« 神戸のモーニング・パン・レモンケーキ -元町サントスのモーニング、コム・シノワのパン・レモンケーキ、フロインドリーブのクロワッサン- | トップページ | ウォーキングの魅力・効果について -ウォーキングで出会った食(きんつば・もみじきんつば・ランチバイキング・ミンチカツ・ジャンボ白身魚フライ)と「ルーレットおみくじ器」- »

2025年12月21日 (日)

中国料理の特徴と主な料理6 -中国の高級食材・上海蟹の魅力(上海蟹味噌の茶碗蒸し・上海蟹味噌入り小籠包・上海蟹の姿蒸し・肉団子の上海蟹味噌煮込み)-

上海蟹とは

 中国料理で、秋から冬にかけて注目される食材の1つに「上海蟹(シャンハイガニ)」があります。

 上海蟹は、学名で「チュウゴクモクズガニ(シナモクズガニ)」と呼ばれる、淡水のモクズガニの一種です。

 上海蟹の主産地は中国の長江沿いやその周辺の湖で、中でも蘇州近郊の陽澄湖や無錫太湖で採れるものが重宝されています。

 上海蟹は日本へも生きた状態で空輸されますが、日本では生態系に影響を及ぼす「特定外来生物」に指定されているため、飲食店で調理する目的以外での生体の売買は禁止されています。

 上海蟹は秋から冬(10月から12月頃)にかけて出荷の最盛期を迎え、日本でも中華街の料理店や高級中国料理店で上海蟹の料理が提供されています。

 私はこの上海蟹の料理を、上海市の観光地「豫園(よえん)」にある「緑波廊酒楼(リウボーランシュロウ)」という上海料理店で初めていただき、その美味しさに感動しました。

 高価な蟹ですが、それだけの価値(美味しさ)があることは確かです。


上海蟹コース

 「ホテルグランヴィア広島」の中国料理店「煌蘭苑(こうらんえん)」で、上海蟹を使った様々な料理が味わえる「上海蟹コース」が提供されていることを知り、予約しました。

 高価なコースでしたが、上海・豫園の料理店で食べた上海蟹の味が忘れられず、「あの味と感動をもう一度味わえるなら」と決断しました。

 予約時刻にお店を訪問し、テーブル席に案内されると、テーブルに「上海蟹コース」のお品書きが用意されており、テンションが上がりました。

 しばらくして、料理が運ばれてきました。


【前菜盛合せ】

(前菜盛合せ)
Photo_20251221141401

 こちらは、一口前菜の盛合せです。

 写真左から、「上海蟹味噌の茶碗蒸し」、「酔っぱらい海老」、「アイミィトマトのライチ酒漬け」、「瀬戸内六穀豚のチャーシュー」です。

 「上海蟹味噌の茶碗蒸し」は、茶碗蒸しの上に上海蟹の蟹味噌が盛られた料理です。
 前菜から上海蟹の蟹味噌がいただけるとは、さすが上海蟹コースだと思いました。

 「酔っぱらい海老」は、生の甘海老を紹興酒に漬けた料理です。
 紹興酒の甘い香りが甘海老の身に浸みて、ねっとりとして芳醇な甘海老を楽しめました。

 「アイミィトマトのライチ酒漬け」は、広島県産の「アイミィトマト(ミディトマトの一種)」の皮をむき、ライチ酒に漬けた一品です。
 トマトにライチ酒の甘みと風味が加わり、デザートのような仕上がりでした。

 「瀬戸内六穀豚のチャーシュー」は、広島県産の瀬戸内六穀豚(せとうちろっこくとん)(※)で作られたチャーシューです。
 八角の効いた甘辛醤油でじっくり煮込まれた肉はきめ細やかでやわらかく、脂身は甘みとコクがありました。
 ※六穀豚…六種類の穀物(とうもろこし、大麦、小麦、米、マイロ(コウリャン)、大豆)をメインにした配合飼料を与えて育てられた国産豚肉


【漢薬蒸しスープ】

 続いて「漢薬蒸しスープ」が提供されました。

(漢薬蒸しスープ)
Photo_20251221142001

 青森シャモロック、スッポン、金華ハム、牛肉、貝柱などの高級食材が使われたスープです。

 修行中のお坊さんも塀を跳び越えて食べに来ると言われる中国の高級スープ「仏跳牆(ファッチューション、ぶっちょうしょう)」に似ていると思いました。

 様々な食材の旨みが凝縮された、滋味深いスープでした。


【上海蟹味噌入り小籠包】

 続いて、せいろで蒸された小籠包が提供されました。

(上海蟹味噌入り小籠包)
Photo_20251221142301

 小籠包の上に上海蟹の蟹味噌がのせられています。

 刻み生姜が添えられた黒酢のタレをつけていただきました。

 小籠包を口にした瞬間、皮の中から旨みたっぷりのスープが飛び出しました。

 蟹味噌には、上品な旨みとコクがありました。

 ズワイガニやワタリガニの蟹味噌と比べると、上海蟹の蟹味噌は意外とあっさりとしているように感じました。


【生姜茶】

 上海蟹味噌入り小籠包と一緒に、ポットで温かい生姜茶が用意されました。

 その際、お店の方から「蟹は身体を冷やしますので、温かい生姜茶を御用意しました」と説明がありました。

(生姜茶)
Photo_20251221142601

 漢方では、蟹は陰性(身体を冷やす食べ物)なので、生姜などの陽性(身体を温める食べ物)と一緒に摂取するのが良いようです。

 「温かさが恋しくなる時期にシーズンを迎える蟹は、逆に身体を冷やす食べ物とされているのか」と思いつつ、生姜茶をいただきました。

 甘い生姜茶だったので、びっくりしました(笑)


【上海蟹の姿蒸し】

 「上海蟹コース」のメインデッシュ「上海蟹の姿蒸し」が用意されました。

(上海蟹の姿蒸し)
Photo_20251221143301

 上海蟹の甲羅を器にして、上海蟹の肉(甲羅や脚の殻から取り外したもの)や卵などが盛り付けられていました。

(上海蟹の肉・上海蟹の卵)
Photo_20251221143401

 上海蟹は、ほかの蟹と比べて体は小さいものの、蟹肉の旨みや濃厚さにおいては圧倒的な存在感があると思いました。

 あらかじめ取り出された蟹肉や蟹味噌をいただけることを、とても贅沢に思いました。

 生姜入りの黒酢だれをつけながら、美味しくいただきました。


【肉団子の上海蟹味噌煮込み】

 続いて肉団子の上海蟹味噌煮込みをいただきました。

(肉団子の上海蟹味噌煮込み)
Photo_20251221143701

 あんかけ肉団子で、あんには上海蟹の肉や蟹味噌がたっぷり加えられ、上海蟹の旨みが引き出されていました。


【海老入り焼きビーフン】

 ひととおり上海蟹をいただいたあと、焼きビーフンが用意されました。

(海老入り焼きビーフン)
Photo_20251221144101

 海老入りの焼きビーフンです。

 漢方では、海老は身体を温める作用があるとされています。

 上海蟹と生姜(茶)の組合せと同様のお考えで、海老を具にした焼きビーフンを御用意いただいたのではないかと思いました。


【梨・白キクラゲ・南北杏仁入り温かいデザート】

 コースの締めくくりに、デザートを御用意いただきました。

(梨・白キクラゲ・南北杏仁入り温かいデザート)
Photo_20251221144401

 世羅幸水農園(広島県世羅町産)の梨、白キクラゲ、南北杏仁入りの甘く温かいスープです。

 写真のヒラヒラしたものが「白キクラゲ」、左手前の赤いものが「ナツメ(棗)」、右手前の赤いものが「梨(の皮)」、銀杏のような白いものが「杏仁(アンズの仁(種の核))」です。

 白キクラゲを使ったデザートは、ほかの中国料理店でもいただいたことがあり、日本では馴染みが薄いものの、中国では好まれていることがわかりました。

 ほどよい甘さで、ポカポカと身体が温まりました。


まとめ

 今回、上海蟹の様々な料理をいただくことができ、上海蟹の魅力・美味しさについて再認識しました。

 ただ、私が上海で食べた上海蟹は「ゼリー状のもの」だったように記憶しています。

 この記憶が間違ってないとすれば「上海蟹の刺身(生肉)を食べたのではないか」とも考えたのですが、淡水ものの生食は危険を伴うため、おそらく違うでしょう。

 あと考えられるのは、蒸した上海蟹の白子か、生の上海蟹を紹興酒で漬けた「酔蟹(酔っぱらい蟹)」ですが、後者の場合は紹興酒の味に気付くはずなので、おそらく雄の白子をいただいたのだと思います。

 この当時、私は食にあまり興味がなく、ましてや上海蟹の価値など知らなかったので、この記憶自体もあまり頼りになりませんが…。

 いつか機会があれば、白子や酔蟹(酔っぱらい蟹)も味わってみたいです。


<関連サイト>
 「ホテルグランヴィア広島・煌蘭苑」(広島市南区松原町1-5)

<関連記事>
 「中国料理の特徴と主な料理1 -水豆鼓炒蛋(貴州納豆の卵炒め)-」(白きくらげのデザート)
 「中国料理の特徴と主な料理2 -空芯菜炒め・鮎の揚げ春巻・二色酢豚・佛跳牆・杏仁豆腐-

« 神戸のモーニング・パン・レモンケーキ -元町サントスのモーニング、コム・シノワのパン・レモンケーキ、フロインドリーブのクロワッサン- | トップページ | ウォーキングの魅力・効果について -ウォーキングで出会った食(きんつば・もみじきんつば・ランチバイキング・ミンチカツ・ジャンボ白身魚フライ)と「ルーレットおみくじ器」- »

各国料理の特徴と主な料理」カテゴリの記事

季節・旬の味」カテゴリの記事

コメント

恐る恐る煌蘭苑の上海蟹コースを検索したら10,500円(o_o)
なーまんなら迷わず、2時間飲み放題コースにすると思います(^.^)v

上海蟹と聞いて思い出すのは吉本興業のお笑いコンビ!
名前 なーまん フリガナ ナーマン ^o^ (失礼!)
https://www.m-1gp.com/combi/19542.html

恥ずかしながら上海蟹を食したことが無いので、こんなコメントしか
思いつきませんm(_ _)m
https://www.chinatown.or.jp/event/event/201610_01/2016_food_festival_03/
機会があったら上海豫園の上海蟹みそ小龍包 5個 1,300円(税抜)でも
食べてみようと思います (^。^)v

上海蟹、聞いたことはあるものの食べたことはありません。
ズワイガニとかタラバガニとかとはやっぱり味が違うものなんでしょうか…
コース料理だからしょうがないのかもしれませんが、小籠包は1つじゃ寂しいから3つぐらいあったらいいのにと思いました(笑)
私はたぶん一生上海蟹には縁がないだろうなあ(^^;)

なーまん 様

なーまんさん、こんばんは。
いつもコメントいただき、ありがとうございます。

なーまんさん、最高です!
吉本興業のお笑いコンビに上海蟹さんが在籍され、しかも「なーまん」さんまでいらっしゃる!
いやぁ、大笑いさせていただきました(笑)
一気に上海蟹さんのファンになりました。
エンターテインメントに富んだ、とても面白いコメント、ありがとうございます。

さすが横浜中華街。「美食節」なる期間があり、上海蟹を提供されるお店もたくさんありますね!
上海豫園という名のお店まであるとは!(^^)!
小籠包まで、上海蟹味噌入りは値段が高くなっていますね…。
上海蟹、機会があれば、ぜひお試しください。

chibiaya 様

chibiayaさん、こんばんは。
いつもコメントいただき、ありがとうございます。

上海蟹は、淡水の生き物ですし、茹でる前は見た目もいまいちなのですが、食べてみると価値観が変わると思います。
ズワイガニやタラバガニは、蟹の身や脚を中心に蟹味噌や卵もいただきますが、上海蟹の場合は蟹味噌や卵・白子がメインで、蟹の身や脚はその次という感じがしました。
蟹の肉をたっぷり食べたい時は、ズワイガニやタラバガニの方が断然優れています。
上海蟹は小さいけれど、蟹の美味しさがギュッと詰まっている感じで、その濃厚な味を求めて、高価だけど人気があるのだと思います。

小籠包、私も1つとは言わず、もっと食べたいと思いました。これではたれが余ってもったいないとも…(笑)
コースとは言え、中国料理なのだから、もっとボリュームよく出していただけたらいいなという思いもありました(笑)
上海蟹自体が高価なので、これでボリュームもとなると難しいのでしょうね…。

蟹は身体を冷やす食材なんですね、そこに温かい飲み物との組み合わせに、
陰と陽に対の関係性ってところに、中国の陰陽の思想が思い浮かびます。
そうバランスがはかられて、食べることは心身を整えることでもあるっていう
そのことが感じられます。
お味にもちろん、見目にもいい、さすが上海蟹コース!って感じですね。。。

サウスジャンプ 様

サウスさん、こんにちは。
いつもコメントいただき、ありがとうございます。

「蟹は身体を冷やす食べ物」、そうそう、今回の記事でお伝えしたかったことはそれなんですよ!
蟹は寒い冬に食べるイメージがあるのに、食べるとかえって体を冷やすなんて…面白いですよね。
そこに身体を温める生姜や海老が提供される。
まさに中国の陰陽思想ですね!

美味しい食材は、きっと身体にも良い(体がそれを欲している)のだと思います。
心身を整えることまで考えての「食」は、まさに御馳走ですね。

深くお読みいただき、その上、記事のフォローまでしていただき、ありがとうございました。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 神戸のモーニング・パン・レモンケーキ -元町サントスのモーニング、コム・シノワのパン・レモンケーキ、フロインドリーブのクロワッサン- | トップページ | ウォーキングの魅力・効果について -ウォーキングで出会った食(きんつば・もみじきんつば・ランチバイキング・ミンチカツ・ジャンボ白身魚フライ)と「ルーレットおみくじ器」- »

最近のコメント

最近の記事

最近のトラックバック

2026年3月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
無料ブログはココログ