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2021年4月11日 (日)

瀬戸内の観光列車「etSETOra(エトセトラ)」の旅(復路:尾道駅-広島駅編) -TEA STAND GENの尾道浜茶とたい焼き・エトセトラオリジナルカクテルとおつまみ-

 瀬戸内の観光列車「etSETOra(エトセトラ)」の旅。

(etSETOra・尾道駅)
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 今回は尾道で訪問したお茶のお店と,エトセトラ・復路の旅(尾道駅から広島駅まで)を御紹介したいと思います。


尾道の「TEA STAND GEN」

 往路,広島駅からエトセトラに乗車し,呉線経由で終点・尾道駅に到着しました。

(尾道駅2階から眺めた駅前の様子)
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 復路のエトセトラの出発時刻まで約2時間あったので,その時間を利用して尾道のお店を訪問しました。

 限られた時間なので,お店を絞る必要がありました。

 そこで私が選んだお店が,お茶が楽しめるお店「TEA STAND GEN」です。

 このお店の煎茶は,すでに当ブログ・エトセトラの記事でも御紹介しています。

 「瀬戸内の観光列車「etSETOra(エトセトラ)」の旅(往路:海田市駅-尾道駅編) -オリジナルグッズ,瀬戸の小箱,煎茶,観光・リゾート列車の魅力-」でお菓子の「瀬戸の小箱」と一緒に御紹介している煎茶がそうです。

(「瀬戸の小箱 ~和~」と煎茶)
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 往路のエトセトラ車内で「TEA FACTORY GEN」の煎茶をいただいたのですが,その「TEA FACTORY GEN」の直販店・カフェが今回御紹介する「TEA STAND GEN」です。

 尾道駅から徒歩でお店を訪問しました。


尾道浜茶とたい焼き

 尾道駅から海岸通り沿いを東へしばらく歩いていると,「TEA STAND GEN」の入口を示す小さな置物があります。

(尾道・海岸通り・「TEA STAND GEN」の置物)
Tea-stand-gen

 写真中心部の置物なのですが,実際に歩いていても見落とすぐらい小さな置物なので,置物を拡大してみましょう。

(尾道・海岸通り・「TEA STAND GEN」の置物(拡大))
Tea-stand-gen_20210411102301

 湯沸かし用のやかんが目印となっています。

 矢印に従って路地に入ると,まもなくお店が見えてきます。

(「TEA STAND GEN」店舗(外観))
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 これもちょっと拡大してみる方が良さそうです(笑)

(「TEA STAND GEN」店舗(外観・拡大))
Tea-stand-gen_20210411102501

 尾道ならではの狭い路地を入り,控えめなお店の看板なので,初めての方はお店にたどり着くのが少し大変かも知れません。

 私は2回目なのですが,初訪問の時は少し迷いました。

 お店は1階が厨房と喫茶スペース,2階が喫茶スペースとなっています。

 店内の様子です。

(「TEA STAND GEN」店内)
Tea-stand-gen_20210411102701

 温かみのある店内で,1階はカウンター席でお茶をいただくことができます。

 このお店でゆっくりとお茶をいただくと,本当に心が和みます。

 メニュー表をひととおり見て,「尾道浜茶」というお茶に興味を持ちました。

 店主さんにお話を伺うと,茶葉を尾道の海風にさらしたお茶とのことでした。

 尾道ならではのお茶だと思い,このお茶とたい焼きのセットを注文しました。

 前回訪問した際は,たい焼きが売り切れていたので,たい焼きも楽しみでした。

 出来上がるのを待つ間,店主さんから扱っておられる様々な茶葉を見せていただきました。

(茶葉5種(茶花茶・尾道浜茶・ほうじ茶・和紅茶・煎茶))
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 茶葉5種,写真左から順に,茶花茶,尾道浜茶,ほうじ茶,和紅茶,煎茶です。
(少し記憶違いがあるかも知れませんが…。)

 茶花入りのお茶や和紅茶,また,縫い針のように細長い葉が特徴の手摘み一番煎茶・紅茶も取り扱っておられます。

 ほうじ茶は,注文を受けてから茶葉を焙じていただけます。

 店主さんやお客さんとの会話を楽しんでいるうちに,尾道浜茶とたい焼きが出来上がりました。

(尾道浜茶とたい焼きのセット)
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 いれたての尾道浜茶と焼きたてのたい焼きです。

 店主さんから,尾道浜茶は中国の白茶(中国茶の種類,緑茶・白茶・黄茶・青茶・紅茶・黒茶・花茶の1つ)に近いと教えていただきました。

 初めていただきましたが,雑味がなく,さっぱりとして,ほのかに甘みも感じる飲みやすいお茶でした。

 このお茶は名前のとおり,茶葉を尾道の浜風(潮風)にさらして作られたお茶で,この製法により,茶葉の甘みが増すのだそうです。

 尾道では小さなヒラメやカレイを潮風にさらして作る「デベラ」という干物がありますが,これも尾道浜茶のヒントになっているようです。

 お湯を足していただき,二煎目,三煎目も楽しみました。

(尾道浜茶(姫レモンピール入り))
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 三煎目は愛媛県・岩城島の「姫レモン」(見た目はオレンジに似ているレアなレモン)の乾燥させた皮を少し加えていただきましたが,とてもさわやかな香りがお店いっぱいに広がって,ほかのお客さんも「いい香り~」とおっしゃってました。

 お茶と一緒にたい焼きもいただきましたが,焼きたてで皮がパリパリ,中のあんこも程良い甘さで,お茶受けにぴったりでした。


「TEA STAND GEN」で伺ったetSETOra(エトセトラ)のお話

 「TEA STAND GEN」・「TEA FACTORY GEN」の店主さんに,今回私は観光列車エトセトラに乗って広島から伺ったこと,そして,その車内で「TEA FACTORY GEN」の煎茶をいただいたことをお話ししました。

 店主さんからは,
 「当初はティーバッグでなく,急須で提供してほしいとお願いされたこと」
 「煎茶の採用にあたって,JR西日本の方が広島県世羅町の茶畑まで見学に来られたこと」
 「エトセトラで煎茶を味わったお客さんの中には,お茶を目当てに尾道駅からお店まで走って来る方もおられること」
 「店主さんはまだエトセトラに乗車されたことがないこと」
などなど,いろんな興味深いお話が伺えました。

 店主さんにお礼を言い,「次回尾道を訪れた際もまたお店に行こう」と心に誓って,お店を後にしました。


etSETOra(エトセトラ)復路・尾道駅から広島駅へ

 尾道駅に戻った私は,復路・宮島口行きのエトセトラを待ちました。

(尾道駅改札口・発車案内表示器)
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 待合スペースでは,往路の車内でお見かけした人もちらほら。

 改札を済ませ,ホームに入場すると,すでにエトセトラ入線待ちの方も多くいらっしゃいました。

 エトセトラが尾道駅ホームに入線すると,一斉に写真撮影が始まりました。

(etSETOra・尾道駅ホーム入線)
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 やはり人気の観光列車なんだと実感しました。

(JR西日本・尾道駅の皆さんからのお見送り)
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 「またお越しください 日本遺産の街 尾道へ!」

 JR西日本・尾道駅の皆さんから温かいお見送りを受けながら,エトセトラはゆっくり宮島口・広島方面へ走り出しました。


トレインバーでオリジナルドリンクとおつまみを楽しむ

 復路は山陽本線経由で広島・宮島口を目指します。

 尾道駅-広島駅間は,復路の山陽本線経由だと,往路の呉線経由に比べて約1時間早く到着します。

 その関係もあってか,復路は広島駅行きではなく,さらに延長した宮島口駅行きに設定されています。

 復路は2号車(往路は1号車)に乗車しました。

(etSETOra・車内・2号車)
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 2号車は床が尾道の石畳を,座席が瀬戸内の山の新緑をイメージした内装デザインです。

 復路のテーマは「上質なトレインバーで,せとうちの余韻に酔いしれる」で,車内に設置されたバー(トレインバー)で,酒どころ広島の様々なお酒(カクテル・ビール・ウイスキー・日本酒・ワイン・浄酎)やおつまみを購入して楽しめる趣向となっています。

(バーカウンターメニュー)
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 お酒に弱い私ですが,この日はせっかくなので少しお酒を飲もうと心に決めていました。

 エトセトラオリジナルカクテル「SETOUCHI BLOSSOM」を味わいたいと。

 しかしながら,往路の列車内でふと気付いたのです。

 「そう言えば,自宅から広島駅まで車を運転して来ている…」

 普段お酒を飲まない私は,お酒を飲んだ後のことまで想像することができなかったのです。

 「失敗したな…」と思ったのですが,そんな私にぴったりのドリンクがありました。

 エトセトラオリジナルのノンアルコールカクテル「SETOUCHI BLOSSOM」です。

 バーカウンターへ行き,このノンアルコールカクテルとおつまみ「牡蠣のオリーブオイル漬け」を注文しました。

 席へ持ち帰り,このドリンクとおつまみを味わいました。

(「SETOUCHI BLOSSOM」と「牡蠣のオリーブオイル漬け」)
Setouchi-blossom

 「SETOUCHI BLOSSOM」(ノンアルコール)は,フルーツスプレッド「まるごと果実 オレンジ」(広島県竹原市「アヲハタ」)入りのすっきりした甘さのドリンクです。

 広島はレモンが有名ですが,その輪切りものせられています。

 アルコール入りは,ジャパニーズクラフトジン「桜尾」(広島県廿日市市「サクラオブルワリーアンドディスティラリー」)が入っています。

 「牡蠣のオリーブオイル漬け」(広島県東広島市安芸津町「マルイチ商店」)は,安芸津・三津湾でとれた牡蠣をオリーブオイル漬けにしたものです。

 牡蠣のオリーブオイル漬けや燻製は少し値が張りますが,それに勝る美味しさがあるので,ぜひお試しいただきたい広島の味です。

 ドリンクとおつまみを味わいながら,ゆったりと広島県内の列車旅を楽しみました。

 私の席の向かいにもお客さんが乗車され,お酒とおつまみで楽しんでおられました。


瀬戸内の山々・街並みを眺めながら広島駅へ

 このあとエトセトラは日本三大酒処(灘・伏見・西条)の1つ,西条(広島県東広島市)に停車し,広島・宮島口に向けて走りました。

 私にとっては過去の通勤路線で,毎日のように眺めていた風景でしたが,エトセトラの車窓から眺めると,不思議とどこか違う感じがしました。

 名残惜しさを感じつつ,エトセトラは広島駅に到着しました。

(etSETOra・広島駅到着)
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 別れを惜しみながら,エトセトラを撮影してまわりました。

(etSETOraのショップ・バーカウンター)
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 何度も足を運んだ,エトセトラのショップ・バーカウンターです。

 エトセトラはこの後さらに,宮島口へと向かいます。

(広島駅3番ホーム・発車案内表示器とエトセトラ)
Photo_20210411105701

 各駅でお見送りいただきましたが,とうとう私がお見送りする番となりました。

(宮島口駅へ向けて出発するetSETOra)
Photo_20210411105901

 人気列車なので,きっぷが入手できるかどうかわかりませんが,また乗車して瀬戸内の列車旅を楽しみたいです。

 次回はお酒も楽しめるように,駅へは車ではなくバスを利用して(笑)

 エトセトラオリジナルのお菓子やドリンク,思い出に残るオリジナルグッズ,車内での楽しい演出や観光案内,各駅でのお見送り,尾道での散策,オリジナルカクテルとおつまみ,様々な人との出会い…それから,それから…etc(エトセトラ)。

 名前のコンセプトどおり,えっと(たくさん),せと(瀬戸)を楽しむことができました。

 広島の魅力を再発見する旅でもありました。


 etSETOra(エトセトラ),素敵な旅をありがとう!


<関連サイト>
 「etSETOra(エトセトラ)」(JRおでかけネット)
 「せとうちパレットプロジェクト」(JRおでかけネット・JR西日本)
 「TEA FACTORY GEN」(広島県尾道市土堂一丁目14-10)
 「アヲハタ」(広島県竹原市忠海中町一丁目1番25号)
 「サクラオブルワリーアンドディスティラリー」(広島県廿日市市桜尾一丁目12番1号)
 「マルイチ商店」(広島県東広島市安芸津町三津4069-5)

<関連記事>
 「観光列車「etSETOra(エトセトラ)」の旅(往路:広島駅-海田市駅編) -うれしみプリン,パンを食べるサンド-
 「瀬戸内の観光列車「etSETOra(エトセトラ)」の旅(往路:海田市駅-尾道駅編) -オリジナルグッズ,瀬戸の小箱,煎茶,観光・リゾート列車の魅力-
 観光列車・イベントの記事については,パソコン版サイト「食文化関連記事一覧表・索引」の「食文化体験・イベント」も御覧ください。

<参考文献>
 大森正司著「おいしい「お茶」の教科書」PHP研究所
 「etSETOra(エトセトラ)」パンフレット(JR西日本)
 「JR gazzete(JRガゼット)2020年11月号・etSETOraとSEA SPICA」(交通新聞社)
 「JR時刻表 2020年11月号・よくばり列車旅 広島編 etSETOra」(交通新聞社)

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食文化体験・イベント」カテゴリの記事

コメント

私だったら周りをキョロキョロしているうちに、やかんを置いた台につまずきそうですね(*´ω`*)
茶葉を浜風にさらすと甘みが増すのは、あんこに塩を入れると甘みが増すのと同じ理屈でしょうか?
たい焼きがパリパリした感じでちょっぴり焦げているのがとても旨そう(^_^*)
マスクをしながら横断幕を広げる駅員さん達に温かみを感じました(^_^)

なーまん 様

なーまんさん,こんばんは!
いつもコメントいただき,ありがとうございます。

尾道のお茶のお店,初めて行かれる方はなかなか大変だと思います。
やかんが置かれた台につまずいて,初めてここの近くにお店があるとわかるような…(笑)

茶葉を浜風(潮風)にさらすと甘みが増すのは,海の塩分により茶葉のうま味・甘味が凝縮するからだそうです。
自然なやさしい甘みが増しているように感じました。
茶葉を山風でさらすのと浜風(海風)にさらすので,そんなに味が変わるのだろうかと店主さんに伺ったところ,店主さんは「全然違います」との回答があり,驚きました。

たい焼きは,お店で焼きたてをいただいたので,とても美味しかったです。

駅でのお見送り,広島駅でも尾道駅でも,確かに駅員さんがマスクをして応対してくださってますね。
みんなで観光列車を盛り上げようという温かいお気持ちが伝わり,とても嬉しかったです(^-^)

中国のお茶って、そんなに種類があるんですね!
烏龍茶とプーアル茶とジャスミン茶ぐらいしか知らないです(^^;
姫レモンのお菓子はないのかな~?と検索したら、「鶴姫れもん」なるレモンケーキに出会いました。
注文しなければ(笑)

chibiaya 様

chibiayaさん,こんばんは。
いつもコメントいただき,ありがとうございます(^-^)

中国はお茶の本場だけあって,細かい分類があるようです。
ちなみに,手元の本で調べてみると,烏龍茶は青茶,プーアル茶は黒茶,ジャスミン茶は緑茶にジャスミンの香りを加えた花茶に分類されるようです。
白茶は日光と月光でゆっくりと自然乾燥させた若葉を使ったお茶を指すのですが,この製法が,潮風にあてた尾道浜茶と似ているところなのだと思います。

姫レモン,私も興味を持って,お店の方に入手できないか伺ってみたんですよ。
すると,愛媛の岩城島へ行かないと難しいとのことだったので,あきらめて帰りました。
「鶴姫れもん」というレモンケーキ,ありますね!
chibiayaさん,さすが(笑)
私も愛媛へ行った時,探してみます!

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