ気動車なのでしょうか。
疑問に思い,後ほど駅員さんや車掌さんに伺ってみると,エトセトラはかつて呉線を走っていた「瀬戸内マリンビュー」(気動車)の後継だからなのだそうです。
広島では芸備線(非電化)で気動車が運行されており,キハ47形などが運行されているため,このことも関係しているのかも知れません。
しばらくして,車掌さんからエトセトラの特製きっぷホルダーをいただきました。
せっかくなので,きっぷを挿してみました。
(etSETOra特製きっぷホルダーときっぷ)
きっぷホルダーには「きっぷをお持ち帰りの際は駅係員にお申し出ください」と書かれており,駅係員に申し出るとスタンプを押して持ち帰ることができます。
記念にきっぷを持ち帰れるとは,さすがJR西日本。きっぷがいいお話です。
うれしみプリン・パンを食べるサンド
朝食として,広島駅のショッピング施設「ekie(エキエ)」で買ったプリンとサンドイッチをいただきました。
(うれしみプリン・パンを食べるサンド)
写真左から「パンを食べるサンド」,「うれしみプリン」,そして乗客全員に配られるエトセトラの紙製コースターです。
「うれしみプリン」は,広島市安佐南区の「SWEETS LABO Laugh&Rough(スイーツラボ ラフ&ラフ)」から販売されている地元・広島県産の食材にこだわったプリンです。
看護師を経験された店主さんが考案された体と心に優しいプリンです。
(うれしみプリン)
表面はザックリしているのに,中はカスタードクリームのようにトロトロの美味しいプリンでした。
ほかに砂糖が使われてない低糖プリン「やさしみプリン」なども販売されています。
一方,「パンを食べるサンド」は「HIROSHIMA UMAMI SAND(ひろしまうまみサンド)」という名称で,広島市中区の「レトワールフリヨン」から販売されているサンドイッチです。
分厚い海老カツ・タルタルソースのサンドイッチをいただきました。
それにしても「パンを食べるサンド」とはちょっと変わったネーミングですよね。
なぜなら,パンを食べることが目的ならば,サンドイッチの具はどんなものでも,いや,そもそもサンドイッチにしなくてもよいはずですから。
サンドイッチのパンは,酵母に「ホシノ天然酵母」,小麦に「キタノカオリ」,水に「波動水」が使われた天然酵母パンです。
天然酵母パンで作られたサンドイッチは全国的にも珍しいようです。
「パンを食べるサンド」というネーミングの秘密は,実際にいただいてみるとわかりました。
薄くスライスされた食パンを噛みしめると,ムギュムギュと心地よい弾力を感じ,確かにパンだけでも美味しいのですが,具と一緒に食べると具の美味しさをより一層引き立ててくれるのです。
この食パンは初めての食感で,その珍しさと美味しさに気をとられ,そもそも海老カツが食べたくて買ったはずなのに,海老カツの味は忘れてしまいました(笑)
かつて呉線や山陽本線を利用して通勤していたこともあり,車窓からの眺めは見慣れた風景なのですが,観光列車に乗って,食事しながら眺める風景は,ひと味もふた味も違うように感じました。
エトセトラはこの後,呉線経由でさらに尾道へ向けて走りました。
<関連サイト>
「etSETOra(エトセトラ)」(JRおでかけネット)
「せとうちパレットプロジェクト」(JRおでかけネット・JR西日本)
「レトワールフリヨン・天然酵母サンドイッチ」(広島市中区八丁堀4-4)
「SWEETS LABO Laugh&Rough(スイーツラボ ラフ&ラフ)」(広島市安佐南区安東2-8-15 1F)
<関連記事>
「高速クルーザー「シースピカ」に乗って瀬戸内を楽しむ -しまたびレモンケーキ・大長レモネード・ふわりーぬ・瀬戸内広島お好みソース-」
「広島のレモン菓子・レモンケーキ14 -しまなみレモンバイク・瀬戸田レモンケーキ・瀬戸田レモネード・瀬戸内レモン丼-」
「クルーズフェリー船内でレモンケーキを味わう -シーパセオの廣島檸檬ケーキ・レモネード・軽食・パフェ,サンイートのレモンケーキ-」
観光列車・イベントの記事については,パソコン版サイト「食文化関連記事一覧表・索引」の「食文化体験・イベント」も御覧ください。
<参考文献>
「etSETOra(エトセトラ)」パンフレット(JR西日本)
「JR gazzete(JRガゼット)2020年11月号・etSETOraとSEA SPICA」(交通新聞社)
「JR時刻表 2020年11月号・よくばり列車旅 広島編 etSETOra」(交通新聞社)
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おはようございます。
列車っぽくない内装で素敵ですね!
「パンを食べるサンド」はパンが具のサンドイッチかと思いました(笑)
海老カツだったら、普通のパンでも十分美味しいサンドイッチになりますが、
美味しいパンなら尚更美味しいでしょうね~。
ハムカツ、海老カツ、トンカツ…サンドイッチにすると何であんなに美味しいんでしょう(笑)
投稿: chibiaya | 2021年3月21日 (日) 09時21分
chibiaya 様
chibiayaさん,おはようございます
いつもコメントいただき,ありがとうございます(^-^)
エトセトラ,内装が素敵ですよね!
グリーン券を1,000円プラスしただけで,こんな素敵な列車に乗れたので,得した気分です。
観光列車は人気で予約が難しいですが,コストパフォーマンスは高いので,機会があれば御乗車ください。
「パンを食べるサンド」,パンが具のサンドイッチとは…コメント読ませていただいて,大笑いしました(^-^)
最近はトンカツでもフルーツでも,写真映えも意識してか,具がたっぷりなサンドイッチが流行ってますよね。
今回のサンドイッチは,食パンが薄切りでもかなりの弾力があるので,逆に厚みのある具をサンドしたほうが両方の特徴が引き出せてよいと思いました。
「あのパン,サンドイッチの具にしても美味しいよね」,と言われるようなパンがあったら面白いですね\(^o^)/
投稿: コウジ菌 | 2021年3月21日 (日) 11時58分
さすがコウジ菌様のお膝元(^_^)
オシャレな言葉遊びが素晴らしいv(⌒▽⌒)
まるでヨーロッパの鉄道旅行をしている気分になりました♪
プリンがガラス瓶というのもうれしみを感じました^^
投稿: なーまん | 2021年3月21日 (日) 13時57分
なーまん 様
なーまんさん,こんにちは!
お忙しい中,コメントいただき,ありがとうございます。
そうですね,私も含め,私の周りは言葉遊びする人ばかりのようで…(笑)
しかも地元の人にしかわからないような広島弁をさりげなーく使っているのも特徴です。
ネーミングで人の心をつかむのも1つの有効な手段ですよね。
鉄道旅行をしているようだというお話,過分なお褒めの言葉に恐縮しております。
遠くへ旅行できないこともあって,県内を鉄道旅行しましたが,いつもと違う感覚で,楽しめました!(^^)!
プリンがガラス瓶というのは高級感あっていいですよね。
ただ,お店でいただいたプラスチックのスプーンが短くて,瓶の底まで届かず,プリンを服に飛ばしまくってしみしみになりましたが(笑)
投稿: コウジ菌 | 2021年3月21日 (日) 14時58分