日本各地のレモン菓子・レモンケーキ7 -沖縄のレモンケーキ・ヒラミーレモンケーキ、沖縄のレモンケーキの特徴-
沖縄のレモンケーキ
沖縄県内では、たくさんのレモンケーキが販売されています。
沖縄のレモンケーキは、定番のおやつとして人気があるだけでなく、年中行事(お盆(旧盆)やシーミー(清明祭)など)のお供え物としても用いられています。
今や全国展開しているレモンケーキですが、沖縄では独自の文化が形成されてきたようです。
そこで私は、「沖縄にはどんなレモンケーキがあり、どんな特徴が見い出せるのか」を研究テーマの1つとし、その真相を解明すべく、沖縄県内各地でレモンケーキを購入しました。
佐和田洋菓子店「レモンケーキ」
沖縄市美原にあるスーパーマーケット「コープ美里」のお菓子コーナーで、レモンケーキが販売されていました。
(佐和田洋菓子店「レモンケーキ」(包装))
「佐和田洋菓子店」(浦添市)の「レモンケーキ」です。
1個130円(税込)でした。
包装は全国的によく見かけるレモンケーキ用のものです。
(佐和田洋菓子店「レモンケーキ」)
サイズは横約7cm、幅約5cm、高さ約4cmと大きめです。
レモンチョコレートがほぼ全体に(7割程度)コーティングされています。
(佐和田洋菓子店「レモンケーキ」(中身))
ケーキ生地は軽くて、サックリとしています。
「レモンケーキと言えばこれ!」と言えるような定番のレモンケーキです。
マルキヨ製菓「レモンケーキ」
読谷村の大型スーパーマーケット「サンエー大湾シティ店」を訪問しました。
(サンエー大湾シティ店)
パン・お菓子コーナーへ行くと、レモンケーキが販売されていました。
(マルキヨ製菓「レモンケーキ」(包装))
「マルキヨ製菓」(浦添市)の「レモンケーキ」です。
1個100円(税込)でした。
こちらの包装も、全国的によく見かけるレモンケーキ用のものです。
(マルキヨ製菓「レモンケーキ」)
開封すると、レモンの香りが広がりました。
サイズは横約6.5cm、幅約4cm、高さ約4.5cmです。
高さがあり、いなり寿司のような珍しい形をしています。
レモンチョコレートが表面に4割程度、厚めにコーティングされています。
(マルキヨ製菓「レモンケーキ」(中身))
上げ底になっており、底の部分はカステラの焼き目(焼き色が付いた部分)のように、香ばしい焼き目が付いていました。
きめ細かで、サックリとして、クッキーのような香ばしさのある、レモン風味豊かなレモンケーキです。
御菓子御殿「レモンケーキ」
同じ「サンエー大湾シティ店」のパン・お菓子コーナーで見つけた「御菓子御殿」(読谷村)の「レモンケーキ」です。
(御菓子御殿「レモンケーキ」(包装))
包装に「爽やかな香り レモンケーキ」と表記されています。
1個120円(税込)でした。
(御菓子御殿「レモンケーキ」)
ケーキ生地の焼き色が薄く、色がレモンチョコレートと一体化しています。
サイズは横約6.5cm、幅約4cm、高さ約4.5cmです。
レモンチョコレートが表面に5割程度コーティングされています。
(御菓子御殿「レモンケーキ」(中身))
ケーキ生地がしっかりと焼き上げられており、サックリとした仕上がりになっています。
このレモンケーキも、馴染み深い定番のレモンケーキでした。
アヤナス大宜味「シークヮーサー&レモンケーキ」
うるま市の農水産直売所「うるマルシェ」を訪問しました。
(うるマルシェ)
「うるマルシェ」には、沖縄県中部を中心とした広いエリアから集められた数多くの食材・加工品・お土産が販売されています。
加工品・焼菓子のコーナーでレモンケーキが販売されていました。
(アヤナス大宜味「シークヮーサー&レモンケーキ」販売風景)
かご一杯に山積みで販売されているレモンケーキ、こういうのを期待していました(笑)
POPに、
「もう食べました?」
「どこか懐かしくも新しい味わい」
「お土産にどうぞ」
と書かれていることから、シークヮーサーのレモンケーキは地元でもまだ新しい(珍しい)お菓子なのでしょう。
(アヤナス大宜味「シークヮーサー&レモンケーキ」(包装))
「山原レモンケーキ with シークヮーサー」と記載されたシールが貼られています。
沖縄本島北部「山原(やんばる)」地方の「大宜味(おおぎみ)シークヮーサーパーク」で販売されているシークヮーサー入りレモンケーキです。
1個180円(税込)でした。
(アヤナス大宜味「シークヮーサー&レモンケーキ」)
ケーキ生地の表面いっぱいにレモンチョコレートがコーティングされています。
艶やかな濃い黄色のレモンチョコレートです。
サイズは横約7cm、幅約5cm、高さ約4.5cmと大きめです。
(アヤナス大宜味「シークヮーサー&レモンケーキ」(中身))
レモンチョコレートが厚めにコーティングされています。
ケーキ生地はしっとりとしてクリーミーな食感で、ほのかにシークヮーサーの風味を感じました。
エーデルワイス沖縄「ヒラミーレモンケーキ 島果のめぐみ」
那覇空港でもレモンケーキを探しました。
(ゆいレール・那覇空港駅)
デパートリウボウ那覇空港店で箱入りのレモンケーキが販売されていました。
(エーデルワイス沖縄「ヒラミーレモンケーキ 島果のめぐみ」(箱))
エーデルワイス沖縄(西原町(にしはらちょう))の「ヒラミーレモンケーキ 島果(しまか)のめぐみ」です。
「ヒラミーレモン」はシークヮーサーの和名です。
(エーデルワイス沖縄「ヒラミーレモンケーキ 島果のめぐみ」(包装))
太陽、ヒラミーレモン(シークヮーサー)、島、海がデザインされた包装です。
(エーデルワイス沖縄「ヒラミーレモンケーキ 島果のめぐみ」)
ヒラミーレモン風味のアイシング(砂糖がけ)が縞模様にかけられています。
サイズは横約6cm、幅約4.5cm、高さ約3cmです。
(エーデルワイス沖縄「ヒラミーレモンケーキ 島果のめぐみ」(中身))
表面はカリッと香ばしく、中はしっとりとしています。
アイシングはシャリシャリで、ヒラミーレモン(シークヮーサー)の酸味とほろ苦さを強く感じました。
レモンではなくヒラミーレモンで、チョコレートではなくアイシングで、コーティングも表面全体ではなく縞模様で作られた、ちょっと珍しいお菓子です。
沖縄のレモンケーキの特徴
沖縄のレモンケーキの特徴をまとめておきます。
①レモンの形(基本形)を守り、レモンチョコレートがコーティングされた伝統的なレモンケーキが中心
②レモンの風味や酸味を強調したり、レモンピール(レモンの皮)が加えられたりした個性的なレモンケーキは少ない
③ケーキ生地は、バターやアーモンドプードルを使った濃厚なものより、軽くてあっさりとしたものが主流
④ケーキ生地の焼き色が薄く、レモンチョコレートと一体化した色合いになっている
⑤比較的サイズが大きめのものが多い
⑥スーパーマーケットや産直施設でも販売され、気軽にお手頃価格で購入できる
⑦沖縄特産のシークヮーサー(ヒラミーレモン)が使われたレモンケーキもある
沖縄のレモンケーキは、年中行事のお供え物としても使われることもあり、一般的・伝統的な形・製法で作られたものが主流で、サイズは比較的大きく、誰もが食べやすいよう軽めの食感で仕上げられ、身近なお店で気軽に入手できることが特徴と言えるでしょう。
また最近の傾向として、沖縄特産のシークヮーサー(ヒラミーレモン)を使ったレモンケーキも販売され、新たな沖縄みやげとなっています。
沖縄では、お供え物や身近なお菓子としてレモンケーキが愛され続けています。
<関連サイト>
「コープ美里」(沖縄県沖縄市美原4-29-1)
「佐和田洋菓子店」(沖縄県浦添市屋富祖2-2-3)
「サンエー」(「大湾シティ店」沖縄県中頭郡読谷村字大湾343 ほか)
「マルキヨ製菓」(沖縄県浦添市牧港5-11-3)
「御菓子御殿」(「読谷本店」沖縄県中頭郡読谷村字宇座657-1 ほか)
「うるマルシェ」(沖縄県うるま市字前原183-2)
「大宜味シークヮーサーパーク」(沖縄県国頭郡大宜味村津波1424-1)
「エーデルワイス沖縄」(「デパートリウボウ那覇空港店」沖縄県那覇市鏡水150 ほか)
<レモンケーキ関連記事>
「レモンのお菓子」(「chibiaya日記」)
埼玉県在住のchibiayaさんが,関東で販売されているレモンケーキを中心に,レモンケーキの情報を詳しく紹介されています。
当ブログ「食文化関連記事一覧表・索引」の「食文化事例研究」にある「レモンケーキ・レモン菓子」も御参照ください。
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