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2025年2月 2日 (日)

あずきの研究20 -津和野あんこ旅ウォーク(津和野町観光協会・日本あんこ協会「源氏巻食べ歩きツアー」)-

日本あんこ協会と津和野町観光協会の「津和野あんこ旅ウォーク」

 当ブログの読者様から、「日本あんこ協会」という協会があることを教えていただきました。

 小豆好き、あんこ好きの私は、早速御紹介いただいた「日本あんこ協会」のウェブサイトを拝見しました。

 すると、そのサイトの新着情報に「島根県津和野町で開催されるあんこ系スタンプラリーイベント「津和野あんこ旅2024」に監修協力致します。」という記事がありました。

(津和野あんこ旅)
Photo_20250202115901

 その記事をクリックし、さらに詳しく見てみると、2024年11月23日・24日の両日、「津和野あんこ旅2024」の関連イベントとして、各店の「源氏巻(げんじまき)」を食べながら津和野の街を歩く「あんこ旅ウォーク」が開催されることがわかりました。

(津和野あんこ旅ウォークチラシ)
Photo_20250202131401

 日本あんこ協会の「にしい会長」と一緒に、あんこの解説などを交えながら、各店舗の源氏巻を食べ歩きができるイベントです。

 「あんこ好きの私としては、ぜひ参加し、日本あんこ協会会長にもお会いしたい」と思い、即断即決で津和野町観光協会のサイトから参加申込みをしました。


「津和野あんこ旅ウォーク」オリエンテーション

 2024年11月23日、広島市内から車で島根県津和野町へ向かいました。

 集合場所の津和野町観光協会(津和野駅構内)に着くと、「津和野あんこ旅ウォーク」のコーナーがありました。

(津和野町観光協会・津和野あんこ旅ウォーク案内)
Photo_20250202131601

 受付を済ませ、スタート地点となる駅前広場へ向かいました。

 駅前広場には、実物の蒸気機関車が展示されていました。

(蒸気機関車D51 194(津和野のデゴイチ))
Photo_20250202131701

 蒸気機関車「D51(デゴイチ)」の194号機で、「津和野のデゴイチ」と呼ばれています。

 この蒸気機関車で私が注目したのはこちらです。

(蒸気機関車のヘッドマーク(津和野あんこ旅))
Photo_20250202131801

 何とヘッドマークまで「津和野あんこ旅」のデザインになっています。

 津和野町観光協会の公式キャラクター「源氏まき子」ちゃんが描かれたヘッドマークです。

 これを見て、ますますテンションが上がりました。

 ほどなく集合時刻を迎え、イベント参加者をはじめ、にしい会長、津和野観光協会・津和野町商工会の皆さんが勢ぞろいしました。

 また、プロレスラーで無類のあんこ好きの日高郁人さんも特別参加されました。

 にしい会長は、蒸気機関車のヘッドマークと同じ「源氏巻の被り物」をし、日本あんこ協会のたすきをかけての登場です。

 この姿を見て、私と波長が合うことが一発でわかりました(笑)

 「源氏巻食べ歩きツアー」のオリエンテーションとして、メンバー紹介と源氏巻の説明がなされました。

 続いて参加メンバーへ、試食した源氏巻の味を記録・分析するためのシート「源氏巻分析シート」とボールペン・バインダーが配られました。

(源氏巻分析シート(日本あんこ協会))
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 店名(記入済み)、全体的な甘さ(控えめ~甘め 5段階)、生地の質感(しっとり~軽やか 5段階)、あんこの糖度(度数)、生地の厚み(mm・記入済み)、重さ(長さ3cmでの重さ・記入済み)、メモ(感想・気付き)の各項目を記録し、後で比較・分析できるようにまとめられたシートです。

 そして、「まめ茶」のペットボトルをいただきました。

(津和野まめ茶)
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 「まめ茶」は「カワラケツメイ」というマメ科の植物から作られるお茶で、津和野・山口近郊で栽培されています。

 ノンカフェインで、独特な香ばしさと味が楽しめるお茶です。

 これから甘い源氏巻をたくさん食べるので、その際の口直し・水分補給用に用意されたものです。

 このお茶、源氏巻(和菓子)との相性が抜群ですので、津和野へお越しの際は源氏巻と一緒にぜひお飲みください。


津和野町の花「つわぶき」・源氏巻の名称と形の由来

 オリエンテーションを終え、いざ「源氏巻食べ歩きツアー」の開始です。

 メンバー揃って津和野の街中を歩きました。

 にしい会長のコスチューム効果もあり、行き交う人々からの注目度はナンバーワンです。

 途中、津和野町観光協会の職員さんから「つわぶき」の花を御紹介いただきました。

(津和野町の花「つわぶき」)
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 「つわぶき」は秋に黄色い花を咲かせるキク科の植物です。

 津和野の語源は「つわぶきの生い茂る野」に由来しているいう説もあるそうです。

 あわせて、「源氏巻」の名前の由来も教えていただきました。

 源氏巻の名称は、
 「幕末、藩の御用菓子司が藩主にあんこを詰めたお菓子を献上し、このお菓子の命名をお願いしたところ、藩主のお姫様が紫色のあんこに感動し、源氏物語の「若紫」の歌を詠んだことにちなんだ」
という説が広く知られているそうです。

 ちなみに、源氏巻の形については、
 「江戸・元禄時代の津和野藩主が、高家の吉良上野介義央(きらこうずけのすけ よしひさ)に勅使の接待方法について教えを請うが、教えてもらえなかったため、小判をカステラのような生地に包んで吉良に献上したところ、教えてもらうことができた」
 そして、
 「こうした津和野藩主の対応が功を奏して藩が救われたことから、のちに小判の代わりにあんこを包み、めでたいお菓子として津和野で受け継がれてきた」
という説が広く知られているようです。

 この話が本当なら、「忠臣蔵」に登場する吉良上野介は、赤穂藩主だけでなく、津和野藩主にまで意地悪をしていたことになりますね…

 曇り空で、時折小雨が降る中、一行は源氏巻のお店を目指しました。


源氏巻食べ歩きツアー

【「山本風味堂」の源氏巻】

 最初のお店「山本風味堂(やまもとふうみどう)」に到着しました。

(山本風味堂)
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 街の雰囲気に馴染んだ、味のあるお店です。

 お店に入ると、お店の方が出来たての源氏巻を用意してくださいました。

(山本風味堂の源氏巻)
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 生地の厚みは4mm、幅3cmあたりの重さは22gです。

 早速いただいてみると…皮がパリッとしてとても軽く、中のこしあんはやわらかくてアツアツでした。

 私は頭の中で、
「こっ、これは!!」
「今まで食べた源氏巻とは全然違う」
「姫路の「あずきミュージアム」で焼きたての御座候を食べた時の感動と同じだ」
と有頂天になりました。

 焼きたての源氏巻は、陳列されている源氏巻と全く違うと言っても過言ではありません。

 にしい会長から「この源氏巻のあんこの糖度は59度です。この甘さを覚えていただき、後のお店の糖度を記入してください」とアドバイスがありました。

 私は、甘さは「5・強い甘さ」、生地の質感は「5・軽やか」、メモには「皮は薄くあっさり、こしあんはかなり甘い」と記入しました。


【「藤村山陰堂」の源氏巻】

 2軒目に「藤村山陰堂(ふじむらやまかげどう)」を訪問しました。

(藤村山陰堂)
Photo_20250202133701

 源氏巻のほか、「やまかげ(山陰)」と呼ばれる白あんのどら焼きに似たお菓子も有名です。

 「やまかげ」は予約販売が中心で、午前中には売り切れてしまうほどの人気だそうです。

(藤村山陰堂の源氏巻)
Photo_20250202133901

 生地の厚みは2mm、幅3cmあたりの重さは29.5gです。

 甘さは「3・中間の甘さ」、生地の質感は「1・しっとり」、糖度55度(正解は51度)、メモには「皮が薄く、しっとりとしている。こしあんがきめ細かく上品」と記入しました。


【「峰月堂」の源氏巻】

 3軒目に「峰月堂(ほうげつどう)」を訪問しました。

(峰月堂)
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 お店に入ると、銘菓「紺珠(かんじゅ)」や、レモンケーキなども販売されていました。

(峰月堂の源氏巻)
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 生地の厚みは3.5mm、幅3cmあたりの重さは21gです。

 源氏巻のあんこは「こしあん」が多いのですが、この源氏巻は「つぶあん」です。

 甘さは「4・やや強い甘さ」、生地の質感は「2・ややしっとり」、糖度50度(正解は59度)、メモには「こしあんに近いつぶあん。小豆の香りがする。皮がもっちりしっかりしている」と記入しました。


※峰月堂のレモンケーキ、紺珠、豆大福も購入しましたので、御紹介します。

(峰月堂のレモンケーキ・紺珠・豆大福(包装))
Photo_20250202223401

 写真上がレモンケーキ、右下が紺珠、左下が豆大福です。

(峰月堂のレモンケーキ・紺珠・豆大福)
Photo_20250202223501

 包装を開けると、こんな感じです。

(峰月堂のレモンケーキ・紺珠・豆大福(中身))
Photo_20250202223502

 
 「レモンケーキ」は横約7cm、幅約5cm、高さ約4cm。レモンチョコがパリッとして、ケーキの底までたっぷりとコーティングされています。ケーキ生地はきめ細やかでサクッとした食感です。口に含んだ瞬間、さわやかで強いレモン風味が感じられました。

 「紺珠」は直径約4cm、高さ約3.5cm。山芋入りの生地で作られた上用饅頭です。こしあんの中には、刻んだ甘栗が入っています。

 「豆大福」は豆入りのやわらかいお餅に、あっさりしたあんこがたっぷり入った一品です。

 紺珠の人気は言うまでもありませんが、特筆すべきはレモンケーキと豆大福で、これだけを買いに津和野へ行ってもいいくらい、魅力的な美味しさでした。


【「山田竹風軒」の源氏巻】

 4軒目に「山田竹風軒(やまだちくふうけん)」を訪問しました。

(山田竹風軒本町店)
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 こちらのお店の源氏巻は、デパートの全国銘菓コーナーや東京のアンテナショップなどにも展開されています。

 店舗では「源氏巻アイス」も販売されています。

(山田竹風軒の源氏巻(菓子皿))
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 1本の源氏巻を試食用に5等分し、菓子皿で提供していただきました。

(山田竹風軒の源氏巻)
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 皮に厚みがあり、きめ細かなこしあんが包まれています。

 生地の厚みは4.5mm、幅3cmあたりの重さは21.5gです。

 甘さは「3・中間の甘さ」、生地の質感は「1・しっとり」、糖度52度(正解は57度)、メモには「厚い生地で弾力感がある。甘く上品なこしあん。どら焼きのイメージ」と記入しました。


【華泉酒造】

 次に「華泉酒造(かせんしゅぞう)」に伺い、限定特別企画「津和野の地酒と源氏巻のペアリング体験」をしました。

(華泉酒造)
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 江戸中期(1730年)創業で、日本酒の仕込み水には、秀峰青野山の伏流水(井戸水)が使われています。

 今回御用意いただいたお酒は「純米大吟醸 黒狐(くろぎつね)」で、フルーティですっきりした味わいのお酒です。

 藤村山陰堂の源氏巻とのペアリングを体験しました。

 私は、津和野へ車で伺ったので、源氏巻のみいただきました。


【「倉益開正堂」の源氏巻】

 5軒目に「倉益開正堂(くらますかいせいどう)」を訪問しました。

(倉益開正堂)
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 源氏巻はこしあんのほか、つぶあんや抹茶あんも販売されています。

(倉益開正堂の源氏巻(こしあん・つぶあん))
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 写真上がこしあん、下がつぶあんです。

(倉益開正堂の源氏巻(抹茶あん))
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 こちらは抹茶あんです。

 3種類すべてを試食させていただきました。

 生地の厚みは2.5mm、幅3cmあたりの重さは24gです。

 甘さは「4・やや強い甘さ」、生地の質感は「2・ややしっとり」、糖度60度(正解も60度)、メモには「あんこの甘みをしっかり感じる。つぶあんは小豆の粒々感あり。抹茶あんはしっかりと抹茶の香りを感じる」と記入しました。


【「沙羅の木」の源氏巻】

 6軒目に「沙羅の木(さらのき)」を訪問しました。

 お店の前では、地元のお祭りが行われていました。

(祭りのお神輿)
Photo_20250202135901

 「わっしょい、わっしょい」

 見ている方もテンションが上がります。

(沙羅の木(津和野観光会館・ことぶきや))
Photo_20250202135902

 「沙羅の木」は、お土産店のほか、食事や喫茶のお店もあり、津和野の観光拠点の1つとなっています。

 お店に入ると、メンバーに1つずつ源氏巻が手渡されました。

(沙羅の木の源氏巻(抹茶あん))
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 こちらは抹茶あんです。

(沙羅の木の源氏巻(こしあん))
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 こちらはこしあんです。

 抹茶あんに続いてこしあんの源氏巻、ボールペンと記録シートとバインダー、そして傘と、手に持つものがいっぱいで、やむなくこしあんの源氏巻は記録シートにのせて撮影しました。

 生地の厚みは2.5mm、幅3cmあたりの重さは27.5gです。

 甘さは「3・中間の甘さ」、生地の質感は「3・バランスのとれた生地」、糖度55度(正解は60度)、メモには「皮は標準でやわらかく食べやすい。あんこはすっきりした甘さ」と記入しました。

(源氏巻製造機)
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 源氏巻の製造工程も見学しました。

 こちらのお店には珍しい「白あん」の源氏巻もあります。


【日本あんこ協会 にしい会長による紙芝居・あんこの話】

 津和野の街を歩いていると、鯉をよく見かけます。

(津和野の鯉)
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 津和野藩の藩校「養老館」に着き、ここで少し休憩となりました。

 日本あんこ協会・にしい会長が用意された紙芝居で、津和野とあんこの歴史を学びました。

(日本あんこ協会にしい会長による紙芝居)
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 紙芝居で、津和野出身の森鷗外(もりおうがい 小説家・軍医)があんこ入りの饅頭を割り、ごはんの上にのせて、お茶をかけて「饅頭茶漬け」にして食べていたというお話を御紹介いただきました。

 詳しくは日本あんこ協会のサイト「森鷗外と饅頭茶漬け~偉人とあんこ-Vol.4~」を御覧ください。


【「三松堂本店」の源氏巻】

 7軒目に「三松堂本店(さんしょうどうほんてん)」を訪問しました。

(三松堂本店)
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 源氏巻のほか、「こいの里」という小豆菓子でも有名なお店です。

(三松堂本店の源氏巻(菓子皿))
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 源氏巻を2切れずつ、気合いの入った朱塗りの菓子皿で用意していただきました。

(三松堂本店の源氏巻)
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 見るからにさらりとした上品なこしあんが包まれています。

 そして注目したいのは、生地の巻き方です。源氏巻を裏返してみると…

(三松堂本店の源氏巻(裏))
Photo_20250202142001

 このように生地が重ねられていないのです。

 生地の巻き方1つとっても、各お店で違い・こだわりがあることがわかりました。

 生地の厚みは3.5mm、幅3cmあたりの重さは22gです。

 甘さは「2・やや控えめの甘さ」、生地の質感は「1・しっとり」、糖度54度(正解は55度)、メモには「生地に厚みがあり、しっとりしている。餅生地のようなモチモチ感もある。あんこの甘さは控えめ」と記入しました。

 店長の阿部さんが応対してくださり、甘さ控えめで、パサつきを防ぐ意味からも賞味期限を短く設定されていることや、源氏巻の味と伝統を未来に紡ぐため、クラウドファンディングで「出張源氏巻手焼き体験」などの活動をされているお話などを伺いました。

 私はメモに「店長が面白い」と追加しました(笑)


【「宗家」の源氏巻】

 8軒目に「宗家(そうけ)」を訪問しました。

(宗家)
Photo_20250202142201

 手焼きの源氏巻が味わえるお店です。

(源氏巻を切る様子(宗家))
Photo_20250202142301

 源氏巻は1本16cm前後の長さで売られていますが、これは三等分した長さで、出来上がり直後は50cm近くあることを知りました。

 注文すればロング巻きも販売していただけるようです。

 サブウェイのサンドイッチみたいですね(笑)

(宗家の源氏巻)
Photo_20250202142302

 生地が薄く、あんこに照りがあります。

 生地の厚みは2mm、幅3cmあたりの重さは24gです。

 甘さは「5・強い甘さ」、生地の質感は「5・軽やか」、糖度62度(正解は71度)、メモには「生地は薄くパリッとして固め。瓦せんべいのような甘い生地。あんこがしっとりとして、とても甘い」と記入しました。

 あんこの中にキャラメル状に煮詰めた砂糖を追加することで、あんこの照りと甘味を強めておられるそうです。


【「村田一貫堂」の源氏巻】

 9軒目に「村田一貫堂(むらたいっかんどう)」を訪問しました。

(村田一貫堂)
Photo_20250202142601

 伝統を受け継ぎ、手焼きの源氏巻を提供されているお店です。

(村田一貫堂の源氏巻)
Photo_20250202142602

 生地の厚みは2.5mm、幅3cmあたりの重さは22gです。

 甘さは「2・やや控えめな甘さ」、生地の質感は「1・しっとり」、糖度50度(正解は65度)、メモには「ほどよい厚みがあり、しっかりした食感の生地。あんこの甘さは控えめで適度な塩気もある」と記入しました。

 この分析で、私があんこの糖度を大きく間違えてしまったことを申し添えておきます。

 このお店のあんこ糖度65度で、他の源氏巻に比べて甘さが強いのですが、私は甘さ控えめと判断を誤りました。

 これは直前に食べた、甘みの強い「宗家」の源氏巻と(無意識に)比較してしまったからだと思います。

 甘みが強く、しっかりした生地の源氏巻です。

 お店の前で、津和野駅を出発するSLやまぐち号の汽笛が聞こえました。

 しばらく待っていると、すぐ目の前でSLやまぐち号を見ることができました。

(「村田一貫堂」から眺めたSLやまぐち号)
Photo_20250202142901

 2024年最後のSLやまぐち号が新山口へ向けて走っていきました。


「源氏巻すと養成コース修了証」授与式

 源氏巻のお店を9軒巡り、1つ1つの源氏巻を分析してきました。

 全行程が終了し、再び津和野藩の藩校「養老館」に集まりました。

 寒さが増した11月下旬、時折小雨の降る中、約2時間半延々と歩いて、無事9軒の源氏巻を味わうことができました。

 日本あんこ協会・にしい会長から、参加メンバー1人1人に「源氏巻すと養成コース修了証」が授与されました。

(源氏巻すと養成コース修了証(表))
Photo_20250202143401

 源氏巻の被り物のイラストと日付入りの修了証です。

(源氏巻すと養成コース修了証(裏))
Photo_20250202143501

 「貴殿は、津和野あんこ旅ウォーク2024において、津和野町が誇るローカルあんこ銘菓「源氏巻」を全店で完食し、各々のお店で違う味やこだわりへの理解を深められました。」
 「貴殿が源氏巻すと養成コースの全課程を修了され、晴れて源氏巻のスペシャリスト「源氏巻すと(英語表記:Genjimakist)」となられたことを、ここに証します。津和野町観光協会・日本あんこ協会」

 喜びと達成感もひとしおです。

 あわせて、記念に日本あんこ協会が発行する「アンコワネット」のシールもいただきました。

(アンコワネット「あんこを食べればいいじゃない」(日本あんこ協会))
Photo_20250202143601

 あんこ好きが愛してやまない、アンコワネット様のお言葉です(笑)

 これからは、私のプロフィールに「源氏巻すと」、尊敬する人物は「アンコワネット」と書くことにしましょう。

 最後に、にしい会長とあんこのお話で盛り上がり、一緒に記念撮影もしました。


まとめ

 今回の「津和野あんこ旅ウォーク」を通じて学んだことがあります。

 それは、「どの商品が美味しいか(好みか)は、すべてのお店の商品を食べてみないとわからない」ということです。

 一定のエリアに同じ商品が売られているお店が並んでいると、人気があるお店、雰囲気が良さそうなお店、入りやすそうなお店などを選んでしまいがちですが、自分が本当に美味しいと思えるお店、好みのお店は全く別に存在している可能性もあるのです。

 そうしたミスマッチをできるだけなくすためには、こうした食べ歩きツアーが役に立ちますし、観光協会や商業組合などが一度に試食できる機会を設けるのも一法だと思いました。

 試食したら買わないといけないと思いがちな私は、今回の食べ歩きツアーがとても役に立ちました。


 約半日、津和野の街と源氏巻、そしてあんこの世界を楽しむことができました。

 この場をお借りして、お世話になった日本あんこ協会・にしい会長、津和野町観光協会や商工会の皆様、参加メンバーの皆様に深くお礼申し上げます。


<関連サイト>
 「日本あんこ協会」(東京都豊島区南池袋1丁目16-15 ダイヤゲート池袋5F)
 「津和野町観光協会・ゆ~にしんさい」(島根県鹿足郡津和野町後田イ66-1)

<関連記事>
 「島根県津和野町の「黒いいなり寿司」-割子そば・いなりずし・おみやげいなり-

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コメント

Oh!楽しそう!
「楽しい日本」のエッセンスが、ギュ〜ゥ〜と詰まった様なイベントですね(^。^)v
石破総理が聞いたら、泣いて喜ぶかもしれません 😭
「好きこそ物の上手なれ」と言う諺がありますが、あんこ好きが企画してあんこ好きが参加する、あんこ好きの為のイベントでございますね( ̄∇ ̄)
なーまんもあんこは好きですが、途中でリタイアすると恥ずかしいので遠慮しておきますm(_ _)m 
源氏巻の名称と形の由来も面白いですね ^^
姫様があんこを「若紫」に例えると言うのは雅な感じで美しいですが・・・
吉良の領民は忠臣蔵のおかげで散々辛い思いをしたらしく、地元では「吉良の殿様はホントは名君だった!」と言う言い伝えがある様です!
「真理は中庸にあり」だと思いますが(^_^)

面白いイベントですね!
食べ比べができるほど、津和野には源氏巻きを販売しているお店が多いんですねー。
峰月堂はレモンケーキでずっと目をつけているお店です。
オンラインショップがなく、電話かFAXでの注文を面倒くさがって何年も過ぎています(^^;)
意を決して源氏巻きと一緒に注文してみようかな(笑)

なーまん 様

なーまんさん、こんばんは。
いつもコメントいただき、ありがとうございます。
細かくチェックしていただき、感謝で一杯です。

興味・関心があることを見つけて、どっぷりとその世界にハマると楽しいですね。
そのためにはお金も惜しまなくなるので、そういう人が増えれば、結果として景気も良くなると思います。

今回のイベントは、まさにあんこ好きのためのイベントで、よっぽど好きでないと、最後まで試食できないと思います。
お店によっては試食を多めに用意してくださったところもあったのですが、それもみんな喜んで食べるほど、(私を含め)あんこ好きの集まりでした。

源氏巻の名称と形の由来、創作の可能性も否定できませんが、やはり何か物語があった方がいいですよね。
特に吉良上野介の話は、ちょっと出来過ぎのような感じもしますが、その話を聞くと、誰かに話したくなるような気持ちにもなります(笑)
吉良上野介は、地元では評判良かったのに、忠臣蔵のおかげで悪者扱いされるようになったのかも知れませんね…。
私が吉良上野介の立場なら、小判より、あんこが包まれた源氏巻の方を喜びますが(笑)

chibiaya 様

chibiayaさん、こんばんは。
いつもコメントいただき、ありがとうございます。

おっしゃるとおり、津和野には源氏巻を販売されているお店がたくさんあります。
津和野は一大観光地であり、その定番のお土産となっているからでしょう。
宮島のもみじ饅頭とよく似ています。

峰月堂のレモンケーキ、当初の記事にはあえて掲載しませんでしたが、レモンケーキがお好きなchibiayaさんに参考にしていただきたい気持ちもあり、追加でレモンケーキなどの記事も掲載しました。
峰月堂のレモンケーキ、見た目は昔ながらの普通のレモンケーキですが、このレモンケーキはレモンの風味が素晴らしく良く、ぜひお試しいただきたい一品です。
ネットショッピングで購入可能なら、おすすめですよ!

峰月堂のレモンケーキの紹介をありがとうございます。
このいかにも昭和な感じがいいです。
レモンケーキのためだけに津和野に行ってもいいと思うぐらいの美味しさとは…!
期待が膨らみます。

chibiaya 様

急いで追加したので、十分ではありませんが、御覧いただけて良かったです。
ボツにするところでした(^^ゞ
峰月堂のレモンケーキ、いかにも昭和な見た目のレモンケーキなのですが、ここまでレモンの味がはっきりと感じられ、レモンの香りも強く感じられるのは初めてだと思いました。
あんこ旅ウォークが終わった後、レモンケーキが気になり、峰月堂へ走って買いに行きました(笑)

距離にそこそこ歩かれたんじゃないでしょうか(すべてのお店で過ごす時間も含めたら
そうでもないのかもですけど…)。
甘いものでウォーク疲れをほぐし、蒸気機関車にもくもくの勇姿も楽しめて、
津和野の地を味わうようなイベントで、そうして源氏巻の道を修められたんですね。
あんこの紹介もりだくさんの記事に、SLの煙が一瞬あんこに思えたり。。。

サウスジャンプ 様

サウスさん、こんばんは。
いつもコメントいただき、ありがとうございます。

今回のイベントは、サウスさんから「日本あんこ協会」の情報をいただき、そのウェブサイトを見て知りました。
サウスさんに教えてもらわなかったら、知らないままだったし、当然、この記事も書けませんでした。
ほんと、サウスさんのおかげです。それだけに、サウスさんに御覧いただけて、とても嬉しいです。

おっしゃるとおり、この日は相当歩きました。
約2時間半、時折雨の中を歩き続け、2万歩近く歩きました。
源氏巻をたくさん食べましたが、その分歩いたので良しとします(笑)
SLの煙まであんこだったら、私はもっとSLに近づいて、大きく息を吸って、あんこの世界を楽しんでいることでしょう(笑)
参加者の皆さんは、私を含めてあんこ好きの人ばかりだったので、いくらでも源氏巻が食べられる勢いでした。

サウスさん、感謝しております。ありがとうございました!!

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