食文化事例研究

2024年12月 1日 (日)

ドライブインの魅力3 -山口県岩国市「ドライブインあけみ」のマヨカツ丼と貝汁-

 大阪市北区から北九州市門司区に至る国道2号は、西日本の交通の大動脈で、ドライブインも多く存在します。

 今回は、そんなドライブインの1つ、山口県岩国市周東町(しゅうとうちょう)の「ドライブインあけみ」を御紹介します。


欽明館自動販売機コーナー

 広島市から自動車でお店を目指しました。

 広島県側から岩国市玖珂町へ向かう際にショートカットのルートとなる山口県道15号(欽明路道路・きんめいじどうろ)を走っていると、欽明路のドライブイン「欽明館自動販売機コーナー」がありました。

(欽明館自動販売機コーナー)
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 自動販売機がずらりと並び、昔からドライバーやライダーの憩いの場となっています。

 ここは、レトロ自動販売機があることでも有名なスポットです。

(チューインガム・キャンディ自動販売機)
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 すでに販売を終了したガムもありますが、この自動販売機は展示品で、そもそも稼働してないようです。

(うどん・そば・ラーメン自動販売機)
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 そしてこちらは、うどん・そば・ラーメンの自動販売機です。

 うどん・そばだけでなく、ラーメンまで用意されている自動販売機は珍しいです。

 この自動販売機は現役で、このうどん・そば・ラーメンを目当てに欽明館を訪問される方も多くいらっしゃいます。

 私もこのお店のそばやラーメンを味わったことがあるのですが、今回は間近に迫ったドライブインでの食事があるため、やむなく、またの機会にいただくこととしました。


周防大島と宮本常一記念館

 岩国市玖珂町を過ぎ、同市周東町に入った国道2号沿いに「ドライブインあけみ」があります。

(ドライブインあけみ・開店前)
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 朝8時半ごろ訪問したところ、まだ営業されていませんでした。

 グルメサイトの情報が最新の状況に追い付いてないことはよくあることです。

 気持ちを切り替え、昼前の開店まで近隣をドライブすることにしました。

 向かったのは瀬戸内海の周防大島です。

(大島大橋)
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 周防大島から眺めた大島大橋です。

 山口県の県道のガードレールはオレンジ色(夏みかん色)で、瀬戸内海の風景にうまく溶け込んでいます。

 島内を快適にドライブし、宮本常一記念館に到着しました。

(宮本常一記念館(全景))
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 宮本常一さん(1907年~1981年)は、カメラ片手に全国を「歩く・見る・聞く」民俗学を実践された民俗学者です。

 カメラ片手に全国を旅し、現地の生活や文化を研究されたことに私も共感するところがあり、「塩の道」や「忘れられた日本人」などの本も読みました。

(宮本常一記念館(エントランス))
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 館内には、その地に住む人々の生活や文化がわかる写真、民具、図書、関係資料などが展示されており、宮本常一さんへの理解を深めることができました。


「ドライブインあけみ」のマヨカツ丼と貝汁

 周防大島町のドライブを楽しんだ後、再び岩国市周東町の「ドライブインあけみ」を訪問しました。

(ドライブインあけみ・営業中)
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 到着がお昼の12時近くとなり、駐車場も賑やかになっていました。

(ドライブインあけみ・店舗)
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 広々とした建物や駐車場は、ドライブインならではの光景です。

 日本酒「獺祭(だっさい)」の旗も掲げられていますが、旭酒造の「獺祭」は、ここ岩国市周東町で製造されています。

 お店に入ると、大勢のお客さんがおられました。

 食券を購入する前金制かなと思いましたが、席で注文する方式でした。

 メニュー表を見て、何を注文するか吟味しました。

(ドライブインあけみ・メニュー表)
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 料理のジャンル別に色分けされており、ピンク色が鉄板系(肉)、黄色が魚系、赤色が丼系、オレンジ色が揚げ物系、緑色が炒め物系となっています。

 ごはんは、追加料金で大盛や特盛にしてもらうことが可能です。

 また、定食や丼物についているみそ汁は、プラス220円で貝汁かブタ汁(豚汁)に変更することが可能です。

(定食・料理のイラスト)
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 また、それぞれの定食・料理には手書きのイラストもあり、初めての人でもイメージしやすい工夫がなされています。

(ドライブインあけみ・お礼メッセージ)
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 お店からのお礼メッセージも手作り感満載です。

 昭和37年創業の長年愛されているドライブインです。

 私はお店の人気メニューの1つ「マヨカツ丼」を注文しました。

 そして、マヨカツ丼に付くみそ汁を「貝汁(かいじる)」に変更していただくようお願いしました。

 その際、お店の方から「揚げ物なので少しお時間をいただきます」とお話があったのですが、むしろきちんと揚げ立てを提供していただける証拠だと好感を持ちました。

 このお店はごはんの盛りが半端ないことでも有名なので、料理を待つ間、周囲のお客さんが召し上がっているごはんの量を観察しました。

 その際、「てんこ盛りまではいかないけど、意外と普通盛りだな」と思ったのですが、お客さんの注文内容と実際の盛りを確認するうちに、私が普通盛りだと思っていた量が、実はごはん「小」であることがわかりました。

 普通に(何も言わずに)注文したら大盛のごはんが提供されるので、常連のお客さん達はそれを知っていて、ほとんどの人が「ごはん少なめで」と注文されているのです。

 このお店は、一般的な普通盛りが「小」、大盛が「普通」という設定で、それ以上の「大盛」や「特盛」レベルになると、かなりの量になるので、メニュー表にもあるように「自信のある方限定」となります。

 このことを知らずに注文すると、大変なことになります。

 私が注文したマヨカツ丼も大盛にするかどうか迷いましたが、(あまりたくさん食べられない私は)大盛にしなくてよかったと安堵しました。

 しばらくして、マヨカツ丼と貝汁が提供されました。

(マヨカツ丼と貝汁)
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 「来た来た、やったー!」

 マヨカツ丼も貝汁も丼サイズで、予想どおりボリューム満点です。

 これでも普通盛りなのですが、こうした盛りのよさはドライブインならではのお楽しみです。

 それではマヨカツ丼をじっくり観察してみましょう。

(マヨカツ丼)
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 大盛ごはんの上に、大きくて厚みがあるロースカツがどっかーんと盛られ、そのロースカツにはとんかつソースがたっぷりとかけられ、さらに目玉焼きまでのせられています。

 目玉焼きをずらして、ロースカツを確認しました。

(マヨカツ丼(ロースカツ))
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 ロースカツだけでもお腹いっぱいになりそうなビッグサイズです。

(マヨカツ丼(千切りキャベツと辛子マヨソース))
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 次にロースカツをずらすと、千切りキャベツと辛子マヨネーズソースの層がありました。

 この下には、掘っても掘っても食べ切れないほどのごはんが盛られています。

 甘めのとんかつソースと辛子マヨネーズソースがロースカツとよく合い、ごはんが進みました。

 途中で休憩するほどの量がありましたが(笑)、美味しく完食しました。

 そして「貝汁」もいただきました。

 「貝汁」とは「あさりのみそ汁」のことですが、山口県内のドライブインにはこの「貝汁」が提供されているお店が多く、人気メニューの1つとなっています。

(貝汁)
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 貝汁も大きな丼で提供されました。

 汁の中には、あさりがたっぷりと入っていました。

 貝汁が人気なのは、あさりがメインではないかと思えるほどあさりをたくさん食べられるからです。

 今回もあさりの殻入れを入れるための小皿が用意されていました。

 あさりの滋味深いエキスが溶け込んだ、美味しいみそ汁でした。


まとめ

 飲食店で大事なことは、料理もサービスもケチらないことで、ケチれば結局お客さんからもケチられることになります。

 これは値段にかかわらず、大衆店から高級店まで共通して言えることだと思います。

 「ドライブインあけみ」は、安くて美味しくてボリューム満点の食事を提供されており、なおかつサービスも行き届いているお店なので、こうしたお店の姿勢が、長年、地元の人々やドライバー・ライダーに愛されている理由なのだろうなと思いました。

 単品でカレーライスやカツカレーを注文されるお客さんも多く見かけましたが、これまたとても大きな皿にカレーとライスが山盛りで、カツも大きくてとても魅力的でした。

 また訪問する機会があれば、今度はカツカレーに挑戦したいと思います。


<関連サイト>
 「ドライブインあけみ」(山口県岩国市周東町下久原大柿1653)
 「旭酒造(獺祭)」(山口県岩国市周東町獺越2167-4)

<関連記事>
 「食文化関連記事一覧表・索引」の「食文化事例研究」にある「ドライブインの魅力」を御参照ください。
 「懐かしのうどん・そば・ラーメン自動販売機1 -広島県三次市「福原酒店」の天ぷらそば・自動販売機のうどん・そばの魅力-
 「懐かしのうどん・そば・ラーメン自動販売機2 -島根県浜田市「ドライブイン日本海」の天ぷらうどん・日清食品カップヌードルの自動販売機-

2024年11月24日 (日)

チョコレートの新しい潮流6 -ごぼうを使ったチョコレート風味のお菓子「GOVOCE(ゴボーチェ)」-

 今回は、カカオ豆を一切使用せず、「ごぼう」で作られたチョコレート風味のお菓子を御紹介します。


あじかんの「GOVOCE(ゴボーチェ)」

 焙煎ごぼうで作られたチョコレートそっくりのお菓子は「GOVOCE(ゴボーチェ)」と言います。

 広島市西区に本社のある「あじかん」の新商品です。

 「あじかん」は、卵焼き、巻き寿司の具材、きんぴらごぼうなど和惣菜などを中心にした総菜を製造する総菜メーカーです。

 同社は「ごぼう」の健康効果に着目し、ごぼう茶などの健康栄養食品にも力を入れておられます。

 こうした同社の食品製造のノウハウや研究開発実績から誕生したお菓子が「GOVOCE(ゴボーチェ)」です。

 ちなみに、この「GOVOCE(ゴボーチェ)」という名称は、「GOBOU(ごぼう)」と、デザートを意味するイタリア語の「DOLCE(ドルチェ)」、声を意味するイタリア語の「VOCE(ヴォーチェ)」を掛け合わせたものです。

(ゴボーチェ(包装))
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 パッケージにごぼうの輪切りとゴボーチェが描かれています。

 キャッチコピーは、「ごぼう生まれの新スイーツ」・「香ばしく ほろ甘いビター」です。

 「ほろ苦い」ではなく「ほろ甘いビター」と表現されているのが面白く、どんな味なのかワクワクします。

 袋を開けると、個包装のゴボーチェが入っていました。

(ゴボーチェ(個包装))
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 個包装なので、持ち歩きに便利で、いつでも気軽に食べることが出来ます。


ゴボーチェの香り・味

 個包装からゴボーチェを取り出してみました。

(ゴボーチェ)
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 見た目は「正方形の薄い板チョコレート」そのものです。

 一辺が約3cmで、厚さは約4mmです。

 パッと見では、誰もがチョコレートだと思うことでしょう。

 鼻を近づけてみると、焼きごぼうの香りがしました。

 いただきました。

 食感と口溶けは、チョコレートそのものです。

 風味は、カカオに近いですが、焙煎ごぼうの香りが勝っています。

 味は、焙煎ごぼうが使われているので本来ならばかなり苦いはずですが、それを植物油脂と砂糖でマイルドに仕上げられているため、「苦みが効いたカラメルの味」、「インスタントコーヒーをごくわずかな水(お湯)で溶き、少量の砂糖を加えた味」に近いと思いました。

 まとめると、
「ほんのりとごぼうの風味がする、力強い苦みと深いコク、その後にじんわりと甘みを感じるチョコレート風のお菓子で、チョコレートと全く一緒と言うには無理があるが、チョコレート感覚でいただける、美味しくて魅力に満ちたお菓子に仕上げられている」
というのが私の感想です。

 そういう意味では、いなご豆を使ってチョコレート風味に仕上げた「キャロブチップス(キャロブチョコレート)」との共通点もあるお菓子だと思いました。


ゴボーチェ開発・商品化までの道のり

 ゴボーチェのパッケージの裏側には、説明書きがあります。

(ゴボーチェの説明書き)
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 焙煎ごぼうが細分化・液体化されてチョコレート風味のお菓子になっていく様子が図示されています。

 ゴボーチェは、商品開発の失敗から生まれた商品です。

 あじかんが当初研究されていたのは「バターの代替品」で、同社の代表商品「ごぼう茶」とココナッツオイルを混ぜてみたら、偶然にもチョコレートに似ていることに気付かれたのだそうです。

 その後、ごぼうを使ったチョコレート風味菓子の研究が進められた結果、次のことが判明しました。

①チョコレートと焙煎ごぼう茶の香り成分は類似点が多い。
(チョコレート特有の10種類の成分(チョコ香・ココア香・ローストナッツ香・バニラ香など)のうち8種類が同じ成分であることが判明)

②チョコレートの滑らかさを出すためには、人間の舌がざらつきを感じない0.02mmまで原料を微粒子化する必要がある。
(チョコレート研究者・広島大学 上野 聡 教授の協力)

(砂糖・ごぼうの微粒子化)
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(あじかんウェブサイト「MELBURDとGOVOCE」の一部を引用)

 食物繊維が多く含まれるごぼうをパウダー状にまで加工するのは大変なことです。

 約2年間試行錯誤された結果、ごぼうからチョコレートに似た新素材が出来ました。

 この新素材は「MELBURD(メルバード)」と名付けられ、新商品として「GOVOCE(ゴボーチェ)」が販売されることとなったのです。
 ※「Melting(とろける)」・「Mellow(芳醇な)」と「Burdock(バードック、ごぼう)」を組み合わせた名称


ゴボーチェの特長

 「ごぼう茶」には食物繊維やポリフェノールが豊富に含まれていますが、ごぼうを使った「ゴボーチェ」にもチョコレートと同程度のポリフェノールと、チョコレートの約4倍の食物繊維が含まれているそうです。

 またノンカフェインなので、カフェイン摂取を気にされる方も安心して食べることが出来ます。

 あじかんでは、こうした特長を生かし、チョコレート風味の新素材として、お菓子メーカーとコラボレーションすることも検討されています。


まとめ

 カカオ原産国で干ばつや洪水の被害、未知のウイルス病のまん延などが発生し、カカオの国際価格が高騰している現状において、日本国内で生産可能な「ごぼう」を使ったチョコレート風味の新素材は、今後、お菓子を中心に様々な展開が期待できそうです。


<関連サイト>
 「あじかん」(広島市西区商工センター七丁目3番9号)
 「MELBURDとGOVOCE(メルバードとゴボーチェ)」(あじかん)

<関連記事>
 「キャロブ(いなご豆)チップス -チョコレートと何が同じで何が違うのか-
 「食文化関連記事一覧表・索引」の「食文化事例研究」にある「チョコレートの研究」を御参照ください。

<参考文献>
 「チョコレートに革命!ごぼう茶が原料でカカオ不使用(広島)」(テレビ新広島「そ~だったのかカンパニー」)

2024年11月17日 (日)

チョコレートの新しい潮流5 -広島市植物公園・人の暮らしを支える「植物と油」展と「チョコレートの魅力」講演会-

広島市植物公園・人の暮らしを支える「植物と油」展

 広島市植物公園の特別企画展として「人の暮らしを支える「植物と油」展」が開催されています。
(2024年9月14日~12月22日)

(「人の暮らしを支える「植物と油」展」チラシ)
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 私は、たまたま読んだ広島市の広報誌でこの特別企画展の開催を知りました。

 そしてこの特別企画展で、チョコレートの専門家・佐藤清隆先生(広島大学名誉教授)による「植物からとれる油で作るお菓子の王様 チョコレートの魅力」という講演会が開催されることも知りました。

 広報誌を読んだのも、講演会のことを知ったのも偶然だったのですが、これも何かの縁だと思い、講演会が開催される2024年9月29日に広島市植物公園を訪問しました。

(広島市植物公園)
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 広島市植物公園です。奥の建物が大温室です。

 この大温室では,全国でも珍しいカカオが栽培されています。

 大温室に向かって階段を上がっていくと、広島ならではの展示物がありました。

(「HIROSHIMA」と原爆ドーム模型)
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 原爆ドームの模型とレンガの色が一体化しています(笑)


「森のカフェ」で佐藤先生とランチ

 ちょうどお昼時に植物公園に着いたので、公園内のレストラン・カフェ「森のカフェ」で昼食をいただくことにしました。

(広島市植物公園「森のカフェ」)
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 ログハウスのお店です。

 入口の券売機でカツカレーを選び、厨房で注文しました。

(「森のカフェ」のカツカレー)
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 カレールーには香味野菜がたっぷり使われており、野菜の甘みとコクが感じられました。

 トンカツも肉が分厚く、揚げ立てでした。

 久しぶりにカツカレーをいただきましたが、改めてカツカレーの魅力や美味しさを感じました。

 「誰にも邪魔されず、気を遣わずものを食べるという孤高の行為。これこそが最高の癒しと言えるのである」と心の中でつぶやきながら、もの静かなカフェで「孤独のグルメ」を楽しんでいました。

 と、その雰囲気を打ち破るように、いきなり大きな声で「おおーっ、久しぶりー!」とにこやかに私の席に近づいて来る人がいました。

 佐藤清隆先生です(笑)

 「来ると思ってたよ」、「少しやせたね」とおっしゃいながら、私の向かいに座られました。

 こんな偶然の出会いで、佐藤先生と一緒にランチタイムを過ごしました。

 私はカツカレー、佐藤先生は唐揚げ定食を食べながら、チョコレートの話で盛り上がりました。

 佐藤先生から教えていただいた、最新のチョコレート事情をまとめておきます。


【最新のチョコレート事情】

・日本が大量のカカオを輸入しているアフリカ・ガーナは、干ばつと洪水の被害が深刻で、カカオにも未知のウイルス病がまん延している。

・カカオが遺伝子(DNA)レベルで被害を受けているが、生命の根源なので対処できない。

・水際対策としてカカオの木を焼いた。再び栽培してカカオの実を得ようとすると、種からだと約6年、接ぎ木からだと約3年かかる。

・こうした事態を踏まえ、インドネシアやペルーでもカカオが栽培され始めている。

・モノカルチャー(単一栽培)から熱帯雨林型栽培(原産地型栽培)へシフトする動きもある。

・シェードツリー(日陰となる木)でカカオの生育を守る動きもあるが、木と木の間に植えるので収穫量が半分になる。

・フランスはコートジボワールから、イギリスはガーナから、アメリカはエクアドルなど南米からカカオを輸入している。

・ガーナではカカオ豆の取引で十分なフェアトレードがなされてないことから、付加価値の高い半加工品(クーベルチュールなど)も製造・輸出する動きがある。

・日本がガーナ産のカカオを支持する主な理由は、①カカオ豆を発酵させた状態で提供される、②カカオ豆をガーナ政府が一旦買い上げて品質が安定している、から。

・フェアトレードと称して「市価の3倍で農園・村ごとカカオを買う」と商談が持ちかけられても、実際の世界市場では5倍で取り引きされていたという事例もある。

・カカオ豆の国際価格が高騰し、日本のチョコレート関係者は本当に困っている。

・大手メーカーはチョコレートの量を減らした商品などで対応することも可能だが、ダークチョコレート一本で勝負するビーントゥバーのお店は大変苦労している。

・オリーブも干ばつと洪水で打撃を受け、オリーブ油が高騰している。


 「カカオの原産国であるガーナで、カカオの半加工品も作られるようになった」という話は新鮮でしたが、ガーナでは、他国からカカオ豆を輸入して半加工品が作られる事態にまで発展しているようです。


大温室のカカオの木・カカオの花・カカオの実

 食事後、佐藤先生から「あっそうだ。カカオの木に花が咲き、実がなっているから見に行こう!」とお誘いいただき、2人で大温室のカカオを見に行きました。

(カカオの木とカカオの実)
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 確かにオレンジ色のカカオの実がなっていました。

(カカオの花)
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 さらに近づいてみると、木から小さな白い花が咲いている様子も確認できました。

 木から直接花が咲いたり、実がなったりするカカオは、よく考えると不思議な植物です。

 その後、佐藤先生は講演会会場へ向かわれ、私はしばらく温室内を観察して回りました。


展示資料館・人の暮らしを支える「植物と油」展


 講演会開始時刻が近づいたので,展示資料館へ行きました。

(めーでるちゃんと展示資料館)
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 展示資料館1階は、人の暮らしを支える「植物と油」展の展示会場となっています。

(人の暮らしを支える「植物と油」展・展示会場入口)
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 植物と油の関係について、クイズも交えながら楽しく学ぶことが出来ました。

(植物があぶらをつくる理由)
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 「植物があぶらをつくるのは、いきのこるためなんだよ~」

 確かに、人間が体内に脂肪をため込むのと同じ理屈です。

 油(脂)を美味しいと感じるのも、他の栄養素に比べてカロリーが高く、生き残るために優位な食べ物だからです。


講演会「植物からとれる油で作るお菓子の王様 チョコレートの魅力」

 この展示資料館の2階講堂で、佐藤清隆先生による講演会「植物からとれる油で作るお菓子の王様 チョコレートの魅力」が開催されました。

 講演に先立ち、植物公園の職員さんから、特別企画展のチラシ、A3版のメモ用紙、鉛筆、紙コップ、スティックシュガー、おかずカップを御用意いただきました。

(メモ用紙・鉛筆・紙コップ・スティックシュガー・おかずカップ)
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 「楽しい講演にするため、佐藤先生が色々考えてくださったんだ」と感謝の気持ち一杯で受講しました。

 講演はチョコレート作りの実演から始まりました。

(液状のカカオニブと油の結晶(粉末))
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 カカオニブをドロドロに溶かしたものに、白い粉を混ぜ合わせています。

 この粉は砂糖ではなく、「BOB」と呼ばれるパウダー状の油脂で、ココアバターの結晶を5型にするために使われます(※)
 ※ココアバターの結晶は1型から6型まで6種類あり,4型から下だと指で触るだけでチョコレートが溶けてしまい,逆に6型だと固すぎて口の中でチョコレートが溶けないため,一般的なチョコレートとしては5型が適している。

 作業中、カカオの実の模型も紹介されました。

(カカオの実(カカオパルプ))
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 カカオの実を半分に割ると、このように白いワタ(カカオパルプ)と、その中にカカオ豆(正確には種)が入っています。

 続いて、液体チョコレートの中の空気を抜く「タッピング」作業が実演されました。

 この作業は会場の子どもたちも参加して行われました。

(タッピング作業の様子)
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 タッピングは,チョコレートを板状に薄く延ばすための作業でもあります。

 バシャンバシャンと、金属製のトレーが机に打ち付けられる大きな音が会場内に響き渡りました。

 タッピングを終えたチョコレートは、すぐに冷蔵庫に入れて冷やし固められました。


 「カカオ豆産地の食べ比べ体験」も行われました。

 まず最初にフィリピン産カカオ豆が配付されました。

(カカオ豆とカカオ豆の皮(フィリピン))
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 トリニタリオ種です。

 参加者全員で(ロースト)カカオ豆の皮をむき、中のカカオニブ(カカオの胚乳)を取り出す作業を行いました。

 写真左が外皮の「カカオシェル」と薄皮の「カカオハスク」、中央の黒いのが取り出した「カカオニブ」、右が元のローストカカオ豆です。

 続いて、ホンジュラス産カカオ豆が配付されました。

(カカオ豆とカカオ豆の皮(ホンジュラス))
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 クリオロ種です。

 最後にボリビア産カカオ豆が配付されました。

(カカオ豆とカカオ豆の皮(ボリビア))
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 「Beni(ベニ)」という、カカオ豆の3大品種(クリオロ種、トリニタリオ種、フォラステロ種)とは異なる野生品種のカカオです。
 ボリビアの源流域で昔ながらの状態で残っていた貴重なカカオ豆で、佐藤先生が農園から直接仕入れてくださったそうです。
 野生品種だからか、ほかのカカオ豆と比べてかなり小さく感じました。

 今回御用意いただいたカカオ豆の原産国の位置は、次の地図のとおりです。

(カカオ豆の原産国)
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 (帝国書院白地図の一部を引用・加工)

地元に居ながらにして、世界各地のカカオ豆を味わえる幸せを感じました。

(3種のカカオ豆の皮むきと味見)
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 3種のカカオ豆の皮むきを終え、カカオニブをそれぞれ所定の位置に置きました。

 テイスティングの際、口の中をリセットさせるよう水が用意され、あわせてチョコレートの味に近づけるための砂糖(グラニュー糖)も用意されました。

 準備ができたところで、参加者全員でカカオニブを1つ1つ実際に食べてみて、味や香りの特徴・違いを確認しました。

 私はテイスティングの結果を次のグラフのようにまとめました。

(カカオ産地別の特徴(テスト))
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 フィリピン産は、酸味が先行し、苦味も強く、渋味もあるように感じました。

 ホンジュラス産は、ワインのような風味とコクがあり、渋味が少なく、後から酸味が追いかけてくるように感じました。

 ボリビア産は、ナッツのような香ばしさがあり、酸味と苦味は少なく、少し渋味もあるように感じました。
 そして、この3種のカカオの中では一番クセが少ないように感じました。


 いよいよ、ブラインドテストです。

 テストの内容は、佐藤先生が選んだカカオニブとチョコレートを食べてみて、それらがそれぞれどこの国のものかを当てるというものです。

(カカオニブ)
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 カカオ豆の大きさで見分けがつかないよう、砕いたカカオニブが用意されました。

(カカオニブとチョコレート)
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 カカオニブとチョコレートを食べてみると…カカオニブはワインのような風味を感じ、チョコレートは酸味が強いと感じました。

 そこで私は、カカオニブはホンジュラス産、チョコレートはフィリピン産に挙手しました。

 果たして正解は…カカオニブはホンジュラス産、チョコレートはフィリピン産で、私は当てることが出来ました。

 参加者50名の中で私を含む7名が正解でした。

 このテイスティングのほかに、カカオやチョコレートに関するクイズも出され、楽しみながら学ぶことが出来ました。
 (佐藤先生から、正解を知っている私は答えないよう指示が出ましたが…)


 講演当初にタッピングしたチョコレートが冷やし固められたので、その板チョコレートを一口サイズに割る体験も実施されました。

(子どもたちによるチョコレート割り体験)
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 みんな一生懸命取り組んでいました。

 このチョコレートと、余ったカカオニブは、お土産としていただきました。

(カカオニブとチョコレート(お土産))
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 1つの袋に詰めるとごちゃまぜになり、何産のカカオニブ・チョコレートかわからなくなりましたが(笑)


今回の講演会で新たに学んだこと

 今回の講演会で私が新たに学んだことをまとめます。

・カカオ豆と呼んでいるものは、本当はカカオの種。

・カカオの木に直接花が咲いたり、花の隣に実ができたりするのがカカオの特徴。熱帯には季節がないためにこうした現象が起きる。

・カカオ(チョコレート)も、ワインと同様「テロワール(土壌、自然環境)」が問われるようになっている。

・ドロドロの成分は「油」。25℃以下で固まってしまう(熱帯では固まらない)。

・カカオニブの胚芽(ジャーム、チュニブ)は、やがてカカオの木の幹となる。

(カカオニブ(縦割り)とカカオニブの胚芽)
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・カカオの生産国は、西アフリカ(ガーナとコートジボワール等)で約60%を占める。

・西アフリカでの異常気象(大雨、洪水、高温、干ばつ)の影響で、カカオ豆の国際価格が高騰している。

・安定供給ができるよう、カカオの生産地を拡大する動きがあり、特にアジア(フィリピンからスタート)が注目されている。


まとめ

 講演会終了後,佐藤先生に御挨拶し、会場を後にしました。

 改めて展示会場を回ってみると、チョコレートに関する展示もありました。

(チョコレートも油からできている)
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 チョコレートも油でできており、植物が油を作るのは生き残るためであることが理解出来ました。

 私たちもチョコレートの美味しい幸せを感じつつ、生き残るためにチョコレートを食べましょう(笑)


<関連サイト>
 「広島市植物公園」(広島市佐伯区倉重三丁目495番地)

<関連記事>
 「食文化関連記事一覧表・索引」の「食文化事例研究」にある「チョコレートの研究」を御参照ください。

<参考文献>
 佐藤清隆「チョコレートを極める12章」幸書房

2024年11月 3日 (日)

広島のレモン菓子・レモンケーキ23 -喫茶しま「宮島ウィークエンドシトロン」・パネテリエ「レモンケーキ」・AndKAKA「チーズ焼きドーナツ(レモン)」-

 広島で販売されているレモン菓子・レモンケーキを御紹介します。

喫茶しま「宮島ウィークエンドシトロン」

 宮島(広島県廿日市市)の老舗喫茶店「喫茶しま」の「宮島ウィークエンドシトロン」です。

(喫茶しま「宮島ウィークエンドシトロン」(包装))
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 お店のウェブサイトでは「宮島で採取された自然の花々の香り豊かな蜂蜜と、瀬戸内海の日差しをたっぷり浴びて育った瀬戸内レモン。二つの美味しさを一つのケーキに閉じ込めました!」と紹介されています。

(喫茶しま「宮島ウィークエンドシトロン」)
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 サイズは横約7cm、幅約4.5cm、高さ約3cmです。

 白い帽子のようにちょこんと、アイシングがかけられています。

(喫茶しま「宮島ウィークエンドシトロン」(中身))
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 しっとりとして、みっしりと詰まったケーキ生地で、レモンピールも練り込まれています。

 アーモンドプードルが使われているので、アーモンドの香ばしさも感じられます。

 ケーキ生地の底には、瀬戸内レモンと宮島のハチミツのシロップが染み込んでいます。

 酸味が強くシャリシャリしたアイシング、しっとりとしたケーキ生地、じゅわっと濃いシロップと、様々な食感やレモンの風味を楽しめるレモンケーキです。


パネテリエ「レモンケーキ」

 広島市安芸区阿戸町にある食料品店「パネテリエ」の「レモンケーキ」です。

 広島三越の出張販売「街のパネテリエ」で購入しました。

(パネテリエ「レモンケーキ」(包装))
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 無農薬・無施肥栽培のレモンで作られた、期間限定のレモンケーキです。

(パネテリエ「レモンケーキ」)
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 サイズは横約5.5cm、幅約3.2cm、高さ約2.5cmと、小ぶりのレモンケーキです。

 ケーキ生地の上半分にアイシングがかけられています。

 このアイシングには、刻んだレモンピールが入っていて、さわやかなレモンの風味と強い酸味が味わえます。

(パネテリエ「レモンケーキ」(中身))
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 ケーキ生地の中にも大きめに刻まれたレモンピールがザクザクと練り込まれています。

 アンズや太白油など、ちょっと珍しい原材料も使われています。

 アイシングのレモンの酸味が強烈で、ケーキ生地にもレモンピールがたっぷり含まれているので、小ぶりでも大きな存在感と満足感があるレモンケーキです。


And KAKA「チーズ焼きドーナツ(レモン)」

 広島市中区大手町、広島市西区の「LECT(レクト)」、広島駅の「ekie(エキエ)」にあるチーズケーキストア「And KAKA(アンド カカ)」の「チーズ焼きドーナツ(レモン)」です。

 「And KAKA」は、福岡市のチーズケーキ専門店「KAKA(カカ)」と同市にある「KAKA」の姉妹店「Queen(クイーン)」の両方のお店の商品を扱っておられる新コンセプトのお店です。

 「KAKA」という店名は、ケーキ「Cake」の語源となるスカンジナビア語の「Kaka」を引用されたものだそうです。

(And KAKA「チーズ焼きドーナツ(レモン)」(包装))
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 チーズ風味の焼きドーナツに輪切りのレモンがのせられ、その周りにぐるっとアイシングがかけられています。

(And KAKA「チーズ焼きドーナツ(レモン)」)
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 袋を開けた瞬間、チーズの香りが漂いました。

 輪切りのレモンでドーナツの穴が塞がれているので、見た目はレモンケーキです。

 直径約6cm、高さ約2.5cmです。

 ひっくり返してみました。

(And KAKA「チーズ焼きドーナツ(レモン)」(底))
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 底まで穴が開いている…やはりドーナツです(笑)

(And KAKA「チーズ焼きドーナツ(レモン)」(中身))
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 ナチュラルチーズやアーモンドが使われています。

 レモンも、輪切りのレモンだけでなく、ドーナツ生地の中にもレモンピールが練り込まれています。

 しっとりとしたチーズケーキのような焼きドーナツで、輪切りのレモン、レモンの酸味が効いたアイシング、そしてレモンピールによるトリプルレモン効果により、レモンを存分に味わえる仕上がりとなっています。


 広島県内においても、レモンの形にレモンチョコレートがかけられた伝統的なレモンケーキだけでなく、ウィークエンドシトロンタイプやドーナツタイプなど、様々なタイプのレモンケーキが販売されるようになっています。


<関連サイト>
 「喫茶しま」(広島県廿日市市宮島町588)
 「パネテリエ」(広島市安芸区阿戸町1190)
 「And KAKA(インスタグラム)」(広島市中区大手町二丁目5-21)
 「KAKA」(大名店:福岡市中央区大名1-7-2 けやきビル1F ほか)

<レモンケーキ関連記事>
 「レモンのお菓子」(「chibiaya日記」)
 埼玉県在住のchibiayaさんが,関東で販売されているレモンケーキを中心に,レモンケーキの情報を詳しく紹介されています。
 当ブログ「食文化関連記事一覧表・索引」の「食文化事例研究」にある「レモンケーキ・レモン菓子」も御参照ください。

2024年10月 6日 (日)

あずきの研究18 -御座候 書写山麓店の赤タルト・赤ブレンド珈琲・豆紡(まめつむぎ)-

姫路の御座候と書写山

 兵庫県姫路市にやってきました。

(姫路駅前から眺めた姫路城)
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 姫路駅から真正面に位置する姫路城を眺めると、姫路に来たことを実感します。

 ここ姫路は、回転焼(今川焼、大判焼)で有名な「御座候(ござそうろう)」の本拠地です。

 その御座候が、令和4(2022)年4月に手仕事をテーマとした旗艦店、手仕事喫茶「御座候」書写山麓店(しょしゃさんろくてん)をオープンされました。

 こちらのお店で小豆を使ったオリジナルケーキや、回転焼「御座候」の赤あん・白あんに合うオリジナルコーヒーが味わえるという情報を得たので、訪問することとしました。

 書写山は姫路市街から車で約20分の場所にあり、姫路駅から気軽に歩いて行ける距離ではないため、姫路駅北口から神姫(しんき)バスの「書写山ロープウェイ」行きを利用して書写山を目指しました。

 姫路駅からバスで約30分で終点「書写山ロープウェイ(山麓駅)」に到着しました。

(書寫山圓教寺案内図)
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 書写山山頂にある「書寫山圓教寺(しょしゃさん えんぎょうじ)」は天台宗のお寺で、「西の比叡山」とも呼ばれています。

(書写山ロープウェイ)
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 書写山の山麓と山頂を結ぶ、書写山ロープウェイです。


御座候 書写山麓店

 書写山ロープウェイ山麓駅のすぐ近くに「御座候 書写山麓店」があります。

(御座候 書写山麓店 駐車場案内看板)
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 手仕事を意識し、手作り感のある駐車場案内看板がありました。

(御座候 書写山麓店 入口)
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 お店の入口には、石積みの門と店名が書かれた表札がありました。

 通路の中心に大きな木がありますが、それをあえて残されているところに、自然の恵みを生かし、大切にされているお店のお心遣いを感じました。

 中に入ると、きれいに手入れされた庭の先にお店がありました。

(御座候 書写山麓店 店舗)
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 のれんのデザインが、赤あんと白あんの「御座候(回転焼)」に見えます。

 どんなあずきの世界が待っているのか、期待しながらお店に入りました。


赤タルトと赤ブレンド珈琲

 入口では、お店の方が「御座候(回転焼)」を焼いておられました。

 テーブル席に着き、メニューを見ると、
・焼きたての「御座候(赤あん、白あん)」
・小豆を使ったオリジナルケーキ「赤タルト」、「赤ロール」
・赤あんや白あんの風味に合わせた「赤ブレンド珈琲」、「白ブレンドコーヒー」
・同じく赤あんや白あんの風味に合わせた「赤の煎茶(冷茶)」、「白の煎茶(冷茶)」
・「あずき茶」、「和紅茶」
・「ぞうすい」、「うどん」、「赤飯おにぎり」(ランチタイム)
などが用意されていました。

 あずき好きの私は、このお店でしか味わえない「赤タルト」と「赤ブレンド珈琲」を注文しました。

 その際、お店の方から、持ち帰り用の「御座候(回転焼)」の注文の有無を確認されました。

 喫茶ルームで過ごした後、帰りに焼きたての「御座候(回転焼)」を用意していただけるようです。

 遠方ということもあり、私は「赤タルト」と「赤ブレンド珈琲」のみ注文しました。

 テーブル席から外の庭を眺めながら待っていると、しばらくしてタルトとコーヒーが運ばれてきました。

(赤タルトと赤ブレンド珈琲)
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 あずき好きにはたまらない、夢のような組合せです。

 「赤タルト」をアップで見てみましょう。

(赤タルト)
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 タルトの表面に寒天でつやを出した小豆がのせられている様子は、和菓子の「水無月(みなづき)」を連想させます。

 サックリと焼かれたタルト生地の上に、しっとりとしたあんこクリームの生地がのせられ、表面には粒あんがたっぷりとかけられています。

 タルトの周囲には生クリームがデコレーションされ、和菓子好きも洋菓子好きも喜ぶお菓子となっています。

 「赤タルト」を味わってから「赤ブレンド珈琲」をいただきました。

 私はコーヒーをストレートで飲むため、濃すぎたり苦すぎたりするコーヒーは苦手なのですが、このコーヒーは繊細な小豆の味を生かすよう、まろやかで苦味も少なく仕上げられています。

 「小豆にはお茶」という概念を覆す、ストレート派にも嬉しいハンドドリップコーヒーでした。


書写山麓店限定「豆紡(まめつむぎ)」

 喫茶タイムを楽しんだ後、店内の販売商品を見て回りました。

 すると、書写山麓店限定で「豆紡(まめつむぎ)」というお菓子が販売されていました。

(豆紡(包装))
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 遠方から来られたお客さん向け、お土産向けに開発された商品です。

 日持ちがし、小豆やてぼう豆の風味を最大限生かした豆粉のお菓子です。

(豆紡(詰め合わせ))
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 写真左列の茶色のお菓子が「珈琲(エスプレッソ)」、中央列の紫色のお菓子が「あずき」、右列の若草色のお菓子が「煎茶」です。

 丸いコイン形をした、直径約3.5cm、厚さ約0.8cmのお菓子です。

(豆紡(あずき・煎茶・珈琲))
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 こちらの写真は、上が「あずき」で御座候(回転焼)を焼く職人の姿が、右下が「煎茶」で重箱に詰められた和菓子が、左下が「珈琲(エスプレッソ)」でお餅を搗く臼と杵がそれぞれ描かれています。

(豆紡・あずき(中身))
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 見た目は落雁(らくがん)のようですが、落雁より甘さは控えめで、しっとりとしています。

 豆粉を氷砂糖の粉末で固めたお菓子です。

 「あずき」があるのは当然として、なぜ「珈琲(エスプレッソ)」があるのか、なぜ抹茶ではなく「煎茶」なのかと思いましたが、よく考えるとお店の喫茶のドリンクメニューと一致していることに気付きました。

 「お店の味を御家庭でも」が商品コンセプトだと思います。

 豆粉特有のホロッとした食感で、豆とそれぞれの素材の濃厚な味わいを楽しむことが出来ました。


 「御座候 書写山麓店」は、あずき好きにはたまらない、手仕事喫茶で御座候。


<関連サイト>
 「御座候 書写山麓店」(兵庫県姫路市書写1199-3)

<関連記事>
 「あずきの研究11 -今川焼きと小豆あんの呼び方-
 「あずきの研究13 -御座候本社工場・あずきミュージアム見学-
 「あずきの研究16 -河岡食品の「ぬれおはぎ」・「月見ぬれ団子」,イズミの「小豆と抹茶のタルト」-
 「夏越の祓と京都の和菓子 水無月 -神道と道教,道教の特徴と日本の行事・文化-

2024年9月15日 (日)

ドライブインの魅力2 -岡山県備前市「大阪屋」のサービスランチ-

食事のオアシス・大阪屋

 岡山県南部は、中四国地方の交通の要衝であり、関西にも近いことから、幹線道路沿いにたくさんのドライブインがあります。

 そんな岡山県内のドライブインの1つ、岡山県備前市の「大阪屋(大阪屋食堂)」を訪問しました。

 「大阪屋」は、大阪と北九州を結ぶ幹線道路・国道2号沿いにある24時間営業のドライブインです。

(大阪屋)
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 NHKの「ドキュメント72時間」やTBSの「坂上&指原のつぶれない店」でも紹介されたお店です。

(ドキュメント72時間「岡山 24時間営業のドライブイン」紹介画像)
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 ※NHKウェブサイト「ドキュメント72時間」・「過去のエピソード」の画像を一部引用

 私はお昼時に訪問したのですが、お店の前の広い駐車場には、たくさんの小型車(軽自動車や普通車)が駐車していました。

 さらに国道をはさんだ向かい側にも広い駐車場があり、こちらの駐車場にはたくさんの大型車(トラックなど)が駐車していました。

 ちなみに、近くにJR赤穂線の香登(かがと)駅があり、この駅から徒歩約1分なので、鉄道でお店を訪問することも可能です。

(大阪屋(店舗))
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 お店に出入りされるお客さんが多く、お客さんが映り込まないタイミングでお店の写真を撮るのに一苦労でした。

 お店の入口にはUFOキャッチャーも設置されています。

 お店に入ると、前払い方式となっており、レジには順番待ちの列ができていました。

 注文する料理もレジの順番を待っている間に決めておく必要があります。

(食品サンプル)
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 ラーメン、チャンポン、うどん・そば、焼飯、うな重、焼肉、海老フライ、ハンバーグ、トンカツ、カレーライス、唐揚、皿うどん、カツ丼、天丼、中華丼、握り寿司、ホットケーキ、チョコレートパフェ、ビール、日本酒、チューハイ…和洋中、人気の料理は何でも揃っています。

 これらの料理・ドリンクが24時間、お手頃価格で、いつでも味わえるところがこのお店の魅力です。


大阪屋の「サービスランチ」

 数多くのメニューの中で、私は「サービスランチ」(1,050円(税込1,155円))の食券を購入しました。

 席は自由に決められるようですが、訪問時は満席に近く、唯一空いていたテーブル席に座りました。

 すると、すぐに店員さんが来られて、水とおしぼりがセットされ、食券の半券を持って厨房に向かわれました。

 お昼時だったこともあり、店内は長距離ドライバー、職場仲間、近所の人々などでとても賑わっていました。

 お店の人気メニューは、大阪屋の「秘伝のタレ」が使われた「ホルモンうどん」(ホルモン入り焼うどん・岡山県津山市のご当地グルメ)と「焼肉セット」です。

 「ホルモンうどん」は、大盛りや定食(ごはん・みそ汁・漬物のセット)で注文される方も多く見かけました。

 店内を眺めていると、すぐに(5分程度で)サービスランチが運ばれてきました。

(サービスランチ)
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 洋食だけに、割り箸のほか、紙ナプキンに包まれたナイフとフォーク、スプーンが用意されていました。

 箸袋には「食事のオアシス 大阪屋」と記載されています。

 メインプレートのほかに、ライスとポタージュスープが付いています。

 最初にポタージュスープをいただいたのですが、これが美味しく、最初からテンションが上がりました。

(サービスランチ(おかず))
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 こちらがサービスランチのおかずです。

 鶏肉のソテー(ステーキ)、ハンバーグ(デミグラスソース)、白身魚のフライ(タルタルソース)、マカロニサラダ、千切りキャベツ(フレンチドレッシング)、レタス、プチトマトがワンプレートに盛られています。

 鶏肉のソテーは、塩とスパイスで調味されており、肉厚でジューシーでした。

 ハンバーグは、ボリュームがあり、デミグラスソースがかけられていました。

 白身魚のフライは、熱々で、肉厚のフライをナイフとフォークで切り分け、タルタルソースをたっぷりまぶしていただきました。

 マカロニサラダとフレンチドレッシングのサラダは、「ランチ」の定番の付け合わせで、ごはんやおかずと一緒にいただくと食が進みました。

 メインの鶏肉のソテー・ハンバーグ・白身魚のフライは、いずれも熱々のベストな状態で提供されたことが嬉しかったです。

 「和洋中」何でもありの食堂(レストラン)ですが、それぞれの料理のクオリティも高いところが素晴らしいと思いました。

 ボリューム満点のサービスランチを美味しくいただきました。


まとめ

 食事後に店内を見渡すと、野球の山本由伸選手のサイン入りユニフォームが展示されていました。

(山本由伸選手サイン入りユニフォーム)
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 山本由伸さんがオリックス・バファローズに在籍されていた時のユニフォームです。

 地元・岡山県備前市出身の山本由伸さんは、子供の頃からこの「大阪屋」へ食事に来られていたそうです。

 その山本由伸さんのイチオシは大阪屋の秘伝のタレで味付けされた「焼肉セット」なのだとか。

 確かに、ホルモンうどんと同様に、焼肉セットを召し上がっておられるお客さんを多く見かけました。

 このお店に限らず、岡山県内には焼肉店とトンカツ店がとても多いように思います。

 岡山県内の幹線道路を車で走っていると、意識しているからかも知れませんが、頻繁に焼肉店とトンカツ店を見かけるのです。

 今回訪問した「大阪屋」も焼肉店が併設されており、焼肉の人気の高さが伺えました。

(大阪屋・ゲームコーナー)
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 お店の出入口付近に、ゲームコーナーがありました。

 その奥には、お菓子やドリンクの販売コーナーもありました。

 こちらのお店は、食事をするだけでなく、憩いの場でもあり、まさに「オアシス」だと実感しました。


 岡山にある「大阪屋」

 トラックで全国を移動されている長距離ドライバー、マイカー・タクシードライバー、普段使いされている近所の人、職場仲間で来られる人、深夜・早朝に食事に来られる人など、24時間、様々な人々が行き交うドライブインレストランです。


<関連サイト>
 「大阪屋」(岡山県備前市香登西238)

<関連記事>
 「ドライブインの魅力1 -「ドライブイン灘」の灘定食・「ドライブイン黒浜」の黒浜定食-

2024年9月 8日 (日)

ドライブインの魅力1 -「ドライブイン灘」の灘定食・「ドライブイン黒浜」の黒浜定食-

ドライブインとは

 1955年頃から高度経済成長期を迎えた日本は、生活水準の向上や、自動車の利便性が認識されてきたことを背景に、自動車の保有者・利用者が増加する「モータリゼーション(自動車中心社会)」を迎えました。

 そのモータリゼーションに合わせて増加したのが「ドライブイン」(自動車利用者向けの飲食施設・商業施設)です。

 かつては主要幹線道路沿いにたくさんのドライブインがありましたが、高速道路網の発達、飲食チェーン店やファストフード店の全国展開、コンビニエンスストアの店舗数拡大、道の駅の充実などの影響を受け、昔ながらのドライブインは減少傾向にあります。

 そんなドライブインの魅力は、お店ごとに個性があること、実力一本勝負なこと、誰もが楽しめる(美味しく食べられる)こと、お手頃価格でコストパフォーマンスが良いこと、そして温かいサービスが受けられることです。

 そんなドライブインの魅力に触れたいと、ドライブインのレストラン・食堂を巡る企画を考えました。

 ドライブインをあまり御存知ない方、ドライブ中にドライブインを目にするけど利用されたことがない方、日ごろからドライブインをよく利用される方、様々な方がいらっしゃると思いますが、どなたにも楽しんでいただける記事になればと思います。


「ドライブイン灘」の「灘定食」

 瀬戸内海沿岸を走る国道185号沿い、広島県呉市安浦町から東広島市安芸津町にかけてのエリアには、人気のドライブインが集まっています。

 その1つが、広島県呉市安浦町にある「ドライブイン灘」です。

(ドライブイン灘)
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 車の運転中にドライブインの目立つ大きな看板を見ると、どんなお店なのか入ってみたくなる騒動にかられます。

 駐車場に車を止め、お店を訪問しました。

(ドライブイン灘(店舗))
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 お店の入口に「灘」と書かれた立派な石碑が置かれています。

 お店に入りました。

(ドライブイン灘(店内))
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 ログハウスのような店内で、窓からは目の前に瀬戸内海が眺められます。

 大きな石から作られたテーブルにも驚きました。

 海沿いのテーブル席に座り、メニューを見ると、海鮮料理をはじめとして、定食、寿司、丼もの、ハンバーグ・海老フライ、カレーライス、うどん・そば、手打ちラーメン、中華料理など、和洋中様々な料理がありました。

 こうしたジャンルを問わず人気メニューが楽しめるところも、ドライブインの魅力の1つです。

 こちらのお店は海鮮料理が充実しているので、私はメニューに「魚を堪能したい方はこちら!」と書かれた「灘定食(松)」を注文しました。

(テーブル席からの眺め(海))
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 その後、窓越しに瀬戸内海を眺めながら料理を待ちました。

 目の前が海なので、船に乗っているような気分です。

(温泉たまご)
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 「はい、どうぞ」

 まずは単品の温泉たまごが運ばれてきました。

 コース料理の前菜みたいだなと思いながらいただきました。

 しばらくして全ての料理がセットで用意されました。

(灘定食(松))
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 魚の煮付け、刺身の盛合せ、小鉢、ごはん、味噌汁、漬物がお盆いっぱいにのせられています。

 小鉢(写真右下)は玉ねぎを出汁で煮込んだ料理でした。

(刺身盛合せ(灘定食))
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 刺身は、鯛、カンパチ、マグロ、イカ、甘エビの盛合せでした。

 それぞれの刺身が分厚く、種類も多いので贅沢感がありました。

(煮付け(灘定食))
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 魚の煮付けは本メバルでした。

 メバルと一緒に煮た青菜、エリンギ、豆腐も添えられています。

 煮汁が濃すぎず甘すぎず、絶妙な味加減で、新鮮で身がプリプリのメバルを味わいました。


「ドライブイン黒浜」の「黒浜定食」

 次に御紹介するのは、東広島市安芸津町にある「ドライブイン黒浜」です。

 こちらのお店も瀬戸内海沿岸を走る国道185号沿いにあります。

(ドライブイン黒浜(入口))
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 東広島市と呉市の境に位置し、実は「ドライブイン灘」と至近距離にあります。

 私は複数の地元(東広島市)の人から「魚が美味しいお店」、「家族や仲間が集まると行くお店」だと聞いていたので、いつか訪問したいと思っていました。

 日を改めて車で訪問しました。

(ドライブイン黒浜(店舗))
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 落ち着いた雰囲気のお店です。

 この写真の背後には瀬戸内海が広がっています。

 お店に入りました。

 店内は地元の家族連れや団体客が多く、一般的なドライブインのイメージとは少し異なる光景でした。

 私は奥のテーブル席を御案内いただきました。

(ドライブイン黒浜(店内の様子))
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 ふかふかの椅子に座ると、窓越しに海と大芝大橋が見えました。

(木製のメニューブック)
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 年季の入った木製のメニューブックが、レトロ喫茶店のようで嬉しくなりました。

 定食・丼・うどん・寿司・洋食・中華とバラエティーに富んだ料理が用意されています。

 海鮮料理が有名なお店なので、私は「黒浜定食」を注文しました。

 ちなみに、鯛のかぶと煮や魚のアラ炊きがメニューにあるお店は、そのお店で鮮魚を捌いて提供されている可能性が高いので、鮮魚を取り扱っておられるかどうかの1つの目安となります。

 料理を待っている間も、ひっきりなしに家族連れや地元同窓会などのメンバーが出入りされ、地元で評判が高いことがよくわかりました。

 しばらくして「黒浜定食」が運ばれてきました。

(黒浜定食)
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 刺身盛合せ、魚の煮付け、小鉢、ごはん、吸い物、漬物、緑茶がお盆に所狭しと並べられています。

 小鉢は、あさりとクラゲとキュウリの酢の物でした。

(刺身盛合せ(黒浜定食))
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 刺身は、鯛、カンパチ、マグロの盛合せでした。

 隣の席におられた地元の女性が、刺身を見て「太い刺身じゃねえー」(ぶ厚い刺身だね)と広島弁丸出しでつぶやいておられたのが笑えました(笑)

 その女性は爆盛りの天ぷら定食を嬉しそうに召し上がっていました。

 そして特筆すべきは魚の煮付けです。

(煮付け(黒浜定食))
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 「でかい煮付けじゃねえー」と言いたくなるほど、大きな(丸ごと1尾の)鯛の煮付けでした。

 少々お行儀が悪いですが、煮付けの横に割り箸を置いてサイズを確かめました。

(煮付け(黒浜定食)・サイズ測定)
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 「太い刺身」に「でかい煮付け」、魚好きにはたまりません。

 お吸い物にも鯛の身がたっぷり入っていました。

 お手頃価格でうまいものを惜しみなく提供されるところに、ドライバーだけでなく、地元の人々からも愛される秘訣があるように思いました。


まとめ

 お腹いっぱいになったので、車で大芝大橋を渡って大芝島へ行ってみました。

(大芝大橋)
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 写真左側が本州、写真右側が大芝島です。

 大芝大橋を車で渡り、しばらく走っていると、海を隔てた先にある小芝島の案内看板がありました。

(小芝島案内看板)
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 小芝島はその形から「ハート島」とも呼ばれています。

(小芝島)
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 干満差がある日の干潮時には、大芝島と陸続きになることから、「大芝島のモンサンミッシェル」とも呼ばれています。


 瀬戸内海・国道185号沿いに集まるドライブインと、大芝島のモンサンミッシェル、2大聖地を巡礼することが出来ました。


<関連サイト>
 「ドライブイン灘」(広島県呉市安浦町三津口6-9-8)
 「ドライブイン黒浜」(広島県東広島市安芸津町小松原5)

<関連記事>
 「広島のレモン菓子・レモンケーキ6」(「ハート島のレモンケーキ」の紹介)

2024年8月16日 (金)

菓子パン「アベック」の謎に迫る2 -ニシカワ食品「アベックレモン」-

ニシカワパン「アベックレモン」

 兵庫県加古川市の「ニシカワ食品」から、期間限定で「アベックレモン」という菓子パンが販売されています。

 広島市中区の「パントリー そごう広島店」で購入しました。

(アベックレモン(包装))
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 「たっぷりのミルクホイップを瀬戸内産レモン使用の爽やかなレモンコーティングで仕上げた 夏限定のアベック」と説明書きがあります。

 袋を開けてみましょう。

(アベックレモン)
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 パンの間にホイップクリームが詰められ、その上にレモンチョコレートがコーティングされています。

(アベックレモン(真上))
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 真上から眺めると、オリジナル商品「アベック」と同様に、キスを求める唇のようにも見えます。

(アベックレモン(断面))
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 断面を見ると、パンがハート形に見えます。

 そのパンの谷間には、ホイップクリームがぎっしり詰められていることがわかります。

 パンを裏返してみました。

(アベックレモン(底面))
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 チョコレートの「アベック」と同様に、平たい円形のパンに切れ目を入れ、その切れ目で半分に折り返してボリューム感のある立体型に仕上げられています。

 いただいてみると…レモンケーキに使われるレモンチョコレートがたっぷりとコーティングされており、ホイップクリームをサンドした巨大なレモンケーキだと思いました。

 パンがフワフワでとても軽いので、意外とすんなりいただけました。

 レモンチョコレートとホイップクリームがアベック(ペア)になった、レモンケーキのような菓子パンです。


<関連サイト>
 「ニシカワ食品」(兵庫県加古川市野口町長砂799番地)

<関連記事>
 「菓子パン「アベック」の謎に迫る1 -ニシカワ食品「アベック」・岡野製パン所「アベックパン」-

2024年8月 4日 (日)

「ガトーキングダム せとうち」のレモン菓子・レモンケーキ -せとれもん・マドレーヌ・ブッセ・瀬戸内レモンと紅茶のクレープケーキ-

シャトレーゼ ガトーキングダム せとうち

 広島県呉市安浦町は、野呂山を有し、瀬戸内海が広がる風光明媚な地域です。

 2024年9月、この町に「シャトレーゼ ガトーキングダム せとうち」が開業します。

 その開業に先行して、2024年4月29日にシャトレーゼの売店がオープンしました。

 そこで私は、この先行オープンしたシャトレーゼの売店を訪問しました。

 「シャトレーゼ ガトーキングダム せとうち」の駐車場に車を止め、周囲を見渡すと、美しい瀬戸内海と島の光景が目に映りました。

(瀬戸内海と横島)
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 しばらく瀬戸内の光景を楽しんだ後、シャトレーゼの売店へ向かいました。

(ガトーキングダムせとうち・正面玄関)
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 「シャトレーゼ ガトーキングダム せとうち」は、シャトレーゼホールディングスが2023年に呉市から購入した「グリーンピアせとうち」(リゾート・宿泊施設)を活用した、新たなリゾートホテル・レジャー施設です。

 私も研修でこの施設(旧グリーンピア)に宿泊したことがあるので、懐かしさと新鮮さを感じながら入館しました。

(ガトーキングダムせとうち・看板)
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 「シャトレーゼ」という名前はフランス語っぽい響きだなと思い、シャトレーゼのウェブサイトで調べてみると、フランス語の「シャトー(城)」と「レザン(ぶどう)」を合わせた「ぶどうの城」という意味なのだそうです。

 それなら、この施設の愛称は、瀬戸内のレモン(フランス語でシトロン)を売りにした「シャトロン」(レモンの城)でいかがでしょう(笑)

 ロビーのすぐ近くに、シャトレーゼの売店がありました。

(ガトーキングダムせとうち・シャトレーゼ売店)
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 地元の瀬戸内レモンを使ったお菓子をいくつか購入しました。


せとれもん

 この店舗では、地元の瀬戸内レモンを使ったレモンケーキが販売されています。

 菓匠・徳増俊則さん監修が監修された、全国で唯一、この店舗だけで販売されているレモンケーキです。

(せとれもん(包装))
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 正式名称は「瀬戸内レモンマドレーヌ せとれもん」と言います。

 「せとうち れもん」を意識した(略した)ネーミングなのでしょう。

 個人的には「ドラえもん」を意識してしまいますが…(笑)

 マドレーヌタイプのレモンケーキです。

(せとれもん)
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 ケーキ生地からボコッと丸い頭が飛び出し、船のような形をしています。

 横約7.5cm、幅約5cm、高さ約3cmのレモンケーキです。

 通常はレモンケーキを横にカットするのですが、今回は形が珍しいので縦にカットしてみました。

(せとれもん(中身))
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 見てください、船の形ですよね(笑)

 ではなぜ「マドレーヌ」という名称なのか。その答えは、この船をひっくり返すとわかります。

(せとれもん(マドレーヌ))
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 底から眺めると確かにマドレーヌの形をしています。

 しっとりして、みっしり詰まったケーキ生地で、表面にはレモン果汁たっぷりの砂糖がコーティングされています。

 豪快にガブリといただくと、レモンを丸ごとかじったかのような、爽やかなレモンの風味と酸味を感じました。

 現在はこの「ガトーキングダムせとうち」1店舗のみの販売ですが、今後全国展開される可能性もあるようです。


瀬戸内レモンのマドレーヌ

 瀬戸内レモンのお菓子として、「瀬戸内レモンのマドレーヌ」を購入しました。

(瀬戸内レモンのマドレーヌ(包装))
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 先程御紹介した「瀬戸内レモンマドレーヌ せとれもん」とよく似た名称なので、マドわさレーヌよう注意が必要です(笑)

 こちらはシェル型ではなく菊型(丸型)のマドレーヌです。

(瀬戸内レモンのマドレーヌ(中身))
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 袋を開けた瞬間、バターの良い香りを感じました。

 ケーキ生地の中には、比較的大きめにカットされたレモンピールが混ぜ込まれており、バターだけでなくレモンの風味も楽しめました。


瀬戸内レモンブッセ

 同じ瀬戸内レモンのお菓子として、「瀬戸内レモンブッセ」を購入しました。

(瀬戸内レモンブッセ(包装))
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 瀬戸内レモンを96%使用されたブッセです。

 「保管は25℃以下で」と記載されているのですが、真夏の昼間に持って帰っているうちに高温になったようで、ブッセ表面の皮が包装袋にくっついてしまいました。

(瀬戸内レモンブッセ(中身))
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 フワフワなケーキ生地に、レモンクリームがたっぷりと挟まれています。

 レモン風味・酸味を効かせたレモンクリームが嬉しいブッセです。


瀬戸内レモンと紅茶のクレープケーキ

 「ガトーキングダムせとうち」の売店では、購入したお菓子やドリンクをその場でいただく(イートインする)ことが出来ます。

 しかも、お菓子と一緒なら、ドリンクがセット価格でお得にいただけます。

 ケーキのコーナーに、瀬戸内レモンを使ったケーキがあったので、このケーキとホットコーヒーをいただきました。

(瀬戸内レモンと紅茶のクレープケーキ(ドリンクセット))

 「瀬戸内レモンと紅茶のクレープケーキ」とホットコーヒーのセットです。
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 「ガトーキングダムせとうち」のロビーやテラスでいただくことが出来ます。

(瀬戸内レモンと紅茶のクレープケーキ)
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 こちらが「瀬戸内レモンと紅茶のクレープケーキ」です。

 このケーキは、アールグレイ茶葉入りのスポンジケーキの上に、クレープと紅茶クリーム(ダージリン)をミルクレープのように交互に何層も重ね、その中にレモンピール入りのレモンカード(レモンのスプレッド)を入れて仕上げられたものです。

(瀬戸内レモンと紅茶のクレープケーキ(構造図))
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 (シャトレーゼのウェブサイトから引用)

 スポンジケーキとミルクレープの組合せを3枚重ね合わせた三層構造となっています。

 2種類の紅茶(ダージリン・アールグレイ)のフレーバーと、瀬戸内レモンの爽やかな酸味・フレーバーを一度に楽しむことが出来ます。

 もっちりしたクレープとフワフワのスポンジケーキ、食感の異なる2種類の生地が紅茶クリームでうまくまとめられており、ボリュームがあるのにいくらでも食べられる美味しさでした。


 2024年9月に本格開業される「シャトレーゼ・ガトーキングダムせとうち」

 瀬戸内地域での展開に期待しています。


<関連サイト>
 「シャトレーゼ・ガトーキングダムせとうち」(広島県呉市安浦町三津口326-48)
 「シャトレーゼ」(山梨県甲府市下曽根町3440-1)
 「菓匠徳増」(横浜市港南区丸山台3-30-4)

2024年6月30日 (日)

日本各地のレモン菓子・レモンケーキ7 -沖縄のレモンケーキ・ヒラミーレモンケーキ、沖縄のレモンケーキの特徴-

沖縄のレモンケーキ

 沖縄県内では、たくさんのレモンケーキが販売されています。

 沖縄のレモンケーキは、定番のおやつとして人気があるだけでなく、年中行事(お盆(旧盆)やシーミー(清明祭)など)のお供え物としても用いられています。

 今や全国展開しているレモンケーキですが、沖縄では独自の文化が形成されてきたようです。

 そこで私は、「沖縄にはどんなレモンケーキがあり、どんな特徴が見い出せるのか」を研究テーマの1つとし、その真相を解明すべく、沖縄県内各地でレモンケーキを購入しました。


佐和田洋菓子店「レモンケーキ」

 沖縄市美原にあるスーパーマーケット「コープ美里」のお菓子コーナーで、レモンケーキが販売されていました。

(佐和田洋菓子店「レモンケーキ」(包装))
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 「佐和田洋菓子店」(浦添市)の「レモンケーキ」です。

 1個130円(税込)でした。

 包装は全国的によく見かけるレモンケーキ用のものです。

(佐和田洋菓子店「レモンケーキ」)
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 サイズは横約7cm、幅約5cm、高さ約4cmと大きめです。

 レモンチョコレートがほぼ全体に(7割程度)コーティングされています。

(佐和田洋菓子店「レモンケーキ」(中身))
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 ケーキ生地は軽くて、サックリとしています。

 「レモンケーキと言えばこれ!」と言えるような定番のレモンケーキです。


マルキヨ製菓「レモンケーキ」

 読谷村の大型スーパーマーケット「サンエー大湾シティ店」を訪問しました。

(サンエー大湾シティ店)
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 パン・お菓子コーナーへ行くと、レモンケーキが販売されていました。

(マルキヨ製菓「レモンケーキ」(包装))
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 「マルキヨ製菓」(浦添市)の「レモンケーキ」です。

 1個100円(税込)でした。

 こちらの包装も、全国的によく見かけるレモンケーキ用のものです。

(マルキヨ製菓「レモンケーキ」)
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 開封すると、レモンの香りが広がりました。

 サイズは横約6.5cm、幅約4cm、高さ約4.5cmです。

 高さがあり、いなり寿司のような珍しい形をしています。

 レモンチョコレートが表面に4割程度、厚めにコーティングされています。

(マルキヨ製菓「レモンケーキ」(中身))
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 上げ底になっており、底の部分はカステラの焼き目(焼き色が付いた部分)のように、香ばしい焼き目が付いていました。

 きめ細かで、サックリとして、クッキーのような香ばしさのある、レモン風味豊かなレモンケーキです。


御菓子御殿「レモンケーキ」

 同じ「サンエー大湾シティ店」のパン・お菓子コーナーで見つけた「御菓子御殿」(読谷村)の「レモンケーキ」です。

(御菓子御殿「レモンケーキ」(包装))
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 包装に「爽やかな香り レモンケーキ」と表記されています。

 1個120円(税込)でした。

(御菓子御殿「レモンケーキ」)
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 ケーキ生地の焼き色が薄く、色がレモンチョコレートと一体化しています。

 サイズは横約6.5cm、幅約4cm、高さ約4.5cmです。

 レモンチョコレートが表面に5割程度コーティングされています。

(御菓子御殿「レモンケーキ」(中身))
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 ケーキ生地がしっかりと焼き上げられており、サックリとした仕上がりになっています。

 このレモンケーキも、馴染み深い定番のレモンケーキでした。


アヤナス大宜味「シークヮーサー&レモンケーキ」

 うるま市の農水産直売所「うるマルシェ」を訪問しました。

(うるマルシェ)
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 「うるマルシェ」には、沖縄県中部を中心とした広いエリアから集められた数多くの食材・加工品・お土産が販売されています。

 加工品・焼菓子のコーナーでレモンケーキが販売されていました。

(アヤナス大宜味「シークヮーサー&レモンケーキ」販売風景)
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 かご一杯に山積みで販売されているレモンケーキ、こういうのを期待していました(笑)

 POPに、
「もう食べました?」
「どこか懐かしくも新しい味わい」
「お土産にどうぞ」
と書かれていることから、シークヮーサーのレモンケーキは地元でもまだ新しい(珍しい)お菓子なのでしょう。

(アヤナス大宜味「シークヮーサー&レモンケーキ」(包装))
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 「山原レモンケーキ with シークヮーサー」と記載されたシールが貼られています。

 沖縄本島北部「山原(やんばる)」地方の「大宜味(おおぎみ)シークヮーサーパーク」で販売されているシークヮーサー入りレモンケーキです。

 1個180円(税込)でした。

(アヤナス大宜味「シークヮーサー&レモンケーキ」)
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 ケーキ生地の表面いっぱいにレモンチョコレートがコーティングされています。

 艶やかな濃い黄色のレモンチョコレートです。

 サイズは横約7cm、幅約5cm、高さ約4.5cmと大きめです。

(アヤナス大宜味「シークヮーサー&レモンケーキ」(中身))
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 レモンチョコレートが厚めにコーティングされています。

 ケーキ生地はしっとりとしてクリーミーな食感で、ほのかにシークヮーサーの風味を感じました。


エーデルワイス沖縄「ヒラミーレモンケーキ 島果のめぐみ」

 那覇空港でもレモンケーキを探しました。

(ゆいレール・那覇空港駅)
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 デパートリウボウ那覇空港店で箱入りのレモンケーキが販売されていました。

(エーデルワイス沖縄「ヒラミーレモンケーキ 島果のめぐみ」(箱))
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 エーデルワイス沖縄(西原町(にしはらちょう))の「ヒラミーレモンケーキ 島果(しまか)のめぐみ」です。

 「ヒラミーレモン」はシークヮーサーの和名です。

(エーデルワイス沖縄「ヒラミーレモンケーキ 島果のめぐみ」(包装))
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 太陽、ヒラミーレモン(シークヮーサー)、島、海がデザインされた包装です。

(エーデルワイス沖縄「ヒラミーレモンケーキ 島果のめぐみ」)
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 ヒラミーレモン風味のアイシング(砂糖がけ)が縞模様にかけられています。

 サイズは横約6cm、幅約4.5cm、高さ約3cmです。

(エーデルワイス沖縄「ヒラミーレモンケーキ 島果のめぐみ」(中身))
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 表面はカリッと香ばしく、中はしっとりとしています。

 アイシングはシャリシャリで、ヒラミーレモン(シークヮーサー)の酸味とほろ苦さを強く感じました。

 レモンではなくヒラミーレモンで、チョコレートではなくアイシングで、コーティングも表面全体ではなく縞模様で作られた、ちょっと珍しいお菓子です。


沖縄のレモンケーキの特徴

 沖縄のレモンケーキの特徴をまとめておきます。

①レモンの形(基本形)を守り、レモンチョコレートがコーティングされた伝統的なレモンケーキが中心
②レモンの風味や酸味を強調したり、レモンピール(レモンの皮)が加えられたりした個性的なレモンケーキは少ない
③ケーキ生地は、バターやアーモンドプードルを使った濃厚なものより、軽くてあっさりとしたものが主流
④ケーキ生地の焼き色が薄く、レモンチョコレートと一体化した色合いになっている
⑤比較的サイズが大きめのものが多い
⑥スーパーマーケットや産直施設でも販売され、気軽にお手頃価格で購入できる
⑦沖縄特産のシークヮーサー(ヒラミーレモン)が使われたレモンケーキもある

 沖縄のレモンケーキは、年中行事のお供え物としても使われることもあり、一般的・伝統的な形・製法で作られたものが主流で、サイズは比較的大きく、誰もが食べやすいよう軽めの食感で仕上げられ、身近なお店で気軽に入手できることが特徴と言えるでしょう。

 また最近の傾向として、沖縄特産のシークヮーサー(ヒラミーレモン)を使ったレモンケーキも販売され、新たな沖縄みやげとなっています。

 沖縄では、お供え物や身近なお菓子としてレモンケーキが愛され続けています。


<関連サイト>
 「コープ美里」(沖縄県沖縄市美原4-29-1)
 「佐和田洋菓子店」(沖縄県浦添市屋富祖2-2-3)
 「サンエー」(「大湾シティ店」沖縄県中頭郡読谷村字大湾343 ほか)
 「マルキヨ製菓」(沖縄県浦添市牧港5-11-3)
 「御菓子御殿」(「読谷本店」沖縄県中頭郡読谷村字宇座657-1 ほか)
 「うるマルシェ」(沖縄県うるま市字前原183-2)
 「大宜味シークヮーサーパーク」(沖縄県国頭郡大宜味村津波1424-1)
 「エーデルワイス沖縄」(「デパートリウボウ那覇空港店」沖縄県那覇市鏡水150 ほか)

<レモンケーキ関連記事>
 「レモンのお菓子」(「chibiaya日記」)
 埼玉県在住のchibiayaさんが,関東で販売されているレモンケーキを中心に,レモンケーキの情報を詳しく紹介されています。
 当ブログ「食文化関連記事一覧表・索引」の「食文化事例研究」にある「レモンケーキ・レモン菓子」も御参照ください。

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