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2024年7月

2024年7月28日 (日)

沖縄の食文化探訪5-沖縄の大衆食堂で「ランチ」を味わう(トンカツ・天ぷら・海老フライ・揚げかまぼこ・ポークと玉子焼き・沖縄そば)-

国際通りと第一牧志公設市場

 沖縄県那覇市のメインストリート「国際通り」にやってきました。

(国際通り)
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 お土産屋さんや飲食店などがぎっしりと連なり、夜遅くまで賑やかな通りです。

 この国際通りから「市場本通り」を南へ向かって少し歩いたところに、「第一牧志公設市場」があります。

(那覇市第一牧志公設市場)
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 久しぶりに訪問すると、第一牧志公設市場は真新しい建物になっていました。
 (2023年3月移転・リニューアルオープン)

 市場内をしばらく散策した後、さらに南へ歩きました。


大衆食堂ミルク

 浮島通りまで歩くと、そのすぐ近くに、長い間地元の人々に愛されている食堂があります。

(大衆食堂ミルク(浮島通り側))
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 「大衆食堂ミルク」です。

 初めての方は入るのに少し勇気が要るかも知れませんが、地元の常連さんが普段使いで利用されている沖縄の大衆食堂で、誰でも温かく迎えていただけます。

 店内には、沖縄料理を中心としたメニュー札がびっしりと並べられており、お客さんは食事したり、会話を楽しんだり、テレビを観たり、新聞を読んだりと思い思いの過ごし方をされていました。

 「ほーっ いいじゃないか こういうのでいいんだよ こういうので」

 とつぶやきながら店内を見渡していると、「孤独のグルメ」の主人公・井之頭五郎(松重豊)さんの写真がありました。

(大衆食堂ミルクを訪れる井之頭五郎の写真)
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 たまたま見つけられるような場所ではないのですが…(笑)

 テーブル席に着き、メニューを眺めて、何を注文するかしばらく考えました。

 その時、隣の席の方がメニューにはない「ランチ」を注文されました。

 「えっ、ランチがあるんだ」

 食堂や町中華で提供される「ランチ」は、ごはん・おかず・サラダなどが1つの皿(ワンプレート)に盛られて提供されるもので、サービスメニューの一種です。

 「ランチ」という名称ですが、ランチタイムだけでなく終日注文できるお店も多いのも特徴の1つです。

 メニューにない料理を注文する面白さもあり、私も「ランチ」を注文しました。


大衆食堂ミルクの「ランチ」

 向かいのテーブル席に座っておられた年配の女性が地元紙・琉球新報を読んでおられました。

 そして読み終えられた時、にこっと笑顔で私に新聞を手渡してくださいました。

 「アットホームな雰囲気でいいなぁ」、「これが沖縄の温かい人情なんだろうな」と思いつつ、しばらく琉球新報を読んでいると、テーブルに「ランチ」が運ばれてきました。

(大衆食堂ミルクのランチ)
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 「うわっ、すごいボリューム!」

 料理が盛られた大皿が定食のお盆からはみ出しています。

 山盛りのライスに、トンカツ、鶏の天ぷら、海老フライ、玉子焼き、サラダ、漬物、オレンジ、さらに沖縄そばまで付いています。

 そしてトンカツや海老フライの調味料として、小袋のとんかつソース(大皿の右上)が付けられているところが面白いです。

 トンカツ1枚、鶏の天ぷら2枚、開いた海老フライ1本、大きな玉子焼き、山盛りでドレッシングもたっぷりかかったサラダ(レタス・千切りキャベツ・キュウリ)…と、テンション上がりまくりです。

 トンカツや鶏の唐揚げを食べ進めていると、さらにその奥からおかずが登場しました。

(ランチのおかず(揚げかまぼこ・ポーク))
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 焼いたポーク(ランチョンミート)2枚と、揚げかまぼこ2枚が奥に埋まっていました。

 なるほど、沖縄の定番料理「ポークと玉子焼き」も味わえるよう構成されているのです。

 油で焼いた料理や揚げた料理ばかりなので、ボリューム満点です。

 ライスと一緒に美味しくいただきました。

 そして沖縄そばです。

(沖縄そば)
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 麺のコシがかなり強いことに驚きました。

 この麺に、かつお節の出汁が効いたつゆがたっぷり注がれ、刻みねぎと刻み玉子が盛られていました。

 あっさりしたつゆで、「ラーメン」よりは「かけそば」に近いと思いましたが、麺が太くてコシがあり、量もあったので、沖縄そばだけでも相当食べ応えがありました。

 「大衆食堂ミルク」の「ランチ」には、沖縄料理・沖縄の食文化が詰め込まれていました。

(大衆食堂ミルク(奥側))
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 お腹いっぱいになり、幸せな気分でお店を後にしました。


まとめ

 沖縄のローカル食堂には、今回御紹介した「ランチ」のほか、
「みそ汁」(野菜や卵など具材たっぷりの一品料理)
「ポークと玉子焼き」(ランチョンミートと玉子焼き)
「ちゃんぽん」(卵でとじた野菜炒めをごはんにのせた料理)
「カレー」(昔ながらの黄色いカレー)
「煮付け」(豚の三枚肉と野菜の煮物)
「ゆし豆腐」(にがりを入れて固まる前のおぼろ豆腐)
「すき焼き」(フライパンで調理し、皿に盛り付けられるのが特徴)
「イカスミ汁」(イカ、豚肉、ニガナを煮込み、イカ墨を加えた真っ黒な汁)
など、地元ならではの料理が用意されています。

 こうした食堂では、メニューに「おかず」しか書かれていなくても、ごはんと汁物が付いてくるようです。

 ボリューム満点ですので、お腹を空かせてから訪問されることをおすすめします。


<関連サイト>
 「第一牧志公設市場」(沖縄県那覇市松尾2-10-1)
 「大衆食堂ミルク」(沖縄県那覇市松尾2-10-20)

2024年7月21日 (日)

551蓬莱(HORAI)と海上保安庁のコラボがある時!-「海の事故ゼロキャンペーン」コラボレーション企画-

 海上保安庁では、「海難ゼロへの願い」をテーマに、7月16日から31日までの期間、「海の事故ゼロキャンペーン」が実施されています。

 今回は、このキャンペーンのコラボレーション企画を御紹介したいと思います。


551の豚まん


 「551蓬莱(HORAI)」は、大阪を拠点に関西エリアに店舗展開されているフードサービス会社です。

 「豚まん」や「アイスキャンデー」の販売や、レストランでの中華料理の提供などをされています。

 関西の方なら「551のあるとき~、ないとき~」、「ゴーゴーイチのホーォライ」で有名なテレビCMを御存知の方も多いと思います。

 551蓬莱・JR京都駅店で豚まんを購入しました。

(551蓬莱・豚まん(箱))
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 豚まんの蒸気で箱がふにゃふにゃになってます(笑)

(551蓬莱・豚まん(箱詰め))
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 551蓬莱では、皮を1個ずつ手で丁寧に包んでおられます。

 皮の表面の標準的なひだの本数まで決められているようです。

 貴重な豚まんなので、少しでも美味しくいただこうと、鍋で蒸しました。

(551蓬莱・豚まん(蒸し器))
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 蒸し上がりました。

(551蓬莱・豚まん)
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 笑顔で「551があるとき~」と言いたい気持ちになりました。

 551の豚まんは、皮がもっちりとしてほのかに甘いのが特長です。

 「生地の発酵時間を考慮すると、工場から150分圏内にしか出店できない」とのお考えから、常設店舗は関西エリアにしかありません。

 中の餡は、ブロック状にカットされた豚肉と、その豚肉と同量の玉ねぎが使用されています。

 この餡は、粘りが出るほどしっかり練られており、豚肉の旨味と玉ねぎの甘味が最大限引き出されています。

 添付のからしをつけながらいただきましたが、このからしも551蓬莱で作られています。


551蓬莱と海上保安庁のコラボレーション企画

 ふと持ち帰り用の紙袋を見ると、スタンダードな551の紙袋とは異なることに気付きました。

(海上保安庁コラボ紙袋)
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 海上保安庁・第五管区海上保安本部と551蓬莱のコラボ紙袋となっています。

(海上保安庁コラボ紙袋・イラスト)
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 551蓬莱の紙袋に海上保安庁の巡視艇のイラストが描かれています。

(551蓬莱の海の事故ゼロキャンペーン紹介文)
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 「海での緊急時に118番があるとき~!!」

 事件や事故の話なのに、軽いなぁー(笑)

(PC型巡視艇「ほうらい」)
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 巡視艇の船名は「ほうらい」で、船型はPC(Patrol Craft)型の「551」となっています。

 こういう細かな所にも「ほうらい(蓬莱)」や「551」が登場するところが素晴らしい!

(巡視艇「ほうらい」電光掲示板)
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 相手の船に警告・周知するための電光掲示板にも「118番があるとき!」と記載されています。

 海上保安庁の職員で、なおかつユーモアセンスを持った人じゃないと、こんな発想は出て来ないはずです(笑)

 こうした取組みはどんどん応援したいです。

 ちなみに、551蓬莱はこれまで大阪市消防局や大阪府警察などとコラボレーションされた実績もあり、大きな宣伝効果があることがわかります。

 大阪市消防局と言えば、「知らんけど 言うたらあかん 火の始末」(令和4年度大阪市防火標語)を思い出します。

 大阪はすごいなぁ(笑)


広島港・六管桟橋と海上保安庁の船艇

 海上保安庁の船を見学するため、広島港へ向かいました。

 広島港には、第六管区海上保安本部・広島海上保安部の拠点があります。

(広島港「六管桟橋」と118番案内看板)
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 海上保安庁が使用されている「六管桟橋(ろっかんさんばし)」と118番案内看板です。

 日清・日露戦争時は、ここから多くの兵士が船で中国などへ送り出されました。

(海上保安庁の船艇)
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 写真左が測量船「くるしま」(第六管区海上保安本部)、写真中央が巡視艇「あきかぜ」(広島海上保安部)、写真右(正面を向いている船)が巡視艇「しまぎり」(広島海上保安部)です。

 「しまぎり」の沖に見える「NYK」と書かれた青い船舶は、自動車を積んでマツダ仁保Bバースを出航した日本郵船の大型自動車専用船(外航船)です。


第六管区海上保安本部のコラボレーション企画

 第六管区海上保安本部も様々なコラボレーション企画をされています。

 オリジナル缶バッジ、トートバッグ、海難ゼロ作戦にちなんだ「ウルトラマンゼロ」が瀬戸大橋で活躍するクリアファイルなどがありますが、広島ならではのコラボレーションイラストがこちらです。

(六管本部・海上保安協会と「カープ坊や」のコラボレーションイラスト)
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 プロ野球・広島東洋カープのマスコットキャラクター「カープ坊や」が海上保安庁の制服と救命胴衣を着たイラストです。

 こちらはクリアファイルのイラストを抜粋したものですが、「カープ坊や」とのコラボはよく採用されています。


まとめ

 「海の警察」である海上保安庁ですが、様々な企業や団体とコラボレーションすることで、より身近で親しみのある機関を目指しておられる様子が伺えました。

 今回は第五管区海上保安本部と第六管区海上保安本部の事例を御紹介しましたが、他の地区でも様々なコラボレーション企画がなされていることでしょう。


 「空腹を感じたら551のお店へ、海の事件・事故があったら電話で118へ!」


<関連サイト>
 「551蓬莱」(本店・大阪府大阪市中央区難波3-6-3 ほか)
 「海上保安庁」(東京都千代田区霞が関2-1-3)

<関連記事>
 「ガスビル食堂で昼食を -特製ガスビルカレー(ビーフカレー)・ムーサカ-」(令和4年度大阪市防火標語の紹介)

2024年7月14日 (日)

沖縄の食文化探訪4-城まんじゅう、くんじゃんナントゥ、いもぽき、ポーポー、こんぺん・くんぺん-

 今回は沖縄のお菓子を御紹介します。

城まんじゅう

 沖縄県うるま市の「うるマルシェ」には、沖縄のお菓子がたくさん販売されています。

(うるマルシェ)
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(うるま市の位置図)
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 (国土地理院「地理院地図」の一部を加工・引用)

 そのほとんどが地元のお菓子として販売されているのですが、県外客にとっては珍しいお菓子ばかりです。

(城まんじゅう(包装))
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 こちらは「城(ぐすく)まんじゅう」です。

 「北中城(きたなかぐすく)名物」と書かれています。

(北中城村の位置図)
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 (国土地理院「地理院地図」の一部を加工・引用)

 「城まんじゅう」(北中城村)で作られた饅頭で、1パック280円(税込)でした。

(城まんじゅう)
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 小麦粉と山芋粉の生地で、緑色の生地には「アーサ」と呼ばれる海藻が練り込まれています。

 白い饅頭は「小豆まんじゅう」、緑色の饅頭は「アーサまんじゅう」と呼ばれています。

 饅頭の底には、「サンニン(月桃、げっとう)」の葉が敷かれています。

 生地の中には、小豆あん(粒あん)がぎっしり入っています。

 モチモチした生地で、さわやかで香ばしいサンニン(月桃)の香りに包まれた饅頭でした。

 ちなみに、今回の白と緑の組合せは「法事」用として、これに赤を加えた組合せは「お盆(旧盆)」や「シーミー(清明祭)」用として、セット販売もされています。


くんじゃんナントゥ

 「うるマルシェ」で「くんじゃんナントゥ」が販売されていました。

(くんじゃんナントゥ(包装))
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 「ふじや食品」(国頭村(くにがみそん))の商品で、1つ280円(税込)でした。

(国頭村の位置図)
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 (国土地理院「地理院地図」の一部を加工・引用)


 「くんじゃん」は「国頭」、「ナントゥ」は餅菓子という意味です。

(くんじゃんナントゥ)
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 黒糖の餅菓子で、側面に白ゴマがまぶされています。

 見た目や触感から、黒糖の「ういろう」をイメージしました。

 沖縄の「ナントゥ」には味噌が使われることが多いのですが、この「くんじゃんナントゥ」は、味噌ではなく生姜が使われています。

 いただくと、ナントゥも強い生姜の風味を感じました。

 生姜がたくさん入っているので、次第に体がポカポカ温まりました。

 黒糖と生姜の風味を効かせた(名古屋の)ういろうのようなお菓子です。


いもぽき

 「うるマルシェ」で「いもぽき」が販売されていました。

(いもぽき(包装))
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 伊計島(いけいじま)産の甘藷「黄金芋(おうごんいも)」を使った芋菓子です。

(伊計島の位置図)
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 (国土地理院「地理院地図」の一部を加工・引用)

 「黄金茶屋」(うるま市)の商品で、1袋260円(税込)でした。

 包装に「焼き芋の皮までまるごとたっぷり入れた逸品をお楽しみください」とありました。

(いもぽき)
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 長さ約15cmのスティックが3本入っていました。
(1本は様子がわかるように、ぽきっと折っています)

 スティック状に加工された焼き芋クッキーです。

 焼き芋をそのままギュッと濃縮させて焼き固めたような、自然な甘味とほろ苦さを感じるクッキーでした。


ポーポー

 「うるマルシェ」で「ポーポー」が販売されていました。

(ポーポー)
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 読谷村在住の方が作られたお菓子で、2本セットで270円(税込)でした。

 味噌や黒糖で味付けした生地をクレープ状に焼き、筒状にグルグル巻きにしたお菓子です。

 「ポーポー」という名称の由来は、中国の「包子(パオズ)」・「炮炮(ポーポー)」など諸説ありますが、中国から沖縄へ伝えられたお菓子のようです。

 沖縄では、旧暦の5月4日に「ユッカヌヒー(四日の日)」と呼ばれる海神様への祈願祭が行われ、子供のおやつとして「ポーポー」が食べられてきました。

 今回のポーポーは読谷村の「楚辺ポーポー」と呼ばれる黒糖入りのポーポーで、長さは約18cmでした。

(読谷村の位置図)
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 (国土地理院「地理院地図」の一部を加工・引用)

 ほのかに黒糖の甘さと風味を感じる、素朴なお菓子でした。

 「ポーポー」という名称は、その愛らしい響きが好まれてか、新潟県に沖縄の「ポーポー」そっくりの「ぽっぽ焼き」があったり、アケビに似た「ポーポー(ポポ)」と呼ばれる果物があったり、福島県いわき市に「ポーポー焼き」と呼ばれるサンマの「つくね・ハンバーグ」があったりと、全国各地で使われています。

 ちなみに、新潟県の「ぽっぽ焼き」の由来は、「焼き器の蒸気口に笛をつけポーポーと鳴る音で客寄せをしたことから」とか「蒸気が上がる様子が蒸気機関車(ポッポ)に似ていることから」など諸説あります。
 ※新潟県観光協会「にいがた観光ナビ」の記事による。

 また、福島県いわき市の「さんまポーポー焼き」の由来は、「漁師が船上で料理をする際、サンマの脂が炭火に落ちてポーポーと炎が出たから」とか、「アツアツをポーポーと息をしながら食べたから」だと伝えられています。


こんぺん

 「うるマルシェ」で「こんぺん」が販売されていました。

(こんぺん(包装))
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 包装に「煎り胡麻が香ばしい」、「ピーナツ餡こんぺん」、「琉球伝統菓子」と紹介されています。

 「佐久本もち店」(うるま市)の商品で、1個130円(税込)でした。

(こんぺん)
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 小麦粉・砂糖・油脂・卵・牛乳などの生地を焼き上げた、クッキーのようなお菓子です。

 中国から琉球(沖縄)へ伝わったお菓子で、「くんぺん(薫餅)」とも呼ばれています。

(こんぺん(中身))
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 中には、煎り胡麻たっぷりのピーナツあんが入っていました。

 ねっとりとしたコク・風味のピーナツあんと香ばしい煎り胡麻を、サックリとした生地で包み込んだ焼菓子でした。


くんぺん

 「道の駅いとまん」や那覇空港の売店で「くんぺん」が販売されていました。

(道の駅いとまん「うまんちゅ市場」)
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 先程御紹介した「こんぺん」と同じお菓子です。

(くんぺん(包装))
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 包装に「沖縄・石垣島銘菓」と紹介されています。

(石垣島の位置図)
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 (国土地理院「地理院地図」の一部を加工・引用)

 「宮城菓子店」(石垣市)の商品です。

(くんぺん)
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 小麦粉・砂糖・卵・オリーブオイル・黒糖・ハチミツなどの生地を焼き上げた、ソフトクッキーのようなお菓子です。

(くんぺん(中身))
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 中には、ピーナツバター、さらに中心部には黒ゴマあんが入っていました。

 ピーナツバター、黒ゴマあん、いずれも濃厚でコクがありますが、それらをクッキー生地がうまく包み込んでいました。

 電子レンジやオーブントースターで温めると、ピーナツバターや黒ゴマあんが程よく溶けて風味が増し、より一層美味しくいただけます。

 私は職場仲間へ沖縄のお土産として配りましたが、好評でした。


<関連サイト>
 「うるマルシェ」(沖縄県うるま市字前原183-2)
 「地域に愛される沖縄銘菓・北中城自慢の名産品「城まんじゅう」」(北中城村観光情報サイト)
 「黄金茶屋」(沖縄県うるま市与那城照間1860-1)
 「ポッポ焼き」(にいがた観光ナビ・新潟県観光協会)
 「佐久本もち店」(沖縄県うるま市兼箇段1762−4)
 「宮城菓子店」(沖縄県石垣市石垣727-1)
 「道の駅いとまん」(沖縄県糸満市西崎町4-20-4)

<関連記事>
 「ポポ -なぜ「幻の果物」と呼ばれるのか-

2024年7月 7日 (日)

デンマーク料理の特徴と主な料理6 -サーモン・ニシンのマリネ・豚バラ煮込み・サムソーチーズ・フレスケスタイ・赤キャベツのピクルス・スメアブロ・キャロットケーキ-

アンデルセンの「デンマークフェア」と広島アンデルセン

 2024年6月1日から30日までの期間,アンデルセンの各店舗で「デンマークフェア 2024」が開催されました。

 デンマークのパン・料理・ドリンク・食材・雑貨などの販売や,デンマーク関係のセミナー・パーティーの開催など,デンマークの魅力を知り,味わい,楽しむことができる盛りだくさんのイベントが実施されました。

 アンデルセンとデンマークのつながりは,アンデルセンの創業者・高木俊介氏が,デンマークでデニッシュの製法を学び,日本で最初にデニッシュを紹介されたことに始まります。

 広島アンデルセンを訪問しました。

(広島アンデルセンと「デンマークフェア2024」のぼり)
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 店舗に「デンマークフェア2024」ののぼりが掲示されていました。

 「HYGGE(ヒュッゲ)」とは、デンマーク語で「人と人とのふれあいから生まれる、温かな居心地のよい雰囲気」を意味する言葉です。

 広島アンデルセン2階のアンデルセンキッチンで「デンマークビュッフェ」をいただきました。

 今回はデンマークフェアで提供されたデンマーク料理やお菓子を中心に御紹介したいと思います。


アンデルセンキッチンの「デンマークビュッフェ」

 「デンマークビュッフェ」では,通常の料理に加え,様々なデンマーク料理が用意されていました。

 大皿やチェーフィングディッシュに用意された料理を自由に皿に取っていただくビュッフェ形式ですが、一部の料理は注文を受けてから提供されるオーダー形式でした。

(オーダーメニュー)
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 オーダーメニューには、代表的なデンマーク料理「フレスケスタイ(クリスピーデニッシュポーク)」や「スメアブロ」も用意されていました。

 ひととおり料理を取り揃えてみました。

(デンマークビュッフェの料理)
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 自分で好みの料理を選び、テーブルに並べた瞬間、何とも言えない幸せを感じました。


デンマーク料理

 デンマークビュッフェでいただいたデンマーク料理をいくつか御紹介します。


【サーモングリル】

(サーモングリル・サーモンエスカベッシュ・ニシンのマリネ・豚バラ煮込み)
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 「サーモングリル」、「ニシンのマリネ」、「豚バラ煮込み」、そして「サーモンエスカベッシュ」のプレートです。

(サーモングリル)
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 「サーモングリル」は石窯でグリルしたサーモンにハーブバターソースをかけ、ピンクペッパー(粒コショウ)とディルが添えられた料理です。

 ハーブバターソースは酸味の効いたマヨネーズソースのような味わいで,サーモングリルとよく合いました。


【サーモンエスカベッシュ】

(サーモンエスカベッシュ)
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 「サーモンエスカベッシュ」は油で揚げたサーモンを酢漬けにした料理で、いわゆる「サーモンの南蛮漬け」です。


【ニシンのマリネ】

(ニシンのマリネ)
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 「ニシンのマリネ」はニシンを酢でしめた料理で、レモン、紫玉ねぎ、ケイパーが添えられています。

 弾力のある「しめ鯖」のような食感・味でした。


【豚バラ煮込み】

(豚バラ煮込み)
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 「豚バラ煮込み」の正式な料理名は「豚バラとリンゴとプルーンの赤ワイン煮込み」で、赤ワインで煮込んだ豚バラにスライスリンゴとプルーンが添えられた料理です。

 「豚バラ肉に甘いリンゴやプルーンは合うのか」と少し抵抗がありましたが、いただくと赤ワイン煮込みの甘みをうまく引き立て、肉の美味しさがより一層増しました。


【茹で海老・ハム・ローストビーフ】

(茹で海老・ミートボール・サムソーチーズ・ハム・ローストビーフ)
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 「茹で海老」、「ミートボール」、「サムソーチーズとスモークチーズ」、そして「ハム・ローストビーフ」のプレートです。

 「茹で海老」と「ハム・ローストビーフ」は、そのまま味わうだけでなく、オープンサンド(スメアブロ)の具としても美味しくいただけます。


【ミートボール】

(ミートボール)
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 「ミートボール」は、甘いリンゴンベリーソースを添えていただくと、リンゴンベリーの甘味と酸味が加わり、ソースに深いコクが出て、より美味しくいただけました。


【サムソーチーズ】

(サムソーチーズとスモークチーズ)
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 「サムソーチーズ」(写真上側)は、デンマークの代表的なチーズです。

 マイルドな味わいでクセがなく、なめらかで適度な弾力があるのが特徴です。

 「スモークチーズ」(写真下側)と一緒に美味しくいただきました。


【フレスケスタイと赤キャベツのピクルス】

(フレスケスタイと赤キャベツのピクルス・スメアブロ)
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 「フレスケスタイ(クリスピーデニッシュポーク)」と「赤キャベツのピクルス」、そして「スメアブロ」のプレートです。

(フレスケスタイと赤キャベツのピクルス)
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 フレスケスタイを注文すると,シェフが大きな肉の塊をその場で切り分けてくださいました。

 フレスケスタイは、豚肉の表面の皮の部分に「ハモの骨切り」のように包丁で細かく切り込みを入れ,その切れ目に塩・ローリエ・クローブなどの調味料やスパイスをすり込んで下味をつけ,オーブンで焼いた料理です。

 パリパリで塩気のある皮とジューシーな肉を一度に味わうことができます。

 酸味の効いた赤キャベツのピクルスと一緒にいただきました。

 デンマークでは,お祝いの日に食べられる特別な料理です。

(フレスケスタイ・赤キャベツのピクルス・リンゴンベリーソース)
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 フレスケスタイをおかわりし、今度は試しにリンゴンベリーソースを添えてみました。

 塩味の効いた豚肉に甘いソースが合うだろうと思ったのですが…実際は、それぞれの味が独立したままで、うまく調和しませんでした(笑)

 ミートボールや「ウインナーシュニッツェル(仔牛のカツレツ)」には、甘いベリーのソースが抜群に合うのですが…。

 甘い果物系のソースは揚げ物や濃厚なソースには合いますが、肉に直接合わせると果物系の甘味と酸味だけが際立ってしまうことがわかりました。


【パン】

 様々な料理と一緒にパンをいただきました。

(トレコンブロート・クルミパン)
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 奥のパンは「トレコンブロート」と呼ばれるゴマのパンで、パンの表面には白ゴマが、中には黒ゴマがたっぷりと使われています。

 手前のパンは「クルミパン」で、パン生地にクルミがザクザク入っていました。

(クルミパン・パンオノア・シリアルブレッド)
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 こちらは「クルミパン」(写真右側)、「パンオノア」(写真左手前)、「シリアルブレッド」(写真左奥)のプレートです。

 「パンオノア」は、見た目が黒っぽいこともあり、私はフランス語で「黒い(noir)パン」という意味だと思ったのですが、このパンの「ノア」は「クルミ(noix)」の意味だと後で知りました。

 仏和辞典で調べると、「黒いパン」の場合は(形容詞なので)定冠詞を付けず「パンノア(pain noir)」と表現されるようです。

 「クルミパン」と「パンオノア」どっちも用意されているから、こんなことになるのです(笑)


【スメアブロ】

(スメアブロ)
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 「スメアブロ」は、薄く切ったパンにバターを塗り,様々な具を彩りよく盛り付けたオープンサンドイッチです。

 ゆで卵と海老、スモークサーモン、フレスケスタイをのせたスメアブロをいただきました。

 パンは「ソフトカーネラグブロート(やわらかい種入りのライ麦パン)」と呼ばれる、ひまわりの種、亜麻仁、ゴマ、ライ麦粒などが入ったライ麦パンが使用されています。

 どっしりとした生地のパンなので,薄くスライスしたものでも,具材をしっかりと受け止めることができます。

 オープンサンドにすることで,それぞれの具材をより一層美味しくいただくことができました。

 デンマークでは「スメアブロパーティー」が催されるようですが、このパーティーは日本の「手巻き寿司パーティー」と似た楽しさや魅力があるように思います。


アンデルセンキッチンの人気・定番料理

 デンマーク料理のほかに,アンデルセンキッチンの人気・定番料理もいただきました。


【ローストビーフ】

(ローストビーフ)
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 広島アンデルセンの自家製ローストビーフとマッシュポテトです。

 ホースラディッシュを添えていただきました。


【高原黒牛のビーフシチュー】

(高原黒牛のビーフシチュー)
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 広島アンデルセンの人気メニューの1つ,ビーフシチューです。

 注文すると,鉄鍋に入った熱々のビーフシチューが供されました。

 牛肉のかたまりが、やわらかくトロトロに煮込まれていました。


【広島熟成どりのクラブハウスサンド】

(広島熟成どりのクラブハウスサンド)
Photo_20240707114801

 やわらかい蒸し鶏,ベーコン,ゆで卵,トマト,レタス,レッドキャベツなどをパンで挟んだクラブハウスサンドです。

 パンは軽くトーストされていました。

 このクラブハウスサンドだけを延々と食べ続けても良いと思えるぐらい、クオリティと完成度の高いサンドイッチでした。


各種デザートとエルダーフラワーのジュレ


【デザートプレート】

(デザートプレート)
Photo_20240707115601

 デザートとして、フルーツ(パイナップル、キウイ、グレープフルーツ、オレンジ)、マカロン、抹茶のケーキ、ベリーのケーキ、そして「エルダーフラワーのジュレ」をいただきました。

(エルダーフラワーのジュレ)
Photo_20240707115602

 こちらは「エルダーフラワーのジュレ」です。

 エルダーフラワーは花の一種で,ライチやマスカットに似たさわやかでフルーティーな風味が特徴です。

 デンマークでは初夏に「フーゴ」と呼ばれる、エルダーフラワーシロップ入りの微炭酸ソフトドリンクが飲用されています。


 アンデルセンキッチンの定番メニューやデザートも含め,デンマークビュッフェをお腹いっぱい堪能しました。


カミラさんのキャロットケーキ

 広島アンデルセン1階のベーカリーショップで,デンマークフェア限定のキャロットケーキが販売されていたので購入しました。

(カミラさんのキャロットケーキ)
Photo_20240707115801

 「カミラさんのキャロットケーキ」です。

 アンデルセン・デンマーク店でパティシェをされているカミラさん()が考案されたお菓子です。
 ※「デンマークフェア2024」のぼりに写っている人物

 キャロットケーキにクリームチーズフィリングが盛られ、オレンジピールが飾られています。

 ケーキ生地の中には、刻んだクルミが入っていました。

 褐色に焼き上げられたケーキで、キャロット(人参)のほのかな甘みのほか、深みのあるコクも感じられました。

 また、さわやかなシナモンの風味も楽しめました。

 キャロットケーキは今まであまり食べたことがなかったのですが、今回いただいたことで、その美味しさ・魅力に目覚めました。


 今年もアンデルセンの「デンマークフェア」でデンマーク料理を楽しむことが出来ました。


<関連サイト>
 「広島アンデルセン」(広島市中区本通7-1)

<関連記事>
 「食文化関連記事一覧表・索引」の「各国料理の特徴と主な料理」にある「デンマーク料理」を御参照ください。

<参考文献>
 「Denmark Fair 2024」アンデルセン広報誌

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