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2023年11月 5日 (日)

ザ・キャピトルホテル東急「ORIGAMI」の受け継がれた味 -シーフードサラダ・排骨拉麺(パーコーメン)・ジャーマンアップルパンケーキ-

東京・永田町のザ・キャピトルホテル東急

 東京都千代田区永田町にある「ザ・キャピトルホテル東急」を訪問しました。

 溜池山王駅・国会議事堂前駅に直結しており、アクセスも抜群です。

(東急キャピトルタワー(外観1))
Photo_20231105133301

 「ザ・キャピトルホテル東急」が入居する東急キャピトルタワーです。

 すぐ近くに首相官邸、議員会館、国会議事堂、日枝神社などがあります。

(東急キャピトルタワー(外観2))
Photo_20231105133501

 タワー型の高層ビルで、都会の洗練されたイメージのある建物です。

(ザ・キャピトルホテル東急入口)
Photo_20231105133801

 東急キャピトルタワーはホテルのほかに、ホテル関連施設、オフィスフロア、賃貸住宅などで構成される複合施設です。

 初めて訪問した私は、どこがホテルの入口なのか迷ってしまいました。

(フロア案内)
Photo_20231105133901

 今回目指したお店は、「ザ・キャピトルホテル東急」にあるオールデイダイニング「ORIGAMI(オリガミ)」です。

 折り紙で鶴を折る時のように、記憶を頼りに行ったり来たりを繰り返しながら、何とかお店にたどり着きました。


ORIGAMIのランチプリフィックス

 入口でレストランの方に予約している旨をお伝えすると、窓側の席を御案内いただきました。

 その時、私が予約時に電話でお伝えしたことの確認もされました。

 テーブルに着くと着席の誘導があり、椅子に置いた荷物にはサッと目隠しの布が覆われ、ほどなくして水とおしぼりが用意されました。

 折り目正しく、行き届いたサービスに感動しました。

 メニュー表が手渡されたので、ひととおり眺めてから、ランチプリフィックスを注文しました。

 ランチプリフィックスはオードブル・スープのメニューから1品、メインのメニューから1品を選び、食後にコーヒーか紅茶が付くランチセットです。


【シーフードサラダ】

 オードブルとして、シーフードサラダを注文しました。

(シーフードサラダ)
Photo_20231105150101

 レタス、ベビーリーフ、玉ねぎ、紫大根、トレビス、トマト、オリーブ、カリフラワーといった野菜サラダに、油でさっと揚げた海老・ホタテ、イカ、アサリ、ムール貝などのシーフードが盛られ、ドレッシングがたっぷりとかけられていました。

 シーフードのメイン料理と言っても良いぐらいの質・量で、1つ1つのシーフードに食べ応えがあり、とても贅沢な気分になりました。


【排骨拉麺(パーコーメン)】

 メインはORIGAMIの名物料理の1つ「排骨拉麺(パーコーメン)」をいただきました。

 ザ・キャピトルホテル東急の前身、東京ヒルトンホテルから「受け継がれた味/MY DEAR OLD MENU」の1つです。

(排骨拉麺(パーコーメン))
Photo_20231105140301

 汁麺の上に「パーコー(排骨)」と呼ばれる、豚ロース肉をタレに漬け二度揚げした豚肉の竜田揚げがのせられています。

 スープは、鶏ガラ・豚ガラからとった醤油ベースの特製スープです。

 箸の苦手な外国人への気遣いで、伸びにくい麺が使用されています。

 パーコーメンの具は別に用意されます。

(排骨拉麺(パーコーメン)の具)
Photo_20231105141001

 具は小さなお茶碗一杯分の量がある刻み白ねぎと刻み青ねぎ、そしてラー油と七味唐辛子です。

 これらの具をパーコーメンにのせました。

 ここは思い切って、パーっとコーいう風に!

(排骨拉麺(パーコーメン)(具のせ))
Photo_20231105141401

 見た目も豪華になったところで、いただきました。

 パーコーにかなりのボリュームがあり、これだけでもメインディッシュになります。

 とんかつと同程度か、それ以上に大きな豚ロース肉が使われているので、パーコーだけでもお腹一杯になります。

 麺は太めのしっかりコシのある麺で、醤油ベースの鶏・豚ガラスープとよくからみ、相性抜群でした。

 伸びにくい麺が使用されているのは、パーコーを食べるのに時間がかかるからという理由もあるような気がします。

 これ一品で食事になる、具も麺もボリュームたっぷりの汁麺でした。


ジャーマンアップルパンケーキ

 食後のコーヒーに加え、デザートとして単品で「ジャーマンアップルパンケーキ」を注文しました。

 ジャーマンアップルパンケーキは、当時このホテルの総料理長だったオーストリア出身のカール・ホーマンさんが、ドイツ出身の祖母が作ってくれた家庭料理をイメージして開発されたデザートです。

 このパンケーキも、東京ヒルトンホテルから「受け継がれた味」の1つです。

(ジャーマンアップルパンケーキとメープルシロップ・バター)
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 深皿のようなユニークな形をしたパンケーキです。

 パンケーキというよりは厚めのクレープという方がしっくりとくる生地に、スライスしたリンゴがたっぷりのせられ、オーブンで焼き上げられたお菓子です。

 端の部分は薄く、丸みを帯びていますが、これはフライパンの縁まで生地をまわし、オーブンで焼き上げておられるからです。

 熱々のパンケーキにバターをのせ、メープルシロップを贅沢にたっぷりかけてみました。

(ジャーマンアップルパンケーキ)
Photo_20231105143401

 生地の平たい部分はもっちり、端の部分はカリカリとしており、その様子はピザにも似ています。

 薄切りのリンゴもオーブンで焼き上げることでシャクシャクした甘酸っぱいお菓子に変身していました。

 これにバターのコクとメープルシロップの甘さが加わると、幸せでうっとりとした気持ちになりました。

 バターとメープルシロップを目一杯かけ、生地をフニャフニャにして甘酸っぱいリンゴと一緒にいただくのが美味しかったです。

(ジャーマンアップルパンケーキと首相官邸)
Photo_20231105143901

 ちなみに、このジャーマンアップルパンケーキも相当のボリュームがあります。

 そのアメリカンなサイズも東京ヒルトンから受け継がれていると言えるでしょう。


まとめ

 今回御紹介した「ORIGAMI(オリガミ)」は、政治家、財界人、芸能人、ビジネスマンの方々が利用されることが多いお店のようですが、伝統的なフランス料理のほかにも、カレーライス、ハンバーグ、ハンバーガー、スパゲッティナポリタン、オムライス、チキンバスケット、サンドウィッチなど日本人に親しみのある料理も提供されており、カジュアルな服装でお越しの方も見受けられました。

 そういう意味で、私はこのお店を「幅広い層の人々から愛されるハイレベルな食堂」と表現したいと思います。

 私のような背伸びをして訪問した客も受け入れてくれる懐の深さも感じました。

 折り紙のように、心ときめく様々な料理で楽しませてくれるお店です。

 味ももちろん、折り紙付きです!


<関連サイト>
 「ザ・キャピトルホテル東急」(東京都千代田区永田町2-10-3)

<参考文献>
 「dancyu(2023年4月号)永田町のORIGAMI 酒井順子」(プレジデント社)

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コメント

流石東急グループ\(^^)/
京急とは品も格も違いますね〜(⌒-⌒; )
実は中華街から引っ越して来た陳さんという方が、茅ヶ崎駅前にお店を開いていて排骨拉麺(パーコーメン)は子供の頃から食べていました!
ただ、ネギを乗せたりラー油をかけた記憶はありません^^;
オーストリアのお料理には、どこかけれん味のない品格を感じますね^^
やはり銀座丸の内霞ヶ関界隈は洋食の本場!
ザ・キャピトルホテル東急もその古き良き伝統を引き継いでいるのでしょうね(^_^)

ORIGAMI、聞いたことはありますが、和食のお店かと思ってました。
何でもあり(?)なんですね。
サイトを見てたら「笑顔になる朝食」というのがあったのでクリックしたら、
朝食で5060円なんてのがあってビックリしてしまいました。
キッズでも2783円だし!(笑)
さすが、政治家、財界人、芸能人とかの御用達なだけありますねー。

なーまん 様

なーまんさん、こんばんは。
いつもコメントいただき,ありがとうございます。

東急と京急の違いはよくわかりませんが(笑)、東急は東横線と東急ハンズ、京急は空港線でお世話になっています。

排骨拉麺(パーコーメン)、なーまんさんにとって親しみのある食べ物なんですね。
ボリューム満点で、これだけでお腹いっぱいになりますね。
私はこれまで意識してなかったこともあり、パーコーメンは初めていただきましたが、確かに一度食べると、また食べたくなる汁麺です。
ネギもラー油もすべて入れましたが、色鮮やかで豪快なパーコーメンになり、ピリ辛で美味しかったです。

オーストリア出身の総料理長・ナーマンさん、もとい、ホーマンさんが作り上げたジャーマンアップルパンケーキは、とても珍しい形をしていますが、確かに品格を感じます。
フランス料理だけでなく、洋食メニューも充実したレストランです。
だからいろんな人に愛され、味が受け継がれているのでしょうね。

chibiaya 様

chibiayaさん、こんばんは。
いつもコメントいただき,ありがとうございます。

ORIGAMI、御存知なんですね。
確かに今になって、「ORIGAMIって、よく考えたら日本ならではの名称だな。だから洋食メニューも多く取り揃えておられるのかも」と思いました。
そう考えると、何でもありなのも理解できます。
ちなみに、酒井順子さんはこのORIGAMIを「上等なファミレス」と表現されています。

「笑顔になる朝食」、それだけの価値があり、食べれば笑顔になれることも理解できますが、私のような庶民には、やはり高価に感じます(笑)
ただ高価な分、味もサービスもプライベートもしっかり保証されるので、そういうところが政治家、財界人、芸能人などに愛される理由なのでしょうね。
chibiayaさんが行かれたら、酒井順子さんに会えるかもしれませんよ!

まずはその堂々とした高層ビル!きっとビルマニアには垂涎の光景^^
高いビル見上げんの好きかも(ちょっと怖い気もするけど、
えらい凄いん作ったなぁって。その感覚、料理に通じるところも…)

折り目ただしく行き届いたサービス、それはオリガミさんその名のとおりで
筋にゆがみのないあかしですね。店内入ったら自然と背筋ぴんとのびてしまう!
お写真のバーコーメン、その見た目から気品が~でも具をどっとのせで
少しわたし側に近づいた気がしてうれしい眺め。

サウスジャンプ 様

サウスジャンプさん、こんばんは。
いつもコメントいただき,ありがとうございます(^-^)

建物の東急キャピトルタワーは、ホテルのほかにオフィスフロアや住宅施設も入居しているのですが、国会議事堂に近い都会の超一等地で様々なスペースを確保しようと思ったら、上へ上へと高層ビルになっていったのでしょうね。
確かに、外観を見て「こんなところで食事するのか」と緊張しました。

そうそう、オリガミだけに折り目正しいんです(笑)
しかも紙と紙をぴったり合わせて、角がきれいに立っているような、猫背の私も背筋がピンと伸びるような、そんな感じのお店でした。
考えてみれば、フランス料理や洋食が中心のお店の名前が日本語の「ORIGAMI」とは面白いですよね。
和の雰囲気も大事にされるお店なのでしょう。

パーコーメン、やっぱり具をどーんとのせた方が華やかでワクワクしますよね。
もともと貧乏性なので、出されたネギや調味料を「マシマシ」、「全部のせ」しました(笑)

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