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2021年10月 3日 (日)

山陰本線観光列車「○○のはなし」のはなし(往路:小串駅-東萩駅編) -萩のレモンシュー・うきしまーるレモン-

 山口県の日本海・響灘(ひびきなだ)に沿って走る観光列車「○○のはなし(まるまるのはなし)」に乗車しました。

 今回は,小串駅(下関市)から東萩駅(萩市)までの列車旅と,萩市内を観光したお話を中心に御紹介したいと思います。


響灘と二見夫婦岩

 小串駅を過ぎたあたりから,響灘のビューポイントが続きます。

 絶景ポイントでは,「○○のはなし」はスピードを落としてゆっくりと走行されました。

(響灘(宇賀本郷駅~長門二見駅間))
Photo_20211002220401

 透明度の高い,きれいな海に小島が浮かんでいます。

 そして海岸沿いに「二見夫婦岩」が見えました。

(二見夫婦岩(宇賀本郷駅~長門二見駅間))
Photo_20211002220501

 「二見夫婦岩」と言えば伊勢が有名ですが,こちら山口県下関市にもあります。


滝部駅・山口県の黄色いガードレール

 「○○のはなし」は山口県を北上し,滝部駅に到着しました。

(滝部駅)
Photo_20211002220801

 本州と角島を結ぶ,とても長くて美しい橋「角島大橋」へは,ここ滝部駅か,次の特牛(こっとい)駅からバスで行くことが出来ます。

 車で角島へ行く場合も,道路案内板に記載されている「特牛」を目指して行くのですが,「特牛」は難読地名・駅名の1つとなっています。

 続いて車内放送で乗務員の方から,この地域の観光案内をしていただきました。

 そこで1問,クイズが出されました。

 「山口県には全国で唯一,黄色いガードレールがあります。この黄色は何に由来しているでしょうか」

(黄色のガードレール)
Photo_20211003081901

 正解は,萩を中心に山口県で多く栽培されている「夏みかん」です。

 昭和38(1963)年に開催された山口国体の開催を機に,県道のガードレールを黄色にされたとのお話でした。

 こうした地元ならではの「はなし」も,旅の思い出の1ページになります。


人丸駅停車

 やがて「○○のはなし」は長門市に入りました。

 長門市の人丸駅でしばらく停車したので,ホームから降りてみました。

(人丸駅停車(ホーム))
Photo_20211003082201

 長時間運行される観光列車は,途中の駅でしばらく下車できる時間が設けられている場合がありますが,この時間が気分転換となり,列車旅の楽しみにもなります。

 停車した人丸駅は,鉄道ファンによく知られた撮影スポットのようで,たくさんの人々が列車と駅の写真を撮っておられました。

(人丸駅停車(跨線橋))
Photo_20211003095101

 この写真は跨線橋(こせんきょう,陸橋)から列車と駅を撮影したものですが,この場所が一番の人気スポットとなっていました。


青海島と長門市駅

 人丸駅を出発し,しばらく車窓を眺めていると,青海島が見えてきました。

(青海島(黄波戸駅~長門市駅間))
Photo_20211003095301

 青海島は日本海側では佐渡・隠岐に次ぐ大きな島で,「海上アルプス」と呼ばれるほど多くの洞窟や岩柱が並んでいます。

 やがて長門市駅に到着しました。

(長門市駅での歓迎)
Photo_20211003095501

 地元の皆様が「○○のはなし」の旗とともに歓迎してくださいました。

(長門市駅と在来線)
Photo_20211003095601

 この駅で下車し,長門・仙崎観光に行かれる方も多くいらっしゃいました。

 しばらく停車した後,「○○のはなし」はさらに東の萩を目指して出発しました。


豪華寝台列車に遭遇

 やがて「○○のはなし」は萩市内に入りました。

 三見(さんみ)駅の手前で,車掌さんから車内放送がありました。

 「この先,右手にトワイライトエクスプレス瑞風(みずかぜ)が御覧いただけます。」

 この案内があった瞬間から乗客の皆さんの雰囲気が変わり,一斉に右側を見てトワイライトの登場を待ちました。

 そして三見駅で,同駅に停車中のトワイライトエクスプレス瑞風が目に飛び込んできました。

(トワイライトエクスプレス瑞風(先頭車両・三見駅))
Photo_20211003100101

 車内で歓声があがりました。

 三見駅で入れ違いのため,「○○のはなし」も一時停車しました。

(トワイライトエクスプレス瑞風(中間車両・三見駅))
Photo_20211003100501

 大阪から下関へ向かう途中での出会いでした。

 停車した瞬間,私の目の前にはトワイライト車内で優雅にランチを楽しんでおられる年配の女性がおられたので,私は手を振りました。

 するとその女性は,微笑みながらワイングラスを軽く持ち上げ,応じてくださいました。

 「世界が違う…」と思った瞬間でした。

 その後「○○のはなし」が先に走り始め,私は先頭車両,中間車両,後方車両と,二度見どころか三見して,トワイライトエクスプレス瑞風を見送ったのでした。


○○のはなし・東萩駅到着

 「○○のはなし」は萩駅に停車した後,終点の東萩駅に到着しました。

(○○のはなし・東萩駅)
Photo_20211003102401

 新下関駅から東萩駅まで,約3時間の列車旅でした。

(東萩駅)
Photo_20211003102601

 東萩駅は,近くに松陰神社・松下村塾などがあり,観光地へのアクセスが良い駅です。


松陰神社と松下村塾

 東萩駅に12時52分に着きました。

 帰りの列車の出発時刻が14時13分でしたので,東萩駅で1時間21分の滞在時間がありました。

 この短い滞在時間を利用し,プチ萩観光を楽しみました。

 まずは東萩駅から駆け足で松陰神社・松下村塾へ行きました。

(松陰神社)
Photo_20211003102901

 松陰神社は,吉田松陰が祀られている神社です。

 境内には,観光ガイドさんが必ず紹介される有名な歌があります。

(吉田松陰の歌碑)
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 「親思ふ こころにまさる 親ごごろ けふの音づれ 何ときくらん」

 吉田松陰が遺書で詠んだ有名な歌です。

 「子が親を思う心以上に親は子を思うもの。(親は)今日の訪れを何と受け止めるだろうか」という意味です。

(松下村塾)
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 こちらは,明治維新で多くの人材を輩出した松下村塾です。

 境内を駆け足でぐるっと一周して,次なる目的地へ向かいました。


萩のスイーツ(レモンシュー・うきしまーるレモン)

 東萩駅の南側に位置する松陰神社・松下村塾から,今度は駅の北側に位置する洋菓子店へ駆け足で向かいました。

 途中で少し迷いながらも,何とか洋菓子店に到着しました。

(うきしま工房・店舗)
Photo_20211003104501

 萩市土原にある洋菓子店「うきしま工房」です。

 このお店,実は「○○のはなし」の車内限定商品で「萩のスイーツセット」を販売されているお店でもあります。

 「伝説の生シュー」と呼ばれるシュークリームが看板商品のお店で,これは「萩のスイーツセット」にもあるのですが,私はそのお菓子とは別に味わってみたいお菓子があり,直接お店を訪問しました。

 そのお菓子は,季節限定のシュークリーム「レモンシュー」とレモンケーキ「うきしまーる レモン」です。

 店内のカフェスペースで,レモンシューとホットコーヒーをいただきました。

(レモンシューとホットコーヒー)
Photo_20211003104701

 袋からレモンシューを取り出しました。

(レモンシュー)
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 伝説の生シューのレモンクリーム版です。

(レモンシュー(中身))
Photo_20211003104802

 シュー生地の中には,レモン風味のカスタードクリームと,その上にたっぷりの生クリームが詰められていました。

 サクサクのシュー生地,甘酸っぱいレモン風味のカスタードクリーム,ふわっと軽い生クリームのバランスが絶妙で,とても美味しいシュークリームでした。

 地元の人が次から次へと来店され,シュークリームをまとめ買いされるのも納得できる一品でした。

 お土産にレモンケーキを買って帰りました。

(うきしまーる レモン)
Photo_20211003104803

 丸いレモンケーキ「うきしまーる レモン」です。

 しっとりしたレモン風味のケーキ生地に,レモンチョコが厚めにコーティングされており,美味しくいただきました。

 うきしまーるは,レモンのほか,抹茶やはちみつなどが販売されています。

 このお店にまつわる「はなし」を1つ御紹介します。

 私がこのお店へ向かう途中,このお店のすぐ近くにある「岸田ポン酢」という会社が目に留まりました。

 「ポン酢の専門店とは珍しいな」と思いながら会社の目の前を歩きました。

 自宅に戻ってからネットで調べてみたところ,この会社は「岸田商会」であること,そして,実は今回訪問した「うきしま工房」も岸田商会の製菓業部門の店舗であることがわかりました。
 (※「うきしま工房」のURLは,岸田商会と同じ「ponzuya(ポン酢屋)」となっています。)

 このことを知って益々興味を持ち,橙(だいだい)を絞って作られるプロの料理人向けの「岸田ポン酢」を味わってみたくなりました。

 今度萩を訪問した時は,ぜひ買って味わいたいと思います。


 「うきしま工房」から駆け足で東萩駅へ向かい,列車の発車予定時刻の約10分前に無事東萩駅に戻りました。

 短い滞在時間でしたが,プチ萩観光を楽しみました。

<関連サイト>
 「○○のはなし」(JRおでかけネット)
 「トワイライトエクスプレス瑞風」(JR西日本)
 「松陰神社」(山口県萩市椿東1537)
 「うきしま工房」(山口県萩市土原609-1)
 「岸田商会・岸田ポン酢」(山口県萩市土原608-1)

<関連記事>
 観光列車・イベントの記事については,パソコン版サイト「食文化関連記事一覧表・索引」の「食文化体験・イベント」も御覧ください。

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コメント

あれから少し調べてみましたが、下関の二見夫婦岩は春分の日と秋分の日、沖ノ島に夕日が沈むそうです^^
福岡県糸島市の二見夫婦岩は夏至の日に壱岐対馬に夕日が沈みます^^
両者とも元々は夫婦ではなく、対馬をイメージしているのだと思いますd(^_^o)
二つの岩を男女にみたてる習俗は、太古の昔は石棒と石皿、江戸時代には双体道祖神として受け継がれて行きます^^
神奈川県茅ヶ崎市にも、松下幸之助が設立した「松下政経塾」があります(^.^)
民主党政権の野田元総理や自民党総裁候補だった高市早苗は卒業生^o^
岸田新総裁は広島だそうですが「岸田商会」もあやかって、新商品を出しそうですね^^
レモンシューもうきしまーるレモンも、しっとりして美味そう(^_^)

なーまん様

なーまんさん,こんにちは!
いつもコメントいただき,ありがとうございます(^-^)

二見夫婦岩のお話,詳しく教えてくださり,ありがとうございます<(_ _)>
つい最近,なーまんさんがブログ記事にまとめられたので,びっくりしました。

たまたま大小の岩が並んでいるから夫婦岩,という簡単な話ではなく,年の節目の時期に,どこに太陽が位置するのかが重要なのですね。
いずれも夫婦の神が祀られている対馬がイメージされているとは,スケールの大きなお話で,興味深く思いました。
確かに山口県沖の響灘も福岡県沖の玄界灘も,対馬を囲むように位置していますね!

松下政経塾は茅ヶ崎にあるのですね。
未来の日本のリーダーを育てるという意味で,松下村塾と松下政経塾は共通点があると思います。

岸田商会と岸田新総裁,今話題の「岸田」揃いでまとめていただき,ありがとうございます(笑)
今後,岸田文雄さんにまつわる食の新商品が出されたら,チェックします!
今回御紹介した長門市や下関市は,安倍晋三さんのお膝元ですが(^^;)

前回記事を読んで、「○○のはなし」のHPを見て、萩のスイーツセットが
気になり、うきしま工房のHPを見たらレモンケーキみたいな画像があるのに
商品説明がなく、謎の写真だと思っていたら登場したからビックリです。
伝説の生シューも、レモンバージョンで登場!
母が一時山口で暮らしていた時、車で萩に連れて行ってもらって
松下村塾に行った気がするのですが、しーまーと以外の記憶がない(^^;)
親族はいるものの、遠い山口。またいつか行きたいものです。

chibiaya 様

chibiayaさん,こんばんは!
いつもコメントいただき,ありがとうございます<(_ _)>

コメントいただいて,改めて「うきしま工房」のHPを見ましたが,確かに商品情報に「うきしまーる」の写真がありますね。
で,その「うきしまーる」の商品情報がないという(笑)
レモンのお菓子を求めて,あえてスイーツセットを注文せず,お店へ行きました。
レモンシューは夏季限定のようでしたが,このお店のはとても美味しかったです。
レモン風味のカスタードクリームだけだと酸味を強く感じることがありますが,今回のは生クリームが一緒なので,ちょうど良い感じになっていました。

萩へ行かれたなら,多分松下村塾へも行かれていると思いますが,萩市内にはそのほかにも名所がいっぱいあるので,強く印象に残っておられるのが「しーまーと」なのでしょうね(^-^)
私は今回,徒歩(駆け足)しか手段がなく,時間も限られていましたので,「しーまーと」まではいけませんでした。

実はその「しーまーと」でゲットしたいと思い続けているお菓子があるのです。
その名も,「松陰先生禁断の大福もち」
あんこ好きとしては,中毒になってもいいから食べてみたいです(笑)

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