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2021年4月17日 (土)

バウムクーヘン博覧会 2021 -ファットリア・ダ・コジモのガトーピレネー-

 広島で開催された「バウムクーヘン博覧会 2021」で味わってみたかったお菓子の1つに,福岡市南区・「ファットリア・ダ・コジモ(fattoria da Cosimo)」の「ガトーピレネー」があります。

 2日間通ったのですが,いずれの日も売り切れでした。

 人気商品で,博覧会開催期間の終盤だったこともあり,販売員さんからも再入荷の予定はないとのお話だったので,やむなくあきらめました。

 その後福岡県へ行く機会があり,天神の福岡三越で「ガトーピレネー」が販売されていたので,これはチャンスとばかりに購入しました。

 今回は,このファットリア・ダ・コジモ(fattoria da Cosimo)のガトーピレネーを御紹介したいと思います。


ファットリア・ダ・コジモ(fattoria da Cosimo)のガトーピレネー

 ファットリア・ダ・コジモのガトーピレネーは,備長炭で焼き上げるバウムクーヘンのようなお菓子で,地元の厳選食材を使い,1本3時間かけて手焼きされるため,販売できる数量も限られています。

(ファットリア・ダ・コジモ「ガトーピレネー」(箱))
Photo_20210417144601

 和紙を使った特別な箱に入っています。

 箱に添えてある説明書きには,
 「ガトーピレネーとは,フランスとスペインの国境にそびえるピレネー山脈で造られているバームクーヘンのような焼き菓子です。私たちの作るガトーピレネーは,ガスの火で焼かれたものとは違い,手作業による『直火』の炭火で焼き上げた懐かしい『木の香り』が閉じ込められています。」
と紹介されています。

(ファットリア・ダ・コジモ「ガトーピレネー」(箱の中の様子))
Photo_20210417145201

 箱を開けた様子です。

 ガトーピレネーをぴったり囲むように箱が作られています。

 それでは,ビニール袋を開封してみましょう。

 こちらが「ガトーピレネー」です。

(ファットリア・ダ・コジモ「ガトーピレネー」)
Photo_20210417145202

 炭火焼きの良い香りがパーッと広がりました。

 層の仕上がりが均一でなく,焼き色もまばらなところに,手作り感がにじみ出ています。

 生地の外側はアイシングされています。

 見た目よりもずっしり重く感じました。

 一口大にカットしてみました。

(ファットリア・ダ・コジモ「ガトーピレネー」(カット))
Photo_20210417145401

 生地がしっかりと焼き上げられているので,1つ1つの層(年輪)がはっきりとわかり,はがれやすい仕上がりとなっています。

 いただいてみました。

 生地は,まるでバタートーストをいただいているかのように,高千穂発酵バター・無塩バターの風味を強く感じました。

 そのあと福岡・糸島産の濃い卵黄の風味が口の中に広がります。

 そして最後に北海道産のビート糖(てん菜糖)によるやさしく控えめな甘さを感じました。

 年輪の一層一層に弾力があるハードタイプで,炭火焼きの香ばしさと力強さが味わえます。

 柑橘の入った甘酸っぱいアイシングにより生地に甘さが加えられている感じで,その発想はウィークエンドシトロンとも似ていると思いました。

 炭火焼き製法,濃いバター風味,甘さ控えめでハードタイプの生地と,かなり大人の味わいのお菓子です。

 贈り物としても喜ばれる逸品だと思います。


まとめ

 「バウムクーヘン」ではなく「ガトーピレネー」を扱っておられるお店は,「ファットリア・ダ・コジモ(fattoria da Cosimo)」のほかに,東京の「オーボンビュータン」,神奈川の「ベルグの4月」などです。

 バウムクーヘンとガトーピレネーの違いについては,見た目や味からすると大きな差があるようには思いません。

 ただ,日本で一般的なバウムクーヘンは,緻密で繊細な仕上がりとなっているものが多いのに対し,ガトーピレネーは,素朴で野趣あふれる仕上がりになっているように思いました。

 それもあってか,私が職場でカットしたガトーピレネーを配った際,職員から「竹筒でバウムクーヘン作ったの?」と聞かれました(笑)
 ※広島では,竹筒などを使ったバウムクーヘン作り体験が盛んに行われていることも理由の1つです。

 あえてバウムクーヘンとガトーピレネーの明確な違いを言うならば,地域・名称の違いでしょうか。

 バウムクーヘンはドイツのお菓子(ドイツ語の名称),ガトーピレネーはフランスのお菓子(フランス語の名称)に分類されるからです。

 バウムクーヘンのようなお菓子のガトーピレネー。

 機会があれば御賞味ください。


<関連サイト>
 「ファットリア・ダ・コジモ(fattoria da Cosimo)」(福岡県福岡市南区高宮4-14-6)
 「AU BON VIEUX TEMPS(オーボンヴュータン)」(東京都世田谷区等々力2-1-3 ほか)
 「ベルグの4月(Avril de Bergue)」(神奈川県横浜市青葉区美しが丘2-19-5 ほか)
 「バウムクーヘン博覧会」(バウムクーヘン博覧会実行委員会)
 「日本のバウムクーヘンのふるさと似島(バウムクーヘン作り体験)」(広島市似島臨海少年自然の家)

<関連記事>
 「バウムクーヘン博覧会 2021 -AI焼き立てバウムクーヘン・全国バウムクーヘン食べ比べ・バウムフリット・切り売りバウムクーヘン・詰め合わせセット-
 「日本のバウムクーヘン100周年イベント -2019広島みなとフェスタ・バウムクーヘン博覧会 2019-
 「「バウムクーヘン博覧会 2017」 -広島からはじまる日本のバウムクーヘンの歴史-
 「ドイツ・ウィーン菓子の特徴と主な菓子 -シュトロイゼルクーヘン・レープクーヘン・バウムクーヘン-

<参考文献>
 「&Premium おやつの時間」マガジンハウス
 「BRUTUS特別編集 福岡の大正解」マガジンハウス
 「BRUTUS特別編集 最高のおやつ」マガジンハウス

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コメント

「ベルグの4月」検索して見ましたが、金妻の聖地たまプラーザにあるのですね(^^)
ウチからは結構遠いですが、セルフお中元で買って見たいと思います♪
AIが管理するバームクーヘンも良いですが、世の中には「真円よりもまろやかないびつな円」というものがあるような気がします(^_^)

なーまん様

なーまんさん,こんにちは。
いつもコメントいただき,ありがとうございます<(_ _)>

へぇー,たまプラーザは金妻の聖地なんですね。
神奈川県のいろんな聖地を教えてくださり,いつも感謝しております。
「ベルグの4月」もガトーピレネーが売りのようですので,よろしければ御賞味ください。

たまプラーザと言えば,以前,川崎へ出張で行った際,翌朝に川崎市北部市場の「調理室池田」というお店へ「ツナメルトサンド」を食べに行こうと思って調べたのですが,川崎駅から遠いことがわかり,あきらめた思い出があります。
こちらもよろしければ(^-^)

世の中,完璧なものは,かえって面白味が少ないような気もします。
機械で作ったものより,全部一緒じゃなくても人間が作ったものの方が味があるような気がします。
真円よりもまろやかないびつな円の方が,ほっとするというか,親しみが持てるというか…。
料理やお菓子は,そうした「味」も大切ですよね!(^^)!

ついに召し上がられたんですね!
さすが直火、間にチョコクリームでも塗ってあるように見えてしまいます。
調べたけど、埼玉で売っている店はないようで…
と思ったら(オーボンヴュータン出身シェフのいる)流山のレタンプリュスにある!
そのうち買ってみたいです。

chibiaya 様

chibiayaさん,こんばんは!
いつもコメントいただき,ありがとうございます(^-^)

そうです。今年のバウムクーヘン博覧会が終わって,まだ間もないのに,早速チャンスがありました!
福岡へ行ったのですが,実はお店へ寄る時間がなく,あきらめていました。
夜,帰りに「ないだろうな」と思いつつ,福岡三越に寄ってみたら,1箱だけまだあったので,買いました。

流山の「レタンプリュス」初めて聞く名前じゃないなと思っていたら,chibiayaさんがレモンケーキを買われたお店でしたね!
http://chibiaya.cocolog-nifty.com/chibiaya/2019/06/post-ccdd79.html
オーボンビュータン御出身のシェフだからメニューにあるんですね。
(オーボンビュータン本店へは一度だけ行ったことがあります。)
このお店には,ガトーピレネーとバウムクーヘンどちらもあるようで,とても興味深いです(^-^)
次回はウィークエンドシトロンとガトーピレネーを…って高価になりますね(笑)

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