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2025年12月

2025年12月28日 (日)

ウォーキングの魅力・効果について -ウォーキングで出会った食(きんつば・もみじきんつば・ランチバイキング・ミンチカツ・ジャンボ白身魚フライ)と「ルーレットおみくじ器」-

職場のウォーキングコンテスト

 2025年9月1日から同年11月30日までの3か月間、職場のウォーキングコンテストに参加しました。

 個人部門とチーム部門があり、私は個人での参加と、職場のチーム(10名)での参加、両方にエントリーしました。

 個人参加だけでなく、チームでの参加も兼ねると、「チームで上位入賞を目指す」、「自分が足を引っ張るわけにはいかない」という気持ちが強くなり、個人参加よりもより強く歩数を意識するようになりました。

 主に通勤時間や早朝・深夜の歩きやすい時間に歩くようにしました。

 休日に街へ出かける時も原則歩くことにしました。

 そして何より歩数稼げるのが旅に出ることです。

 旅に出ると、1日に2万歩から3万歩程度、楽勝で稼ぐことができるのです。

 私は期間中、広島県内はもちろん、東京、神奈川、大阪、神戸、岡山など様々な場所を歩きました。

 3か月の記録がこちらです。

(ウォーキングコンテスト記録表(9月))
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(ウォーキングコンテスト記録表(10月))
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(ウォーキングコンテスト記録表(11月))
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 3か月(91日)で合計2,013,271歩、距離にして約1,610km、消費エネルギーは約61,304キロカロリーとなりました。

 1日あたりの歩数は、22,124歩です。

 仮に広島駅から新幹線の経路を利用したとすると、東京駅経由で新青森駅まで歩いたことになります。

 また消費エネルギーを体重1kgあたり約7,200キロカロリーで割ると、約8.5kgは体重が減ってもいいはずなのですが、こちらは増えも減りもしませんでした(笑)

 コンテストの結果は、個人が第3位、チームが第4位でした。

 個人で第3位に入賞できたことから、来年(2026年)1月に表彰式・表彰状授与があるのですが、個人的には「そこまで話を広げていただかなくても…」と複雑な心境です。

 インタビューも受け、「ウォーキングを飽きずに続けるコツを教えてください」との設問があったので、私は「運動は運を動かすと書きますが、歩くと(行動すると)、いろんな楽しい発見や出会いがありますよ!」とお答えしました。

 上司には胸を張って「仕事をするのも忘れるくらい、熱心に頑張りました」と話しましたが、なぜか苦笑いされました(笑)

 ウォーキングに取り組むと、歩くスピード・目線じゃないと発見できないことがたくさんあることに気付きます。

 そこで、ウォーキングの途中で出会ったお店や食について御紹介したいと思います。


「千羽堂」のきんつば・もみじきんつば(うす皮もみじ)

 「二葉の里歴史の散歩道」(広島市東区)あたりを歩いていると、気になるスポットがありました。

 歴史的建造物…ではなく、和菓子のお店です。

(千羽堂)
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 「きんつば」と書かれた旗。

 これは「あんこ好き」として素通りするわけにはいきません。

(メニュー看板(千羽堂))
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 「あずきあんから作る店」。「もみじきんつば」、「四角いきんつば」、「だいふく餅」…。

 「「もみじきんつば」ってどんなお菓子なのだろう?」と興味を持ち、「もみじきんつば」と「四角いきんつば」を1個ずつ購入しました。

(四角いきんつば・もみじきんつば(包装))
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 開封してみましょう。

(四角いきんつば・もみじきんつば)
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 「もみじきんつば」は、広島のお土産として有名な「もみじ饅頭」の型で作られたきんつばで、思わず笑みがこぼれました。

(四角いきんつば(中身))
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 「四角いきんつば」の中身は予想どおりでした。

 そして「もみじきんつば」は…

(もみじきんつば(うす皮もみじ))
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 「素晴らしい!」

 こんなにあんこがぎっしりの「もみじ饅頭」(厳密には、もみじ饅頭の形をした「きんつば」)は見たことがありません。

 甘さ控えめで、その分小豆の風味が生かされたあんこなので、あんこたっぷりでも、あっという間に美味しくいただけました。


「トラストホテル」のランチバイキング

 広島駅北口の「エキキタ」を歩いていると、とても魅力的なお値段のランチバイキングの看板を見つけました。

(メニュー看板(トラストホテル))
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 「ランチバイキング980円」

 気になって周囲を確認すると、ホテルのレストランでした。

(トラストホテル)
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 トラストホテル。これは信頼できるホテルだと思った私は、レストランにお邪魔しました。

 広い店内は約30名のお客さんで賑わっていました。

 料金は前払い制で、きっちり980円でした。

 決済を済ませた後、お盆にお皿をのせ、ビュッフェ形式で順番に料理をお皿に盛りました。

(ランチバイキング(食事))
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 様々な野菜のサラダ、マカロニサラダ、スナップエンドウのトマトソース炒め、ラタトゥイユ、豚バラ大根、白身と小松菜炒め、焼き鯖、肉じゃが、白和え、ハンバーグ、フライドポテト、唐揚げ、ソーセージ、コーンポタージュスープ、味付け海苔、ホテル特製食パン、バター、ジャム、ごはん、味噌汁、漬物、味付海苔、カレー、ナポリタン、玉子サンドイッチ…1回では全部盛り付けられないぐらい様々な料理が用意されていました。

 特にホテル特製食パンで作られた手作り玉子サンドイッチは絶品で、おかわりをしました。

 続いてデザートもいただきました。

(ランチバイキング(デザート))
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 チーズケーキ、果物ゼリー、プリンなどデザート類も充実していました。

 さらにソフトドリンクのドリンクバーやコーヒーマシンもあったので、ウーロン茶やホットコーヒーまでいただきました。

 今どき、これだけのバイキングを千円以内でいただけるとはスゴイなと思いつつ、お腹いっぱいいただきました。

 「お腹いっぱいになれば、再び歩く」これを繰り返せば、少なくとも体重が増えることはありませんでした。


「ラ・ルミエール」のランチ

 同じ「エキキタ」エリアを歩いていると、レトロな雰囲気が漂う魅力的な喫茶店を見つけました。

(ラ・ルミエール)
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 「ラ・ルミエール」です。

(メニュー看板(ラ・ルミエール))
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 サンデーランチとして「とんかつ」と「ミンチカツ」が、ほかにも「ジャンボ白身魚フライ」、「豚焼肉」、「カニアジ(カニクリームコロッケとアジフライ)」といったメニューが用意されていました。

 サンデーランチをいただいてみようと、お店のドアを開けました。

 店内はレトロ喫茶、純喫茶という表現がぴったりの雰囲気で、地元の常連さんがランチを召し上がったり、コーヒー片手に新聞や雑誌を読みながら過ごしたりと、喫茶店でのひとときを楽しんでおられました。

 私は「ミンチカツ」を注文しました。

 出来上がりを待つ間、メニューブックを眺めていると、広島の喫茶店の歴史について紹介されたページがありました。

(広島喫茶店の歴史)
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 広島の喫茶店は、「モーニングが提供される」、「音楽や映画、アートなどの文化的な要素を取り入れ、知識人やアーティストたちが集まる場所としても利用された」、「お好み焼やもみじ饅頭など広島名物を楽しめる喫茶店もある」ことに特徴があると紹介されていました。

 また別のページで、「ラ・ルミエール」という店名は、フランス語で「ひかり」という意味を持ち、1号店を光町(広島市東区)で創業したことや、ママさんの名前に関係していることから命名されたことも紹介されていました。

 そうこうしているうちに、ランチが運ばれてきました。

(サンデーランチ・ミンチカツ)
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 メインはボリューム満点のミンチカツとビーフコロッケ、それにドレッシングがたっぷりかかったキャベツの千切りとマカロニサラダが盛られた一皿となっており、ライスと味噌汁が付いていました。

 「味噌汁が付く」、「箸でいただく」ところに、喫茶店のランチ・モーニングらしさを感じました。

 お手頃な値段で、美味しくボリュームのあるランチがいただけました。

 後日、メニュー看板にあった「ジャンボ白身魚フライ」も気になり、ウォーキングの途中でお店を再訪しました。

(サンデーランチ・ジャンボ白身魚フライ)
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 やっぱり期待どおり(笑)

(ジャンボ白身魚フライ)
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 お皿からはみ出るほど大きな白身魚フライに、タルタルソースがたっぷりかかっていました。

 さすがにこのサイズとなると、箸で切ったりかぶりついたりするには無理があるので、ナイフとフォークも用意されました。

 お得でボリューム満点のランチをいただきました。


「ルーレットおみくじ器」で運勢を占う

 「ラ・ルミエール」でランチをいただいた際、テーブルに気になるものが置かれていました。

(ルーレットおみくじ器)
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 「ルーレットおみくじ器」です。

 喫茶店などで見かけたことがある方も多いと思いますが、実際にやってみたことがある方は少ないと思います。

 私も「興味はあるけど、お金かかるしなぁ」という感じで、眺めるだけの存在でした。

 そこで今回、実際に占いにチャレンジすることにしました。

 自分の星座(おとめ座)に100円硬貨を入れてみました。

(100円硬貨投入)
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 100円硬貨がおみくじ器にコトンと収まった瞬間、私はついに一線を越えました。

(ルーレット・おみくじのレバーを引く)
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 固定レバーに親指をそえ、可動レバー(白)に人差し指をあてて、その可動レバーを固定レバーに向けて横にスライドさせると、上のルーレットが回転し、同時に下からおみくじがポンと出てきました。

(ルーレット回転・おみくじ抽出)
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 ルーレットの中にはパチンコ玉を小さくしたような玉が入っており、ルーレット板が回転することで1つの番号が選ばれる仕組みになっています。

(ルーレット番号決定(11番))
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 ルーレット板の黒の11番に玉が入りました。

(ルーレット占い・おみくじ)
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 こちらがルーレットおみくじ器の下から出てきた「おみくじ」です。

 紙のおみくじが、クルクル巻きにして透明なプラスチックの筒で留めた巻物の状態で出てきました。

 おみくじを指先で広げ、私の運勢を確認しました。

(ルーレット占い・運勢全般)
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 「小吉運」

 「かなり意欲的になりそう。長年温めてきたプランをいよいよ実行に移す時がきたようです。ぜひこの時を期にスタートさせましょう。迷いは禁物。積極的が一番。」

 なるほど、このルーレットを使った時の心境そのものが書かれていました。

(ルーレット占い・今週の運勢)
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 ルーレットが示した「11番」を見ると…「色々なことがスムーズに運びそう」とありました。

 遅ればせながら、喫茶店には、こうした楽しみ方もあることがわかりました。


まとめ

 ウォーキングに取り組む中で、様々な出会いや発見がありました。

 積極的に行動(運動)すれば、運を動かし、幸運にめぐり合える可能性も高くなることは確かです。

 私もウォーキングをブログ記事にすることができ、これで安心して年を越せます。

 今年(2025年)も残りわずかとなりましたが、読者の皆様におかれましては、健やかで楽しい年末年始をお過ごしください。

 私は…ウォーキングの反動で寝正月かも…(笑)

 最後までこんな感じになりましたが、今年も1年、お付き合いいただき、ありがとうございました。

 良いお年をお迎えください!


<関連サイト>
 「二葉の里歴史の散歩道とは」(広島市東区役所)
 「千羽堂」(広島市東区牛田旭一丁目12-14)
 「TRUST HOTEL(トラストホテル)」(広島市東区光町一丁目14-10)
 「ラ・ルミエール」(広島市東区光町二丁目13-15)
 「北多摩製作所(ルーレットおみくじ器)」(岩手県滝沢市鵜飼洞畑85-1)
 「ひろしまモーニング」(広島市のモーニングサービス情報)

2025年12月21日 (日)

中国料理の特徴と主な料理6 -中国の高級食材・上海蟹の魅力(上海蟹味噌の茶碗蒸し・上海蟹味噌入り小籠包・上海蟹の姿蒸し・肉団子の上海蟹味噌煮込み)-

上海蟹とは

 中国料理で、秋から冬にかけて注目される食材の1つに「上海蟹(シャンハイガニ)」があります。

 上海蟹は、学名で「チュウゴクモクズガニ(シナモクズガニ)」と呼ばれる、淡水のモクズガニの一種です。

 上海蟹の主産地は中国の長江沿いやその周辺の湖で、中でも蘇州近郊の陽澄湖や無錫太湖で採れるものが重宝されています。

 上海蟹は日本へも生きた状態で空輸されますが、日本では生態系に影響を及ぼす「特定外来生物」に指定されているため、飲食店で調理する目的以外での生体の売買は禁止されています。

 上海蟹は秋から冬(10月から12月頃)にかけて出荷の最盛期を迎え、日本でも中華街の料理店や高級中国料理店で上海蟹の料理が提供されています。

 私はこの上海蟹の料理を、上海市の観光地「豫園(よえん)」にある「緑波廊酒楼(リウボーランシュロウ)」という上海料理店で初めていただき、その美味しさに感動しました。

 高価な蟹ですが、それだけの価値(美味しさ)があることは確かです。


上海蟹コース

 「ホテルグランヴィア広島」の中国料理店「煌蘭苑(こうらんえん)」で、上海蟹を使った様々な料理が味わえる「上海蟹コース」が提供されていることを知り、予約しました。

 高価なコースでしたが、上海・豫園の料理店で食べた上海蟹の味が忘れられず、「あの味と感動をもう一度味わえるなら」と決断しました。

 予約時刻にお店を訪問し、テーブル席に案内されると、テーブルに「上海蟹コース」のお品書きが用意されており、テンションが上がりました。

 しばらくして、料理が運ばれてきました。


【前菜盛合せ】

(前菜盛合せ)
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 こちらは、一口前菜の盛合せです。

 写真左から、「上海蟹味噌の茶碗蒸し」、「酔っぱらい海老」、「アイミィトマトのライチ酒漬け」、「瀬戸内六穀豚のチャーシュー」です。

 「上海蟹味噌の茶碗蒸し」は、茶碗蒸しの上に上海蟹の蟹味噌が盛られた料理です。
 前菜から上海蟹の蟹味噌がいただけるとは、さすが上海蟹コースだと思いました。

 「酔っぱらい海老」は、生の甘海老を紹興酒に漬けた料理です。
 紹興酒の甘い香りが甘海老の身に浸みて、ねっとりとして芳醇な甘海老を楽しめました。

 「アイミィトマトのライチ酒漬け」は、広島県産の「アイミィトマト(ミディトマトの一種)」の皮をむき、ライチ酒に漬けた一品です。
 トマトにライチ酒の甘みと風味が加わり、デザートのような仕上がりでした。

 「瀬戸内六穀豚のチャーシュー」は、広島県産の瀬戸内六穀豚(せとうちろっこくとん)(※)で作られたチャーシューです。
 八角の効いた甘辛醤油でじっくり煮込まれた肉はきめ細やかでやわらかく、脂身は甘みとコクがありました。
 ※六穀豚…六種類の穀物(とうもろこし、大麦、小麦、米、マイロ(コウリャン)、大豆)をメインにした配合飼料を与えて育てられた国産豚肉


【漢薬蒸しスープ】

 続いて「漢薬蒸しスープ」が提供されました。

(漢薬蒸しスープ)
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 青森シャモロック、スッポン、金華ハム、牛肉、貝柱などの高級食材が使われたスープです。

 修行中のお坊さんも塀を跳び越えて食べに来ると言われる中国の高級スープ「仏跳牆(ファッチューション、ぶっちょうしょう)」に似ていると思いました。

 様々な食材の旨みが凝縮された、滋味深いスープでした。


【上海蟹味噌入り小籠包】

 続いて、せいろで蒸された小籠包が提供されました。

(上海蟹味噌入り小籠包)
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 小籠包の上に上海蟹の蟹味噌がのせられています。

 刻み生姜が添えられた黒酢のタレをつけていただきました。

 小籠包を口にした瞬間、皮の中から旨みたっぷりのスープが飛び出しました。

 蟹味噌には、上品な旨みとコクがありました。

 ズワイガニやワタリガニの蟹味噌と比べると、上海蟹の蟹味噌は意外とあっさりとしているように感じました。


【生姜茶】

 上海蟹味噌入り小籠包と一緒に、ポットで温かい生姜茶が用意されました。

 その際、お店の方から「蟹は身体を冷やしますので、温かい生姜茶を御用意しました」と説明がありました。

(生姜茶)
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 漢方では、蟹は陰性(身体を冷やす食べ物)なので、生姜などの陽性(身体を温める食べ物)と一緒に摂取するのが良いようです。

 「温かさが恋しくなる時期にシーズンを迎える蟹は、逆に身体を冷やす食べ物とされているのか」と思いつつ、生姜茶をいただきました。

 甘い生姜茶だったので、びっくりしました(笑)


【上海蟹の姿蒸し】

 「上海蟹コース」のメインデッシュ「上海蟹の姿蒸し」が用意されました。

(上海蟹の姿蒸し)
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 上海蟹の甲羅を器にして、上海蟹の肉(甲羅や脚の殻から取り外したもの)や卵などが盛り付けられていました。

(上海蟹の肉・上海蟹の卵)
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 上海蟹は、ほかの蟹と比べて体は小さいものの、蟹肉の旨みや濃厚さにおいては圧倒的な存在感があると思いました。

 あらかじめ取り出された蟹肉や蟹味噌をいただけることを、とても贅沢に思いました。

 生姜入りの黒酢だれをつけながら、美味しくいただきました。


【肉団子の上海蟹味噌煮込み】

 続いて肉団子の上海蟹味噌煮込みをいただきました。

(肉団子の上海蟹味噌煮込み)
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 あんかけ肉団子で、あんには上海蟹の肉や蟹味噌がたっぷり加えられ、上海蟹の旨みが引き出されていました。


【海老入り焼きビーフン】

 ひととおり上海蟹をいただいたあと、焼きビーフンが用意されました。

(海老入り焼きビーフン)
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 海老入りの焼きビーフンです。

 漢方では、海老は身体を温める作用があるとされています。

 上海蟹と生姜(茶)の組合せと同様のお考えで、海老を具にした焼きビーフンを御用意いただいたのではないかと思いました。


【梨・白キクラゲ・南北杏仁入り温かいデザート】

 コースの締めくくりに、デザートを御用意いただきました。

(梨・白キクラゲ・南北杏仁入り温かいデザート)
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 世羅幸水農園(広島県世羅町産)の梨、白キクラゲ、南北杏仁入りの甘く温かいスープです。

 写真のヒラヒラしたものが「白キクラゲ」、左手前の赤いものが「ナツメ(棗)」、右手前の赤いものが「梨(の皮)」、銀杏のような白いものが「杏仁(アンズの仁(種の核))」です。

 白キクラゲを使ったデザートは、ほかの中国料理店でもいただいたことがあり、日本では馴染みが薄いものの、中国では好まれていることがわかりました。

 ほどよい甘さで、ポカポカと身体が温まりました。


まとめ

 今回、上海蟹の様々な料理をいただくことができ、上海蟹の魅力・美味しさについて再認識しました。

 ただ、私が上海で食べた上海蟹は「ゼリー状のもの」だったように記憶しています。

 この記憶が間違ってないとすれば「上海蟹の刺身(生肉)を食べたのではないか」とも考えたのですが、淡水ものの生食は危険を伴うため、おそらく違うでしょう。

 あと考えられるのは、蒸した上海蟹の白子か、生の上海蟹を紹興酒で漬けた「酔蟹(酔っぱらい蟹)」ですが、後者の場合は紹興酒の味に気付くはずなので、おそらく雄の白子をいただいたのだと思います。

 この当時、私は食にあまり興味がなく、ましてや上海蟹の価値など知らなかったので、この記憶自体もあまり頼りになりませんが…。

 いつか機会があれば、白子や酔蟹(酔っぱらい蟹)も味わってみたいです。


<関連サイト>
 「ホテルグランヴィア広島・煌蘭苑」(広島市南区松原町1-5)

<関連記事>
 「中国料理の特徴と主な料理1 -水豆鼓炒蛋(貴州納豆の卵炒め)-」(白きくらげのデザート)
 「中国料理の特徴と主な料理2 -空芯菜炒め・鮎の揚げ春巻・二色酢豚・佛跳牆・杏仁豆腐-

2025年12月14日 (日)

神戸のモーニング・パン・レモンケーキ -元町サントスのモーニング、コム・シノワのパン・レモンケーキ、フロインドリーブのクロワッサン-

「元町サントス」のモーニング

 朝、神戸・元町商店街沿いにある喫茶店「元町サントス」でモーニングをいただきました。

(元町サントス店舗)
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 炭火焙煎珈琲神戸の「萩原珈琲(ハギハラコーヒー)」の直営店です。

 お店の入口で面白い看板を見つけました。

(珈琲・珊都異知の看板)
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 「珈琲」、「珊都異知」と書かれたレトロな看板です。

 一瞬「珊都異知」って何だろうかと思いましたが、併記された「SANDWICH」で、「サンドイッチ」と読むことが理解できました。

 お店に入った瞬間、珈琲の良い香りがしました。

 店内は常連さんが多く、皆さんそれぞれ新聞や雑誌を読みながら朝の一杯・ひとときを楽しんでおられました。

 モーニングは、「Aモーニング」(トースト・ハムエッグ・サラダ・フルーツとドリンクのセット)と、「Bモーニング」(ミニサンドウィッチとドリンクのセット)の2種類が用意されていました。

 「珊都異知」に興味を持った私は、「Bモーニング」を注文しました。

 お店の方へ、モーニングのドリンクは「ホットコーヒーで」と注文したのですが、後になって、スマートに「ホットで」と注文すればカッコよかったな…と少し後悔しました。

 関西の喫茶店では、「濃いめのコーヒーが提供される」、「ホットコーヒー(ブレンドコーヒー)は「ホット」と呼ばれる」傾向にあるからです。

(Bモーニング)
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 こちらが珊都異知と珈琲がセットになった「Bモーニング」です。

 塩とコショウも用意していただきました。

 コーヒーは、濃いめで香り高く、深みとコクを感じました。

 砂糖やミルクを加えていただくのもおすすめです。

 続いて、サンドウィッチをいただきました。

 サンドウィッチは、玉子とキュウリの「玉子サンド」と、ハム・トマト・レタスの「ハムサンド」が一緒にサンドされた豪華版でした。

 濃いめのコーヒーと実によく合いました。

 ふと周りを見渡すと、常連客の方がサンドウィッチにコショウをふりかけて召し上がっていました。

 試しに私もサンドウィッチにコショウをふりかけてみました。

(ミニサンドウィッチ(コショウがけ))
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 「こっこれは…」

 挽いたコショウのさわやかな香りが加わり、驚くほど美味しさが増しました。

 「サンドウィッチのコショウがけ」おすすめです。

 食事後、お店を出て街を散策すると、すぐ近くに中華街がありました。

(神戸・南京町(中華街))
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 元町と中華街が隣接しており、横浜とよく似ているなと思いました。


「コム・シノワ」のパン・レモンケーキ

 神戸の繁華街・三宮を少し南へ歩いたところに、「コム・シノワ」というパン・洋菓子・カフェのお店があります。

(コム・シノワ店舗)
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 朝早くから開店されており、店内で朝食をいただくこともできます。

 「コム・シノワ」は、1983年に、神戸・南京町(中華街)でフランス料理店「ビストロ コム・シノワ」としてオープンされました。

 「コム・シノワ(comme chinois)」はフランス語で「中国風の、中国のような」という意味になりますが、こちらの「コム・シノワ」という店名も、創業地である南京町(中華街)にちなんで命名されたのではないかと思います。

 お店に入ると、ブーランジェリー(パン)とパティスリー(お菓子)のコーナーがあり、その奥にカフェのコーナーがあります。

 私はカスクルートとコーヒーを注文し、カフェでいただきました。

(カスクルートとコーヒー)
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 カスクルートは、バゲット(フランスパン)にスイスチーズとロースハムを挟んだサンドイッチです。

 バゲットは、皮はパリパリで香ばしく、クラム(パンの中身)はしっとり柔らかで、かたいだけのフランスパンとは一線を画した、サンドイッチにも適したパンでした。

 パンを美味しくいただくためのサンドイッチという感じがしました。

 カフェで食べるパンはバスケットに入れて提供されるのですが、複数人でいろんなパンを購入し、それらのパンをみんなで分けながら召し上がっておられる方々を多く見かけました。

 パンをハサミで半分にカットして召し上がっておられる様子を見て、「関西ではハサミまで持参して来るお客さんがおられるのか」と驚いたのですが、店内をよく観察すると、カフェの一角にパン切りばさみが用意されていました。

(パン切りばさみ)
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 好みの惣菜パンや菓子パンをいくつか選んで、みんなでシェアしながら食べるのも「コム・シノワらしい」食事スタイルとなっています。

 テーブルにバターやオリーブオイルの案内がありました。

(バター・オリーブオイルの案内)
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 「イズニーバター」が気になったので、パンと一緒に購入しました。

(パン・コンプレとイズニーバター)
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 「パン・コンプレ」と「イズニーバター」です。

 「パン・コンプレ」は、全粒粉で作られたハード系のパンです。

 全粒粉が使われた「完全な(コンプレ、コンプリート)」パンという意味を持ちます。

 「イズニーバター」はA.O.P.(原産地呼称保護)認定を受けた発酵バターです。

 パン・コンプレにイズニーバターを塗っていただきました。

 パン・コンプレは、外はサクサク、中はしっとりとしたパンで、全粒粉の旨みを感じました。

 イズニーバターは発酵バターならではの、フレッシュで、ミルク風味が感じられる、優しい塩味のバターでした。

 パン・コンプレにフレッシュな味わいのイズニーバターがよく合いました。

 店内の焼菓子のコーナーにレモンケーキが並んでいたので、レモンケーキも購入しました。

(コム・シノワのレモンケーキ)
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 横約7cm、幅約5cm、高さ約3.5cmの標準的なサイズです。

 レモン果汁をたっぷり含ませたアイシングがなされています。

(コム・シノワのレモンケーキ(中身)
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 ケーキ生地の中には、大きめにカットされたレモンピールが入っていました。

 きめ細かなケーキ生地は、甘さ控えめで、しっとりしたチーズケーキのような味わいでした。

 チーズケーキのような味わいは、生地にサワークリームが使われていることにあるようです。

 レモンケーキがお好きな方には、ぜひ味わっていただきたい一品です。


「フロインドリーブ」のクロワッサン

 三宮を新神戸駅方面に少し北へ上がった場所に、神戸の老舗ベーカリー「フロインドリーブ」があります。

 「フロインドリーブ」は、第一次世界大戦中に日本軍の捕虜として来日したハインリッヒ・フロインドリーブが1924年に神戸で開業したベーカリーです。

 ハインリッヒ・フロインドリーブは、敷島製パン(Pasco)の初代技師長を務めるなど、日本に本格的なドイツパンを広めた人物として有名です。

(フロインドリーブ店舗)
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 フロインドリーブの店舗は、教会を改装して作られています。
(フロインドリーブの看板がなければ、見た目は教会そのものです。)

(フロインドリーブ店舗・中庭)
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 ガーデニングがなされ、ベンチが設置された中庭もあります。

(フロインドリーブ看板(登録有形文化財・BELCA賞))
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 文化庁の登録有形文化財に指定され、公益社団法人ロングライフビル推進協会が主催する建築賞「BELCA賞」(ベストリフォーム部門)を受賞した建物です。

 テレビ「名建築で昼食を」の候補として推薦したいお店です。

 建物内に、フロインドリーブ創業100年を記念して作られた歴史年表「フロインドリーブのあゆみ」が展示されていました。

(フロインドリーブのあゆみ(創業100周年))
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 建物は1階がパン・洋菓子を販売するショップ、2階がカフェとなっています。

 1階のショップでクロワッサンを購入しました。

(フロインドリーブのクロワッサン(ケーキ箱))
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 クロワッサンを2個購入しただけなのに、ケーキ箱に詰め、立派な紙袋に入れてくださいました。

(フロインドリーブのクロワッサン)
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 フロインドリーブのクロワッサンは、リボンのような独特な形をしています。

 バターをたっぷり使い、パイのように何層にも折り込んだデニッシュ生地(プルンダー生地)が使われていて、表面はパリパリ、中はサックリした食感のクロワッサンです。

 バター風味豊かで、香ばしい、フロインドリーブの看板商品の1つです。

 私は初めてフロインドリーブを訪問した時、お店の方に少しわがままを言って、1階のショップで購入したクロワッサンを、2階のカフェで提供していただきました。

 2階のテーブル席で待っていると、お店の方がクロワッサンを温め、皿に盛って提供してくださいました。

 1つの料理・芸術作品のように思えたので、手づかみではなく、ナイフとフォークでいただきました。

 クロワッサンをフォークで押さえ、ナイフでカットして食べようと試みたところ…クロワッサンが皿の上で滑り、勢い余ってテーブルの外に飛んでいってしまいました(笑)

 かろうじて、ナイフで押さえていたクロワッサンを味わうことができましたが…。

 上品に振る舞うつもりが、逆に下品な振る舞いになってしまった苦い思い出があります。(フロインドリーブの皆様、申し訳ございません。)

 フロインドリーブのクロワッサン。
 
 ぜひ、手で持ってガブリと、その美味しさを直に味わってみてください。


<関連サイト>
 「元町サントス(インスタグラム)」(神戸市中央区元町通2-3-12)
 「萩原珈琲」(神戸市灘区城内通1-6-18)
 「コム・シノワ」(本店 神戸市中央区御幸通7-1-15 三宮ビル南館地下)
 「フロインドリーブ」(神戸市中央区生田町4-6-15)
 「Pasco(敷島製パン)の沿革」(Pasco・敷島製パン)

<関連記事>
 「神戸・元町の老舗喫茶店・神戸エビアンコーヒーの「アサビアン」(モーニング・ロールパンセット)

2025年12月 7日 (日)

「食欲」は見せるものか、隠すものか -湯澤規子×藤原辰史「食とウンコと人文学、あとアレ」オンラインイベントに参加して-

大阪・梅田のオンラインイベント参加

 2025年11月21日、大阪・梅田の「MARUZEN&ジュンク堂書店・梅田店」で、法政大学の湯澤規子(ゆざわ のりこ)先生と京都大学の藤原辰史(ふじはら たつし)先生によるオンラインイベントが開催されました。

 お二人とも私が尊敬している先生で、「見える、隠れる」、「食と排せつ」をテーマにしたオンラインイベントだったので、オンライン会場に伺い、お二人に直接お会いしたいと思いました。

 広島から大阪までの往復は交通費だけでも結構かかりますし、オンライン参加でも内容は一緒なのですが、お二人の先生にお目にかかれる機会はもうこの先ないかも知れないと思い、大阪行きを決めました。


湯澤規子先生とのつながり

 法政大学人間環境学部の湯澤規子教授(歴史地理学、農業史、地域経済学)とのつながりは、食文化研究家の魚柄仁之助先生から御紹介いただいたオンラインイベント「農文協・パルシステム共同企画『かんがえるタネ』“世界が転換する時代の「台所サバイバル」”」を視聴したのがきっかけでした。

(農文協・パルシステム共同企画『かんがえるタネ』“世界が転換する時代の「台所サバイバル」”ダイジェスト版)

 (生協パルシステム公式チャンネル)

 その後、「味の素食の文化センター」から発行されている食文化誌「vesta(ヴェスタ)第127号」の特集「食とジェンダー」や、光文社新書の「「おふくろの味」幻想」、ちくま新書の「ウンコはどこから来て、どこへ行くのか-人糞地理学ことはじめ」などの書籍で湯澤規子先生のお考えを知り、地理学をベースに食や排せつについても面白い視点で研究されていると思い、興味を持つようになりました。


藤原辰史先生とのつながり

 京都大学人文科学研究所の藤原辰史教授(農業史、環境史)とのつながりも、農文協・パルシステム共同企画のオンラインイベントを視聴したことに始まります。

 その後、岩波新書の「給食の歴史」や、ミシマ社の「縁食論-孤食と共食のあいだ」などの書籍で藤原辰史先生のお考えを知り、歴史学をベースに食の本質に迫り、給食や「こども食堂」など最新の食の動向についても研究されていることから、興味を持つようになりました。

 また、2023年11月には、広島県立美術館で開催された特別展「おいしいボタニカル・アート 食を彩る植物のものがたり」の記念講演会を通じて藤原辰史先生と直接お会いし、お話を伺うことができました。


大阪・梅田の食めぐり

 オンラインイベント参加のため、大阪市を訪問しました。

(ミャクミャク(大阪市役所))
Photo_20251207100401

 御堂筋を歩いていると、大阪市役所庁舎前に、大阪・関西万博で活躍したミャクミャクが展示されていました。

 オンラインイベントは、夜(19時00分~20時30分)開催だったので、軽食をとってから参加することにしました。

(阪神百貨店スナックパーク)
Photo_20251207100402

 こちらは梅田の阪神百貨店スナックパークです。

 阪神百貨店スナックパークは、立ち食いスタイルのフードコートです。

 学生時代、大阪での就職活動の合間によく立ち寄りました。

(阪神名物「いか焼き」店舗)
Photo_20251207100501

 阪神名物「いか焼き」の店舗です。

 久しぶりに「いか焼き」をいただきました。

 「いか焼き」は、小麦粉生地にイカの切り身をのせてクレープ状に焼き上げ、仕上げにソースを塗って半分に折り曲げたスナックです。

(いか焼き・デラバン)
Photo_20251207101201

 写真手前がスタンダードな「いか焼き」、その上側の黄色いのが玉子を加えた「デラバン」です。

 私が就職活動で通った頃のスナックパークは、ごちゃごちゃして、せわしないイメージでしたが、梅田の地下のリニューアルに合わせ、都会的な憩いの場所となっていました。

 続いて、同じ阪神百貨店梅田本店の5階にある「カフェモロゾフ」へ伺いました。

 私の好物であるプリンとデンマーククリームチーズケーキに期間限定のお菓子が付く、期間限定デザートプレート(ドリンク付き)をいただきました。

(期間限定デザートプレートとコーヒー)
Photo_20251207101401

 焼き芋クリームミニパフェ、デンマーククリームチーズケーキ、カスタードプリンのデザートプレートとコーヒーのセットです。

(ミニパフェ・チーズケーキ・カスタードプリン)
Photo_20251207101601

 ミニパフェは、バニラアイス、生クリーム、その上に焼き芋クリームという組合せでした。

 エネルギーを補給し、テンションを上げたところで、茶屋町の「MARUZEN&ジュンク堂書店・梅田店」へ向かいました。


『アレ』Vol.14刊行記念 湯澤規子×藤原辰史「食とウンコと人文学、あとアレ」

 阪急大阪梅田駅近くの「MARUZEN&ジュンク堂書店・梅田店」を訪問しました。

(MARUZEN&ジュンク堂書店・梅田店)
Photo_20251207101801

 お店に入り、4階のイベントスペースへ向かいました。

 受付を済ませ、イベントスペースに入ると、店員さんから「前の方からどうぞ」とお話があったので、遠慮なく一番前の席に座りました(笑)

 開催時刻が近づくと、湯澤規子先生と藤原辰史先生、そしてアレ★CLUBの方が入室されました。

 私は開催前のくつろぎタイムを見計らって、勇気を出してお二人の先生に「記念に写真を撮らせてください」とお願いしました。

 藤原先生から「ネットなどで公表しないのであれば…」と釘を刺されたのですが、私が「いえ、私を含めて3人で」とお話しすると、「あっ、そういうこと」とOKが出ました。

 湯澤先生からは「私も入っていいんですか」と聞かれたのですが、私がいかにお二人のファンであるかを語ったところ、お二人とも喜んで記念撮影に応じてくださいました。

 お二人に「今日お会いできたことを魚柄仁之助先生にも報告します」とお伝えしたところ、お二人とも「(魚柄仁之助先生は)尊敬しています」とおっしゃっていました。

 やがてオンラインイベント開始時刻を迎え、和やかな雰囲気だった会場は一転してシンと静まり返り、アナウンスが開始されました。

 私も会場で物音を立てないよう意識し、緊張しました。

 動画や資料はもちろん、オンラインイベントの内容についても詳しくお伝えすることはできませんが、トークで話題になったのは、
○この世に生まれることは、この世に感染すること
○汚れることが生きることにつながっている
○一方、コロナ禍で非常に潔癖な社会が作り上げられた
○「どこまでがごはんで、どこまでが排せつ物か」
○ウンコは昔は肥料や薬として重宝されたが、次第に忌避されるようになり、都市化の進展とともに嫌悪される存在になった
○欲をうまく隠すように人間は生きている
○人間も体液の循環サイクルに組み込まれて生きている
といったことでした。

 私は聴講しながら、お二人への質問を考え、その内容を質問用紙に書いて事務局に提出しました。

 生のオンラインイベントなので、会場から発声することができないからです。

 やがてお二人のお話が終わり、質問タイムが設けられました。

 私からの質問と御回答いただいた内容のみ、御紹介させていただきます。

(質問)
 排せつ欲や性欲はひたすら隠される(消される)傾向にある一方で、食欲については、食べる行為を恥ずかしいと思う気持ちとともに、見せたい(SNSなどで自慢したい)傾向にもあると思います。
 食欲についてはこうした二面性があるものなのでしょうか

(藤原辰史先生からの回答)
 SNSにアップするのは、食欲そのものよりも、食欲とは違ったレベルの顕示欲であったり、記録欲(自分の歴史を残しておきたい欲)であったりするのではないでしょうか。
 食欲はいろんな欲望が混じりやすいものだと思います。
 私が懸念しているのは、むしろ食への欲望が発揮しづらくなっていることや、たくさんの若い人たちが食べ物に関心がなくなってきていることです。
 食べることに喜びを感じず、食べることよりも楽しいことに費やされる傾向にあります。
 食は本来、物語とつながっていますが、あまりにも過剰な外圧で食欲が駆り立てられている気がします。
 その1つに人に見せたいという、顕示欲的な食の発動といったものを感じます。

(湯澤規子先生からの回答)
 この御質問のお話は結構最近の傾向で、少し前までは見せない、台所も見せない傾向にあり、学術分野でも下品とされた時代がありました。
 記録して見せる先に評価があり、評価サイトがあります。
 学生たちに聞くと、評価サイトも確認せずに直感でお店に入ることは怖くてあまりしないそうです。
 口コミを確認して、その評価に基づいて食べるもの(店)を決めているのです。
 一方で、胃袋は見えないからそこは節約するという学生もいます。
 見えるものにはお金をかけるけど、胃袋は見えないから(どうせ消えるから)食費にお金をかけないという考えです。
 生きるための欲の中で食欲は一番メディアも取り上げるし、私たちも生活の中で一番開示しているのは食欲なのかもしれません。

 なるほど、核心を突いた御回答をいただき、ありがとうございました。

 すべてのプログラムを終え、オンラインが終了すると、会場は再び和やかな雰囲気になりました。

 私は湯澤規子先生、藤原辰史先生それぞれの著書をいくつか購入し、記念にサインをいただきました。

(湯澤規子先生・藤原辰史先生の著書と「アレ」)
Photo_20251207102701

 湯澤先生がお名前だけでなく、かわいい絵や添え書きまで書いておられる様子を御覧になった藤原先生が、湯澤先生に向かって冗談交じりに「サービスし過ぎでしょ?」とおっしゃったので、私は藤原先生に「余計なことを言わないでください!」と制止する場面もありました。

 「アレ★CLUB」代表の山下さんともお話しすることができ、書籍「アレ Vol.14」も購入しました。

 そこで藤原先生へ書籍「アレ Vol.14」へのサインもお願いしたところ、私の名前と御自身のサインを書かれたあと、その本を湯澤先生に渡され、湯澤先生にサインを併記することを提案されました。

 湯澤先生には、御自身のサインに加え「2025.11.21 梅田にて」とまで書いていただき、お二人のサインが揃った本が完成しました。

 その際、藤原先生が笑いながら私に「2人のサインがある本は貴重ですよ~」とおっしゃったので、私は「サービスし過ぎでしょ?」と言いたい気持ちを抑えつつ(笑)、お二人にお礼申し上げました。

 イベントに参加して本当に良かったと思いながら、会場を後にしました。


まとめ

 オンラインイベントで話題になった「どこまでがごはんで、どこまでが排せつ物か」というお話や、私が質問した「食欲の二面性」について少し考えてみました。

 例えば、私が高級レストランや料亭へ行き、贅を尽くし、見た目も豪華な料理を撮影してブログで皆さんに御紹介したとしましょう。

 その画像を御覧になった方は「うわー美味しそう!」、「食べてみたい!」と思われることでしょう。

 これこそ、自己顕示欲むき出しですが…(笑)

 そのあと私がその料理を食べ、しばらく口の中でモグモグした後、そのモグモグしたものを再びお皿に吐き出したらどうでしょう。

 それはまだ料理と呼べるのでしょうか、もはや排せつ物なのでしょうか。

 排せつ物とまでは言えなくても、その時点で忌避の対象となり、そんな画像を掲載したら、私のブログは炎上することでしょう(笑)

 私自身も一度吐き出したものを再び食べたいとは思いません。

 中身(成分)はほとんど変わってないのに、一度体内に取り込んだものを体外へ出した瞬間から、もはや自分のものではなく、忌避の対象にしてしまい、隠したい、さっさと消し去りたいと思うようになるわけです。

 このような意識の変化は、ウンコやツバなど自分が出した排せつ物にも当てはまると思います。

 ただ、こうした意識は、現代の日本人の一般的な考え・傾向に過ぎず、今後は変化する可能性もあります。

 こうしたことを踏まえて導き出した私の答えは、「欲に対する人の評価は、相対的である」ということです。

 とりわけ食の分野は、生き物の命を奪って食べることから、それを正当化する(他者が食べるものを否定する)理由付けがなされ、それが食文化として形成されてきました。

 性欲や排せつ欲、睡眠欲などは比較的ストレートな欲望ですが、食欲は文化に組み込まれて高度化・複雑化されてきた一面もある分、人の評価も相対的で、二面性(見せたいという思いと隠したいという思い)をもつ傾向にあると言えるのではないでしょうか。

 もし今後、人々が食べることにも興味・関心を寄せなくなったら…食べる行為を「見せたい」と思う人は減り、相対的に「隠したい」と思う人が増えていくことでしょう。


 後日、魚柄仁之助先生に今回のイベントに参加したことを御報告しました。

 魚柄先生からは、「ふじはら、湯澤両教授ともに尊敬してます」とお返事がありました。

 魚柄先生はお名前の「藤原」を「ふじはら」と読むことまで、ちゃんとわかっておられました。

 魚柄先生、湯澤先生、藤原先生が、お互いにお互いの先生を尊敬されているとおっしゃったのが印象的でした。

 私も、この3人の先生のお知恵を拝借しながら、食の研究を進めていけたらと思っています。

 湯澤先生、藤原先生、「アレ★CLUB」の山下代表、そしてMARUZEN&ジュンク堂書店・梅田店の皆様、ありがとうございました。


<関連サイト>
 「MARUZEN&ジュンク堂書店 オンラインイベント」(MARUZEN&ジュンク堂書店)
 「コレ!」(アレ★CLUB)
 「味の素食の文化センター」(東京都港区高輪3-13-65)
 「阪神百貨店スナックパーク」(阪神梅田本店 大阪市北区梅田1丁目13番13号)
 「カフェモロゾフ」(阪神百貨店梅田本店 大阪市北区梅田1-13-13 5F ほか)

<関連記事>
 「美術館とカフェ・レストランの魅力8 -おいしいボタニカル・アート記念講演会「おいしい植物」と人間の歴史・展示会特別メニュー-

<参考文献>
 「アレ Vol.14 【特集】見える、隠れる」(アレ★CLUB)

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