広島の名物・郷土料理6 -廿日市市の「お魚バーガー」・「佐伯だより」・「あんパン饅頭」,広島市安佐南区「べっぴん芋蜜ようかん」-
広島県内の地元ならではの食や,ちょっと珍しい食を御紹介するコーナーです。
今回は,廿日市市と広島市安佐南区の食を御紹介します。
廿日市市吉和「nakazawa」の「お魚バーガー」
廿日市市吉和の「ウッドワン美術館」で芸術鑑賞した後,その近くにある「nakazawa(中沢商店)」を訪問しました。
(「nakazawa」店舗)
私の目当ては「お魚バーガー」です。
廿日市市の観光パンフレットに「一押しは店頭に並ぶとすぐに売り切れてしまう『お魚バーガー』。お魚は日替わりなので何度でも食べたくなる!」と紹介されていたので興味を持ちました。
お昼過ぎに伺ったので,「お魚バーガー」はもうないかも知れないと思ったのですが,お店に入ると,ちょうど出来上がって店頭に並べられているところでした。
そして,この「お魚バーガー」が店頭に並んだ先から,お客さんが購入されていました。
この日のお魚は,まんさくとサワラでした。
「まんさく(万作)」は中国地方での呼び名で,一般的には「シイラ」と呼ばれる魚です。
「そんな魚シイラない」という方も多いと思いますが,黄色い独特の形をした魚で,釣り好きの方ならトローリングで釣れる魚として御存知の方も多いと思います。
私はこのお魚バーガー(まんさくバーガー・450円)を購入しました。
(お魚バーガー(まんさくバーガー)(包装))
出来たてで,手にじんわりと温かさが伝わってきました。
ラップで包み,マジックで手書きなところも手作り感満載でいいですね。
ちなみにこのイラストの女の子,「なか子ちゃん」というお店のイメージキャラクターです。
本当は買ってすぐに食べるのがベストですが,私は自宅に持ち帰っていただきました。
ラップを外してみました。
(お魚バーガー(まんさくバーガー))
まんさくの切り身をフライにし,バンズで挟んだバーガーです。
フライが大き過ぎて左右にはみ出しています(笑)
(お魚バーガー(まんさくバーガー)(中身))
バンズの中に,上から順に,タルタルソース,魚のフライ,チーズ,マヨネーズ,レタスが挟まれていました。
まんさくは,サワラやサバに似た,さっぱりとしてクセのない白身でした。
特製のにんにく醤油を効かせたフライに仕上げられていて,この味がタルタルソースやチーズ,マヨネーズと相性抜群でした。
きちんと焼かれたバンズやシャキシャキのレタスもバーガーの美味しさを引き立てていました。
廿日市市津田「津保美堂」の「佐伯だより」と「あんパン饅頭」
「nakazawa」の店員さんから,「お魚バーガー」のお話に続いて,「お魚バーガー」の隣に陳列されていた廿日市市津田「津保美堂」の「佐伯だより」のお話を伺いました。
店員:「津田の『津保美堂』へ行かれたことありますか?」
私:「はい。二重焼き(※)をいただいたことがあります。今日も車でお店の前を通ってきました」
店員:「あのお店は二重焼きで有名ですけど,実はこの『佐伯だより』も美味しいんです」
私:「へぇー,そうなんですか」
店員:「皆さんあのお店の二重焼きだけ買って,これ(佐伯だより)を買わない人が多いけど,実はこちらの白あんがおすすめですよ」
※二重焼き…今川焼き・大判焼きの広島での呼び名。
と教わったので,普段私は白あんを買うことはないのですが,地元の方がこれほどまでおっしゃるならと小豆あんと白あんを1個ずつ,そしてこれまた珍しい「あんパン饅頭」なる商品も1個,購入しました。
(「佐伯だより」と「あんパン饅頭」(包装))
「佐伯だより」はどら焼き,あんパン饅頭は饅頭の形をしたあんパンです。
(「佐伯だより」と「あんパン饅頭」)
写真右が「佐伯だより」の小豆あん,左が白あん,奥が「あんパン饅頭」です。
小豆あんは粒あんのどら焼きです。
適度な甘さの粒あんで,どら焼きの生地も甘くてしっとりとしていました。
続いて,白あんをいただきました。
こちらは珍しく「こしあん」です。
「確かに…この白あん美味しい」
ねっとりとして,ほどよい甘さの白あんで,手亡(白いんげん豆)の香りも生かされています。
私もすっかり白あん派となりました。
最後に「あんパン饅頭」です。
大きさ・形は饅頭ですが,生地はパンに近いお菓子です。
中の小豆あんは饅頭用に水分控えめな仕上げとなっています。
ミニあんパンと呼べるような,ユニークな饅頭でした。
車で広島市内の自宅へ戻る途中,津保美堂の前を通ると,名物の二重焼きを求めてお客さんの行列ができていました。
ボリューム満点の二重焼きで,当然ながらこちらもおすすめです。
広島市安佐南区「まるも株式会社」の「べっぴん芋蜜ようかん」
廿日市市津田の県道30号沿いに「ひふみ市場」という産地直売所・軽食店があったので,寄ってみました。
(「ひふみ市場」店舗)
店内には地元の新鮮な野菜,加工品,お土産,オーガニック商品などがずらりと並べられていました。
その中に「べっぴん芋蜜ようかん」という興味深いお菓子を見つけました。
(「べっぴん芋蜜ようかん」チラシ)
ウッドワン美術館で企画展「つながる美人画」を観賞したり,レストランめがひらでコラボ膳「つながる美人飯」をいただいた後だったので,なおさら「べっぴん」という言葉に惹かれました。
芋蜜,スイカエキス,乳酸菌生産物質などのこだわり素材が入った「最強の腸活ようかん」とのことで,購入してみました。
(「べっぴん芋蜜ようかん」(箱))
箱の裏には,「血糖に影響しにくく抗酸化力に優れた蜜芋,スイカをまるごと使ったスイカエキス,バイオジェニックスKS乳酸菌生産物質,海のミネラル結晶クリスマス島の海の塩など,こだわりの食材をふんだんに使った,美味しくてカラダにうれしい”バイオジェニックスようかん”です。」と記載されていました。
バイオジェニックスは,簡単に言うと「腸内フローラを介することなく,直接生体にプラスに作用する食品成分」のようです。
ちょっと難しいですが,体に良い成分だけを厳選して使用し,美容効果が期待されるギルトフリーな(罪悪感がない)お菓子ということでしょう。
(「べっぴん芋蜜ようかん」)
これが「べっぴん芋蜜ようかん」です。
見た目は小豆のようかんと変わりありませんし,香りも特に変わった香りではありません。
ただ,その一見普通のようかんの中に厳選された希少な高級食材がいくつも入っているのが特長です。
いただいてみました。
小豆のようかんをイメージして口に含んだのですが,鹿児島で「あめんどろ」と呼ばれる芋蜜の風味と甘みが強く,芋ようかんに近いと感じました。
芋蜜,スイカエキス,喜界島さとうきび粗糖といった多くの甘味料が使われ,クリスマス島の塩でその甘みを引き立たせているので,甘みを強く感じました。
「ひふみ市場」では,この「べっぴん芋蜜ようかん」のほかに,植物性原材料のみを使い食物繊維たっぷりの「べっぴんパン」も販売されていました。
次回はこちらもいただいてみたいです。
「美人飯」に「べっぴん芋蜜ようかん」…これで私も少しはべっぴんになれたかしら(笑)
<関連サイト>
旅するはつかいち「nakazawa」(広島県廿日市市吉和1886-1)
「津保美堂製菓」(広島県廿日市市津田2013-6)
廿日市のグルメ情報・はつめし「ひふみ市場」(広島県廿日市市津田3111-1)
「株式会社ビバ(まるも株式会社)」(広島市安佐南区大町東4-9-13)
<関連記事>
「美術館とカフェ・レストランの魅力5 -ウッドワン美術館企画展「つながる美人画」とコラボ膳「つながる美人飯」-」
<参考文献>
「廿旅(はつたび)」広島県廿日市市
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