チョコレートの新しい潮流3 -カカオフルーツドリンクとカカオフルーツジュース(カカオパルプの果汁飲料)-
カカオポッドとカカオパルプ
チョコレートの原料は「カカオ」という植物です。
そのカカオの実は「カカオポッド」と呼ばれます。
(カカオの実(カカオポッド))
この写真はカカオの模型で,右側がカカオポッド,左側がカカオポッドを半分に切った様子です。
このカカオポッドの中心部に白い果肉(ワタ)で覆われたカカオ豆が入っています。
このカカオ豆を発酵・乾燥・焙煎させてチョコレートが作られます。
一方,カカオ豆を覆っている白い果肉(ワタ)は「カカオパルプ」と呼ばれます。
カカオパルプは,チョコレートの原材料には使われませんが,甘くて美味しいと言われ,原産地では逆にこれだけを食べてカカオ豆は捨てていたようです。
こうした食べ方は,野山に自生する植物「アケビ」にも似ていますね。
今回はこのカカオパルプの果汁で作られた飲料を御紹介したいと思います。
カカオフルーツドリンク
ゴディバの店舗に「カカオフルーツドリンク(Cacao Fruits Drink)」という商品が販売されていました。
(カカオフルーツドリンク(ゴディバ店頭販売))
陳列棚には,カカオフルーツドリンクについて,
「カカオドリンクは,カカオの実の白い果肉から作られたドリンク」
「同じカカオから作られる,チョコレートからは想像のつかないさっぱりとした甘味と爽やかな酸味が特徴」
「カカオをフルーツとして楽しめる,ゴディバからの新提案です」
と紹介されていました。
「カカオの実の白い果肉」とはカカオパルプのことです。
ゴディバジャパンが「カカオフルーツシリーズ~フルーツとして楽しむ もうひとつのカカオ~」として,2020年9月から期間限定で販売されている新シリーズです。
以前からカカオパルプを味わってみたいと思っていた私は,興味を持って購入しました。
(カカオフルーツドリンク(瓶))
クリーム色の液体で,スタイリッシュな瓶に詰められています。
(カカオフルーツドリンク(食品表示))
食品表示を見ると,エクアドル産カカオ(カカオパルプ)果汁90%入りのドリンクとなっています。
冷蔵庫で冷やし,グラスに注いでみました。
(カカオフルーツドリンク)
ライチのようなさわやかな果実の香りを感じました。
いただいてみました。
ドロッとした甘酸っぱいドリンクでした。
その飲み口は不二家の「ネクター(ピーチ)」にも似ています。
ライチやリンゴをイメージする風味でした。
もちろん飲みやすく加工されているのでしょうが,こんなにフルーティーで飲みやすいとは想像していませんでした。
カカオフルーツジュース
ゴディバに「カカオフルーツジュース」が味わえる店舗があることを知り,後日,そのお店を訪問しました。
お店には「カカオフルーツジュース」と「カカオフルーツジュース あまおう」が販売されており,私は「カカオフルーツドリンク」との飲み比べができるよう「カカオフルーツジュース」を注文しました。
(カカオフルーツジュース)
カカオフルーツドリンクと同様,ライチに似た,さわやかな果実の香りを感じました。
(カカオフルーツジュース(拡大))
カカオフルーツドリンクとの違いは,氷の入ったスムージーに仕上げられていることです。
そのため,チョコレートドリンク「ショコリキサー」と同様,飲みやすい大きめのストローが用意されます。
冷たくシャリシャリした甘酸っぱいドリンクで,カカオフルーツドリンクと同様に,ライチやリンゴをイメージする風味でした。
まとめ
カカオパルプの果汁飲料と聞いて,当初は熱帯フルーツ「ドリアン」のような甘くてクセのあるものをイメージしましたが,実際にいただいてみると,クセがなくて飲みやすいドリンクでした。
カカオの原産地の人々が,カカオパルプだけを食べてカカオ豆を捨てていた気持ちがわかる気がしました。
むしろ,この甘いカカオパルプではなく,中の種(カカオ豆)をメイン食材として選択し,チョコレートやココアに仕上げたことの方がすごいと思います。
今回,私は「カカオフルーツドリンク」を2本購入しました。
1本は自分用,もう1本は職場の後輩への誕生日プレゼント用です。
誕生日プレゼントとしては,「チョコレートブランドの商品」,「お手頃価格で気軽に受け渡しできる」,そして「珍しい食材」であることから,チョイスしました。
食に興味を持つ私らしいプレゼントだと思いませんか(笑)
そして,プレゼントする「前」ではなく,プレゼントした「後」に自分も飲んでどんな味か確かめるところも私らしいです(笑)
甘くてフルーティーで飲みやすいので,御興味がある方はお試しください。
<関連サイト>
「GODIVA(ゴディバ)」
「カカオフルーツジュース」(「GODIVA(ゴディバ)」)
<関連記事>
「カカオ豆とチョコレート」
このほか「食文化関連記事一覧表・索引」の「食文化事例研究」にある「チョコレートの研究」を御参照ください。
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おはようございます。
実の中の白いワタ=ゴーヤを連想してしまい、苦そうな感じがするのですが、
甘みと酸味ですか~。想像つかないです。
こんなプレゼントをくれる職場の先輩、うらやましいと思いつつ、たぶん、
受け取った瞬間は「珍しくなくていいから、チョコレートがよかった」と思うだろうな、
と思う自分がいます(笑)
後輩さんはどんな感想だったのでしょうか?
投稿: chibiaya | 2021年7月25日 (日) 07時32分
chibiaya 様
chibiayaさん、おはようございます!
いつもコメントいただき、ありがとうございます。
ゴーヤのワタをイメージされましたか(笑)
今ふと思ったのですが、カカオパルプの果汁は、香りはライチ、味はパイナップルに近いようにも思います。
甘くて酸味があるパイナップルジュースのような飲み物です。
カカオもやはり熱帯フルーツなんだなと思いました。
後輩には昼休みにサプライズでプレゼントしました。
ゴディバの包装にメッセージカード付きで贈ったので、後輩はドキドキして、「ペットボトルの水を飲んで、少し気持ちを落ち着かせてから開けますね!」と言って開封してました。
こんな反応でしたから、チョコレートの方が良かったと思ったかも知れませんね…(笑)
その後の感想は聞いてませんし、尋ねてもいませんが、少なくとも私は十分楽しませてもらいました(^_^)v
投稿: コウジ菌 | 2021年7月25日 (日) 09時03分
暑い夏にはぴったりの飲み物ですね^o^
恥ずかしながら知りませんでした(⌒-⌒; )
ヨーロッパにチョコレートが入ってきた時は液体で、薬として飲んでいた様ですが(^^)
バレンタインチョコのお返しにカカオフルーツジュースというのは、結構オシャレかもしれないですね^o^
投稿: なーまん | 2021年7月25日 (日) 11時55分
なーまん様
なーまんさん、こんにちは。
いつもコメントいただき、ありがとうございます。
おっしゃるとおり、すっきりした甘さと酸味がありますので、暑い夏にはぴったりです。
夏にはカカオフルーツジュース(ドリンク)、冬にはホットショコラと、1年を通じてカカオ飲料が楽しめそうです。
カカオパルプが甘くて美味しいのに、なぜ人々は苦いカカオ豆(種)を選んだのだろうかと思いましたが、薬として広まったからかも知れませんね(^_^)
ホワイトデーに白いカカオパルプで作られたカカオフルーツ飲料でお返し。
ブランドもので、ボトルもおしゃれで、話題性もあるので、喜ばれると思います(^_^)
投稿: コウジ菌 | 2021年7月25日 (日) 16時37分