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2023年7月 2日 (日)

北海道の食文化探訪3 -札幌グランドホテル ノーザンテラスダイナーの「北海道朝食」とザ・ベーカリー&ペイストリーの「レモンケーキ」-

札幌駅・さっぽろテレビ塔・大通公園・札幌市時計台・北海道庁旧庁舎

 北海道札幌市を訪問しました。

(JR札幌駅)
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 JR札幌駅の全景です。

 JR札幌駅に接続する札幌市営地下鉄の駅名は「さっぽろ駅」とひらがなで表記され、駅名表記でJRの駅か地下鉄の駅かがわかるようになっています。

 朝の札幌市中心街を散策しました。

(札幌市電(路面電車)外回り循環線・西4丁目-狸小路)
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 札幌市の交通機関として、路面電車も活躍しています。

 山手線や大阪環状線のように、札幌市中心部を「外回り」と「内回り」でぐるっと一周する循環線です。

(さっぽろテレビ塔・大通公園)
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 さっぽろテレビ塔です。

 市内中心部の大通りに公園があって、テレビ塔が建つ様子は、名古屋市の栄・久屋大通にある「中部電力 MIRAI TOWER(名古屋テレビ塔)」と雰囲気が似ています。

(札幌市時計台)
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 札幌市時計台です。

 札幌市の観光名所の1つで、日本最古の塔時計です。

(開拓使のマーク「赤い星」)
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 札幌市時計台をよく見ると、赤い星が2つありますが、これは開拓使のマークです。

 また「演武場」と書かれた木の看板がありますが、この建物は札幌農学校(北海道大学の前身)の演舞場(兵式訓練・体育などを行う建物)として利用されていたことを物語っています。

(北海道庁旧庁舎の絵)
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 「赤れんが庁舎」と呼ばれる北海道庁旧庁舎も見に行きました。

 現地ではこれが本物だと思っていましたが、後で写真をよく見ると絵だとわかりました…。


札幌グランドホテル ノーザンテラスダイナーの「北海道朝食」

 札幌市時計台や赤れんが庁舎に近い、札幌グランドホテル(札幌市中央区)で朝食をいただきました。

(札幌グランドホテル)
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 札幌グランドホテルは、1934年に開業された北海道初の本格的洋式ホテルです。

 札幌名物「ラーメンサラダ」は、この札幌グランドホテルが発祥です。

 本当はこの「元祖ラーメンサラダ」を味わってみたかったのですが、それは次回のお楽しみとして、今回はこのホテルの朝食バイキング「北海道朝食」をいただきました。

 「北海道朝食」という名のとおり、会場には北海道産の食材を使った料理や、北海道各地の郷土料理がずらりと用意されていました。

 料理の数がとても多く、全種類をいただくことは不可能でしたが、北海道ならではの料理を選んでお皿に盛ってみました。

(朝食バイキング「北海道朝食」プレート(1皿目))
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 それでは、北海道の食を1品ずつ簡単に御紹介します。


【サラダ・煮豆・サツマイモのレモン煮】

(サラダ・煮豆・サツマイモのレモン煮)
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 レタス・キュウリ・赤い大根(紅くるり)・ツナ・煮豆のサラダを、ペイザンヌドレッシングでいただきました。

 そしてホクレン「くるるの杜」(北広島市)でもいただいたサツマイモです。

 サツマイモは鹿児島のイメージがありますが、北海道でも多く採れるのですね。


【甘えび】

(甘えび)
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 甘えびのボイルです。

 北海道は甘えびの水揚げ日本一です。


【タコ】

(タコ)
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 北海道はタコの水揚げも日本一です。

 稚内(わっかない)では、宗谷のタコを使った「たこしゃぶ」などのタコ料理が楽しめます。


【鮭のちゃんちゃん焼き】

(鮭のちゃんちゃん焼き)
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 鮭のちゃんちゃん焼きは、野菜と鮭を蒸し焼きにして味噌で味付けした石狩地方を中心とした郷土料理です。


【ニシンの利休漬け焼き】

(ニシンの利休漬け焼き)
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 北海道を代表する魚・ニシンの利休焼き(ゴマをまぶした焼き物)です。

 小樽では「にしん御殿」が見学できます。


【ジャガイモのクリーム煮とベーコン】

(ジャガイモのクリーム煮とベーコン)
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 北海道産ジャガイモのクリーム煮とベーコンです。


【サーモンルイベ・山わさび】

(サーモンルイベ・山わさび)
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 冷凍させたサーモンを半解凍の状態でいただくのが「ルイベ」です。

 「山わさび」は西洋わさび・ホースラディッシュのことで、北海道でよく使われている薬味です。

 本わさびと同じようなツンとした刺激があり、刺身やステーキ、ローストビーフなどに添えられます。


【山わさびとホタテのバターソテー】

(山わさびとホタテのバターソテー)
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 山わさびを使ったホタテのバターソテーです。

 ホタテの甘味にバターの風味が加わり、山わさびのアクセントも効いていました。


【蒸し野菜・厚岸おに昆布】

(蒸し野菜・厚岸おに昆布)
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 蒸し野菜を「宗谷の塩」と「厚岸(あっけし)おに昆布」でいただきました。


【いかの塩辛と北海道産ジャガイモ】

(いかの塩辛と北海道産ジャガイモ)
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 今回の北海道朝食で一番味わってみたかったのが、この「いかの塩辛とジャガイモ」です。

 写真手前の紫色のジャガイモが「シャドークイーン」、奥の黄色いジャガイモが「きたあかり」です。

 「ジャガイモをいかの塩辛と一緒に食べたらどんな味がするのだろう」と期待と不安が入り混じりながらいただきましたが、ご飯にいかの塩辛を合わせるのと同じ感覚で、とてもよく合いました。


【十勝名物・豚丼】

(十勝名物・豚丼)
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 十勝(とかち)の名物料理・豚丼です。

 ご飯に照り焼きの豚肉をのせて豚丼に仕上げました。

 厚く切った豚肉に醤油の甘辛いタレがよくからんでいて、ご飯がすすみました。


 続けていくつか料理をチョイスしました。

(朝食バイキング「北海道朝食」プレート(2皿目))
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【オムレツ】

(オムレツ)
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 レストランにオムレツのコーナーがありました。

 10種類の具材から好きな具材を選んでカップに詰め、シェフにお渡しすると、シェフがその場でオムレツを調理してくださいました。

 私はハム、チーズ、コーンをチョイスし、ソースはデミグラスソースでお願いしました。

 このコーナーは外国人客にも大人気でした。


【カツゲン】

(カツゲン)
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 地元・北海道で愛される乳酸菌飲料「カツゲン」です。

 戦前は「活素(カツモト)」、戦後は「カツゲン(活源:活力の給源)」、その後「ソフトカツゲン」という名称で雪印(雪印メグミルク)から販売されています。

 ヤクルトやヨーグルトドリンクに似た、甘くて酸味のあるドリンクです。

 「北海道の人は受験の時にこの「カツゲン」を飲んで挑むのだろうか」と冗談半分でネットで検索すると、本当に受験生応援パッケージが販売されているようでした(笑)


【北海道産きたほなみ小麦のうどん】

(北海道産きたほなみ小麦のうどん)
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 北海道産小麦「きたほなみ」でつくられた麺と「厚岸おに昆布」のだし汁で作られたうどんです。


 続いてデザートをいただきました。

(デザートプレート)
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【札幌グランドホテル オリジナルフルーツケーキ】

(札幌グランドホテル オリジナルフルーツケーキ)
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 札幌グランドホテルのフルーツケーキです。

 ドライフルーツがたっぷり入り、洋酒の効いた贅沢なケーキでした。


【札幌グランドホテル オリジナルアップルパイ】

(札幌グランドホテル オリジナルアップルパイ)
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 札幌グランドホテルのアップルパイです。

 北海道産のリンゴをじっくり煮込んで、パイで焼き上げた美味しいアップルパイでした。

 このほかに、ミルクプリン(ベリーソース)、ミニシュークリーム、フルーツカクテル、コーヒーをいただき、食後のひとときを楽しみました。


札幌グランドホテル ザ・ベーカリー&ペイストリーの「レモンケーキ」

 食事後、札幌グランドホテル内にあるパン・スイーツショップ「ザ・ベーカリー&ペイストリー」に伺いました。

(札幌グランドホテル「ザ・ベーカリー&ペイストリー」)
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 焼きたてパンやケーキ・焼き菓子、ギフトなどが販売されています。

 このお店で札幌グランドホテルオリジナルのレモンケーキを購入しました。

 レモンケーキを注文すると、お店の方がレモンケーキを1つずつ丁寧に箱に詰め、ホテルの立派な紙袋に入れてくださいました。

(札幌グランドホテル「レモンケーキ」(箱詰め))
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 レモンケーキが高級感あふれる箱に詰められています。

 贈答用のレモンケーキです。

(札幌グランドホテル「レモンケーキ」)
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 サイズは横約8cm、幅約5cm、高さ約3.5cmで、やや大きめです。

 ケーキ生地の表面にレモン果汁入りのアイシング(砂糖がけ)がなされ、頂上にピスタチオがちょこんとのせられています。

(札幌グランドホテル「レモンケーキ」(中身))
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 ケーキ生地にはレモンピールがたっぷり入っています。

 口に含んだ瞬間、ケーキ生地に含まれる甘酸っぱいレモンシロップがジュワッと口の中に広がりました。

 レモンの酸味とほろ苦さが効いたレモン果汁たっぷりのジューシーなケーキ生地、ザクザクのレモンピール、レモン果汁をたっぷり含ませたシャリシャリのアイシングと、その1つ1つに「うん、うん」とうなずくほど、私の求める美味しいレモンケーキの条件がすべて揃ったレモンケーキでした。


まとめ

 北海道の宿泊施設は、朝食に力を入れておられる所が多いように思います。

 北海道は美味しい食材の宝庫であり、新鮮な北海道産の食材を使って様々な料理を作り、提供できることがその大きな理由だと思います。

 北海道を訪れた観光客・ビジネス客にとって、朝食で北海道各地の料理が食べられることは大きな魅力です。

 私は今回の朝食をいただいて、美味しいものにあふれた「北海道物産展」をイメージしました。

 北海道の宿泊施設で御自慢の朝食をいただき、ゆっくりとモーニングタイムを過ごすのもおすすめです。


<関連サイト>
 「札幌グランドホテル」(札幌市中央区北1条西4丁目)

<関連記事>
 「北海道の食文化探訪1 -北広島市と広島のつながり・「くるるの杜」の農村レストラン・農畜産物直売所-
 「北海道の食文化探訪2 -小樽「美園」のアイスクリーム・札幌「日曜日のクッキー。」・札幌「ノースマン」-

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コメント

さすが老舗のホテルのビュッフェ!
デザートまであって、全然朝食って感じじゃないです(^^;)
山わさびは数年前にカルビーのポテトチップスで知り、美味しくてドはまりしました。
ご当地ポテトチップスだったみたいで、なかなか手に入らないのが残念です。
この夏は、山わさび味のおかめ納豆に出会いましたが、なかなか美味しかったです。
北海道のレモンケーキ!
見てみたら、常温と冷凍の2バージョンあるんですね~。
私はチョコレートの冷凍バージョンが好きそうです(笑)

実は札幌市内はほとんど観光した事がないので、時計台が東大の安田講堂と武道館を併せた様な施設とは知りませんでした!
北海道でサツマイモというのも意外でしたが、開拓当初は米もほとんど獲れなかったでしょうから、豆や芋は貴重な食料だったのでしょうね^^
鮭のちゃんちゃん焼きは名前を聞いただけで食べたくなりますが、やはり石狩地方の料理でしたか!
いかの塩辛とジャガイモは是非試してみたい^ ^
美味しい物をちょっとずつ味わえるのが、ビュッフェスタイルの良いところですね(^_^)

chibiaya 様

chibiayaさん、こんにちは。
いつもコメントいただき,ありがとうございます。

こうしたホテルのあるあるとして、ランチより朝食の方がお値段が高いというのがあります(笑)
特に北海道(函館や札幌など)は、それくらい朝食に力を入れておられる宿泊施設が多いです。

山わさびのポテトチップスってあるんですね。北海道のご当地ポテトチップスで。
さわやかな辛さなので、ポテトチップスに合うでしょうし、ポテトも山わさびも北海道産が使えますね。
私も食べてみたいな…。

山わさび納豆も「やみつき薬味」と表現されていますが、山わさびはその味を知るとやみつきになる薬味なんですね(笑)
北海道で支持されるのもわかる気がします。

札幌グランドホテルのレモンケーキ。これは本気でおすすめです。
chibiayaさんのお話で、やっと常温と要冷蔵の2バージョンがある意味がわかりました。
常温がアイシングタイプで、冷蔵がレモンチョコレートタイプなんですね。
知らなかったです…。
ああ、こんなことなら、現地でレモンチョコレートタイプを単品で買って食べてみればよかった…。
美味しかっただけに、レモンチョコレートタイプも食べてみたい衝動にかられます(笑)

なーまん様

なーまんさん、こんばんは。
いつもコメントいただき,ありがとうございます。

私は初めて札幌市内を観光しました。
札幌の時計台、西洋建築のイメージを持っていただけに、「演武場」という看板に少しギャップを感じました。
創建当時は大きな建物だったでしょうが、今は高いビルに囲まれ、小さな建物に見えてしまいます。

北海道産サツマイモはやはりちょっと意外ですよね。

札幌市厚別区に「北海道開拓の村」という開拓の歴史が学べる博物館がありますが、その食堂に「屯田兵定食」というメニューがあります。
https://www.kaitaku.or.jp/restaurant/
この定食の主役はご飯ではなく「いももち」なのですが、おっしゃるように米・芋・豆は貴重な食料だったのだと思います。

石狩川には大量の鮭が遡上してきたようで、その食料資源を生かして石狩鍋や鮭のちゃんちゃん焼きが作られたようです。

いかの塩辛とジャガイモ(又はじゃがバター)の組合せ、実際に食べてみると「ほほう、なるほど!」と御納得いただけると思いますので、いつか機会がありましたらお試しください。

おっしゃるとおり、美味しい料理を少しずつ一度に味わえるのがビュッフェのいいところで、北海道の場合、北海道産の食材や北海道各地の郷土料理が豊富にあるので、その良さを十分発揮することが出来ます。
北海道のビュッフェスタイルの朝食はおすすめです!

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